JPH0524132B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0524132B2
JPH0524132B2 JP15019983A JP15019983A JPH0524132B2 JP H0524132 B2 JPH0524132 B2 JP H0524132B2 JP 15019983 A JP15019983 A JP 15019983A JP 15019983 A JP15019983 A JP 15019983A JP H0524132 B2 JPH0524132 B2 JP H0524132B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
water
iodized
aqueous solution
emulsified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP15019983A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6042322A (ja
Inventor
Kyoshi Iguchi
Yukio Aoda
Hideki Sugaya
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP15019983A priority Critical patent/JPS6042322A/ja
Publication of JPS6042322A publication Critical patent/JPS6042322A/ja
Publication of JPH0524132B2 publication Critical patent/JPH0524132B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は水、ヨード化油、水溶性有機ヨウ素化
合物、界面活性剤及び有効成分からなる乳化製剤
に関する。 本発明の製剤は水溶性の有効成分をリンパ管系
に長時間局在させることができるので、種々のリ
ンパ管系の疾患の予防及び治療に利用しうる。 ヨード化油を製剤に応用する試みはすでになさ
れている。例えば今野等はヨード化油の一種であ
るヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステルを腫瘍の
栄養血管内に注入すると、腫瘍に選択的かつ長期
に停滞すことを発見し、またこの特性を利用して
親油性制癌剤スマンスクのヨード化ケシ油脂肪酸
エチルエステル溶液を肝動脈内に投写すると、ス
マンスクが肝臓腫瘍に選択的に到達することを報
告している(癌と治療、第9巻200〜2015頁1982
年) 又、本発明者の1人である井口等は、ヨード化
ケシ油脂肪酸エチルエステルに関してさらに研究
を進め、これをラツトの鼠径部リンパ節に注入す
ると、リンパ管内では急速に分散せず、24時間後
にもリンパ管系に局在することを発見した。この
事実は親油性の有効成分をヨード化油に溶解した
製剤はリンパ管系の各種疾患に有効であることを
推察させる。 しかしながら、多くの有効成分は水溶性であ
り、ヨード化油には溶けないため、水溶性の有効
成分を用いて上述のような製剤を製造することを
不可能である。 そこで、本発明者等は水溶性の有効成分にも上
述のような製剤を製造すべく種々検討を行つた結
果、水、ヨード化油、水溶性有機ヨウ素化合物、
界面活性剤及び水溶性の有効成分からなる乳化製
剤は、経時安定性が良好で、かつリンパ管系の疾
患に有効であることを見い出した。 本発明は上記知見に基づき完成されたものであ
る。 本発明において使用するヨード化油としては、
不飽和脂肪酸及びそのエステル、さらにこれらを
含む植物及び動物性油脂類のヨード化物があげら
れ、具体的にはオリーブ類、落花生油、ヒマシ
油、ヤシ油、綿実油、ゴマ油、ケシ油、硬化ヒマ
シ油、ナタネ油、カカオ脂、卵黄脂、牛脂、豚
脂、ラノリン、鱈肝油等のヨード化物があげられ
る。これらヨード化油のヨード含量は15〜50W/
W%、より好ましくは30〜45W/W%のものであ
る。このものの製剤含量に対する含有比率は99〜
2.0W/W%、好ましくは87〜33W/W%程度で
ある。 水溶性ヨウ素化合物としては水への溶解度が通
常30%以上、好ましくは40%以上で、その水溶液
の比重が1.2−1.5程度になるものであれば特に制
限はなく、例えばイオカルム酸メグルミン、アジ
ピオドンメグルミン、イオトロクス酸プロピオド
ン、メトリゾ酸、アミドトリゾ酸ナトリウム、ア
ミドトリゾ酸メグルミン、メトリゾ酸ナトリウ
ム、ヨーダミドメグルミン、イオタラム酸ナトリ
ウム、イオタラム酸メグルミン等があげられる。
このものの製剤全量に対する使用比率は0.1〜
75W/W%、好ましくは4.5〜55W/W%程度で
ある。 界面活性剤としては、物理的に安定な乳化製剤
を作製できるものであれば特に制限はないが、好
しいものとしては、Tween80 HCO−60
Span85 、遮糖脂肪酸エステル類、レシチン等
があげられる。 このものの製剤全量に対する使用比率は0.01〜
25W/W%、好ましくは0.1−15W/W%程度で
ある。 本発明において使用する水は注射用の精製水が
好ましく、その使用割合は製剤全量に対し0.1〜
64W/W%、好ましくは2〜37W/W%程度であ
る。 有効成分としては特に制限はないが、水溶性の
ものが好ましく、例えば制癌剤、具体的に例示す
るとアクチノマイシンD、塩酸アクラルビシン、
塩酸ダウノルビシン、シトシンアラビノシツド、
塩酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、クロ
モマイシンA3、ネオカルチノスタシン、マイト
マイシンC、硫酸ビンブラスチン、酸ビンクリス
チン、メルカプトプリンリボシド、フルオロウラ
シル、ピジバニール、フトラフール、シタラビ
ン、シクロホスフアミド、カルボコン塩酸アンシ
タビン、シスプラチン、L−アスパラギナーゼ、
メトトレキサート、及び塩酸クロルメチン−N−
オキシド等があげられ、その他、抗菌性物質、例
えばセフアロチン、セクメタゾールなどのセフア
ロスポリン系、セフアマイシン系の抗生物質やゲ
ンタマイシンなどの抗生物質などがあげられ、又
塩酸リドカインなどの局所麻酔剤などがあげられ
る。その使用割合は製剤全量に対し、0.05〜
10W/W%、好ましくは0.1−5W/W%程度であ
る。 本発明の製剤を製造するには例えば次のように
すればよい。即ち、まずヨード化油2.0〜99重量
部好ましくは87〜33重量部に界面活性剤0.01〜25
重量部、好ましくは0.1〜15重量部添加して均一
に混合する。 別に精製水に水溶性有機ヨウ素化合物をその水
溶液の比重が1.2〜1.5、好ましくは1.25〜1.4とな
るように添加溶解する。このときの水溶性有機ヨ
ウ素化合物の濃度は約20〜90W/W%、好ましく
は45〜80W/W%程度となる。次いでこの液に有
効成分を加え均一に溶解させる。 上記のようにして得られたヨード化油と水溶液
を合し、ホモジナイザー、シエーカーなどを用い
通常の方法で乳化すればよい。通常10〜60分で乳
化が完了する。ヨード化油に対する水溶液の使用
割合は容量比で0.01〜4、好ましくは0.1〜2程
度である。 本発明の乳化製剤はリンパ系や腫瘍部分に有効
成分を選択的にかつ長期に停滞させうるものなの
で、有効成分として制癌剤を用い、リンパ系や腫
瘍の栄養血管に本発明製剤を直接投写すると極め
て効率よく制癌効果が発揮される。特に最近の腫
瘍の治療法は、制癌剤の多剤併用が常識化してい
るが、本発明の製剤を利用すると1種ないし数種
の親油性制癌剤をヨード化油層に1種ないし数種
の親水性制癌剤を水溶性有機ヨウ素化合物の水溶
液に加えて多剤併用することが可能であり、制癌
効果をより高めることができる。 次に、本発明の内容および効果を実施例および
実験例において具体的に説明する。 実施例 1 ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル(ヨウ素
含有率約40W/W%)7.3ml、Tween 80 0.24
ml、Span 85 0.47mlの混合溶液と、塩酸ブレオ
マイシン300mg力価、0.1Mリン酸ナトリウム緩衝
液(PH5.0)0.36ml、アミドトリゾ酸メグルミン
の75%水溶液(比重1.28)1.52mlの混合溶液とを
モノジナイザーで十分に撹拌し乳化させた乳化製
剤10mlを得る。 実施例 2 ヨード化ゴマ油(ヨウ素含有率約36W/W%)
7.5ml、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体
HCO−60 0.25g、Span 80 0.5mlの混合溶液
と、5−フルオロウラシル100ml、イオタラム酸
メグルミンの65%水溶液(比重1.27)1.65mlの混
合溶液とをホモジナイザーで十分に撹拌し、乳化
させ乳化製剤10mlを得る。 実施例 3 ヨード化落花生油脂肪酸プロピルエステル(ヨ
ード素含有率約40W/W%)7.0ml、Tween 80
0.31ml、卵黄レシチン0.50gの混合溶液と、硫酸
ペプロマイシン200ml力価、0.1Mリン酸ナトリウ
ム緩衝液(PH5.0)0.33ml、メトリゾ酸ナトリウ
ムの50%溶液1.66mlの混合溶液とをホモジナイザ
ーで十分に撹拌し乳化させ乳化製剤10mlを得る。 実施例 4 実施例1においてTween80を0.1ml、Span85を
0.6ml用い、又、プレオマイシンのかわりにゲン
タマイシン150mlを使用す以外は実施例1と同様
にして乳化剤10mlを得る。 実験例 1 本発明の乳化製剤の物理的安定性の確認実験 (1) 試料 A−1:実施例1で得た乳化製剤。比重1.28。 A−2:実施例1におけるアミドトリゾ酸メグ
ルミン75%水溶液の代わりに、遮糖75%水溶
液(比重1.18)を用いて調製した乳化製剤。 A−3:実施例1におけるアミドトリゾ酸メク
ルミン75%水溶液の代わりに、塩化ナトリウ
ム20%水溶液(比重1.15)を用いて調製した
乳化製剤。 B−1:実施例2で得た乳化製剤。 B−2:実施例2におけるイオタラム酸メグル
ミン64%水溶液の代わりに遮糖65%水溶液
(比重1.16)を用いて調製した乳化製剤。 B−3:実施例2におけるイオタラム酸メグル
ミン65%水溶液の代わりに、塩化ナトリウム
20%水溶液(比重1.15)を用いて調製した乳
化製剤。 (2) 実験方法 試料A−1〜B−3の6種の乳化製剤10mlを
容量10mlのメスシリンダーに注入し、注入直後
30分、1、2、24及び72時間後における外観の
変化を肉眼観察した。評価は、次の通り。 ++:十分乳化している。 +:やや相分離気味。 ±:大分相分離した。 −:完全に相分離した。 (3) 結果と考察 下表の観察結果から明らかなように、水層の
比重が1.25以上である本発明の乳化製剤A−1
及びB−1は、水溶性ヨード化合物の代わり
に、水溶液の比重が1.2以下である遮糖や塩化
ナトリウムを用いた製化製剤に比較して時間の
経過に対して、相分離することなく安定に乳化
していることがわかる。
【表】 実験例 2 担癌ラツトに対する投写実験 (1) 実験方法 Donryu系ラツトの右腫骨リンパ節にAH−
66を移植し、翌日より連続5日間、本発明にお
ける実施例1の乳化製剤0.1ml(塩酸ブレオマ
イシンとして3ml力価含有)を投写した。この
際比較対照として塩酸ブレオマイシン3mgを含
む水溶液を静脈内に投写した。 (2) 結果と考察 投写60日後の生存率を次表に示す。
【表】 実施例1の乳化製剤のリンパ節内投写は、常法
である水溶液の静脈内投写より秀れた制癌効果を
示していることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 水、ヨード化油、水溶性有機ヨウ素化合物、
    界面活性剤及び有効成分からなる乳化製剤。
JP15019983A 1983-08-19 1983-08-19 新規な乳化製剤 Granted JPS6042322A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15019983A JPS6042322A (ja) 1983-08-19 1983-08-19 新規な乳化製剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15019983A JPS6042322A (ja) 1983-08-19 1983-08-19 新規な乳化製剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6042322A JPS6042322A (ja) 1985-03-06
JPH0524132B2 true JPH0524132B2 (ja) 1993-04-06

Family

ID=15491679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15019983A Granted JPS6042322A (ja) 1983-08-19 1983-08-19 新規な乳化製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6042322A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06511419A (ja) * 1990-06-08 1994-12-22 アフィニティー バイオテック,インコーポレイテッド ミクロエマルジョンを製造する方法
CN110302434A (zh) * 2019-07-14 2019-10-08 大连医科大学 一种易于推注的碘化油栓塞剂及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6042322A (ja) 1985-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900005044B1 (ko) 종양치료제의 오일상 조성물의 제조방법
DE4430593C2 (de) Verfahren zur Herstellung von Liposomal verkapseltem Taxol
AU598226B2 (en) Stable emulsions of highly fluorinated organic compounds
DE69318503T2 (de) Ein definiertes lipidsystem enthaltende pharmazeutische zusammensetzung
JP2613750B2 (ja) 注射可能なレシチンのゲル
JPH05506458A (ja) ビタミンe含有栄養補給剤
JPS63502117A (ja) 放出を制御されたリポソ−ム供給系
BRPI0710611A2 (pt) composições farmacêuticas e seus usos
JPH11512115A (ja) 経口投与用製剤組成物
DE69837997T2 (de) Lyophilisierbare pharmazeutische plazebozusammensetzung , insbesondere auf basis von proteinen oder polypeptiden, zur nachahmung eines arzneimittels
JPS61221131A (ja) 吸収促進したユビデカレノン含有組成物
EA006510B1 (ru) Фармацевтические композиции на основе производных азетидина
FI99080C (fi) Menetelmä ruoansulatuskanavan ulkopuoliseen annosteluun tarkoitettujen emulsioiden valmistamiseksi
EP1204417B1 (en) Parenteral cisplatin emulsion
JPH0524132B2 (ja)
JPS59148718A (ja) ユビデカレノン組成物
JPS5827636A (ja) 水中油型乳化組成物
JPH01143826A (ja) 微粒子脂肪乳剤
JP2946105B2 (ja) 口腔用組成物
WO2020094736A1 (en) Lipidic solutions of nsaids
JPH10330250A (ja) メナテトレノン油性製剤
JPH0420887B2 (ja)
JPS62192327A (ja) 抗腫瘍物質徐放性製剤
JP7219344B2 (ja) 血液脳関門の透過性を増進させるw/o/w型トリオレインエマルジョンを利用した薬物伝達プラットホーム
EP0132105A2 (en) Oily composition of aclarubicin or hydrochloride thereof