JPH0524369A - 昇華型熱転写記録媒体及び昇華型熱転写用受像媒体 - Google Patents
昇華型熱転写記録媒体及び昇華型熱転写用受像媒体Info
- Publication number
- JPH0524369A JPH0524369A JP3207619A JP20761991A JPH0524369A JP H0524369 A JPH0524369 A JP H0524369A JP 3207619 A JP3207619 A JP 3207619A JP 20761991 A JP20761991 A JP 20761991A JP H0524369 A JPH0524369 A JP H0524369A
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- type thermal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 記録時インク層と受容層との間の融着がな
く、高画質で保存性に優れ、再現性の高い印字を得るこ
とができる昇華型熱転写記録媒体及び昇華型熱転写用受
像媒体を提供する。 【構成】 基体上に、昇華性染料を樹脂結着剤に分散さ
せたインク層を設けた昇華型熱転写記録媒体において、
該インク層に下記化1で表わされる有機リン酸化合物か
らなる離型剤を含有させたこと、又は基体裏面に下記化
1で表わされる有機リン酸化合物を含有させた耐熱性保
護層を設けたことを特徴とする昇華型熱転写記録媒体、
及び受像基体上に、昇華性染料が染着可能な染料受容層
を設けた昇華型熱転写用受像媒体において、該受容層に
下記化1で表わされる有機リン酸化合物を含有させたこ
とを特徴とする昇華型熱転写用受像媒体。 【化1】R−PO(OH)2 (式中、Rは炭素数8〜30の直鎖状又は分岐状
アルキル基を表わす。)
く、高画質で保存性に優れ、再現性の高い印字を得るこ
とができる昇華型熱転写記録媒体及び昇華型熱転写用受
像媒体を提供する。 【構成】 基体上に、昇華性染料を樹脂結着剤に分散さ
せたインク層を設けた昇華型熱転写記録媒体において、
該インク層に下記化1で表わされる有機リン酸化合物か
らなる離型剤を含有させたこと、又は基体裏面に下記化
1で表わされる有機リン酸化合物を含有させた耐熱性保
護層を設けたことを特徴とする昇華型熱転写記録媒体、
及び受像基体上に、昇華性染料が染着可能な染料受容層
を設けた昇華型熱転写用受像媒体において、該受容層に
下記化1で表わされる有機リン酸化合物を含有させたこ
とを特徴とする昇華型熱転写用受像媒体。 【化1】R−PO(OH)2 (式中、Rは炭素数8〜30の直鎖状又は分岐状
アルキル基を表わす。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱昇華性染料を含有し
た転写用のインク層を有する昇華型熱転写記録媒体及び
該記録媒体と組合せて使用される昇華型熱転写用受像媒
体に関する。
た転写用のインク層を有する昇華型熱転写記録媒体及び
該記録媒体と組合せて使用される昇華型熱転写用受像媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータやワードプロセッサの出力
プリントを感熱転写によって行う場合、 1)基体上に、樹脂結着剤中に昇華性染料を分散したイ
ンク層を設けてなる昇華型熱転写記録媒体である転写シ
ートのインク層面に受像シートを重ねて、転写記録媒体
側からレーザーやサーマルヘッド等の電気信号により制
御された熱エネルギーを印加して、その部分のインクを
受像シート上に昇華移動させることにより画像を形成す
る方式と、 2)感熱溶融転写シートを利用する方式の2つの方式が
ある。
プリントを感熱転写によって行う場合、 1)基体上に、樹脂結着剤中に昇華性染料を分散したイ
ンク層を設けてなる昇華型熱転写記録媒体である転写シ
ートのインク層面に受像シートを重ねて、転写記録媒体
側からレーザーやサーマルヘッド等の電気信号により制
御された熱エネルギーを印加して、その部分のインクを
受像シート上に昇華移動させることにより画像を形成す
る方式と、 2)感熱溶融転写シートを利用する方式の2つの方式が
ある。
【0003】前記1)の昇華型熱転写記録媒体の裏面か
らの熱印字によって単分子状で昇華した染料を受容する
受像媒体とを用いる昇華型熱転写記録方式は、優れた中
間調記録が可能で、カラー写真に近いフルカラーハード
コピーを提供するものとして、近年注目されている。
らの熱印字によって単分子状で昇華した染料を受容する
受像媒体とを用いる昇華型熱転写記録方式は、優れた中
間調記録が可能で、カラー写真に近いフルカラーハード
コピーを提供するものとして、近年注目されている。
【0004】ところが昇華型熱転写記録方式でインク
層、受像層が軟化、溶融しながら画像形成されるため、
これらの間で融着が生じ、インクの転写、受像層の転写
等が生ずる。この改善方法として、受像層側に離型剤を
含有させることが知られているが、受像層側に離型剤が
存在すると、画像保存性が低下したり、画像上に筆記具
等で文字等を描きにくいといった新たな問題が生ずる。
層、受像層が軟化、溶融しながら画像形成されるため、
これらの間で融着が生じ、インクの転写、受像層の転写
等が生ずる。この改善方法として、受像層側に離型剤を
含有させることが知られているが、受像層側に離型剤が
存在すると、画像保存性が低下したり、画像上に筆記具
等で文字等を描きにくいといった新たな問題が生ずる。
【0005】また、前記1)、2)、いずれの方式によ
るとしても転写シートのベースフィルムはポリエステル
フィルムなどのプラスチックフィルムであることが普通
であるから、サーマルヘッドのスティッキングを防止す
ることやサーマルヘッド上での円滑な走行を確保するこ
とは、いずれも重要なことである。そこで、これらを達
成するために、ベースフィルムの転写インク層の反対
側、即ち、サーマルヘッドとの接触面側にスティッキン
グ防止層を設けることが従来から行われている。
るとしても転写シートのベースフィルムはポリエステル
フィルムなどのプラスチックフィルムであることが普通
であるから、サーマルヘッドのスティッキングを防止す
ることやサーマルヘッド上での円滑な走行を確保するこ
とは、いずれも重要なことである。そこで、これらを達
成するために、ベースフィルムの転写インク層の反対
側、即ち、サーマルヘッドとの接触面側にスティッキン
グ防止層を設けることが従来から行われている。
【0006】ところが、従来のスティッキング防止層に
は未だ満足されるものがなく、スティッキングの防止を
より確実にすること、サーマルヘッドへの滓の付着を防
止すること及びサーマルヘッド上でのより円滑な走行を
確保することに関する方策が強く要望されている。
は未だ満足されるものがなく、スティッキングの防止を
より確実にすること、サーマルヘッドへの滓の付着を防
止すること及びサーマルヘッド上でのより円滑な走行を
確保することに関する方策が強く要望されている。
【0007】更に、この昇華型熱転写記録方式で用いら
れる受像媒体としては、昇華染料に対して強い染着性を
示す熱可塑性のポリエステル樹脂からなる染着層を、基
材(合成紙等)上に形成させたものが用いられている。
しかし、このポリエステル樹脂は耐熱性が低いため、記
録時に転写記録媒体(カラーシート)と融着するという
欠点がある。この点を解決するために、例えば耐熱性結
着剤やラジカル重合性の樹脂と熱可塑性樹脂を混合した
組成物等からなる染着層を有する受像媒体(例えば、特
開昭58−212994号、同58−215398号公
報等)或いは熱可塑性樹脂からなる染着層上に硬化性樹
脂の耐熱層を設けた受像媒体(特開昭61−12739
2号公報)などが提案されている。
れる受像媒体としては、昇華染料に対して強い染着性を
示す熱可塑性のポリエステル樹脂からなる染着層を、基
材(合成紙等)上に形成させたものが用いられている。
しかし、このポリエステル樹脂は耐熱性が低いため、記
録時に転写記録媒体(カラーシート)と融着するという
欠点がある。この点を解決するために、例えば耐熱性結
着剤やラジカル重合性の樹脂と熱可塑性樹脂を混合した
組成物等からなる染着層を有する受像媒体(例えば、特
開昭58−212994号、同58−215398号公
報等)或いは熱可塑性樹脂からなる染着層上に硬化性樹
脂の耐熱層を設けた受像媒体(特開昭61−12739
2号公報)などが提案されている。
【0008】しかしながら、このような受像媒体の使用
は、耐熱性向上や融着防止の効果は生じるものの、画像
保存性が低下するという問題を生じる。
は、耐熱性向上や融着防止の効果は生じるものの、画像
保存性が低下するという問題を生じる。
【0009】本発明は、こうした実情に鑑み、画像保存
性が良好で、受像層上に筆記具等で文字、絵等を描くこ
とができ、かつインク層と受容層の間で融着が発生する
ことのない昇華型熱転写記録媒体を提供することを目的
とするものであり、また高熱エネルギー記録時のスティ
ッキングを防止し、円滑な走行を確保する昇華型熱転写
記録媒体を提供することを目的とするものであり、更に
また、熱融着がない昇華型熱転写用受像媒体を提供する
ことを目的とする。
性が良好で、受像層上に筆記具等で文字、絵等を描くこ
とができ、かつインク層と受容層の間で融着が発生する
ことのない昇華型熱転写記録媒体を提供することを目的
とするものであり、また高熱エネルギー記録時のスティ
ッキングを防止し、円滑な走行を確保する昇華型熱転写
記録媒体を提供することを目的とするものであり、更に
また、熱融着がない昇華型熱転写用受像媒体を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明によれば、基体
上に、昇華性染料及び離型剤を樹脂結着剤に分散させた
インク層を設けた昇華型熱転写記録媒体において、前記
離型剤として下記化1で表わされる有機リン酸化合物を
用いることを特徴とする昇華型熱転写記録媒体が提供さ
れ、また基体表面に、昇華性染料を樹脂結着剤に分散さ
せたインク層を設け、且つ基体裏面に耐熱性保護層を設
けた昇華型熱転写記録媒体において、前記耐熱性保護層
に下記化1で表わされる有機リン酸化合物を含有させた
ことを特徴とする昇華型熱転写記録媒体が提供され、更
に、受像基体上に、昇華性染料が染着可能な染料受容層
を設けた昇華型熱転写用受像媒体において、前記受容層
に下記化1で表わされる有機リン酸化合物を含有させた
ことを特徴とする昇華型熱転写用受像媒体が提供され、
更にまた、下記化1において、Rが特に炭素数18のア
ルキル基である有機リン酸化合物であることを特徴とす
る前記昇華型熱転写記録媒体又は昇華型熱転写用受像媒
体が提供される。
上に、昇華性染料及び離型剤を樹脂結着剤に分散させた
インク層を設けた昇華型熱転写記録媒体において、前記
離型剤として下記化1で表わされる有機リン酸化合物を
用いることを特徴とする昇華型熱転写記録媒体が提供さ
れ、また基体表面に、昇華性染料を樹脂結着剤に分散さ
せたインク層を設け、且つ基体裏面に耐熱性保護層を設
けた昇華型熱転写記録媒体において、前記耐熱性保護層
に下記化1で表わされる有機リン酸化合物を含有させた
ことを特徴とする昇華型熱転写記録媒体が提供され、更
に、受像基体上に、昇華性染料が染着可能な染料受容層
を設けた昇華型熱転写用受像媒体において、前記受容層
に下記化1で表わされる有機リン酸化合物を含有させた
ことを特徴とする昇華型熱転写用受像媒体が提供され、
更にまた、下記化1において、Rが特に炭素数18のア
ルキル基である有機リン酸化合物であることを特徴とす
る前記昇華型熱転写記録媒体又は昇華型熱転写用受像媒
体が提供される。
【化1】R−PO(OH)2
(式中、Rは炭素数8〜30の直鎖状又は分岐状アルキ
ル基を表わす。)
ル基を表わす。)
【0011】本発明者等は、現状に鑑み鋭意検討を重ね
た結果、昇華型熱転写記録媒体において、インク層中に
離型剤として前記化1で表わされる有機リン酸化合物を
含有させることにより、画像保存性が良好で、インク層
と受容層の間での融着を防止することができ、また、熱
転写記録媒体裏面に設けた耐熱性保護層中に前記化1で
表わされる有機リン酸化合物を含有させたことにより、
高エネルギー記録時のスティッキングを防止でき、更に
昇華型熱転写用受像媒体において、受容層に前記化1で
表わされる有機リン酸化合物含有させることにより、熱
融着が防止できることを見い出した。
た結果、昇華型熱転写記録媒体において、インク層中に
離型剤として前記化1で表わされる有機リン酸化合物を
含有させることにより、画像保存性が良好で、インク層
と受容層の間での融着を防止することができ、また、熱
転写記録媒体裏面に設けた耐熱性保護層中に前記化1で
表わされる有機リン酸化合物を含有させたことにより、
高エネルギー記録時のスティッキングを防止でき、更に
昇華型熱転写用受像媒体において、受容層に前記化1で
表わされる有機リン酸化合物含有させることにより、熱
融着が防止できることを見い出した。
【0012】昇華型熱転写記録媒体において、インク層
中に離型剤として前記化1で表わされる有機リン酸化合
物を含有させる場合、該有機リン酸化合物はインク層に
滑性を与える働きをするが、インク層中の有機リン酸化
合物の含有量が多すぎるとインク層の保存性に問題が生
じ、また少なすぎると滑性が生じにくいため、有機リン
酸化合物の含有量は樹脂結着剤に対して30重量%以上
100重量%未満であることが好ましい。
中に離型剤として前記化1で表わされる有機リン酸化合
物を含有させる場合、該有機リン酸化合物はインク層に
滑性を与える働きをするが、インク層中の有機リン酸化
合物の含有量が多すぎるとインク層の保存性に問題が生
じ、また少なすぎると滑性が生じにくいため、有機リン
酸化合物の含有量は樹脂結着剤に対して30重量%以上
100重量%未満であることが好ましい。
【0013】また、昇華型熱転写記録媒体の基体裏面に
設けた耐熱性保護層中に、前記化1で表わされる有機リ
ン酸化合物含有させる場合、該有機リン酸化合物は耐熱
性保護層に滑性を与える働きをし、しかも有機リン酸化
合物は樹脂中で分子状に溶解した状態で用いられるので
印字記録後、印字部にザラつきが生じないという利点が
ある。また耐熱性保護層中のリン酸化合物の含有量が多
すぎるとリボンをロール状で保存する場合インク層に裏
移りが生じ、また少なすぎると滑性が生じないため、有
機リン酸化合物の含有量は耐熱性樹脂に対して0.5重
量%〜60.0重量%が好ましい。
設けた耐熱性保護層中に、前記化1で表わされる有機リ
ン酸化合物含有させる場合、該有機リン酸化合物は耐熱
性保護層に滑性を与える働きをし、しかも有機リン酸化
合物は樹脂中で分子状に溶解した状態で用いられるので
印字記録後、印字部にザラつきが生じないという利点が
ある。また耐熱性保護層中のリン酸化合物の含有量が多
すぎるとリボンをロール状で保存する場合インク層に裏
移りが生じ、また少なすぎると滑性が生じないため、有
機リン酸化合物の含有量は耐熱性樹脂に対して0.5重
量%〜60.0重量%が好ましい。
【0014】更に、染料受容層に前記化1で表わされる
有機リン酸化合物を含有させる場合、該有機リン酸化合
物は受容層に滑性を与える働きをするが、受容層中の有
機リン酸化合物の含有量が多すぎると画像の保存性に問
題が生じ、また少なすぎると滑性が生じにくいため、有
機リン酸化合物の含有量は染着可能な染料受容層に対し
て30重量%以上100重量%未満であることが好まし
い。
有機リン酸化合物を含有させる場合、該有機リン酸化合
物は受容層に滑性を与える働きをするが、受容層中の有
機リン酸化合物の含有量が多すぎると画像の保存性に問
題が生じ、また少なすぎると滑性が生じにくいため、有
機リン酸化合物の含有量は染着可能な染料受容層に対し
て30重量%以上100重量%未満であることが好まし
い。
【0015】本発明に用いられる前記化1で表わされる
有機リン酸化合物の具体例としては、以下のものが挙げ
られる。オクチルホスホン酸、ノニルホスホン酸、デシ
ルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、テトラデシルホス
ホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホ
ン酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テ
トラコシルホスホン酸等を挙げることができる。特に好
ましいものは前記化1で示される有機リン酸化合物にお
いてRがC18のアルキル基である有機リン酸化合物であ
る。この有機リン酸化合物は滑性やコストに関して優れ
ており、また保護層に含有させた場合、リボンをロール
状で保存しても、インク層に裏移りが生じ難い。
有機リン酸化合物の具体例としては、以下のものが挙げ
られる。オクチルホスホン酸、ノニルホスホン酸、デシ
ルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、テトラデシルホス
ホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホ
ン酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テ
トラコシルホスホン酸等を挙げることができる。特に好
ましいものは前記化1で示される有機リン酸化合物にお
いてRがC18のアルキル基である有機リン酸化合物であ
る。この有機リン酸化合物は滑性やコストに関して優れ
ており、また保護層に含有させた場合、リボンをロール
状で保存しても、インク層に裏移りが生じ難い。
【0016】昇華型熱転写記録媒体のインク層は、昇華
性染料と、樹脂結着剤とから成る。昇華性染料としては
60℃以上で昇華あるいは気化する染料であり、主に分
散染料、油溶性染料などの熱転写記録の分野で使用され
るものであればよく、例えばC.I.ディスパースイエ
ローの1.3,8,,9,16,41,54,60,7
7,116など、C.I.ディスパースレッドの1,
4,6,11,15,17,55,59,60,73,
83など、C.I.ディスパースブルーの3,14,1
9,26,56,60,64,72,99,108な
ど、C.I.ソルベントイエローの77,116など、
C.I.ソルベントレッドの23,25,27など、
C.I.ソルベントブルーの36,83,105などが
挙げられる。これらの染料は単独又は数種類混合して使
用される。
性染料と、樹脂結着剤とから成る。昇華性染料としては
60℃以上で昇華あるいは気化する染料であり、主に分
散染料、油溶性染料などの熱転写記録の分野で使用され
るものであればよく、例えばC.I.ディスパースイエ
ローの1.3,8,,9,16,41,54,60,7
7,116など、C.I.ディスパースレッドの1,
4,6,11,15,17,55,59,60,73,
83など、C.I.ディスパースブルーの3,14,1
9,26,56,60,64,72,99,108な
ど、C.I.ソルベントイエローの77,116など、
C.I.ソルベントレッドの23,25,27など、
C.I.ソルベントブルーの36,83,105などが
挙げられる。これらの染料は単独又は数種類混合して使
用される。
【0017】転写記録媒体のインク層に使用される樹脂
結着剤には熱可塑性又は熱硬化性樹脂が用いられ、その
うち比較的高ガラス転移点又は高軟化性を有する樹脂と
しては、例えば塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ
アミド、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、
ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコー
ン樹脂、フッ素樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、
天然ゴム、合成ゴム、ポリビニルアルコール、セルロー
ス樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独又は数種混
合するか、更に共重合体を使用してもよい。又、インク
層及び後述する中間層、受容層に用いられる樹脂の中で
イソシアネート類と活性水素を有する化合物との反応主
成物を含有するのも可能である。
結着剤には熱可塑性又は熱硬化性樹脂が用いられ、その
うち比較的高ガラス転移点又は高軟化性を有する樹脂と
しては、例えば塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ
アミド、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、
ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコー
ン樹脂、フッ素樹脂、ブチラール樹脂、メラミン樹脂、
天然ゴム、合成ゴム、ポリビニルアルコール、セルロー
ス樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独又は数種混
合するか、更に共重合体を使用してもよい。又、インク
層及び後述する中間層、受容層に用いられる樹脂の中で
イソシアネート類と活性水素を有する化合物との反応主
成物を含有するのも可能である。
【0018】インク層の染料濃度(含有量)は通常5〜
80重量%、好ましくは10〜60重量%程度である。
80重量%、好ましくは10〜60重量%程度である。
【0019】基体としては、コンデンサーペーパー、ポ
リエステルフィルム、ポリエチレンナフタレートフィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリサルフォンフィルム、
ポリイミドフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、
セロファン、アラミド(芳香族ポリアミド)、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リエーテルサルフォン等のプラスチックフィルムが用い
られ、特に安価で汎用品のポリエチレンテレフタレート
が適している。又基体の裏面(インク層とは反対の面)
には必要に応じて従来慣用の耐熱潤滑層を設けてもよ
い。
リエステルフィルム、ポリエチレンナフタレートフィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリサルフォンフィルム、
ポリイミドフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、
セロファン、アラミド(芳香族ポリアミド)、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リエーテルサルフォン等のプラスチックフィルムが用い
られ、特に安価で汎用品のポリエチレンテレフタレート
が適している。又基体の裏面(インク層とは反対の面)
には必要に応じて従来慣用の耐熱潤滑層を設けてもよ
い。
【0020】熱転写記録媒体のインク層の厚さは一般的
には0.05〜5μmであり、0.1〜2μmが好まし
い。
には0.05〜5μmであり、0.1〜2μmが好まし
い。
【0021】インク層に離型剤を含有させる場合、イン
ク層の組成によっては特にインク層中の離型剤量が増加
するにつれて基体との接着力が不足し、インク層が剥離
するおそれがある。このような場合には、中間層を設け
てインク層の剥離を防止することが必要である。
ク層の組成によっては特にインク層中の離型剤量が増加
するにつれて基体との接着力が不足し、インク層が剥離
するおそれがある。このような場合には、中間層を設け
てインク層の剥離を防止することが必要である。
【0022】熱転写記録媒体の基体裏面に耐熱性保護層
を設ける場合、該保護層を形成する耐熱性樹脂よりなる
バインダーとしては、例えばエチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、酢酸セルロース、酪酸セルロース、硝化綿等のセル
ロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系
樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン又は弗素変性ポ
リウレタン樹脂等のポリウレタン系樹脂等が挙げられる
が、これらの中では、セルロース系、アセタール系、ブ
チラール系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の如く
そのなかに若干の反応性基、例えば、水酸基を有してい
るものが好ましい。
を設ける場合、該保護層を形成する耐熱性樹脂よりなる
バインダーとしては、例えばエチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、酢酸セルロース、酪酸セルロース、硝化綿等のセル
ロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系
樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン又は弗素変性ポ
リウレタン樹脂等のポリウレタン系樹脂等が挙げられる
が、これらの中では、セルロース系、アセタール系、ブ
チラール系、ポリエステル系、ポリウレタン系等の如く
そのなかに若干の反応性基、例えば、水酸基を有してい
るものが好ましい。
【0023】本発明では上記バインダーは単独でも使用
出来るが、ポリイソシアネートと併用して形成される被
膜を架橋構造とするのが好ましい。この様な架橋によっ
て耐熱層は非常に薄い層であってもサーマルヘッドによ
って軟化しない層となり優れた熱感度が得られる。本発
明で使用するポリイソシアネートとしては、一般のポリ
イソシアネートも使用出来るが、好ましいものはポリイ
ソシアネートの二量体、三量体或いはポリオール化合物
と反応させた比較的分子量の高いポリウレタンポリイソ
シアネートである。
出来るが、ポリイソシアネートと併用して形成される被
膜を架橋構造とするのが好ましい。この様な架橋によっ
て耐熱層は非常に薄い層であってもサーマルヘッドによ
って軟化しない層となり優れた熱感度が得られる。本発
明で使用するポリイソシアネートとしては、一般のポリ
イソシアネートも使用出来るが、好ましいものはポリイ
ソシアネートの二量体、三量体或いはポリオール化合物
と反応させた比較的分子量の高いポリウレタンポリイソ
シアネートである。
【0024】なお、耐熱性保護層に充填剤を含有させる
ことは非常に好ましい。この場合の充填剤としては、ク
レー、タルク、ゼオライト、アルミノシリケート、炭酸
カルシウム、PTFEパウダー、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、酸化マグネシウム、シリカ、カーボン、ベンゾグア
ナミンとホルムアルデヒドとの縮合物などの無機あるい
は耐熱性を有する有機充填剤が挙げられる。充填剤の平
均粒径は3μm以下、望ましくは0.1〜2μmである
ことが望ましい。その添加量は、樹脂に対して5〜60
重量%、特に10〜40重量%が好ましい。このような
充填剤を耐熱性保護層中に用いることによって、サーマ
ルヘッドと熱転写記録媒体との融着がより少なくなり、
スティッキングが全く認められなくなる。
ことは非常に好ましい。この場合の充填剤としては、ク
レー、タルク、ゼオライト、アルミノシリケート、炭酸
カルシウム、PTFEパウダー、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、酸化マグネシウム、シリカ、カーボン、ベンゾグア
ナミンとホルムアルデヒドとの縮合物などの無機あるい
は耐熱性を有する有機充填剤が挙げられる。充填剤の平
均粒径は3μm以下、望ましくは0.1〜2μmである
ことが望ましい。その添加量は、樹脂に対して5〜60
重量%、特に10〜40重量%が好ましい。このような
充填剤を耐熱性保護層中に用いることによって、サーマ
ルヘッドと熱転写記録媒体との融着がより少なくなり、
スティッキングが全く認められなくなる。
【0025】耐熱性保護層を基体裏面上に設けるには、
前記の成分を適当な溶剤中に充分混合、分散させた液を
支持体であるフィルム上に、ワイヤーバー、エアナイ
フ、ロール、グラビアスクリーンコーティング法などに
より塗工することによって得られる。
前記の成分を適当な溶剤中に充分混合、分散させた液を
支持体であるフィルム上に、ワイヤーバー、エアナイ
フ、ロール、グラビアスクリーンコーティング法などに
より塗工することによって得られる。
【0026】耐熱性保護層は0.5〜5μm、特に1〜
2μmの膜厚を有することが好ましい。この膜厚が0.
5μmより薄い場合は、耐熱性保護層としての効果が充
分ではなく、又、5μmより厚い場合は熱転写インク層
へのサーマルヘッドからの熱伝達が悪くなり、印字濃度
が低くなるという欠点生じる。
2μmの膜厚を有することが好ましい。この膜厚が0.
5μmより薄い場合は、耐熱性保護層としての効果が充
分ではなく、又、5μmより厚い場合は熱転写インク層
へのサーマルヘッドからの熱伝達が悪くなり、印字濃度
が低くなるという欠点生じる。
【0027】本発明の受像媒体は受容層と受像基体から
なり、必要に応じて中間層及びバック層を設けた構成で
もよい。受容層は染料染着性を有する樹脂と活性又は離
型性を有する物質からなり、それぞれ従来から公知の材
料が使用できる。樹脂としては、例えば塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリ
カーボネート、ポリスチレン、ポリプロヒレン、アクリ
ル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ブチ
ラール樹脂、メラミン樹脂、天然ゴム、合成ゴム、ポリ
ビニルアルコール、セルロース樹脂等が挙げられる。こ
れらの樹脂は1種で使用できるが、数種を混合するか、
更に共重合体を使用してもよい。ただガラス転移温度が
80℃以下のものが好ましい。
なり、必要に応じて中間層及びバック層を設けた構成で
もよい。受容層は染料染着性を有する樹脂と活性又は離
型性を有する物質からなり、それぞれ従来から公知の材
料が使用できる。樹脂としては、例えば塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリ
カーボネート、ポリスチレン、ポリプロヒレン、アクリ
ル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ブチ
ラール樹脂、メラミン樹脂、天然ゴム、合成ゴム、ポリ
ビニルアルコール、セルロース樹脂等が挙げられる。こ
れらの樹脂は1種で使用できるが、数種を混合するか、
更に共重合体を使用してもよい。ただガラス転移温度が
80℃以下のものが好ましい。
【0028】また、本発明においては、受容層には、界
面活性剤、各種微粒子(例えば、SiO2、TiO2、C
aCO3等の無機微粒子や弗素系樹脂等の有機微粒子な
ど)、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を適宜含有させるこ
ともできる。なお、受容層の厚さは1〜20μm程度が
好ましく、特に1〜10μmの範囲が好ましい。
面活性剤、各種微粒子(例えば、SiO2、TiO2、C
aCO3等の無機微粒子や弗素系樹脂等の有機微粒子な
ど)、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を適宜含有させるこ
ともできる。なお、受容層の厚さは1〜20μm程度が
好ましく、特に1〜10μmの範囲が好ましい。
【0029】また、本発明の受像媒体における基材とし
ては、合成紙、アート紙、上質紙、コート紙、グラビア
紙、バライタ紙、セルロース繊維紙、プラスチックフィ
ルム等が単独で又はそれらの積層体で、好適に使用され
る。なお、前記受像基体への染料受容層の塗布量は、固
形分量で0.1〜20g/m2が好適である。
ては、合成紙、アート紙、上質紙、コート紙、グラビア
紙、バライタ紙、セルロース繊維紙、プラスチックフィ
ルム等が単独で又はそれらの積層体で、好適に使用され
る。なお、前記受像基体への染料受容層の塗布量は、固
形分量で0.1〜20g/m2が好適である。
【0030】次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、以下において示す部はいずれも重量基準であ
る。 実施例1 〔A液〕 ポリビニルブチラールBX−1 7部 昇華染料Kayaset Blue714 7部 ヘキサデシルホスホン酸(C16) 4部 トルエン 70部 メチルエチルケトン 70部 上記処方のインク層用塗液〔A液〕を24時間ボールミ
ルにて分散後裏面に1μm厚のシリコーン樹脂系耐熱層
を形成した6μm厚のポリエチレンテレフタレートフィ
ルムにワイヤーバーを用いて1.0μm厚のシアンイン
ク層を形成した。 〔B液〕 ポリエステル樹脂(バイロン200;東洋紡績) 15部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部 上記受容層用塗液を厚さ約150μmの合成紙(コポF
PG150;王子油化合成紙社製)上に4μmの受容層
を形成して受像体を得た。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、以下において示す部はいずれも重量基準であ
る。 実施例1 〔A液〕 ポリビニルブチラールBX−1 7部 昇華染料Kayaset Blue714 7部 ヘキサデシルホスホン酸(C16) 4部 トルエン 70部 メチルエチルケトン 70部 上記処方のインク層用塗液〔A液〕を24時間ボールミ
ルにて分散後裏面に1μm厚のシリコーン樹脂系耐熱層
を形成した6μm厚のポリエチレンテレフタレートフィ
ルムにワイヤーバーを用いて1.0μm厚のシアンイン
ク層を形成した。 〔B液〕 ポリエステル樹脂(バイロン200;東洋紡績) 15部 トルエン 40部 メチルエチルケトン 40部 上記受容層用塗液を厚さ約150μmの合成紙(コポF
PG150;王子油化合成紙社製)上に4μmの受容層
を形成して受像体を得た。
【0031】実施例2
インク層用塗液〔C液〕を以下の処方とした他は全て実
施例1と同様にした。 〔C液〕 酢酸セルロース(L−70;ダイセル化学工業製) 7部 昇華染料Kayaset Blue714 7部 ヘキサデシルポスホン酸(C16) 4部 トルエン 70部 メチルエチルケトン 70部
施例1と同様にした。 〔C液〕 酢酸セルロース(L−70;ダイセル化学工業製) 7部 昇華染料Kayaset Blue714 7部 ヘキサデシルポスホン酸(C16) 4部 トルエン 70部 メチルエチルケトン 70部
【0032】実施例3
インク層用塗液〔D液〕を以下の処方とした他は全て実
施例1と同様にした。 〔D液〕 ポリビニルブチラールBX−1 7部 昇華染料Kayaset Blue714 7部 オクタデシルポスホン酸(C18) 4部 トルエン 70部 メチルエチルケトン 70部
施例1と同様にした。 〔D液〕 ポリビニルブチラールBX−1 7部 昇華染料Kayaset Blue714 7部 オクタデシルポスホン酸(C18) 4部 トルエン 70部 メチルエチルケトン 70部
【0033】実施例4
インク層用塗液〔E液〕を以下の処方とした他は全て実
施例1と同様にした。 〔E液〕 酢酸セルロース(L−70;ダイセル化学工業製) 7部 昇華染料Kayaset Blue714 7部 オクタデシルポスホン酸(C18) 4部 トルエン 70部 メチルエチルケトン 70部
施例1と同様にした。 〔E液〕 酢酸セルロース(L−70;ダイセル化学工業製) 7部 昇華染料Kayaset Blue714 7部 オクタデシルポスホン酸(C18) 4部 トルエン 70部 メチルエチルケトン 70部
【0034】比較例1
実施例1においてインク層用塗液〔A液〕でヘキサデシ
ルホスホン酸を省いた他は全て同様にした。
ルホスホン酸を省いた他は全て同様にした。
【0035】比較例2
実施例2においてインク層用塗液〔C液〕でヘキサデシ
ルホスホン酸を省いた他は全て同様にした。
ルホスホン酸を省いた他は全て同様にした。
【0036】以上実施例1〜4、比較例1,2を以下の
条件で記録した。 印加電圧 444mJ/dot サーマルヘッド 6dot/mm 印加エネルギー 3.55mJ/dot 又油性ペンで筆記試験を行った。以上の結果を表1に記
す。
条件で記録した。 印加電圧 444mJ/dot サーマルヘッド 6dot/mm 印加エネルギー 3.55mJ/dot 又油性ペンで筆記試験を行った。以上の結果を表1に記
す。
【0037】
【表1】
【0038】実施例5
下記組成よりなる耐熱保護層用塗液〔F液〕を調整し、
ベースフィルムとして用いた厚さ4.5μmPETフィ
ルム上に0.25mmのワイヤーバーを用いて〔F液〕
を塗布した。 〔F液〕 ポリビニルブチラール(商品名BX−1;積水化学) 45部 トルエン 475部 メチルエチルケトン 475部 イソシアネート 18部 (商品名コロネートL;日本ポリウレタン工業社製) ヘキサデシルホスホン酸 0.063部 得られたフィルムを更に80℃1分間、60℃2日間、
オーブン中で加熱して硬化処理を行った。別に下記の組
成の熱転写インク層用塗液〔G液〕を調製し、耐熱性保
護層とは反対側のべースフィルム面上に0.4mmのワ
イヤーバーによりコーティングし、昇華型熱転写記録シ
ートを作製した。 〔G液〕 染料(CERES BLUE) GN) 16部 ポリビニルブチラール(商品名;エスレックスBX−1) 20部 トルエン 190部 メチルエチルケトン 190部 受像シートとしては、日立製作所のVYS100(商品
名)を使用した。前記のようにして得られた昇華型熱転
写記録シートと受像シートを熱転写記録シートの熱転写
インク層と受容シートの受容層とが接するように重ね、
耐熱性保護層側からサーマルヘッドで記録を行った。
ベースフィルムとして用いた厚さ4.5μmPETフィ
ルム上に0.25mmのワイヤーバーを用いて〔F液〕
を塗布した。 〔F液〕 ポリビニルブチラール(商品名BX−1;積水化学) 45部 トルエン 475部 メチルエチルケトン 475部 イソシアネート 18部 (商品名コロネートL;日本ポリウレタン工業社製) ヘキサデシルホスホン酸 0.063部 得られたフィルムを更に80℃1分間、60℃2日間、
オーブン中で加熱して硬化処理を行った。別に下記の組
成の熱転写インク層用塗液〔G液〕を調製し、耐熱性保
護層とは反対側のべースフィルム面上に0.4mmのワ
イヤーバーによりコーティングし、昇華型熱転写記録シ
ートを作製した。 〔G液〕 染料(CERES BLUE) GN) 16部 ポリビニルブチラール(商品名;エスレックスBX−1) 20部 トルエン 190部 メチルエチルケトン 190部 受像シートとしては、日立製作所のVYS100(商品
名)を使用した。前記のようにして得られた昇華型熱転
写記録シートと受像シートを熱転写記録シートの熱転写
インク層と受容シートの受容層とが接するように重ね、
耐熱性保護層側からサーマルヘッドで記録を行った。
【0039】実施例6
実施例5において〔F液〕中のヘキサデシルホスホン酸
を44部に変更した以外は実施例5と同様にして昇華型
熱転写記録シートを作製した。
を44部に変更した以外は実施例5と同様にして昇華型
熱転写記録シートを作製した。
【0040】実施例7
実施例5において〔F液〕中のヘキサデシルホスホン酸
を28部に変更した以外は実施例5と同様にして昇華型
熱転写シートを作製した。
を28部に変更した以外は実施例5と同様にして昇華型
熱転写シートを作製した。
【0041】実施例8
実施例5において〔F液〕中のオクタデシルホスホン酸
をオクタデシルホスホン酸44部に変更した以外は実施
例5と同様にして昇華型熱転写シートを作製した。
をオクタデシルホスホン酸44部に変更した以外は実施
例5と同様にして昇華型熱転写シートを作製した。
【0042】比較例3
実施例5において〔F液〕中のヘキサデシルホスホン酸
を除いた耐熱性保護層用塗液を用いた以外は実施例5と
同様にして昇華型熱転写シートを作製した。
を除いた耐熱性保護層用塗液を用いた以外は実施例5と
同様にして昇華型熱転写シートを作製した。
【0043】実施例5〜8および比較例3で得られた昇
華型熱転写シートについてそれらの諸特性として次の項
目について評価した。 (1)走行性 (2)リボンのロール状での保存におけるインク層への
転写即ち裏移りの生じ難さ 以上の評価結果を表2に示す。
華型熱転写シートについてそれらの諸特性として次の項
目について評価した。 (1)走行性 (2)リボンのロール状での保存におけるインク層への
転写即ち裏移りの生じ難さ 以上の評価結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
尚、表2中の“○”は良好、“△”はやや難あり、
“×”は難ありを示す。
“×”は難ありを示す。
【0045】実施例9
下記組成の各混合物を、充分混合分散させ、受容層用塗
液〔H液〕を調整した。 〔H液〕 ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200;東洋紡績社製) 20部 ヘキサデシルホスホン酸 2部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 次に〔H液〕をワイヤーバーを用いて厚さ約150μm
の合成紙(商品名ユポFPG−150;王子油化合成紙
社製)上に塗布し、乾燥温度75℃で1分間乾燥して厚
さ約4μmの染着層を形成させて本発明の受像媒体を作
成した。一方、昇華型転写記録媒体として、バック層と
してシリコーン硬化樹脂(厚さ約1μm)を設けた厚さ
6μmPETフィルム上に、下記処方のインク層用塗剤
〔J液〕を約1μmの厚さに塗布して転写記録媒体を得
た。 〔J液〕 ポリビニルブチラール樹脂(商品名BX−1;積水化学社製) 10部 シアン用昇華分散染料(商品名カヤセット714;日本化薬社製) 6部 メチルエチルケトン 45部 トルエン 45部 得られた転写記録媒体と受像媒体とを転写記録媒体のイ
ンク層(即ち染料転写層)と受像媒体の染料層とが対面
するように重ね合せ転写記録媒体の裏面からサーマルヘ
ッドで加熱エネルギーを加えて画像記録を行った。
液〔H液〕を調整した。 〔H液〕 ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200;東洋紡績社製) 20部 ヘキサデシルホスホン酸 2部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 次に〔H液〕をワイヤーバーを用いて厚さ約150μm
の合成紙(商品名ユポFPG−150;王子油化合成紙
社製)上に塗布し、乾燥温度75℃で1分間乾燥して厚
さ約4μmの染着層を形成させて本発明の受像媒体を作
成した。一方、昇華型転写記録媒体として、バック層と
してシリコーン硬化樹脂(厚さ約1μm)を設けた厚さ
6μmPETフィルム上に、下記処方のインク層用塗剤
〔J液〕を約1μmの厚さに塗布して転写記録媒体を得
た。 〔J液〕 ポリビニルブチラール樹脂(商品名BX−1;積水化学社製) 10部 シアン用昇華分散染料(商品名カヤセット714;日本化薬社製) 6部 メチルエチルケトン 45部 トルエン 45部 得られた転写記録媒体と受像媒体とを転写記録媒体のイ
ンク層(即ち染料転写層)と受像媒体の染料層とが対面
するように重ね合せ転写記録媒体の裏面からサーマルヘ
ッドで加熱エネルギーを加えて画像記録を行った。
【0046】実施例10
実施例9において〔H液〕のヘキサデシルホスホン酸3
0部にした以外は実施例9と同様にして受像媒体を作成
した。
0部にした以外は実施例9と同様にして受像媒体を作成
した。
【0047】実施例11
実施例9において〔H液〕のヘキサデシルホスホン酸1
5部にした以外は実施例9と同様にして受像媒体を作成
した。
5部にした以外は実施例9と同様にして受像媒体を作成
した。
【0048】実施例12
実施例9において〔H液〕の代わりに下記〔K液〕を用
いた以外は実施例9と同様にして受像媒体を作成した。 〔K液〕 ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200;東洋紡績社製) 20部 オクタデシルホスホン酸 10部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部
いた以外は実施例9と同様にして受像媒体を作成した。 〔K液〕 ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200;東洋紡績社製) 20部 オクタデシルホスホン酸 10部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部
【0049】比較例4
下記組成の混合物を充分混合攪拌させ、受容層用塗剤
〔L液〕を調製した。 〔L液〕 ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200;東洋紡績社製) 20部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 次に〔L液〕をワイヤーバーを用いて厚さ約150μm
の合成紙(商品名ユポFPG−150)上に塗布し乾燥
温度75℃で1分間乾燥して厚さ5μmの染着層を形成
させて、比較用の受像媒体を作成した。続いて実施例9
と同様にして画像記録を行った。
〔L液〕を調製した。 〔L液〕 ポリエステル樹脂(商品名:バイロン200;東洋紡績社製) 20部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 次に〔L液〕をワイヤーバーを用いて厚さ約150μm
の合成紙(商品名ユポFPG−150)上に塗布し乾燥
温度75℃で1分間乾燥して厚さ5μmの染着層を形成
させて、比較用の受像媒体を作成した。続いて実施例9
と同様にして画像記録を行った。
【0050】以上実施例9〜12および比較例4の結果
を表3に示す。
を表3に示す。
【表3】
保存性…60℃暗所に100時間保存した後、画像の変
化を目視で判定○…良好、△…やや不良
化を目視で判定○…良好、△…やや不良
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の昇華型熱
転写媒体は、インク層に前記化1で表わされる有機リン
酸化合物からなる離型剤を含有させたことにより、記録
時インク層と受容層との間に融着が発生することがな
く、又、形成された画像は、高画質で保存性にも優れて
おり、更に筆記性を有しており、また、昇華型熱転写記
録媒体の基体裏面に前記化1で表わされる有機リン酸化
合物を含有させた耐熱性保護層を設けたことにより、該
記録媒体の熱転写シートは走行性に優れ、またリボンの
ロール状保存時においても裏移リが生じ難く、連続印字
時でもサーマルヘッドが汚れ難いことによりインク層へ
の熱の伝わり方に斑がなく、印字斑のない高階調で再現
性の高い印字を得ることが可能であるという効果があ
る。また、本発明の昇華型熱転写用受像媒体は、熱融着
が発生せず、しかも保存性が良好な画像を得ることがで
きるという効果がある。
転写媒体は、インク層に前記化1で表わされる有機リン
酸化合物からなる離型剤を含有させたことにより、記録
時インク層と受容層との間に融着が発生することがな
く、又、形成された画像は、高画質で保存性にも優れて
おり、更に筆記性を有しており、また、昇華型熱転写記
録媒体の基体裏面に前記化1で表わされる有機リン酸化
合物を含有させた耐熱性保護層を設けたことにより、該
記録媒体の熱転写シートは走行性に優れ、またリボンの
ロール状保存時においても裏移リが生じ難く、連続印字
時でもサーマルヘッドが汚れ難いことによりインク層へ
の熱の伝わり方に斑がなく、印字斑のない高階調で再現
性の高い印字を得ることが可能であるという効果があ
る。また、本発明の昇華型熱転写用受像媒体は、熱融着
が発生せず、しかも保存性が良好な画像を得ることがで
きるという効果がある。
Claims (6)
- 【請求項1】 基体上に、昇華性染料及び離型剤を樹脂
結着剤に分散させたインク層を設けた昇華型熱転写記録
媒体において、前記離型剤として下記化1で表わされる
有機リン酸化合物を用いることを特徴とする昇華型熱転
写記録媒体。 【化1】R−PO(OH)2 (式中、Rは炭素数8〜30の直鎖状又は分岐状アルキ
ル基を表わす。) - 【請求項2】 前記有機リン酸化合物として、前記化1
中Rが炭素数18のアルキル基である有機リン酸化合物
を用いることを特徴とする請求項1記載の昇華型熱転写
記録媒体。 - 【請求項3】 基体表面に、昇華性染料を樹脂結着剤に
分散させたインク層を設け、且つ基体裏面に耐熱性保護
層を設けた昇華型熱転写記録媒体において、前記耐熱性
保護層に下記化1で表わされる有機リン酸化合物を含有
させたことを特徴とする昇華型熱転写記録媒体。 【化1】R−PO(OH)2 (式中、Rは炭素数8〜30の直鎖状又は分岐状アルキ
ル基を表わす。) - 【請求項4】 前記有機リン酸化合物として、前記化1
中Rが炭素数18のアルキル基である有機リン酸化合物
を含有させたことを特徴とする請求項3記載の昇華型熱
転写記録媒体。 - 【請求項5】 受像基体上に、昇華性染料が染着可能な
染料受容層を設けた昇華型熱転写用受像媒体において、
前記受容層に下記化1で表わされる有機リン酸化合物を
含有させたことを特徴とする昇華型熱転写用受像媒体。 【化1】R−PO(OH)2 (式中、Rは炭素数8〜30の直鎖状又は分岐状アルキ
ル基を表わす。) - 【請求項6】 前記有機リン酸化合物として、前記化1
中Rが炭素数18のアルキル基である有機リン酸化合物
を含有させたことを特徴とする請求項5記載の昇華型熱
転写用受像媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03207619A JP3125801B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 昇華型熱転写記録媒体及び昇華型熱転写用受像媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03207619A JP3125801B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 昇華型熱転写記録媒体及び昇華型熱転写用受像媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0524369A true JPH0524369A (ja) | 1993-02-02 |
JP3125801B2 JP3125801B2 (ja) | 2001-01-22 |
Family
ID=16542795
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03207619A Expired - Fee Related JP3125801B2 (ja) | 1991-07-23 | 1991-07-23 | 昇華型熱転写記録媒体及び昇華型熱転写用受像媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3125801B2 (ja) |
-
1991
- 1991-07-23 JP JP03207619A patent/JP3125801B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3125801B2 (ja) | 2001-01-22 |
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