JPH05251720A - 太陽電池 - Google Patents
太陽電池Info
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- JPH05251720A JPH05251720A JP4046659A JP4665992A JPH05251720A JP H05251720 A JPH05251720 A JP H05251720A JP 4046659 A JP4046659 A JP 4046659A JP 4665992 A JP4665992 A JP 4665992A JP H05251720 A JPH05251720 A JP H05251720A
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- Japan
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- film
- type
- type semiconductor
- semiconductor thin
- thin film
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/545—Microcrystalline silicon PV cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
- Y02E10/548—Amorphous silicon PV cells
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、太陽電池の高性能化のために、高
導電率で可視光透過率の高いp型半導体薄膜を作製し、
これを用いて太陽電池の光電変換効率を向上させる。 【構成】 透光性基板/透明電極/p型半導体薄膜/i
型半導体薄膜/n型半導体薄膜/金属電極からなる太陽
電池で、p型半導体薄膜の少なくとも一部の構成が、p
型a−Si:H膜とp型a−C:H膜を交互に各n層
(nは、6〜24の整数)積層したものであり、この積層
膜が導電性基板上にグロー放電分解法を用いて形成され
た太陽電池。 【効果】 本発明により、従来技術で作製されたp型a
−SiC:H薄膜よりも高導電率で、可視光透過率にす
ぐれたp型半導体薄膜の形成が可能となった。この薄膜
を非晶質太陽電池のp型半導体薄膜に適用することによ
り、光電変換効率を改善することができた。
導電率で可視光透過率の高いp型半導体薄膜を作製し、
これを用いて太陽電池の光電変換効率を向上させる。 【構成】 透光性基板/透明電極/p型半導体薄膜/i
型半導体薄膜/n型半導体薄膜/金属電極からなる太陽
電池で、p型半導体薄膜の少なくとも一部の構成が、p
型a−Si:H膜とp型a−C:H膜を交互に各n層
(nは、6〜24の整数)積層したものであり、この積層
膜が導電性基板上にグロー放電分解法を用いて形成され
た太陽電池。 【効果】 本発明により、従来技術で作製されたp型a
−SiC:H薄膜よりも高導電率で、可視光透過率にす
ぐれたp型半導体薄膜の形成が可能となった。この薄膜
を非晶質太陽電池のp型半導体薄膜に適用することによ
り、光電変換効率を改善することができた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】光電変換素子、特に高い光電変換
効率が求められるpin(又はnip)太陽電池におい
ては、光導入部のp型半導体の光電特性が変換効率に大
きく寄与するが、本発明は、pin(又はnip)太陽
電池の光導入部であるp型半導体の光電特性を向上さ
せ、光電変換効率の改善を行う技術に関するものであ
る。
効率が求められるpin(又はnip)太陽電池におい
ては、光導入部のp型半導体の光電特性が変換効率に大
きく寄与するが、本発明は、pin(又はnip)太陽
電池の光導入部であるp型半導体の光電特性を向上さ
せ、光電変換効率の改善を行う技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光活性層であるi層にa−Si:Hを用
いる、ガラス/透明導電酸化物(TCO)/pin/金
属構造の非晶質太陽電池は、p層にp型a−SiCx:H
膜を用いることにより、光電変換効率が10%を越えるも
のが得られ、実用化に必要とされる変換効率を達成でき
る可能性が示された。しかし、非晶質太陽電池は、太陽
光下で変換効率の低下が起きるため、実用上常時10%以
上の変換効率が必要であり、現在の変換効率では不十分
で、さらに初期効率の向上が望まれている。p型a−S
iCx:H膜は、p型a−Si:H膜に比べ、光吸収係数
を小さくすることができるので、光導入側に用いるとi
層に太陽光を有効に導入することができ、変換効率が向
上するものである。p型a−SiCx:H膜は、炭素
(C)含有量を増加させるにつれ、光吸収係数を小さく
できるが、同時に膜の導電率が低下し、直列抵抗成分が
増加して変換効率の低下が生じるため、さらに特性改善
させることは容易ではない。光吸収係数と導電率は相反
する関係にあり、その両方の特性を改善するには、原料
ガスの選択及び成膜方法の改善を行う必要ある。現在ま
でにプラズマCVD法においては、SiH4+CH4+B2H6 ガ
ス、Si2H6+B2H6+Si(CH3)2H2ガス等が用いられ、光CV
D法においてはSi2H6+B2H6+C2H2 ガス等が用いられてい
る。a−SiCx:H膜は、単一層か、炭素含有量が異な
るp型a−SiCx:H膜を積層したものが通常用いられ
ている。
いる、ガラス/透明導電酸化物(TCO)/pin/金
属構造の非晶質太陽電池は、p層にp型a−SiCx:H
膜を用いることにより、光電変換効率が10%を越えるも
のが得られ、実用化に必要とされる変換効率を達成でき
る可能性が示された。しかし、非晶質太陽電池は、太陽
光下で変換効率の低下が起きるため、実用上常時10%以
上の変換効率が必要であり、現在の変換効率では不十分
で、さらに初期効率の向上が望まれている。p型a−S
iCx:H膜は、p型a−Si:H膜に比べ、光吸収係数
を小さくすることができるので、光導入側に用いるとi
層に太陽光を有効に導入することができ、変換効率が向
上するものである。p型a−SiCx:H膜は、炭素
(C)含有量を増加させるにつれ、光吸収係数を小さく
できるが、同時に膜の導電率が低下し、直列抵抗成分が
増加して変換効率の低下が生じるため、さらに特性改善
させることは容易ではない。光吸収係数と導電率は相反
する関係にあり、その両方の特性を改善するには、原料
ガスの選択及び成膜方法の改善を行う必要ある。現在ま
でにプラズマCVD法においては、SiH4+CH4+B2H6 ガ
ス、Si2H6+B2H6+Si(CH3)2H2ガス等が用いられ、光CV
D法においてはSi2H6+B2H6+C2H2 ガス等が用いられてい
る。a−SiCx:H膜は、単一層か、炭素含有量が異な
るp型a−SiCx:H膜を積層したものが通常用いられ
ている。
【0003】また、p層に微結晶Si相を有するものと
しては、(p型μc−Si:H膜/p型a−SiCX :
H膜)×nの積層膜を用いたという報告もなされてい
る。このように、光導電率の改善と光吸収係数の改善を
両立させることが試みられているが、未だ不十分な結果
である。
しては、(p型μc−Si:H膜/p型a−SiCX :
H膜)×nの積層膜を用いたという報告もなされてい
る。このように、光導電率の改善と光吸収係数の改善を
両立させることが試みられているが、未だ不十分な結果
である。
【0004】本発明者らは、原料ガスの分解過程に問題
があり、それを解決する分解方法について良好な方法を
見出して、本発明を完成するに到った。
があり、それを解決する分解方法について良好な方法を
見出して、本発明を完成するに到った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シリコンを
含有するp型半導体薄膜を含む太陽電池で、p型半導体
膜の、波長 400〜 800nmの可視光の透過率が80%以上
であり、導電率が、10-6(S/cm)以上の性能を有す
ること、さらに、該半導体薄膜が、透明電極上に形成さ
れた場合には、透光性基板/透明電極/p型半導体薄膜
の構成において、透過率が、波長 400〜 800nmで75%
以上を実現することによって、変換効率の高い太陽電池
を得ることを目的としている。
含有するp型半導体薄膜を含む太陽電池で、p型半導体
膜の、波長 400〜 800nmの可視光の透過率が80%以上
であり、導電率が、10-6(S/cm)以上の性能を有す
ること、さらに、該半導体薄膜が、透明電極上に形成さ
れた場合には、透光性基板/透明電極/p型半導体薄膜
の構成において、透過率が、波長 400〜 800nmで75%
以上を実現することによって、変換効率の高い太陽電池
を得ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】p層に用いられるp型a
−SiCx:H薄膜の特性改善には、原料ガスの選択、成
膜法の開発、そして積層膜のような物理的構造変調とい
ったものが実施されてきたが、いずれの方法において
も、シリコン含有ガスと炭素含有ガスとが混合して用い
られている。シリコン含有ガスと炭素含有ガスの最適分
解条件は、それぞれ異なるものであり、混合状態におい
ては、最適化は極めて困難であった。そこで、本発明に
おいては、これらのガスを別々にグロー放電分解法で分
解し、p型半導体を成膜することを基本とするものであ
る。
−SiCx:H薄膜の特性改善には、原料ガスの選択、成
膜法の開発、そして積層膜のような物理的構造変調とい
ったものが実施されてきたが、いずれの方法において
も、シリコン含有ガスと炭素含有ガスとが混合して用い
られている。シリコン含有ガスと炭素含有ガスの最適分
解条件は、それぞれ異なるものであり、混合状態におい
ては、最適化は極めて困難であった。そこで、本発明に
おいては、これらのガスを別々にグロー放電分解法で分
解し、p型半導体を成膜することを基本とするものであ
る。
【0007】本発明は、太陽電池の構成部分であるp型
半導体の少なくとも一部が、(p型a−Si:H膜/p
型a−C:H膜)×n(nは、6〜24の整数)積層膜で
あり、この積層膜が、導電性基板上にグロー放電分解法
により成膜された太陽電池である。
半導体の少なくとも一部が、(p型a−Si:H膜/p
型a−C:H膜)×n(nは、6〜24の整数)積層膜で
あり、この積層膜が、導電性基板上にグロー放電分解法
により成膜された太陽電池である。
【0008】即ち、透光性基板、透明電極、p型半導体
薄膜、i型半導体薄膜、n型半導体薄膜、金属電極の順
に積層して形成された太陽電池(図1)において、p型
半導体薄膜の少なくとも一部分に、(p型a−Si:H
膜/p型a−C:H膜)×n積層膜を介在し、(p型a
−Si:H膜/p型a−C:H膜)×n(nは、6〜24
の整数)積層膜が、導電性基板上にグロー放電分解法を
用いて形成された太陽電池である。
薄膜、i型半導体薄膜、n型半導体薄膜、金属電極の順
に積層して形成された太陽電池(図1)において、p型
半導体薄膜の少なくとも一部分に、(p型a−Si:H
膜/p型a−C:H膜)×n積層膜を介在し、(p型a
−Si:H膜/p型a−C:H膜)×n(nは、6〜24
の整数)積層膜が、導電性基板上にグロー放電分解法を
用いて形成された太陽電池である。
【0009】(p型a−Si:H膜/p型a−C:H
膜)をn層積層したものは、p型a−SiCx :H単一
膜に比べ、p型a−Si:H膜とp型a−C:H膜の成
膜が別々に行われるので、それぞれの最適条件で膜形成
ができるという長所を有する。具体的には、p型a−S
i:H膜にドープするボロン原子数と、p型a−C:H
膜にドープするボロン原子を単一膜とは異なり、最適量
にすることができるというものである。
膜)をn層積層したものは、p型a−SiCx :H単一
膜に比べ、p型a−Si:H膜とp型a−C:H膜の成
膜が別々に行われるので、それぞれの最適条件で膜形成
ができるという長所を有する。具体的には、p型a−S
i:H膜にドープするボロン原子数と、p型a−C:H
膜にドープするボロン原子を単一膜とは異なり、最適量
にすることができるというものである。
【0010】また、本発明者らは、p型a−C:H膜成
膜時には、水素で希釈することにより膜特性が改善され
るのに対して、p型a−Si:H膜成膜時に水素希釈を
行うと膜特性、特に正孔輸送特性(μτh )が低下する
ことを見出した。そのため、p型a−Si:H膜成膜時
には水素希釈を行わず、また、p型a−C:H膜成膜時
には水素希釈を行って成膜するという方法で、p型a−
SiCx:H単一膜形成より優れた膜特性を得ることがで
きる。
膜時には、水素で希釈することにより膜特性が改善され
るのに対して、p型a−Si:H膜成膜時に水素希釈を
行うと膜特性、特に正孔輸送特性(μτh )が低下する
ことを見出した。そのため、p型a−Si:H膜成膜時
には水素希釈を行わず、また、p型a−C:H膜成膜時
には水素希釈を行って成膜するという方法で、p型a−
SiCx:H単一膜形成より優れた膜特性を得ることがで
きる。
【0011】(p型a−Si:H膜/p型a−C:H
膜)×n積層膜の厚みは、40Å以上、高々80Åで十分で
ある。好ましくは、50Å〜70Åである。80Åを越えて形
成した場合には、光透過率の低下に対応して光電変換効
率が低下する。また、p型a−Si:H膜またはp型a
−C:H膜の1層当たりの厚みは、0.5 Å〜24.5Åで十
分であり、好ましくは1Å〜3Åである。また、積層数
(n)は、6〜24であるが、望ましくは、8〜16であ
る。
膜)×n積層膜の厚みは、40Å以上、高々80Åで十分で
ある。好ましくは、50Å〜70Åである。80Åを越えて形
成した場合には、光透過率の低下に対応して光電変換効
率が低下する。また、p型a−Si:H膜またはp型a
−C:H膜の1層当たりの厚みは、0.5 Å〜24.5Åで十
分であり、好ましくは1Å〜3Åである。また、積層数
(n)は、6〜24であるが、望ましくは、8〜16であ
る。
【0012】p型a−Si:H膜は、モノシラン、ジシ
ラン等、シリコンの水素化物、ハロゲン化物ガスを主原
料にし、さらにドーピングガスとして、ジボランに代表
される元素の周期律表の第III 族の化合物を原料ガスと
して、グロー放電分解法により成膜される。
ラン等、シリコンの水素化物、ハロゲン化物ガスを主原
料にし、さらにドーピングガスとして、ジボランに代表
される元素の周期律表の第III 族の化合物を原料ガスと
して、グロー放電分解法により成膜される。
【0013】p型a−C:H膜は、メタン、エタン等、
炭化水素またはそのハロゲン化物のガスを主原料にし、
さらにドーピングガスとして、ジボランに代表される元
素の周期律表の第III 族の化合物を原料ガスとして、グ
ロー放電分解法により成膜される。これらの混合ガス
に、必要に応じてヘリウムやアルゴン等の不活性ガスが
添加されることを本発明は、なんら妨げるものではな
い。
炭化水素またはそのハロゲン化物のガスを主原料にし、
さらにドーピングガスとして、ジボランに代表される元
素の周期律表の第III 族の化合物を原料ガスとして、グ
ロー放電分解法により成膜される。これらの混合ガス
に、必要に応じてヘリウムやアルゴン等の不活性ガスが
添加されることを本発明は、なんら妨げるものではな
い。
【0014】(p型a−Si:H膜/p型a−C:H
膜)×n積層膜の成膜方法として、グロー放電分解法が
適する理由として、一は、各層の膜厚が数Åと薄い場合
でも、高周波電力を制御することにより、成膜速度を小
さくして成膜することが出来、膜厚の制御が良好になる
こと。二つめには、熱分解しにくいガスや光解離しない
ガスでも、種類を限定しないで成膜に利用できるため、
多種類のガスの中から適したガスを選択することによ
り、良好な特性を有する薄膜を得やすい点が、他の成膜
法に比べてすぐれている。また三つめに、p型a−S
i:H膜、p型a−C:H膜を交互に成膜する際、成膜
室内の各原料ガスを入れ換える必要があるが、放電をO
N/OFFすることにより、ガス入れ換え中にシリコン
と炭素成分が混合したp型a−SiC:H遷移層の形成
を防ぐことができ、p型a−Si:H膜とp型a−C:
H膜の界面に遷移層を存在させることなしに、各膜を形
成することができる点である。これは、X線回折測定に
おいて、所定の面間隔のところに回折ピークが現れてい
ることから確認されたものである。この結果は、(p型
a−Si:H膜/p型a−C:H膜)×n積層膜の特性
として熱CVD法、蒸着法等のものよりすぐれた膜であ
ることを示している。
膜)×n積層膜の成膜方法として、グロー放電分解法が
適する理由として、一は、各層の膜厚が数Åと薄い場合
でも、高周波電力を制御することにより、成膜速度を小
さくして成膜することが出来、膜厚の制御が良好になる
こと。二つめには、熱分解しにくいガスや光解離しない
ガスでも、種類を限定しないで成膜に利用できるため、
多種類のガスの中から適したガスを選択することによ
り、良好な特性を有する薄膜を得やすい点が、他の成膜
法に比べてすぐれている。また三つめに、p型a−S
i:H膜、p型a−C:H膜を交互に成膜する際、成膜
室内の各原料ガスを入れ換える必要があるが、放電をO
N/OFFすることにより、ガス入れ換え中にシリコン
と炭素成分が混合したp型a−SiC:H遷移層の形成
を防ぐことができ、p型a−Si:H膜とp型a−C:
H膜の界面に遷移層を存在させることなしに、各膜を形
成することができる点である。これは、X線回折測定に
おいて、所定の面間隔のところに回折ピークが現れてい
ることから確認されたものである。この結果は、(p型
a−Si:H膜/p型a−C:H膜)×n積層膜の特性
として熱CVD法、蒸着法等のものよりすぐれた膜であ
ることを示している。
【0015】p型a−Si:H膜およびp型a−C:H
膜の形成温度は、150 〜250 ℃、好ましくは 175〜 225
℃、p型a−Si:H膜の形成圧力は、0.01〜1Torr、
好ましくは0.03〜 0.1 Torr 、p型a−C:H膜の形成
圧力は、0.01〜1Torr、好ましくは0.05〜 0.3Torrで行
われる。
膜の形成温度は、150 〜250 ℃、好ましくは 175〜 225
℃、p型a−Si:H膜の形成圧力は、0.01〜1Torr、
好ましくは0.03〜 0.1 Torr 、p型a−C:H膜の形成
圧力は、0.01〜1Torr、好ましくは0.05〜 0.3Torrで行
われる。
【0016】i型半導体薄膜は、水素化シリコン薄膜、
水素化シリコンゲルマン薄膜、水素化シリコンカーボン
薄膜等であり、非晶質太陽電池の光活性領域を形成する
ものである。これらi型半導体薄膜は、分子内にシリコ
ンを有する化合物、ゲルマン、シリルゲルマン等の分子
内にゲルマニウムを有する化合物、炭化水素ガス等から
目的の半導体薄膜に応じて適宜選択される原料ガスに、
プラズマCVD(化学気相堆積)法や光CVD(化学気
相堆積)法を適用することにより容易に形成される。原
料ガスを水素やヘリウム等で希釈して用いることや原料
ガスにごく微量のジボランを添加すること等、i型半導
体薄膜形成における従来技術を併用することについて
は、なんら本発明の効果を妨げるものではない。
水素化シリコンゲルマン薄膜、水素化シリコンカーボン
薄膜等であり、非晶質太陽電池の光活性領域を形成する
ものである。これらi型半導体薄膜は、分子内にシリコ
ンを有する化合物、ゲルマン、シリルゲルマン等の分子
内にゲルマニウムを有する化合物、炭化水素ガス等から
目的の半導体薄膜に応じて適宜選択される原料ガスに、
プラズマCVD(化学気相堆積)法や光CVD(化学気
相堆積)法を適用することにより容易に形成される。原
料ガスを水素やヘリウム等で希釈して用いることや原料
ガスにごく微量のジボランを添加すること等、i型半導
体薄膜形成における従来技術を併用することについて
は、なんら本発明の効果を妨げるものではない。
【0017】形成条件としては、形成温度は、150 〜 4
00℃、好ましくは150 〜 250℃であり、形成圧力は、0.
01〜5 Torr、好ましくは0.03〜1.5 Torrで行われる。
00℃、好ましくは150 〜 250℃であり、形成圧力は、0.
01〜5 Torr、好ましくは0.03〜1.5 Torrで行われる。
【0018】i型半導体薄膜の膜厚は、太陽電池の用途
に応じて適宜決定されるもので、本発明の限定条件では
ない。本発明の効果を達成するためには、1000〜10000
Åで十分である。
に応じて適宜決定されるもので、本発明の限定条件では
ない。本発明の効果を達成するためには、1000〜10000
Åで十分である。
【0019】n型半導体薄膜は、n型の微結晶薄膜やn
型のアモルファス薄膜が有効に用いられる。これらは、
n型の微結晶シリコン薄膜、炭素含有微結晶シリコン薄
膜、微結晶シリコンカーバイド薄膜、アモルファスシリ
コン薄膜、アモルファスシリコンカーボン薄膜、アモル
ファスシリコンゲルマン薄膜等を有効に用いることがで
きる。これらn型半導体薄膜は、分子内にシリコンを有
する化合物、ゲルマン、シリルゲルマン等の分子内にゲ
ルマニウムを有する化合物、炭化水素ガス等から目的と
する半導体薄膜に応じて適宜選択される原料に、ホスフ
ィンやアルシン等の元素の周期律表の第V族の化合物な
らびに水素を混合して、プラズマCVD(化学気相堆
積)法や光CVD(化学気相堆積)法を適用することに
より容易に形成される。さらに、当該原料ガスをヘリウ
ムやアルゴン等の不活性ガスで希釈することは、なんら
本発明の効果を妨げるものではない。
型のアモルファス薄膜が有効に用いられる。これらは、
n型の微結晶シリコン薄膜、炭素含有微結晶シリコン薄
膜、微結晶シリコンカーバイド薄膜、アモルファスシリ
コン薄膜、アモルファスシリコンカーボン薄膜、アモル
ファスシリコンゲルマン薄膜等を有効に用いることがで
きる。これらn型半導体薄膜は、分子内にシリコンを有
する化合物、ゲルマン、シリルゲルマン等の分子内にゲ
ルマニウムを有する化合物、炭化水素ガス等から目的と
する半導体薄膜に応じて適宜選択される原料に、ホスフ
ィンやアルシン等の元素の周期律表の第V族の化合物な
らびに水素を混合して、プラズマCVD(化学気相堆
積)法や光CVD(化学気相堆積)法を適用することに
より容易に形成される。さらに、当該原料ガスをヘリウ
ムやアルゴン等の不活性ガスで希釈することは、なんら
本発明の効果を妨げるものではない。
【0020】形成条件としては、形成温度は、150 〜 4
00℃、好ましくは 175〜 350℃であり、形成圧力は、0.
01〜5Torr、好ましくは0.03〜1.5 Torrで行われる。n
型半導体薄膜の膜厚は、150 〜 500Åで十分である。
00℃、好ましくは 175〜 350℃であり、形成圧力は、0.
01〜5Torr、好ましくは0.03〜1.5 Torrで行われる。n
型半導体薄膜の膜厚は、150 〜 500Åで十分である。
【0021】透光性基板、透明電極、金属電極等につい
ては、特に限定される条件はない。透光性基板として
は、青板ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス等、従
来用いられているガラス基板材料が有用であるが、さら
に、金属やプラスチックスも基板材料として用いること
ができる。プラスチックス材料においては、100 ℃以上
の温度に耐える材料を有効に用いることができる。
ては、特に限定される条件はない。透光性基板として
は、青板ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス等、従
来用いられているガラス基板材料が有用であるが、さら
に、金属やプラスチックスも基板材料として用いること
ができる。プラスチックス材料においては、100 ℃以上
の温度に耐える材料を有効に用いることができる。
【0022】透明電極としては、酸化スズ、酸化インジ
ウム、酸化亜鉛等の金属酸化物や透光性の金属等を有効
に用いることができる。
ウム、酸化亜鉛等の金属酸化物や透光性の金属等を有効
に用いることができる。
【0023】金属電極としては、必ずしも透光性である
必要がないので、アルミニウム、クロム、ニッケル−ク
ロム、銀、金、白金等の金属や酸化スズ、酸化インジウ
ム、酸化亜鉛等の金属酸化物の中から適宜、選択して用
いることができる。
必要がないので、アルミニウム、クロム、ニッケル−ク
ロム、銀、金、白金等の金属や酸化スズ、酸化インジウ
ム、酸化亜鉛等の金属酸化物の中から適宜、選択して用
いることができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。 実施例1 (p型a−Si:H膜/p型a−C:H膜)を各16積層
した膜をp型半導体薄膜に用いた非晶質太陽電池を作製
した。形成装置としては、グロー放電分解法を適用でき
る成膜装置を用いた。酸化スズからなる透明電極付きガ
ラス基板を当該成膜装置内に設置し、真空排気ならびに
基板加熱を行い、基板温度 220℃、モノシランガス流量
10sccm、2%水素希釈ジボランガス流量 0.1sccm、圧力
0.05Torrにおいて、p型a−Si:H膜を平均成膜速度
0.5Å/秒の速度で成膜を行った。この場合、一層当た
りの膜厚は、積層数nに対応して、2(Å)となるよう
に成膜時間を変えた。つづいて、メタンガス流量9scc
m、2%水素希釈ジボランガス流量1sccm、水素ガス流
量26sccm、圧力0.2Torr において、p型a−C:H膜を
成膜速度 0.5Å/秒の速度で成膜を行った。この場合、
一層当たりの膜厚は 1.5(Å)となるように成膜時間を
変えた。このあとは同様な方法を用いて、p型a−S
i:H膜およびp型a−C:H膜を、交互に積層数16回
繰り返し成膜し、約56Åの膜厚に形成した。次に、水素
化アモルファスシリコンカーバイド(a−SiCx:H)
膜を 150Å形成した。a−SiCx:H膜の作製は、原料
ガスとして、モノシラン/メタン/水素を1/3/12 の割
合で導入し、圧力0.2Torr において、グロー放電分解法
により実施した。また、メタン/水素は形成終了時には
0となるように流量制御を行った。次に、i型半導体薄
膜を5500Å形成し、続いて、n型半導体薄膜を 530Å形
成した。その後、薄膜形成装置から取り出し、金属電極
を形成し、AM(エアーマス)1.5 、100 mW/cm2 の擬
似太陽光下で、太陽電池の光電特性を測定した。その結
果を表1に示す。光電変換効率は、積層数n=16の時、
開放端電圧が0.910V、曲線因子が 0.770と非常に高い値
を得、本発明の効果が確認されたうえに、短絡光電流1
8.6mA/cm2を得て、結果として、光電変換効率13.0%を
得た。
明する。 実施例1 (p型a−Si:H膜/p型a−C:H膜)を各16積層
した膜をp型半導体薄膜に用いた非晶質太陽電池を作製
した。形成装置としては、グロー放電分解法を適用でき
る成膜装置を用いた。酸化スズからなる透明電極付きガ
ラス基板を当該成膜装置内に設置し、真空排気ならびに
基板加熱を行い、基板温度 220℃、モノシランガス流量
10sccm、2%水素希釈ジボランガス流量 0.1sccm、圧力
0.05Torrにおいて、p型a−Si:H膜を平均成膜速度
0.5Å/秒の速度で成膜を行った。この場合、一層当た
りの膜厚は、積層数nに対応して、2(Å)となるよう
に成膜時間を変えた。つづいて、メタンガス流量9scc
m、2%水素希釈ジボランガス流量1sccm、水素ガス流
量26sccm、圧力0.2Torr において、p型a−C:H膜を
成膜速度 0.5Å/秒の速度で成膜を行った。この場合、
一層当たりの膜厚は 1.5(Å)となるように成膜時間を
変えた。このあとは同様な方法を用いて、p型a−S
i:H膜およびp型a−C:H膜を、交互に積層数16回
繰り返し成膜し、約56Åの膜厚に形成した。次に、水素
化アモルファスシリコンカーバイド(a−SiCx:H)
膜を 150Å形成した。a−SiCx:H膜の作製は、原料
ガスとして、モノシラン/メタン/水素を1/3/12 の割
合で導入し、圧力0.2Torr において、グロー放電分解法
により実施した。また、メタン/水素は形成終了時には
0となるように流量制御を行った。次に、i型半導体薄
膜を5500Å形成し、続いて、n型半導体薄膜を 530Å形
成した。その後、薄膜形成装置から取り出し、金属電極
を形成し、AM(エアーマス)1.5 、100 mW/cm2 の擬
似太陽光下で、太陽電池の光電特性を測定した。その結
果を表1に示す。光電変換効率は、積層数n=16の時、
開放端電圧が0.910V、曲線因子が 0.770と非常に高い値
を得、本発明の効果が確認されたうえに、短絡光電流1
8.6mA/cm2を得て、結果として、光電変換効率13.0%を
得た。
【0025】比較例1 n=1である、p型a−Si:H(32Å)膜/p型a−
C:H(24Å)膜をp型半導体薄膜に用いた以外は、実
施例1と全く同じ工程で非晶質シリコン太陽電池を形成
した。この場合、用いたp型a−Si:H膜、p型a−
C:H膜の厚みは、実施例1における積層膜の各々の各
厚みの合計の膜厚を形成した。得られた太陽電池の性能
を測定したところ、開放端電圧は0.620Vと実施例1より
も低下し、曲線因子は 0.450、短絡光電流は15.4mA/cm
2 と低く、光電変換効率が4.30%のものしか得られなか
った(表1)。
C:H(24Å)膜をp型半導体薄膜に用いた以外は、実
施例1と全く同じ工程で非晶質シリコン太陽電池を形成
した。この場合、用いたp型a−Si:H膜、p型a−
C:H膜の厚みは、実施例1における積層膜の各々の各
厚みの合計の膜厚を形成した。得られた太陽電池の性能
を測定したところ、開放端電圧は0.620Vと実施例1より
も低下し、曲線因子は 0.450、短絡光電流は15.4mA/cm
2 と低く、光電変換効率が4.30%のものしか得られなか
った(表1)。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】以上のように、p型半導体薄膜に(p型
a−Si:H膜/p型a−C:H膜)×n(nは、6〜
24の整数)積層膜を用い、これを従来技術で実用化され
ているグロー放電分解法によって形成することによっ
て、開放端電圧を高く維持させたまま、曲線因子及び短
絡光電流の改善がなされた非晶質太陽電池が形成される
のである。すなわち、本発明は、非晶質太陽電池の理論
光電変換効率15%に対し、実用上必要とされる13%を実
現したもので、太陽電池の工業化に大きく貢献するもの
である。
a−Si:H膜/p型a−C:H膜)×n(nは、6〜
24の整数)積層膜を用い、これを従来技術で実用化され
ているグロー放電分解法によって形成することによっ
て、開放端電圧を高く維持させたまま、曲線因子及び短
絡光電流の改善がなされた非晶質太陽電池が形成される
のである。すなわち、本発明は、非晶質太陽電池の理論
光電変換効率15%に対し、実用上必要とされる13%を実
現したもので、太陽電池の工業化に大きく貢献するもの
である。
【図1】本発明の非晶質太陽電池の例を示す図である。
1 透光性基板 2 透明電極 3 p型半導体薄膜 4 i型半導体薄膜 5 n型半導体薄膜 6 金属電極
Claims (1)
- 【請求項1】 太陽電池の構成部分であるp型半導体の
少なくとも一部が、(p型a−Si:H膜/p型a−
C:H膜)×n(nは、6〜24の整数)積層膜であり、
該積層膜が導電性基板上にグロー放電分解法を用いて形
成された太陽電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4046659A JPH05251720A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 太陽電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4046659A JPH05251720A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 太陽電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05251720A true JPH05251720A (ja) | 1993-09-28 |
Family
ID=12753461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4046659A Pending JPH05251720A (ja) | 1992-03-04 | 1992-03-04 | 太陽電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05251720A (ja) |
-
1992
- 1992-03-04 JP JP4046659A patent/JPH05251720A/ja active Pending
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