JPH05248805A - 磁気スケールの製造方法 - Google Patents

磁気スケールの製造方法

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Publication number
JPH05248805A
JPH05248805A JP4564092A JP4564092A JPH05248805A JP H05248805 A JPH05248805 A JP H05248805A JP 4564092 A JP4564092 A JP 4564092A JP 4564092 A JP4564092 A JP 4564092A JP H05248805 A JPH05248805 A JP H05248805A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
powder
manganese
magnetic scale
nickel
Prior art date
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Pending
Application number
JP4564092A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Yamaguchi
義久 山口
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 能率的に短時間に精度よく磁気スケールを製
造する。 【構成】 磁性体で形成した母材10に所定の間隔で帯
状の非磁性部を配列した磁気スケールを製造する方法で
あって、鉄系母材10の表面にニッケルあるいはマンガ
ンを含む金属粉末(合金粉末あるいは混合粉末)を供給
しながら、レーザビーム等の高エネルギ密度の粒子線を
照射することにより粉末及び母材10の一部を溶解し、
ニッケルあるいはマンガン等を母材中に拡散してオース
テナイト層13からなる非磁性部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば油圧シリンダ等の
ストローク位置を検出するための磁気スケールの製造方
法に関する。
【0002】
【従来技術】油圧シリンダ等のストローク位置を検出す
るために、特開昭57−157114号広報にもあるよ
うに、ピストンロッドに等間隔で帯状の非磁性部を設け
て磁気スケールを構成し、シリンダ側に設置した磁気セ
ンサによりピストンストロークに対応したパルス信号を
検出できるようにして、この位置信号にもとづいて例え
ば油圧シリンダのストローク位置をフィードバック制御
したりしている。
【0003】この場合、ピストンロッドに形成する磁気
スケールは、図3、図4にも示すように、鉄等で作られ
たピストンロッド1の表面に、機械加工またはエッチン
グ加工により、軸方向に等間隔に帯状溝2を形成し、こ
の帯状溝2に非磁性材3であるクロム、銅、セラミッ
ク、オーステナイト鋼、合成樹脂等を埋め込んで非磁性
部を作るようになっている。
【0004】あるいは非磁性部を形成するために、磁性
体で形成した母材上にめっき、容射等により被覆層を形
成し、レーザ等の高エネルギのビームを照射して、被覆
層と母材を加熱溶解させて融合させ、非磁性部を形成し
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
このようにして磁気スケールを製造する場合に次のよう
な問題があった。
【0006】まず前者では、ピストンロッドに多数の溝
を形成するのに機械加工によると、加工時間がかかり、
能率的でなく、またエッチング加工ではエッチング前の
パターンマスク作成が複雑で、設備費も高価になる。次
いで加工した溝を非磁性材で埋めるのに、たとえばクロ
ムめっきを施す場合は処理時間が非常に長くなる。
【0007】また後者では、めっき、溶射等により被覆
層を形成する必要があり、工程が複雑となり、設備費用
が高価になり、また、非磁性部の組成を安定化するため
には被覆層の膜厚を均一にする必要がある。機械部品と
して、耐摩耗性、耐食性が必要とされる場合、クロムめ
っきを施すが、密着性を確保するためには、めっき前に
不要な表面の被覆層を完全に除去するか、あるいは特殊
な前処理が必要となり、前記被覆層の形成の無駄、さら
には工程が複雑になる等の欠点があった。
【0008】本発明はこれらの問題に対して能率的に短
時間に精度よく磁気スケールを製造できる方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、磁性
体で形成した母材に所定の間隔で帯状の非磁性部を配列
した磁気スケールを製造する方法であって、鉄系母材の
表面にニッケルあるいはマンガンを含む金属粉末(合金
粉末あるいは混合粉末)を供給しながら、レーザビーム
等の高エネルギ密度の粒子線を照射することにより粉末
及び母材の一部を溶解し、ニッケルあるいはマンガン等
を母材中に拡散してオーステナイト層からなる非磁性部
を形成する。
【0010】
【作用】本発明では、ニッケルあるいはマンガンを含む
金属粉末(合金粉末あるいは混合粉末)を供給しなが
ら、レーザビーム等を照射して母材の一部を溶融し、溶
融母材中にニッケルあるいはマンガン等を拡散してオー
ステナイト層を形成するので、効率よく非磁性部を形成
することができる。
【0011】
【実施例】本発明の方法の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0012】図1に示すように、磁気スケールの母材1
0(この実施例ではピストンロッド)を鉄系の磁性材で
形成すると共に、その表面にニッケル(Ni)あるいは
マンガン(Mn)の他にクロム(Cr)等を含む合金粉
末あるいは混合粉末をノズル11から供給しながら、レ
ーザノズル12から炭酸ガスレーザビームを照射して高
温化し、前記粉末及び母材10の一部を溶融させる。
【0013】ニッケル、マンガン、クロム等は溶融した
鉄系母材中に拡散し、金属組織学的には非磁性材である
オーステナイト層を13を構成する。
【0014】ピストンロッド10の表面に軸方向に等間
隔で磁気スケールを形成するには、ニッケル等の粉末の
供給と共にレーザビームを照射しながら、ピストンロッ
ド10をその場で緩やかに回転させて円周方向に所定の
長さだけ溶融し、この後、軸方向に一定量だけピストン
ロッド10を移動させ、再びニッケル等の粉末の供給と
共にレーザビームを照射しながらピストンロッド10を
所定の角度だけ回転させるという動作を繰り返す。
【0015】このようにして、母材に例えば0.2〜0.
5mmの深さの溶融部ができ、これらがオーステナイト
層の非磁性部となる。
【0016】図2は本発明の方法を実施するための加工
装置を示すもので、スライド基台20にはスライドテー
ブル21が摺動自由に設置され、このスライドテーブル
21はモータ22の回転に応じて軸方向の送りをかけら
れる。スライドテーブル21には一対の支持台23aと
23bが設けられ、母材としてのピストンロッド10を
その回転軸心が前記送り方向と一致するように支持し、
そして支持台23aにはピストンロッド10を回転させ
るためのモータ25が設けられる。
【0017】支持台23a、23bに支持されるピスト
ンロッド10の上方に位置して、炭酸ガスレーザビーム
を照射するためのレーザノズル12が設けられ、レーザ
発振器26で発生したレーザビームをレンズ等により集
光させ、このレーザノズネ12からピストンロッド10
の表面に照射する。レーザノズル12の近傍に位置して
ニッケル等を含む粉末を供給するノズル11が設けら
れ、このノズル11には粉末を収容するホッパ27が接
続され、粉末はガス導入管28を通りノズル11より母
材表面に供給される。したがって、ノズル11からニッ
ケルを含む粉末を供給しつつレーザノズル12からレー
ザビームを照射し、同時にピストンロッド10をモータ
25により所定の速度で穏やかに所定角度だけ回転さ
せ、母材中にニッケル等を拡散させて帯状の非磁性部を
形成する。ついでモータ25を元の角度位置まで戻すと
共に、スライドテーブル21のモータ22を回転させて
磁気スケールのピッチに相当する量だけ送りをかける。
この状態で再びノズル11から粉末を供給すると共に、
レーザノズル12からレーザビームを照射しながらピス
トンロッド10を回転させる。
【0018】具体的に直系40mmの鉄製ロッドを周速
10mm/minで回転し、ニッケル50%クロム50
%の合金粉末を4g/minの割合で供給しながら、ビ
ーム径約1mmに集光した出力1.4kwの炭酸ガスレ
ーザを照射した場合、深さ0.4mmの非磁性の磁気ス
ケールが形成できた。また、ニッケル33%、マンガン
33%、クロム34%の混合粉、マンガン67%、クロ
ム33%の混合粉あるいはマンガン100%の金属粉を
供給した場合でも同様の磁気スケールが形成できる。
【0019】このようにしてピストンロッドの表面に所
定のピッチでもって磁気スケールを形成することができ
る。
【0020】なお、この後、ピストンロッドの表面を機
械加工で仕上げ(レーザ照射部の凸部除去のみ)、必要
に応じてクロムめっき処理等を施す。
【0021】高エネルギー密度熱源としては電子ビー
ム、TIG等のアークを利用することもでき、また熱源
からのビーム照射による磁気スケールのパターン設定は
任意に行えるので、ストロークセンサに限らず、角度セ
ンサや回転センサにも本発明方法を適用することができ
る。粉末のホッパ27を粉末の種類に応じて増やすと、
粉末を混合する必要がなく、さらに安定したスケールが
得られる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、母材の表
面にニッケルあるいはマンガンを含む粉末を供給しつ
つ、レーザビームなどの高エネルギのビームを照射して
母材の一部を溶融するだけでオーステナイト相からなる
非磁性部を形成することができるので、従来例のように
溝加工とその後の溝埋め加工が必要なく、あるいは前も
って母材上に被覆層を形成する必要もなく、複雑な加工
工程が省略でき、製造能率が大幅に向上する。使用する
粉末の供給は正味必要量で済むので材料の無駄がなく、
これと同時にレーザビーム等を照射するので加工効率が
よく、また、粉末供給量と溶け込み深さの調節でスケー
ル感度を自由に変えられ、オーステナイト層の組成のば
らつきが少なく、磁気スケールとしての性能、品質の安
定性が高いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を示す説明図である。
【図2】本発明の方法を実施するための加工装置の説明
図である。
【図3】従来の磁気スケールの部分断面図である。
【図4】同じくそのA−A線断面図である。
【符号の説明】
10 母材(ピストンロッド) 11 ノズル 12 レーザノズル 13 オーステナイト層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体で形成した母材に所定の間隔で帯
    状の非磁性部を配列した磁気スケールを製造する方法で
    あって、鉄系母材の表面にニッケルあるいはマンガンを
    含む金属粉末(合金粉末あるいは混合粉末)を供給しな
    がら、レーザ等の高エネルギのビームを照射することに
    より金属粉末及び母材の一部を溶解し、ニッケルあるい
    はマンガン等を母材中に拡散してオーステナイト相から
    なる非磁性部を形成することを特徴とする磁気スケール
    製造方法。
JP4564092A 1992-03-03 1992-03-03 磁気スケールの製造方法 Pending JPH05248805A (ja)

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JP4564092A JPH05248805A (ja) 1992-03-03 1992-03-03 磁気スケールの製造方法

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JPH05248805A true JPH05248805A (ja) 1993-09-28

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013522630A (ja) * 2010-03-16 2013-06-13 イートン コーポレーション 耐食位置測定システム及びこのシステムを形成する方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013522630A (ja) * 2010-03-16 2013-06-13 イートン コーポレーション 耐食位置測定システム及びこのシステムを形成する方法

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