JPH05254605A - 水切り性と微細懸濁物の捕集性に優れた積層不織布袋 - Google Patents
水切り性と微細懸濁物の捕集性に優れた積層不織布袋Info
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- JPH05254605A JPH05254605A JP5840192A JP5840192A JPH05254605A JP H05254605 A JPH05254605 A JP H05254605A JP 5840192 A JP5840192 A JP 5840192A JP 5840192 A JP5840192 A JP 5840192A JP H05254605 A JPH05254605 A JP H05254605A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 水切り性と微細懸濁物の捕集性に優れ、しか
も軽量で機械的強度もあり、台所コーナ部等へのフィッ
ト性等にも優れている積層不織布袋を提供する。 【構成】 オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織或い
は朱子織状のウェブと低目付け量のオレフィン系樹脂製
不織布とを、両者の接触界面で、熱接着させたシート材
料を製袋して成る水切り性と微細懸濁物の捕集性に優れ
た積層不織布袋。 【効果】 穴あきポリ袋やワリフ等に比して、微細懸濁
ゴミに対する捕集能力を顕著に向上させると共に、水切
り性(排水性)を向上させることができる。また低目付
け化による強度低下を、オレフィン系樹脂製ネットとの
熱接着により補強することができると共に、ネットと不
織布との接着部エッジでの強度低下をも押さえることが
でる。またネットとの貼り合わせにより、腰がでるた
め、シンクコーナ部へのフィット性をも向上させること
ができる。
も軽量で機械的強度もあり、台所コーナ部等へのフィッ
ト性等にも優れている積層不織布袋を提供する。 【構成】 オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織或い
は朱子織状のウェブと低目付け量のオレフィン系樹脂製
不織布とを、両者の接触界面で、熱接着させたシート材
料を製袋して成る水切り性と微細懸濁物の捕集性に優れ
た積層不織布袋。 【効果】 穴あきポリ袋やワリフ等に比して、微細懸濁
ゴミに対する捕集能力を顕著に向上させると共に、水切
り性(排水性)を向上させることができる。また低目付
け化による強度低下を、オレフィン系樹脂製ネットとの
熱接着により補強することができると共に、ネットと不
織布との接着部エッジでの強度低下をも押さえることが
でる。またネットとの貼り合わせにより、腰がでるた
め、シンクコーナ部へのフィット性をも向上させること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水切り性と微細懸濁物
の捕集性に優れた積層不織布袋に関するもので、より詳
細にはオレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱
子織状のウェブとオレフィン系樹脂不織布との積層体か
らなり、水切りゴミ袋として特に有用な積層不織布袋に
関する。
の捕集性に優れた積層不織布袋に関するもので、より詳
細にはオレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱
子織状のウェブとオレフィン系樹脂不織布との積層体か
らなり、水切りゴミ袋として特に有用な積層不織布袋に
関する。
【0002】
【従来の技術】家庭或いは飲食店の厨房から排出される
塵芥は、水との馴染みの大きい食品類の微細屑等を含有
しており、廃棄処理の面倒なものである。即ち、ディス
ポーザー等で微細化して下水に流すことは、下水処理施
設に対して過度の負荷をかけるので許されず、一方その
ままの状態でゴミ収拾に回すことは、嵩も重量も大きい
ため、適当に水切りをして、その嵩並びに重量を縮小し
た後、ゴミ収拾に回すことが一般に行われている。
塵芥は、水との馴染みの大きい食品類の微細屑等を含有
しており、廃棄処理の面倒なものである。即ち、ディス
ポーザー等で微細化して下水に流すことは、下水処理施
設に対して過度の負荷をかけるので許されず、一方その
ままの状態でゴミ収拾に回すことは、嵩も重量も大きい
ため、適当に水切りをして、その嵩並びに重量を縮小し
た後、ゴミ収拾に回すことが一般に行われている。
【0003】従来、この様な用途に用いる水切りゴミ袋
としては、穴あきポリ袋、ワリフ製袋品、ネット単体、
不織布単体品等が使用されている。
としては、穴あきポリ袋、ワリフ製袋品、ネット単体、
不織布単体品等が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、不織
布単体からなる袋は、微細ゴミの捕集性には優れている
が、排水性、即ち水切れが悪いという欠点がある。また
穴あきポリ袋等のその他の製品は、排水性はよいが、微
細ゴミ等の捕集性が悪く、微細ゴミを下水道に流して、
下水道処理施設の負担を増大させると言う欠点がある。
布単体からなる袋は、微細ゴミの捕集性には優れている
が、排水性、即ち水切れが悪いという欠点がある。また
穴あきポリ袋等のその他の製品は、排水性はよいが、微
細ゴミ等の捕集性が悪く、微細ゴミを下水道に流して、
下水道処理施設の負担を増大させると言う欠点がある。
【0005】本発明者は、オレフィン系樹脂製割布又は
平織、綾織或いは朱子織状のウェブと低目付け量のオレ
フィン系樹脂製不織布とは、両者の接着界面で熱接着容
易であり、この積層シートを製袋して、水切り袋として
使用すると、水切り性(排水性)と微細ゴミに対する捕
集性との両方に関して、極めて満足する結果が得られる
ことを見いだした。
平織、綾織或いは朱子織状のウェブと低目付け量のオレ
フィン系樹脂製不織布とは、両者の接着界面で熱接着容
易であり、この積層シートを製袋して、水切り袋として
使用すると、水切り性(排水性)と微細ゴミに対する捕
集性との両方に関して、極めて満足する結果が得られる
ことを見いだした。
【0006】即ち、本発明の目的は、水切り性と微細懸
濁物の捕集性に優れ、しかも軽量で機械的強度もあり、
台所コーナ部等へのフィット性等にも優れている積層不
織布袋を提供するにある。
濁物の捕集性に優れ、しかも軽量で機械的強度もあり、
台所コーナ部等へのフィット性等にも優れている積層不
織布袋を提供するにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、オレ
フィン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウ
ェブと、低目付け量、特に単糸繊度が0.01乃至20
デニールで目付けが5乃至30g/m2 のオレフィン系
樹脂製不織布とを、両者の接触界面で、熱接着させたシ
ート材料を製袋して成ることを特徴とする水切り性と微
細懸濁物の捕集性に優れた積層不織布袋が提供される。
フィン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウ
ェブと、低目付け量、特に単糸繊度が0.01乃至20
デニールで目付けが5乃至30g/m2 のオレフィン系
樹脂製不織布とを、両者の接触界面で、熱接着させたシ
ート材料を製袋して成ることを特徴とする水切り性と微
細懸濁物の捕集性に優れた積層不織布袋が提供される。
【0008】
【作用】本発明は、不織布基体として、低目付け量のオ
レフィン系樹脂製不織布を選択し、これをオレフィン系
樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブ(ネ
ット)と組み合わせたことが第一の特徴である。オレフ
ィン系樹脂は、他の繊維構成高分子の中でも最も軽量で
耐水性が大きく、しかも熱接着が可能であるという利点
を有する。本発明では、この利点を利用して、低目付け
量のオレフィン系樹脂製不織布を先ず使用する。
レフィン系樹脂製不織布を選択し、これをオレフィン系
樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブ(ネ
ット)と組み合わせたことが第一の特徴である。オレフ
ィン系樹脂は、他の繊維構成高分子の中でも最も軽量で
耐水性が大きく、しかも熱接着が可能であるという利点
を有する。本発明では、この利点を利用して、低目付け
量のオレフィン系樹脂製不織布を先ず使用する。
【0009】不織布を、オレフィン系樹脂でしかも低目
付け量で形成することにより、親水性の大きな厨芥類に
対しても、優れた水切り性(排水性)と微細懸濁物に対
する捕集性とが得られる。しかしながら、耐水性にいく
ら優れたオレフィン系樹脂で製造されていても、目付け
量が少なくなると、比重の大きい水性のものが充填され
ることもあって、機械的強度が不足し、破袋や穴あき等
の欠点を生じるようになる。
付け量で形成することにより、親水性の大きな厨芥類に
対しても、優れた水切り性(排水性)と微細懸濁物に対
する捕集性とが得られる。しかしながら、耐水性にいく
ら優れたオレフィン系樹脂で製造されていても、目付け
量が少なくなると、比重の大きい水性のものが充填され
ることもあって、機械的強度が不足し、破袋や穴あき等
の欠点を生じるようになる。
【0010】本発明によれば、この欠点を解消するため
に、オレフィン系樹脂製不織布に対して、オレフィン系
樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブを積
層する。割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブ
は、当然のことながら、繊維が占める面積に比して、目
開きの面積が大であるという特性を有する。これに加え
て、割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブは、同
じ目付け量の繊維材料に比べて、機械的強度が大であ
り、しかも寸法安定性に優れているという利点を有す
る。かくして、低目付け量のオレフィン系樹脂製不織布
に対して、オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織或い
は朱子織状のウェブを積層することにより、低目付け量
のオレフィン系樹脂製不織布の優れた水切り性や微細懸
濁物捕集性を損なうこと無しに、袋としての強度を顕著
に増加させ、しかも形態保持性や、シンクコナー部への
フィット性を向上させることができる。
に、オレフィン系樹脂製不織布に対して、オレフィン系
樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブを積
層する。割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブ
は、当然のことながら、繊維が占める面積に比して、目
開きの面積が大であるという特性を有する。これに加え
て、割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブは、同
じ目付け量の繊維材料に比べて、機械的強度が大であ
り、しかも寸法安定性に優れているという利点を有す
る。かくして、低目付け量のオレフィン系樹脂製不織布
に対して、オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織或い
は朱子織状のウェブを積層することにより、低目付け量
のオレフィン系樹脂製不織布の優れた水切り性や微細懸
濁物捕集性を損なうこと無しに、袋としての強度を顕著
に増加させ、しかも形態保持性や、シンクコナー部への
フィット性を向上させることができる。
【0011】低目付け量のオレフィン系樹脂製不織布と
オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状
のウェブとを、熱接着により一体化したことも、本発明
の特徴である。二種の高分子材料を接合する場合に、熱
接着は一般化された技術ではあるが、本発明では、両者
が共にオレフィン樹脂製であり、しかも不織布と割布又
は平織、綾織或いは朱子織状のウェブとからなり、両方
の繊維が分子配向されていることもあって、繊維の強度
を実質上低下させること無しに、比較的低温で、両者の
界面で強固に結合一体化させることが可能となるのであ
る。
オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状
のウェブとを、熱接着により一体化したことも、本発明
の特徴である。二種の高分子材料を接合する場合に、熱
接着は一般化された技術ではあるが、本発明では、両者
が共にオレフィン樹脂製であり、しかも不織布と割布又
は平織、綾織或いは朱子織状のウェブとからなり、両方
の繊維が分子配向されていることもあって、繊維の強度
を実質上低下させること無しに、比較的低温で、両者の
界面で強固に結合一体化させることが可能となるのであ
る。
【0012】
【発明の好適な実施態様】本発明に用いる積層シートの
構造を示す「図1」において、この積層シート1は、低
目付け量のオレフィン系樹脂製不織布2とオレフィン系
樹脂製ネット3との積層体からなり、これらは両者の界
面4で熱接着により一体化されている。
構造を示す「図1」において、この積層シート1は、低
目付け量のオレフィン系樹脂製不織布2とオレフィン系
樹脂製ネット3との積層体からなり、これらは両者の界
面4で熱接着により一体化されている。
【0013】「図1」に示す実施例では、一層のオレフ
ィン系樹脂製不織布2とオレフィン系樹脂製割布又は平
織、綾織或いは朱子織状のウェブ3とが積層されている
が、この積層シート1は、オレフィン系樹脂製不織布2
が、外表面となるように位置していても、内表面となる
ように位置していてもよい。また、この積層シート1
は、低目付け量のオレフィン系樹脂製不織布/オレフィ
ン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブ
(ネット)/低目付け量のオレフィン系樹脂製不織布
や、逆にオレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは
朱子織状のウェブ(ネット)/低目付け量のオレフィン
系樹脂製不織布/オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾
織或いは朱子織状のウェブ(ネット)の三層の積層構成
を取り得る。
ィン系樹脂製不織布2とオレフィン系樹脂製割布又は平
織、綾織或いは朱子織状のウェブ3とが積層されている
が、この積層シート1は、オレフィン系樹脂製不織布2
が、外表面となるように位置していても、内表面となる
ように位置していてもよい。また、この積層シート1
は、低目付け量のオレフィン系樹脂製不織布/オレフィ
ン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブ
(ネット)/低目付け量のオレフィン系樹脂製不織布
や、逆にオレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは
朱子織状のウェブ(ネット)/低目付け量のオレフィン
系樹脂製不織布/オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾
織或いは朱子織状のウェブ(ネット)の三層の積層構成
を取り得る。
【0014】本発明の積層不織布袋を示す「図2」にお
いて、この積層不織布袋5は、二片の積層シート6a、
6bとが重ね合わされ、その三辺の周囲7、8、9が閉
じられてなる。残りの一辺10は開口している。側辺
7、8はヒートシール或いは超音波シール等により閉じ
られているが、底辺9は折り返しであっても、或いは側
辺7、8と同様に閉じられていてもよい。
いて、この積層不織布袋5は、二片の積層シート6a、
6bとが重ね合わされ、その三辺の周囲7、8、9が閉
じられてなる。残りの一辺10は開口している。側辺
7、8はヒートシール或いは超音波シール等により閉じ
られているが、底辺9は折り返しであっても、或いは側
辺7、8と同様に閉じられていてもよい。
【0015】(低目付け量のオレフィン系樹脂製不織
布)この不織布は、一般に0.01乃至20デニール、
特に4乃至15デニールの単繊維繊度と、5乃至30g
/m2 、特に12乃至17g/m2 の目付けで存在する
のがよい。単繊維繊度が上記範囲よりも小さくなると、
水切れが悪くなりまた単繊維の糸切れが顕著になる傾向
があり、一方上記範囲よりも大きくなると、繊維の表面
積が小さくなったり、繊維間の間隙が大きくなって、微
細懸濁物に対する捕集性が悪くなる傾向がある。一方不
織布の目付け量が、上記範囲よりも小さくなると、微細
懸濁物に対する捕集性が悪くなり、また水切りに際して
穴あきを生じる傾向があり、一方上記範囲よりも大きく
なると、水切れが悪くなる傾向がある。
布)この不織布は、一般に0.01乃至20デニール、
特に4乃至15デニールの単繊維繊度と、5乃至30g
/m2 、特に12乃至17g/m2 の目付けで存在する
のがよい。単繊維繊度が上記範囲よりも小さくなると、
水切れが悪くなりまた単繊維の糸切れが顕著になる傾向
があり、一方上記範囲よりも大きくなると、繊維の表面
積が小さくなったり、繊維間の間隙が大きくなって、微
細懸濁物に対する捕集性が悪くなる傾向がある。一方不
織布の目付け量が、上記範囲よりも小さくなると、微細
懸濁物に対する捕集性が悪くなり、また水切りに際して
穴あきを生じる傾向があり、一方上記範囲よりも大きく
なると、水切れが悪くなる傾向がある。
【0016】オレフィン樹脂としては、炭素数2ないし
10のα−オレフィン、具体的には、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンの単
独重合体あるいはこれらの結晶性共重合体であり、とく
にプロピレン系の結晶性重合体が好ましい。
10のα−オレフィン、具体的には、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンの単
独重合体あるいはこれらの結晶性共重合体であり、とく
にプロピレン系の結晶性重合体が好ましい。
【0017】本発明に用いる不織布は、フィラメントか
ら構成されていても、或いはステープルから構成されて
いてもよい。また、これらの繊維は、未巻縮の状態でも
巻縮された状態でもよい。この不織布は、単繊維相互が
絡み合いや融着等により固定されているという範囲内
で、任意の不織布構造及び製法によるものであってよ
い。例えば、乾式法或いは湿式法による低目付け量のオ
レフィン系樹脂製不織布が使用され、一層具体的には、
スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、サーマル
ボンド不織布等が使用される。
ら構成されていても、或いはステープルから構成されて
いてもよい。また、これらの繊維は、未巻縮の状態でも
巻縮された状態でもよい。この不織布は、単繊維相互が
絡み合いや融着等により固定されているという範囲内
で、任意の不織布構造及び製法によるものであってよ
い。例えば、乾式法或いは湿式法による低目付け量のオ
レフィン系樹脂製不織布が使用され、一層具体的には、
スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、サーマル
ボンド不織布等が使用される。
【0018】本発明の目的には、スパンボンド不織布が
特に適している。このスパンボンド不織布の代表的なも
のとして、紡糸され、延伸されたオレフィン系樹脂フィ
ラメントを、多孔性支持体上にアットランダムに集積
し、次いでプリボンデイングしたものが挙げられる。こ
のタイプのスパンボンド不織布は、連続したフィラメン
トからなり、しかも延伸により分子配向が付与されてい
るため、強度的に特に優れている。スパンボンド不織布
は、ポリプロピレンに比して低融点のオレフィン系樹脂
でヒートプリボンデイングされたものでもよく、また、
部分的且つ密度が粗なプリボンデイングが行われている
条件下で、エアーサクション、ウオータージェット、等
の手段で繊維相互の絡み合いが生じているものであって
よい。
特に適している。このスパンボンド不織布の代表的なも
のとして、紡糸され、延伸されたオレフィン系樹脂フィ
ラメントを、多孔性支持体上にアットランダムに集積
し、次いでプリボンデイングしたものが挙げられる。こ
のタイプのスパンボンド不織布は、連続したフィラメン
トからなり、しかも延伸により分子配向が付与されてい
るため、強度的に特に優れている。スパンボンド不織布
は、ポリプロピレンに比して低融点のオレフィン系樹脂
でヒートプリボンデイングされたものでもよく、また、
部分的且つ密度が粗なプリボンデイングが行われている
条件下で、エアーサクション、ウオータージェット、等
の手段で繊維相互の絡み合いが生じているものであって
よい。
【0019】(オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織
或いは朱子織状のウェブ)ネットを構成するオレフィン
系樹脂としては、低目付け量のオレフィン系樹脂製不織
布の項で既に述べたオレフィン系樹脂が全く同様に使用
される。このネットも、結晶性プロピレン系重合体から
なることが好ましい。
或いは朱子織状のウェブ)ネットを構成するオレフィン
系樹脂としては、低目付け量のオレフィン系樹脂製不織
布の項で既に述べたオレフィン系樹脂が全く同様に使用
される。このネットも、結晶性プロピレン系重合体から
なることが好ましい。
【0020】このオレフィン系樹脂製割布又は平織、綾
織或いは朱子織状のウェブ(ネット)は、100乃至1
000デニール、特に300乃至500デニールの網ス
トランドを有し、且つ10乃至50mmの網開口を有す
ることが好ましい。網ストランドの繊度が、上記範囲よ
りも小さくなると、十分な補強作用が得られなくなり、
一方上記範囲よりも大きくなっても格別の利点は得られ
ず、重量増、コスト増の点で不利となる。また、網開口
のサイズが、上記範囲よりも小さくなると、水切り性が
不十分となる傾向あり、一方上記範囲よりも大きくなる
と、不織布に対する応力担体としての作用が不十分とな
る傾向がある。
織或いは朱子織状のウェブ(ネット)は、100乃至1
000デニール、特に300乃至500デニールの網ス
トランドを有し、且つ10乃至50mmの網開口を有す
ることが好ましい。網ストランドの繊度が、上記範囲よ
りも小さくなると、十分な補強作用が得られなくなり、
一方上記範囲よりも大きくなっても格別の利点は得られ
ず、重量増、コスト増の点で不利となる。また、網開口
のサイズが、上記範囲よりも小さくなると、水切り性が
不十分となる傾向あり、一方上記範囲よりも大きくなる
と、不織布に対する応力担体としての作用が不十分とな
る傾向がある。
【0021】本発明で用いる割布又は平織、綾織或いは
朱子織状のウェブ(ネット)は、糸又はテープ好ましく
は延伸テープで織成され、その材質についてはホモポリ
プロピレン、コポリマーポリプロピレン、ポリエチレン
その他要求品質に応じて任意のポリオレフィン樹脂が用
いられるが、なかでもコポリマーポリプロピレンのよう
に、ホモポリプロピレンより低融点のものを用いるのが
望ましい。ヒートシール或いは超音波シールする際、ポ
リプロピレンとこれに接着されるウェブとの融点差を利
用してシールすることにより不織布の溶融度合を少なく
し、溶融したウェブで融着することができるようにな
り、その結果、外観の傷を軽減することができる。
朱子織状のウェブ(ネット)は、糸又はテープ好ましく
は延伸テープで織成され、その材質についてはホモポリ
プロピレン、コポリマーポリプロピレン、ポリエチレン
その他要求品質に応じて任意のポリオレフィン樹脂が用
いられるが、なかでもコポリマーポリプロピレンのよう
に、ホモポリプロピレンより低融点のものを用いるのが
望ましい。ヒートシール或いは超音波シールする際、ポ
リプロピレンとこれに接着されるウェブとの融点差を利
用してシールすることにより不織布の溶融度合を少なく
し、溶融したウェブで融着することができるようにな
り、その結果、外観の傷を軽減することができる。
【0022】(製造法)本発明によれば、上記オレフィ
ン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブ
(ネット)と、低目付け量のオレフィン系樹脂製不織布
とを、重ね合わせて熱接着させる。この熱接着は、熱エ
ンボス等の熱圧着法により行われる。熱圧着に際して、
加熱は不織布側から行っても、ネット側から行ってもよ
い。
ン系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブ
(ネット)と、低目付け量のオレフィン系樹脂製不織布
とを、重ね合わせて熱接着させる。この熱接着は、熱エ
ンボス等の熱圧着法により行われる。熱圧着に際して、
加熱は不織布側から行っても、ネット側から行ってもよ
い。
【0023】熱接着温度は、オレフィン系樹脂の融点よ
りも若干低くても或いは若干高くてもよいことが理解さ
れるべきである。本発明に用いるオレフィン系樹脂製割
布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブや、オレフィ
ン系樹脂製不織布には、高度の配向結晶部分と、非晶質
部分とがあり、この非晶質部分が比較的低温での熱接着
に役立ち、一方高度の配向結晶部分が比較的高温での熱
接着に対しても、繊維構造を保持するのに役立つものと
思われる。一般に、オレフィン系樹脂の融点(示差熱分
析のピーク温度)mpを基準として、mp−100℃乃
至mp+180℃の範囲が適当である。
りも若干低くても或いは若干高くてもよいことが理解さ
れるべきである。本発明に用いるオレフィン系樹脂製割
布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブや、オレフィ
ン系樹脂製不織布には、高度の配向結晶部分と、非晶質
部分とがあり、この非晶質部分が比較的低温での熱接着
に役立ち、一方高度の配向結晶部分が比較的高温での熱
接着に対しても、繊維構造を保持するのに役立つものと
思われる。一般に、オレフィン系樹脂の融点(示差熱分
析のピーク温度)mpを基準として、mp−100℃乃
至mp+180℃の範囲が適当である。
【0024】この様にして製造された積層シートを製袋
する。製袋は、ヒートシール或いは超音波シールで行う
ことができる。ヒートシールは、ヒートシールバー等を
用いる点を除けば、積層の場合に準じる。超音波シール
も接合すべき部分の発熱温度が前述した範囲となるよう
なものであればよい。
する。製袋は、ヒートシール或いは超音波シールで行う
ことができる。ヒートシールは、ヒートシールバー等を
用いる点を除けば、積層の場合に準じる。超音波シール
も接合すべき部分の発熱温度が前述した範囲となるよう
なものであればよい。
【0025】
【実施例】ポリプロピレン製のワリフ、ポリプロピレン
のスパンボンド不織布及びポリプロピレンの延伸テープ
の平織を用意し、該不織布と該平織を熱接着させたシー
ト材料を作成し、このもののゴミ補集性、排水性、ヒー
トシール部の強度(5cm巾の剥離強度)をワリフ単独
及び不織布単独の場合に比べて比較して表1に示した。
のスパンボンド不織布及びポリプロピレンの延伸テープ
の平織を用意し、該不織布と該平織を熱接着させたシー
ト材料を作成し、このもののゴミ補集性、排水性、ヒー
トシール部の強度(5cm巾の剥離強度)をワリフ単独
及び不織布単独の場合に比べて比較して表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、低目付け量のオレフィ
ン系樹脂製不織布を使用することにより、穴あきポリ袋
やワリフ等に比して、微細懸濁ゴミに対する捕集能力を
顕著に向上させると共に、低目付け化により水切り性
(排水性)を向上させることができた。また、低目付け
化による強度低下を、オレフィン系樹脂製割布又は平
織、綾織或いは朱子織状のウェブ(ネット)との熱接着
により補強することができると共に、ネットと不織布と
の接着部エッジでの強度低下をも押さえることができ
た。またネットとの貼り合わせにより、腰がでるため、
シンクコーナ部へのフィット性をも向上させることがで
きた。
ン系樹脂製不織布を使用することにより、穴あきポリ袋
やワリフ等に比して、微細懸濁ゴミに対する捕集能力を
顕著に向上させると共に、低目付け化により水切り性
(排水性)を向上させることができた。また、低目付け
化による強度低下を、オレフィン系樹脂製割布又は平
織、綾織或いは朱子織状のウェブ(ネット)との熱接着
により補強することができると共に、ネットと不織布と
の接着部エッジでの強度低下をも押さえることができ
た。またネットとの貼り合わせにより、腰がでるため、
シンクコーナ部へのフィット性をも向上させることがで
きた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いる積層シートの構造を示す斜視
図である。
図である。
【図2】 本発明の積層不織布袋の一例を示す斜視図で
ある。
ある。
【符号の説明】 1は積層シート、2は低目付け量のオレフィン系樹脂製
不織布、3はオレフィン系樹脂製ネット、4は両者の界
面、5は積層不織布袋、6a、6bは積層シート6a、
6b、7、8、9は周囲、10は開口した辺。
不織布、3はオレフィン系樹脂製ネット、4は両者の界
面、5は積層不織布袋、6a、6bは積層シート6a、
6b、7、8、9は周囲、10は開口した辺。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奈良 顕夫 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号三井 石油化学工業株式会社内 (72)発明者 小寺 正宏 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号三井 石油化学工業株式会社内 (72)発明者 松尾 雅春 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号三 井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 遠藤 昭三 東京都千代田区神田須田町2丁目9番三木 ビル株式会社上岡内
Claims (6)
- 【請求項1】 オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織
或いは朱子織状のウェブと低目付け量のオレフィン系樹
脂製不織布とを、両者の接触界面で、熱接着させたシー
ト材料を製袋して成ることを特徴とする水切り性と微細
懸濁物の捕集性に優れた積層不織布袋。 - 【請求項2】 オレフィン系樹脂製不織布が単糸繊度が
0.01乃至20デニールで目付けが5乃至30g/m
2 のスパンボンド不織布であることを特徴とする請求項
1記載の積層不織布袋。 - 【請求項3】 オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織
或いは朱子織状のウェブが100乃至1000デニール
を有するものである請求項1記載の積層不織布袋。 - 【請求項4】 オレフィン系樹脂製割布又は平織、綾織
或いは朱子織状のウェブが10乃至50mmの網開口を
有することを特徴とする請求項1記載の積層不織布袋。 - 【請求項5】 オレフィン系樹脂製不織布とオレフィン
系樹脂製割布又は平織、綾織或いは朱子織状のウェブと
を熱ロール加工により貼り合わせてなることを特徴とす
る請求項1記載の積層不織布袋。 - 【請求項6】 シート材料の製袋をヒートシール或いは
超音波シールで行ってなることを特徴とする請求項1記
載の積層不織布袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5840192A JPH05254605A (ja) | 1992-03-16 | 1992-03-16 | 水切り性と微細懸濁物の捕集性に優れた積層不織布袋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5840192A JPH05254605A (ja) | 1992-03-16 | 1992-03-16 | 水切り性と微細懸濁物の捕集性に優れた積層不織布袋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05254605A true JPH05254605A (ja) | 1993-10-05 |
Family
ID=13083343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5840192A Pending JPH05254605A (ja) | 1992-03-16 | 1992-03-16 | 水切り性と微細懸濁物の捕集性に優れた積層不織布袋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05254605A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9999848B2 (en) | 2013-07-02 | 2018-06-19 | Pall Corporation | Dual bag filter |
US9999849B2 (en) | 2013-07-02 | 2018-06-19 | Pall Corporation | Dual bag filter with spacer |
-
1992
- 1992-03-16 JP JP5840192A patent/JPH05254605A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9999848B2 (en) | 2013-07-02 | 2018-06-19 | Pall Corporation | Dual bag filter |
US9999849B2 (en) | 2013-07-02 | 2018-06-19 | Pall Corporation | Dual bag filter with spacer |
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