JPH05239240A - 低活性高分子成形体の表面処理方法 - Google Patents

低活性高分子成形体の表面処理方法

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JPH05239240A
JPH05239240A JP7544292A JP7544292A JPH05239240A JP H05239240 A JPH05239240 A JP H05239240A JP 7544292 A JP7544292 A JP 7544292A JP 7544292 A JP7544292 A JP 7544292A JP H05239240 A JPH05239240 A JP H05239240A
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JP
Japan
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molding
solvent
ultraviolet
active polymer
polymer molding
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Pending
Application number
JP7544292A
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English (en)
Inventor
Hiroharu Shinkai
弘治 新開
Masaru Nakamura
優 中村
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外線照射による表面劣化に起因する問題を
解消する。 【構成】 低活性高分子成形体の表面を紫外線吸収性溶
剤と一定時間接触させた後、該低活性高分子成形体の表
面を紫外線照射処理して該低活性高分子成形体を溶剤中
に浸漬し、一定時間表面を超音波洗浄することとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低活性高分子成形体の
表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン等の飽和炭化水素型の化
学構造をしている合成有機高分子材料は、表面エネルギ
ーが低く、そのためこれらの成形体の表面への塗装,印
刷,染色,接着が困難であった。このための解決手段と
して、特開昭64−75079号公報に記載されるよう
な紫外線照射処理がある。
【0003】これは、図2のように、被処理材である高
分子成形体の前処理(有機溶剤への浸漬、蒸気洗浄等)
を行ない、その表面を紫外線吸収性溶剤と一定時間(5
秒〜10分間)接触させた後、該表面に300nm以下
の領域に照射波長を持つ紫外線を20秒〜10分間照射
することによって、表面を活性化するものである。この
ようにして表面を活性化された高分子成形体は塗装,接
着,印刷等の工程に送られる。
【0004】しかし、上記紫外線照射処理を経た高分子
成形体は、その処理によっては、塗膜密着の低下をきた
すことがあった。これは、紫外線吸収性溶剤処理して紫
外線照射を行った場合に、活性官能基が増大するもの
の、表面の劣化も起し、表面劣化層を生じてしまうため
である。
【0005】したがって、本発明の目的は、紫外線吸収
剤処理を経た紫外線照射による表面の劣化に起因する問
題点を解消した低活性高分子成形体の表面処理方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に記載の発明の要旨は、低活性高分子成形体
の表面を前処理して紫外線吸収性溶剤と一定時間接触さ
せた後、該低活性高分子成形体の表面を紫外線照射処理
し、該低活性高分子成形体を溶剤中に浸漬して一定時間
表面を超音波洗浄することを少なくとも含む低活性高分
子成形体の表面処理方法にある。
【0007】本発明の適用の対象となる低活性高分子
は、例えば熱可塑性の飽和ポリマーを挙げることができ
る。
【0008】前記熱可塑性の飽和ポリマーとしては、例
えば、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビ
ニル系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。前記ポ
リオレフィン樹脂としては、例えば、アイソタクチック
ポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、
アタクチップポリプロピレン等のポリプロピレン、4−
メチルペンテン−1樹脂等が挙げられ、また、この発明
においては、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレ
ン−塩化ビニル共重合体等のオレフィンとの共重合体、
さらにはポリプロピレンとエチレン・プロピレン・ジエ
ン共重合体(EPDM)との混合物等の共重合体との混
合物をも素材ポリマーとして使用することができる。
【0009】前記塩化ビニル系樹脂としては、例えば、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂が挙げられる。前記
酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、
ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラール、
ポリビニルエーテル等が挙げられる。
【0010】前記アクリル系樹脂としては、たとえば、
ポリメチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポ
リメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等
が挙げられる。
【0011】これらの中でも、好ましいのはポリオレフ
ィン、アクリル系樹脂であり、特に好ましいのはポリプ
ロピレン、ポリプロピレン・EPDM混合物、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリメチルスチレンである。
【0012】上記低活性高分子による成形体の形態につ
いては特に制限はなく、たとえば粉状、粒状、ペレット
状、繊維状、フィルム、シート、板状、積層体、各種の
成形体、各種の部品である成形体から組立てられた各種
の組立体などのいずれであっても良い。
【0013】本発明では、図1に示すように、まず、被
処理品である低活性高分子成形体を前処理(有機溶剤へ
の浸漬、蒸気洗浄等)する。この前処理において、被処
理品の表面を紫外線吸収性溶剤と一定時間接触させる。
この時間は5秒〜10分間であり、好ましくは5秒〜5
分である。溶剤接触時間が5秒より短いと樹脂成形品の
塗装性、接着性、印刷性等の改良効果が充分でなく、ま
た10分より長いと経済的に不利である。
【0014】上記紫外線吸収性溶剤は、その溶剤自体が
分子内に紫外線吸収構造をもつものであってもよく、ま
た、紫外線吸収構造を持つ添加物を溶剤に溶解させたも
のであってもよい。前者の具体例としては、ベンゼン,
トルエン,キシレン等の芳香族系溶剤,四塩化炭素,テ
トラクロロエチレン,トリクロロエチレン等のハロゲン
化炭化水素系溶剤、アクリル酸エステル系溶剤などがあ
り、後者としてはアセトフェノン系誘導体、ベンゾフェ
ノン系誘導体、ベンゾイン系誘導体、スルフィド系誘導
体、ジアゾニウム塩系誘導体等の光増感剤を溶解した芳
香族炭化水素系、ハロゲン化炭化水素系、アクリル酸エ
ステル系、アクリルアミド系等の溶剤を使用することが
できる。特にベンゼンまたは四塩化炭素/テトラクロル
エチレン混合溶剤を用いることが好ましい。本発明にお
いて、ポリプロピレン系樹脂成形品表面と紫外線吸収性
溶剤を接触させる場合、該成形品表面をあらかじめ加熱
したおくと更に好ましい。この加熱温度は高い方が好ま
しいが、一般には、30℃以上、好ましくは、50℃以
上である。また、本発明では、該成形品表面にあらかじ
め加熱した紫外線吸収性溶剤を接触させることもでき
る。
【0015】次いで、図1に示すように、被処理品を紫
外線照射処理する。図1の紫外線処理工程では、表面活
性度が飽和に達するまで紫外線照射処理する。この際表
面劣化層が生じることはさしつかえない。紫外線照射は
20秒ないし10分であり、好ましくは、2〜5分であ
る。
【0016】なお、紫外線照射処理自体は公知の方法を
採用することができ、例えば、特開昭64−75079
号のみならず、特開平3−128947号記載の紫外線
照射方法を採用できる。
【0017】本発明では、さらに、図1に示すように、
超音波洗浄処理を行なう。この処理は、溶剤中に被処理
品を一定時間浸漬して行なう。
【0018】上記溶剤としては、例えば、ベンゼン,ト
ルエン,キシレン等の芳香族系溶剤、アセトン,メチル
エチルケトン等のケトン系溶剤、またテトラクロロエチ
ル,トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶剤等
の有機溶剤を採用することができる。
【0019】洗浄時間は通常30秒から5分好ましくは
1〜2分である。
【0020】この超音波洗浄によって、表面劣化層を除
去することができる。これによって、表層活性部分を最
表面に出すことができる。
【0021】図1に示すように、被処理品は、最後に塗
装(上塗りなど)・印刷・接着等の工程に送られる。
【0022】
【実施例】
(実施例1)ポリプロピレン系樹脂板をトルエンに浸漬
させ、80℃で60秒間溶剤処理した。その後、低圧水
銀ランプを用いて常温,空気雰囲気中で表1に示した時
間、紫外線照射を行った。その後、得られた板を常温の
トルエンに浸漬させ、60秒間超音波洗浄を行った。
【0023】上記の処理後、約1時間経過した後に表面
に関西ペイント株式会社製ウレタン系塗料ソフレックス
#500を用いて吹付け塗装をし、80℃、30分焼付
けを行ない、その後約1週間常温にて乾燥を行った。そ
の後、塗膜の密着強度を測定した。また、比較のために
上記と同一条件の試験片で超音波洗浄のみを行わなかっ
たものについても同様に密着強度を測定した。
【0024】なお、密着強度テストは試験片の表面に1
mm間隔に切り目を入れ、粘着テープ(ニチバンCT−
18)を張り付け、垂直に引きはがして5個所、各1c
2、100個の格子のうち、引きはがした後の残存目
数の平均値をクロスカット試験評価値として塗膜の密着
性を表わした。
【0025】表1に示す結果から、紫外線の照射時間が
長くなるほど超音波洗浄有りの方が無しの方より塗膜の
密着強度が高いことがわかる。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明によれば、高分子表面の劣化層を除去するた
め、塗膜等の密着力が向上し、高分子表面の劣化層のみ
除去するため、表面の活性度を均一にでき、したがっ
て、塗膜の密着力も均一となる。また、溶剤中で超音波
洗浄するため紫外線照射処理以後、付着した塵や油分を
除去でき、洗浄な表面が保てることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる低活性高分子成形体の表面処理
方法を説明するブロック図である。
【図2】従来の表面処理方法を説明するブロック図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低活性高分子成形体の表面を紫外線吸収
    性溶剤と一定時間接触させた後、該低活性高分子成形体
    の表面を紫外線照射処理し、該低活性高分子成形体を溶
    剤中に浸漬して一定時間表面を超音波洗浄することを少
    なくとも含む低活性高分子成形体の表面処理方法。
JP7544292A 1992-02-26 1992-02-26 低活性高分子成形体の表面処理方法 Pending JPH05239240A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10427364B2 (en) 2017-01-09 2019-10-01 Ford Global Technologies, Llc Smoothing of a surface of an article formed from a plastic

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10427364B2 (en) 2017-01-09 2019-10-01 Ford Global Technologies, Llc Smoothing of a surface of an article formed from a plastic

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