JPH05254905A - 押出し成形用強化セメント組成物 - Google Patents

押出し成形用強化セメント組成物

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JPH05254905A
JPH05254905A JP27632192A JP27632192A JPH05254905A JP H05254905 A JPH05254905 A JP H05254905A JP 27632192 A JP27632192 A JP 27632192A JP 27632192 A JP27632192 A JP 27632192A JP H05254905 A JPH05254905 A JP H05254905A
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JP
Japan
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extrusion molding
cement
microbial cellulose
cellulose
cement composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP27632192A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Inagaki
博 稲垣
Shigeru Yamanaka
茂 山中
Eiji Ono
栄治 小野
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 セメント、骨材及び水を主成分とする押出し
成形用セメント組成物に微生物セルロースが乾燥物に換
算して該組成物に対し0.0001〜0.05重量%の割合で混和
されていることを特徴とする押出し成形用強化セメント
組成物。 【効果】 本発明のセメント組成物は成形性に優れてお
り、かつ、表面平滑性に優れた製品を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物セルロースが混
和されている押出し成形用強化セメント組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】セメント系押出し成形物に関しては、押
出し成形用強化セメント組成物の混和剤として石綿が使
用されていた時代があった。
【0003】しかしながら、近年石綿の使用が禁止され
たのに伴い、セメント系建材製造分野では石綿の代替物
を探索する研究が行われている。石綿をセメント組成物
に混入すると押出し成形に要する圧力が低く、従って押
出し速度が上昇して作業性、経済性が満足されていた。
ところが、これを他の繊維、例えば木材繊維に置き換え
ようとすると、上記の性能が満たされない上に、組成物
の分散性が低下して成形体製品の表面が荒れて外観が損
なわれるという問題が生じた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のようには外観が損なわれていない押出し成形コンクリ
ート製品をしかも作業性よく製造することのできる押出
し成形用強化セメント組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的を
達成すべく鋭意研究の結果、セメント、骨材及び水を主
成分とする押出し成形用セメント組成物に微生物セルロ
ースを添加配合すると該組成物の硬化後のコンクリート
成形物はその表面光沢が良くなることを見出し、このよ
うな知見に基づいて本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、セメント、骨材及び
水を主成分とする押出し成形用セメント組成物に微生物
セルロースが乾燥物に換算して該組成物に対し0.0001〜
0.05重量%の割合で混和されていることを特徴とする押
出し成形用強化セメント組成物に関する。
【0007】以下、本発明を詳述する。
【0008】本発明の押出し成形用強化セメント組成物
の、微生物セルロースを除いた組成は、いわゆる押出し
成形用セメント組成物の組成である他には特別の制限は
なく、従来公知の押出し成形用セメント組成物の組成を
そのまま採用することができる。
【0009】因みに、押出し成形用セメント組成物は、
一般建築用または土木工事用セメント組成物に比べて水
分量は少なく、後者の水分量が、通常、組成物総重量に
対して約40重量%を超える40〜90重量%程度であるのに
対して、40重量%以下の20〜40重量%程度である。
【0010】本発明に用いられる微生物セルロースと
は、生産された状態では、結晶性および一軸配向性が非
常に高いセルロースからなる非常に細い(幅または直径
100mm以下と言われる)リボン状の繊維が複雑に絡み合
ったネットワーク状の構造をしており、この構造物は、
その中の空隙に多量の液体を含んでおり、その外観はゲ
ル状である。この微生物セルロース構造物内の空隙に含
まれている液体成分、例えば水は、自由水として存在
し、外力を加えると容易に絞り出されてくる。このよう
に結晶性が非常に高い多数のリボン状の繊維により構成
されているので湿状態のものでも、引張等の外力にたい
して耐える。微生物セルロースは、植物起源の木綿、木
材パルプ等のセルロールと一次構造上は差がないが、上
に述べたようなネットワークのようないわゆる高次構造
は、植物起源のセルロースでは見られない。従って、微
生物セルロース特有のものであり、それゆえ、ゲル状で
あるにもかかわらず強度を持つこと等、種々の性質を示
す。
【0011】微生物セルロースは、生産された時は一見
ゲル状の形態をしている。つまり、微生物セルロース
は、前記のように細い繊維で構成されており、繊維と繊
維の空隙に液体成分を繊維重量の95%以上も含んでいる
が、このゲル上物の中の繊維と繊維の空隙には液体成分
は一般の高分子ゲルのように分子状態で拘束されている
わけではない。例えば、液体成分が水の場合は大部分が
ゲル状微生物セルロースの中に自由水として存在し、指
で軽くつまむだけで液体成分を絞り出すことが可能であ
る。
【0012】微生物セルロースは、結晶性の高いα−セ
ルロースで構成されていること、非常に表面配向性が強
いこと、極めて高強度を有し生体内劣化が少ないこと等
の特徴を有している。
【0013】微生物セルロースは、セルロースおよびセ
ルロースを主鎖としたヘテロ多糖を含むものおよびβ、
α等のグルカンを含む。ヘテロ多糖の場合は、セルロー
ス意外の構成成分としてマンノース、フラクトース、ガ
ラクトース、キシロース、アラビノース、ラムノース、
ウロン酸等の六単糖、五単糖および有機酸等を含む。こ
れらの多糖が単一物質として存在するセルロースもある
し、2種類以上の多糖が混在しているセルロースもあ
る。
【0014】このような微生物セルロースを生産する微
生物は、とくに限定はされないが、例えばアセトバクタ
ー・バスツリアヌス(Acetobacter pas
turianus) ATCC 10821、同(A.
aceti) 、同ランセンス(A.ransens) 、ザルチナ
・ヴェントリクリ(Sarcina ventriculi)、バクテリウム
・キシロイデス(Bacterium xyloides)、シュードモナス
属細菌、アグロバクテリウム属細菌、リゾビウム属細菌
等が挙げられる。
【0015】微生物セルロースの生成蓄積のためには、
上記の微生物を用いて、通常の細菌を培養する一般的な
方法に従えばよい。すなわち、炭素源、窒素源、無機塩
類、その他必要に応じて、アミノ酸、ビタミン等の有機
微量栄養素を含有する通常の栄養培地に添加し、20〜40
℃に制御し培養を行えばよい。
【0016】本発明に用いる微生物セルロースは上述の
ようにして得られ、菌体または培地成分を含むので、用
途に応じて洗浄をすればよい。洗浄は、希アルカリ、希
酸、有機溶剤、熱水等を単独にまたは組み合わせて用い
て行えばよい。微生物セルロースをワーリング・フレン
ダーを用いて粉砕し、微細化して使用することもでき
る。又、乾燥した微生物セルロースも同様にワーリング
・ブレンダーで微細化して使用することができる。この
ような微細化により離解を行い、離解物を製造すること
ができる。離解の程度はJAPAN TAPPI 紙試
験法No.52−89に記載の方法のより測定し、見かけの
繊維長が重量平均繊維長1.0mm 以下、数平均繊維長0.80
mm以下が好ましい。前者が1.0mm より大きいか又後者が
0.80mmより大きい場合には成形性に良い影響をもたらさ
ない。
【0017】離解した微生物セルロースまたは乾燥した
微生物セルロースの、セメント組成物への添加順序及び
添加方法は特に限定されない。好ましくは微生物セルロ
ースをセメント組成物調製時の原材料水に予め混合して
おくのがよい。
【0018】微生物セルロースの混和量は、セメント、
骨材及び水等の原材料に対し、乾燥物換算で0.0001〜0.
05重量%である。0.0001重量%より少ないと微生物セル
ロースの混和効果が生じない。一方、0.05重量%より多
いと成形物に空気の混入が多くなり、製品の強度が落ち
る。
【0019】セメント、骨材、水及び所望による適宜な
他の混和剤並びに微生物セルロースの原材料より本発明
の押出し成形用強化セメント組成物を調製するのにも特
別の制限はなく、通常行なわれている混合方法をそのま
ま用いることができる。前述のように、押出し成形用セ
メント組成物においては水分量が少ないので、機械的に
強制撹拌する必要がある。この手段としてはオムニミキ
サーを用いて混合して後、エクストルーダを用いて混合
することが好ましい。
【0020】このようにして調製された押出し成形用強
化セメント組成物を使用して諸目的のコンクリート成形
品を製造する方法にも特別の制限はなく、通常行なわれ
ている成形法及び硬化法をそのまま採用することができ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0022】実施例1 (a)微生物セルロースの作成 シュークロース5g/dl、酵母エキス(Difco 社製)
0.5g/dl、硫酸アンモニウム 0.5g/dl、リン酸一カ
リウム 0.3g/dl、硫酸マグネシウム7水塩0.05g/d
l、水道水、pH 5.0の組成の培地を 120℃で20分間オー
トクレーブした後に、アセトバクター・アセチ・サブス
ピーシス・キシリナム(ATCC 10821)を1×104 個/mlの
濃度で接種し、ガラス数の大形シャーレ(内径20×5c
m)の中に培地と菌液の混合物150ml を入れ、30℃で14
日間培養した。培養後に、培養液から生成した微生物セ
ルロースのゲルを1%アルカリ液で洗浄し、洗浄した微
生物セルロースのゲルをワーリング・フレンダーで10,0
00rpm で15分間行い、2%微生物セルロース水液に調製
した。
【0023】(b)コンクリート成形品の製造 ポルトランドセメント 100重量部、珪砂 100重量部、押
出し叩剤(メチルセルロース「ハイメトローズR 90S
H−4000」信越化学)2重量部、パルプ(長さ3mm)1
重量部、(a)で得た微生物セルロース水液5重量部及
び水を原材料とし、総重量に対する含水量を40%に調整
して押出し成形用強化セメント組成物を調製した。
【0024】これを断面形状12×60mmの板状体に押出し
成形し、養生硬化させてコンクリート成形品を得た。
【0025】比較例1 微生物セルロース水液を使用しなかった他は実施例1の
(b)におけると全く同様にして、コンクリート成形品
を得た。
【0026】コンクリート成形品の製造法の成形性(作
業性)及び得られた成形品の物性に関する、実施例1と
比較例1との比較結果を第1表に示す。
【0027】
【表1】
【0028】なお、第1表に示す物性の測定法は、次の
通りである。
【0029】(1)押出し成形性:押出し圧力( kgf/
cm2 )及び押出し速度(cm/min )により比較した。
【0030】(2)曲げ強度:押出し成形物を20℃の水
中で30日間養生した硬化体につきオートゲラフを用い、
中央集中荷重様式で測定した。
【0031】(3)表面平滑性:所定の組成物を押出し
成形し、養生後、成形体の表面粗さ(mm)を測定し、下
記のごとく評価した。
【0032】 ×……表面粗さ 0.4mmを越えるもの Δ……表面粗さ 0.2〜0.4mm ○……表面粗さ 0.2mm以下
【0033】
【発明の効果】本発明の微生物セルロースを含有する押
出し成形用強化セメント組成物は成形性に優れており、
かつ、表面平滑性に優れたコンクリート成形品(製品)
を与える。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、骨材及び水を主成分とする押
    出し成形用セメント組成物に微生物セルロースが乾燥物
    に換算して該組成物に対し0.0001〜0.05重量%の割合で
    混和されていることを特徴とする押出し成形用強化セメ
    ント組成物。
JP27632192A 1992-10-14 1992-10-14 押出し成形用強化セメント組成物 Pending JPH05254905A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017151143A1 (en) * 2016-03-04 2017-09-08 Halliburton Energy Services, Inc. Improved hydration performance of microcellulose in cement

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