JPH05231733A - 脈動流ボルテックスチューブ冷凍機 - Google Patents

脈動流ボルテックスチューブ冷凍機

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JPH05231733A
JPH05231733A JP20639592A JP20639592A JPH05231733A JP H05231733 A JPH05231733 A JP H05231733A JP 20639592 A JP20639592 A JP 20639592A JP 20639592 A JP20639592 A JP 20639592A JP H05231733 A JPH05231733 A JP H05231733A
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JP
Japan
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working gas
tube
flow
heat exchanger
vortex tube
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Application number
JP20639592A
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English (en)
Inventor
Naoji Isshiki
尚次 一色
Sumio Yagiyuu
寿美夫 柳生
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B9/00Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point
    • F25B9/02Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point using Joule-Thompson effect; using vortex effect
    • F25B9/04Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point using Joule-Thompson effect; using vortex effect using vortex effect

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で極低温を効率良く得る冷凍機を
提供する。 【構成】 作動ガスGを往復脈動流動させる圧縮機1に
冷却器5及び再生熱交換器6をその順に接続し、チュー
ブ8a内へ作動ガスGを接線方向で噴出してチューブ8
a内に旋回流を形成するノズル9、及び、チューブ8a
内における中心軸芯部の作動ガスGをチューブ8a外へ
取り出すガス出口10をチューブ8aの一端側に備え、
かつ、チューブ8aの他端側を閉塞した閉塞型のボルテ
ックスチューブ8を設け、往流動行程において再生熱交
換器6を通過した作動ガスGをノズル9に供給する往流
路11と、復流動行程においてガス出口10から取り出
した作動ガスGを再生熱交換器6に戻す復流路12とを
設け、これら往流路11及び復流路12の夫々における
作動ガスGの逆流を阻止する逆止手段13,14を設
け、ボルテックスチューブ8の閉塞端側に放熱冷却器1
5を設け、復流路12に冷熱発生熱交換器16を介装し
てある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、極低温を得る冷凍機として、パル
ス管冷凍機が知られている。
【0003】このパルス管冷凍機は、図3に示すよう
に、作動ガスGを往復脈動流動させる圧縮機1に冷却器
5、再生熱交換器6、冷熱発生熱交換器16、及び、パ
ルス管8’をその順に接続した基本構造となっており、
その作動については、圧縮機1による作動ガスGの往流
動行程において、圧縮機1により圧縮された作動ガスG
は先ず冷却器5で放熱して温度降下し、続いて、再生熱
交換器6で予冷されて冷熱発生熱交換器16を通過し、
そして、パルス管8’の一端(低温端8c)からパルス
管8’内へ閉塞他端(高温端8h)側に向け直線的に導
入される。
【0004】パルス管8’内に導入された作動ガスGは
パルス管8’内の残存作動ガスGを閉塞高温端8hに向
けて圧縮する状態となり、これにより、パルス管8’内
において作動ガスGは断熱圧縮により温度上昇しながら
高温端8hに向かい、その高温端8hに設けられた放熱
冷却器15で圧縮熱を放熱する。
【0005】次に圧縮機1による作動ガスGの復流動行
程に移ると、放熱冷却器15で圧縮熱を放熱した作動ガ
スGはパルス管8’内において断熱膨張により温度降下
してパルス管8’の低温端8cから導出され、この温度
降下した作動ガスGが冷熱発生熱交換器16を冷やし、
続いて、再生熱交換器6に蓄冷し、これら冷やし込み・
蓄冷により温度上昇した状態で冷却器5を通過して圧縮
機1に戻る。
【0006】そして、上記の往流動行程と復流動行程と
を脈動的に交互に繰り返すことにより、再生熱交換器6
の低温端6cにおける蓄冷温度、及び、冷熱発生熱交換
器16における冷やし込み温度を次第に低下させて、最
終的に冷熱発生熱交換器16で例えば100°K以下と
いった極低温を得る。
【0007】又、上記のパルス管冷凍機はパルス管8’
の高温端8hを単に閉塞した基本パルス管冷凍機である
が、近年、パルス管8’の高温端8hに位相差制御機構
として、オリフィスを介しバッファタンクを付設した
り、フリーピストンや一方向弁を備えたりして、作動ガ
スGの圧力振動と流速振動との位相差を制御することに
より冷凍能力の向上を図った改良型パルス管冷凍機も開
発されている(例えば、特開平1−114670号、特
開平1−281367号、特開平2−298764号参
照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのパル
ス管冷凍機は、冷凍部に駆動部がなく、その構造が単純
であり、又、構造の単純さから長時間運転に対する信頼
性が高く、製造コストも安価であるといったメリットが
あるものの、効率が低い問題があった。
【0009】本発明の目的は、合理的な冷凍原理によ
り、パルス管冷凍機と同等の単純な構造でありながら極
低温を効率良く得ることができる冷凍機を提供する点に
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による脈動流ボル
テックスチューブ冷凍機の特徴構成は、作動ガスを往復
脈動流動させる圧縮機に冷却器及び再生熱交換器をその
順に接続し、チューブ内へ作動ガスを接線方向で噴出し
てチューブ内に旋回流を形成するノズル、及び、チュー
ブ内における中心軸芯部の作動ガスをチューブ外へ取り
出すガス出口をチューブの一端側に備え、かつ、チュー
ブの他端側を閉塞した閉塞型のボルテックスチューブを
設け、前記圧縮機による作動ガスの往流動行程において
前記再生熱交換器を通過した作動ガスを前記ノズルに供
給する往流路と、前記圧縮機による作動ガスの復流動行
程において前記ガス出口から取り出した作動ガスを前記
再生熱交換器に戻す復流路とを設け、これら往流路及び
復流路の夫々における作動ガスの逆流を阻止する逆止手
段を設け、前記ボルテックスチューブの閉塞端側に放熱
冷却器を設け、前記復流路に冷熱発生熱交換器を介装し
てあることにあり、その作用・効果は次の通りである。
【0011】
【作用】つまり、上記の特徴構成では(図1参照)、圧
縮機1による作動ガスGの往流動行程において、圧縮機
1により圧縮された作動ガスGは先ず冷却器5で放熱し
て温度降下し、続いて、再生熱交換器6で予冷される。
【0012】再生熱交換器6とボルテックスチューブ8
とを結ぶ往流路11及び復流路12の夫々は逆止手段1
3,14により作動ガスGの逆流が阻止されることか
ら、再生熱交換器6を通過した作動ガスGは復流路12
の通過を阻止された状態で往流路11を介してボルテッ
クスチューブ8のノズル9に供給される。
【0013】ノズル9は往流路11から供給される作動
ガスGをチューブ8aの一端側において接線方向でチュ
ーブ8a内に噴出して、チューブ8a内に作動ガスGの
旋回流を形成するが、他端側が閉塞されたボルテックス
チューブではノズル9から吹き込まれた作動ガスGの旋
回流は、チューブ8aの一端側から閉塞された他端側へ
向けて螺旋状に進む状態で、同一方向に回転する仕事を
行うと同時に圧縮仕事を行う。
【0014】ここで、作動ガスGが同一方向に回転する
仕事を行う結果として、所謂ボルテックスチューブの温
度分離効果、すなわち、チューブ8aの中心軸芯部(他
端側を閉塞したボルテックスチューブではチューブ8a
の一端側付近のチューブ中心軸芯部)における作動ガス
Gの温度が低下し、逆に、周辺で旋回する作動ガスGの
温度が上昇する効果が生じる。
【0015】その結果、旋回作動ガスGはボルテックス
チューブ8の閉塞端側に設けた放熱冷却器15におい
て、チューブ中心軸芯部の作動ガスGから奪取した熱
と、圧縮により生じる圧縮熱と、更に、旋回作動ガスG
とチューブ内周面との摩擦により発生した熱を放熱す
る。
【0016】次に圧縮機1による作動ガスGの復流動行
程に移って、往流動行程とは逆に往流路11の通過が逆
止手段13により阻止された状態でボルテックスチュー
ブ8のガス出口10から復流路12への作動ガス導出が
開始されると、放熱冷却器15で上記の各熱を放熱した
作動ガスGはチューブ8a内において断熱膨張により温
度降下し、この温度降下と、これに加え上記のボルテッ
クスチューブの温度分離効果の存在とによってボルテッ
クスチューブ8の一端側付近、すなわち、ガス出口10
付近の作動ガスGの温度が極めて効果的に低温化(すな
わち、ボルテックスチューブの温度分離効果が存在しな
い従来のパルス管8’に比べはるかに低温化)され、こ
の低温作動ガスGがガス出口10から復流路12へ導出
される。
【0017】復流路12へ導出された低温作動ガスG
は、復流路12に介装された冷熱発生熱交換器16を冷
やし、続いて、再生熱交換器6に蓄冷し、その後、冷却
器5を通過して圧縮器1に吸入される。
【0018】そして、上記の往流動行程と復流動行程と
を脈動的に交互に繰り返すことにより、再生熱交換器6
の低温端6cにおける蓄冷温度、及び、冷熱発生熱交換
器16の冷やし込み温度を次第に低下させて、冷熱発生
熱交換器16で極低温を得る。
【0019】
【発明の効果】つまり、本発明の特徴構成によれば、構
造面においては従来のパルス管冷凍機におけるパルス管
をボルテックスチューブに置き換えた構造で、冷凍部に
駆動部がない極めて単純な構造にでき、又、構造の単純
さから長時間運転に対する信頼性も高く確保でき、製造
コストも安価にできる。
【0020】そして、このように極めて単純な構造とし
ながらも、効率面においては、作動ガスの往復脈動に伴
い、閉塞型のボルテックスチューブにおいて作動ガスの
旋回流を形成してボルテックスチューブの温度分離効果
と圧縮・膨張作用とを合わせ生じさせ、かつ、旋回作動
ガスとチューブ内周面との摩擦による大きな摩擦熱を放
熱させて低温を効果的に得るという形態により、パルス
管内で作動ガスを単に直線的に往復脈動させて圧縮・膨
張させるだけの従来のパルス管冷凍機に比べ、温度効果
及び効率を大きく向上し得る。
【0021】又、この効率の向上は、放熱冷却器での放
熱量について、ボルテックスチューブの温度分離効果と
してチューブ中心軸芯部の作動ガスから奪取した熱、及
び、作動ガスの単なる直線的な移動に比べ旋回による大
きな発生摩擦熱を、圧縮熱とともに放熱冷却器から放熱
させることで、パルス管冷凍機に比べ放熱冷却器での放
熱量を大きくできることからも理解される。
【0022】〔本発明の第2特徴構成〕本発明による脈
動流ボルテックスチューブ冷凍機の第2の特徴構成は、
復流動行程において作動ガスの一部を、前記冷熱発生熱
交換器を迂回させて前記ボルテックスチューブの閉塞端
側から前記圧縮機側に導く迂回路を設け、この迂回路に
おける前記ボルテックスチューブの閉塞端側への作動ガ
スの逆流を阻止する迂回路逆止手段を設けたことにあ
る。
【0023】つまり、この第2特徴構成によれば(図1
参照)、復流動行程において、ボルテックスチューブ8
のガス出口10から復流路12へ導出する低温作動ガス
Gに比べ高温であるボルテックスチューブ閉塞端側(す
なわち、放熱冷却器15側)の作動ガスGを、復流路1
2へ導出する低温作動ガスGと分離した状態で冷熱発生
熱交換器16を迂回させて上記迂回路17を介し圧縮機
1側へ戻すことができ、これにより、冷熱発生熱交換器
16の冷やし込みをより効果的に行え効率の一層の向上
が可能となる。
【0024】尚、迂回路17に設ける迂回路逆止手段1
8は、作動ガスGが往流路11を介しボルテックスチュ
ーブ8のノズル9に送給される往流動行程において、圧
縮機1からの作動ガスGが迂回路17を逆流してボルテ
ックスチューブ8の閉塞端側に短絡送給されることを阻
止する。
【0025】又、迂回路17の圧縮機1側の接続位置
は、ボルテックスチューブ8の閉塞端側から送出される
作動ガスGの温度条件等に応じて再生熱交換器6の低温
端6cと圧縮機1との間の適当位置に選定すればよく、
例えば、再生熱交換器6の中間部、すなわち、再生熱交
換器6における蓄冷温度勾配方向の中間部に接続する等
してもよい。
【0026】〔本発明の第3特徴構成〕本発明による脈
動流ボルテックスチューブ冷凍機の第3の特徴構成は、
上記第2特徴構成の採用において、前記復流路の流量と
前記迂回路の流量との流量比を変更する流量比調整手段
を設けたことにある。
【0027】つまり、この第3特徴構成によれば(図1
参照)、復流路12の流量と迂回路17の流量との流量
比を上記の流量比調整手段18により運転条件等に応じ
変更調整することで、運転状態の最適化、ひいては、効
率の最適化を図ることができる。
【0028】〔本発明の第4特徴構成〕本発明による脈
動流ボルテックスチューブ冷凍機の第4の特徴構成は、
前記復流路において前記ガス出口と前記冷熱発生熱交換
器との間に、往流動行程で前記ガス出口から前記チュー
ブ内の作動ガスを前記復流路へ流出させて、その流出作
動ガスを受け入れ貯留し、かつ、復流動行程で貯留作動
ガスを放出するバッファタンク部を設けたことにある。
【0029】つまり、この第4特徴構成によれば(図2
参照)、上記のバッファタンク部Bの装備により、往流
動行程においてガス出口10からチューブ8a内の作動
ガスG(すなわち、ボルテックスチューブ8の温度分離
効果により低温化したチューブ中心軸芯部の作動ガス)
を復流路12へ流出させて、その流出作動ガスGをバッ
ファタンク部Bに受け入れ貯留させることで、ボルテッ
クスチューブ8の温度分離効果により低温化したチュー
ブ中心軸芯部の作動ガスGが、復流動行程へ移るまでの
チューブ8a内での滞留過程でチューブ内周部の高温作
動ガスGとの間での熱伝導により昇温してしまうことを
防止し、これにより、ボルテックスチューブの温度分離
効果を一層確実、かつ有効に利用する。
【0030】そして、復流動行程において、チューブ8
a内の残存作動ガスGを断熱膨張により温度降下させ
て、その低温作動ガスGをガス出口10から導出するこ
とに伴い、バッファタンク部Bにおいても貯留作動ガス
Gを断熱膨張によりさらに温度降下させてバッファタン
ク部Bから導出し、これら低温作動ガスGを冷熱発生熱
交換器16に導くことで低温をより効率よく得る。
【0031】ちなみに、ボルテックスチューブの温度分
離効果を確実、かつ有効に利用するのに、別手段として
は、冷熱発生熱交換器16や復流路12そのものの内容
積を大きくして上記のバッファタンク部Bを設けるのと
同様の機能を備えせることも考えられるが、簡単な部品
付加だけで済ませて装置構築を容易しながら同機能を確
実に得るには、復流路12にバッファタンク部Bを設け
る上記の第4特徴構成を採用するのが有利である。
【0032】
【実施例】次に実施例を説明する。
【0033】図1は脈動流ボルテックスチューブ冷凍機
の一構成例を示し、図中、1はクランク軸2の駆動回転
により往復動するピストン3を圧縮室4に内装した圧縮
機であり、ピストン3の往復動により例えばヘリウム等
の作動ガスGを圧縮室4から加圧吐出することと圧縮室
4に吸入することとを交互に行う。
【0034】圧縮機1における圧縮室4の出口には、大
気や冷却水、あるいは、その他の冷却媒体を放熱対象と
する冷却器5の一端側を直接的にないし管路を介して接
続してあり、それに続いて冷却器5の他端側には、内部
に蓄熱要素を備える蓄冷器としての再生熱交換器6の一
端(高温端6h)側を直接的にないし管路を介して接続
してある。
【0035】又、再生熱交換器6の他端(低温端6c)
側にはチャンバ室7を形成してある。
【0036】一方、スターリング冷凍機における膨張室
やパルス管冷凍機におけるパルス管に相当するものとし
てボルテックスチューブ8を設け、このボルテックスチ
ューブ8は、チューブ8a内へ作動ガスGを接線方向で
噴出してチューブ8a内に旋回流を形成するノズル9、
及び、チューブ8a内における中心軸芯部の作動ガスG
をチューブ8a外へ取り出す中央ガス出口10を一端側
に備えている。
【0037】又、一般にボルテックスチューブの他端に
はチューブ内における周辺部の作動ガス(高温化ガス)
を取り出す周部ガス出口を形成するが、この冷凍機にお
いては、チューブ8aの他端を閉塞した閉塞型のボルテ
ックスチューブ8としてある。
【0038】ボルテックスチューブ8と再生熱交換器6
の低温端6cとを結ぶ管路構成として、チャンバ室7と
ボルテックスチューブ8のノズル9とにわたる往流路1
1、及び、チャンバ室7とボルテックスチューブ8の中
央ガス出口10とにわたる復流路12を設け、往流路1
1には、再生熱交換器6側からノズル9側への作動ガス
通過のみを許容してノズル9側から再生熱交換器6側へ
の逆流を阻止する逆止弁13を介装し、又、復流路12
には、中央ガス出口10側から再生熱交換器6側への作
動ガス通過のみを許容して再生熱交換器6側から中央ガ
ス出口10側への逆流を阻止する逆止弁14を介装して
ある。
【0039】そして、ボルテックスチューブ8の閉塞端
側において、チューブ8aの内部側へ突出する円錐形状
に形成した放熱冷却器15を設け、又、冷凍機における
対象物冷却部として、冷熱発生熱交換器16を復流路1
2に介装し、更に、付加構成として、ボルテックスチュ
ーブ8の閉塞端は迂回路17を介して再生熱交換器6に
おけるガス流れ方向の中間部(中温部)に対しても接続
し、この迂回路17には、ボルテックスチューブ閉塞端
側から再生熱交換器6側への作動ガス通過のみを許容し
て再生熱交換器6側からボルテックスチューブ閉塞端側
への逆流を阻止する逆止弁18を介装してある。
【0040】尚、この逆止弁18には流量調整機能を有
する弁を採用してあり、迂回路17における作動ガス流
量を弁操作をもって変更調整できるようにしてある。
【0041】上記の冷凍機構成における冷凍作動につい
ては、圧縮機1の運転により作動ガスGを冷却器5から
ボルテックスチューブ8にわたる系において往復脈動流
動させることにより、その往復脈動流動における作動ガ
スGの往流動行程では、圧縮機1から吐出された圧縮作
動ガスGは、圧縮器1での圧縮に伴う温度上昇に対する
アフタークーリングとして先ず冷却器5で放熱して温度
降下し、続いて、再生熱交換器6で予冷される。
【0042】再生熱交換器6を通過した作動ガスGは、
復流路12の通過を逆止弁14により阻止され、往流路
11を介してボルテックスチューブ8のノズル9に送給
される。
【0043】ノズル9は往流路11から供給される作動
ガスGをボルテックスチューブ8の一端側において接線
方向でチューブ8a内に噴出して、チューブ8a内に作
動ガスGの高速旋回流を形成し、この高速旋回流は、チ
ューブ8aの他端側が閉塞された状況下においてチュー
ブ8aの一端側から閉塞端側へ螺旋状に進む状態で、同
一方向に回転する仕事を行うと同時に圧縮仕事を行う。
【0044】旋回流を形成する作動ガスGが同一方向に
回転する仕事を行う結果、ボルテックスチューブの温度
分離効果としてチューブ8aの一端側付近のチューブ中
心軸芯部における作動ガスGの温度が低下し、逆に、周
辺で旋回する作動ガスGの温度が上昇する。
【0045】又、高速旋回流を形成する作動ガスGとチ
ューブ8a内周面との摩擦により大きな摩擦熱が発生す
る。
【0046】その結果、旋回作動ガスGはボルテックス
チューブ8の閉塞端側に設けた放熱冷却器15におい
て、ボルテックスチューブの温度分離効果としてチュー
ブ中心軸芯部の作動ガスGから奪取した熱、圧縮により
生じる圧縮熱、並びに、摩擦熱を放熱する。
【0047】次に往復脈動流動における作動ガスGの復
流動行程に移って、往流動行程とは逆に往流路11の作
動ガス通過が逆止弁13により阻止された状態でボルテ
ックスチューブ8の中央ガス出口10から復流路12へ
の作動ガス導出が開始されると、放熱冷却器15で上記
の各熱を放熱した作動ガスGはチューブ8a内において
断熱膨張により温度降下する。
【0048】この断熱膨張による温度降下と上記のボル
テックスチューブの温度分離効果とが相まってボルテッ
クスチューブ8の一端側付近、すなわち、中央ガス出口
10付近の作動ガスGは効果的に低温化され、この低温
作動ガスGが中央ガス出口10から復流路12へ導出さ
れる。
【0049】復流路12へ導出された低温作動ガスG
は、復流路12に介装された冷熱発生熱交換器16を冷
やし、続いて、再生熱交換器6に蓄冷し、その後、冷却
器5を通過して圧縮器1に吸入される。
【0050】一方、この復流動行程において、ボルテッ
クスチューブ8の閉塞端側に位置する一部作動ガスG、
すなわち、ボルテックスチューブ8の中央ガス出口10
から復流路12へ導出する低温作動ガスGに比べ高温で
あるボルテックスチューブ閉塞端側の作動ガスGは、復
流路12へ導出する低温作動ガスGとは分離された状態
で迂回路17を介し冷熱発生熱交換器16を迂回してボ
ルテックスチューブ8の閉塞端側から圧縮機1側へ戻
る。
【0051】尚、復流路12と迂回路17との2流路を
介しての上記復流動については、迂回路17の流量を前
記逆止弁18の操作により調整して迂回路17と復流路
12との流量比を変更調整することで、運転状態の最適
化を図る。
【0052】そして、上記の往流動行程と復流動行程と
を脈動的に交互に繰り返すことにより、再生熱交換器6
の低温端における蓄冷温度を次第に低下させて再生熱交
換器6での作動ガス予冷温度を次第に低下させ、それに
伴い、冷熱発生熱交換器16の冷やし込み温度を次第に
低下させ、これによって、冷熱発生熱交換器16で例え
ば80°Kといった極低温を得る。
【0053】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。
【0054】図2に示すように、復流路12においてボ
ルテックスチューブ8のガス出口10と冷熱発生熱交換
器16との間に、往流動行程でガス出口10からチュー
ブ8a内の作動ガスGを復流路12へ流出させて、その
流出作動ガスGを受け入れ貯留するとともに、復流動行
程において貯留作動ガスGを放出するバッファタンク部
Bを設け、これにより、ボルテックスチューブの温度分
離効果をより確実、かつ有効に利用して、一層の高効率
化を図ってもよい。
【0055】つまり、往流動行程において、ボルテック
スチューブ8の温度分離効果により低温化したチューブ
中心軸芯部の作動ガスGを、周部の高温作動ガスGとの
間での熱伝導による再昇温を防止すべくガス出口10か
ら流出させてバッファタンク部Bに流入させ、そして、
復流動行程において、チューブ8a内の残存作動ガスG
を断熱膨張により温度降下させて、その低温作動ガスG
をガス出口10から導出することに伴い、バッファタン
ク部Bにおいても貯留作動ガスGを断熱膨張によりさら
に温度降下させてバッファタンク部Bから導出し、これ
ら低温作動ガスGを冷熱発生熱交換器16に導く形態と
する。
【0056】尚、バッファタンク部Bの細部構造・形状
は種々の構成変更が可能であり、ボルテックスチューブ
8との容積比も種々の条件に応じて適当値を決定すれば
よい。
【0057】又、上記の如きバッファタンク部Bを付加
装備するに代えて、冷熱発生熱交換器16や復流路12
の内容積そのものを大きくすることで、上記のバッファ
タンク部Bを設ける場合と同様の機能を備えさせるよう
にしてもよい。
【0058】作動ガスGにはヘリウム以外にも種々のも
のを適用でき、例えば、空気を用いてもよい。
【0059】圧縮機1は往復ピストン形式のものに限定
されるものではない。
【0060】又、吐出弁と吸気弁との背反的交互開閉に
より圧縮機1の圧縮作動ガス吐出と圧縮機1の吸込側へ
の作動ガス吸気とを交互に繰り返し行って、作動ガスG
を往復脈動流動させるようにしてもよい。
【0061】冷却器5、再生熱交換器6、放熱冷却器1
5、及び、冷熱発生熱交換器16の夫々の具体的構造は
種々の構成変更が可能である。
【0062】冷却器5、及び、放熱冷却器15の夫々に
おける冷却媒体には種々のものを適用できる。
【0063】往流路11及び復流路12の夫々における
逆流を阻止する逆止手段は、前述の実施例の如く逆止弁
13、14を適用するに代えて、例えば、往流路11及
び復流路12を背反的に開閉する二つの仕切弁を適用す
る等、種々の構成変更が可能である。
【0064】作動ガスGの温度、圧力を始めとする各諸
元は適宜決定すればよい。
【0065】前述実施例においては迂回路17に設ける
逆止弁18に流量調整機能を有する弁を採用して、この
逆止弁18の操作により迂回路17と復流路12との流
量比を変更調整するようにしたが、迂回路17と復流路
12との流量比を変更調整する流量比調整手段の具体的
構成は種々の構成変更が可能である。
【0066】本発明の実施において、場合によっては前
述実施例における迂回路17を省略してもよい。
【0067】本発明による脈動流ボルテックスチューブ
冷凍機は各種分野において種々の対象物の冷却に適用で
きる。
【0068】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す装置構成図
【図2】本発明の別実施例を示す装置構成図
【図3】従来例を示す基本パルス管冷凍機の装置構成図
【符号の説明】
B バッファタンク部 G 作動ガス 1 圧縮機 5 冷却器 6 再生熱交換器 8 ボルテックスチューブ 8a チューブ 9 ノズル 10 ガス出口 11 往流路 12 復流路 13,14 逆止手段 15 放熱冷却器 16 冷熱発生熱交換器 17 迂回路 18 迂回路逆止手段(流量比調整手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動ガス(G)を往復脈動流動させる圧
    縮機(1)に冷却器(5)及び再生熱交換器(6)をそ
    の順に接続し、チューブ(8a)内へ作動ガス(G)を
    接線方向で噴出してチューブ(8a)内に旋回流を形成
    するノズル(9)、及び、チューブ(8a)内における
    中心軸芯部の作動ガス(G)をチューブ(8a)外へ取
    り出すガス出口(10)をチューブ(8a)の一端側に
    備え、かつ、チューブ(8a)の他端側を閉塞した閉塞
    型のボルテックスチューブ(8)を設け、前記圧縮機
    (1)による作動ガス(G)の往流動行程において前記
    再生熱交換器(6)を通過した作動ガス(G)を前記ノ
    ズル(9)に供給する往流路(11)と、前記圧縮機
    (1)による作動ガス(G)の復流動行程において前記
    ガス出口(10)から取り出した作動ガス(G)を前記
    再生熱交換器(6)に戻す復流路(12)とを設け、こ
    れら往流路(11)及び復流路(12)の夫々における
    作動ガス(G)の逆流を阻止する逆止手段(13),
    (14)を設け、前記ボルテックスチューブ(8)の閉
    塞端側に放熱冷却器(15)を設け、前記復流路(1
    2)に冷熱発生熱交換器(16)を介装してある脈動流
    ボルテックスチューブ冷凍機。
  2. 【請求項2】 復流動行程において作動ガス(G)の一
    部を、前記冷熱発生熱交換器(16)を迂回させて前記
    ボルテックスチューブ(8)の閉塞端側から前記圧縮機
    (1)側に導く迂回路(17)を設け、この迂回路(1
    7)における前記ボルテックスチューブ(8)の閉塞端
    側への作動ガス(G)の逆流を阻止する迂回路逆止手段
    (18)を設けた請求項1記載の脈動流ボルテックスチ
    ューブ冷凍機。
  3. 【請求項3】 前記復流路(12)の流量と前記迂回路
    (17)の流量との流量比を変更する流量比調整手段
    (18)を設けた請求項2記載の脈動流ボルテックスチ
    ューブ冷凍機。
  4. 【請求項4】 前記復流路(12)において前記ガス出
    口(10)と前記冷熱発生熱交換器(16)との間に、
    往流動行程で前記ガス出口(10)から前記チューブ
    (8a)内の作動ガス(G)を前記復流路(12)へ流
    出させて、その流出作動ガス(G)を受け入れ貯留し、
    かつ、復流動行程で貯留作動ガス(G)を放出するバッ
    ファタンク部(B)を設けた請求項1、2又は3のいず
    れかに記載の脈動流ボルテックスチューブ冷凍機。
JP20639592A 1991-12-25 1992-08-03 脈動流ボルテックスチューブ冷凍機 Pending JPH05231733A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008028238A1 (en) * 2006-09-07 2008-03-13 Docklands Science Park Pty Limited The capture and removal of gases from other gases in a gas stream
JP2011515645A (ja) * 2008-03-21 2011-05-19 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 2段冷却システム
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