JPH05251217A - 電圧依存性非直線抵抗体磁器素子 - Google Patents
電圧依存性非直線抵抗体磁器素子Info
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- JPH05251217A JPH05251217A JP4050310A JP5031092A JPH05251217A JP H05251217 A JPH05251217 A JP H05251217A JP 4050310 A JP4050310 A JP 4050310A JP 5031092 A JP5031092 A JP 5031092A JP H05251217 A JPH05251217 A JP H05251217A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 電気機器で発生する異常高電圧、ノイズ、静
電気などから機器の半導体および回路を保護するための
コンデンサ特性とバリスタ特性を有する電圧依存性非直
線抵抗体磁器素子において、コネクタのピンと素子の隙
間に導電性接着剤が流れ込んでも電気特性が変化せず、
信頼性を高くすることを目的とする。 【構成】 SrTiO3を主成分とした電圧依存性非直
線抵抗特性を有する半導体セラミックを、同軸上で外周
径が異なる2つの円筒と大きい径の円筒の長さが小さい
径の円筒の長さよりも短く、全体の円筒の中心部に円筒
状の貫通孔を有する形状とし、貫通孔の内周全面に電極
を配設し、外周径が小さい円筒の端面より所定距離を除
いた外周面と大きい径の円筒と小さい円筒が接する平面
とに別の電極を配設した構成により、ピン6と素子3の
隙間に導電性接着剤5が流れ込んでも電極間距離は変化
せず、接着面積も大きくでき電気特性を安定化し信頼性
を高くできる。
電気などから機器の半導体および回路を保護するための
コンデンサ特性とバリスタ特性を有する電圧依存性非直
線抵抗体磁器素子において、コネクタのピンと素子の隙
間に導電性接着剤が流れ込んでも電気特性が変化せず、
信頼性を高くすることを目的とする。 【構成】 SrTiO3を主成分とした電圧依存性非直
線抵抗特性を有する半導体セラミックを、同軸上で外周
径が異なる2つの円筒と大きい径の円筒の長さが小さい
径の円筒の長さよりも短く、全体の円筒の中心部に円筒
状の貫通孔を有する形状とし、貫通孔の内周全面に電極
を配設し、外周径が小さい円筒の端面より所定距離を除
いた外周面と大きい径の円筒と小さい円筒が接する平面
とに別の電極を配設した構成により、ピン6と素子3の
隙間に導電性接着剤5が流れ込んでも電極間距離は変化
せず、接着面積も大きくでき電気特性を安定化し信頼性
を高くできる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気機器や電子機器で発
生する異常高電圧、ノイズ、静電気などから機器の半導
体および回路を保護するためのコンデンサ特性とバリス
タ特性を有する電圧依存性非直線抵抗体磁器素子に関す
る。
生する異常高電圧、ノイズ、静電気などから機器の半導
体および回路を保護するためのコンデンサ特性とバリス
タ特性を有する電圧依存性非直線抵抗体磁器素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の電気機器や電子機器におけ
る異常高電圧の吸収、ノイズの除去、火花消去、静電気
対策のために電圧依存性非直線抵抗特性を有するSiC
バリスタや、ZnO系バリスタなどが使用されている。
このようなバリスタの電圧−電流特性は近似的に次式の
ように表すことができる。
る異常高電圧の吸収、ノイズの除去、火花消去、静電気
対策のために電圧依存性非直線抵抗特性を有するSiC
バリスタや、ZnO系バリスタなどが使用されている。
このようなバリスタの電圧−電流特性は近似的に次式の
ように表すことができる。
【0003】
【数1】
【0004】ここで、Iは電流、Vは電圧、Cはバリス
タ固有の定数、αは電圧−電流非直線指数である。
タ固有の定数、αは電圧−電流非直線指数である。
【0005】SiCバリスタのαは2〜7で、ZnO系
バリスタではαが50にもおよぶものがある。このよう
なバリスタは比較的高い電圧の吸収には優れた性能を有
しているが、誘電率が低く、固有の静電容量が小さいた
めバリスタ電圧以下の比較的低い電圧の吸収にはほとん
ど効果を示さず、また誘電損失tanδが5〜10%と
大きい。
バリスタではαが50にもおよぶものがある。このよう
なバリスタは比較的高い電圧の吸収には優れた性能を有
しているが、誘電率が低く、固有の静電容量が小さいた
めバリスタ電圧以下の比較的低い電圧の吸収にはほとん
ど効果を示さず、また誘電損失tanδが5〜10%と
大きい。
【0006】一方、これらの低電圧のノイズなどの除去
には見かけの誘電率が5×104程度で、tanδが1
%前後の半導体コンデンサが利用されている。しかし、
このような半導体コンデンサはサージなどによりある限
度以上の電圧または電流が印加されると静電容量が減少
したり破壊したりしてコンデンサとしての機能を果たさ
なくなる。
には見かけの誘電率が5×104程度で、tanδが1
%前後の半導体コンデンサが利用されている。しかし、
このような半導体コンデンサはサージなどによりある限
度以上の電圧または電流が印加されると静電容量が減少
したり破壊したりしてコンデンサとしての機能を果たさ
なくなる。
【0007】そこで最近になってSrTiO3を主成分
とし、バリスタ特性とコンデンサ特性の両方の特性を有
するものが開発され、コンピュータなどの電子機器にお
けるIC,LSIなどの半導体素子および回路の保護や
電子機器を相互に継ぐケーブルやコネクタなどから侵入
するノイズの除去に利用されている。
とし、バリスタ特性とコンデンサ特性の両方の特性を有
するものが開発され、コンピュータなどの電子機器にお
けるIC,LSIなどの半導体素子および回路の保護や
電子機器を相互に継ぐケーブルやコネクタなどから侵入
するノイズの除去に利用されている。
【0008】以下にSrTiO3を主成分とするバリス
タとコンデンサの両方の特性を有する従来の電圧依存性
非直線抵抗体磁器素子について説明する。
タとコンデンサの両方の特性を有する従来の電圧依存性
非直線抵抗体磁器素子について説明する。
【0009】図3に示すように、コネクタなどから侵入
するノイズの除去に使用する電圧依存性非直線抵抗体磁
器素子10は、SrTiO3を主成分とした電圧依存性
非直線抵抗特性を有する半導体セラミックからなる円筒
形の素子11の上面と下面に電極12と電極13を配設
したものである。
するノイズの除去に使用する電圧依存性非直線抵抗体磁
器素子10は、SrTiO3を主成分とした電圧依存性
非直線抵抗特性を有する半導体セラミックからなる円筒
形の素子11の上面と下面に電極12と電極13を配設
したものである。
【0010】図4に示すように、電圧依存性非直線抵抗
体磁器素子10をコネクタに組み込むとき、導電性接着
剤16および17でピン15と素子11の電極12およ
び共通端子14と素子11の電極13をそれぞれ接着す
る。このとき、ピン15と素子11の隙間に導電性接着
剤16の一部が流れ込むことがある。
体磁器素子10をコネクタに組み込むとき、導電性接着
剤16および17でピン15と素子11の電極12およ
び共通端子14と素子11の電極13をそれぞれ接着す
る。このとき、ピン15と素子11の隙間に導電性接着
剤16の一部が流れ込むことがある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の構
成では、ピン15と素子11の隙間に導電性接着剤16
の一部が流れ込み、見掛け上の電極間距離が小さくな
り、バリスタ電圧が低くなり、バリスタ電圧に極性がつ
き、絶縁抵抗が低くなるという問題点を有していた。
成では、ピン15と素子11の隙間に導電性接着剤16
の一部が流れ込み、見掛け上の電極間距離が小さくな
り、バリスタ電圧が低くなり、バリスタ電圧に極性がつ
き、絶縁抵抗が低くなるという問題点を有していた。
【0012】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
のでピンと端子の隙間に導電性接着剤の一部が流れ込ん
でも、バリスタ電圧が変化せず、バリスタ電圧に極性が
つかず、絶縁抵抗が変化しない電圧依存性非直線抵抗体
磁器素子を提供することを目的とする。
のでピンと端子の隙間に導電性接着剤の一部が流れ込ん
でも、バリスタ電圧が変化せず、バリスタ電圧に極性が
つかず、絶縁抵抗が変化しない電圧依存性非直線抵抗体
磁器素子を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の電圧依存性非直線抵抗体磁器素子は中心部に
円筒状の貫通孔と同軸上で外周径が異なる2つの円筒と
その2つの円筒の境界の平面とを有し、かつ、大きい径
の円筒の長さが小さい径の円筒の長さより短い形状の半
導体セラミックにその貫通孔の内周全面に電極を配設
し、その小さい径の円筒の端面から所定の寸法を除いた
外周面と境界の平面とに他の電極を配設した構成とした
ものである。
に本発明の電圧依存性非直線抵抗体磁器素子は中心部に
円筒状の貫通孔と同軸上で外周径が異なる2つの円筒と
その2つの円筒の境界の平面とを有し、かつ、大きい径
の円筒の長さが小さい径の円筒の長さより短い形状の半
導体セラミックにその貫通孔の内周全面に電極を配設
し、その小さい径の円筒の端面から所定の寸法を除いた
外周面と境界の平面とに他の電極を配設した構成とした
ものである。
【0014】
【作用】この構成において、円筒の内周電極が一つの電
極として一体化されているので、ピンと端子の隙間に導
電性接着剤が流れ込んでも電極間距離は変化しないこと
となり、また、共通端子の接続が容易で接着力を大きく
するとともに余分な導電性接着剤のたれを大きい径の円
筒で止めるので、電極間距離は変化しないこととなる。
極として一体化されているので、ピンと端子の隙間に導
電性接着剤が流れ込んでも電極間距離は変化しないこと
となり、また、共通端子の接続が容易で接着力を大きく
するとともに余分な導電性接着剤のたれを大きい径の円
筒で止めるので、電極間距離は変化しないこととなる。
【0015】
(実施例1)以下本発明の第1の実施例について説明す
る。
る。
【0016】SrCO3、CaCO3、BaCO3、Mg
CO3、TiO2を下記の(表1)に示すように組成比を
種々変えて秤量し、ボールミルなどで24時間混合す
る。
CO3、TiO2を下記の(表1)に示すように組成比を
種々変えて秤量し、ボールミルなどで24時間混合す
る。
【0017】
【表1】
【0018】次に、乾燥した後、1050℃で4時間焼
成し、再びボールミルなどで24時間粉砕した後、乾燥
し第1成分とする。次に、第1成分、第2成分、第3成
分を(表1)に示した組成比になるように秤量し、ボー
ルミルなどで24時間混合した後、乾燥し、ポリビニル
アルコールなどの有機バインダーを10重量%添加して
造粒した後、1(ton/cm2)のプレス圧力で、円筒
の外周径が小さい部分は外径4mmφ、内径1.4mmφ、
高さ2.5mm、円筒の外周径が大きい部分は外径6mm
φ、内径1.4mmφ、高さ0.5mmの円筒状に成形し、
空気中で1200℃で10時間焼成し脱バインダーす
る。次に、還元性雰囲気たとえばN2:H2=9:1のガ
ス中で1425℃で5時間焼成する。さらにその後、酸
化性雰囲気例えば空気中で1120℃で5時間焼成す
る。こうして得られた素子の内周面にZnなどからなる
導電性オーミックペーストを例えばローラー転写などの
方法により配設した電極を設け、外周径が小さい円筒の
端面から所定の寸法を除いた外周面にZnなどからなる
導電性オーミックペーストを例えばローラー転写などの
方法により配設し、かつ、大きい径の円筒が外周径が小
さい円筒に接する平面にZnなどからなる導電性オーミ
ックペーストを例えばローラー転写などの方法により配
設した別の電極を設ける。その後120℃で10分間乾
燥させ、さらにその上から非オーミック性の導電性ペー
ストを同様にしてローラー転写などの方法により設け、
120℃で10分間乾燥させ、630℃で3分間焼成
し、図1に示すように、素子3に電極1と電極2を配設
した電圧依存性非直線抵抗体磁器素子4を形成する。
成し、再びボールミルなどで24時間粉砕した後、乾燥
し第1成分とする。次に、第1成分、第2成分、第3成
分を(表1)に示した組成比になるように秤量し、ボー
ルミルなどで24時間混合した後、乾燥し、ポリビニル
アルコールなどの有機バインダーを10重量%添加して
造粒した後、1(ton/cm2)のプレス圧力で、円筒
の外周径が小さい部分は外径4mmφ、内径1.4mmφ、
高さ2.5mm、円筒の外周径が大きい部分は外径6mm
φ、内径1.4mmφ、高さ0.5mmの円筒状に成形し、
空気中で1200℃で10時間焼成し脱バインダーす
る。次に、還元性雰囲気たとえばN2:H2=9:1のガ
ス中で1425℃で5時間焼成する。さらにその後、酸
化性雰囲気例えば空気中で1120℃で5時間焼成す
る。こうして得られた素子の内周面にZnなどからなる
導電性オーミックペーストを例えばローラー転写などの
方法により配設した電極を設け、外周径が小さい円筒の
端面から所定の寸法を除いた外周面にZnなどからなる
導電性オーミックペーストを例えばローラー転写などの
方法により配設し、かつ、大きい径の円筒が外周径が小
さい円筒に接する平面にZnなどからなる導電性オーミ
ックペーストを例えばローラー転写などの方法により配
設した別の電極を設ける。その後120℃で10分間乾
燥させ、さらにその上から非オーミック性の導電性ペー
ストを同様にしてローラー転写などの方法により設け、
120℃で10分間乾燥させ、630℃で3分間焼成
し、図1に示すように、素子3に電極1と電極2を配設
した電圧依存性非直線抵抗体磁器素子4を形成する。
【0019】次に、図2に示すように電圧依存性非直線
抵抗体磁器素子4に半田などの導電性接着剤5,8によ
りピン6および共通端子9を取り付け、ブタジエンゴム
などの樹脂(図示せず)を充填し、加熱硬化する。
抵抗体磁器素子4に半田などの導電性接着剤5,8によ
りピン6および共通端子9を取り付け、ブタジエンゴム
などの樹脂(図示せず)を充填し、加熱硬化する。
【0020】(実施例2)第1の実施例と同様にして得
た素子の内周面にZnなどからなる導電性オーミックペ
ーストを例えばローラー転写などの方法により配設し、
外周径が小さい円筒の端面から所定の寸法を除いた外周
面にZnなどからなる導電性オーミックペーストを例え
ばローラー転写などの方法により配設し、さらに大きい
径の円筒が外周径が小さい円筒に接する平面にZnなど
からなる導電性オーミックペーストを例えばローラー転
写などの方法により他の電極として配設した後、120
℃で10分間乾燥させ、630℃で3分間焼成する。
た素子の内周面にZnなどからなる導電性オーミックペ
ーストを例えばローラー転写などの方法により配設し、
外周径が小さい円筒の端面から所定の寸法を除いた外周
面にZnなどからなる導電性オーミックペーストを例え
ばローラー転写などの方法により配設し、さらに大きい
径の円筒が外周径が小さい円筒に接する平面にZnなど
からなる導電性オーミックペーストを例えばローラー転
写などの方法により他の電極として配設した後、120
℃で10分間乾燥させ、630℃で3分間焼成する。
【0021】次に、弱酸などにより導電部分を活性化
し、無電解により活性化した部分にのみCuめっき、N
iめっきを施し、さらにその上に電解半田めっきをし、
三層構造にした電極1と電極2とする。次に、図2に示
した第1の実施例と同様に半田などの導電性接着剤5,
8によりピン6および共通端子9を取り付け、ブタジエ
ンゴムなどの樹脂を充填し、加熱硬化する。このように
して得られた電圧依存性非直線抵抗体磁器素子の素子単
品とコネクタ組み立て後の電気特性をそれぞれ(表2)
と(表3)に示す。
し、無電解により活性化した部分にのみCuめっき、N
iめっきを施し、さらにその上に電解半田めっきをし、
三層構造にした電極1と電極2とする。次に、図2に示
した第1の実施例と同様に半田などの導電性接着剤5,
8によりピン6および共通端子9を取り付け、ブタジエ
ンゴムなどの樹脂を充填し、加熱硬化する。このように
して得られた電圧依存性非直線抵抗体磁器素子の素子単
品とコネクタ組み立て後の電気特性をそれぞれ(表2)
と(表3)に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】(表2)および(表3)のV1mAは、1m
Aの電流を流したときに素子の両端にかかる電圧であ
り、V1mAの極性は、正方向のV1mAと負方向のV1mA
の差を正方向のV1mAで割った値であり、絶縁抵抗は、
印加電圧12VDCのときのピン6と共通端子9の間の
絶縁抵抗値である。この(表2),(表3)から明らか
なように、本実施例による電圧依存性非直線抵抗体磁器
素子は、V1mAの極性および絶縁抵抗の点で従来例に比
して優れた効果が得られる。
Aの電流を流したときに素子の両端にかかる電圧であ
り、V1mAの極性は、正方向のV1mAと負方向のV1mA
の差を正方向のV1mAで割った値であり、絶縁抵抗は、
印加電圧12VDCのときのピン6と共通端子9の間の
絶縁抵抗値である。この(表2),(表3)から明らか
なように、本実施例による電圧依存性非直線抵抗体磁器
素子は、V1mAの極性および絶縁抵抗の点で従来例に比
して優れた効果が得られる。
【0025】また第1成分のSrの一部をCa,Ba,
Mgで置換する場合は実施例では一部しか示さなかった
が、素子の特性としてバリスタ特性とコンデンサ特性を
同時に持つ範囲内であればどのようなものであってもか
まわない。また第2成分、第3成分は実施例では一部の
組み合わせについてのみ示したが素子の特性としてバリ
スタ特性とコンデンサ特性を同時に持つ範囲内であれば
どのような成分であってもかまわない。また、オーミッ
ク性の電極としてはZn以外にAg、Cu、Niなどが
あるが、これら以外でも素子と電極との界面でオーミッ
ク接続がとれるものであればどのようなものであっても
かまわない。また、めっきの成分およびその組み合わせ
については一部についてのみ示したが、同様の効果が得
られるものであればどのような組み合わせでもかまわな
い。めっきする方法は電解でも無電解でもかまわない
し、酸性めっきでも塩基性めっきでも中性めっきでもか
まわない。また電圧依存性非直線抵抗体磁器素子に例え
ばフェライト、コイル、トロイダルコイルなどからなる
インダクタンスを接続する構成にし、ノイズ除去効果を
改善することができる。
Mgで置換する場合は実施例では一部しか示さなかった
が、素子の特性としてバリスタ特性とコンデンサ特性を
同時に持つ範囲内であればどのようなものであってもか
まわない。また第2成分、第3成分は実施例では一部の
組み合わせについてのみ示したが素子の特性としてバリ
スタ特性とコンデンサ特性を同時に持つ範囲内であれば
どのような成分であってもかまわない。また、オーミッ
ク性の電極としてはZn以外にAg、Cu、Niなどが
あるが、これら以外でも素子と電極との界面でオーミッ
ク接続がとれるものであればどのようなものであっても
かまわない。また、めっきの成分およびその組み合わせ
については一部についてのみ示したが、同様の効果が得
られるものであればどのような組み合わせでもかまわな
い。めっきする方法は電解でも無電解でもかまわない
し、酸性めっきでも塩基性めっきでも中性めっきでもか
まわない。また電圧依存性非直線抵抗体磁器素子に例え
ばフェライト、コイル、トロイダルコイルなどからなる
インダクタンスを接続する構成にし、ノイズ除去効果を
改善することができる。
【0026】以上のように実施例によれば、全体が円筒
形で円筒の一方の端部が他の部分より大きい径の円筒状
をなし、大きい径の円筒の長さが小さい径の円筒の長さ
よりも短く、全体の円筒の中心部に円筒状の貫通孔を有
するように形成し、貫通孔の内周面全体に電極1を配設
し、外周径が小さい円筒の端面より所定の寸法だけ除い
た外周面と大きい径の円筒と小さい径の円筒が接する境
界の平面に電極2を配設することにより、円筒の内周の
電極1が一つの電極として一体化されるため、ピン6と
素子3の隙間に半田などの導電性接着剤5が流れ込んで
も一体化された電極1の上であるため、見掛けの電極間
距離は変化しない。したがって電気的特性は安定で、バ
リスタ電圧は変化せず、バリスタ電圧に極性はつかず、
絶縁抵抗は変化しない。
形で円筒の一方の端部が他の部分より大きい径の円筒状
をなし、大きい径の円筒の長さが小さい径の円筒の長さ
よりも短く、全体の円筒の中心部に円筒状の貫通孔を有
するように形成し、貫通孔の内周面全体に電極1を配設
し、外周径が小さい円筒の端面より所定の寸法だけ除い
た外周面と大きい径の円筒と小さい径の円筒が接する境
界の平面に電極2を配設することにより、円筒の内周の
電極1が一つの電極として一体化されるため、ピン6と
素子3の隙間に半田などの導電性接着剤5が流れ込んで
も一体化された電極1の上であるため、見掛けの電極間
距離は変化しない。したがって電気的特性は安定で、バ
リスタ電圧は変化せず、バリスタ電圧に極性はつかず、
絶縁抵抗は変化しない。
【0027】また、電極1と電極2との表面空間絶縁距
離を大きくしているので、電気的特性はさらに安定して
いる。
離を大きくしているので、電気的特性はさらに安定して
いる。
【0028】さらに、共通端子9を電極2に導電性接着
剤8で接続するとき、接触する面積が大きくなり接続が
容易で、共通端子9の上下二方向から接続することがで
きるため共通端子9と素子3の間の接着力を強くするこ
とができ、機械的強度を向上させることができるととも
に、とくに温度サイクル試験による特性の劣化を小さく
することができ、信頼性を向上させることができる。ま
た、余分な半田などの導電性接着剤8のたれが生じても
大きい径の円筒の部分で止めることにより、見掛けの電
極間距離は変化しないようにすることができる。また大
きい径の円筒の外周に半田などの導電性接着剤8がたれ
込んでも電極1から離れる方向にたれ込むことから、見
掛けの電極間距離は変化しない。また全体が円筒形で円
筒の一方の端部が他の部分より大きい径の円筒としてい
るので、表面絶縁距離を広くとることができるため電気
的特性は安定で、バリスタ電圧は変化せず、バリスタ電
圧に極性はつかず、絶縁抵抗は変化せず、素子をコネク
タに組み立てても組み立て前後の特性の変化は極めて小
さく安定になるという効果が得られ、課電寿命特性を改
善することができ、信頼性を向上させることができる。
また電極1、電極2、共通端子9の最上層を半田めっき
にすることにより、例えばピン6と電極1の隙間や電極
2と共通端子9の隙間を小さくしておけば、導電性接着
剤8がなくても加熱処理するだけで電極1、電極2、共
通端子9の最上層の半田めっきが互いに溶融して接続さ
せることができる。また素子3の電気的特性を十分に引
き出すためにはCuめっき、Niめっき、Crめっき、
Snめっき、Pbめっき、Auめっき、Agめっき、P
dめっき、半田めっきのうち一つまたは複数の種類を重
ねた電極とすることにより、素子と電極の界面にバリヤ
ーを形成することなく素子の電気的特性を十分に引き出
すことができ、容易に半田付けでき、複数の種類の多層
めっき構造にすることにより、半田耐熱性を向上させる
ことができる。
剤8で接続するとき、接触する面積が大きくなり接続が
容易で、共通端子9の上下二方向から接続することがで
きるため共通端子9と素子3の間の接着力を強くするこ
とができ、機械的強度を向上させることができるととも
に、とくに温度サイクル試験による特性の劣化を小さく
することができ、信頼性を向上させることができる。ま
た、余分な半田などの導電性接着剤8のたれが生じても
大きい径の円筒の部分で止めることにより、見掛けの電
極間距離は変化しないようにすることができる。また大
きい径の円筒の外周に半田などの導電性接着剤8がたれ
込んでも電極1から離れる方向にたれ込むことから、見
掛けの電極間距離は変化しない。また全体が円筒形で円
筒の一方の端部が他の部分より大きい径の円筒としてい
るので、表面絶縁距離を広くとることができるため電気
的特性は安定で、バリスタ電圧は変化せず、バリスタ電
圧に極性はつかず、絶縁抵抗は変化せず、素子をコネク
タに組み立てても組み立て前後の特性の変化は極めて小
さく安定になるという効果が得られ、課電寿命特性を改
善することができ、信頼性を向上させることができる。
また電極1、電極2、共通端子9の最上層を半田めっき
にすることにより、例えばピン6と電極1の隙間や電極
2と共通端子9の隙間を小さくしておけば、導電性接着
剤8がなくても加熱処理するだけで電極1、電極2、共
通端子9の最上層の半田めっきが互いに溶融して接続さ
せることができる。また素子3の電気的特性を十分に引
き出すためにはCuめっき、Niめっき、Crめっき、
Snめっき、Pbめっき、Auめっき、Agめっき、P
dめっき、半田めっきのうち一つまたは複数の種類を重
ねた電極とすることにより、素子と電極の界面にバリヤ
ーを形成することなく素子の電気的特性を十分に引き出
すことができ、容易に半田付けでき、複数の種類の多層
めっき構造にすることにより、半田耐熱性を向上させる
ことができる。
【0029】また、素子の形状を円筒状にすることによ
り素子の長さは長くなるが、素子の半径方向には寸法を
小さくできるため、コネクタのピン間隔を小さくするこ
とが可能で、コネクタを小型化するのに有効である。
り素子の長さは長くなるが、素子の半径方向には寸法を
小さくできるため、コネクタのピン間隔を小さくするこ
とが可能で、コネクタを小型化するのに有効である。
【0030】
【発明の効果】以上の実施例の説明からも明らかなよう
に本発明は、中心部に円筒状の貫通孔と同軸上で外周径
が異なる2つの円筒とその2つの円筒の境界の平面とを
有し、かつ、大きい径の円筒の長さが小さい径の円筒の
長さより短い形状の半導体セラミックに、その貫通孔の
内周全面に電極を配設し、その小さい径の円筒の端面か
ら所定の寸法を除いた外周面と境界の平面に他の電極を
配設した構成により、ピンと素子の間の隙間に導電性接
着剤の一部が流れ込んでも、バリスタ電圧が変化せず、
バリスタ電圧に極性がつかず、絶縁抵抗が変化しない優
れた電圧依存性非直線抵抗体磁器素子を実現できるもの
である。
に本発明は、中心部に円筒状の貫通孔と同軸上で外周径
が異なる2つの円筒とその2つの円筒の境界の平面とを
有し、かつ、大きい径の円筒の長さが小さい径の円筒の
長さより短い形状の半導体セラミックに、その貫通孔の
内周全面に電極を配設し、その小さい径の円筒の端面か
ら所定の寸法を除いた外周面と境界の平面に他の電極を
配設した構成により、ピンと素子の間の隙間に導電性接
着剤の一部が流れ込んでも、バリスタ電圧が変化せず、
バリスタ電圧に極性がつかず、絶縁抵抗が変化しない優
れた電圧依存性非直線抵抗体磁器素子を実現できるもの
である。
【図1】本発明の一実施例の電圧依存性非直線抵抗体磁
器素子の断面図
器素子の断面図
【図2】同電圧依存性非直線抵抗体磁器素子をコネクタ
に接続したときの断面略図
に接続したときの断面略図
【図3】従来の電圧依存性非直線抵抗体磁器素子の断面
図
図
【図4】同電圧依存性非直線抵抗体磁器素子をコネクタ
に接続したときの断面略図
に接続したときの断面略図
1 電極 2 電極 3 素子
Claims (6)
- 【請求項1】中心部に円筒状の貫通孔と同軸上で外周径
が異なる2つの円筒とその2つの円筒の境界の平面とを
有し、かつ、前記円筒の大きい径の方の長さが小さい径
の方の長さよりも短い形状でSrTiO3を主成分とし
た電圧依存性非直線抵抗特性を有する半導体セラミック
を備え、前記半導体セラミックの前記貫通孔の内周全面
に配設した電極と、前記小さい径の円筒の端面から所定
の寸法だけ除いた外周面と前記境界の平面とに配設した
電極を備えた電圧依存性非直線抵抗体磁器素子。 - 【請求項2】電極は、オーミック性電極の下地に非オー
ミック性電極の上地を重ねた構成である請求項1記載の
電圧依存性非直線抵抗体磁器素子。 - 【請求項3】電極は、オーミック性電極の下地にCuめ
っき、Niめっき、Crめっき、Snめっき、Pbめっ
き、Auめっき、Agめっき、Pdめっき、半田めっき
のうち一つまたは複数の種類の上地を重ねた構成である
請求項1記載の電圧依存性非直線抵抗体磁器素子。 - 【請求項4】電極は、Cuめっき、Niめっき、Crめ
っき、Snめっき、Pbめっき、Auめっき、Agめっ
き、Pdめっき、半田めっきのうち一つまたは複数の種
類を重ねた構成である請求項1記載の電圧依存性非直線
抵抗体磁器素子。 - 【請求項5】電極は、最上層が半田めっきされた構成で
ある請求項1記載の電圧依存性非直線抵抗体磁器素子。 - 【請求項6】主成分のSrTiO3のうちのSrの一部
をCa,Ba,Mgのうち少なくとも一つ以上の元素で
置換した電圧依存性非直線抵抗特性を有する半導体セラ
ミックを備えた請求項1,請求項2,請求項3,請求項
4または請求項5記載の電圧依存性非直線抵抗体磁器素
子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4050310A JP3003362B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 電圧依存性非直線抵抗体磁器素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4050310A JP3003362B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 電圧依存性非直線抵抗体磁器素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05251217A true JPH05251217A (ja) | 1993-09-28 |
JP3003362B2 JP3003362B2 (ja) | 2000-01-24 |
Family
ID=12855322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4050310A Expired - Fee Related JP3003362B2 (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 電圧依存性非直線抵抗体磁器素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3003362B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108597702A (zh) * | 2018-05-24 | 2018-09-28 | 广州供电局有限公司 | 过电压保护器 |
-
1992
- 1992-03-09 JP JP4050310A patent/JP3003362B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108597702A (zh) * | 2018-05-24 | 2018-09-28 | 广州供电局有限公司 | 过电压保护器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3003362B2 (ja) | 2000-01-24 |
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