JPH0524418A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JPH0524418A
JPH0524418A JP3181125A JP18112591A JPH0524418A JP H0524418 A JPH0524418 A JP H0524418A JP 3181125 A JP3181125 A JP 3181125A JP 18112591 A JP18112591 A JP 18112591A JP H0524418 A JPH0524418 A JP H0524418A
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bead core
bead
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organic fiber
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Ryoji Hanada
亮治 花田
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C15/00Tyre beads, e.g. ply turn-up or overlap
    • B60C15/04Bead cores
    • B60C2015/044Bead cores characterised by a wrapping layer

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来技術のように、ビード部剛性を過大にし
て操縦安定性を向上した場合の乗心地性の低下を伴うこ
となしに操縦安定性を向上する。 【構成】 複数本のスチールワイヤ11が集束されて形
成されたビードコア4の周りに、該ビードコア4の周方
向に対して交差するように該周方向に対して直交する方
向のヤング率が少なくとも50kg/mm2 である有機
繊維コード層14を巻き付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗心地性を損なうこと
なく操縦安定性を向上した空気入りラジアルタイヤに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気入りラジアルタイヤの操縦安
定性を向上するためには、一般にビード部にスチールチ
ェーファーを挿入したり、高硬度のビードフィラーを充
填したりすることによりビード部の剛性を大きくすると
いう手段が適用されてきた。しかし、ビード部の剛性を
大きくすることは、操縦安定性の向上には有効であるも
のの乗心地性が低下する欠点を避けることはできなかっ
た。
【0003】本発明者は、車両に装着されたラジアルタ
イヤの荷重負荷時やコーナリング時にビードコアに生ず
る挙動について解析しているうちに、操縦安定性に非常
に大きな影響を与える現象があることを発見した。すな
わち、従来の一般的認識では、ビードコアは、その締め
付け力が小さい場合に、タイヤが受けるトラクション力
やブレーキング力によって周方向に滑ることはあって
も、負荷荷重やコーナリング時の横力によってタイヤ断
面内において局部的な剪断変形をすることはないと考え
られていた。しかし、詳細な研究結果によると、上記負
荷荷重や横力によってビードコアがタイヤ接地直下付近
でタイヤ断面内において局部的に変形していることが判
った。しかも、この変形量の大小が操縦安定性に重大な
影響を及ぼすことを見出した。本発明者は、このような
知見を基に、以下に説明するような乗心地性の低下を招
かずに操縦安定性を向上する発明をするに至ったのであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術のようにビード部剛性を過大にすることなく操縦安
定性の向上を図ることにより、乗心地性を損なうことな
く操縦安定性を向上するようにした空気入りラジアルタ
イヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、複数本のスチールワイヤが集束されて形成
されたビードコアの周りに、該ビードコアの周方向に対
して交差するように、該周方向に対して直交する方向の
ヤング率が少なくとも50kg/mm2 である有機繊維
コード層を巻き付けたことを特徴とする。
【0006】このようにビードコアの周りに、その周方
向と交差するように有機繊維コード層を巻き付け、しか
も、この有機繊維コード層のビードコア周方向に対し直
交する方向のヤング率を少なくとも50kg/mmにし
たことにより、ビードコアのタイヤ断面内における局部
的な剪断変形を抑制することができるため操縦安定性を
向上することができる。しかも、スチールチェーファー
を過剰に配置したり、ビードフィラーの硬度を過剰に大
きくしたりすることなく操縦安定性を向上できるため乗
心地性を損なうことがない。
【0007】従来、グリーンタイヤの加硫成形時におけ
るビードコアの型崩れを防止するため、ビードコアの周
りを平織コード層や繊維コード層で被覆することは知ら
れている。しかし、加硫成形後の型崩れ防止を目的とし
ていたため、これらのコード層のビードコア周方向に直
交する方向のヤング率は高々10kg/mm2 程度であ
り、本発明のようにタイヤ走行時の負荷荷重や横力に対
してビードコアのタイヤ断面内における局部的変形を防
止する作用を有するものではなかった。
【0008】以下、図面を参照して本発明タイヤを具体
的に説明する。図1は本発明タイヤの1例を示す半断面
図である。図1に示す通り、タイヤはトレッド部1、サ
イドウォール部2、ビード部3を構成し、そのビード部
3に環状に埋設されたビードコア4の周りには、カーカ
ス層6がビードフィラー5を包み込むようにタイヤの内
側から外側に折り返されている。また、トレッド1には
2層のベルト層7が設けられている。
【0009】図3に示すように、ビードコア4はインシ
ュレーションゴムにより被覆された複数本のスチールワ
イヤ11が集束されて構成されており、その周囲に周方
向に広巾の平織状の有機繊維コード層14を、有機繊維
コード13がビードコア4の周方向に直角になるように
して両端部をスプライスさせるようにして巻きつけられ
ている。ビードコア4に巻き付ける有機繊維コード層1
4は、図2に示すように、上記スチールワイヤ11の周
囲に複数本の有機繊維コード13を互いに平行に並べて
テープ状にした有機繊維コード層14を、ビードコア4
の周方向と交差するように(図2では略直角)螺旋状に
巻き付けたものであってもよい。 上述のようにビード
コア4に巻き付けられた有機繊維コード層14は、ビー
ドコア4の周方向に対して直交する方向のヤング率が5
0kg/mm2以上であるものでなければならない。ヤ
ング率が50kg/mm2 未満であっては負荷荷重やコ
ーナリング時の横力によるビードコア4のタイヤ断面内
における局部的な剪断変形を抑制することが難しくな
る。この有機繊維コード層14のビードコア周方向に対
する巻き付け角度は60°〜90°の範囲が望ましく、
さらに好ましくは略90°にするのがよい。また、有機
繊維コード層14のビードコア周方向に対し直交する方
向のヤング率の上限は、特に限定されるものではない
が、好ましくは700kg/mm2 であることが望まし
い。
【0010】有機繊維コード層は複数の有機繊維コード
が一方向に引き揃えられて形成されたものでもよいし、
或いは平織やスダレ織等の織物であってもよい。本発明
において、有機繊維コード層に使用する有機繊維として
は、例えばナイロン、ポリエステル、ビニロン、芳香族
ポリアミド (アラミド) 、全芳香族ポリエステル等を挙
げることができる。好ましくは、加硫時の熱作用により
収縮してスチールワイヤを強固に結束する高熱収縮性の
ナイロン6,ナイロン66等のナイロン繊維を使用する
のがよい。これらの有機繊維は単独で使用してもよい
し、2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0011】また、これらの有機繊維には、ゴムとの接
着性を向上させるための各種の接着剤処理を施したり、
ゴムで被覆することができる。被覆ゴムとしては、天然
ゴム(NR)、ニトリル・ブタジエン共重合体ゴム(N
BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエン
ゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(S
BR)、イソブチレン・イソプレンゴム共重合体ゴム
(IIR)等のゴムを主成分とするゴム組成物を挙げる
ことができる。
【0012】
【実施例】いずれも図1に示すタイヤ構造及び195/
60R14のタイヤサイズを有し、かつ5層,6列のビ
ードコア構成にする点を同一にし、ビードコアをカバー
する有機繊維コード層、ビードフィラーの硬度(JIS
−A硬度)、スチールチェーファーの有無を下記の通り
変更した本発明タイヤ1,本発明タイヤ2、従来タイヤ
1、従来タイヤ2及び従来タイヤ3を製作した。 本発明タイヤ1:有機繊維コード層=840D/2のナ
イロン66繊維コードをエンド数55本/5cmで配列
し、ビードコア周方向に対して直交する方向のヤング率
が50.5kg/mm2 のテープ状繊維コード層を、図
2に示すようにビードコア周方向に対して略90°に巻
回被覆したもの ビードフィラーの硬度=92°(JIS−A硬度) スチールチェーファー=無 本発明タイヤ2:有機繊維コード層=1000D/2の
ポリエステル繊維コードをエンド数54本/5cmで配
列し、ビードコア周方向に対して直交する方向のヤング
率が103.4kg/mm2 のテープ状繊維コード層
を、図3に示すようにビードコア周方向に対して略90
°に巻回被覆したもの ビードフィラーの硬度=本発明タイヤ1に同じ スチールチェーファー=本発明タイヤ1に同じ 従来タイヤ1:有機繊維コード層=エンド数40本/5
cmのヤング率が8.5kg/mm2 のビニロン繊維コ
ードを縦糸と横糸に用いた平織の織物を、その縦糸と横
糸がそれぞれビードコア周方向に対し略+45°及び−
45°になるように被覆したもの ビードフィラーの硬度=本発明タイヤ1に同じ スチールチェーファー=本発明タイヤ1に同じ 従来タイヤ2:ビードフィラーの硬度を96°(JIS
−A硬度)に変更した以外は従来タイヤ1と同一構成に
した。 従来タイヤ3:コード構造1×5(素線径=0.94m
m)のスチールコードからなるスチールチェーファーを
配置した以外は従来タイヤ1と同一構成にした。
【0013】これら5種類の空気入りラジアルタイヤに
ついて、下記方法により操縦安定性及び乗心地性を評価
し、その結果を表1に示した。操縦安定性 :供試タイヤを6JJ×14のリムを用いて
リム組みし、2.0kg/cm2 の空気圧を充填して乗
用車に装着し、パイロンを一定間隔を置いて立てたスラ
ローム試験路を実車走行した時の平均速度により操縦安
定性を評価した。評価結果は測定値の逆数を以って比較
し、従来タイヤ1の値を基準(100)とする指数で表
示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れてい
る。乗心地性 :供試タイヤを6JJ×14のリムを用いてリ
ム組みして直径2500mmのドラム試験機に取り付
け、空気圧2.0kg/cm2 ,荷重300kg,速度
80km/hrの条件で、ドラムの周上1ケ所に取りつ
けた直径20mmの半円形状突起を乗り越した時の前後
方向の軸力(前後方向衝撃力)を検出した。評価結果は
測定値の逆数を以って比較し、従来タイヤ1の値を基準
(100)とする指数で表示した。この指数値が大きい
ほど乗心地性が優れている。
【0014】
【0015】表1から、本発明タイヤ1と本発明タイヤ
2は、従来タイヤ1に比べて乗心地性は同等又は向上し
ており、しかも操縦安定性が向上していることが判る。
これに対して、従来タイヤ2は、ビードフィラーの硬度
を高くしてビード部の剛性を高くしたので操縦安定性は
本発明タイヤ1並みに向上するものの乗心地性の低下が
著しい。また、従来タイヤ3もスチールチェーファーを
設けてビード部の剛性を高くしたので操縦安定性は本発
明タイヤ2並みに向上するものの、乗心地性がさらに大
きく低下している。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、ビードコアの周りに、
その周方向と交差するように有機繊維コード層を巻き付
けると共に、この有機繊維コード層のビードコア周方向
に対して直交する方向のヤング率を少なくとも50kg
/mm2 にしたため、タイヤ走行時の負荷荷重やコーナ
リング時の横力によって生じるビードコアのタイヤ断面
内における局部的な剪断変形を抑制し操縦安定性を向上
することができ、しかも、スチールチェーファーを配置
したり、ビードフィラーの硬度を大きくしたりすること
がないため乗心地性を損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの1例を示す半断面図
である。
【図2】本発明タイヤに使用するビードコアの1例を示
す斜視図である。
【図3】本発明タイヤに使用するビードコアの他の例を
示す斜視図である。
【符号の説明】
3 ビード部 4 ビードコア 11 スチールワイヤ 14 有機繊維コード層

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数本のスチールワイヤが集束されて形
    成されたビードコアの周りに、該ビードコアの周方向に
    対して交差するように、該周方向に対して直交する方向
    のヤング率が少なくとも50kg/mm2 である有機繊
    維コード層を巻き付けた空気入りラジアルタイヤ。
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