JPH05250941A - エナメル線焼付炉 - Google Patents

エナメル線焼付炉

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JPH05250941A
JPH05250941A JP4485692A JP4485692A JPH05250941A JP H05250941 A JPH05250941 A JP H05250941A JP 4485692 A JP4485692 A JP 4485692A JP 4485692 A JP4485692 A JP 4485692A JP H05250941 A JPH05250941 A JP H05250941A
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JP
Japan
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zone
air
solvent
hot air
furnace
Prior art date
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Pending
Application number
JP4485692A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Hashimoto
英幸 橋本
Eisaku Suzuki
英作 鈴木
Akiyoshi Ito
秋美 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の熱風循環式エナメル線焼付炉は、一部
の品種について外観の確保と生産性の向上を両立させ得
なかったので、この問題を無くす。 【構成】 樹脂硬化ゾーンの入口部に設ける溶剤蒸発ゾ
ーン1を、線材Aの走行方向に2段階以上に分けて配置
する空気吹出口4と、各空気吹出口の風量調整用ダンパ
6と、入口部ヒータ5を有する構成とし、熱風循環路7
と空気吹出口4との間にリサイクルダクト12を設け
て、触媒ヒータ8と触媒9で溶剤を除去した循環熱風の
一部を空気吹出口4から蒸発ゾーン1内に吹込む。その
吹込み量のダンパ6による調整で蒸発ゾーン1内の風速
分布をコントロールでき、また、吹込み量と入口部ヒー
タ5の発熱量調整でゾーン1内の温度分布もコントロー
ルでき、これにより蒸発ゾーン1内の蒸発条件を適正化
し、炉内の溶剤濃度も下げて短距離で充分な溶剤蒸発を
促し外観不良を無くすことができる。また、そのために
樹脂硬化ゾーン2を長くして生産性を高めることもでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エナメル線製造設備の
熱風循環式焼付炉に関する。
【0002】
【従来の技術】エナメル線は、線材に液槽でワニスを塗
布した後、焼付炉で溶剤分の蒸発と樹脂の硬化を行って
作られる。そのために用いられる焼付炉は、大別すると
熱風循環式と電熱式の2つに分かれる。このうち、熱風
循環式の従来炉としては、図3乃至図5に示すようなも
のがある。
【0003】図3の焼付炉は、熱風循環路7を有する高
温、高風速の樹脂硬化ゾーン(以下単に硬化ゾーンと言
う)2の手前に、入口部ヒータ5と熱風循環路7からの
供給熱風とを用いる輻射加熱式の溶剤蒸発ゾーン(以下
単に蒸発ゾーンと言う)1を設けたもの(以下ではこれ
を輻射加熱蒸発式炉と言う)、図4の焼付炉は、炉の入
口部と出口部を結ぶ熱風循環路7を設けて一連のゾーン
の上流で蒸発を進行させる一方向循環方式のもの、図5
の焼付炉は、炉の入口部と出口部を結ぶ熱風循環路7の
吸込み口を線材Aの走行方向に複数設け、入口部ヒータ
5を付加して当該部を蒸発ゾーン1となすもの(以下で
はこれを多段吸込蒸発式炉と言う)である。なお、各図
とも8は触媒ヒータ、9は触媒、10は循環ファンを示
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の焼付炉
は、エナメル線の外観確保と生産性向上の2つの要求を
同時に満たすのが難しい。即ち、エナメル線は、溶剤分
の蒸発が不充分な状態で樹脂表面の硬化が始まると残留
溶剤分の発泡現象が起き、表面に粒々ができて外観が悪
くなる。従って、外観確保の面からは溶剤分の充分な蒸
発のために蒸発ゾーンを長くすることが望まれる。
【0005】一方、焼付炉の生産性は、硬化ゾーンの長
さ、温度、風速によって決まるので、生産性の面からは
硬化ゾーンを長くすることが望まれる。温度、風速は、
炉の耐熱性や循環ファンの能力等により限界があるの
で、生産性を高めようとすれば硬化ゾーンを長くせざる
を得ない。
【0006】ところが、炉の全体長さは設置スペースや
線振れの面からの規制があるので、蒸発、硬化の両ゾー
ンを共に長くするのはまず不可能である。
【0007】この点をふまえて従来の熱風循環式焼付炉
を評価すると、上述したように、外観確保と生産性向上
の両立に問題がある。
【0008】即ち、図3の輻射加熱蒸発式炉は、蒸発ゾ
ーンを長くして良好な外観を得ることができるが、硬化
ゾーンが短かくなるため生産性に問題が残る。
【0009】また、図4の一方向循環式炉は、蒸発ゾー
ンにおける温度、風速のコントロールが困難であるので
良好な外観が得られない。
【0010】一方、図5の多段吸込蒸発式炉は、発生し
た溶剤蒸気を多段に吸い込むことによって炉内の溶剤濃
度を下げ、短距離で溶剤の蒸発を促進するすることから
高速化も可能である。しかし、この炉は、一部の品種、
例えばアミドイミド、ポリイミドと言った熱分解温度の
高い材料を用いるものについては良好な外観を得ること
ができない。この種の材料は皮膜の結合強度が大きいた
め、急激な加熱や高風速を避けて樹脂表面の早期硬化を
防止しないと溶剤分の蒸発が充分に進まないが、図5の
炉は、蒸発ゾーンでの温度コントロールができないため
急激な加熱による樹脂表面の早期硬化の問題が生じて残
留溶剤分の発泡現象が起こる。
【0011】本発明は、蒸発ゾーンを改善して熱分解温
度の高い材料を焼付ける場合にも、良好な外観の確保と
生産性の向上を両立させることを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、樹脂硬化ゾーンの入口部に設ける溶剤蒸
発ゾーンを、線材の走行方向に2段階以上に分けて配置
する空気吹出口と、各空気吹出口の風量調整手段と、線
材加熱用の入口部ヒータとを有する構造にし、溶剤除去
用触媒を通過した炉内循環熱風の一部又はフレッシュエ
アもしくはその両者の混合空気を前設吹出口から線材に
向けて吹出す構成となす。
【0013】
【作用】風量調整手段によって個々に風量を調整した空
気を各空気吹出口から多段に吹出すことにより、蒸発ゾ
ーン内の風速分布の適正化が計れる。さらに、炉内循環
熱風やフレッシュエアの導入量と入口部ヒータとにより
蒸発ゾーン内の温度分布の適正化も計れ、これにより、
樹脂表面の硬化時期をコントロールして溶剤分の充分な
蒸発を進めることができる。
【0014】また、触媒による溶剤分除去後の循環熱風
やフレッシュエアを多段に吹出すことにより炉内の溶剤
濃度が下がり、溶剤の蒸発の促進効果が得られるため、
蒸発ゾーンは短かくてよく、その分、硬化ゾーンを長く
することができる。
【0015】従って、本発明によれば、良好な外観確保
と生産性の向上を両立させることができる。
【0016】
【実施例】図1に本発明の第1実施例(横型焼付炉)を
示す。図の1は蒸発ゾーン、2は硬化ゾーンであり、液
槽3でワニスを塗布した線材Aをこれ等のゾーンに通し
て溶剤分の蒸発と樹脂の硬化を行う。
【0017】蒸発ゾーン1は、線材Aの走行方向に独立
させて順に配置した複数の空気吹出口4と、走行中の線
材を加熱する入口部ヒータ5を有している。また、各空
気吹出口4は、風量調整用のダンパ6を有している。
【0018】7は、硬化ゾーン2内の熱風を循環させる
循環路であり、その中には溶剤除去用の触媒ヒータ8及
び触媒9と、循環ファン10と、熱風の割合を調整する
ダンパ16と、出口ヒータ11が設けられている。ま
た、この熱風循環路7の下流側にはリサイクルダクト1
2と、排気ファン13を有する排気ダクト14が接続さ
れており、リサイクルダクト12が前述の空気吹出口4
につながれて炉内循環熱風の一部が蒸発ゾーン1に送り
込まれるようになっている。吹出口4を通して蒸発ゾー
ン1に供給するこの熱風は、ダンパ6で風量を、触媒ヒ
ータ8で温度を調整する。
【0019】なお、吹出口4から吹出す空気の温度調整
は、リサイクルダクト12内にヒータ(図示せず)を設
けて行ってもよい。リサイクルダクトの途中に外気導入
口を設けてフレッシュエアを混合することもできる。こ
の場合、蒸発ゾーン1に吹込む熱風の温度低下が起こる
ので、必要に応じてフレッシュエアを混合前又は混合後
に加熱するヒータを設置しておくのがよい。
【0020】このように構成した図1の焼付炉は、各空
気吹出口4中のダンパ6の絞り量を調整して蒸発ゾーン
1内の風速分布を適正にコントロールすることができ
る。例えば、ダンパ6の絞り量を図中左側のものから右
側のものに向かって順次小さくすると、蒸発ゾーン1内
の風速に同ゾーンの入口側から出口側に向かって大とな
る勾配がつく。
【0021】また、入口部ヒータ5の発熱量と吹出口4
からの熱風吹出し量を調整して蒸発ゾーン1内の温度分
布もコントロールすることができる。例えば、入口部ヒ
ータ5の発熱量がゾーン1内の全域で一定である場合
に、ヒータ熱より温度の高い熱風を硬化ゾーン2に近い
例でより多く吹込むと、蒸発ゾーン1内の温度は硬化ゾ
ーン2に近い側程上がる。また、ヒータ熱より温度の低
い熱風を同様にして吹込めば、上記とは逆に硬化ゾーン
2に近い側程温度が下がる。蒸発ゾーン1内での樹脂の
表面硬化を避けるためにこのような温度分布が必要にな
ることもある。なお、入口部ヒータ5を各吹出口4に対
応させて複数に分割し、各分割ヒータの発熱量を個々に
制御できるようにしておけば、温度分布のコントロール
がより容易になる。
【0022】図の焼付炉は、上記の風速分布、温度分布
のコントロールにより最適な蒸発条件を設定して外観の
悪化を防止することができる。
【0023】図2は、本発明の第2実施例(縦型焼付
炉)である。この焼付炉は、線材Aを下から上に通過さ
せて焼付処理を行うことが図1の炉と異なる。
【0024】なお、空気吹出口4から蒸発ゾーン1内に
吹込む空気はフレッシュエアのみであってもよい。この
場合、リサイクルダクト12は必須の要素とならない
が、このダクトがあると、フレッシュエア、炉内循環熱
風の一部、それ等の混合空気を使い分けて蒸発ゾーン内
の温度条件を広い範囲でコントロールできるので、同一
炉を各種のエナメル線の焼付けに利用する場合には非常
に有利になる。
【0025】以下に、効果の確認試験結果を記す。試験
は、図1の横型焼付炉を試作し、その炉でアミドイミド
の焼付けを行って、図3、4、5の従来炉による場合と
の外観の比較及び生産性の比較を行った。
【0026】なお、アミドイミドについてはN−メチル
−2−ピロリドン80%+キシレン20%の溶剤を用い
た。
【0027】この試験による評価結果を表1に示す。同
表中のDVは生産性を表わす指標であり、線径×線速の
式で求められる。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の焼付炉
は、蒸発ゾーンを改善して短距離で溶剤を充分に蒸発さ
せ、また、これにより全体炉長を変えずに硬化ゾーンを
長くすることを可能ならしめたものであるから、アミド
イミド、ポリイミド等の焼付けにおいても良好な外観の
確保と生産性の向上を両立させることができ、不良発生
率の低減、生産コストの削減等に寄与できると言う効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焼付炉の一実施例を示す線図
【図2】他の実施例を示す線図
【図3】従来の熱風循環式焼付炉を示す線図
【図4】従来の熱風循環式焼付炉を示す線図
【図5】従来の熱風循環式焼付炉を示す線図
【符号の説明】 1 蒸発ゾーン 2 硬化ゾーン 3 液槽 4 空気吹出口 5 入口部ヒータ 6 ダンパ 7 熱風循環路 8 触媒ヒータ 9 触媒 10 循環ファン 11 出口ヒータ、 12 リサイクルダクト 13 排気ファン 14 排気ダクト 16 ダンパ A 線材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線材の走行方向に2段階以上に分けて配
    置する空気吹出口と、各空気吹出口の風量調整手段と、
    線材加熱用の入口部ヒータとを有する溶剤蒸発ゾーンを
    樹脂硬化ゾーンの入口部に設け、溶剤除去用触媒を通過
    した炉内循環熱風の一部またはフレッシュエアもしくは
    その両者の混合空気を前記吹出口から線材に向けて吹出
    すようにしたことを特徴とする熱風循環式のエナメル線
    焼付炉。
JP4485692A 1992-03-02 1992-03-02 エナメル線焼付炉 Pending JPH05250941A (ja)

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JP4485692A JPH05250941A (ja) 1992-03-02 1992-03-02 エナメル線焼付炉

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JP4485692A JPH05250941A (ja) 1992-03-02 1992-03-02 エナメル線焼付炉

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JPH05250941A true JPH05250941A (ja) 1993-09-28

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JP (1) JPH05250941A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011108602A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Sumitomo Electric Ind Ltd 絶縁電線の製造装置及び絶縁電線の製造方法
CN107680751A (zh) * 2017-11-20 2018-02-09 湖州中洲电磁线有限公司 一种节能漆包线烘干装置

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