JPH05243635A - 電歪効果素子の製造方法 - Google Patents

電歪効果素子の製造方法

Info

Publication number
JPH05243635A
JPH05243635A JP4263892A JP4263892A JPH05243635A JP H05243635 A JPH05243635 A JP H05243635A JP 4263892 A JP4263892 A JP 4263892A JP 4263892 A JP4263892 A JP 4263892A JP H05243635 A JPH05243635 A JP H05243635A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
forming
electrostrictive effect
slit
green sheet
effect element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4263892A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Saito
晋 齋藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP4263892A priority Critical patent/JPH05243635A/ja
Publication of JPH05243635A publication Critical patent/JPH05243635A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】微細なスリットを再現性よく形成することがで
きる電歪効果素子の製造方法を提供する。 【構成】スリット5を形成するためのスリット形成パタ
ーンを、電歪材料2よりも焼結温度が高く粒径が5μm
以上の酸化物を主成分とするペーストを用いて形成す
る。 【効果】電歪効果素子の焼成中に消失しない材料でかつ
電歪材料より焼結温度が高い材料を用いてスリットを形
成するので焼成中にスリットが埋まってしまうことが無
く、再現性よくスリットが形成され、歩留りを改善でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電歪効果素子の製造方法
に関し、特にスリットを形成した電歪効果素子の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】電歪効果素子とは固体の電歪効果を利用
して、電気エネルギーを機械エネルギーに変換するトラ
ンスデュサである。具体的には電歪効果の大きな固体の
対向する表面に金属膜等の電極を形成し、電極間に電位
差を与えたときに発生する固体の歪を利用する。電界と
平行方向に発生する歪(縦効果歪)は垂方向に生じる歪
(横効果歪)より一般には大きいので、前者を利用する
方がエネルギー変換効率は高い。また、歪の大きさは電
界強度に関係し、電界強度が大きい程発生する歪も大き
い。
【0003】横効果を利用した電歪効果素子では一定の
印加電圧でも電界と垂直方向の寸法に比例した変位量を
得る事が可能である。しかしエネルギー変換効率の高い
縦効果を利用した電歪効果素子では外部から印加する電
圧を一定にして歪の発生する方向の寸法を増すと、電界
強度が低下するので変位量は大きくならない。
【0004】従って、この場合に大きな変位量を得るに
は電界強度が低下しない様に印加電圧を大きくすること
が必要である。しかし、電圧を大きくするためには大型
でかつ高価な電源が必要になり、取り扱いに対する危険
度も増す。またこの電歪効果素子を駆動するための制御
回路も、使用されるICの耐圧の制限のためあまり高い
電圧を使用することはできない。
【0005】以上の欠点を改善するために積層チップコ
ンデンサ型の構造が提案されている。この構造を採用す
ると通常のチップコンデンサの技術で電極間距離を狭く
できるため低電圧で駆動可能な縦効果利用の電歪効果素
子が実現できる。
【0006】ところでこの構造では内部電極の重なる面
積は素子の断面積と比較して小さい。従って基本的には
内部電極の重なった部分は電界に応じて変形するが、他
の部分は変形せず、このため高い電圧を印加して大きな
歪を発生させると変形する部分と変形しにくい部分との
境界に大きな応力の集中が起こり、素子が機械的に破壊
する欠点がある。
【0007】このような従来素子の欠点を改善するため
に積層チップコンデンサ型構造の電歪効果素子につい
て、その積層方向に平行な側面上に各内部電極に平行に
溝を形成する構造がある(特開昭58−19607
7)。
【0008】すなわち該素子の積層方向に垂直な断面に
おいて素子の変形に関与しない周辺部の一部を取り除く
ことにより応力集中を緩和させることによりくり返しパ
ルス印加に対して機械的破壊に至るまでの寿命を延ば
し、さらに素子の変位量も増大させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような構造の素子
を形成する製造方法として焼結した素子にダイヤモンド
カッターなどを用いて溝を形成することが行われてい
る。しかしながらこの方法では焼結体に機械加工によっ
て溝を形成するため、加工条件によってセラミック素子
内部にマイクロクラックが生じ易く、これによる素子劣
化が認められるものが多く、素子歩留の低下の原因とな
っていた。さらにこの方法では個別の素子になってから
機械加工をするため量産性に乏しく、素子のコストアッ
プの原因ともなっていた。
【0010】また機械加工によって溝を形成するため、
溝の寸法にも限界があり、現在の技術では0.1mmの
幅が限界であるため、微細な溝を必要とする超小型素子
には従来技術を用いて溝の付いた素子を形成することは
不可能であった。
【0011】これらの問題を解決するために、電歪効果
を示す材料が焼結する温度までに加熱により飛散または
消失する材料、たとえばグラファイトや感光アクリル樹
脂を所定形状に形成したスリット用パターンを積層する
工程を含むことによって焼結後の機械加工無しに素子に
溝を形成する方法が考案されている。しかしながらこの
方法によれば電歪効果を示す材料が焼結する前にスリッ
ト用パターン形成材が飛散または消失してしまうため
に、電歪効果を示す材料が焼結する過程でスリット用パ
ターン形成材が存在していたところにできたスリットが
再び埋まってしまうことがあり、再現よく溝が形成され
ることが少なく、歩留り低下の原因になっていた。
【0012】本発明の目的は、微細なスリットを再現性
よく形成することができる電歪効果素子の製造方法を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の電歪効果素子の
製造方法は、積層チップコンデンサ型電歪効果素子にお
いて、素子の周辺部に内部電極と平行にスリットを入れ
ることを特徴とする電歪効果素子の製造方法において、
キャスティング法によって製造した所望する厚さのセラ
ミックグリーンシート上に所望するパターンの内部電極
を形成したセラミックグリーンシート上あるいは内部電
極を形成していないセラミックグリーンシート上に、グ
リーンシートを形成するセラミックと焼成過程で反応し
にくく、焼結温度が前記セラミックグリーンシートより
も高い粒径5μm以上の酸化物を主成分とするペースト
を用いてスリット形成のためのパターンを形成する工程
と、前記内部電極形成セラミックグリーンシートと前記
スリット形成用グリーンシートとを積層する工程を含む
ことを特徴として構成される。
【0014】
【作用】焼結温度が電歪効果素子を形成するためのセラ
ミックグリーンシートよりも高い粒径5μm以上の酸化
物を主成分とするペーストを用いて、積層する工程で、
所定の部分にスリット形成のためのパターンを形成する
ことにより、電歪効果素子を焼結する工程において、前
記パターン中に含まれる酸化物は焼結が進まないので酸
化物の粒子同士の固着力は弱く、また粒径が5μm以上
と大きいため、電歪効果素子のセラミック中に取り込ま
れることもないため前記パターンをはさんで位置するセ
ラミックは反応することもなく、前記パターンはスリッ
トとして機能する。
【0015】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例により形成された電歪効果
素子の断面図である。マグネシウム・ニオブ酸鉛Pb
(Mg1/3 Nb2/3 )O3 とチタン酸鉛PbTiO3
モル比で9:1の割合で固溶されるセラミック材料を用
いて本発明の電歪効果素子を作成した。
【0016】本材料の予焼粉末と有機バインダー,有機
溶媒とを混合し、泥漿を作成した。この泥漿をドクター
ブレード法でフィルム上に100μmの厚さにキャステ
ィングし、グリーンシートを作製した。このシートを乾
燥し、マイラーフィルムから剥離し、所定の形状に切断
した後、白金ペーストを片面に印刷した。
【0017】またスリットを形成するために、所定のス
リット形成パターンをグリーンシート上にスクリーン印
刷法によって10μmの厚さに印刷した。スリット形成
パターンは5μmのアルミナ粉末を有機ビヒクルと混合
したペーストを用いて印刷した。
【0018】これらのシートを所定の組合せに従って、
80枚積層,圧着し、所定の形状に切断した。これを1
200℃の温度で焼結し、外部電極を形成し、図1に示
す構造のスリットを形成した電歪効果素子1を得た。
【0019】また、従来の製造方法として、グラファイ
トの粉末を有機ビヒクルと混合したペーストを用いて、
スクリーン印刷法によって10μmの厚さにスリット形
成パターンを形成したグリーンシートを用い、本発明の
実施例と同様に、図1に示すような電歪効果素子を得
た。
【0020】本発明の製造方法による素子と従来の製造
方法による素子に関して、スリットを介して隣り合うセ
ラミック同士が接触し、スリットが埋まっている箇所が
ある素子の数を調べた結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなようにサンプル数100
個中従来方法ではスリットの埋まった箇所を持つ素子が
32個に達したのに対し本実施例の方法によるものは皆
無であった。
【0023】なお、スリット形成パターン用ペーストの
主成分となる酸化物の粒径が5μm未満だと、酸化物粒
子が電歪効果素子のセラミック中に取り込まれたり、パ
ッキング性が良いために酸化物の粒子同士が固く接着す
ることがあるため、スリットとして機能しなくなり実用
的ではない。
【0024】
【発明の効果】表1に示した例からも明らかなように本
発明の電歪効果素子の製造方法によれば電歪効果素子の
焼成中に消失しない材料を用いてスリットを形成するた
め、電歪効果素子の焼成中にスリットが埋まってしまう
ことが無く、再現よくスリットが形成され、歩留りを改
善するという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例により形成された電歪効果素
子の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 スリット形成電歪効果素子 2 電歪材料 3 内部電極 4 外部電極 5 スリット 6 リード線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層チップコンデンサ型電歪効果素子に
    おいて、素子の周辺部に内部電極と平行にスリットを入
    れる事を特徴とする電歪効果素子の製造方法において、
    キャスティング法によって製造した所望する厚さのセラ
    ミックグリーンシート上に、所望するパターンの内部電
    極を形成する工程と、前記内部電極形成セラミックグリ
    ーンシート上あるいは内部電極を形成していないセラミ
    ックグリーンシート上に、グリーンシートを形成するセ
    ラミックと焼成過程で反応しにくく焼結温度が前記セラ
    ミックよりも高い、粒径5μm以上の酸化物を主成分と
    するペーストを用いてスリット形成のためのパターンを
    形成する工程と、前記内部電極形成グリーンシートと前
    記スリット形成用グリーンシートとを積層する工程を含
    むことを特徴とする電歪効果素子の製造方法。
JP4263892A 1992-02-28 1992-02-28 電歪効果素子の製造方法 Withdrawn JPH05243635A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4263892A JPH05243635A (ja) 1992-02-28 1992-02-28 電歪効果素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4263892A JPH05243635A (ja) 1992-02-28 1992-02-28 電歪効果素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05243635A true JPH05243635A (ja) 1993-09-21

Family

ID=12641560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4263892A Withdrawn JPH05243635A (ja) 1992-02-28 1992-02-28 電歪効果素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05243635A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006190959A (ja) * 2004-12-06 2006-07-20 Denso Corp 積層型圧電素子及びその製造方法
US7498726B2 (en) 2006-11-21 2009-03-03 Tdk Corporation Multilayer piezoelectric element
US7518295B2 (en) 2006-12-06 2009-04-14 Tdk Corporation Multilayer piezoelectric element
CN103606623A (zh) * 2013-10-26 2014-02-26 溧阳市东大技术转移中心有限公司 包括SrO应力缓冲体的压电元件的制造方法
CN103762304A (zh) * 2013-10-26 2014-04-30 溧阳市东大技术转移中心有限公司 包括Sc2O3应力缓冲体的压电元件
JP2015513789A (ja) * 2012-02-20 2015-05-14 エプコス アクチエンゲゼルシャフトEpcos Ag 多層デバイスおよび多層デバイスの製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006190959A (ja) * 2004-12-06 2006-07-20 Denso Corp 積層型圧電素子及びその製造方法
US7498726B2 (en) 2006-11-21 2009-03-03 Tdk Corporation Multilayer piezoelectric element
US7518295B2 (en) 2006-12-06 2009-04-14 Tdk Corporation Multilayer piezoelectric element
JP2015513789A (ja) * 2012-02-20 2015-05-14 エプコス アクチエンゲゼルシャフトEpcos Ag 多層デバイスおよび多層デバイスの製造方法
US10217927B2 (en) 2012-02-20 2019-02-26 Epcos Ag Method for producing a multilayer component
CN103606623A (zh) * 2013-10-26 2014-02-26 溧阳市东大技术转移中心有限公司 包括SrO应力缓冲体的压电元件的制造方法
CN103762304A (zh) * 2013-10-26 2014-04-30 溧阳市东大技术转移中心有限公司 包括Sc2O3应力缓冲体的压电元件

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5237239A (en) Piezoelectric actuator
US20060207078A1 (en) Laminate-type piezoelectric device and method for manufacturing the same
JPH05243635A (ja) 電歪効果素子の製造方法
JPH0364979A (ja) 電歪効果素子
US5144528A (en) Laminate displacement device
JPH04352481A (ja) 電歪効果素子の製造方法
JPH09115766A (ja) 電極一体型グリーンシート及び積層セラミック電子部品の製造方法
JP2009200359A (ja) 積層型圧電素子
JPH053349A (ja) 積層型圧電アクチユエータおよびその製造方法
JPS62271478A (ja) 電歪効果素子の製造方法
JPH03147843A (ja) 静電チャックの製造方法
JPH0671102B2 (ja) 電歪効果素子
JPH11186087A (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JPH04337682A (ja) 圧電効果素子および電歪効果素子
JPH03138987A (ja) 電歪効果素子
JPH0451992B2 (ja)
JPH0353572A (ja) 電歪効果素子
JPS58196077A (ja) 電歪効果素子
JPH08316087A (ja) 積層セラミック電子部品およびその製造方法
JPH10199752A (ja) 積層形セラミック電子部品
JPH01184968A (ja) 積層型圧電素子の製造法
JPH049390B2 (ja)
JPH0279482A (ja) 電歪効果素子及びその製造方法
JP2869897B2 (ja) バリスタ
JPH06296049A (ja) 積層型圧電電歪装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990518