JPH05253252A - 歯科用清浄水供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給水の停止によって発生する清浄水のバック
サクション（引き込み）により起きる供給用管路の逆汚
染を積極的に消毒できるようにする。 【構成】 歯科用診療ユニットの側傍に設けた除菌・除
塵用濾過器を通して得た、清浄水を供給用管路を介して
タービンヘッド、スリーウエイシリンジ等に供給する歯
科用清浄水供給装置において、濾過器の出口に連結した
供給用管路にクロロヘキシジン等消毒液を供給するため
の合流管を連結したものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、歯科用清浄水供給装置
に関し、詳しくは給水の停止によって発生する清浄水の
バックサクション（引き込み）等が主な原因で起きる供
給用管路の逆汚染を積極的に消毒できるようにした歯科
用清浄水供給装置に関する。本文中に言う供給用管路と
は、濾過器の格納ケース内の配管、同ケースから診療ユ
ニットまでの配管、供給ホースおよび開閉弁等のことで
ある。

【０００２】

【従来の技術】最近、歯科医院では、タービン駆動用、
洗浄および清掃などに利用する清浄水を水道から得るシ
ステムを採用している。その例として、水道水を直に除
塵・除菌濾過器で清浄化するシステム、または貯水槽で
滅菌し除塵・除菌濾過器で更に清浄化するシステムは知
られている。しかし、これ等システムは、給水の停止の
瞬間に清浄水のバックサクションが起きて唾液、血液、
汚染水等を吸い込んでしまい、この吸い込まれた唾液、
血液、汚染水等の中の細菌が供給用管路、タービンヘッ
ド、スリーウエイシリンジ等を逆汚染することがある。
そこで、一般には、この逆汚染から患者を守るためにタ
ービンヘッド、スリーウエイシリンジを一人の患者の診
療ごとに外して消毒を行っている。しかし、供給用管路
の消毒までは容易にできないこともあって行っていな
い。これが現状である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、供給用管路
の消毒を容易に行えるように工夫した新規の歯科用清浄
水供給装置を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係わる歯科用清浄水供給装置は、歯科用診療
ユニットの側傍に設けた除菌・除塵用濾過器を通して得
た、清浄水を供給用管路を介してタービンヘッド、スリ
ーウエイシリンジ等に供給する歯科用清浄水供給装置に
おいて、濾過器の出口もしくは同出口に連絡した供給用
管路の途中にクロロヘキシジン等消毒液を供給するため
の合流管を連結したものである。

【０００５】

【作用】逆汚染される危険が常にある供給用管路はでき
るだけ頻繁にもしくは定期的に消毒することが望しい。
この消毒は診療を止めて行う。合流管から供給用管路内
に消毒液を入れ且つ供給用管路の清浄水の流れで当該消
毒液の先端の方への搬送を行い、この搬送により供給用
管路内を殺菌する。そして、供給用管路内に消毒液分が
残存していないかどうかの検査を供給用管路の先端から
排出される清浄水を嗅いで行い、残存のないことを確認
してから再診療に供する。

【０００６】

【発明の効果】本発明に係わる歯科用清浄水供給装置は
上記のような構成であるので、上記消毒液の供給、同液
の搬送を行うことによって供給用管路の殺菌消毒を任意
になすことができるものであって、逆汚染された供給用
管路を完全に殺菌消毒できるものである。

【０００７】

【実施例】図に示す実施例は、水道１からの水道水を第
１開閉弁２を介して入口３に受水しデイスポ−ザブルタ
イプのフィルタ４を介して出口５から送出する濾過器６
を格納ケース（図示せず）に格納した状態で歯科診療ユ
ニット２０の側傍に装備すると共に当該濾過器６の出口
５にＴ型継手７をその開口８、９が上下向きとなる状態
で連結し、下向き開口９に第２開閉弁１０を介して供給
用管路１１を接続し、また上向き開口８に短い金属製合
流管１２を、この合流管１２の上端に第３開閉弁１３を
それぞれ接続すると共にこの第３開閉弁１３の入口孔１
４に栓体１５を着脱可能に取付けたものである。尚、上
記フィルタ４は、有効膜面積２．７ｍ²と大きく、濾過
流量が多く、濾過寿命が長く、処理コストの大幅に低い
０．０３μｍの微多孔質中空系膜（ＥＨＦ）製無菌水製
造用精密濾過フィルタである。因に、従来のフィルタの
有効膜面積０．３ｍ²であった。

【０００８】この実施例は、清浄水の供給が可能な状態
（図１参照）において消毒液を入れるときには、先ず第
１開閉弁２を閉じて清浄水の供給を停止し、然るのち第
２開閉弁１０を開いて供給用管路１１内の清浄水の廃棄
を可能な状態とし且つ栓体１５を外して第３開閉弁１３
を開き状態とすると共に供給用管路１１内の清浄水を僅
かに廃棄して下向き開口９内部分を中空状態とし（図２
参照）、この中空状態において第２開閉弁１０を閉じ
（図３参照）てから上向き開口８より定量の消毒液を注
入して下向き開口９内に溜め、その後に第３開閉弁１３
および栓体１５を閉止して消毒液の入れ操作を完了す
る。この完了の状態において第１開閉弁２および第２開
閉弁１０を開き、供給用管路１１内の清浄水の廃棄運転
を所定時間まで行い、廃棄水に消毒液の残存のないこと
を確認してから再診療するなどの用法に供するようにし
たものである。

【０００９】図中符号１７はドレン、１８はフィルタ４
の交換を任意に行うことが可能な構成の濾過器６のケー
ス、１９はパッキンを示す。

【００１０】本発明は下記によって実施することがあ
る。 合流管を供給用管路の途中個所に連結する。 合流管の外端に消毒液入りタンクを連結しておいて
当該タンクから供給するようにする。 濾過器を複数台とする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す概略図である。

【図２】同じく中空状態形成時で示す概略図である。

【図３】同じく消毒液注入状態で示す概略図である。

【図４】同じく消毒中で示す概略図である。

【符号の説明】

１ 水道 ２ 第１開閉弁 ３ 入口 ４ フィルタ ５ 出口 ６ 濾過器 ７ 継手 ８ 開口 ９ 開口 １０ 第２開閉弁 １１ 供給用管路 １２ 合流管 １３ 第３開閉弁 １４ 入口孔 １５ 栓体 １７ ドレン １８ ケース １９ パッキン ２０ ユニット

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 歯科用診療ユニットの側傍に設けた除菌
   ・除塵用濾過器を通して得た、清浄水を供給用管路を介
   してタービンヘッド、スリーウエイシリンジ等に供給す
   る歯科用清浄水供給装置において、濾過器の出口もしく
   は同出口に連結した供給用管路の途中にクロロヘキシジ
   ン等消毒液を供給するための合流管を連結したことを特
   徴とする歯科用清浄水供給装置。