JPH05237413A - 石炭焚ボイラ用粉砕ミルの運転方法 - Google Patents

石炭焚ボイラ用粉砕ミルの運転方法

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JPH05237413A
JPH05237413A JP3947892A JP3947892A JPH05237413A JP H05237413 A JPH05237413 A JP H05237413A JP 3947892 A JP3947892 A JP 3947892A JP 3947892 A JP3947892 A JP 3947892A JP H05237413 A JPH05237413 A JP H05237413A
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boiler
mill
coal
crushing
rotary
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JP3947892A
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Nobuyasu Meguri
信康 廻
Kazunori Shoji
一紀 正路
Kazunori Satou
一教 佐藤
Tadashi Hasegawa
忠 長谷川
Hiroaki Kanemoto
浩明 金本
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミルの運転コストを低下させることなく、最
低負荷の切り下げが可能な石炭焚ボイラ用粉砕ミルの運
転方法を提供する。 【構成】 ボイラが高負荷のときは回転分級式堅型ミル
203の負荷を上げてサイクロン分級式堅型ミル20
4,205の負荷を下げる。ボイラの低負荷時にはミル
203の負荷を下げてミル204,205の負荷を上げ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石炭を粉砕、乾燥、分
級する粉砕装置に係り、特に製品の粒度分布を任意に変
えることができる石炭焚ボイラ用粉砕ミルの運転方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】堅型ミルは、例えば微粉炭を燃料として
使用する石炭焚ボイラの微粉炭製造装置に使用されてい
る。石炭焚火力発電所においても電力の需給調整用に中
間負荷運用が要求されるようになってきた。また、低N
Ox・高効率燃焼の面から製品の粒度を細かくすること
ができる回転分級式の堅型ミルの使用が一般的になって
いる。
【0003】従来の回転分級式堅型ミルを図7により説
明する。堅型ミルの底部に円盤状粉砕テーブル4が有
り、該粉砕テーブル4はギヤボックス5と連結してい
る。該粉砕テーブル4は、モータ61によって回転駆動
されるギヤボックス5内のギヤ(図示せず)を介して数
+rpmで回転するように構成されている。
【0004】粉砕テーブル4の上面外周上には凹状上面
を有する円環状の粉砕リング6が固定されている。粉砕
リング6の上面には複数の粉砕ローラ7が上部の加圧フ
レーム8によって押圧された状態で当接しており、被粉
砕物を介して粉砕リング6により回転力が付与される。
加圧フレーム8への加圧力は、加圧シリンダ11によっ
て調整される。粉砕テーブル4、粉砕リング6及び粉砕
ローラ7より粉砕部が構成されている。
【0005】石炭等の被粉砕物は、粉砕リング6と粉砕
ローラ7との間に導入され、圧潰されて粉粒状に粉砕さ
れる。粉砕部中心上方には、給炭管3が設けられ、給炭
管3の外側には回転軸と回転軸に放射状配置された回転
羽根14とで構成されている分級機13が設けられてい
る。分級機13では回転羽根14の回転数を調節するこ
とにより粉砕された粉粒体をある大きさにより仕分け、
所定粒度以下のものをバーナへ移送し、所定粒度に達し
ないものは前記粉砕部へ戻される。分級機13の上方に
は細粒化された粒子をボイラのバーナに移送する送炭管
17が設けられている。
【0006】粉砕部及び分級機13は円筒状ハウジング
1内に収納されており、ハウジング1の内壁と、粉砕部
外周面及び分級機13の外周面との間の空間は、粉砕さ
れた粉粒体を空気によって移送される流路を形成してい
る。移送用空気は、粉砕テーブル4の外周とハウジング
1の内壁とで形成される円環状の空気噴射流路であるス
ロートリング12より供給される。
【0007】次に動作について説明する。給炭管3を通
じて粉砕テーブル4上に供給された40mm以下の石炭
は、粉砕テーブル4の回転によって生じる遠心力により
粉砕リング6と粉砕ローラ7との隙間を通過する間に微
粉炭に粉砕され、スロートリング12より導入された移
送用空気Aによって上方へ吹き上げられる。上方へ吹き
上げられた石炭粒子のうち粗い粒子は、気流から分離
し、再び粉砕テーブル4上へ戻される(一次分級)。ま
た、粒径が小さい粒子は、空気Aとともにハウジング1
に沿って上昇し、回転羽根14へ到達する。粒子は回転
羽根14により遠心力を受け、ハウジング1の内壁を旋
回しながら下降し、粉砕テーブル4上へ落下し、再粉砕
される。一方、小さな遠心力しか受けない微粒子は、分
離されずに空気Aとともに系外へ排出される(二次分
級)。
【0008】このように堅型ミル内へ供給された石炭
は、所定の粒度になるまで何回かミル内を循環した後、
製品として系外へ取り出される。ミル内を循環する石炭
の量すなわち粉砕テーブル4、粉砕リング6及び粉砕ロ
ーラ7等より構成される粉砕部を通過する石炭量は、製
品の粒度等により異なるが、製品量の5倍前後であり、
そのうち約半分が一次分級で戻される。
【0009】以上述べた構成を有する堅型ミルは、低N
Ox・高効率燃焼の面から分級性能が鋭くかつ分級点が
より小さい回転分級機が採用され、微粉炭の粒度も20
0メッシュパス(75μm以下)90%以上の微粉度ま
で対応できるようになっているが(燃料協会誌第69巻
第9号P787)、製品の粒度分布が狭いという欠点が
ある(燃料協会誌第69巻第9号P787、特開昭61
−64375号)。
【0010】そのため、着火、保炎に必要な微粉を一部
分含んだ微粉炭の調整が困難である。石炭焚ボイラにお
いて、ボイラの低負荷運用時あるいは燃焼性の悪い低揮
発分炭(高燃料比炭)を使用する場合には、微粉が必要
となる。このように微粉が必要とされる場合には過粉砕
の状態でミルを運用せざるを得ず、ミルの運転コストを
上昇させるばかりでなく、粉砕部の寿命を縮めるという
問題を生じる。したがって、効率的にミルを運用するた
めには幅広い粒度分布が要求される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ボイラの火炉内の温度
すなわちバーナ近傍の温度は、ボイラ負荷が下がるほど
低くなる。したがって、電力の需給調整用の中間負荷運
用火力として石炭焚ボイラを使用する場合、ボイラの低
負荷運用時に石炭の着火、保炎の安定性が問題となり、
このためボイラの最低負荷を油焚火力並に大きく切り下
げることに対する障害となっていた。
【0012】また、従来、石炭焚ボイラ燃料として燃焼
性の悪い燃料比(固定炭素と揮発分の比)が3以上の高
燃料比炭は、着火、保炎の安定性の面からあまり利用さ
れていなかった。
【0013】本発明の目的は、石炭焚ボイラの最低負荷
を大きく切り下げることができ、また、高燃料比炭を石
炭焚ボイラ燃料として利用できるように幅広い粒度分布
の微粉炭を製造できる粉砕ミルを提供するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、例えば直立
円筒状のハウジングと、ハウジング下部に備えられた粉
砕部とハウジング上部に設けた分級部とを備えた粉砕ミ
ルを複数台配備し、一部の粉砕ミルの分級部には可変固
定翼とその下部に連なって設けられた漏斗状の容器から
なるサイクロン式分級器を設け、残りの粉砕ミルの分級
部には中央に鉛直に設けた回転軸とこの回転軸には放射
状に配置された回転羽根とで構成される回転式分級機を
設け、ボイラの高負荷時には回転分級式ミルの負荷率を
高め、かつサイクロン分級式ミルを停止するか、その負
荷率を低めに抑え、ボイラの低負荷時には回転分級式ミ
ルの使用率を極力低くするか停止し、サイクロン分級式
ミルを運転するし、かつ、固定羽根によって発生する遠
心力を回転羽根によって発生する遠心力よりも大きくな
るように運転するなどして、例えば20〜50%のボイ
ラ低負荷時には微細粒径の割合が比較的高い微粉炭を供
給し、ボイラ高負荷時には微細粒径の割合が比較的低い
微粉炭を供給することによって達成される。
【0015】
【作用】本発明の粉砕ミルにおいて、固定羽根の分級機
中心とのなす角度を大きくすることにより固定分級部の
分級点を小さくし、分級性能を鈍くする。ミル内を循環
する粒子は、分級点は小さくなりかつ分級性能が鈍くな
るので、より微粒になるまで粉砕される。
【0016】このようにして微粒を含んだ幅広い粒度分
布の微粉炭を製造することができるようになり、ボイラ
の低負荷運用時あるいは燃焼性の悪い石炭を使用するボ
イラにおいても安定燃焼を達成できる。
【0017】
【発明の実施例】以下本発明にかかわる実施例を図面を
用いて説明する。図1は、本発明の実施例に用いる可変
固定羽根を備えた固定分級式の堅型ミルを示す。石炭焚
ボイラの低負荷時に固定分級式ミルの可変固定羽根とミ
ル中心とのなす角度を通常より大きくするとともに使用
率を高め、かつ、回転分級式ミルの使用率をボイラ高負
荷時より下げるか、もしくは回転分級式ミルを停止させ
ることを特徴とする。
【0018】図1は本発明を実施するのに使用するサイ
クロン分級式堅型ミルの概略図である。図中の1はハウ
ジング、2は給炭管、3は粉砕テーブル、5はギアボッ
クス、6は粉砕リング、7は粉砕ローラ、8は加圧フレ
ーム、9はスプリング、10はスプリングフレーム、1
1は加圧シリンダ、12はストローリング、30は固定
軸31は固定羽根、32はサイクロン式分級器、61は
モータ、Aは空気、Bは石炭、Cは微粉炭と空気の混合
流体である。
【0019】同図に示すように固定軸30に取り付けら
れた固定羽根31は、固定軸30を可逆的に回転させる
ことによって自動的に任意の角度に設定できるように取
り付けられている。この固定羽根31は、同心円上に数
十枚配置されている。
【0020】図6に石炭焚ボイラの概略系統図を示す。
石炭の燃焼用の二次空気は、押し込み通風機50より空
気予熱器51を経てボイラ70へ送られる。一方、石炭
の搬送用の一次空気は、押し込み通風機52より空気予
熱器51を経由した熱空気と押し込み通風機52からの
冷空気とを混合して通常250゜C前後の温度に調節し
て、堅型ミル100へ送られる。一次空気温度は冷空気
ダンパ81の開度と熱空気ダンパ82の開度を制御して
調整し、一次空気量は一次空気ダンパ83の開度を制御
して調整する。堅型ミル100内で粉砕された石炭は、
微粉炭となり一次空気とともにバーナを経てボイラ70
内へ送られ、燃焼する。一般に石炭焚ボイラでは6台前
後のミルが配備され、ボイラ負荷の増減に対してはミル
台数とミル負荷の増減で対応している。なお、図中の9
0は石炭バンカ、91は給炭機である。
【0021】次に動作について説明する。石炭焚ボイラ
で燃料比が1から2程度の燃焼性の良い石炭を燃焼する
場合、高負荷時には、低NOx・高効率燃焼の面から微
粉炭は、100メッシュ(150μm)以上の粗粉をで
きるだけ少なくすることが要求される。また、ボイラの
高負荷時は火炉内の温度が十分に高温であるため、石炭
の着火、保炎の安定化に20μm以下の微粉を必要とし
ない。したがって、ボイラの高負荷時には、堅型ミルで
製造される微粉炭の粒度分布は狭くした方が、ミルの運
転コストを低く抑えることができる。
【0022】石炭焚ボイラでは通常6台前後の堅型ミル
が配備され、そのうち1台が予備ミルとして配備されて
いる。本発明では、例えば7台のミルが配備され、この
うち5台が回転分級式ミルの場合を例に説明する。石炭
焚ボイラの高負荷時に5台の回転分級式ミルと1台のサ
イクロン分級式(固定分級式)ミルを使用する。高負荷
時の運転では、図7に示した回転分級式ミルの負荷率を
高め、図1に示したサイクロン分級式のミルの負荷率を
できるだけ低くすることが望ましい。したがって、高負
荷時には図7の回転分級式ミルの分級機13の回転羽根
14によって発生する遠心力によって鋭い分級が行なわ
れ、狭い粒度分布の微粉炭が主としてボイラへ送られ
る。
【0023】一方、石炭焚ボイラの低負荷時には、石炭
の着火、保炎の安定性の面から20μm以下の微粉があ
る一定の割合以上必要となる。本発明では、例えばボイ
ラ負荷20%のときサイクロン分級式ミルを2台使用
し、ミルの負荷率を60%で運転する(ボイラ負荷率:
20%=[(60×2)/(100×6)]×10
0)。ボイラの低負荷時には、固定軸30を回転駆動さ
せて固定羽根31のミル中心となす角度を通常使用する
ときより大きくし、分級点をより小さくし、かつ、分級
器内で一部の粗粉(100μm)が再飛散を起こさせる
状態で運転する。図にサイクロン式分級図2は各堅型ミ
ルの駆動制御を説明するための図である。同図の201
はボイラ制御装置、202はミル制御装置、203(N
O.1〜NO.5)は回転分級式の堅型ミル、204
(NO.6)はサイクロン分級式の堅型ミル、205
(NO.7)はサイクロン分級式の予備ミルである。
【0024】前記ボイラ制御装置201からミル制御装
置202へボイラ負荷信号206が入力され、ミル制御
装置202ではそのボイラ負荷信号206に基づいて、
高負荷時(50%を超えて100%まで)には、NO.
1〜NO.5の回転分級式堅型ミル203の負荷率を高
め、NO.6,NO.7のサイクロン分級式堅型ミル2
04,205の負荷率を下げる。
【0025】一方、低負荷時(20〜50%)には、前
記堅型ミル203の負荷率を下げ、堅型ミル204,2
05の負荷率を高める。
【0026】図3は、200メッシュパス(74μm)
80%を例にしたサイクロン分級式堅型ミル(曲線X)
と回転式堅型ミル(曲線Y)の粒度分布図である。
【0027】ボイラの低負荷時および高燃料比炭の着火
・保炎に必要な20μm以下の微粒子の合計は、サイク
ロン分級式の方が20%程度多い。
【0028】図4のサイクロン式分級器32の性能特性
の1例を示す。同図において縦軸は部分分離効率を示
し、横軸は粒子径を表す。固定羽根31の角度θを大き
くして固定羽根31の先端速度V0 を速くすると、分離
径X50小さくなり、V0 がある流速以上になると粗粉
の分離効率が低下することが分かる。このように分級性
能が鈍くかつ分級点が小さくなるので、粒径はより小さ
くなり、堅型ミルで製造される微粉炭の粒度分布は広く
なり、20μm以下の微粉を含んだ微粉炭が系外へ送ら
れる。
【0029】したがって、ボイラ低負荷時で火炉内温度
が低くなっても、20μm以下の微粉により石炭の着
火、保炎の安定化が図れ、石炭焚ボイラにおいてより一
層の低負荷運転が達成され、電力需給調整用の中間負荷
運用の要求を満たすことができる。
【0030】また、20μm以下の微粉を必要量だけ製
造するので、堅型ミルを過粉砕の状態で運転することが
避けられ、更に、必要以上のミルの運転コストを増やさ
ず、かつ、粉砕部の寿命が短くなるのを抑えることがで
きる。
【0031】図5は本発明の第2実施例を示す堅型ミル
の概略図である。固定羽根31は同心円上に数十枚配置
され、自動的に任意の角度に設定できるように取り付け
られている。固定羽根31の下方には漏斗状の容器36
が設置されている。また、固定羽根31の内側には回転
羽根35が同心円上に取り付けられ、回転軸33をモー
タ34によって回転できるようになっている。
【0032】次に動作について説明する。石炭焚ボイラ
で燃料比が1から2程度の燃焼性の良い石炭を燃焼する
場合、高負荷時には、低NOx・高効率燃焼の面から微
粉炭は、100メッシュ(150μm)以上の粗粉をで
きるだけ少なくすることが要求される。また、ボイラの
高負荷時は火炉内の温度が十分に高温であるため、石炭
の着火、保炎の安定化に20μm以下の微粉を必要とし
ない。したがって、ボイラの高負荷時には、堅型ミルで
製造される微粉炭の粒度分布は狭くした方が、ミルの運
転コストを低く抑えることができる。
【0033】本発明では、石炭焚ボイラの高負荷時に固
定羽根31のミル中心との角度を0゜もしくはごくわず
かの角度に設定し、回転羽根35を回転させて運転す
る。固定羽根31の先端を通過する空気の旋回による遠
心力は、羽根31の先端における空気速度V0 の2乗と
固定分級器の半径R0 の比に比例し、回転羽根35の回
転によって発生する遠心力は羽根35の回転速度Vと回
転分級機の半径Rの比に比例する。高負荷時の運転で
は、回転羽根35によって発生する遠心力の方が固定羽
根31によって発生する遠心力よりはるかに大きくする
ようにする(V0 2/R0 ≪V2 /R)。従って、分級機
40での分級は回転分級機41で主に行われるので、分
級機40に運ばれてきた粉砕粒子は、分級機40の回転
羽根36によって発生する遠心力によって鋭い分級が行
なわれ、狭い粒度分布の微粉炭がボイラへ送られる。
【0034】一方、石炭焚ボイラの低負荷時には、石炭
の着火、保炎の安定性の面から20μm以下の微粉があ
る一定の割合以上必要となる。本発明では、石炭焚ボイ
ラの低負荷時に固定羽根31のミル中心とのなす角度を
ボイラ高負荷時より大きくし、かつ、回転羽根35の回
転数をボイラ高負荷時より下げるか、もしくは停止させ
ることによって、固定羽根31によって発生する遠心力
が回転羽根35によって発生する遠心力よりはるかに大
きくする(V2 /R≪V0 2 /R0 )。低負荷時の運転
では、固定羽根の角度を大きくし、回転羽根の回転数を
小さくすることにより固定分級器42での分級点を回転
分級機41での分級点より小さくし、分級性能を鈍くす
る。
【0035】固定羽根31によって発生する強い遠心力
によりボイラ高負荷時よりも分級点が小さくなるので、
粒径はより小さくなり、20μm以下の微粉を含んだ微
粉炭が系外へ送られる。したがって、ボイラ低負荷時で
火炉内温度が低くなっても、20μm以下の微粉により
石炭の着火、保炎の安定化が図れ、石炭焚ボイラにおい
てより一層の低負荷運転が達成され、電力需要調整用の
中間負荷運用の要求を満たすことができる。また、20
μm以下の微粉を必要量だけ製造するので、堅型ミルを
過粉砕の状態で運転することが避けられ、更に、必要以
上のミルの運転コストを増やさず、かつ、粉砕部の寿命
が短くなるのを抑えることができる。
【0036】次に本発明の他の実施例について説明す
る。本発明では、石炭焚ボイラの全負荷にわたって固定
羽根31のミル中心となす角度を大きくし、かつ、回転
羽根35の回転数を下げるか、もしくは停止させること
によって、固定羽根31によって発生する遠心力の方が
回転羽根35によって発生する遠心力よりはるかに大き
くする(V2 /R≪V0 2 /R0 )。固定羽根31の角度
を燃料比が1から2程度の通常の石炭を粉砕するときよ
りも大きくし、回転羽根35の回転数を小さくすること
により固定分級器42での分級点を回転分級機41の分
級点より小さくする。したがって、ボイラの全負荷にわ
たって分級性能が鈍い状態にある。
【0037】ボイラへ送られる微粉炭は、従来よりも2
0μm以下の微粉を多く含むので、本発明は、燃料比が
3以上の難燃性の石炭を使用する石炭焚ボイラにおいて
効果を発揮する。すなわち、難燃性の石炭を石炭焚ボイ
ラで使用する場合には、石炭の着火、保炎の不安定性が
問題となっていたが、本発明では、石炭の着火、保炎に
寄与する20μm以下の微粉をより多く含むので、安定
に燃焼させることができる。また、必要に応じてボイラ
の低負荷時には高負荷時よりも更に一段と固定羽根30
の角度を大きくすることにより、ボイラの最低負荷を切
り下げることが可能となる。また、本発明によれば、難
燃焼の石炭を石炭焚ボイラで使用する場合に重油等の助
燃を必要としない利点を有する。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、石炭焚ボイラにおいて
ミルの運転コストを増加させることなく、最低負荷を切
り下げることができ、電力の需給調整用に要求される中
間負荷運用ボイラを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いられるサイクロン分級式
堅型ミルの概略図である。
【図2】堅型ミルの駆動制御部を説明するためのブロッ
ク図である。
【図3】粉砕された石炭の粒度分布図である。
【図4】粒子径と部分分離効率との関係を示す特性図で
ある。
【図5】本発明の他の実施例に用いられる堅型ミルの概
略図である。
【図6】石炭焚ボイラの概略系統図である。
【図7】回転分級式堅型ミルの概略図である。
【符号の説明】
13 回転式分級器 14 回転羽根 30 固定軸 31 固定羽根 32 サイクロン式分級器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 忠 広島県呉市宝町3番36号 バブコツク日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 金本 浩明 広島県呉市宝町3番36号 バブコツク日立 株式会社呉工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラの低負荷時には微細粒径の割合が
    比較的高い微粉炭を供給し、ボイラの高負荷時には微粒
    径の割合が比較的低い微粉炭を供給することを特徴とす
    る石炭焚ボイラ用粉砕ミルの運転方法。
  2. 【請求項2】 ハウジング下部に備えられた回転する粉
    砕テーブルと粉砕テーブル上に供給される固体物質を粉
    砕テーブル上面に押圧するローラ又はボールとで構成さ
    れる粉砕部と、ハウジング上部に設けた分級部とを備え
    た粉砕ミルを複数台配備し、 一部の粉砕ミルの分級部には可変固定翼とその下部に連
    なって設けられた漏斗状の容器からなるサイクロン式分
    級器を設け、 他の粉砕ミルの分級部には中央に鉛直に設けた回転軸と
    この回転軸には放射状に配置された回転羽根とで構成さ
    れる回転式分級機を設け、 ボイラの高負荷時には前記回転分級式ミルの使用率を高
    め、かつ前記サイクロン分級式ミルの使用率を低めに抑
    え、 ボイラの低負荷時には回転分級式ミルの使用率を極力低
    くするか停止し、サイクロン分級式ミルを運転すること
    を特徴とする石炭焚ボイラ用粉砕ミルの運転方法。
  3. 【請求項3】 ハウジング下部に備えられた回転する粉
    砕テーブルと粉砕テーブル上に供給される固体物質を粉
    砕テーブル上面に押圧するローラ又はボールとで構成さ
    れる粉砕部と、ハウジング上部の中央に鉛直に設けた回
    転軸と、この回転軸には放射状に配置された回転羽根と
    回転羽根の外周に設けられた可変固定羽根とこの可変固
    定羽根の下部に連なって設けられた漏斗状の容器とで構
    成される分級部とを備え、ボイラの低負荷時には固定羽
    根によって発生する遠心力を回転羽根によって発生する
    遠心力よりも大きくなるように運転する石炭焚ボイラ用
    粉砕ミルの運転方法。
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