JPH05252898A - 肥満予防食品および肥満予防剤 - Google Patents

肥満予防食品および肥満予防剤

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JPH05252898A
JPH05252898A JP4053557A JP5355792A JPH05252898A JP H05252898 A JPH05252898 A JP H05252898A JP 4053557 A JP4053557 A JP 4053557A JP 5355792 A JP5355792 A JP 5355792A JP H05252898 A JPH05252898 A JP H05252898A
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JP
Japan
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obesity
chlorophyllin
food
lipase
metal
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Withdrawn
Application number
JP4053557A
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English (en)
Inventor
Susumu Shimura
進 志村
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Lotte Co Ltd
Original Assignee
Lotte Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脂質代謝に直接関与するリパーゼ活性を高度
に阻害することにより肥満を防止し、更に共存する蛋白
質によって阻害作用が低下しない肥満予防食品および肥
満予防剤を提供する。 【構成】 リパーゼ阻害の有効成分としてクロロフィリ
ン、クロロフィリンの金属置換体またはこれらの混合物
を含有する肥満予防食品および肥満予防剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は肥満予防食品および肥満
予防剤に関し、更に詳しくは、脂質代謝に直接関与する
リパーゼ活性を阻害することにより肥満を防止し得る肥
満予防食品および肥満予防剤に関する。
【0002】
【従来の技術】油脂は高カロリーの食品成分であり、そ
の摂り過ぎは肥満の直接的な原因となる。近年では食事
の洋風化が進み、脂質(油脂)の過剰摂取による肥満が
大きな問題となっている。
【0003】脂質の過剰摂取の改善法としては、米国プ
ロクター&ギャンブル社により開発されたノンカロリー
油脂様食品を利用する等の方法があるが、安全性が未だ
確立されていない等の問題点がある。
【0004】一方、消化酵素の作用を阻害し、脂質等の
体内吸収を妨げ、肥満を防止しようとする試みが行われ
ている。従来の技術では、没食子酸(特開平1−102
022号)、エピガロカテキンガレート(特開平3−2
28664号)、穀類豆類抽出物(特開昭64−342
64号)、生薬抽出物(特開昭64−90131号)、
ポリエーテル類(特開昭55−98114号)等が開示
されている。
【0005】クロロフィル誘導体の消化酵素に対する影
響については、従来より幾つかの検討結果が報告されて
いる。例えばChermoruskiiら(1978)
(Biol. Nauki,3,29)はフェオフィチ
ンフェオホルビド、三塩基クロリン酸、フィトールが膵
リパーゼ並びにアミラーゼ、プロテアーゼを阻害するこ
とを報告している。またKuryginaらは、低濃度
ではフェオフィチンやフェオホルビド等は逆に膵リパー
ゼを活性化させることも報告している(1981)(B
iol. Nauki,6,31)。また山本ら(19
76)「医学と生物学」は、クロロフィルaが膵リパー
ゼを阻害することを示している。
【0006】例えば銅クロロフィリンNaのようなクロ
ロフィリンについては小田ら(1971)「医学と生物
学」がプロテアーゼを阻害することを報告している。
【0007】以上のようにクロロフィル関連化合物につ
いては多くの報告があるが、クロロフィリンおよびクロ
ロフィリンの他の金属錯塩のリパーゼ阻害についての直
接の報告はない。更に高脂肪摂取時における効果につい
ての報告もない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、脂質代謝に
直接関与するリパーゼ活性を高度に阻害することにより
肥満を防止し、更に共存する蛋白質によって阻害作用が
低下しない肥満予防食品および肥満予防剤を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、リパー
ゼ阻害の有効成分としてクロロフィリン、クロロフィリ
ンの金属置換体またはこれらの混合物を含有することを
特徴とする肥満予防食品が提供される。
【0010】クロロフィリンの金属置換体の金属が、
銅、鉄、亜鉛およびコバルトよりなる群から選択される
ものであれば好適である。
【0011】有効成分の含有量が0.3%以上でれば好
適である。
【0012】更に本発明によれば、リパーゼ阻害の有効
成分としてクロロフィリン、クロロフィリンの金属置換
体またはこれらの混合物を含有することを特徴とする肥
満予防剤が提供される。
【0013】ここでクロロフィリンの金属置換体とは、
クロロフィリンまたはクロロフィリンの他の金属(銅、
鉄、亜鉛、コバルト等)錯塩を意図する。
【0014】本発明による肥満予防剤は食品中に含有さ
せるだけでなく、肥満予防剤として錠剤、カプセル等の
形態で飲用することも可能である。
【0015】
【作用】脂肪を高含量含む食品を摂取した場合に肥満に
なるが、食品の摂取と同時あるいはその前後に本発明品
を摂取することによって脂肪の消化吸収を妨げ、肥満に
なることを予防することができる。
【0016】油脂(脂肪)を高含量含む食品に前記リパ
ーゼ阻害物質を有効量添加することにより、油脂の消化
吸収を妨げ、油脂食品の低カロリー化を可能とすること
ができる。
【0017】肥満は心疾患、動脈硬化、糖尿病等の成人
病の原因であり、肥満予防はこれらの病気の予防にもな
るものである。
【0018】本発明品の効果については、蛍光性基質を
用いた高感度のリパーゼ活性測定法を使用し、各種クロ
ロフィル誘導体のリパーゼ活性に対する影響を検討した
結果、本発明によるクロロフィリン、クロロフィリンの
金属置換体は、クロロフィルa、フェオフィチン、フェ
オホルビドaに比べ、13〜60倍程度阻害効果が高い
ことを突き止めた。阻害作用が大きいという点で、本発
明によるクロロフィリン、クロロフィリンの金属置換体
は他のクロロフィル誘導体に対して顕著な特徴を有す
る。
【0019】すなわち、本発明によるクロロフィリン、
クロロフィリンの金属置換体はリパーゼ分子に直接より
強く作用し、その活性を低下させるものと考えられる。
【0020】更に、本発明によるクロロフィリン、クロ
ロフィリンの金属置換体は、共存する蛋白質による影響
が少ないという特徴を有する。したがって、蛋白質を含
む食品と同時に摂取しても効果が現れることになる。こ
れに対してカテキンの場合は、例えばエピガロカテキン
ガレートの場合、その阻害作用は微量の蛋白質(カゼイ
ン)の添加により阻害効果が消失することが認められ
る。すなわち、肥満予防活性を有する従来技術によるも
のは単なる蛋白質に対する吸着作用によりリパーゼ活性
を阻害していると考えられるのに対し、本発明によるも
のはカゼインを添加しても阻害活性が消失しないことか
ら、単なる蛋白質の吸着による阻害ではなく、リパーゼ
の活性をより選択的に阻害していると考えられる。した
がって、本発明によるクロロフィリン、クロロフィリン
の金属置換体は、肥満予防を目的とするリパーゼ阻害物
質として従来のものより有利であることは明らかであ
る。実際に、高脂肪食を用いたラットの飼育試験におい
て肥満予防効果が認められている。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、脂質代謝に直接関与す
るリパーゼ活性を高度に阻害することにより肥満を防止
し、更に共存する蛋白質によって阻害作用が低下しない
肥満予防食品および肥満予防剤が提供される。
【0022】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるもので
はない。
【0023】実施例1 リパーゼ活性の測定は、基質に蛍光性の4−メチルウン
ベリフェロンのオレイン酸エステル(4−MUO)を使
用し、反応によって生成した4−メチルウンベリフェロ
ンの蛍光を測定することによって行った。
【0024】すなわち4−MUO0.05mM、ブタ膵
リパーゼ2.2μg、McIlvaine緩衝液(pH
7.4)(計0.2ml)の条件で37℃で20分間反
応後、0.1N塩酸を添加して反応を停止後、生成した
4−メチルウンベリフェロンの蛍光を測定した。
【0025】この反応系に種々のクロロフィル誘導体を
各々50μg添加し、活性に対する影響を調べた。酵素
活性は無添加の活性に対する相対活性として示した。
【0026】結果を表1に示す。クロロフィリン並びに
銅クロロフィリン、鉄クロロフィリンは、その他のクロ
ロフィル誘導体に比べ、著しく高い阻害作用を有してい
ることが判明した。すなわち、クロロフィル関連化合物
の内、クロロフィリン、クロロフィリンの金属置換体に
は著しい阻害作用があることが判明した。
【0027】
【表1】
【0028】実施例2 前記リパーゼ活性測定系にミルク蛋白であるカゼインを
添加し、銅クロロフィリン(Na塩)の阻害効果に対す
る影響を調べた。また、リパーゼ阻害作用があることが
知られているエピガロカテキンガレートの場合との比較
を行った。
【0029】結果を表2に示す。カゼインの添加により
エピガロカテキンガレートでは阻害作用がかなり消失す
る。銅クロロフィリン(Na塩)も若干阻害が弱まる
が、その程度は少なく、カゼイン添加でも高い阻害活性
を有していることが判る。
【0030】このことは、蛋白質含有食品に添加しても
銅クロロフィリン(Na塩)ではその効果が残存するこ
とを示している。
【0031】
【表2】
【0032】実施例3 4週令のSD系ラット40匹を、対照群、銅クロロフィ
リン添加群(Chl群)、高脂肪食群、高脂肪−銅クロ
ロフィリン添加群(HL−Chl群)の4群に分け、表
3に示すような飼料組成にて飼育実験を行った。4週間
後組織の変化を観察した。
【0033】
【表3】
【0034】結果を表4に示す。飼料摂取量については
4群とも有意差は認められなかった。Chl群では体重
増加では差はなかったが、肝臓重量で有意な低下が認め
られた。高脂肪食群では体重量の有意な増加が認められ
た。更に肝臓重量の増加も認められた。また肝臓組織も
脂肪肝の状態を示していた。一方HL−Chl群では高
脂肪食に見られるような、体重および肝臓重量の有意な
変化は見られず、また脂肪肝の様相も呈していなかっ
た。
【0035】このことは、銅クロロフィリンの摂取が、
高脂肪食摂取時における肥満防止として有効であること
を示している。
【0036】
【表4】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リパーゼ阻害の有効成分としてクロロフ
    ィリン、クロロフィリンの金属置換体またはこれらの混
    合物を含有することを特徴とする肥満予防食品。
  2. 【請求項2】 クロロフィリンの金属置換体の金属が、
    銅、鉄、亜鉛およびコバルトよりなる群から選択される
    請求項1記載の肥満予防食品。
  3. 【請求項3】 有効成分の含有量が0.3%以上である
    請求項1記載の肥満予防食品。
  4. 【請求項4】 リパーゼ阻害の有効成分としてクロロフ
    ィリン、クロロフィリンの金属置換体またはこれらの混
    合物を含有することを特徴とする肥満予防剤。
JP4053557A 1992-03-12 1992-03-12 肥満予防食品および肥満予防剤 Withdrawn JPH05252898A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005232106A (ja) * 2004-02-20 2005-09-02 Kentech:Kk 血漿脂質抑制剤
WO2010050179A1 (ja) * 2008-10-27 2010-05-06 Sbiアラプロモ株式会社 5-アミノレブリン酸若しくはその誘導体、又はそれらの塩を有効成分とする成人病の予防・改善剤

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US9730904B2 (en) 2008-10-27 2017-08-15 Sbi Pharmaceuticals Co., Ltd. Prophylactic/ameliorating agent for adult diseases comprising 5-aminolevulinic acid, derivative of 5-aminolevulinic acid, or salt of 5-aminolevulinic acid or the derivative of 5-aminolevulinic acid as active ingredient

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