JPH05247993A - 下水道における既設人孔の補修方法 - Google Patents

下水道における既設人孔の補修方法

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JPH05247993A
JPH05247993A JP4046874A JP4687492A JPH05247993A JP H05247993 A JPH05247993 A JP H05247993A JP 4046874 A JP4046874 A JP 4046874A JP 4687492 A JP4687492 A JP 4687492A JP H05247993 A JPH05247993 A JP H05247993A
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Makoto Ijuin
誠 伊集院
Shinichi Nawata
伸一 縄田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 下水道における既設人孔の補修方法であっ
て、既設人孔の内壁を覆うライニング材の底壁を、既設
人孔の多数の凹凸を有する傾斜状の底部上面および凹溝
に厳密に沿わせることができて、既設人孔の補修を確実
にしかも低コストで実施することができ、また現場作業
が非常に少なくてすむため、補修作業の迅速化を果たし
得、従って交通量の多い交差点においても、交通渋滞を
最小限にとどめて、既設人孔の補修作業を実施し得る方
法を提供する。 【構成】 既設人孔(1) 内に、直鎖状低密度ポリエチレ
ンよりなる有底筒形ライニング材(11)を小さく折り畳ん
で挿入する。ライニング材(11)内に加熱スチームを導入
して筒形に復元し冷却固化せしめる。ライニング材(11)
の上壁を切断除去後、同底壁(12)上面にヒーター(4) を
のせ、底壁(12)を再加熱して軟化せしめる。軟化状態の
底壁(12)を上から押さえて、人孔底部(1a)上面と凹溝
(2) に沿うように変形せしめ、かつライニング材(11)に
凹溝(2) の両端に位置する通水用貫通孔をあける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、下水道における既設
人孔の補修方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、下水道における既設人孔(いわゆ
るマンホール)のとくに底部は、長い年月の経過による
腐食、周りからの外圧、あるいは流体中の硫化水素とコ
ンクリートのアルカリ成分との反応による膨脹性化合物
等に起因して、亀裂や損傷を生じることが多い。
【0003】そして、これらの亀裂や損傷を生じると、
地下水等の浸入により、とくに雨天時には、下水道処理
場の処理能力を越える下水量が流入するおそれが出てく
る。しかしながら、例えば交通量の多い交差点内の地下
に設けられた人孔は、それ自体をやり替えるとなると、
道路の一部を長期間閉鎖する必要があり、交通渋滞が生
じるため、実際上、施工困難であった。
【0004】このため、既設人孔の補修は、近時、熱可
塑性樹脂板を、既設人孔の底部の表面形状を再現する形
状に成形加工し、これらの補修部材により底部表面を密
閉被覆することによって行なっていた。
【0005】すなわち、例えば図6に示すように、既設
人孔(21)の底部(21a) は略半円形の2つの平面部(22)お
よび溝形の曲面部(23)からなり、通常、人孔(21)の開口
部の直径が底部(21a) の内径より小さいものとなされて
いる。
【0006】従って、長い年月を経て損傷を受けた既設
人孔(21)の底部(21a) を補修するには、この底部(21a)
を表面切削やモルタル塗装等により仕上げた後、熱可塑
性樹脂の平板から切断または成形加工により略半円形あ
るいは溝形の数個に分割された補修部材(25)(26)を製作
して、これらの補修部材(25)(26)を既設人孔(21)内に投
入し、人孔(21)の底部(21a) を補修部材(25)(26)により
被覆した後、これらの部材(25)(26)の接合部を溶接し
て、平面部分にアンカー(27)を打ち込むことにより、補
修部材(25)(26)を底部(21a) に固定していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般に既設
人孔の底部は規格化された一定の表面形状および大きさ
を有するものではなく、モルタル等による補修が何回も
繰り返し行なわれた結果、現場毎に、その表面形状が異
なっており、従って熱可塑性樹脂製の補修部材をその表
面形状に合わせて、かつ数個に分割して、現場毎に製作
する必要があり、このため補修作業に要する時間が長く
なるとともに、該補修人孔の上流側での流体の汲み上げ
期間が長くなり、コスト高になるという問題があった。
【0008】また、補修の対象となる既設人孔は、地下
水が連続して流入している場合が多く、そのため、イン
バート部(下水路の底部の逆アーチ部)を削ると、さら
に多量の水が吹き出し、しかも地下水の吹出し口の止水
作業は非常に煩わしいという問題があった。
【0009】また従来、合成樹脂製の有底筒形ライニン
グ材を用い、このライニング材を小さく折り畳んで、既
設人孔内に挿入した後、ライニング材の内部に加熱スチ
ームを導入して、ライニング材を有底筒形に復元して、
冷却固化せしめ、既設人孔の補修を行なう方法も実施さ
れているが、このような加熱スチームによるライニング
材の復元だけでは、ライニング材の底壁を、既設人孔の
多数の凹凸を有する傾斜状の底部上面および排水用凹溝
に厳密に沿わせるのは、困難であるという問題があっ
た。
【0010】この発明の目的は、上記の従来技術の問題
を解決し、ライニング材の底壁を、既設人孔の多数の凹
凸を有する傾斜状の底部上面および排水用凹溝に厳密に
沿わせることができて、既設人孔の補修を確実に行なう
ことができ、しかも既設人孔の底部の表面形状が現場毎
に異なっている場合でも、現場作業が非常に少なくてす
み、補修作業の迅速化を果たし得るとともに、補修コス
トが安くつき、また補修作業の迅速化により補修後の通
水を早期に行なうことができ、従って例えば交通量の多
い交差点においても、交通渋滞を最小限にとどめて、既
設人孔の補修作業を実施することができる、下水道にお
ける既設人孔の補修方法を提供しようとするにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、下水道における既設人孔の内壁を覆
う形状を有しかつ底壁と上壁とを有する合成樹脂製の有
底筒形ライニング材を用意し、このライニング材の上壁
にはスチーム導入口と空気等排出口があけられており、
ライニング材を小さく折り畳んで、既設人孔内に、これ
の上端開口部より挿入する第1工程と、ついでスチーム
導入口よりライニング材の内部に加熱スチームを導入し
て、ライニング材を有底筒形に復元した後、冷却固化せ
しめる第2工程と、ライニング材の上壁を切断除去し、
このライニング材内にヒーターを入れ、ライニング材の
底壁を再加熱して軟化せしめる第3工程と、ヒーターを
除去し、軟化状態のライニング材底壁を上から押さえ
て、該底壁を既設人孔の底部上面および排水用凹溝に沿
うように変形せしめるとともに、ライニング材の周壁下
端部の両側に、既設人孔の凹溝両端の通水孔に通じる貫
通孔をあける第4工程と、ライニング材の冷却固化後、
既設人孔の周壁とライニング材の周壁との間の間隙にポ
リマーセメント・ペースト等よりなる充填剤を流し込ん
で硬化せしめ、ライニング材を既設人孔の底部と周壁の
内面に固定する第5工程とよりなる、下水道における既
設人孔の補修方法を要旨としている。
【0012】上記既設人孔の補修方法において、有底筒
形ライニング材を既設人孔の内部に挿入するさいには、
これを小さく折り畳むが、このときライニング材を、例
えば1.0〜1.2kgf/cm2 の加圧蒸気で約90
〜105℃に加熱し軟化せしめて折り畳むため、ライニ
ング材はその温度範囲で折畳み加工可能でなければなら
ない。また挿入後、ライニング材の内部に加圧蒸気を導
入し、1.0〜1.5kgf/cm2 の圧力、および1
00〜110℃の温度にライニング材を加熱加圧して、
復元した場合、ライニング材は横断面円形の原形に近い
状態まで復元する必要がある。加えて、ライニング材
は、これの背面にポリマーセメント・ペーストを注入す
ることから、これらの充填剤の荷重に耐え得る強度を必
要とし、かつ既設人孔の周壁とライニング材の周壁との
間には、ポリマーセメント・ペーストが均一に充填され
る必要がある。
【0013】これらのことから、有底筒形ライニング材
を構成する合成樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(いわゆるリニア・ポリエチレン)であって、0.9
15〜0.935g/cm3 の平均密度を有するものを
使用するのが好ましい。
【0014】ここで、直鎖状低密度ポリエチレンの平均
密度が、0.915g/cm3 未満であれば、剛性不足
により、背面に注入される充填剤の荷重に耐えきれず、
変形を起こしてしまうので、好ましくない。また平均密
度が、0.935g/cm3を越えると、軟化し難くな
るために、スチームによる折畳み加工および復元が不可
能であり、また例え強制的な折畳み加工により折畳みが
できたとしても、挿入後の加熱蒸気による復元のさい、
極端に折り曲がった部分の復元は不可能であるため、横
断面円形の原形に戻らず、その形状がくずれてしまい、
結果的にライニング材の背面に注入されるポリマーセメ
ント・ペースト等よりなる充填剤の充填量にバラツキを
生じるので、好ましくない。
【0015】またライニング材は、例えば回転成形によ
り一体につくられていて、溶接部分のないものを使用す
るのが望ましい。このような溶接部分のないライニング
材は、実用強度が優れており、かつ水密性が良い。
【0016】なお、上記のようなライニング材を構成す
る合成樹脂として、その他、一般的な地中構成材料とし
てのポリ塩化ビニル、側鎖を有する高密度ポリエチレ
ン、およびポリプロピレンなどが考えられるが、ライニ
ング材としては、例えば回転成形により一体につくられ
たもので、溶接部分のないものを使用するのが望まし
く、これには溶融粘度の低い樹脂を原料として使用する
必要がある。
【0017】例えばポリ塩化ビニルでは、樹脂の溶融粘
度を低くゝするには、可塑剤を40重量%以上配合する
必要がある。ところが、このような低溶融粘度のポリ塩
化ビニル製ライニング材は、剛性が不足しており、背面
に注入されるポリマーセメント・ペースト等の充填剤の
荷重に耐えきれず、変形が生じるため、不適当である。
またポリプロピレン製のライニング材は、軟化温度が高
いため、スチームによる折畳み加工あるいは復元加工が
不可能であるし、さらに、側鎖を有する高密度ポリエチ
レン製のライニング材の場合には、剛性不足により、や
はり背面に注入されるポリマーセメント・ペースト等の
充填剤の荷重に耐えきれず、変形を生じてしまうので、
好ましくない。
【0018】従って、ライニング材を構成する合成樹脂
としては、上記のような直鎖状低密度ポリエチレンを使
用するのが、最も好ましい。
【0019】また、上記既設人孔の底部の表面を覆うヒ
ーターとしては、それ自体柔軟性を有する面状ヒーター
を使用する。このような面状ヒーターとしては、例えば
シリコンラバーに面状発熱体が埋め込まれたものであっ
て、面状発熱体の端子に通電することによって、ヒータ
ーの表面が最高約200℃の程度に昇温するものを使用
する。
【0020】また、上記既設人孔の補修方法の第4工程
において、冷却固化状態のライニング材の周壁下端部の
両側に、既設人孔の通水孔に通じる貫通孔をあけた後、
第5工程において、既設人孔の周壁とライニング材の周
壁との間の間隙にポリマーセメント・ペースト等よりな
る充填剤を流し込むさいには、既設人孔の通水孔とライ
ニング材の貫通孔とに、予め発泡ポリスチロールなどよ
りなる詰物を充填しておき、充填剤の硬化後、この詰物
を取り外して、既設人孔の通水孔とライニング材の貫通
孔とに通じる連通孔を、硬化後の充填剤層に形成せしめ
るようにするのが、望ましい。
【0021】
【作用】上記下水道における既設人孔の補修方法によれ
ば、有底筒形ライニング材を小さく折り畳んで、既設人
孔内に挿入した後、既設人孔内においてライニング材を
スチームにより加熱して、これを有底筒形に復元して、
一旦冷却固化せしめ、ついでライニング材の上壁を切断
除去して、ライニング材内にヒーターを入れ、ライニン
グ材の底壁を再加熱して軟化せしめ、この軟化状態のラ
イニング材底壁を上から強制的に押さえて、既設人孔の
底部上面および排水用凹溝に沿うように変形せしめてい
るものであるから、ライニング材の底壁を、既設人孔の
底部上面および凹溝に、厳密に沿わせることができて、
既設人孔の補修を確実に行なうことができる。また、既
設人孔の底部の表面形状が現場毎に異なっている場合で
も、現場作業が非常に少なくてすみ、補修作業の迅速化
を果たし得るものである。
【0022】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を図面参照して説
明する。
【0023】図1〜図5は、この発明の実施例を工程順
に示すものである。
【0024】第1工程 下水道における既設人孔(1) は、例えば上端開口部(1b)
の直径が600mm、および底部(1a)の直径が900mm
で、底部(1a)の大きさが開口部(1b)よりも大きいもので
ある。既設人孔(1) の底部(1a)上面中央部には排水用凹
溝(2) が設けられ、かつ底部(1a)上面がこの凹溝(2) に
向かって漸次低くなるように傾斜状せしめられ、また凹
溝(2) 両端に対応する位置の既設人孔(1) の周壁(1c)下
端部に通水孔(3) (3) がそれぞれあけられている。
【0025】そして、上記の既設人孔(1) の内壁の大き
さに合わせて、合成樹脂製の有底筒形ライニング材(11)
を、予め回転成形により製造し、用意した。
【0026】ここで、ライニング材(11)を構成する合成
樹脂としては、厚さ約6mmの直鎖状の低密度ポリエチレ
ンであって、0.925g/cm3 の平均密度を有する
ものを使用した。ライニング材(11)は、底壁(12)と上壁
(13)とを有し、かつその上壁(13)にスチーム導入口(15)
と空気等排出口(16)があけられたものである。
【0027】そして、まずライニング材(11)を1.0〜
1.2kgf/cm2 の加圧蒸気で約90〜105℃に
加熱して軟化させ、既設人孔(1) の上端開口部(1b)より
小さくなるように、ライニング材(11)を約500mmφの
大きさに折り畳み、これを既設人孔(1) の上端開口部(1
b)より挿入した(図1参照)。
【0028】第2工程 ついでスチーム導入口(15)よりライニング材(11)の内部
に加圧蒸気を導入し、1.3kgf/cm2 の圧力で加
圧し、ライニング材(11)を100〜110℃に加熱し
て、有底筒形に復元した。続いて加熱スチームを圧縮空
気に切り替えて、ライニング材(11)を冷却固化せしめた
(図2参照)。
【0029】第3工程 さらにライニング材(11)の上壁(13)を切断除去した後、
このライニング材(11)の内部に、これの底部(1a)の表面
を覆うヒーター(4) を入れた(図3参照)。ここで、ヒ
ーター(4) としては、例えばシリコンラバーに面状発熱
体を埋め込んだそれ自体柔軟性を有する面状ヒーターを
使用した。この面状発熱体の端子に通電することによっ
て、ヒーター(4) の表面を約200℃に昇温せしめ、ラ
イニング材(11)の底壁(12)を再加熱して軟化せしめた。
【0030】第4工程 ヒーター(4) を除去し、軟化状態のライニング材底壁(1
2)を上から押さえて、該底壁(12)を既設人孔(1) の底部
(1a)上面および排水用凹溝(2) に沿うように変形せしめ
るとともに、ライニング材(11)の周壁(14)下端部の両側
に、既設人孔(1) の凹溝(2) 両端の通水孔(3)(3)に通じ
る貫通孔(17)(17)をあけた(図4参照)。
【0031】第5工程 ライニング材(11)の冷却固化後、既設人孔(1) の周壁(1
c)とライニング材(11)の周壁(14)との間の間隙に、比重
1.8g/cm3 のエマルジョン系ポリマーセメント・
ペースト(いわゆるセメントミルク)よりなる充填剤(1
8)を流し込んで硬化せしめ、ライニング材(11)を既設人
孔(1) の底部(1a)と周壁(1c)の内面に固定した(図5参
照)。
【0032】なおこのとき、既設人孔(1) の通水孔(3)
(3)とライニング材(11)の貫通孔(17)(17)とには、それ
ぞれ両孔(3) (17)に跨がるように、予め発泡ポリスチロ
ールなどよりなる詰物を詰めておく。そして、充填剤(1
8)の硬化により、ライニング材(11)を、既設人孔(1) の
底部(1a)と周壁(1c)の内面に固定するとともに、上記発
泡ポリスチロールなどよりなる詰物を取り外して、硬化
後の充填剤(18)層に、既設人孔(1) の通水孔(3)(3)とラ
イニング材(11)の貫通孔(17)(17)とに通じる連通孔(図
示略)を形成せしめた。
【0033】
【発明の効果】この発明は、上述のように、下水道にお
ける既設人孔の内壁を覆う形状を有しかつ底壁と上壁と
を有する合成樹脂製の有底筒形ライニング材を用意し、
このライニング材の上壁にはスチーム導入口と空気等排
出口があけられており、ライニング材を小さく折り畳ん
で、既設人孔内に、これの上端開口部より挿入する第1
工程と、ついでスチーム導入口よりライニング材の内部
に加熱スチームを導入して、ライニング材を有底筒形に
復元した後、冷却固化せしめる第2工程と、ライニング
材の上壁を切断除去し、このライニング材内にヒーター
を入れ、ライニング材の底壁を再加熱して軟化せしめる
第3工程と、ヒーターを除去し、軟化状態のライニング
材底壁を上から押さえて、該底壁を既設人孔の底部上面
および排水用凹溝に沿うように変形せしめるとともに、
ライニング材の周壁下端部の両側に、既設人孔の凹溝両
端の通水孔に通じる貫通孔をあける第4工程と、ライニ
ング材の冷却固化後、既設人孔の周壁とライニング材の
周壁との間の間隙にポリマーセメント・ペースト等より
なる充填剤を流し込んで硬化せしめ、ライニング材を既
設人孔の底部と周壁の内面に固定する第5工程とよりな
るもので、この発明の方法によれば、ライニング材の底
壁を、既設人孔の多数の凹凸を有する傾斜状の底部上面
および凹溝に厳密に沿わせることができて、既設人孔の
補修を確実に行なうことができる。しかも既設人孔の底
部の表面形状が現場毎に異なっている場合でも、現場作
業が非常に少なくてすみ、補修作業の迅速化を果たし得
るとともに、補修コストが安くつき、また補修作業の迅
速化により補修後の通水を早期に行なうことができる。
従って例えば交通量の多い交差点においても、交通渋滞
を最小限にとどめて、既設人孔の補修作業を実施するこ
とができるという効果を奏する。
【0034】また、この発明の方法によれば、スチーム
による折畳み加工および復元が可能でありかつ背面に注
入されるポリマーセメント・ペースト等の充填剤の荷重
にも充分に耐えることができて変形を生じない有底筒形
ライニング材を用いることにより、現場作業が非常に少
なく、きわめて簡単に、しかも確実に、既設人孔の補修
をすることができるとともに、補修コストが安くつくと
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1工程において、既設人孔の内部
に、小さく折り畳んだ合成樹脂製ライニング材を挿入し
た状態を示す断面図である。
【図2】この発明の第2工程において、ライニング材の
内部に加熱スチームを導入して、ライニング材を有底筒
形に復元した状態を示す断面図である。
【図3】この発明の第3工程において、ライニング材内
にヒーターを入れ、ライニング材の底壁を再加熱してい
る状態を示す断面図である。
【図4】この発明の第4工程において、軟化状態のライ
ニング材底壁を、既設人孔の底部上面および排水用凹溝
に沿うように変形せしめるとともに、ライニング材の周
壁下端部の両側に、既設人孔の通水孔に通じる貫通孔を
あけた状態を示す断面図である。
【図5】この発明の方法により補修した後の既設人孔の
断面図である。
【図6】従来法により、既設人孔の開口部より各種形状
の補修用部材を入れる状態を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 既設人孔 1a 底部 1b 開口部 1c 周壁 2 排水用凹溝 3 通水孔 4 面状ヒーター 11 有底筒形ライニング材 12 底壁 13 上壁 14 周壁 15 スチーム導入口 16 空気等排出口 17 貫通孔 18 ポリマーセメント・ペースト等よりなる充
填剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水道における既設人孔(1) の内壁を覆
    う形状を有しかつ底壁(12)と上壁(13)とを有する合成樹
    脂製の有底筒形ライニング材(11)を用意し、このライニ
    ング材(11)の上壁(13)にはスチーム導入口(15)と空気等
    排出口(16)があけられており、ライニング材(11)を小さ
    く折り畳んで、既設人孔(1) 内に、これの上端開口部(1
    b)より挿入する第1工程と、ついでスチーム導入口(15)
    よりライニング材(11)の内部に加熱スチームを導入し
    て、ライニング材(11)を有底筒形に復元した後、冷却固
    化せしめる第2工程と、ライニング材(11)の上壁(13)を
    切断除去し、このライニング材(11)内にヒーター(4) を
    入れ、ライニング材(11)の底壁(12)を再加熱して軟化せ
    しめる第3工程と、ヒーター(4) を除去し、軟化状態の
    ライニング材底壁(12)を上から押さえて、該底壁(12)を
    既設人孔(1) の底部(1a)上面および排水用凹溝(2) に沿
    うように変形せしめるとともに、ライニング材(11)の周
    壁(14)下端部の両側に、既設人孔(1) の凹溝(2) 両端の
    通水孔(3)(3)に通じる貫通孔(17)(17)をあける第4工程
    と、ライニング材(11)の冷却固化後、既設人孔(1) の周
    壁(1c)とライニング材(11)の周壁(14)との間の間隙にポ
    リマーセメント・ペースト等よりなる充填剤(18)を流し
    込んで硬化せしめ、ライニング材(11)を既設人孔(1) の
    底部(1a)と周壁(1c)の内面に固定する第5工程とよりな
    る、下水道における既設人孔の補修方法。
  2. 【請求項2】 有底筒形ライニング材(11)を構成する合
    成樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレンであって、
    0.915〜0.935g/cm3 の平均密度を有する
    ものを使用することを特徴とする、下水道における既設
    人孔の補修方法。
JP4046874A 1992-03-04 1992-03-04 下水道における既設人孔の補修方法 Expired - Lifetime JPH0823173B2 (ja)

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