JPH0524936Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、表裏面にそれぞれ画かれた図柄に
沿つて多数の透孔が設けられた１枚の平板に対
し、これら透孔にわたつて一条のひもを表裏面に
現われるひもがそれぞれ表裏図柄の所定部分に添
うように順次挿通して行くようにした教育玩具に
関するものである。

（従来の技術） 近年、多数のひも通し孔を設けた板体あるいは
各柱体等の上記ひも通し孔に、一本のひもを一定
の順序で挿通して指先の訓練を行う玩具類が開発
されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、多数のひも通し孔に一連のひもを単に
一方から通して行くだけのものは指先の訓練には
なるが、挿通順序に考究力を必要としないから知
能開発には充分でない。

（問題点を解決するための手段） これに対し、この考案は、１枚の平板の表裏に
別々の図柄を設け、これら図柄の双方を見てその
共通する透孔を探しながらひもを通して行く構造
としたものである。

（考案の実施例） この考案の実施例を図面について説明すると、
第１図に示すように厚紙等適宜の硬質板よりなる
平板の表面Ａに、適宜の図柄、例えば左右主柱を
多数の交叉材で結んで東京タワーの形状が示さ
れ、さらに左右主柱と交叉材の両端との交点に当
る部分にはそれぞれ下方から透孔１ａ，１ｂ，１
ｃ，…１ｎ，２ａ，２ｂ，２ｃ，…２ｎが各透設
されている。そして、これら透孔にわたつて一条
のひも３を、まず先端を左主柱の透孔１ａに通
し、裏面を経て透孔１ｂから表面に出し、交叉材
に沿つて右主柱の透孔２ｃに通し、裏面を経て透
孔２ｄから表面に出し、交叉材に沿つて左主柱の
透孔１ｅに通し、これを順次続けて最上段の透孔
１ｎに達したら裏面を経て透孔２ｎから表面に出
して透孔１ｎ−１に通すという順序で最後は透孔
２ａから表面に現わしておく。この場合、図の実
施例においては左右主柱および各交叉材はいずれ
も赤色の線で画かれ、ひも３も、これと同系の色
に着色されたものを用いている。

こうして、ひも３を挿通した平板の裏面Ｂは、
第２図のように裏面側に開口する前記透孔１ａ，
１ｂ，１ｃ…１ｎ，２ａ，２ｂ，２ｃ…２ｎには
透孔１ａと１ｂを結ぶ部分、同じく透孔２ａと２
ｂを結ぶ部分…透孔１ｎと２ｎを結ぶ部分にそれ
ぞれひも３が現われているから、これら現われて
いるひも３に重合する部分ならびにこれらを連ね
る部分にわたつて適宜の図柄を画いておく。図に
おいては、これらのひも３に重なる部分および連
ねる部分が鉄道の枕木の輪郭を現わす赤色の線で
画かれ、これらにわたつて空色の線でレールが画
いてある。

（作用、効果） この考案は上記の構造であつて、これを使用す
るには、ひも３を抜き取つた状態で使用に渡し、
ひも３を各透孔に挿通して第１図、第２図の状態
に完成させるものであるが、この場合、幼年者に
は予め第１図、第２図に示すひも３を挿通した手
本となるべき図を与えておき、習熟者には最初か
ら自己の判断力によつてひも３を通すようにす
る。なお、実施例においてひも３の色とひも３が
沿う部分の色を同系としたのはひも３の位置を容
易に判断できるようにしたものであつて、必ずし
も必要ではない。

この考案は以上のように、ひもを通す指先の動
作と、表裏を見ながらひもの位置の考える思考力
の双方を訓練するため極めて教育効果にすぐれて
いる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の表面側、第２図は裏面側を
示す平面図である。 図中の符号、Ａは表面、Ｂは裏面、１ａ，１
ｂ，１ｃ…１ｎ，２ａ，２ｂ，２ｃ…２ｎは透
孔、３はひもを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平板の表面に適宜の図柄を現わし、かつ上記図
   柄の所要輪郭に沿つて多数の透孔を各設けるとと
   もに、一条のひもを、その先端をこれら透孔に順
   次挿通して図柄に沿わせ、さらに平板の裏面には
   この裏面側に現われるひもを連ねる部分を結んで
   適宜の図柄を現わしてなる教育玩具。