JPH0523398A - カテーテル - Google Patents

カテーテル

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JPH0523398A
JPH0523398A JP3205403A JP20540391A JPH0523398A JP H0523398 A JPH0523398 A JP H0523398A JP 3205403 A JP3205403 A JP 3205403A JP 20540391 A JP20540391 A JP 20540391A JP H0523398 A JPH0523398 A JP H0523398A
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hardness
catheter
polymers
continuously
polymer
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JP3205403A
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Takashi Kawabata
隆司 川端
Masaru Okawa
勝 大川
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】体内の器官にカテーテルを挿入した場合、器官
を傷つけ難く、しかもトルクコントロール性などの操作
性の良いカテーテルを提供する。 【構成】手元部が硬く先端部が軟らかくて、硬度が手元
側から先端側に向かって連続的に変わっているカテーテ
ルにより安全性及び操作性を良くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カテーテルの長さ方向
に硬度が連続的に変化しているカテーテルに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】カテーテルは、本来硬い方がトルクコン
トロール性などが良いために扱い易い。しかしながら、
カテーテルは心臓血管系や消化器系などのような人体の
各器官に挿入されて用いられるので、各器官を傷付けな
いことや各器官に穴を開けたりしないことが重要であ
る。従来より、器官を傷付けないために、先端ソフトチ
ップカテーテルと呼ばれているカテーテルの先端部分を
軟らかくしたカテーテルが知られている。このような先
端ソフトチップカテーテルは、先端に軟らかい樹脂チュ
ーブを接続する方法、先端のみを可塑化する方法、軟ら
かいカテーテルの一部に金属や硬いプラスチック製のス
タイレットという中芯を入れる方法、あるいは均一に押
し出したカテーテルの先端部を除く部分を紫外線架橋や
放射線架橋などにより硬化させる方法などにより作られ
ている。しかしながら、これらの先端ソフトチップカテ
ーテルは硬い部分から一気に軟らかい部分に変わってい
るためにトルクコントロール性が悪いという欠点があっ
た。さらに、これらの先端ソフトチップカテーテルは一
旦カテーテルを作った後先端のみを軟らかくするための
後処理をしなければならず効率的に製造することができ
ないという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来のカテーテルの欠点に鑑みてなされたもので、器官を
傷付け難く、しかも操作性の良いカテーテルを提供する
ことを目的とする。また、本発明は、先端のみを軟らかく
するための後処理操作をしなくても効率的に製造するこ
とができる安全性及び操作性の良いカテーテルを提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、カテーテルの硬
度を手元側から先端側に向かって連続的に変えることに
よって上記目的を達成することを見い出し、本発明を完
成するに至った。すなわち、本発明は、次の各項の発明
よりなるものである。 1 手元部が硬く先端部が軟らかく、かつ硬度が手元側
から先端側に向かって連続的に変わっているカテーテ
ル。 2 2以上の硬度の異なるポリマー、又はポリマーと可
塑剤を溶融混練押出する際にその混合比を連続的に変化
させて押出して製造されている、手元部が硬く先端部が
軟らかくて、硬度が手元側から先端側に向かって連続的
に変わっているカテーテル。 3 2以上の硬度の異なるポリマーを多層押出する際
に、少なくとも2層のポリマーの供給量比を連続的に変
化させて押出して製造されている、手元部が硬く先端部
が軟らかくて、硬度が手元側から先端側に向かって連続
的に変わっているカテーテル。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。 本発明は、手元部が硬く、先端部が軟らかくなっている
ことが必要である。手元部が硬いので扱い易く、先端部
が軟らかいので各器官を傷つけ難い。手元部の硬さ及び
先端部の軟らかさは、カテーテルの用途によって適宜選
択して決めれば良いものであり、特に限定されるもので
はないが、通常、手元部の硬さはショア硬度で60D以
上であり、好ましくは60D〜75Dであり、先端部の
軟らかさはショア硬度で60D以下であり、好ましくは
50D〜20Dである。なお、手元部及び先端部は、硬
度が連続的に変わっていてもよいが、連続的に変わって
いなくても良い。
【0006】本発明は、硬度が、手元側から先端側に向
かって連続的に変わっていることが必要である。ここで
連続的に変わっているとは、断続的に変わっているもの
も含む意味である。硬度の断続的変化とは、硬度が一定
の部分が少しずつ硬度を変えて順次配列されている状態
をいう。
【0007】硬度の変化率は、目的とするカテーテルに
よって適宜選定すれば良いが、好ましい硬度の変化率
は、例えば0.5〜5cm/ショア硬度1Dの範囲内であ
る。この硬度の変化率は、硬度が連続的に変化している
部分の全体にわたって一定でも良いし、一定でなくても
良い。これは、製造及び使用しようとするカテーテルの
種類、目的、適用される部位により設計される。
【0008】硬度が連続的に変化している部分は、必ず
しも手元部から先端部にかけての全体である必要はない
が、カテーテルの全長の1/2以上であることが好まし
く、さらにカテーテルの全長の2/3以上であることが
好ましく、特にカテーテルの全長の3/4以上であるこ
とが好ましい。なお、本発明のカテーテルの長さ及び断
面の大きさは、特に限定されるものではなく用途及び目
的に応じて適宜選択して決められれば良い。
【0009】また、硬度の連続的な変化は、必ずしも手
元側から先端側に向かって軟らかくなっている必要はな
く、途中に手元側から先端側に向かって硬くなる部分を
有していても良いが、カテーテルとしては一般に手元側
から先端側に向かって一貫して軟らかくなっている方が
好ましい。また、本発明のカテーテルは、硬度が連続的
に変化しているので急激な硬度の変化がない。このた
め、トルクコントロール性などの操作性が極めて優れて
おり、またスタイレットなどを使う必要がないので簡便
に使用することができる。
【0010】本発明のカテーテルの材料としては、特に
限定されるものではないが、ポリマーが好ましい。ポリ
マーとしては、種々のポリマーが適応でき、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレ
タン、テフロンなどのポリフルオロエチレン、ポリエス
テル、ナイロンなどのポリアミド、ポリカーボネート、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸
共重合体、ポリジメチルシロキサンとポリウレタンのブ
ロック共重合体、シリコンゴム、及びこれらの変成ポリ
マーなどが挙げられる。これらのポリマーは一種単独で
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】また、これらのポリマーには、可塑剤を配
合してもよい。可塑剤としては、特に限定されるもので
はなく使用するポリマーの種類に応じて適宜選定すれば
よいが、例えば、流動パラフィン、天然パラフィン、ポ
リエチレンワックス、塩素化炭化水素などの炭化水素、
ステアリン酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ステアリン
酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸亜鉛などの金属セッケン、ステ
アリン酸などの脂肪、ステアリン酸アミド、パルミチン
酸アミド、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビ
スステアリルアミドなどの酸アミド、ステアリン酸ブチ
ル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸モノグリセリド
などのエステルなどが挙げられる。さらに、これらのポ
リマーには、抗凝固剤などの各種添加剤を配合してもよ
い。
【0012】本発明のカテーテルは、2以上の硬度の異
なるポリマー、又はポリマーと可塑剤の混合比を連続的
に変化させて溶融押出して製造することができる。2以
上の硬度の異なるポリマーの混合比及びポリマーと可塑
剤との混合比は、特に限定されるものではなく要求され
る硬度により適宜選定するばよい。本発明のカテーテル
は、これらの2以上の硬度の異なるポリマー、又はポリ
マーと可塑剤の配合割合を変えることにより容易に硬度
を変えることができる。2以上の硬度の異なるポリマー
は、異種のポリマーである必要はなく、同種のポリマー
でもよい。また、これらのポリマーは、相溶性のよいポ
リマーの組み合わせが好ましく、この意味で同種のポリ
マーの組み合わせが好ましい。硬度の異なる同種のポリ
マーには、分子量の異なるポリマー、可塑剤の配合量が
異なるポリマーなどがある。
【0013】なお、この場合多層構造にしても良い。こ
こで、多層とは2層以上を意味するが、2層〜4層が好
ましい。すなわち、多層の各層を2以上の硬度の異なる
ポリマー、又はポリマーと可塑剤の混合比を連続的に変
化させて溶融押出しても良く、少なくとも1層を2以上
の硬度の異なるポリマー、又はポリマーと可塑剤の混合
比を連続的に変化させて溶融押出しても良い。このよう
に多層構造にすると、硬度の調整がやり易くなるので、
好ましい。特に少なくとも1層を硬度の変化のないもの
にすると、硬度の調整がやり易い。
【0014】また、本発明のカテーテルは、2以上の硬
度の異なるポリマーを多層押出する際に少なくとも2層
のポリマーの供給量比を連続的に変化させて溶融押出し
て製造することができる。各層の硬度は、要求されるカ
テーテルの性状に応じて適宜選定すれば良いが、最外
層、最内層、及び最外層と最内層の中間層がある場合は
その各中間層の硬度は、これらの層のうち少なくとも2
層の硬度が異なることが必要である。また、最外層を柔
らかい層にし、内層になるにつれて硬い層にしても良
く、またその逆にしても良い。さらに、最外層と最内層
の間にある中間層は、最外層又は最内層よりも硬くても
良く、柔らかくても良い。
【0015】ポリマーの供給量比を変えることは、別の
言い方をすればカテーテルの幅方向の断面の各層の断面
積比を変えることと表現することができる。カテーテル
の硬度を連続的に変化させるには、少なくとも2層のポ
リマーの供給量比又は2層の幅方向の断面積比を変える
ことにより、カテーテルの硬度を連続的に変化させるこ
とができる。供給量比は、要求されるカテーテルの性状
に合わせて適宜選択すれば良く、通常0.1〜10の範
囲で変えられる。
【0016】2以上のポリマーの混合比を変えて溶融押
出する方法は、種々の方法が適応でき、例えば一台の押
出機の一つのホッパーに硬度の異なる2以上のポリマー
を経時的に連続して配合割合を変えて供給する方法、一
台の押出機の複数のホッパーに硬度の異なる2以上のポ
リマーをそれぞれ供給する際に少なくとも一つのホッパ
ーからのポリマーの供給速度を経時的に連続して変えて
供給する方法、二台以上の押出機をダイスの上流で連結
させて各押出機から供給される溶融ポリマーの少なくと
も一つのポリマーの供給速度を経時的に連続して変えて
ポリマーを混合して押出す方法、あるいはこれらの方法
を組み合わせて用いる方法などが挙げられる。なお、各
ポリマーの混合をよくする為にダイスの手前にスタティ
クミキサーを配置してもよい。
【0017】押出機の温度、スクリューの回転数などの
設定条件は、ポリマーの特性、押出機の特性などを考慮
して適宜選定すればよく、特に限定されるものでない
が、混合するポリマーの溶融粘度を同じにするように設
定すればポリマーが混合し易いので好ましい。また、カ
テーテルの所望の部分を所望の硬度にコントロールする
ために、押出機、チューブ引取機、ギアポンプなどの条
件も適宜考慮して選定される。
【0018】また、ポリマーと可塑剤の混合比を変えて
溶融押出する方法は、種々の方法が適応でき、例えば一
台の押出機の一つのホッパーに1種以上のポリマーと可
塑剤を経時的に連続して配合割合を変えて供給する方
法、一台の押出機のダイスの上流で可塑剤をギアポンプ
などで注入させて押出機から供給される溶融ポリマーと
混合させる際にポリマーの供給速度及び可塑剤の供給速
度のどちらか一方あるいは両方を経時的に連続して変え
てポリマーと可塑剤を混合して押出す方法、あるいはこ
れらの方法を組み合わせて用いる方法などが挙げられ
る。なお、ポリマーと可塑剤の混合をよくするためにダ
イスの手前にスタティクミキサーを配置してもよい。
【0019】このように溶融混合されたポリマーは、ダ
イスを通ってチューブ状に押出され、冷却され、必要に
応じ適度に延伸されて引き取られ、適当な箇所を切断す
ると、カテーテルが製造できる。この押出機を使用して
本発明のカテーテルを製造する方法は、効率よく連続し
て製造できるので好ましい。特にチューブがカテーテル
の手元部と手元部、カテーテルの先端部と先端部が次々
に連結されているように構成されていると、つまり、カ
テーテルの先端部に相当する軟らかい部分、続いて硬度
が硬くなって行く部分、続いてカテーテルの手元部に相
当する硬い部分、続いて硬度が軟らかくなって行く部分
というような硬い部分と軟らかい部分が交互に連続して
繰り返しているチューブが製造されると、チューブの硬
い部分と軟らかい部分を切断することにより無駄無く効
率的にカテーテルが製造できる。また、多層構造のカテ
ーテルの少なくとも2層を、硬度の異なるポリマーの供
給量比を変えて溶融押出する方法は、ダイス部で溶融ポ
リマーを合流することができる少なくとも2台の押出機
のポリマーの供給量を変えて多層押出する方法などによ
り行うことができる。
【0020】本発明のカテーテルは、心臓血管カテーテ
ル、熱希釈カテーテル、センサー内蔵カテーテル、透析
用カテーテル、選択的動注用カテーテル、塞栓カテーテ
ル、造影カテーテル、ERCP(内視鏡的逆行性胆すい
造影)カテーテルなどの種々の用途に用いることができ
る。例えば、本発明のカテーテルを熱希釈カテーテルと
して用いた場合、先端が硬くないので血流にのり流れ易
く、心臓や血管を傷付けないでしかも操作性が良い。ま
た、本発明のカテーテルを造影カテーテルとして用いた
場合、手元のトルクが先端部に伝わり易い。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるもの
ではない。 実施例1 硬度の異なるポリマーとして、ショア硬度75Dのポリ
ウレタンとショア硬度30Dのポリウレタンを使用し、
ダイスの手前で連結している二台の押出機にそれぞれの
ポリウレタンを供給し溶融混合して押出した。押出機の
温度をそれぞれ180℃、175℃に設定し、押出機の
回転数をコンピューター制御により経時的に連続して変
えて2種のポリウレタンの混合比を0〜100%の範囲
で一定速度で変え、硬度が連続的に変化しているチュー
ブを押出した。押出されたチューブは水槽で冷却されて
巻き取られた。製造されたチューブは、最も軟らかい部
分がショア硬度30Dであり、最も硬い部分がショア硬
度75Dであった。最も軟らかい部分と最も硬い部分の
間の硬度が連続的に変化している部分の長さは1.5m
であり、硬度の変化率は約3cm/ショア硬度1Dであ
り、この硬度が連続的に変化している部分が最も軟らか
い部分と最も硬い部分の間に繰り返し配置されている状
態であった。このチューブを最も軟らかい部分と最も硬
い部分で切断しカテーテルを製造した。得られたカテー
テルは、手元部が硬く先端部が軟らかいものであり、硬
度が手元側から先端側に向けて連続的に軟らかくなって
いた。このカテーテルを熱希釈カテーテルとして用いた
ところ極めてトルクコントロール性が良好であった。
【0022】実施例2 硬度の異なるポリマーとして、ショア硬度70Dのポリ
アミドとショア硬度25Dのポリアミドを使用し、ダイ
スの手前で連結している二台の押出機にそれぞれのポリ
アミドを供給し溶融混合して押出した。押出機の温度を
それぞれ210℃、205℃に設定し、押出機の回転数
をコンピューター制御により経時的に連続して変えて2
種のナイロンの混合比を0〜100%の範囲で一定速度
で変え、硬度が連続的に変化しているチューブを押出し
た。押出されたチューブは水槽で冷却されて巻き取られ
た。製造されたチューブは、最も軟らかい部分がショア
硬度25Dであり、最も硬い部分がショア硬度70Dで
あった。最も軟らかい部分と最も硬い部分の間の硬度が
連続的に変化している部分の長さは1.1mであり、硬
度の変化率は2.4cm/ショア硬度1Dであり、この硬
度が連続的に変化している部分が最も軟らかい部分と最
も硬い部分の間に繰り返し配置されている状態であっ
た。なお、このチューブは最も硬い部分が20cmあり、
この間は硬度が変化しておらず、最も軟らかい部分が2
0cmあり、この間も硬度が変化していなかった。このチ
ューブを最も軟らかい部分と最も硬い部分で切断しカテ
ーテルを製造した。得られたカテーテルは、手元部がシ
ョア硬度70Dの硬さの一定な硬い部分が10cmあり、
先端部がショア硬度25Dの硬さの一定な軟らかい部分
が10cmあり、硬度が手元側から先端側に向けて連続的
に軟らかくなっていた。このカテーテルを熱希釈カテー
テルとして用いたところ極めてトルクコントロール性が
良好であった。
【0023】実施例3 ショア硬度70Dのポリ塩化ビニルと可塑剤としてジオ
クチルフタレート(DOP)を使用し、押出機のダイス
の手前でDOPをギアポンプで注入して押出機から供給
されるポリ塩化ビニルと混合しさらにスタティクミキサ
ーにより溶融混合して押出した。押出機の温度を205
℃に設定し、DOPの供給速度を経時的に連続して変え
てDOPの混合比を0〜50wt%の範囲で一定速度で変
え、硬度が連続的に変化しているチューブを押出した。
押出されたチューブは水槽で冷却されて巻き取られた。
製造されたチューブは、最も軟らかい部分がショア硬度
30Dであり、最も硬い部分がショア硬度70Dであっ
た。最も軟らかい部分と最も硬い部分の間の硬度が連続
的に変化している部分の長さは2mであり、硬度の変化
率は5cm/ショア硬度1Dであり、この硬度が連続的に
変化している部分が最も軟らかい部分と最も硬い部分の
間に繰り返し配置されている状態であった。なお、この
チューブは最も硬い部分が20cmあり、この間は硬度が
変化しておらず、最も軟らかい部分が20cmあり、この
間も硬度が変化していなかった。このチューブを最も軟
らかい部分と最も硬い部分で切断しカテーテルを製造し
た。得られたカテーテルは、手元部がショア硬度70D
の硬さの一定な硬い部分が10cmあり、先端部がショア
硬度30Dの硬さの一定な軟らかい部分が10cmあり、
硬度が手元側から先端側に向けて連続的に軟らかくなっ
ていた。このカテーテルを熱希釈カテーテルとして用い
たところ極めてトルクコントロール性が良好であった。
【0024】実施例4 硬度の異なるポリマーとして、ショア硬度70Dのポリ
アミドとショア硬度25Dのポリアミドを使用し、ダイ
スの手前で連結している二台の押出機にそれぞれのポリ
アミドを供給しショア硬度70Dのポリアミドを外層と
して2層押出した。押出機の温度をそれぞれ210℃、
205℃に設定し、押出機の回転数をコンピューター制
御により経時的に連続して変えて2種のポリアミドの供
給量比を1/10〜1/2の範囲で一定速度で変え、硬
度が連続的に変化しているチューブを押出した。押出さ
れたチューブは水槽で冷却されて巻き取られた。製造さ
れたチューブは、最も軟らかい部分がショア硬度40D
であり、最も硬い部分がショア硬度65Dであった。最
も軟らかい部分と最も硬い部分の間の硬度が連続的に変
化している部分の長さは1.1mであり、硬度の変化率
は4.4cm/ショア硬度1Dであり、この硬度が連続的
に変化している部分が最も軟らかい部分と最も硬い部分
の間に繰り返し配置されている状態であった。なお、こ
のチューブは最も硬い部分が20cmあり、この間は硬度
が変化しておらず、最も軟らかい部分が20cmあり、こ
の間も硬度が変化していなかった。このチューブを最も
軟らかい部分と最も硬い部分で切断しカテーテルを製造
した。得られたカテーテルは、手元部がショア硬度65
Dの硬さの一定な硬い部分が10cmあり、先端部がショ
ア硬度40Dの硬さの一定な軟らかい部分が10cmあ
り、硬度が手元側から先端側に向けて連続的に軟らかく
なっていた。このカテーテルを熱希釈カテーテルとして
用いたところ極めてトルクコントロール性が良好であっ
た。
【0025】
【発明の効果】本発明のカテーテルは、カテーテル先端
部が軟らかく手元部が硬く、しかも手元側から先端側に
向けて連続的に軟らかくなっているので、各器官を傷付
け難くしかもトルクコントロール性などの操作性が良い
利点がある。さらに、本発明のカテーテルは、押出機を
使って硬さの異なる2種以上のポリマー又はポリマーと
可塑剤の配合割合を変えることにより、あるいは押出機
を使って各層のポリマー供給量比を変えることにより、
簡単にしかも効率的に製造することができる利点があ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】手元部が硬く先端部が軟らかく、かつ硬度
    が手元側から先端側に向かって連続的に変わっているカ
    テーテル。
  2. 【請求項2】2以上の硬度の異なるポリマー、又はポリ
    マーと可塑剤を溶融混練押出する際にその混合比を連続
    的に変化させて押出して製造される請求項1記載のカテ
    ーテル。
  3. 【請求項3】2以上の硬度の異なるポリマーを多層押出
    する際に、少なくとも2層のポリマーの供給量比を連続
    的に変化させて押出して製造される請求項1記載のカテ
    ーテル。
  4. 【請求項4】先端部にバルーンが設けられている請求項
    1乃至3記載のカテーテル。
JP3205403A 1991-07-22 1991-07-22 カテーテル Pending JPH0523398A (ja)

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