JPH05254440A - 乗車率表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乗客が列車到着前に確実に混雑していない車
両を選択して乗車することが出来る。 【構成】 乗車率監視器７で抽出された、到着駅に到着
する前の列車の車両単位の乗車率と、降車率検出器１０
で検出された到着駅での曜日，時刻などに応じたデータ
に基づく列車到着時の車両単位の降車率とから、乗車直
前の乗車率を乗車直前乗車率計算器１１が計算する。駅
のホーム上に車両単位で設置されたビデオカメラ１２か
らの画像より、乗客数を検出する。この乗客数の各車両
の乗車定員に対する比率と、前述の乗車直前乗車率とか
ら出発時乗車率を出発時乗車率計算器１４で計算する。
乗車率表示器１５は、車両単位で乗車直前乗車率と出発
時乗車率を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、乗車率表示装置に係
り、特にその表示内容がより実状に即した、乗車率表示
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図３は例えば特開平２−２９６５７３号
公報に開示された、従来の乗車率検出装置および乗車率
表示装置を示すブロック図である。図３において、１は
或る列車の例えば出発駅に設置された乗車率検出装置で
あって、出発駅から到着駅に向かう列車の、車両単位の
乗車率を検出する乗車率検出器２、およびこの乗車率検
出器２の出力側に接続され、乗車率検出器２で検出され
た乗車率を情報として送信する送信器３を備えている。
５は到着駅に設置された乗車率表示装置であって、伝送
路４を介して乗車率検出装置１と接続され、その送信器
３から送信されて来た乗車率情報を伝送路４を通して受
信する受信器６、この受信器６の出力側に接続され、そ
の受信乗車率情報から到着駅での列車の車両単位の乗車
率を抽出する乗車率監視器７、およびこの乗車率監視器
７の出力側に接続され、乗車率監視器７で抽出された乗
車率を車両単位で表示する複数個例えばｎ個の表示器８
ａ〜８ｎを備えている。

【０００３】次に動作について説明する。出発駅に停車
中の列車が到着駅に向って発車するためにドアを閉じた
瞬間に、乗車率検出装置１中の乗車率検出器２が、車両
単位で乗車率１００％時の車両重量との比率から、出発
駅での乗車率を検出する。この検出された乗車率情報
は、送信器３により伝送路４に送信される。乗車率表示
装置５中の受信器６は、伝送路４から乗車率情報を受信
すると、この乗車率情報を乗車率監視器７に通知する。
乗車率監視器７は、乗車率情報から出発駅を発車して到
着駅に向う列車の車両単位の乗車率を抽出し、各表示器
８ａ・・・・８ｎに表示させる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の乗車率表示装置
は上述したように構成されているので、各表示器に表示
される乗車率には、車両単位の降車率、および到着駅の
ホームで待っている乗客の数が考慮されていなかった。
従って、ホームで乗客が乗車率の低い車両の前で列車を
待っていても、列車の乗客が降車した後に、その車両に
乗車した時点では、他の車両より乗車率が高い場合もあ
った。このように、列車を待つ乗客にとって、従来の乗
車率表示装置は必ずしも正しい乗車率を提供するとは言
えないという問題点があった。

【０００５】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたもので、乗客が列車に乗り込む直前の車両
単位の乗車率を表示し、また乗客が乗り込んでいる列車
が出発する前の乗車率を表示する乗車率表示装置を得る
ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明に係る乗車率表
示装置は、列車の到着駅での曜日，時刻などに応じたデ
ータから列車到着時の車両単位の降車率を計算する降車
率検出手段と、この降車率検出手段によって検出された
前記降車率と、列車到着前の車両単位の乗車率とから前
記到着駅での乗車直前の乗車率を計算する手段と、この
手段によって計算された前記乗車直前乗車率と、前記到
着駅のホームで前記列車を待つている乗客の車両単位の
数とから出発時の乗車率を計算する手段と、前記乗車直
前乗車率を表示し、また前記出発時乗車率を表示する乗
車率表示器とを設けたものである。

【０００７】

【作用】この発明における乗車直前の乗車率は、列車が
出発駅を出発して到着駅に到着するまでの間の車両単位
の乗車率と、到着駅での曜日，時刻などのデータから得
られる車両単位の平均降車率とから計算される。また、
列車出発時の乗車率は、この乗車直前の乗車率と、ホー
ムで列車を待っている乗客の車両単位の数とから計算さ
れる。

【０００８】

【実施例】

実施例１．図１はこの発明による乗車率表示装置の一実
施例を従来の乗車率検出装置と共に示すブロック図であ
る。図１において、１〜４は図３について説明したもの
と全く同じである。この発明の乗車率表示装置５Ａは、
従来の受信器６および乗車率監視器７（これらは到着駅
に到着する前の列車の車両単位の乗車率を抽出する乗車
率抽出手段を構成する）に加えて、各駅ここでは列車の
到着駅における曜日，時刻などに応じた車両単位の降車
率データが記憶されているデータソース９、このデータ
ソース９の出力側に接続され、その降車率データから列
車到着時の車両単位の降車率を検出する乗車率検出器１
０（これらは降車率検出手段を構成する）、乗車率監視
器７および降車率検出器１０の出力側に接続され、乗車
率監視器７から得られた列車到着前の乗車率と、降車率
検出器１０から得られた列車到着時の降車率とから、列
車が到着駅に到着して列車内の乗客が降車した時点での
現在乗車率つまり乗車直前の乗車率を予測計算する手段
としての乗車直前乗車率計算器１１、到着駅のホームで
列車を待っている乗客を写すビデオカメラ１２、このビ
デオカメラ１２から入力された画像により、列車を待つ
乗客の、車両単位の人数を検出する乗客数検出器１３、
乗車直前乗車率計算器１１および乗客数検出器１３の出
力側に接続され、乗車直前乗車率計算器１１が計算した
乗車直前乗車率と、乗客数検出器１３が検出した乗客数
から、列車に乗客が乗車した後つまり出発時の乗車率を
予測計算する出発時乗車率計算器１４（これらは出発時
乗車率計算手段を構成する）、並びに乗車直前乗車率計
算器１１および出発時乗車率計算器１４の出力側に接続
され、乗車直前の乗車率と出発時の乗車率を車両単位で
表示する乗車率表示器１５を備えている。

【０００９】図２は図１の実施例に使用される乗車率表
示器の表示内容の一例を示す図である。この乗車率表示
器１５には各車両が描かれており、各車両ごとの現在乗
車率つまり乗車直前乗車率および出発時乗車率が例えば
百分率で表示される。

【００１０】次に動作について説明する。図３に示した
従来装置の場合と同様に、出発駅に停車中の列車が到着
駅に向って発車するためにドアを閉じた瞬間に、乗車率
検出器２が、車両単位で乗車率１００％時の車両重量と
の比率から、出発駅での乗車率を検出する。この検出さ
れた乗車率情報は、送信器３により伝送路４に送信され
る。到着駅に設置されている乗車率表示器装置５Ａ中の
受信器６は、伝送路４から乗車率情報を受信すると、こ
の乗車率情報を乗車率監視器７に通知する。乗車率監視
器７は、乗車率情報から出発駅を発車して到着駅に向う
列車の車両単位の乗車率を抽出する。

【００１１】一方、到着駅では、到着駅におけるデータ
ソース９に記憶されている降車率データから、列車到着
時の曜日，時刻などの条件を満たす、車両単位の降車率
を降車率検出器１０で検出器する。乗車直前乗車率計算
器１１は、上述の列車が出発駅を発車した時点での車両
単位の乗車率と、上述の列車が到着駅に到着した時点で
の車両単位の降車率との差を計算し、乗車直前乗車率と
して乗車率表示器１５に表示させる。また、到着駅のホ
ーム上に車両単位で設置されたビデオカメラ１２が、ホ
ームで列車を待っている乗客の画像を車両単位で取り込
む。乗客数計算器１３は、この取り込まれた画像からホ
ームで列車を待っている乗客の人数を車両単位で検出す
る。出発時乗車率検出器１４は、この乗客数と車両単位
の乗車定員より、列車を待つ乗客数が一車両に占める比
率を計算し、この比率と前述の乗車直前乗車率との和を
出発時乗車率として乗車率表示器１５に表示させる。

【００１２】実施例２．なお、上述の実施例では、列車
が到着するまでの乗車率を出発駅出発時に検出したが、
列車が出発して到着駅に到着するまでの間であればいつ
検出してもよく、また乗車率検出装置を列車に設け、リ
アルタイムで車両単位の乗車率を検出し、次の停車駅に
送信すれば、列車走行中に乗客が列車内を移動して乗車
率が変化した場合でも、柔軟に対処することが出来る。

【００１３】実施例３．また、上述の実施例では、駅の
ホームで列車を待つ乗客の数を検出するためにビデオカ
メラを用いたが、赤外線や超音波などを使用して乗客数
を検出してもよい。

【００１４】実施例４．また、上述の実施例では、乗車
率を百分率で表示したが、乗車率をクラフや図形などの
グラフィックで表示してもよい。

【００１５】実施例５．また、上述の実施例では、乗車
率表示器に車両単位の乗車率を表示させたが、特に混雑
が予測される車両の乗車率を赤色で表示したり、ホーム
で列車を待つ乗客が全員列車に乗車出来ないことが予測
される場合に、その旨を表示するなどより多くの情報を
乗客に提供してもよい。

【００１６】

【発明の効果】以上のように、この発明は、列車の到着
駅での曜日，時刻などに応じたデータから列車到着時の
車両単位の降車率を計算する降車率検出手段と、この降
車率検出手段によって検出された前記降車率と、列車到
着前の車両単位の乗車率とから前記到着駅での乗車直前
の乗車率を計算する手段と、この手段によって計算され
た前記乗車直前乗車率と、前記到着駅のホームで前記列
車を待つている乗客の車両単位の数とから出発時の乗車
率を計算する手段と、前記乗車直前乗車率を表示し、ま
た前記出発時乗車率を表示する乗車率表示器とを備えて
いるので、実状に即した乗車率を表示出来、そのため乗
客は列車が駅に到着する前に確実に混雑していない車両
を選択して乗車することが出来るという効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の乗車率表示装置の一実施例を従来の
乗車率検出装置と共に示すブロック図である。

【図２】乗車率表示器の表示内容の一例を示す図であ
る。

【図３】従来の乗車率検出装置および乗車率表示装置を
示すブロック図である。

【符号の説明】

５Ａ 乗車率表示装置 ６ 受信器 ７ 乗車率監視器 ９ データソース １０ 降車率検出器 １１ 乗車直前乗車率計算器 １２ ビデオカメラ １３ 乗客数検出器 １４ 出発時乗車率計算器 １５ 乗車率表示器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 到着駅に到着する前の列車の車両単位の
   乗車率を抽出する乗車率抽出手段と、 前記到着駅での曜日，時刻などに応じたデータから列車
   到着時の車両単位の降車率を検出する降車率検出手段
   と、 これら乗車率抽出手段と降車率検出手段の出力から前記
   到着駅での乗車直前の乗車率を計算する手段と、この手
   段によって計算された前記乗車直前乗車率と、前記到着
   駅のホームで前記列車を待っている乗客の車両単位の数
   とから出発時の乗車率を計算する手段と、 前記乗車直前乗車率を表示し、また前記出発時乗車率を
   表示する乗車率表示器と、 を備えたことを特徴とする乗車率表示装置。