JPH0523246U - 方位スイツチ付トラツクボール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】表示装置のディスプレイ上に指定用表示として
表示されるマーカの迅速な移動性を確保する。 【構成】トラックボール１０ａのボール１の周囲に複数
個のスイッチ，方位スイッチ（前）２，方位スイッチ
（左）３，方位スイッチ（後）４および方位スイッチ
（右）５を配置し，これらの方位スイッチが押下された
場合，押下されたスイッチの方位に対応した偏位方向で
の大きい偏位量を出力してマーカの急速移動を可能とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は方位スイッチ付トラックボールに関し，特にレーダ装置の表示装置の ディスプレイ上に表示されるマーカの位置を迅速に制御する方位スイッチ付トラ ックボールに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のトラックボールは図４の側面図（ａ）および平面図（ｂ）に示す如く， 球形のボール１を配備したトラックボール１０として構成される。

【０００３】 図５は，従来のトラックボールのブロック図である。ボール１の回転は，Ｘ方 位検出計６により，左右方向のＸ方向偏位方向ＸＤとＸ方向偏位量ＸＳとして出 力部８に供給され，Ｙ方位検出計７により前後方向のＹ方向偏位方向ＹＤとＹ方 向偏位量ＹＳとして出力部８に供給される。出力部８は，これら４つの信号を編 集したトラックボール偏位信号ＳＴを外部装置に出力する。

【０００４】 出力ＳＴは，表示装置または表示装置を制御する装置に提供され，表示装置の ディスプレイ上の表示マーカの表示装置を制御するのに利用される。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

この従来のトラックボールは，表示装置のディスプレイ上に表示されるマーカ を制御する場合，マーカを所望の位置へ迅速に移動する場合，特に大幅に移動す る場合には，トラックボールを所望の方向に対し多数回回転させてアクセスする 必要があり，操作性が悪かった。

【０００６】 また，特に，手操作によるボールの回操作が困難な方向に対するマーカの移動 に対しては，ボールの回転操作が遅くなり，多大の時間を要するという問題点が あった。

【０００７】 本考案の目的は上述した欠点を除去し，マーカを迅速に移動できることを可能 とした方位スイッチ付トラックボールを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案のトラックボールは，表示装置のＣＲＴディスプレイ上に表示する指定 記号としてのマーカの動きを制御するトラックボールにおいて，トラックボール の周囲にトラックボールの前後および左右の４方位に対応させて配設した方位ご とに少なくとも１つずつの方位スイッチと，前記方位スイッチの押下により押下 された前記方位スイッチの対応方位における偏位量を前記マーカが移動希望位置 近傍に移動可能な大きさとして発生し出力する出力部とを備えて構成される。

【０００９】

【実施例】

次に，本考案について図面を参照して説明する。

【００１０】 図１は，本考案の一実施例の方位スイッチ付トラックボールの構成を示す側面 図（ａ）および平面図（ｂ）であり，トラックボール１０ａのボール１の周囲に ４個の方位スイッチ，方位スイッチ（前）２，方位スイッチ（左）３，方位スイ ッチ（後）４および方位スイッチ（右）５が配置されている状態を示す。

【００１１】 図２は，図１の実施例のブロック図である。

【００１２】 図２において，ボール１，Ｘ方位検出部６およびＹ方位検出部７は図５に示す 通常のトラックボールと同様な動作をする。つまり，ボール１の回転を，Ｘ方位 検出部６でＸ方向偏位方向ＸＤおよびＸ方向偏位量ＸＳ，Ｙ方位検出部７でＹ方 向偏位方向ＹＤおよびＹ方向偏位量ＹＳを検出し，出力部８ａへ出力する。出力 部８ａはこれらＸＤ，ＸＳ，ＹＤおよびＹＳを編集し，トラックボールの変位信 号ＳＴとして外部へ出力する。

【００１３】 次に，方位スイッチが押下された場合について説明する。

【００１４】 たとえば，方位スイッチ（前）２が押下された場合，方位スイッチ２の出力Ｓ ２は出力部８ａに供給される。

【００１５】 出力部８ａでは，入力したＳ２にもとづいて方位スイッチ（前）２がＹ方向の 前方向に設置されていることに対応した値，つまりＸ方向偏位方向ＸＤを０，Ｘ 方向偏位量ＸＳを０，Ｙ方向偏位方向ＹＤを前，Ｙ方向偏位量を一定値としたト ラックボール偏位信号ＳＴとして出力する。

【００１６】 他の方位スイッチが押下された場合についても，図３に示すようにそれぞれの 方位スイッチの設置位置に対応したトラックボール偏位信号ＳＴが出力される。

【００１７】 なお，本実施例においては，方位スイッチ数を４個としたが，この数は，そぞ の方位について複数設定できることは明らかである。

【００１８】 また，本考案の方位スイッチ付トラックボールは，原理上従来のトラックボー ルと出力信号フォーマットを整合させることが可能で，従来のトラックボールと の互換性を有することも容易に実施できることは明らかである。

【００１９】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は，従来のトラックボール機能に，マーカを移動位 置近傍にシフトさせる方位スイッチによる偏位方向と偏位量の出力機能を追加す ることにより，表示装置のディスプレイ上に表示されているマーカを所望の位置 へ移動する場合，方位スイッチによりマーカを所望の位置の近くまで移動し，そ の後ボールにより正確な位置合わを行うことができるようになり，簡単かつ迅速 にマーカを所望の位置に設定でき，移動量が大きくなるほど迅速化が効率化でき る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の構成を示す側面図（ａ）お
よび平面図（ｂ）である。

【図２】本考案の一実施例のブロック図である。

【図３】図１の実施例の方位スイッチの押下とトラック
ボール偏位信号との対応を表示して示す図である。

【図４】従来のトラックボールの構成を示す側面図
（ａ）および平面図（ｂ）である。

【図５】図４のトラックボールのブロック図である。

【符号の説明】

１ ボール ２ 方位スイッチ（前） ３ 方位スイッチ（左） ４ 方位スイッチ（後） ５ 方位スイッチ（右） ６ Ｘ方位検出計 ７ Ｙ方位検出計 ８，８ａ 出力部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示装置のＣＲＴディスプレイ上に表示
   する指定記号としてのマーカの動きを制御するトラック
   ボールにおいて，トラックボールの周囲にトラックボー
   ルの前後および左右の４方位に対応させて配設した方位
   ごとに少なくとも１つずつの方位スイッチと，前記方位
   スイッチの押下により押下された前記方位スイッチの対
   応方位における偏位量を前記マーカが移動希望位置近傍
   に移動可能な大きさとして発生し出力する出力部とを備
   えて成ることを特徴とする方位スイッチ付トラックボー
   ル。