JPH05237617A - 連続鋳造鋳型の湯面レベル制御装置 - Google Patents

連続鋳造鋳型の湯面レベル制御装置

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JPH05237617A
JPH05237617A JP7930292A JP7930292A JPH05237617A JP H05237617 A JPH05237617 A JP H05237617A JP 7930292 A JP7930292 A JP 7930292A JP 7930292 A JP7930292 A JP 7930292A JP H05237617 A JPH05237617 A JP H05237617A
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JP
Japan
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molten metal
cylinder
mold
command
level
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JP7930292A
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English (en)
Inventor
Kazuharu Hanazaki
一治 花崎
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 湯面レベルの制御精度を高める。 【構成】 最適制御則により得たゲート開度の絶対値指
令又はゲート開度変化量指令に対応して制御指令パルス
発生部14からパルスを発生させ、このパルスをステッピ
ングシリンダ制御部12及びアップ・ダウンカウンタ15へ
出力し、ステッピングシリンダ制御部12にてパルスモー
タ8を駆動し、ステッピングシリンダのスプールを動作
させ、このスプール動作に従動してシリンダロッドを動
作させ、ゲート板の開度を調節する一方、前記アップ・
ダウンカウンタ15にて積算したパルス数をオブザーバ16
へ入力し、該オブザーバ16にてステッピングシリンダ7
におけるシリンダロッドの位置、換言すればゲート開度
を推定し、これに基づいて最適制御モデル13の最適制御
則から、スプールの動作に対するシリンダロッドの動作
の遅れを反映させた次のゲート開度絶対値指令又は開度
変化量指令を出力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続鋳造機の操業中、鋳
型内の湯面レベルを予め設定された所定の目標湯面レベ
ルに維持すべく動作する湯面レベル制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造機の操業に際して実施される湯
面レベル制御は、鋳型内部における溶鋼の冷却,凝固過
程を安定化させ、鋳片の品質向上を図ると共に、ブレー
クアウト等、操業の休止を強いる各種の不都合の発生を
未然に防止するために極めて重要なものである。
【0003】この湯面レベル制御は、鋳型内部の湯面レ
ベルを逐次検出してこれを所定の目標湯面レベルと比較
し、両者の偏差を解消すべく、注湯ノズル等の溶湯供給
手段におけるゲート板の開度を調節して、鋳型への注湯
量を加減することにより行われる。
【0004】前記ゲート板の開閉手段は、従来一般的に
油圧サーボシリンダとサーボ弁とを備えた油圧駆動系に
て駆動されており、この場合の湯面レベル制御は湯面レ
ベルの検出値と目標湯面レベルとの偏差に基づいて上位
のコントローラから与えられる開度指令と、サーボシリ
ンダの現状のロッド位置、即ち、開閉手段における現状
の開度とを比較して両者の偏差を解消すべくサーボ弁を
オンオフ制御し、サーボシリンダへの圧油の給排を行わ
せる手順により実施される。
【0005】ところがこの構成においては鋳型の直上に
位置するサーボシリンダの近くに耐熱性に劣るサーボ弁
を配し得ないことから両者を接続する長寸の油圧配管を
必要とし、また連続鋳造機の操業中サーボシリンダとサ
ーボ弁との間には振動に起因する位置変動が生じること
から前記油圧配管としてフレキシブルチューブを用いざ
るを得ず、サーボ弁からの送給油圧がフレキシブルチュ
ーブの拡張及びこれの内部の滞留油の圧縮に供されるこ
とになり、前述の如き湯面レベル制御の実施に際し、サ
ーボ弁の動作に応じてサーボシリンダが動作するまでの
間、即ち、湯面の変動が生じてから該湯面の調整動作が
なされるまでの間にタイムラグが生じ、応答性の向上に
限界があって、近年における鋳込速度の高速化要求に応
え得ないという難点がある。
【0006】この難点を解消するため、近年サーボ弁と
サーボシリンダとの組み合わせに換えてゲートの開度調
節をステッピングシリンダによって行う湯面レベル制御
装置が実用化されている。ステッピングシリンダはワー
クシリンダにパルスモータにて駆動されるスプールを付
設してなり、油圧配管が実質的に不要となって応答性の
大幅な向上が達成される。
【0007】図5は鋳型への注湯量を加減するゲート開
閉手段として上記ステッピングシリンダを用いた従来の
連続鋳造鋳型の湯面レベル制御装置を示す模式図であ
り、図中Tはその内部に溶鋼3を貯留するタンディッシ
ュである。該タンディッシュTの下方の適長離隔した位
置には筒形をなす鋳型Mを配し、その内部にはタンディ
ッシュTの底面にその基端を開口させた浸漬ノズル4が
延設されている。タンディッシュT内の溶鋼3は浸漬ノ
ズル4を介して鋳型Mに注入され、その内壁との接触に
より冷却されて外側を凝固シェル5aにて被覆された鋳片
5となり、鋳型Mの下方に連続的に引抜かれる。
【0008】浸漬ノズル4の中途には、これの長手方向
と略直交する面内での摺動により開閉するゲート板6aを
備えたスライディングノズル6が固設してあり、該スラ
イディングノズル6の開度調節により鋳型Mへの注湯量
が加減されるようになしてある。スライディングノズル
6のゲート板6aは、パルスモータ8を一体的に備えたス
テッピングシリンダ7の出力ロッドの先端に連結してあ
る。また鋳型M内部の湯面レベルは、該鋳型M内に滞留
する溶鋼3の表面に臨ませたレベル検出器9にて検出さ
れるようになしてある。
【0009】ステッピングシリンダ7は、パルスモータ
8の回転に応じて位置決めされるスプールを内蔵し、該
スプールとシリンダロッドとが油圧力によりバランスす
るように動作するアクチュエータであり、シリンダロッ
ドに連結されたゲート板6aの摺動位置、即ち鋳型Mへの
注湯量はパルスモータ8の回転に従動するステッピング
シリンダ7の動作に応じて加減される。
【0010】而してこのような従来方法にあってはレベ
ル検出器9による湯面レベルの検出結果と予め設定され
た目標レベルとを比較し、両者の偏差を湯面レベルの演
算制御部21へ与える。湯面レベルの演算制御部21は検出
湯面レベルと目標湯面レベルとの偏差を解消するために
必要なスライディングノズル6の開度速度指令を演算
し、この開度速度指令を用いて求めた必要な正パルス又
は負パルスをステッピングシリンダ制御部22へ出力す
る。これによってパルスモータ8が駆動され、これによ
るスプールの動作に伴ってステッピングシリンダ7が駆
動され、ゲート板6aが摺動せしめられてゲート開度が設
定されることとなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した如き
従来装置にあっては、ステッピングシリンダに対する湯
面レベル演算制御部21からステッピングシリンダ制御部
22への制御出力が速度指令であるためオーバーランの発
生を回避するためにはパルスモータの駆動速度を制限せ
ねばならず、パルスモータ8の高速性を充分活用出来
ず、湯面レベル制御の自動的な開始、所謂オートスター
トができないという問題があった。この対策として、従
来最適制御の適用が試みられている。しかしこの方法は 制御則が複雑となる上、速度型のPID 制御は制御周期
中連続的に速度指令を出力し続けるため等価的にループ
ゲインが大きくなって、不安定状態を発生し易く、これ
を抑制するには速度指令を低く制限せざるを得ず、パル
スモータ8の高速性を充分活用し得ない。 またゲート開度を実測する測定用の差動トランスはス
テッピングシリンダ7内部に組み込めずシリンダ外壁等
に固定することとなるため熱間では使用に耐えない。 更にゲート開度をオブザーバにより推定することも考
えられるが、この場合にはパルスモータの速度パターン
を調節する都度、オブザーバを修正する必要がある。 等の理由から最適制御は実用化されるにいたっていなか
った。
【0012】このため本発明者等はゲート開度を絶対値
指令、または変化量指令として入力する方法を既に提案
している(特願平3-44228)。ただこれらの方法はパルス
積算値に従うスプール動作と、それに従動するステッピ
ングシリンダのシリンダロッド動作との間に存在する遅
れのため、ゲート開度を正確に把握出来ず、充分な湯面
レベル制御効果が得られないという難点があった。
【0013】本発明はかかる事情に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところはパルスモータによるスプ
ール動作とステッピングシリンダのシリンダロッド動作
との間の遅れに起因する溶湯量変化及びその他の高周波
外乱を効果的に抑制可能とした連続鋳造鋳型の湯面レベ
ル制御装置を提供するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る連続鋳造鋳
型の湯面レベル制御装置は、鋳型内の湯面レベルと目標
湯面レベルとの偏差に基づいて、鋳型内に対する溶湯供
給手段のゲートを操作し、鋳型内の湯面レベルを目標湯
面レベルに一致させるべく湯面レベルを制御する装置に
おいて、前記ゲートを開閉するステッピングシリンダ
と、該ステッピングシリンダを駆動制御するスプールを
動作させるパルスモータと、該パルスモータを制御すべ
く最適制御則に基づいてゲート開度の絶対値指令又は変
化量指令を求め、これと対応する駆動パルスを出力する
と共に、この駆動パルスの積算値に基づいて、前記スプ
ールに従動するステッピングシリンダのシリンダロッド
位置を推定し、推定されたシリンダロッド位置を反映し
た最適制御則に従って次のゲート開度の絶対値指令、又
は変化量指令を得べく演算を行う演算制御部とを具備す
ることを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明にあってはこれによって、パルスモータ
により動作されるスプール動作に従動するステッピング
シリンダのシリンダロッド位置をシリンダロッドの動特
性に基づき推定することが可能となり、シリンダロッド
動作の遅れに起因する溶湯量の変動分をゲート開度絶対
値指令、又はゲート開度変化量指令を補正することで正
確に補償出来ることとなる。
【0016】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は本発明に係る連続鋳造鋳型の湯面レ
ベル制御装置(以下本発明装置という)の全体構成を示
す模式図である。図中Tは、その内部に溶鋼3を貯留す
るタンディッシュである。該タンディッシュTの下方に
適長離隔した位置には筒形をなす鋳型Mが配してあり、
該鋳型Mの内部にはタンディッシュTの底面にその基端
を開口させた浸漬ノズル4が延設されている。
【0017】タンディッシュT内の溶鋼3は、浸漬ノズ
ル4を介して鋳型M内に注入され、該鋳型Mの内壁との
接触により冷却されて外側を凝固シェル5aにて被覆され
た鋳片5となり、鋳型Mの下方に連続的に引抜かれる。
そしてこの引抜きの間に更に冷却されて、内側にまで凝
固が進行した後に適宜の寸法に切断され、圧延等の後工
程における素材となる鋳片が得られる。
【0018】浸漬ノズル4の中途には、これの長手方向
と略直交する面内での摺動により開閉するゲート板6aを
備えたスライディングノズル6が固設してあり、該スラ
イディングノズル6の開度調節により鋳型Mへの注湯量
が加減されるようになしてある。スライディングノズル
6のゲート板6aは、パルスモータ8を一体的に備えたス
テッピングシリンダ7のシリンダロッドの先端に連結し
てある。また鋳型M内部の湯面レベルは該鋳型M内に滞
留する溶鋼3の表面に臨ませたレベル検出器9にて検出
されるようになしてある。
【0019】ステッピングシリンダ7はパルスモータ8
の回転に応じて位置決めされるスプールを内蔵し、該ス
プールとシリンダロッドとが油圧力によりバランスする
ように動作するアクチュエータであり、該ステッピング
シリンダ7のシリンダロッドに連結されたゲート板6aの
摺動位置、即ち鋳型Mへの注湯量はパルスモータ8の回
転に伴うステッピングシリンダ7の動作に応じて加減さ
れる。
【0020】パルスモータ8はステッピングシリンダ制
御部12から与えられる駆動パルスによって駆動され、ま
たこのステッピングシリンダ制御部12に与える駆動パル
スは、湯面レベルの演算制御部11から与えられる。湯面
レベルの演算制御部11には前記ステッピングシリンダ制
御部12からパルスモータ8に対する駆動パルスが、また
レベル検出器9から湯面レベルが、更に図示しない各セ
ンサから引抜速度等が入力されており、これら各検出デ
ータ及び別途設定される目標湯面レベルL0 に基づい
て、ゲート開度の絶対値指令、又はゲート開度の変化量
指令を演算し、これをステッピングシリンダ制御部12へ
出力するようになっている。ステッピングシリンダ制御
部12は入力されたゲート開度の絶対値指令、又は変化量
指令に対応する駆動パルスをパルスモータ8へ出力し、
前述の如くステッピングシリンダ7を動作させるように
なっている。
【0021】図2は前記湯面レベルの演算制御部11の詳
細を示すブロック図であり、演算制御部11は最適制御モ
デル13, 制御指令パルス発生部14, アップ・ダウンカウ
ンタ15及びオブザーバ16を備えている。最適制御モデル
13は下記(1) 式で表わされる最適制御則に従って求めた
スライディングノズル6に対する開度の、例えば変化量
指令Δun を制御指令パルス発生部14へ出力するよう構
成されている。
【0022】
【数1】
【0023】但し、k1 〜k13 :制御ゲイン en :目標値に対する偏差 yn :現時点の湯面レベル測定信号の絶対値 Δyn :現時点の湯面レベル変化量(前回の検出湯面
レベルyn-1 と今回の検出湯面レベルyn との差=yn
−yn-1 ) Δyn-1 =yn-1 −yn-2 (yn-2 :前々回の検出湯面レベル) xn :ゲート開度測定信号の絶対値 Δxn :現時点のゲート開度変化量(前回のゲート開
度測定信号の絶対値xn-1 と今回のゲート開度測定信号
の絶対値xn との差=xn −xn-1 ) un :ゲート開度指令信号の絶対値 Δun :ゲート開度の変化量指令(前回のゲート開度
指令信号の絶対値un-1 と今回のゲート開度指令信号の
絶対値un との差=un −un-1 ) Δun-1 =un-1 −un-2 (un-2 :前々回のゲート開度の変化量指令) vn :鋳込み速度測定信号の絶対値 vn :鋳込み速度変化量( =vn −vn-1) Δvn-1 =vn-1 −vn-2 (vn-2 :前々回の鋳込み速度変化量)
【0024】最適制御則は出力フィードバックデータ、
状態フィードバックデータ及び外乱フィードフォワード
データの和として表わされる。 (1) 式はプロセスの特性及び制御周期によって異なり、
一般的には(1) ′式の如き積和演算式で記述される。
【0025】
【数2】
【0026】制御指令パルス発生部14は入力された変化
量指令Δun に基づいてこれと対応する正パルス又は負
パルスを前記ステッピングシリンダ制御部12及びアップ
・ダウンカウンタ15へ出力する。ステッピングシリンダ
制御部12は正パルス, 負パルスに対応した信号をパルス
モータ8へ出力してこれを駆動し、一方アップ・ダウン
カウンタ15はパルス数を積算し、その積算値、換言すれ
ばパルスモータ8により駆動されるスプール位置データ
をオブザーバ16へ出力する。
【0027】オブザーバ16は積算値として入力されたパ
ルスモータ8により駆動されるスプール位置データから
ステッピングシリンダ7のシリンダロッド位置、換言す
ればゲート開度S/N 、又は開度変化量ΔS/N をその動作
特性に基づき推定し、これを最適制御モデル13へ入力す
るようになっている。これによって(1) 式に示す最適制
御則における状態変数のうち、ゲート開度S/N 又は開度
変化量ΔS/N がオブザーバ16により推定されることとな
る。なお他の変数、例えば湯面レベルはレベル検出器9
にて、引抜速度はピンチロール回転計等にて求められ
る。
【0028】図3は湯面レベルの演算制御部11の制御内
容を示すブロック線図であり、目標湯面レベルL0 と湯
面レベルの検出値との偏差、ゲート開度の変化量指令の
フィードバック値、溶湯供給速度VC 、現在のスプール
位置及びオブザーバ16で求めた下記(2) 式で与えられる
ゲート開度の変化量ΔS/N =Δxn 等に基づき、前記
(1) 式に示した最適制御則に従って次のゲート開度変化
量指令Δun を求めることとなる。
【0029】Δxn =xn −xn-1 …(2) 但し、 xn :今回のゲート開度 xn-1 :前回のゲート開度
【0030】上述したゲート開度の変化量ΔS/N 、即ち
Δxn を図4に基づき具体的に説明する。図4はむだ時
間Te が制御周期T0 よりも短く、しかも制御周期T0
の2倍の時間でシリンダロッドが変化量指令位置に整定
する場合の説明図であり、横軸に時間をとって示してあ
る。
【0031】図中実線は前回のゲート開度の変化量指令
ΔUn-1 、破線はパルスモータ8のスプール動作、一点
鎖線はステッピングシリンダにおけるシリンダロッドの
動作を夫々示している。ステッピングシリンダ7は図4
におけるT00の期間、つまりα・ΔUn-1 の間はスプー
ルの動作に対しTe だけ遅れるがスプールのそれと実質
的に同じであり、またT0 −T00の期間、つまり(1−
α)・ΔUn-1 の間はステッピングシリンダ7の時定数
Tαで動作する。この両者の和がΔxn であり、前回の
制御周期T0 が終了した時点、即ち(2) 式で与えられる
現時点でのゲート開度変化量Δxn は、(3) 式の如くに
表される。
【0032】
【数3】
【0033】ところで図4から明らかな如くこの時点で
制御周期T0 が終了するため、ゲート開度の変化量指令
ΔUn-1 に対し、シリンダロッドが整定する迄のΔだけ
不足が生じる。従って(3) 式で与えられるΔxn にΔだ
け付加することでこれを補償出来ることとなる。
【0034】Δは(4) 式で与えられるから、最終的なΔ
n は(4) ′式で与えられる。
【0035】
【数4】
【0036】
【数5】
【0037】(4) ′式はステッピングシリンダのシリン
ダロッドが制御周期T0 の2倍以下で整定する場合であ
り、一般的にはf倍で整定{(f−1)T0 < 整定時間
<f・T0 }するものと(5) 式の如くになる。
【0038】
【数6】
【0039】(5)式を簡単に書き直すと下記(6) 式の如
くに表わせる。
【0040】
【数7】
【0041】(6) 式はステッピングシリンダの応答特性
で異なり一般的に下記(6) ′式の如くに記述される。
【0042】
【数8】
【0043】(6) ′式中のfが小さいほど応答が速く、
fはステッピングシリンダの応答時間,制御周期のl倍
を意味する。
【0044】上述した如き本発明装置と従来装置との比
較試験を行った結果、従来装置での湯面レベル変動は±
3mm程度であったのに対し、本発明装置では±1mmに迄
低減し得ることが確認された。またこれによってパウダ
ー等の巻込みに起因する疵が減少し、鋳込速度を2.0 m
/分から2.2 m/分に増速し得ることも確認された。
【0045】なお上述の実施例では演算制御部11からス
テッピングシリンダ制御部12へゲート開度の変化量指令
Δun を出力する場合を説明したが、ゲート開度の絶対
値指令un を出力することとしてもよい。また上述の実
施例ではステッピングシリンダ7にてゲート板6aを操作
する場合について説明したが、ノズル開度を設定するス
トッパを操作することとしてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上の如く本発明装置にあっては、溶湯
供給手段のゲート開度を設定するステッピングシリン
ダ,該ステッピングシリンダを駆動するパルスモータ,
該パルスモータに対し、最適制御則に基づいてゲート開
度の絶対値指令又は変化量指令を出力し、前記パルスモ
ータに対する駆動パルス数に基づいてシリンダロッドの
動特性からゲート開度を推定する演算制御部とを備える
から、パルスモータによるスプール動作とステッピング
シリンダのシリンダロッド動作との間の遅れに起因する
溶湯量変化分をゲート開度の絶対値指令、又はゲート開
度の変化量指令として補償することが可能となり、高周
波外乱を効果的に抑制し得、湯面変動を大幅に低減出来
て鋳込速度の高速化が図れ、生産効率を向上し得る等本
発明は優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続鋳造鋳型の湯面レベル制御装
置の全体構成を示す模式図である。
【図2】本発明に係る連続鋳造鋳型の湯面レベル制御装
置における溶湯レベルの演算制御部の詳細を示すブロッ
ク図である。
【図3】同じく演算制御部のブロック線図である。
【図4】本発明装置の制御内容の具体例を示す説明図で
ある。
【図5】従来装置の実施状態を示す模式図である。
【符号の説明】
T タンディッシュ 3 溶鋼 4 ノズル 5 鋳片 6 スライディングノズル 6a ゲート板 7 ステッピングシリンダ 8 パルスモータ 9 レベル検出器 11 湯面レベルの演算制御部 12 ステッピングシリンダ制御部 13 最適制御モデル 14 制御指令パルス発生部 15 アップ・ダウンカウンタ 16 オブザーバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02P 8/00 303 C 9063−5H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型内の湯面レベルと目標湯面レベルと
    の偏差に基づいて、鋳型内に対する溶湯供給手段のゲー
    トを操作し、鋳型内の湯面レベルを目標湯面レベルに一
    致させるべく湯面レベルを制御する装置において、前記
    ゲートを開閉するステッピングシリンダと、該ステッピ
    ングシリンダを駆動制御するスプールを動作させるパル
    スモータと、該パルスモータを制御すべく最適制御則に
    基づいてゲート開度の絶対値指令又は変化量指令を求
    め、これと対応する駆動パルスを出力すると共に、この
    駆動パルスの積算値に基づいて、前記スプールに従動す
    るステッピングシリンダのシリンダロッド位置を推定
    し、推定されたシリンダロッド位置を反映した最適制御
    則に従って次のゲート開度の絶対値指令、又は変化量指
    令を得べく演算を行う演算制御部とを具備することを特
    徴とする連続鋳造鋳型の湯面レベル制御装置。
JP7930292A 1992-02-28 1992-02-28 連続鋳造鋳型の湯面レベル制御装置 Pending JPH05237617A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117733092A (zh) * 2024-02-19 2024-03-22 内蒙古科技大学 一种利用脉冲电流改善含稀土不锈钢浇铸顺行的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117733092A (zh) * 2024-02-19 2024-03-22 内蒙古科技大学 一种利用脉冲电流改善含稀土不锈钢浇铸顺行的方法
CN117733092B (zh) * 2024-02-19 2024-04-16 内蒙古科技大学 一种利用脉冲电流改善含稀土不锈钢浇铸顺行的方法

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