JPH05254828A - 水溶液中のセシウムの回収方法 - Google Patents

水溶液中のセシウムの回収方法

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JPH05254828A
JPH05254828A JP4086309A JP8630992A JPH05254828A JP H05254828 A JPH05254828 A JP H05254828A JP 4086309 A JP4086309 A JP 4086309A JP 8630992 A JP8630992 A JP 8630992A JP H05254828 A JPH05254828 A JP H05254828A
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    • C01DCOMPOUNDS OF ALKALI METALS, i.e. LITHIUM, SODIUM, POTASSIUM, RUBIDIUM, CAESIUM, OR FRANCIUM
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水溶液からのセシウムの選択的で効率のよい
分離回収方法として、不溶性鉄シアノ錯塩系吸着体を繰
り返し使用することによる、廃棄物の発生の少ないプロ
セスを提供する。 【構成】 吸着工程1で不溶性フェロシアン化物からな
る吸着体とセシウム含有水溶液(多量の硝酸を含む水溶
液の場合には亜硝酸分解剤を添加する)を接触させてセ
シウムを吸着させ、脱着工程2でセシウムを吸着した当
該不溶性フェロシアン化物を酸化力のある脱着剤溶液と
接触させて不溶性フェリシアン化物に変化させることに
よりセシウムを脱着、回収し、生成する不溶性フェリシ
アン化物を再生工程4で還元力のある再生剤溶液と接触
させることにより不溶性フェロシアン化物に転換し、繰
り返し使用してセシウムの吸脱着を行う一連のシステム
からなる。不溶性フェリシアン化物からなる吸着体を用
いる場合には再生工程から出発する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セシウム含有水溶液中
よりセシウムを効率よく簡単に回収する方法に関するも
のである。さらに詳しくいえば、本発明は、使用済み核
燃料の再処理施設のような原子力利用に関連した施設か
ら発生する、硝酸又は硝酸ナトリウムを主成分として含
む廃液中の放射性セシウムの分離、回収に、特に好適な
セシウム回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力関連施設において発生する廃液中
には、種々の放射性物質が含まれており、排出に先立っ
てこれを除去する必要がある。例えば使用済み核燃料の
再処理工程(ビューレックス法)から発生する高レベル
廃液は、比較的高濃度の硝酸又は硝酸ナトリウムを主成
分とし放射性セシウムその他の核種を含有している。
【0003】これまで、このような高レベル放射性廃液
中からセシウムを選択的に除く方法としては、不溶性フ
ェロシアン化物を吸着剤として用いる方法が提案されて
いる(特願平2−240420号)。また、この際、高
濃度硝酸溶液中においては、不溶性フェロシアン化物が
酸化されてその吸着能力を失うので、ある種の酸化防止
剤を併用し、吸着能力の低下を抑制することも提案され
ている(特願平3−142272号)。
【0004】しかしながら、これらの方法において用い
られる不溶性フェロシアン化物は、セシウムに対する吸
着力が大きいため、いったんセシウムを吸着すると、こ
れを電解質溶液により脱着することが困難であり、再生
再利用することができず、使い捨て方式をとらざるを得
ないことになるが、使い捨て方式は高価な吸着剤を多量
に消費するように、放射性セシウム含有率の高い新たな
高レベル放射性廃棄物を大量に発生するという欠点があ
り、実用性は乏しい。
【0005】このため、吸着剤から放射性セシウムを効
率的に脱着し、分離回収した放射性セシウムを再利用す
るとともに、再生した吸着剤を循環再使用する方法の開
発が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水溶液中の
セシウムを高い選択率で吸着し、かつ容易にこれを脱着
することができる吸着剤を用い、セシウムの分離、回収
を繰り返し継続して行うことができるセシウムの回収方
法を提供することを目的としてなされてものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、水溶液中の
セシウムを効率よく回収することができ、しかも繰り返
し使用できる吸着剤について種々研究を重ねた結果、一
般に不溶性フェロシアン化物は対応する不溶性フェリシ
アン化物よりもセシウムに対する吸着能力が大きいこ
と、したがって、フェロシアン化物としてセシウムを吸
着させたのち、これを対応するフェリシアン化物に変え
るとセシウムを脱着する点に着目し、これに基づいて本
発明をなすに至った。
【0008】すなわち、本発明は、セシウム含有水溶液
を、還元状態の酸化‐還元型不溶性鉄シアノ錯塩と接触
させ、これにセシウムを吸着させて、水溶液から分離し
たのち、該酸化‐還元型不溶性鉄シアノ錯塩を酸化剤で
処理して酸化状態に変換しセシウムを脱着させることを
特徴とする水溶液中のセシウムの回収方法を提供するも
のである。
【0009】本発明方法においてセシウムを吸着させる
ために用いる酸化‐還元型不溶性鉄シアノ錯塩の還元状
態のものとしては、一般式M[Fe(CN)](た
だしMはCu,Co,Ni,Zn,Cd,Mn,Feな
どの二価の遷移金属)で表わされるフェロシアン化物、
又はこれらのMの一部が、一価の陽イオンにより置換さ
れているフェロシアン化物や遷移金属の位置がMo,T
i,Wなどの酸化物で置き換わったフェロシアナイド
で、水に難溶のものを挙げることができ、特に好ましい
のは、フェロシアン化銅及びその銅の一部が一価の陽イ
オンによって置換されたものである。また、酸化状態の
ものとしては、上記のフェロシアン化物に対応するフェ
リシアン化物を挙げることができる。
【0010】これらの酸化‐還元型不溶性鉄シアノ錯塩
は、結晶粉末としてそのまま用いてもよいし、また無機
又は有機の多孔質担体に担持させて用いてもよい。この
使用量としては、水溶液中に存在するセシウムに対し、
通常、少なくとも当量、好ましくは2倍当量以上になる
量で用いられる。
【0011】セシウム含有水溶液が高濃度の硝酸を含有
している場合には、硝酸により不溶性フェロシアン化物
がフェリシアン化物に酸化されるのを防止するための物
質を添加する必要がある。そして、不溶性フェロシアン
化物の硝酸による酸化には、亜硝酸が関与し、一定濃度
以上の亜硝酸が共存すると連鎖反応的に硝酸による酸化
が促進されるので、この連鎖反応をひき起す濃度以下に
亜硝酸濃度を低下させる物質を加えればよい。この亜硝
酸濃度の臨界値は、硝酸濃度、温度、成分組成等のファ
クターにより若干変動するが、3Mの常温硝酸溶液にお
いては2×1-6M付近にあり、硝酸濃度や温度が大きく
なると低下する傾向がみられる。
【0012】したがって、高濃度の硝酸を含む場合に
は、亜硝酸分解剤、例えば、ヒドラジン、アミド硫酸、
過酸化水素、レゾルシン、ヒドロキノン、メチルヒドロ
キノンなどの二価フェノール類、メチルヒドラジン、フ
ェニルヒドラジン、ジフェニルヒドラジンなどの有機ヒ
ドラジン類、チオグリコール酸、スルファニル酸、スル
ファニルアミド、ヨウ化水素酸、尿素などを単独又は2
種以上を十分な量で添加して亜硝酸の濃度を上記の臨界
値以下にしたのち、セシウムの吸着処理を行うことが必
要である。
【0013】次に、本発明において、還元状態の不溶性
鉄シアノ錯塩に吸着されたセシウムを脱着するには、こ
れを酸化剤で処理して、酸化状態に変換することが必要
であるが、この際に用いる酸化剤としては、上記の臨界
値以上の亜硝酸を含む、濃度1モル以上の硝酸水溶液が
好適である。
【0014】この際の亜硝酸は、通常窒素酸化物例えば
酸化‐窒素、三酸化二窒素、二酸化窒素、四酸化二窒素
などとして、あるいは亜硝酸塩例えば亜硝酸ナトリウ
ム、亜硝酸カリウム、亜硝酸アンモニウムなどとして、
硝酸水溶液中に添加される。普通の工業用硝酸は、十分
な濃度の亜硝酸を含んでいるので3M以上の濃度で使用
する場合には、特に亜硝酸を添加する必要はない。
【0015】酸化剤としては、このほか、過酸化物、過
硫酸なども用いることができる。
【0016】還元状態の不溶性鉄シアノ錯塩に吸着され
たセシウムは、この不溶性鉄シアノ錯塩が酸化されて酸
化状態に変換されると同時に急速に脱着され、脱着剤溶
液中に溶離してくるので、これを蒸発、濃縮などによっ
て回収することができる。
【0017】この際、硝酸水溶液のような揮発性の酸水
溶液を用いると、脱着処理液を加熱蒸発処理するだけで
脱着剤とセシウム塩とを回収することができるので有利
である。
【0018】セシウム吸着時の水素イオン濃度は亜硝酸
分解剤が有効に作用する6M以下が適当である。一方、
脱着時の水素イオン濃度は、脱着率を上げる上では高い
ほど好ましいが、使用する鉄シアノ錯塩系吸着体の酸に
対する安定性や装置等への影響を考慮すると12M以
下、好ましくは7M以下が適当である。酸化剤溶液の酸
濃度が比較的低い場合には、脱着セシウムの一部が酸化
された不溶性鉄シアノ錯塩の結晶格子内に吸蔵されるこ
とがある。特に多孔質担体に担持させて用いる場合に
は、担体の空孔内への吸蔵が著しいので、脱着率を上げ
るためには、脱着、固液分離した後の洗浄を入念に行う
必要がある。
【0019】本発明方法においては、脱着後の酸化状態
にある不溶性鉄シアノ錯塩を還元処理して再生し、再度
セシウムの吸着剤として用いることができる。
【0020】この再生の際に用いる還元剤としては、ヒ
ドラジン、ヒドラジン基を有する有機ヒドラジン類、二
価フェノール類、チオグリコール酸、ヒドロキシルアミ
ン、過酸化水素、第一ズズ塩、チオ硫酸塩、並びに亜硫
酸ガス、亜硫酸塩、重亜硫塩、亜二チオン酸塩等酸性溶
液中で亜硫酸を生成する物質を単独又は2種以上添加し
た水溶液が用いられる。なお、上記還元剤の多くは微量
の銅イオンによってフェリシアンの還元速度を著しく高
める性質があるため、本発明方法における不溶性鉄シア
ノ錯塩としては、銅を成分として含む不溶性フェロシア
ン化物、例えばフェロシアン化銅又はその一部が一価の
陽イオンによって置換されたものを用いるのが有利であ
る。
【0021】使用後の銅系の不溶性フェリシアン化物の
還元は、中性ないし微アルカリ性の条件下で、上記の還
元剤で処理するとほとんど瞬間的に進行する。特にヒド
ラジン塩、亜硫酸ガス、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、亜二チ
オン酸塩、チオ硫酸塩、第一スズ塩、ヒドロキノン、メ
チルヒドロキノンなどの二価フェノール類、フェニルヒ
ドラジン等有機ヒドラジン類又はチオグリコール酸を用
いれば0.1M程度の硫酸酸性下でも速やかに進むの
で、セシウム脱着後の水洗が不十分でもそれに続く還元
処理を効率よく行うことができる。
【0022】次に、本発明方法の好適な実施態様の1例
を添付図面に従って説明する。図1は、本発明方法の1
例を示すフローシートであり、吸着工程1でセシウム含
有水溶液を不溶性フェロシアン化物と接触させてセシウ
ムを吸着させ、固液分離してセシウムが除かれた溶液を
排出する。固体部分は次に脱着工程2に送られ、ここで
酸化剤で処理され、不溶性フェリシアン化物に変換さ
れ、セシウムが脱着される。次にセシウムを含む溶液
は、蒸発工程3に送られて、ここで溶媒を蒸発すること
によりセシウム塩が回収される。
【0023】他方、脱着工程2で生成した不溶性フェリ
シアン化物は、再生工程4に送られ、ここで還元力のあ
る再生剤溶液と接触させて、再び不溶性フェロシアン化
物に変換し、吸着工程1に循環される。このようにし
て、不溶性フェロシアン化物は繰り返し使用されるが、
この際のセシウム吸着率は6回の再使用によっても、わ
ずか数%の低下が認められるのみである。
【0024】本発明方法は、カラムを用いた連続法、回
分法のいずれの方式をとることができる。
【0024】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、各例中のセシウム量及び分布係数(K
d)及び鉄濃度は次の方法により求めた。
【0025】(1)セシウム量;原子吸光光度法(空気
‐アセチレン炎)又は原子発光光度度(空気‐アセチレ
ン炎)により、増感剤として0.1M塩化カリウムを用
いて行った。
【0026】(2)分布係数(Kd);残留セシウム濃
度の測定結果に基づき、各吸着体のセシウム吸着力の指
標として、次式に従って分布係数を算出した。なお、式
中のCはセシウム初濃度(M)、Cはセシウム残留
濃度(M)、Lは液量(ミリリットル)、Wは吸着体重
量(グラム)である。
【0027】
【数1】
【0028】(3)鉄濃度;処理液を希釈せずに、Fe
Clの0.1M塩酸溶液を標準液として原子吸光光度
法で測定した。
【0029】参考例1 塩化銅水溶液に、フェロシアン化ナトリウム水溶液をフ
ェロシアンに対する銅のモル比が2以上となるように添
加し、生成する沈殿をろ別した。次いでこの沈殿を水洗
し、風乾することによりフェロシアン化銅吸着体(以下
CuFCと略す)を調製した。
【0030】また、フェロシアン化カリウム水溶液に、
化学量論的計算量の硫酸銅水溶液をそれぞれ添加し、生
成する沈殿を分離、水洗、風乾することにより、各種複
塩形のフェロシアン化銅カリウム吸着体(K2Cu3
C,K2Cu5FC,K2Cu11FC)を調製した。
【0031】さらに硝酸銅又は硝酸亜鉛の水溶液にフェ
リシアン化ナトリウム水溶液をフェリシアンに対する銅
又は亜鉛のモル比が1.5以上になるように添加し、生
成する沈殿を分離、水洗、風乾することにより、フェリ
シアン化銅吸着体とフェリシアン化亜鉛吸着体を調製し
た。
【0032】参考例2 マクロポーラス陰イオン交換体(アンバーライトIRA
904)をフェロシアン化ナトリウム水溶液と接触させ
て、[Fe(CN)4−形に変換したのち、塩化銅
水溶液で処理し、フェロシアン化銅を樹脂の空孔内に沈
殿させた。この操作を2回繰り返したのち、水洗、風乾
することにより多孔質担体に担持したCuFC(以下I
RA904‐CuFCと略す)を調製した。このものの
60℃乾燥試料基準の重量増加はIRA904の1グラ
ム当り0.452グラムであった。
【0033】参考例3 変色によりフェリシアン化物からフェロシアン化物への
還元を容易に視認できるフェリシアン化銅とフェリシア
ン化亜鉛を用いて酸性溶液(0.1M HNO)、中
性溶液(0.15M酢酸ナトリウム緩衝液)及び純水中
での各種還元剤による還元効果を試験した。試験方法
は、酸性溶液、中性溶液、又は純水に各還元剤を含ませ
た(10−2M)溶液2mlを試験管にとり、供試吸着
体を約2mg加えて変色効果を観察した。ヒドラジン塩
(塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩)、チオ硫酸塩(ナトリウム
塩、アンモニウム塩)、亜硫酸塩(ナトリウム塩、カリ
ウム塩)、ヒドロキノン、塩酸フェニルヒドラジン、、
メチルヒドロキノン、チオグリコール酸ナトリウムは、
酸性溶液、中性溶液、純水のいずれの場合もフェリシア
ン化銅を速やかに還元し、黄褐色から赤褐色に変化させ
た。塩酸ヒドロキシルアミンは中性溶液や純水では速や
かに還元変色させたが、酸性溶液では無効であった。
【0034】一方、フェリシアン化亜鉛に対しては、上
記の還元剤の中では、ヒドロキノン、塩酸フェニルヒド
ラジン、メチルヒドロキノンが中性溶液のみならず酸性
溶液でも有効であり、黄緑色より白色に速やかに変色し
た。亜硫酸塩、塩酸ヒドロキシルアミン、ヒドラジン塩
は酸性溶液では還元反応を呈しなかったが、中性溶液で
はかなり速やかに還元変色させ、純水では徐々に変色さ
せることが観察された。純水中で進みにくいのは還元に
伴うpH低下が原因であった。チオグリコール酸ナトリ
ウムとチオ硫酸塩は酸性溶液ではほとんんど還元作用を
示さず、中性溶液では徐々に還元変色させた。
【0035】塩化第一スズはフェリシアン化銅、フェリ
シアン化亜鉛に対して酸性溶液でのみ有効であった。過
酸化水素は酸性溶液や純水(過酸化水素存在下で微酸性
を呈す)では両フェリシアン化物に対して還元反応を呈
しなかったが、中性溶液中ではかなり速やかに還元変色
させることが観察された。
【0036】実施例1 KCuFC風乾物0.02g(無水物換算)をねじ
蓋付三角フラスコに秤取し、亜硝酸分解剤として10
−4Mヒドラジンを含む2×10−3M CsCl/3
M HNO溶液10ml添加して、恒温振とう槽(2
5℃)中で振とうし、24時間吸着処理した。次いで。
四フッ化エチレン樹脂製フィルターを装着した減圧ろ過
装置でろ過(以下単にろ過という)し、ろ液中の残留セ
シウムと鉄濃度を分析した。吸着体は水洗ろ液のpHが
3以下になるまで水洗した。次いで脱着剤溶液として1
−2Mの亜硝酸含有3M硝酸10mlを用いて、吸着
体をできるだけねじ蓋付三角フラスコに移し、恒温振と
う槽(25℃)中で脱着処理した。24時間後ろ過し、
ろ液量を秤り、ろ液中の残留セシウムと鉄濃度を分析し
た。吸着体は水洗ろ液がpH3以下になるまで水洗し、
水洗ろ液量を秤り、水洗ろ液中の残留セシウム濃度を分
析した。
【0037】次に、再生剤溶液として1.44×10
−2Mヒドラジンを含む0.1M硝酸溶液10mlを添
加し、気泡の発生がほとんど止まるまで(約30分間)
還元処理後pH3以下となるまで水洗した。次いで、亜
硝酸分解剤として10−4Mのヒドラジンを含む2×1
−3M CsCl/3M HNO溶液10mlを用
いて吸着体をできるだけねじ蓋付三角フラスコに移し、
上記と同様の方法で第2回目の吸着処理を行った。脱着
後の再生操作をはさみながら、上記の吸着、脱着操作を
6回繰り返した。図2に各回の吸着率、脱着率(第2回
目以降は新たなセシウム吸着量に対するろ液中の脱着セ
シウム量の比率で表わした見掛け脱着率)、吸着処理液
又は脱着処理中の鉄濃度を示した。同図から、セシウム
の吸脱着がかなり効率よく行われ、また、KCu
Cの分解も極めて軽微であることが認められる。
【0038】なお、脱着ろ過後の水洗ろ液中のセシウム
分析から、吸着体の結晶格子中に吸蔵され、水洗によっ
て溶離するセシウムが約10%程度あることが認められ
た。
【0039】実施例2〜4 KCuFC、KCu11FC及びCuFC風乾物
0.02g(無水物換算)について、実施例1と同様に
して6回繰り返し処理を行った。各吸着体についてセシ
ウムの平均吸着率と平均脱着率(ろ液中のセシウムにつ
いて)を表1に示す。
【0040】実施例5 フェリシアン化銅風乾物0.02g(無水物換算)をね
じ蓋付三角フラスコに秤取し、再生剤溶液として1.4
4×10−2Mヒドラジンを含む0.1M硝酸溶液10
mlを添加し、気泡の発生がほとんど止まるまで(約3
0分間)還元処理し、ろ過した。吸着体をろ液がpH3
以下になるまで水洗したのち、亜硝酸分解剤として10
−4Mのヒドラジンを含む2×10−3M CsCl/
3M HNO溶液10mlを用いて、吸着体をできる
だけねじ蓋付三角フラスコに移し、実施例1と同様の方
法で第1回目の吸着処理を行った。続いて、実施例1と
同様に脱着、再生の順に処理した。このように、脱着後
の再生操作をはさみながら吸着、脱着操作を6回繰り返
した。セシウムの平均吸着率と平均脱着率(ろ液中のセ
シウムについて)を表1に示す。
【0041】実施例6 IRA904‐CuFC風乾物0.2g(無水物換算)
について、吸着処理時のヒドラジン添加濃度を10−3
Mとし、脱着剤溶液を10−2Mの亜硝酸含有5M硝酸
濃度とした以外は実施例1と同じ条件で、脱着後の再生
操作をはさみながら吸着、脱着操作を6回繰り返した。
なお、脱着処理後のろ過による固液分離においてはイオ
ン交換樹脂の空孔内に脱着セシウムが吸蔵されており、
水洗操作中にもかなり多量のセシウムが溶離することが
わかった。表1にセシウムの平均吸着率と平均脱着率
(水洗によって溶離するセシウムを含めた)を示す。
【0042】実施例7 IRA904‐CuFC風乾物0.2g(無水物換算)
について、吸着処理時の溶液をヒドラジンを含まない2
×10−3M CsCl/3M NaNO溶液10m
lとし、脱着剤溶液を10−2Mの亜硝酸含有3M硝酸
溶液とした以外は実施例6と同じ条件で、脱着後の再生
操作をはさみながら吸着、脱着操作を6回繰り返した。
【0043】表1にセシウムの平均吸着率と平均脱着率
(水洗によって溶離するセシウムを含めた)を示す。
【0044】
【表1】
【0045】実施例8 KCuFC風乾物0.02g(無水物換算)につい
て、再生剤溶液を0.02M亜硫酸含有0.1M硝酸溶
液とした以外は実施例1と同じ条件で、吸着、脱着操作
を2回繰り返した。その結果、第1回目、第2回目のセ
シウム吸着率は各99.8、99.8%、第1回目、第
2回目のセシウム脱着率(ろ液中のセシウムについて)
は各63.6、79.3%(水洗によって溶離するセシ
ウムを含めた脱着率は、各71.8、90.1%)であ
った。
【0046】実施例9 KCuFC風乾物0.02g(無水物換算)につい
て、1.81×10-3M CsNO/3M NaNO
溶液10ml添加して、恒温振とう槽(25℃)中で
振とうし、24時間吸着処理したのち、ろ過し、ろ液中
の残留セシウムと鉄濃度を分析した。次いで脱着剤溶液
として、1.07×10−4Mの亜硝酸を含む10M硝
酸10mlを用いて、吸着体をできるだけねじ蓋付三角
フラスコに移し、恒温振とう槽(25℃)中で脱着処理
した。24時間後ろ過し、ろ液量を秤り、ろ液中の残留
セシウムと鉄濃度を分析した。吸着体は、水洗ろ液がp
H3以下になるまで水洗し、水洗ろ液量を秤り、水洗ろ
液中の残留セシウム濃度を分析した。次に、再生剤溶液
として1.44×10−2Mヒドラジンを含む0.1M
硝酸溶液10mlを添加し、気泡の発生がほとんど止ま
るまで(約30分間)還元処理後pH3以下となるまで
水洗した。次いで、1.81×10−3MCsCl/3
M NaNO溶液10mlを用いて吸着体をできるだ
けねじ蓋付三角フラスコに移し、上記と同様の方法で第
2回目の吸着処理と脱着処理を行った。
【0047】その結果、第1回目、第2回目のセシウム
吸着率は、各99.2、98.9%第1回目、第2回目
の脱着率(ろ液中のセシウムについて)は各90.2、
97.4%(水洗によって溶離するセシウムを含めた脱
着率もほぼ同じ値)であった。第1回目、第2回目の脱
着処理液中の鉄濃度は各1.8、0.4ppmであっ
た。
【0048】実施例10 KCuFC風乾物0.02g(無水物換算)につい
て、脱着剤溶液を1.28×10−4M亜硝酸を含む1
2M硝酸溶液とした以外は実施例9と同じ条件で、脱着
後の再生操作をはさみながら、吸着、脱着操作を2回繰
り返した。その結果、第1回目、第2回目のセシウム吸
着率は各99.3、98.3%、第1回目、第2回目の
脱着率(ろ液中のセシウムについて)は各90.0、9
7.1%(水洗によって溶離するセシウムを含めた脱着
率もほぼ同じ値)であった。第1回目、第2回目の脱着
処理液中の鉄濃度は各1.4、0.2ppmであった。
【0049】参考例4 KCuFC風乾物0.02g(無水物換算)につい
て、一定量の亜硝酸ナトリウム添加のもとで脱着剤溶液
の硝酸濃度を変化させた以外は実施例9と同じ条件で、
吸着、脱着操作を行った。図3は、市販の高純度硝酸
(3M希釈時での亜硝酸濃度:2〜3×10−5M)で
脱着剤溶液の硝酸濃度を調整したときのセシウム脱着率
(ろ液中のセシウムについて)の変化をいくつかの一定
の亜硝酸ナトリウム添加量のもとで測定した結果であ
る。この結果から、セシウムの脱着には一定濃度(1.
5〜2.3×10−5M)以上の亜硝酸の存在下が必要
であるが、脱着が顕著に起こる領域では脱着率は亜硝酸
濃度によらず、硝酸濃度の影響が大きいことが認められ
た。また、硝酸濃度7M以上での脱着率の増加は軽微で
あった。
【0050】参考例5 KCuFC風乾物0.02g(無水物換算)につい
て、脱着剤溶液を亜硝酸ナトリウムを添加しない3M
HCl溶液、10−2Mの亜硝酸ナトリウムを添加した
3M HCl溶液又は10−2Mの亜硝酸ナトリウムを
添加した2MHCl/1M HNO混合溶液とした以
外は実施例9と同じ条件で吸着、脱着操作を行った。そ
の結果、セシウム脱着率は各0、13.5、47.8%
(ろ液中のセシウムについて)であった。
【0051】参考例6 KCuFC風乾物0.01g(無水物換算)をねじ
蓋付三角フラスコに秤取し、これに10−3Mの亜硝酸
ナトリウムと種々の濃度のヒドラジンを添加した10
−3M CsCl/3M HNO溶液10ml、又は
亜硝酸ナトリウムを添加せず種々の濃度のヒドラジンを
添加した10−3M CsCl/3M HNO溶液1
0ml添加して、恒温振とう槽(25℃)中で振とう
し、24時間吸着処理後ろ過した。ろ液中のセシウムを
分析し、分布係数(Kd)を算出した。図4は、ヒドラ
ジン添加濃度によるセシウムの分布係数の変化を亜硝酸
ナトリウムを添加した場合と無添加の場合を比較したも
のである。この結果は、KCuFCの酸化によるセ
シウム吸着能低下の防止には共存亜硝酸に対して当量以
上のヒドラジンの添加が必要なことを示す。
【0052】参考例7 KCuFC風乾物0.01g(無水物換算)につい
て、ヒドラジンをアミド硫酸にかえて参考例4と同様の
処理を行った。図5は、アミド硫酸添加濃度によるセシ
ウムの分布係数の変化を亜硝酸ナトリウムを添加した場
合と無添加の場合を比較したものである。この結果は、
CuFCの酸化によるセシウム吸着能低下の防止
には共存亜硝酸に対して当量以上のアミド硫酸の添加が
必要なことを示す。
【0053】
【発明の効果】本発明の方法によれば、不溶性鉄シアノ
錯塩系吸着体の繰り返し使用により、硝酸や硝酸ナトリ
ウムを主成分とする水溶液中のセシウムの効率のよい分
離回収が達成でき、それに伴う廃棄物の発生が少ないこ
とは明かである。本発明の方法を例えば硝酸又は硝酸ナ
トリウムを主成分とする高レベル廃液中の放射性セシウ
ムの分離回収に適用すればその効率的処理技術の開発に
資するところ極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法のフローシートである。
【図2】 鉄シアノ錯塩系吸着体の繰り返し使用回数と
セシウム吸着率及び脱着率との関係を示すグラフ。
【図3】 鉄シアノ錯塩系吸着体の硝酸及び亜硝酸濃度
トセシウム脱着率との関係を示すグラフ。
【図4】 亜硝酸分解剤としてヒドラジンを用いたとき
の添加量とセシウム分布係数との関係を示すグラフ。
【図5】 亜硝酸分解剤としてアミド硫酸を用いたとき
の添加量とセシウム分布係数との関係を示すグラフ。
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】セシウム含有水溶液が高濃度の硝酸を含有
している場合には、硝酸により不溶性フェロシアン化物
がフェリシアン化物に酸化されるのを防止するための物
質を添加する必要がある。そして、不溶性フェロシアン
化物の硝酸による酸化には、亜硝酸が関与し、一定濃度
以上の亜硝酸が共存すると連鎖反応的に硝酸による酸化
が促進されるので、この連鎖反応をひき起こす濃度以下
に亜硝酸濃度を低下させる物質を加えればよい。この亜
硝酸濃度の臨界値は、硝酸濃度、温度、成分組成等のフ
ァクターにより若干変動するが、3Mの常温硝酸溶液に
おいては2×10−5 M付近にあり、硝酸濃度や温度が
大きくなると低下する傾向がみられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】この際の亜硝酸は、通常窒素酸化物例えば
酸化窒素、三酸化二窒素、二酸化窒素、四酸化二窒素
などとして、あるいは亜硝酸塩例えば亜硝酸ナトリウ
ム、亜硝酸カリウム、亜硝酸アンモニウムなどとして、
硝酸水溶液中に添加される。工業用硝酸は、通常十分な
濃度の亜硝酸を含んでいるので、3M以上の濃度で使用
する場合には、亜硝酸を添加する必要はない。しかし、
吸着工程で使用した亜硝酸分解剤の残留が認められる場
合には亜硝酸を適宜添加する必要がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】使用後の銅系の不溶性フェリシアン化物の
還元は、中性ないし微アルカリ性の条件下で、上記の還
元剤で処理するとほとんど瞬間的に進行する。特にヒド
ラジン及びその塩、亜硫酸ガス、亜硫酸塩、重亜硫酸
塩、亜二チオン酸塩、チオ硫酸塩、第一スズ塩、ヒドロ
キノン、メチルヒドロキノンなどの二価フェノール類、
フェニルヒドラジン等有機ヒドラジン類又はチオグリコ
ール酸を用いれば0.1M程度の酸酸性下でも速やか
に進むので、セシウム脱着後の水洗が不十分でもそれに
続く還元処理を効率よく行なうことができる。さらに、
これらの還元剤のなかでは、ヒドラジンおよびその塩、
ヒドロキノン、メチルヒドロキノンなどの二価フェノー
ル類、フェニルヒドラジン等有機ヒドラジン類またはチ
オグリコール酸がその強力な還元力を有すること、亜硝
酸分解剤として吸着工程への混入可能なこと、再生廃液
の処理に際して燃焼することなどの理由によって特に好
適である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】実施例例10 KCuFC風乾物0.02g(無水物換算)につい
て、脱着剤溶液を1.28×10−4M亜硝酸を含む1
2M硝酸溶液とした以外は実施例9と同じ条件で、脱着
後の再生操作をはさみながら、吸着、脱着操作を2回繰
り返した。その結果、第1回目、第2回目のセシウム吸
着率は各99.3、98.3%、第1回目、第2回目の
脱着率(ろ液中のセシウムについて)各90.0、9
7.1%(水洗によって溶離するセシウムを含めた脱着
率もほぼ同じ値)であった。第1回目、第2回目の脱着
処理液中の鉄濃度は各1.4、0.2ppmであった。実施例11 無機多孔体にフェロシアン化銅を担持した吸着体の例と
して、シリカゲルとフェロシアン化銅との複合吸着体
(シリカゲルーCuFCと記す)を以下のように調製し
た。球状シリカゲル(富士デヴ ィソン化学社製MB−
4B)にフェロシアン化カリウム水溶液を含浸、乾燥を
繰り返して可及的にフェロシアン化カリウムを細孔内に
担持させたのち、飽和硝酸銅溶液で攪拌しながら湿潤、
乾燥を繰り返して細孔内にフェロシアン化銅を十分沈澱
させた。水を加えてデカンテーションにより浮遊フェロ
シアン化銅沈澱を除き、風乾した。乾燥シリカゲル1g
当りのフェロシアン化銅担持量は、0.136gであっ
た。当該シリカゲル−CuFC風乾物0.111gにつ
いて、吸着処理時のヒドラジン添加濃度を10−3Mと
し、脱着剤溶液を10−3Mの亜硝酸含有5M硝酸溶液
とした以外は実施例1と同じ条件で、脱着後の再生操作
をはさみながら吸着、脱着操作を6回繰り返した。セシ
ウムの平均吸着率と平均脱着率(水洗によって溶離する
セシウムを含めた)は、各85.3%、96.5%であ
った。また、吸着処理液、脱着処理液中の平均鉄濃度は
各0.48ppm、3.36ppmであった。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】参考例7 KCuFC風乾物0.01g(無水物換算)につい
て、ヒドラジンをアミド硫酸にかえて参考例6と同様の
処理を行なった。図5は、アミド硫酸添加濃度によるセ
シウムの分布係数の変化を亜硝酸ナトリウムを添加した
場合と無添加の場合を比較したものである。この結果
は、KCuFCの酸化によるセシウム吸着能低下の
防止には共存亜硝酸に対して当量以上のアミド硫酸の添
加が必要なことを示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セシウム含有水溶液を、還元状態の酸化
    ‐還元型不溶性鉄シアノ錯塩と接触させ、これにセシウ
    ムを吸着させて水溶液から分離したのち、該酸化‐還元
    型不溶性鉄シアノ錯塩を酸化剤で処理して酸化状態に変
    換しセシウムを脱着させることを特徴とする水溶液中の
    セシウムの回収方法。
  2. 【請求項2】 酸化剤が亜硝酸を含有する硝酸水溶液で
    ある請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 セシウムを脱着させた後の不溶性鉄シア
    ノ錯塩を還元処理して再生し、繰り返し使用する請求項
    1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 脱着したセシウムを含む硝酸水溶液を加
    熱蒸発処理することにより、酸化剤及びセシウムを回収
    する請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 高濃度の硝酸を含有するセシウム含有水
    溶液に、亜硝酸分解剤を加えたのち、これを還元状態の
    酸化‐還元型不溶性鉄シアノ錯塩と接触させ、これにセ
    シウムを吸着させて水溶液から分離したのち、該酸化‐
    還元型不溶性鉄シアノ錯塩を酸化剤で処理して酸化状態
    に変換しセシウムを脱着させることを特徴とする水溶液
    中のセシウムの回収方法。
  6. 【請求項6】 酸化剤が亜硝酸を含有する硝酸水溶液で
    ある請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 脱着したセシウムを含む硝酸水溶液を加
    熱蒸発処理することにより、酸化剤及びセシウムを回収
    する請求項5記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6046131A (en) * 1997-09-04 2000-04-04 Japan As Represented By Director General Of Agency Of Industrial Science And Technology Method for the preparation of a cesium-separating sorbent
JP2013108850A (ja) * 2011-11-21 2013-06-06 Nusac Inc 放射性元素除去用吸着材、その製造方法及びその使用方法
JP2018524149A (ja) * 2015-12-30 2018-08-30 チンファ ユニバーシティTsinghua University 顆粒状のセシウム除去用の無機イオン吸着剤の製造方法及び製品、並びに応用

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