JPH0523401B2 - - Google Patents

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JPH0523401B2
JPH0523401B2 JP59244332A JP24433284A JPH0523401B2 JP H0523401 B2 JPH0523401 B2 JP H0523401B2 JP 59244332 A JP59244332 A JP 59244332A JP 24433284 A JP24433284 A JP 24433284A JP H0523401 B2 JPH0523401 B2 JP H0523401B2
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JP
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lens
glass
ion
optical device
glass body
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JP59244332A
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Furanshisu Boreri Nikorasu
Makureen Torotsutaa Donarudo
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Corning Inc
Original Assignee
Corning Inc
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Publication date
Application filed by Corning Inc filed Critical Corning Inc
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Publication of JPH0523401B2 publication Critical patent/JPH0523401B2/ja
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B3/00Simple or compound lenses
    • G02B3/0006Arrays
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C21/00Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface
    • C03C21/001Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface in liquid phase, e.g. molten salts, solutions
    • C03C21/002Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface in liquid phase, e.g. molten salts, solutions to perform ion-exchange between alkali ions
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光学装置、特に結晶化したガラスマト
リツクスと一体化した透明なレンズ要素を有する
光学装置とその製造方法に関するものである。
(従来の技術) ベルマン等(Bellman et al.)により1983年8
月4日に出願された米国特許出願第520456号明細
書には隆起した透明ガラス製光学要素パターンを
有する光核形成性(photonucleable)かつ結晶性
のガラス体からなる光学装置およびその製造方法
が開示されている。この光学要素は前記ガラス体
の少なくとも一表面と一体に形成され、結晶化し
たマトリツクスによつて包囲されている。これら
の装置のうち画像再生用として用いられる特定の
形態を有するものは透明ガラスからなる平行なレ
ンズ系アレイを有し、各レンズ系は、前記ガラス
体を貫通して延在し各端部において球面状レンズ
(spherical−shaped lens)となる円筒状ガラス
ロツドの形状を有している。
(先行文献) 前記ベルマン等の米国特許出願は本発明が改善
しようとする技術を示すものである。
ガラスの装飾および着色を目的として、溶融塩
浴からイオン交換を行なうことは米国特許
2075446号(Leibig)により古くから公知である。
より最近になつてイオン交換は化学強化工程の進
歩に関連して多大な関心を集めている。例えば、
米国特許第3656923号(Garfinkel et al.)にはフ
オトクロミツクガラス製品のイオン交換による強
化法が示されている。
米国特許第3751238号(Grego et al.)に記載
されるイオン交換強化法においては珪酸ナトリウ
ムガラスをカリウムイオンを接触させることによ
つてイオン交換が行なわれ、さらにイオン交換と
同時もしくはその直後に歪点より高い温度に加熱
することによつてガラスの構造を再配列して応力
を除去している。その後、ガラスは歪点以下の温
度において再びカリウムイオンと接触される。こ
れはより良好なバランスのとれた応力パターンを
得るためである。しかしながら、機械強度の増大
は常に光学強化と何らかの関係があるものとは考
えられていない。
感光要素自体すなわち銀をイオン交換によつて
ガラス表面内に導入することも米国特許第
2904432号(Ross et al.)および第2732298号
(Stookey)に示されるように可能である。
米国特許第2628160号(Stookey)には化学的
に侵食され得る光核形成性ガラスが開示されてい
る。これらのガラスは選択的な照射とそれに続く
熱処理により結晶化する選択された領域を有する
ものとされている。この特許はガラスの結晶化領
域と非結晶化領域における侵食速度が大きく異な
つていることを開示している。前記ベルマン等の
米国特許出願はこれらのガラスを用いて光学パタ
ーンを形成することを開示している。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的はベルマン等の特許出願に開示さ
れた型の光学装置を改良した光学装置、特に形成
される装置固有の光学特性を変化させた光学装置
を提供することにある。
本発明の他の目的はこのような装置を製造する
ための容易な方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明による光学装置は光核形成性かつ結晶性
の珪酸リチウムガラス体からなり、少なくとも一
表面と一体化しかつ該表面上に隆起した透明ガラ
スレンズアレイを有し、各レンズが結晶化したガ
ラスマトリツクスにより包囲されている光学装置
であつて、レンズ表面下に延在する層におけるリ
チウムイオン含量が前記ガラス体組成におけるリ
チウムイオン含量の基準値よりも低く、リチウム
イオよりも大型でリチウムイオンと交換可能なア
ルカリ金属イオンの含量が前記ガラス体組成にお
ける該イオン含量の基準値よりも高く、レンズ中
におけるこのようなアルカリ金属イオンの分布が
放射状および軸状の濃度勾配に従つていることを
特徴とするものである。特定の一実施例態様によ
れば、レンズ表面には殆ど応力が存在せず、その
標準光学パワー(normal optical power)は増
大している。
また、本発明による光学装置の製造方法は光核
形成性珪酸リチウムガラス体を選択的に結晶化さ
せることにより、結晶化したマトリツクス表面と
一体化しかつ該表面上に隆起した球状透明レンズ
アレイの各レンズを該マトリツクスによつて包囲
することからなり、前記レンズ表面下の層に存在
するリチウムイオンを外部供給源から得たより大
型の一価イオンと交換することにより、放射状お
よび軸状の濃度勾配を有する変動性のアルカリ金
属イオン濃度分布を形成することを特徴とするも
のである。
前記のベルマン等の特許出願によれば、光核形
成性かつ結晶性の珪酸リチウムガラスは選択的に
短波長照射に暴露される。選択的な暴露は例え
ば、所望の光学レリーフすなわち隆起パターンに
対応する不透明なパターンを有する透明なマスク
を通して行なうことができる。ベルマン等により
開示された特に興味深いパターンはフオトコピー
用の画像転写に使用されるようなレンズアレイで
ある。
選択的な暴露時において、マスク中の不透明パ
ターンに遮蔽されたガラスの領域は不変であるの
に対し、暴露された領域には光核形成
(photonucleation)が起こる。次いでガラスを熱
処理すれば暴露された領域内の核上に結晶の成長
が起こる。これに対し、遮蔽された領域において
は結晶成長の基礎なとなるべき核が存在しないた
めに透明かつガラス質の状態が維持される。
さらに前記特許出願の開示するところによれば
ガラスの薄いシートもしくはストリツプにおいて
対照をなす透明ガラス領域と結晶化ガラス領域は
露出表面から反対側の表面までガラスを貫通して
延在させることができる。ドツトパターンを有す
るマスクがレンズアレイを製造するために用いら
れる場合、ドツトの下に発現する透明ガラス領域
はガラスを貫通して表面間に延在する密集した小
さな円筒となる傾向にある。露出領域は結晶化の
際により稠密化し、収縮する傾向にある。そし
て、ドツトもしくは円筒パターンにおいては結晶
化したマトリツクスが透明な円筒から陥没する傾
向にある。この結果、ガラス表面上にレンズアレ
イ状の隆起パターンが形成される。
光核形成性ガラスの特異的な結晶化とそれに続
く選択的な稠密化による隆起した光学パターンの
形成は前述のベルマン等による特許出願に詳細に
記載されている。同様に、形成したパターン、よ
り詳細にはレンズアレイおよび系も前記特許出願
に記載されいる。したがつて、前記特許出願はそ
の全体を本出願に引用する。
本発明者等は、ガラス表面下の層内においてイ
オンを交換することによつて従来の光学装置特有
の光学特性を変化させることができることを知見
した。特に本発明においてガラス中のリチウムイ
オンは外部供給源からのより大型なイオンと交換
される。イオン交換に用いられる大型イオンとし
て特に興味深いものは溶融塩浴から供給されるカ
リウムおよびナトリウムイオンである。
本発明者等の確信するところによれば、装置の
特質とそれによるイオン交換進行時の多様な方向
および速度のためにイオン交換後のガラス中にお
いてアルカリ金属イオンの濃度勾配が観察され
る。この結果、屈折率および分散にも勾配が生ず
る。これらの勾配を適当に制御することによつて
レンズ系内の収差を補正することが可能であり、
この結果、写真等の目的に用いられるレンズ系は
単純化される。
後に詳細に説明されるように、本発明者等はさ
らにイオン交換された領域を歪点より高温に加熱
するとレンズの光学パワーの大幅な増大が得られ
ることを知見した。この物理的効果により応力が
除去され、その結果、レンズの再成形が可能とな
る。
マイクロプローブ分析の結果、イオン交換工程
によつてレンズ内のアルカリイオンに放射状およ
び軸状の濃度勾配が形成されることが明らかとな
つた。特に、用いられた加工処理によればレンズ
中心におけるリチウムおよびカリウムの濃度が周
囲の濃度よりも低くなつた。この結果、イオン交
換の行なわれた範囲の深さにおいて放射状の勾配
がレンズ内に形成された。また、イオン交換の行
なわれた範囲の深さ方向においてアルカリ組成が
バルクガラスの組成から表面近傍の完全にイオン
交換された物質の組成まで変化しているため、軸
状の勾配が形成された。
前記3種のアルカリイオンは(下記第1表に示
すように)その電子分極率(electronic
polarizabilities)がかなり異なつている。
第1表 10-24cm3におけるアルカリイオンの電子分極率 イオン 分極率 Li+ 0.03 Na+ 0.14 K+ 1.33 また、存在するイオンのうち最も数が多く最も
分極し易いためにガラスの分極率を支配する酸素
アニオンの分極率は前記イオンの電界強度の違い
によつて様々に変化する。これら2つの効果が組
合わされる結果、ガラス中においてLi+を等モル
のK+で置換す場合には屈折率がかなり減少し、
Li+をNa+で置換す場合にはより大きな減少が生
ずる。これは装置に用いられる組成相等物のうち
全Li、全Na、全Kとしたものを比較すれば明ら
かとなる。付加的な効果として、屈折率と共にガ
ラスの分散もクラーマースークローニヒの関係式
(the kramers−kronig relations)に従つて変化
することがあげられる。すなわち、レンズ中に存
在するアルカリイオンの濃度勾配によつて屈折率
および分散双方の勾配が形成される。一方、これ
らの勾配によつてレンズの光学特性は同一の物理
的形状を有する均質なレンズによつて得られる特
性とは異なつたものとなる。このような効果は小
規模のものであるためレンズの総合的な画像形成
性に影響を及ぼすことはない。しかしながら、特
定の適用分野においてはレンズの光学特性の改変
が重要となることもある。
得られる勾配の正確な形状は加工処理に鋭敏に
影響される。必要とされるプロフイールは特定の
適用分野によつて異なるため、最適な効果を限定
する試みはなされていない。
濃度勾配の存在は、誘発された応力を弛緩さ
せ、かつレンズの物理的プロフイールを変える
(その結果、強度を増大させる)ためにサンプル
を歪点より高温に加熱したかどうかに無関係であ
る。応力の弛緩に要する時間は典型的なイオン交
換処理時間よりも短いため、この付加的な熱処理
によつて濃度勾配が影響を受けることは殆どな
い。したがつて、加工処理において歪点以上もし
くは以下における様々なイオン交換処理を歪点よ
り高温の熱処理と交互に行なうことができる。す
なわち、歪点より高温の熱処理によつてのみ、レ
ンズの物理的プロフイールが変化する。この結
果、特定の適用に望まれる物理的なレンズプロフ
イールと濃度勾配との厳密な組合わせ得ることが
できる。
しかしながら、最も重要なのはイオ交換がレン
ズの曲率半径を減少させる有意な効果を有するこ
とがあるという本発明者等の知見である。この結
果、レンズの光学パワーすなわち度が増大する。
化学的強化度と異なり、ガラスがガラス歪点より
高温に加熱されない限り、光学パワーの変化は認
められない。すなわち、ガラスがほぼ無応力状態
にまで弛緩する一方でレンズ曲率の変化が生ず
る。
この利点はその適用が限定されるものではない
が、特に画像転写用のレンズアレイの製造に有用
である。この事実はレンズの光学強度
(opticalstrength)が転写装置の寸法、したがつ
てコピー機器の寸法を減少させる上で重要な因子
であることから特に妥当性のあるものである。
当然のことながら、珪酸リチウムガラスのリチ
ウムイオンはナトリウム、カリウム、銀等、より
大型の一価イオンと交換できることが知られてい
る。このような交換はガラス歪点より低い温度に
おいて多くのガラスおよびガラスセラミツクスの
化学強化の基礎となつている。しかしながら、本
発明者等の知見によれば、このようなイオン交換
は結晶化したガラス中よりも透明なガラス中にお
いてより迅速かつより高度に生ずることが明らか
となつた。これは結晶妨害拡散(the crystals
impeding diffusion)の結果と考えることができ
る。また、これは単に結晶形成後に入手できるリ
チウムイオンが欠乏しているためと考えられるこ
ともできる。いずれにせよ、本発明者等の知見に
よれば、透明なレンズ要素においては正常なイオ
ン交換が生ずるのに対し、結晶化したマトリツク
スにおいては殆どイオン交換が生じない。
イオン交換をガラス歪点より低温で行なつた場
合にはその直後にガラスを歪点より高温に加熱し
なければならない。適当な浴が入手可能である限
りにおいて、より高温の浴を用いてイオン交換工
程と熱処理工程を組合わせることが好ましい。
しかしながら、銀イオンは自然に還元される傾
向がある。したがつて、透過性の光学機器に関し
ては、ナトリウムもしくはカリウムイオン源を使
用することが通常好ましい。
公知のイオン交換技術に従つて、あらゆる交換
性イオン源を使用することが可能である。しかし
ながら、本発明者等は溶融塩浴が本発明の目的に
最も適していることを見出した。通常は硝酸塩が
使用されるが、他のものも同様に使用できる。よ
り高い濃度が用いられる場合には塩の劣化とガラ
スへの侵食を防止するために塩混合物を使用して
もよい。
サンプルの光学特性はイオン交換の前後におい
て、レンズアレイの上下の所定の距離にある物体
の像の距離を、キヤリブレートされた焦点調整付
きの顕微鏡を用いて測定することによつて特徴づ
けることが可能である。レンズの度Pは下式 P=(NG−1)/r (ただし、式中rはメートル、Pはジオプター、
NGはガラスの屈折率である) に表わされるようにレンズの曲率半径rと関係し
ている。
暴露は一表面からのみ行なわれるため、サンプ
ルの対向する表面上のレンズは通常異なつてい
る。サンプル中のより深い領域の受ける放射量は
希薄であるため、サンプルの厚さに応じてガラス
の結晶化の程度は異なつている。このため、一般
に底部すなわち反対側表面に形成されるレンズの
度はより弱くなつている。
(実施例) レンズアレイを具現する一連のサンプルをベル
マン等により開示された方法に従つて製造した。
使用したガラスはコーニンググラスワークス
(Corning Glass Works)からコード(Code)
8603という名称で入手できるもので、重量部で表
わされる以下の組成、 SiO2 79.1 Li2O 9.4 Na2O 1.6 K2O 4.2 Al2O3 4.2 ZnO 1.0 Sb2O3 0.4 Au 0.0012 Ag 0.115 CeO2 0.015 SnO 0.003 を有していた。
各サンプルは2mm厚のガラスストリツプとし
た。選択的な暴露を行なうため、一方の面をクロ
ムドツトマスクで被覆した。使用したマスクは後
述するような配列で刻印された不透明なドツトを
有する透過性のマスクであつた。マスクした各サ
ンプルはオリールソラーシミユレーター(Oriel
solar simulator)からの紫外線照射に20分間暴
露した。こうして暴露したガラスストリツプは
560℃において30分間、熱処理してガラスの露出
部分でさらに核形成を行なつた後、温度を600℃
に上げて30分間加熱することによつてこれらの部
分を結晶化した。
この時点で各ガラスサンプルを観察すると、不
透明なマトリツクスに包囲された透明なガラスレ
ンズ系のアレイを有していることが認められた。
透明な各ガラス円筒の各端部にはマトリツクス表
面からわずかに隆起する球面状キヤツプが認めら
れた。これらはレンズとして機能するものであつ
た。各レンズの度は他の処理の前後においても測
定した。これらに続く処理条件の変化およびその
結果は以下に説明する。
実施例 1 レンズを有する1組のサンプルを375℃の硝酸
ナトリウム溶融塩浴中に60時間浸漬した。その
後、サンプルは450℃の硝酸カリウム溶融塩中に
22時間浸漬した。この処理後、1サンプルを取り
出し、水洗し、乾燥し、マイクロプローブスキヤ
ニング(microprobe scanning)用に調製した。
第1図は番号10で一般的に表わされる1つの
レンズ系の一部を具現するサンプルの一部分を示
す断面図である。レンズ系10は透明な(結晶化
していない)円筒部分12および球面レンズ部材
14ならびに結晶化した不透明なマトリツクス1
6を有している。本図面にはさらに円筒部分12
の直径に沿つてマイクロプローブスキヤンが行な
われるレベルを示す1組の水平線が間隔を置いて
書き込まれている。表面下に存在するこれらのス
キヤンレベルは「a」、「b」、「c」および「d」
で示されており、それぞれ第2a図、第2b図、
第2c図及び第2d図に示すスキヤンの結果に対
応している。
第2a図〜第2d図においてカリウム含量は
「K」、ナトリウム含量は「Na」、リチウム含量は
「Li」でそれぞれ表わされている。また横軸には
円筒の直径がミクロン単位でプロツトされてい
る。イオン濃度は百分率を用いて縦軸上に対数で
表示している。
これらの図面から、深さが増すにつれてナトリ
ウムイオンが増大し、カリウムイオンが減少する
ことが認められよう。また、スキヤンラインは8
ポイントのなだらかなカーブを有しており、この
カーブから所定の加工処理条件下に得られる放射
状の勾配が明らかとなる。特に留意すべきこと
は、イオン交換された深さを超えるより深いレベ
ルにおいて放射状の勾配が殆ど消滅することであ
る。
実施例 2 前述のように調製したレンズアレイサンプルを
375℃のNaNO3塩浴に浸漬した。1時間後にサン
プルを取り出し、洗浄し、秤量した。その後、サ
ンプルを塩浴中に戻し、同温でさらに3時間処理
した。次いで秤量の後、サンプルを65時間にわた
つて塩浴処理した。最後にサンプルを450℃の硝
酸カリウム浴中に浸漬し、この温度を22時間保持
した。ガラス歪点(grass strain point)は416
℃であつた。
各処理後の増加重量を百分率に換算し、Δm/
0(%)で示す。
Δm/m0(%) 1時間375℃ 0.06 4時間375℃ 0.12 69時間375℃ 0.49 +22時間450℃ 0.82 各処理の前後に前面および背面の双方において
レンズの度をジオプター単位で測定した。背面の
レンズは前述のように常により弱くなつている。
各ナトリウム塩浴処理後の測定値は常に520ジオ
プター(前面)および425ジオプター(背面)で
あり、カリウム塩浴処理後まで変化は認められな
かつた。カリウム塩浴処理後における前面および
背面の測定値はそれぞれ775ジオプターおよび560
ジオプターであつた。
KNO3浴処理後の急激な増大は2つの因子に起
因するものであつた。450℃という温度はガラス
歪点より高温である。したがつて、ナトリウム処
理中に導入された応力はその結果生ずるレンズ外
形の変化と共に弛緩した。またリチウムイオン
(Li+)とカリウムイオン(K+)とが交換される
ことにより、レンズの度がさらに増加した。後者
については実施例3において確認された。
実施例 3 他のレンズアレイサンプルを累積的に1時間、
5時間および21時間、KNO3塩浴中に浸漬した。
前述のように浴は450℃に保持し、各中断時に重
量変化を測定し、開始前および終了時にレンズの
度を測定した。
以下に重量変化を百分率で示す。
Δm/m0(%) 1時間450℃ 0.05 5時間450℃ 0.13 21時間450℃ 0.26 最終的なレンズの度数はより多きなものであつ
たが実施例2ほど大きくはなかつた。この事実は
実施例2におけるNa+の役割を示唆するものであ
る。ジオプター単位による測定値は590(前面)お
よび540(背面)であり、これに対し初期値は520
(前面)および425(背面)であつた。
実施例 4 第3のレンズアレイサプルを375℃のNaNO3
浴中に16時間浸漬した。0.19%の重量増加が認め
られたが、レンズの度は変化しなかつた。
次いでサンプルを大気中において1時間、450
℃に加熱した。測定値によれば前面および後面に
おけるレンズの度はこの高温処理後にそれぞれ
520から550、425から500(いずれもジオプター単
位)に増加した。次いでサンプルをさらに4時
間、大気中において450℃に加熱したが、変化は
認められなかつた。この事実から、Na+イオン交
換中に導入された応力は450℃1時間の加熱によ
つて完全に弛緩することが示された。
実施例 5 上述の各例において選択的な照射および熱処理
によつて製造されたレンズの寸法は一定であつ
た。レンズの直径は300ミクロンであり、それぞ
れの中心の間隔が400ミクロンとなるように形成
した。レンズ寸法に関係なく効果を示すため、
様々な寸法および間隔で1連のレンズを製造し
た。データを得た3種のサンプルは200/240(す
なわち、直系200ミクロンで中心間隔240ミクロン
のもの)、300/360および400/480であつた。
各レンズアレイサンプルは60重量%のKNO3
40重量%のNaNO3とからなる425℃の溶融塩浴中
に15時間浸漬した。塩浴処理前後における各サン
プルの度を前面および背面において測定した。そ
の結果を以下に示す。
レンズ(前面/背面)の度(ジオプター) レンズ寸法 (ミクロン) 処理前 処理後 200/240 890/360 890/550 300/360 625/250 700/400 400/480 410/195 470/240 実施例 6 2つのサンプル、すなわち直径300ミクロンの
レンズと直径400ミクロンのレンズに対し、レン
ズ発現前にイオン交換処理を行なつてその影響を
調べた。各サンプルは375℃のNaNO3塩浴に1時
間浸漬した。対照サンプルに対してはいかなるイ
オン交換処理も行なうことなく同一寸法のレンズ
を発現させ、レンズの度数変化を調べた。
結果は以下の通りであつた。
レンズ(前面/背面)の度(ジオプター) レンズ寸法 無交換 イオン交換 300ミクロン 940/320 660/60 400ミクロン 520/250 390/110 従来のイオン交換はレンズの度に対して悪影響
を与えることがこれらの結果から明らかとなつ
た。実際にイオン交換時間が長くなるとレンズの
度がゼロにまで減少することもあり、レンズ形成
効果はかなり減少する。
(発明の効果) 本発明による光学装置においては、ガラスと外
部イオン供給源との間でイオン交換を行なうこと
によりガラス本来の光学特性を変化させている。
特に、ガラス中にイオン濃度勾配を形成すること
によつて屈折率および分散にも勾配が得られる。
したがつて、本発明によれば光学パワー(度数)
を増加させたレンズアレイからなる光学装置を得
ることが可能である。
すなわち、本発明はイオン交換による化学的強
化工程を光学系におけるレンズの度数の改良に応
用できることを明らかにしたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による光学装置の一部分を示す
断面図、第2a図、第2b図、第2c図および第
2d図はそれぞれ第1図のの破線a,b,cおよ
びdに沿つたイオン濃度を示すグラフである。 10……レンズ系、12……円筒部分、14…
…球面レンズ部材、16……マトリツクス。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 光核形成性かつ結晶性の珪酸リチウムガラス
    体からなり、少なくとも一表面と一体化しかつ該
    表面上に隆起した透明なガラスレンズアレイを有
    し、該レンズアレイの各レンズが結晶化されたガ
    ラスマトリツクスにより包囲されている光学装置
    において、 前記レンズ表面下に延在する層におけるリチウ
    ムイオン含量が前記ガラス体組成におけるリチウ
    ムイオン含量の基準値よりも低く、リチウムイオ
    ンよりも大型でリチウムイオンと交換可能なアル
    カリ金属イオンの含量が前記ガラス体組成におけ
    る該イオン含量の基準値よりも高く、前記レンズ
    における前記アルカリ金属イオンの分布が放射状
    および軸状の濃度勾配に従つていることを特徴と
    する光学装置。 2 前記アルカリ金属イオンがナトリウムイオン
    もしくはカリウムイオンであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の光学装置。 3 前記ガラス体が、2つの対向する表面から隆
    起しかつ該表面と一体化した透明なガラスレンズ
    アレイを有していることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の光学装置。 4 前記レンズ表面において応力が殆ど存在せ
    ず、標準光学パワーが増大していることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の光学装置。 5 光核形成性かつ結晶性の珪酸リチウムガラス
    体からなり、該ガラス体を貫通して延在する互い
    に平行なレンズ系アレイを有し、該レンズ系アレ
    イの各レンズが結晶化されたガラスマトリツクス
    により包囲されており、前記レンズ系アレイがそ
    れぞれ前記ガラス体の対向する表面において該表
    面上にレンズアレイを形成する球面レンズとなつ
    ている透明ガラスの円筒状ロツドからなる光学装
    置において、 前記各レンズの表面下に延在する層におけるリ
    チウムイオン含量が前記ガラス体組成におけるリ
    チウムイオン含量の基準値よりも低く、リチウム
    イオンよりも大型でリチウムイオンと交換可能な
    アルカリ金属イオンの含量が前記ガラス体組成に
    おける該イオン含量の基準値よりも高く、前記レ
    ンズにおける前記アルカリ金属イオンの分布が放
    射状および軸状の濃度勾配に従つていることを特
    徴とする光学装置。 6 前記アルカリ金属イオンがナトリウムイオン
    もしくはカリウムイオンであることを特徴とする
    特許請求の範囲第5項記載の光学装置。 7 前記レンズ表面において応力が殆ど存在せ
    ず、標準光学パワーが増大していることを特徴と
    する特許請求の範囲第5項記載の光学装置。 8 核形成珪酸リチウムガラス体を選択的に結晶
    化させることにより、結晶化したマトリツクス表
    面と一体化しかつ該表面上に隆起した球面透明レ
    ンズアレイの各レンズを該マトリツクスによつて
    包囲することからなる光学装置の製造方法におい
    て、 前記レンズ表面下の層に存在するリチウムイオ
    ンと外部供給源から得たより大型の一価イオンと
    を交換することにより、放射状および軸状の濃度
    勾配を有する変動性のアルカリ金属イオン濃度分
    布を形成することを特徴とする方法。 9 前記イオンの交換を行なつた後、該レンズを
    ガラス歪点よりも高い温度に加熱することによ
    り、圧縮応力を除去すると共にレンズの光学パワ
    ーを増大させることを特徴とする特許請求の範囲
    第8項記載の方法。 10 前記イオンの交換をガラス歪点より高い温
    度において行なうことにより、該イオンの交換と
    熱処理を同時に行なうことを特徴とする特許請求
    の範囲第8項記載の方法。 11 前記イオンの交換を溶融塩浴から行なうこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第8項記載の方
    法。 12 前記塩浴の温度をガラス歪点より高くする
    ことを特徴とする特許請求の範囲第11項記載の
    方法。 13 前記一価イオンがナトリウムイオンもしく
    はカリウムイオンであることを特徴とする特許請
    求の範囲第8項記載の方法。
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