JPH05247055A - スタウロスポリン誘導体及びそれを含有する抗腫瘍効果増強剤 - Google Patents
スタウロスポリン誘導体及びそれを含有する抗腫瘍効果増強剤Info
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- JPH05247055A JPH05247055A JP4518192A JP4518192A JPH05247055A JP H05247055 A JPH05247055 A JP H05247055A JP 4518192 A JP4518192 A JP 4518192A JP 4518192 A JP4518192 A JP 4518192A JP H05247055 A JPH05247055 A JP H05247055A
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- staurosporine
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 新規なスタウロスポリン誘導体及びそれを含
有する抗腫瘍効果増強剤を提供する。 【構成】 スタウロスポリンを出発物質として化学修飾
により得られる新規なスタウロスポリン誘導体(1)は
悪性腫瘍に冒された宿主への抗腫瘍剤の効果を増強し
た。 (式中、XはO又はH2を表し、RCOは、アセチル基
を除いた脂肪族アシル基、ベンゾイル基、アルコキシカ
ルボニル基を表す。但し、X=H2のときはRCOはt
−ブトキシカルボニル基及びベンゾイル基ではない。)
有する抗腫瘍効果増強剤を提供する。 【構成】 スタウロスポリンを出発物質として化学修飾
により得られる新規なスタウロスポリン誘導体(1)は
悪性腫瘍に冒された宿主への抗腫瘍剤の効果を増強し
た。 (式中、XはO又はH2を表し、RCOは、アセチル基
を除いた脂肪族アシル基、ベンゾイル基、アルコキシカ
ルボニル基を表す。但し、X=H2のときはRCOはt
−ブトキシカルボニル基及びベンゾイル基ではない。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なスタウロスポリン
誘導体及びそれを含有する抗腫瘍効果増強剤に関する。
誘導体及びそれを含有する抗腫瘍効果増強剤に関する。
【0002】
【従来技術】スタウロスポリン(Staurospor
ine)(3)と命名された抗生物質AM−2282は
抗感染症作用を有する物質として、J.Antibio
tics誌285頁,1977年に報告され、J.Ch
em.Soc.Chem.Commun.誌,800〜
801頁,1978年に化学構造が示された物質であ
り、その後特開昭60−185719にはヒト神経芽細
胞NB−1他の細胞に生育阻害を示す抗腫瘍剤としての
用途があると記載されている。スタウロスポリンに類似
する化合物としては更にUCN−01(4)と称される
化合物が
ine)(3)と命名された抗生物質AM−2282は
抗感染症作用を有する物質として、J.Antibio
tics誌285頁,1977年に報告され、J.Ch
em.Soc.Chem.Commun.誌,800〜
801頁,1978年に化学構造が示された物質であ
り、その後特開昭60−185719にはヒト神経芽細
胞NB−1他の細胞に生育阻害を示す抗腫瘍剤としての
用途があると記載されている。スタウロスポリンに類似
する化合物としては更にUCN−01(4)と称される
化合物が
【0003】
【化3】
【0004】抗菌及び抗腫瘍作用を示すとして特開昭6
2−220196とJ.Antibiotics誌17
82頁,1987年に報告されている他、ノカルジア
(Nocardia)属の微生物の生産するレベッカマ
イシンが米国特許4,552,842号に、またサッカ
ロトリックス属(Saccharothrix)属の微
生物の生産する抗腫瘍性物質4′−デスクロロレベッカ
マイシンが米国特許4524145号に開示され、更に
ヨーロッパ公告特許175284号にはアクチノマジュ
ラ(Actinomadura)属の微生物が生産する
4種の抗腫瘍性抗生物質AT2433A1 ,AT243
3A2 ,AT2433B1 ,AT2433B 2 が示され
ている。
2−220196とJ.Antibiotics誌17
82頁,1987年に報告されている他、ノカルジア
(Nocardia)属の微生物の生産するレベッカマ
イシンが米国特許4,552,842号に、またサッカ
ロトリックス属(Saccharothrix)属の微
生物の生産する抗腫瘍性物質4′−デスクロロレベッカ
マイシンが米国特許4524145号に開示され、更に
ヨーロッパ公告特許175284号にはアクチノマジュ
ラ(Actinomadura)属の微生物が生産する
4種の抗腫瘍性抗生物質AT2433A1 ,AT243
3A2 ,AT2433B1 ,AT2433B 2 が示され
ている。
【0005】スタウロスポリンに類似すると思われる化
合物の有効性増強を目的とした化学誘導体としては、P
CT出願088/07045号に、K252と称される
化合物の7−オキソ化合物(イミド−K252誘導体)
がある種の細胞に対して生体外抗腫瘍活性を有すると報
告され、また特開昭64−34989には、N−置換ス
タウロスポリン類が40種以上の化合物製造の実施例と
共に報告され、シグナル伝達、増殖、分化などに寄与す
るプロテインキナーゼに対する酵素阻害作用が開示され
ている。しかしながら、ここに説明したスタウロスポリ
ン類の抗腫瘍剤としての効果は未だ満足すべきものでは
なく、一例としてあげるならば、特開昭64−7911
8に開示されたp388腫瘍細胞を用いたマウスでの動
物実験の結果ではスタウロスポリンで12%の延命効果
(2mg/kg腹腔内投与)、UCN−01においても24
%の延命効果(15mg/kg投与)を示したにすぎない。
合物の有効性増強を目的とした化学誘導体としては、P
CT出願088/07045号に、K252と称される
化合物の7−オキソ化合物(イミド−K252誘導体)
がある種の細胞に対して生体外抗腫瘍活性を有すると報
告され、また特開昭64−34989には、N−置換ス
タウロスポリン類が40種以上の化合物製造の実施例と
共に報告され、シグナル伝達、増殖、分化などに寄与す
るプロテインキナーゼに対する酵素阻害作用が開示され
ている。しかしながら、ここに説明したスタウロスポリ
ン類の抗腫瘍剤としての効果は未だ満足すべきものでは
なく、一例としてあげるならば、特開昭64−7911
8に開示されたp388腫瘍細胞を用いたマウスでの動
物実験の結果ではスタウロスポリンで12%の延命効果
(2mg/kg腹腔内投与)、UCN−01においても24
%の延命効果(15mg/kg投与)を示したにすぎない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の説明に述べたよ
うにスタウロスポリン系化合物においてはその実用性、
特に抗腫瘍剤としての用途に改良すべきところがあり、
新規で有用性の高い誘導体の開発が望まれている。
うにスタウロスポリン系化合物においてはその実用性、
特に抗腫瘍剤としての用途に改良すべきところがあり、
新規で有用性の高い誘導体の開発が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によると、式
(2)
(2)
【0008】
【化4】
【0009】(式中XはO又はH2 、RCOは脂肪族ア
シル基、ベンゾイル基、アルコキシカルボニル基及びベ
ンジルオキシカルボニル基を表す)で示される抗腫瘍効
果増強剤が提供される。式(2)で提供される化合物
は、スタウロスポリンを化学修飾して得られる誘導体で
あるが、原体であるスタウロスポリンに比較して、明ら
かに弱い細胞障害性及び毒性を示し、化合物自身、単独
では例えばp388腫瘍細胞を用いた動物実験系では抗
腫瘍効果を示さないが、既知の制がん剤、例えばビンブ
ラスチンと併用した場合、ビンブラスチンの抗腫瘍効果
を著しく増大させ、その結果として、従来の抗腫瘍剤が
奏効しなかった多剤耐性のp388腫瘍細胞(p388
/ADM)を用いた動物実験においても、顕著な延命効
果を示す。これらの事実は、がん治療における化学療法
剤の用途を飛躍的に拡大する可能性を示すものである。
シル基、ベンゾイル基、アルコキシカルボニル基及びベ
ンジルオキシカルボニル基を表す)で示される抗腫瘍効
果増強剤が提供される。式(2)で提供される化合物
は、スタウロスポリンを化学修飾して得られる誘導体で
あるが、原体であるスタウロスポリンに比較して、明ら
かに弱い細胞障害性及び毒性を示し、化合物自身、単独
では例えばp388腫瘍細胞を用いた動物実験系では抗
腫瘍効果を示さないが、既知の制がん剤、例えばビンブ
ラスチンと併用した場合、ビンブラスチンの抗腫瘍効果
を著しく増大させ、その結果として、従来の抗腫瘍剤が
奏効しなかった多剤耐性のp388腫瘍細胞(p388
/ADM)を用いた動物実験においても、顕著な延命効
果を示す。これらの事実は、がん治療における化学療法
剤の用途を飛躍的に拡大する可能性を示すものである。
【0010】本発明の一般式(2)で示される化合物
を、抗腫瘍増強剤の目的で用いる場合、希釈剤、賦形
剤、担体などと混合して、薬学的に許容される製剤と
し、経口的または非経口的に投与する。例えば、注射剤
として用いる場合、式(2)の化合物を水溶性注射剤と
して成人一人当り0.01mg/kg〜10mg/kgを投与す
る。用量は症状の程度、患者の体重及び当業者が認める
他の因子によって変化させる。
を、抗腫瘍増強剤の目的で用いる場合、希釈剤、賦形
剤、担体などと混合して、薬学的に許容される製剤と
し、経口的または非経口的に投与する。例えば、注射剤
として用いる場合、式(2)の化合物を水溶性注射剤と
して成人一人当り0.01mg/kg〜10mg/kgを投与す
る。用量は症状の程度、患者の体重及び当業者が認める
他の因子によって変化させる。
【0011】本発明の式(2)の化合物の製法の例を説
明する。式(3)に示される原料のスタウロスポリン
に、次式(5) X−CO−OR′ (5) (式中R′はC1 〜C4 のアルキル基、ベンジル基を、
Xはハロゲン原子を表す)で代表されるアルコキシカル
ボニル化剤、もしくは式(6) XCOR″ (6) (式中、R″はC1 〜C5 のアルキル基及びフェニル基
を、Xはハロゲン原子を表す)で代表されるアシル化剤
を反応させ、式(2)で示される化合物のうちのX=H
2 に相当する化合物を製造し(アシル化もしくはアルコ
キシカルボニル化工程)次いで、得られたN−アシルも
しくはN−アルコキシカルボニル誘導体を酸化反応に付
し、式(2)に示す化合物のX=Oに相当する化合物を
得る(イミド化工程)ことにより式(2)に包含される
化合物群が合成される。
明する。式(3)に示される原料のスタウロスポリン
に、次式(5) X−CO−OR′ (5) (式中R′はC1 〜C4 のアルキル基、ベンジル基を、
Xはハロゲン原子を表す)で代表されるアルコキシカル
ボニル化剤、もしくは式(6) XCOR″ (6) (式中、R″はC1 〜C5 のアルキル基及びフェニル基
を、Xはハロゲン原子を表す)で代表されるアシル化剤
を反応させ、式(2)で示される化合物のうちのX=H
2 に相当する化合物を製造し(アシル化もしくはアルコ
キシカルボニル化工程)次いで、得られたN−アシルも
しくはN−アルコキシカルボニル誘導体を酸化反応に付
し、式(2)に示す化合物のX=Oに相当する化合物を
得る(イミド化工程)ことにより式(2)に包含される
化合物群が合成される。
【0012】
【化5】
【0013】第一工程のうちアルコキシカルボニル工程
で使用される合成試薬の具体的な例としては、エトキシ
カルボニルクロライド、カルボベンジルオキシクロライ
ドなどで代表されるアルコキシカルボニルハライド、ア
ラルコキシカルボニルハライドであり、これらの他いわ
ゆるアミノ基の保護剤として用いられる例えばジ−t−
ブチルジカーボネートなども用いることができる。ま
た、同じく第1工程の一部としてのアシル化反応におい
て使用される合成試薬の具体的な例としてはアセチルク
ロライド、無水酢酸などで代表される酸ハライド及び酸
無水物があり、アルコキシカルボニル化及びアシル化の
いずれにおいても、反応は不活性溶媒、例えばジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、アセトン、N,N−ジメチル
ホルムアミド中及びそれらと水との混合溶媒中、適当な
塩基例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、もし
くは水酸化ナトリウムのごとき、無機の塩基類もしくは
トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基の存在下0
℃〜50℃で反応させ、高収率にて目的物であるN−ア
ルコキシカルボニルもしくはN−アシルスタウロスポリ
ンが得られる。反応液中よりの目的物質単離は常用され
る精製方法、例えば水と混和しない溶媒、例えば酢酸エ
チル、クロロホルムによる抽出法もしくはシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより実施され、結晶性物質と
してN−アルコキシカルボニルスタウロスポリンまたは
N−アシルスタウロスポリン(式(2)におけるX=H
2 に相当)が得られる。
で使用される合成試薬の具体的な例としては、エトキシ
カルボニルクロライド、カルボベンジルオキシクロライ
ドなどで代表されるアルコキシカルボニルハライド、ア
ラルコキシカルボニルハライドであり、これらの他いわ
ゆるアミノ基の保護剤として用いられる例えばジ−t−
ブチルジカーボネートなども用いることができる。ま
た、同じく第1工程の一部としてのアシル化反応におい
て使用される合成試薬の具体的な例としてはアセチルク
ロライド、無水酢酸などで代表される酸ハライド及び酸
無水物があり、アルコキシカルボニル化及びアシル化の
いずれにおいても、反応は不活性溶媒、例えばジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、アセトン、N,N−ジメチル
ホルムアミド中及びそれらと水との混合溶媒中、適当な
塩基例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、もし
くは水酸化ナトリウムのごとき、無機の塩基類もしくは
トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基の存在下0
℃〜50℃で反応させ、高収率にて目的物であるN−ア
ルコキシカルボニルもしくはN−アシルスタウロスポリ
ンが得られる。反応液中よりの目的物質単離は常用され
る精製方法、例えば水と混和しない溶媒、例えば酢酸エ
チル、クロロホルムによる抽出法もしくはシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより実施され、結晶性物質と
してN−アルコキシカルボニルスタウロスポリンまたは
N−アシルスタウロスポリン(式(2)におけるX=H
2 に相当)が得られる。
【0014】更に、本発明の式(2)で表される化合物
の内、X=Oに相当する化合物7−オキソスタウロスポ
リンは、上記の第1工程より得られたX=H2 に相当す
るスタウロスポリン誘導体を酸化することにより得られ
る。酸化反応の実際としては、第一工程の反応成績体を
不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジクロルメタンに溶解した後、良く知られた酸化剤、例
えば無水クロム酸、ピリジウム クロロクロメートなど
を加えることにより行なわれ、通常0〜50℃好ましく
は20〜30℃の反応温度で進行する。反応液中よりの
目的物の単離は通常行われる精製方法、すなわち、溶媒
抽出及びシリカゲルクロマトグラフィーによって実施さ
れ、目的とする酸化成績体はおおむね黄色の結晶物質と
して単離される。 in vitro細胞障害性 本発明で提供される化合物のp388白血病細胞に対す
る障害性試験の結果を表1に示す。
の内、X=Oに相当する化合物7−オキソスタウロスポ
リンは、上記の第1工程より得られたX=H2 に相当す
るスタウロスポリン誘導体を酸化することにより得られ
る。酸化反応の実際としては、第一工程の反応成績体を
不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、
ジクロルメタンに溶解した後、良く知られた酸化剤、例
えば無水クロム酸、ピリジウム クロロクロメートなど
を加えることにより行なわれ、通常0〜50℃好ましく
は20〜30℃の反応温度で進行する。反応液中よりの
目的物の単離は通常行われる精製方法、すなわち、溶媒
抽出及びシリカゲルクロマトグラフィーによって実施さ
れ、目的とする酸化成績体はおおむね黄色の結晶物質と
して単離される。 in vitro細胞障害性 本発明で提供される化合物のp388白血病細胞に対す
る障害性試験の結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】急性毒性 N−カルボエトキシ−7−オキソスタウロスポリン(化
合物7b)を1%CMC溶液に懸濁し一群三匹のマウス
の腹腔内に投与し、24時間観察したが200mg/kg,
100mg/kg及び50mg/kg投与群のいずれにおいても
死亡例は認められなかった。 in vivo抗腫瘍作用 多剤耐性白血病p388/ADM腫瘍に対する抗腫瘍性
物質ビンブラスチンの治療増強効果 体重約20gのCDF1 マウス1群5匹に白血病(Ly
nphociticleukemia)p388/AD
M腫瘍細胞(多剤耐性) 1×106 個を腹腔内投与した。移植後24時間目に本
発明の化合物7bを抗腫瘍剤ビンブラスチンと共に1%
CMC懸濁液として0.2mlを1日1回、10日間投与
した。比較例としてスタウロスポリンを用い同じく腫瘍
細胞移植後24時間後より投与した他、化合物2b、ス
タウロスポリン及びビンブラスチン単独の投与も上記と
同じスケジュールで行った。移植後の延命効果(IL
S,%)を表2に示す。 (ILS=試験例の平均生存日数−対照群の平均生存日
数/対照群の平均生存日数×100)
合物7b)を1%CMC溶液に懸濁し一群三匹のマウス
の腹腔内に投与し、24時間観察したが200mg/kg,
100mg/kg及び50mg/kg投与群のいずれにおいても
死亡例は認められなかった。 in vivo抗腫瘍作用 多剤耐性白血病p388/ADM腫瘍に対する抗腫瘍性
物質ビンブラスチンの治療増強効果 体重約20gのCDF1 マウス1群5匹に白血病(Ly
nphociticleukemia)p388/AD
M腫瘍細胞(多剤耐性) 1×106 個を腹腔内投与した。移植後24時間目に本
発明の化合物7bを抗腫瘍剤ビンブラスチンと共に1%
CMC懸濁液として0.2mlを1日1回、10日間投与
した。比較例としてスタウロスポリンを用い同じく腫瘍
細胞移植後24時間後より投与した他、化合物2b、ス
タウロスポリン及びビンブラスチン単独の投与も上記と
同じスケジュールで行った。移植後の延命効果(IL
S,%)を表2に示す。 (ILS=試験例の平均生存日数−対照群の平均生存日
数/対照群の平均生存日数×100)
【0017】
【表2】
【0018】表1の細胞障害性及び急性毒性の結果よ
り、本発明で提供される化合物は低毒性であり、かつ、
表2に示した動物実験の結果から明らかな抗腫瘍活性の
増強を示す物質と考えられ有用である。
り、本発明で提供される化合物は低毒性であり、かつ、
表2に示した動物実験の結果から明らかな抗腫瘍活性の
増強を示す物質と考えられ有用である。
【0019】
【実施例】以下、実施例をあげて、本発明を具体的に説
明する。 参考例1 N−カルボメトキシスタウロスポリン(化合物6a) スタウロスポリン200mg(0.43ミリモル)にテト
ラヒドロフラン10ml及び水5mlを加え溶解し、炭酸ナ
トリウム200mg及びクロルギ酸メチル0.15mlを加
え室温で30分かきまぜた。反応液に酢酸エチル50ml
及び水50mlを加え抽出し、酢酸エチル溶液を分離後、
水洗、乾燥した。酢酸エチル溶液を減圧下に濃縮して得
た残留物(0.94g)にイソプロピルエーテル10ml
を加え1日放置し析出した結晶を濾過して得た。収量2
04mg(91%) EImass524(M+ ) 参考例2 N−t−ブトキシカルボニルスタウロスポリン(化合物
4a) スタウロスポリン240mg(0.52ミリモル)を用
い、t−ブトキシカルボニル化試薬としジ−t−ブチル
ジカーボネート200mgを使用した他は参考例1と同様
にして表記化合物を得た。収量223mg(84%)、E
Imass556(M + ) 参考例3 N−ベンゾイルスタウロスポリン(化合物5a) スタウロスポリン223mg(0.48ミリモル)を用
い、ベンゾイル化試薬としてベンゾイルクロライド77
mg(0.56ミリモル)を使用した他は例1,2と同様
にして本例の化合物を得た。収量251mg(92%)、
EImass570(M+ ) 実施例1 N−カルボメトキシ−7−オキソスタウロスポリン(化
合物6b) N−カルボメトキシスタウロスポリン200mgをテトラ
ヒドロフラン20ml及び水10mlの混液に溶解し、無水
クロム酸100mgをかきまぜながら加えた反応液を20
〜25℃で2日間放置した後、酢酸エチル100mlを加
えて抽出し、酢酸エチル層を分離後、濃縮した。得られ
た残留物をクロマトグラフィー用シリカゲル(ワコーゲ
ルC−200、和光純薬製)50gを用いたシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶媒系、酢酸エチル/ヘキ
サン=1/1)にて分画し、黄色蛍光を示す溶液部分を
分取した。本溶液を濃縮して得た黄色残留物にメタノー
ル1mlを加え放置し、析出した黄色結晶を濾取した。収
量89mg(43%)、EImass538 実施例2 N−カルボエトキシスタウロスポリン(化合物7a) スタウロスポリン466mg(1ミリモル)にテトラヒド
ロフラン20ml及び水10mlを加え溶解し、かきまぜな
がら炭酸水素ナトリウム0.5g及びクロルギ酸エチル
0.2mlを更に加え、20〜25℃で30分反応させ
た。反応液に酢酸エチル100ml及び水50mlを加え抽
出し、酢酸エチル層を水30mlで2回洗い更に無水硫酸
ナトリウムを加えて乾燥した。酢酸エチル溶液を減圧下
に濃縮し、残留した油状物にイソプロピルエーテル10
mlを加え、析出したN−カルボエトキシスタウロスポリ
ンを濾過し、乾燥した。収量436mg(81%)、EI
mass538(M+) NMR(δ,ppm,CDCl3 ) 9.37(1H,d),7.89(1H,d),7.7
2(1H,d),7.42〜7.48(2H,m),
7.30〜7.36(2H,m),7.22(1H,
m),6.71(1H,dd),5.00(2H,
s),2.76(3H,s),2.49(3H,s),
2.47(3H,s) 実施例3 N−カルボエトキシ−7−オキソスタウロスポリン(化
合物7b) N−カルボエトキシスタウロスポリン430mg(0.8
ミリモル)にテトラヒドロフラン20ml及び水10mlを
加え溶解し、無水クロム酸200mg(2ミリモル)をか
きまぜながら加えた。反応液を20〜25℃で2日間放
置した後、酢酸エチル100mlを加えて抽出し、酢酸エ
チル層を分離後、水各30mlで3回洗い無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。酢酸エチル溶液を減圧下に濃縮して得
た油状物をクロマト用シリカゲル(ワコーゲルC−20
0、和光純薬製)50gを用いたカラムクロマトグラフ
ィー(溶媒系;酢酸エチル/ヘキサン=1/1)にて分
画し、黄色蛍光を示す溶液部分を分取した。本溶液を濃
縮して得た黄色残留物にメタノール2mlを加え放置し、
析出した黄色結晶を濾取した。収量173mg(39
%)。EImass552(M+) NMR(δ,ppm,CDCl3 ) 9.35(1H,
d),9.20(1H,d),7.69(1H,d),
7.45〜7.60(3H,m),7.35〜7.44
(2H,m),6.69(1H,dd),2.76(3
H,s),2.46(3H,s),2.37(3H,
s) 実施例4 N−t−ブトキシカルボニル−7−オキソスタウロスポ
リン(化合物11b) N−t−ブトキシカルボニルスタウロスポリン100mg
をジクロルメタン10mlに溶解し、ピリジニウム クロ
ロクロメート58mgを加え、20〜25℃で2時間反応
させた。反応液にジクロルメタン50mlを加え、水洗、
乾燥後、減圧濃縮して得た油状物を実施例2と同様のカ
ラムクロマトグラフィーを用いて精製し、得られた黄色
物質にイソプロピルエーテル1mlを加えて結晶化した。
収量25.2mg,24.6%。EImass580
(M+ ),1 H−NMR(δ,ppm,CDCl3 );9.40
(1H,d),9.23(1H,d),7.72(1
H,d),7.40〜7.65(4H,m),7.30
(1H,m),6.72(1H,m),2.73(3
H,s),2.52(3H,s),2.48(3H,
s) 実施例5 N−イソブトキシカルボニル−7−オキソスタウロスポ
リン(化合物10b) N−イソブトキシカルボニルスタウロスポリン400mg
をジクロルメタン25mlに溶かし、ピリジニウム クロ
ロクロメート456mgを加え20〜25℃で3時間反応
させた。反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒
系:酢酸エチル/ヘキサン=1/2)に付し黄色蛍光を
示す画分を分取した。本溶液を濃縮して得た黄色残渣を
イソプロピルエーテルを加え、析出した結晶を吸引ろ取
した。収量88mg(21.5%) EImass;580(M+ ),NMR(δ,ppm,CD
Cl3 );9.36(1H,d),9.22(1H,
d),7.70(1H,d),7.37〜7.65(5
H,m),6.70(1H,m),2.78(3H,
s),2.48(3H,s),2.38(3H,s) 実施例6 N−プロピオニルスタウロスポリン(化合物2a) スタウロスポリン466mg(1ミリモル)にアセトン2
0ml、テトラヒドロフラン10ml、水10ml及び炭酸水
素ナトリウム1gを加え、かきまぜながら無水プロピオ
ン酸0.4mlを滴下した。20〜25℃で30分かきま
ぜた後、反応液に酢酸エチル100ml及び水50mlを加
え抽出し、酢酸エチル溶液を水洗、乾燥後、減圧下に濃
縮して得た残留物にイソプロピルエーテル20mlを加
え、析出した結晶を濾過した。収量382mg(73%) EImass;522(M+ ),NMR(δ,ppm,CD
Cl3 );9.41(1H,d),7.91(1H,
d),7.72(1H,d),6.73(1H,m),
5.21(1H,m),4.99(2H,s),4.0
2(1H,d),2.84(3H,s),2.60(2
H,m),2.48(6H,s),1.25(3H,
t) 実施例7 N−プロピオニル−7−オキソスタウロスポリン(化合
物2b) N−プロピオニルスタウロスポリン100mgにジクロル
メタン10mlを加え、かきまぜながらピリジニウム ク
ロロクロメート124mgを加え、20〜25℃で2時間
反応させた。反応液をシリカゲルカラムに充てん、吸着
した後、酢酸エチルを用いて展開、分画し、溶出した黄
色蛍光物質の溶液部分を集め、減圧下に濃縮した。得ら
れた黄色物質にメタノール1mlを加え、析出した結晶を
濾過して得た。収量40mg(39.0%) EImass;536(M+),NMR(δ,ppm,CD
Cl3 );9.37(1H,d),9.23(1H,
d),7.71(1H,d),7.4〜7.6(4H,
m),7.27(1H,d),6.75(1H,m),
5.28(1H,m),3.98(1H,s),2.8
7(3H,s),2.62(2H,m),2.50(3
H,s),2.39(3H,s),1.26(3H,
t) 実施例8 N−ベンゾイル−7−オキソスタウロスポリン(化合物
5b) N−ベンゾイルスタウロスポリン52mgにジエチレング
リコール10ml及び水2mlを加え、無水クロム酸50mg
を加えて20〜25℃で3日間反応させた。反応液に酢
酸エチル50ml、水20mlを加え抽出し、酢酸エチル層
を水20mlで5回洗った後、乾燥した。酢酸エチル溶液
を減圧下に濃縮して得た残留物を実施例2と同様のシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メタノール
0.5mlから結晶化した。収量10mg(19%) EImass;554(M+ )
明する。 参考例1 N−カルボメトキシスタウロスポリン(化合物6a) スタウロスポリン200mg(0.43ミリモル)にテト
ラヒドロフラン10ml及び水5mlを加え溶解し、炭酸ナ
トリウム200mg及びクロルギ酸メチル0.15mlを加
え室温で30分かきまぜた。反応液に酢酸エチル50ml
及び水50mlを加え抽出し、酢酸エチル溶液を分離後、
水洗、乾燥した。酢酸エチル溶液を減圧下に濃縮して得
た残留物(0.94g)にイソプロピルエーテル10ml
を加え1日放置し析出した結晶を濾過して得た。収量2
04mg(91%) EImass524(M+ ) 参考例2 N−t−ブトキシカルボニルスタウロスポリン(化合物
4a) スタウロスポリン240mg(0.52ミリモル)を用
い、t−ブトキシカルボニル化試薬としジ−t−ブチル
ジカーボネート200mgを使用した他は参考例1と同様
にして表記化合物を得た。収量223mg(84%)、E
Imass556(M + ) 参考例3 N−ベンゾイルスタウロスポリン(化合物5a) スタウロスポリン223mg(0.48ミリモル)を用
い、ベンゾイル化試薬としてベンゾイルクロライド77
mg(0.56ミリモル)を使用した他は例1,2と同様
にして本例の化合物を得た。収量251mg(92%)、
EImass570(M+ ) 実施例1 N−カルボメトキシ−7−オキソスタウロスポリン(化
合物6b) N−カルボメトキシスタウロスポリン200mgをテトラ
ヒドロフラン20ml及び水10mlの混液に溶解し、無水
クロム酸100mgをかきまぜながら加えた反応液を20
〜25℃で2日間放置した後、酢酸エチル100mlを加
えて抽出し、酢酸エチル層を分離後、濃縮した。得られ
た残留物をクロマトグラフィー用シリカゲル(ワコーゲ
ルC−200、和光純薬製)50gを用いたシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶媒系、酢酸エチル/ヘキ
サン=1/1)にて分画し、黄色蛍光を示す溶液部分を
分取した。本溶液を濃縮して得た黄色残留物にメタノー
ル1mlを加え放置し、析出した黄色結晶を濾取した。収
量89mg(43%)、EImass538 実施例2 N−カルボエトキシスタウロスポリン(化合物7a) スタウロスポリン466mg(1ミリモル)にテトラヒド
ロフラン20ml及び水10mlを加え溶解し、かきまぜな
がら炭酸水素ナトリウム0.5g及びクロルギ酸エチル
0.2mlを更に加え、20〜25℃で30分反応させ
た。反応液に酢酸エチル100ml及び水50mlを加え抽
出し、酢酸エチル層を水30mlで2回洗い更に無水硫酸
ナトリウムを加えて乾燥した。酢酸エチル溶液を減圧下
に濃縮し、残留した油状物にイソプロピルエーテル10
mlを加え、析出したN−カルボエトキシスタウロスポリ
ンを濾過し、乾燥した。収量436mg(81%)、EI
mass538(M+) NMR(δ,ppm,CDCl3 ) 9.37(1H,d),7.89(1H,d),7.7
2(1H,d),7.42〜7.48(2H,m),
7.30〜7.36(2H,m),7.22(1H,
m),6.71(1H,dd),5.00(2H,
s),2.76(3H,s),2.49(3H,s),
2.47(3H,s) 実施例3 N−カルボエトキシ−7−オキソスタウロスポリン(化
合物7b) N−カルボエトキシスタウロスポリン430mg(0.8
ミリモル)にテトラヒドロフラン20ml及び水10mlを
加え溶解し、無水クロム酸200mg(2ミリモル)をか
きまぜながら加えた。反応液を20〜25℃で2日間放
置した後、酢酸エチル100mlを加えて抽出し、酢酸エ
チル層を分離後、水各30mlで3回洗い無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。酢酸エチル溶液を減圧下に濃縮して得
た油状物をクロマト用シリカゲル(ワコーゲルC−20
0、和光純薬製)50gを用いたカラムクロマトグラフ
ィー(溶媒系;酢酸エチル/ヘキサン=1/1)にて分
画し、黄色蛍光を示す溶液部分を分取した。本溶液を濃
縮して得た黄色残留物にメタノール2mlを加え放置し、
析出した黄色結晶を濾取した。収量173mg(39
%)。EImass552(M+) NMR(δ,ppm,CDCl3 ) 9.35(1H,
d),9.20(1H,d),7.69(1H,d),
7.45〜7.60(3H,m),7.35〜7.44
(2H,m),6.69(1H,dd),2.76(3
H,s),2.46(3H,s),2.37(3H,
s) 実施例4 N−t−ブトキシカルボニル−7−オキソスタウロスポ
リン(化合物11b) N−t−ブトキシカルボニルスタウロスポリン100mg
をジクロルメタン10mlに溶解し、ピリジニウム クロ
ロクロメート58mgを加え、20〜25℃で2時間反応
させた。反応液にジクロルメタン50mlを加え、水洗、
乾燥後、減圧濃縮して得た油状物を実施例2と同様のカ
ラムクロマトグラフィーを用いて精製し、得られた黄色
物質にイソプロピルエーテル1mlを加えて結晶化した。
収量25.2mg,24.6%。EImass580
(M+ ),1 H−NMR(δ,ppm,CDCl3 );9.40
(1H,d),9.23(1H,d),7.72(1
H,d),7.40〜7.65(4H,m),7.30
(1H,m),6.72(1H,m),2.73(3
H,s),2.52(3H,s),2.48(3H,
s) 実施例5 N−イソブトキシカルボニル−7−オキソスタウロスポ
リン(化合物10b) N−イソブトキシカルボニルスタウロスポリン400mg
をジクロルメタン25mlに溶かし、ピリジニウム クロ
ロクロメート456mgを加え20〜25℃で3時間反応
させた。反応液をシリカゲルクロマトグラフィー(溶媒
系:酢酸エチル/ヘキサン=1/2)に付し黄色蛍光を
示す画分を分取した。本溶液を濃縮して得た黄色残渣を
イソプロピルエーテルを加え、析出した結晶を吸引ろ取
した。収量88mg(21.5%) EImass;580(M+ ),NMR(δ,ppm,CD
Cl3 );9.36(1H,d),9.22(1H,
d),7.70(1H,d),7.37〜7.65(5
H,m),6.70(1H,m),2.78(3H,
s),2.48(3H,s),2.38(3H,s) 実施例6 N−プロピオニルスタウロスポリン(化合物2a) スタウロスポリン466mg(1ミリモル)にアセトン2
0ml、テトラヒドロフラン10ml、水10ml及び炭酸水
素ナトリウム1gを加え、かきまぜながら無水プロピオ
ン酸0.4mlを滴下した。20〜25℃で30分かきま
ぜた後、反応液に酢酸エチル100ml及び水50mlを加
え抽出し、酢酸エチル溶液を水洗、乾燥後、減圧下に濃
縮して得た残留物にイソプロピルエーテル20mlを加
え、析出した結晶を濾過した。収量382mg(73%) EImass;522(M+ ),NMR(δ,ppm,CD
Cl3 );9.41(1H,d),7.91(1H,
d),7.72(1H,d),6.73(1H,m),
5.21(1H,m),4.99(2H,s),4.0
2(1H,d),2.84(3H,s),2.60(2
H,m),2.48(6H,s),1.25(3H,
t) 実施例7 N−プロピオニル−7−オキソスタウロスポリン(化合
物2b) N−プロピオニルスタウロスポリン100mgにジクロル
メタン10mlを加え、かきまぜながらピリジニウム ク
ロロクロメート124mgを加え、20〜25℃で2時間
反応させた。反応液をシリカゲルカラムに充てん、吸着
した後、酢酸エチルを用いて展開、分画し、溶出した黄
色蛍光物質の溶液部分を集め、減圧下に濃縮した。得ら
れた黄色物質にメタノール1mlを加え、析出した結晶を
濾過して得た。収量40mg(39.0%) EImass;536(M+),NMR(δ,ppm,CD
Cl3 );9.37(1H,d),9.23(1H,
d),7.71(1H,d),7.4〜7.6(4H,
m),7.27(1H,d),6.75(1H,m),
5.28(1H,m),3.98(1H,s),2.8
7(3H,s),2.62(2H,m),2.50(3
H,s),2.39(3H,s),1.26(3H,
t) 実施例8 N−ベンゾイル−7−オキソスタウロスポリン(化合物
5b) N−ベンゾイルスタウロスポリン52mgにジエチレング
リコール10ml及び水2mlを加え、無水クロム酸50mg
を加えて20〜25℃で3日間反応させた。反応液に酢
酸エチル50ml、水20mlを加え抽出し、酢酸エチル層
を水20mlで5回洗った後、乾燥した。酢酸エチル溶液
を減圧下に濃縮して得た残留物を実施例2と同様のシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、メタノール
0.5mlから結晶化した。収量10mg(19%) EImass;554(M+ )
【0020】
【発明の効果】本発明で得られる式(2)で表されるス
タウロスポリン誘導体は、低毒性であり、かつ、抗腫瘍
活性の増強を示す物質なので臨床上有用と考えられる。
タウロスポリン誘導体は、低毒性であり、かつ、抗腫瘍
活性の増強を示す物質なので臨床上有用と考えられる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長岡 行蔵 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社薬品総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、XはO又はH2 を表し、RCOは、アセチル基
を除いた脂肪族アシル基、ベンゾイル基、アルコキシカ
ルボニル基を表す。但し、X=H2 のときはRCOはt
−ブトキシカルボニル基及びベンゾイル基ではない。) - 【請求項2】 式(2) 【化2】 (式中、XはO又はH2 を表し、RCOは脂肪族アシル
基、ベンゾイル基、アルコキシカルボニル基及びベンジ
ルオキシカルボニル基を表す)で示される化合物を含有
する抗腫瘍効果増強剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4518192A JPH05247055A (ja) | 1992-03-03 | 1992-03-03 | スタウロスポリン誘導体及びそれを含有する抗腫瘍効果増強剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4518192A JPH05247055A (ja) | 1992-03-03 | 1992-03-03 | スタウロスポリン誘導体及びそれを含有する抗腫瘍効果増強剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05247055A true JPH05247055A (ja) | 1993-09-24 |
Family
ID=12712104
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4518192A Pending JPH05247055A (ja) | 1992-03-03 | 1992-03-03 | スタウロスポリン誘導体及びそれを含有する抗腫瘍効果増強剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05247055A (ja) |
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-
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