JPH05231357A - スクロール流体機械 - Google Patents

スクロール流体機械

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JPH05231357A
JPH05231357A JP3498692A JP3498692A JPH05231357A JP H05231357 A JPH05231357 A JP H05231357A JP 3498692 A JP3498692 A JP 3498692A JP 3498692 A JP3498692 A JP 3498692A JP H05231357 A JPH05231357 A JP H05231357A
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main shaft
pump
bearing
pump casing
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Minoru Ishii
稔 石井
Masahiko Oide
正彦 大井手
Masaaki Sugawa
昌晃 須川
Tetsuzo Matsuki
哲三 松木
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポンプケーシング上端面と主軸下端面の摩
耗、焼付きをなくし、副軸受内に異物が蓄積されず、か
じりを生じることのないスクロール流体機械を得る。 【構成】 ポンプケーシング上端面11bに主軸14の
外径より内側で一方を止まりとし、他方をポンプケーシ
ング11の外周に開口した1つあるいは複数の放射溝を
設け、サブフレーム8のポンプ要素収納部8aの底側に
放射溝と連通する環状溝を設け、該環状溝に一方を開口
し、他方をサブフレームの下端面に開口する副軸受排油
路をサブフレームに軸方向に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主軸を電動機部を挟
んで両側で半径方向支承するスクロール流体機械に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、例えば特願平2−186181
号明細書に示した従来のスクロール圧縮機を示す断面図
であり、図7はそのポンプ要素の収納状態の縦断面図お
よび各構成部品図である。図6において、1は固定スク
ロール、2は揺動スクロール、3は固定スクロール1を
固定配置するフレーム、4はフレーム3の中心に位置す
る主軸受、10はフレーム3と一体形成され、揺動スク
ロール2を軸方向に支承するスラスト軸受、5は電動機
ロータ、6は電動機ステータである。7はフレーム3を
上端部に固定配置し、中間部に電動機ステータ6を支持
するセンタシェル、8はセンタシェル7の下端部に固定
配置され、中間部上側に副軸受9を有し、中間部下側に
凹状態でポンプ要素を収納する収納部8aを有するサブ
フレームである。ポンプ要素は図7(b)(c)に示す
中央に貫通穴11aを有するポンプケーシング11、図
7(d)(e)に示す容積型ポンプ12および図7
(f)(g)に示す吸入ポート13a、吐出ポート13
bを形成するポンプポート13から成り、サブフレーム
8の収納部8aに収納されており、ポンプケーシング1
1とポンプポート13は収納部8aに圧入固定されてい
る。14は中間部に電動ロータ5を有し、主軸受4およ
び副軸受9に半径方向を支承された主軸であり、主軸1
4の下端面である主軸下端14aがポンプケーシング1
1の上端面11bと接触し、主軸14を軸方向に支承し
ている。ポンプケーシング11の外径は主軸14の外径
より大きく、また上端面11aは平坦に形成されてお
り、上端面11bは主軸下端面14aと接触しかつサブ
フレームの収納部8aの底面とも接触している。主軸1
4の下端中凹部には、ポンプケーシング11を貫通し、
容積型ポンプに回転力を伝達するポンプ軸14bが主軸
14と一体成形成されており、また主軸14の中央には
ポンプ軸14bの下端から主軸14の上端まで貫通する
油穴14cが設けられており、下端側では油穴14cは
ポンプポート13の吐出ポート13bと連通している。
16は各軸受を潤滑する潤滑油で満ちている油溜めで、
17は油溜め16とポンプポート13の吸入ポート13
aを連通する油パイプである。
【0003】次に動作について説明する。電動機ステー
タ6に給電されると、電動機ロータ5はトルクを発生し
て主軸14とともに回転し、揺動スクロール2を公転運
動させ、固定スクロール1と揺動スクロール2が組み合
わされて、形成された圧縮室の容積を順次減少していく
ことで低温低圧な吸入冷媒ガスを高温高圧なガスとして
吐出する。また、主軸14の回転によりポンプ軸14b
も回転し、容積型ポンプ12を駆動させるので、油溜め
16の潤滑油が油パイプ17を経てポンプポート13の
吸入ポート13aから容積型ポンプ12へと導かれ、吐
出ポート13bへいったん吐出され油穴14cに汲み上
げられる。汲み上げられた潤滑油の一部は主軸受4およ
び副軸受9の高さ方向の略中央にそれぞれ位置し、半径
方向に油穴14cと一方を連通し、他方を外周に開口す
るよう主軸14に設けられた図示しない給油路を経て、
主軸受4および副軸受9へ供給され、これら軸受を潤滑
し、残りは油穴14の上端まで汲み上げられ、スラスト
軸受15などを潤滑し、フレームに設けられた図示され
ない排油路を通って油溜め16へと戻される。主軸14
には圧縮ガス負荷や揺動スクロール2の遠心力などが半
径方向に作用するが、主軸受4および副軸受9により半
径方向に支承される。また、主軸14および電動機ロー
タ5の自重や電動機ロータ5の磁気推力等主軸14に作
用する軸方向の力、即ちスラスト力はサブフレーム8に
圧入固定されたポンプケーシング11がその上端面11
bを主軸下端面14aと接触し、支承している。
【0004】主軸受4に供給された潤滑油は潤滑後主軸
受4の両端から排出され、上端から排出された潤滑油は
油穴14cの上端まで汲み上げられた潤滑油と混流す
る。一方下端から排出された潤滑油はそのまま電動機ロ
ータ5とステータ6とのすきま等を通って油溜め16へ
戻される。副軸受9に供給された潤滑油は副軸受9下端
がポンプケーシング11によって閉塞されているので、
潤滑後上端からのみ排出され油溜め16へと戻される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のスクロール流体
機械は以上のように構成されており、主軸下端面への供
給通路が形成されていないので、主軸下端面およびポン
プケーシングの上端面の摺動部には潤滑油が供給され
ず、摩耗、焼付きが生じるといった問題点があった。ま
た副軸受の下端側がポンプケーシングによって閉塞され
ているため、副軸受に供給される潤滑油に微小な異物が
混入されていると、その異物が除去されず副軸受の下端
側に序々に蓄積され、副軸受および主軸にかじりを生じ
るといった問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、副軸受へ供給される潤滑油に微
小な異物が混入されても、その異物が副軸受内に蓄積さ
れず、また主軸下端面およびポンプケーシングの上端面
の摺動部へ潤滑油を供給し、摩耗、焼付きを防止できる
信頼性の高いスクロール流体機械を得ることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1のスクロール流
体機械は、ポンプケーシングの上端面に主軸の外径より
内側で一方を止まりとし、他方をポンプケーシングの外
周に開口した1つあるいは複数の放射溝を設け、サブフ
レームのポンプ要素収納部の底側に前記放射溝と連通す
る環状溝を設けるとともに、該環状溝に一方を開口し、
他方をサブフレームの下端面に開講する副軸受排油路を
サブフレームに軸方向に設けたものである。
【0008】請求項2のスクロール流体機械は、副軸受
を玉軸受で構成し主軸の下部には段を設け、該段を玉軸
受の内輪の上端面と接触させ、ポンプケーシングの上端
面を玉軸受の外輪下端面と接触させるとともにポンプケ
ーシングの上端面には玉軸受の内輪端面の外径より大き
く外輪端面の内径より小さい径の凹部を設け、該凹部の
底面に設けられた貫通穴と主軸下端面に形成されたポン
プ軸にすきまを設け、凹部の底面と主軸下端面にはすき
まを形成し、さらにポンプケーシングの上端面に前記凹
部の径より外側でかつ玉軸受の外輪端面の内径より内側
で一方を止まりとし他方をポンプケーシングの外周に開
口した1つあるいは複数の放射溝を設け、サブフレーム
のポンプ要素収納部の底側に前記放射溝と連通する環状
溝を設けるとともに、該環状溝に一方を開口し、他方を
サブフレーム下端面に開口する副軸受排油路をサブフレ
ームに軸方向に設けたものである。
【0009】
【作用】請求項1のスクロール流体機械は、副軸受の下
端側にポンプケーシングに設けられた放射溝とサブフレ
ームに設けられた環状溝と副軸受排油路で構成される一
連の油通路が形成されることにより、副軸受を潤滑した
潤滑油は副軸受の両端から排出される。また、放射溝が
主軸下端面の外径より内側まで形成されているので、主
軸下端面への給油経路が形成され、放射溝に副軸受から
流入した潤滑油が主軸下端面とポンプケーシング上端面
との接触部に供給され、潤滑を行なう。
【0010】請求項2のスクロール流体機械は、主軸の
下端面とポンプケーシングの凹部との間にすきまが形成
され、かつ、凹部が玉軸受の内外輪の間に連通している
ことから、潤滑油の一部がポンプポートの吐出ポートか
らポンプ軸とポンプケーシングの貫通穴とのすきまを通
って凹部に汲み上がり、玉軸受へ供給され潤滑する。玉
軸受を潤滑した潤滑油はポンプケーシングに設けられた
放射溝とサブフレームに設けられた環状溝と副軸受排油
路で構成される一連の油通路は形成されていることによ
り、排出される。そして、主軸のスラスト力は主軸に設
けられた段が玉軸受の内輪上面と接触しているので、玉
軸受が半径方向とともに支承する。
【0011】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例1を図について説明
する。図1はこの発明の実施例1を示すスクロール流体
機械の要部の縦断面図であり、図2は図1に用いられる
ポンプケーシング11の斜視図である。図1に図示しな
い部分は従来例と同様であり、省略する。また、図1に
おいて、従来例と同様あるいは相当する部分については
同一符号を付し、その説明も省略する。本実施例では、
ポンプケーシング11の上端面11aには図2に示すよ
うに放射溝11cが設けられている。放射溝11cは主
軸14の外径よりも内側(中心側)で、一方を止まりと
し、他方をポンプケーシング11の外周に開口してい
る。図2に示した放射溝11cは、主軸14の外径の位
置から内側に半円形状で止まりとなっており、その半円
の直径の幅で半径方向に直線的に伸び、外周に開口する
ような形状であるが、止まり側は主軸14の外径よりも
内側(中心側)であれば、どのような形状でもよく、ま
た、開口側までの形状が直線的でなく、らせん状等でも
構わない。更に放射溝11cの数は図2では4つである
が、1つだけでもよく、また2つ以上でも構わない。
【0012】一方、サブフレーム8のポンプ要素収納部
8aの底側には環状溝8bが設けられており、更にサブ
フレーム8には一方を該環状溝8bに連通し、他方をサ
ブフレーム8の下端面に開口するよう軸方向に設けられ
た副軸受排油路8cが形成されている。
【0013】ポンプ要素の全体的な構成について述べる
と、ポンプケーシング11がポンプ要素収納部8aに挿
入され、ポンプケーシング上端面11bが収納部8aの
底面と接触するとともに、主軸下端面14aが接触す
る。そして放射溝11cはサブフレーム8の環状溝8b
と連通する。また、ポンプ軸14bがポンプケーシング
11の貫通穴11aを貫通し、容積型ポンプ12に嵌合
され、容積型ポンプ12はポンプケーシング11の下端
面に上端面を接しているポンプポート13の同じく上端
面にポンプポートの吸入ポート13a、吐出ポート13
bと連通するよう着座している。18は、油パイプ17
が固定されたポンプカバーで、その上端面中央には凹部
B18aが設けられ、油パイプ17は該凹部B18aの
底面に開口している。ポンプカバー18は上端面をポン
プポートの下端面の外周側と接しており、同時にサブフ
レーム8下端面にボルト締め固定されているので、ポン
プポート13をボルトの締付力によって上部に押し付
け、それによりポンプケーシング11はポンプ収納部8
aの底面に押し付けられる。よって、ポンプケーシング
11とポンプポート13は軸方向のガタがなくなるとと
もにポンプケーシングの上端面11bが主軸14のスラ
スト力を支承できる。一方、ポンプカバーの凹部B18
aはポンプポートの吸入ポート13aと連通し、また、
ポンプカバー18にはサブフレーム8に設けられた副軸
受排油路8cと連通するよう軸方向に貫通した貫通穴B
18bが設けられている。14dは副軸受9の高さ方向
のほぼ中央に位置し、半径方向に一方を油穴14cと連
通し、他方を主軸14の外周に開口するよう設けられた
副軸受給油路である。
【0014】次に、本実施例の作用、潤滑油の流れにつ
いて説明する。図1の矢印が要部の潤滑油の流れを示
す。主軸14の回転により、ポンプ軸14bも回転し、
容積型ポンプ12を駆動させるので、油溜め16の潤滑
油は油パイプ17からポンプカバーの凹部18aを経て
吸入ポート13aから容積型ポンプ12へ導かれる。ポ
ンプ作用により吐出ポート13bに吐出された潤滑油は
油穴14cに汲み上げられ、その一部が主軸14の回転
による遠心力によって、副軸受給油路14dを通って副
軸受9へと供給される。それ以外の潤滑油については従
来例と同様であり、説明は省略する。副軸受9の下端側
にはポンプケーシングに設けられた放射溝11cとサブ
フレーム8に設けられた環状溝8bと副軸受排油路8
c、およびポンプカバーの貫通穴B18bによって構成
される一連の油通路が形成されているので副軸受9に供
給された潤滑油は、副軸受9を潤滑後、副軸受9の両端
から排出される。上端側から排出された潤滑油はそのま
ま油溜め16へと戻るが、下端側から排出された潤滑油
は放射溝11cへ放出される。放射溝11cは主軸14
の外径より内側まで形成されているので、放出された潤
滑油の一部は圧縮ガス負荷や振動スクロールの遠心力な
どの半径方向に作用する力によって生じる主軸14の傾
斜によって生じる主軸下端面14aとポンプケーシング
上端面11bとの接触部間のすきまに引きずりこまれ両
者の潤滑を行なう。それ以外の潤滑油はサブフレーム8
に設けられた環状溝8bと副軸受排油路8cを経て、ポ
ンプカバーの貫通穴B18bを通るか、或いはサブフレ
ーム8の下端面とポンプカバー18とのすきまを通って
油溜め16へと戻される。また、主軸下端面14aとポ
ンプケーシング上端面11bとの接触部間に供給された
潤滑油も両者を潤滑後、再び放射溝11cへ放出され、
副軸受9の下端側から放出された潤滑油と混流し、上述
の作用をくり返す。
【0015】以上のように、主軸下端面14aとポンプ
ケーシング上端面11bとの接触部へ潤滑油が供給さ
れ、両者を潤滑するので、主軸14に作用する主軸14
および電動機ロータの自重や電動ロータの磁気推力など
のスラスト力によって従来例では問題となっていた主軸
下端面14a、およびポンプケーシング上端面11bの
摩耗、焼付きは防止される。また、副軸受9の下端側か
らも副軸受9を潤滑後の潤滑油が排出されるので、副軸
受9に供給される潤滑油内に微小な異物が混入されてい
ても、異物は下端側から潤滑油とともに油溜め16へと
排出される。よって副軸受9に異物は蓄積されず、副軸
受9や主軸受14のかじりは生じなくなる。
【0016】実施例2.次に、この発明の実施例2につ
いて説明する。図3はこの発明の実施例2を示すスクロ
ール流体機械の要部の縦断面図であり、図5は実施例2
に用いられるポンプケーシング11の斜視図である。図
3において図示しない部分は従来例と同様であり省略す
る。また、図3において、従来例および図1と同様ある
いは相当する部分については同一符号を付しその説明も
省略する。本実施例では、副軸受に相当する部分が玉軸
受19により構成され、主軸14の下部には段14eが
形成され、該段14eが玉軸受19の内輪19aの上端
面と接触する。一方、玉軸受19はサブフレーム8の上
部に形成された玉軸受収納部8dに玉軸受19の外輪1
9bを圧入固定されている。図4に本実施例に用いた単
列深溝玉軸受単体の略断面図を示すが、図4に示すよう
に、玉軸受内輪19aの端面の外径をD1 、外輪19b
の上下端面の内径をD2 とする。ポンプケーシング11
は図5に示すように、ポンプケーシング上端面11aに
は中央にD1 <D<D2 となる直径Dの凹部11dが形
成され、該凹部11dの底面中央に貫通穴11aが設け
られている。該貫通穴11aはポンプ軸14bとの間に
すきまが形成されるようポンプ軸14bの外径よりも大
きな径を有している。このすきまについては後述する。
さらに、ポンプケーシングの上端面11aには、凹部1
1dの直径Dより外側で、かつ玉軸受外輪19bの内径
2 より内側で一方を止まりにし、他方をポンプケーシ
ング11の外周に開口した放射溝11cが設けられてい
る。放射溝11cの形状は図5に示す以外の形状でもD
より外側でかつD2 より内側で一方を止まりとし、他方
をポンプケーシング11の外周に開口していればよい。
またその数も単数あるいは複数でも構わない。
【0017】ポンプケーシング上端面11aは玉軸受外
輪19bの下端面と接触し主軸下端面14aとポンプケ
ーシング11の凹部11dの底面との間にはすきまが形
成されている。また、サブフレーム8のポンプ要素収納
部8aの底側には環状溝8bが設けられ、さらにサブフ
レーム8には一方を該環状溝8bに連通し、他方をサブ
フレーム8の下端面に開口するよう軸方向に設けられた
副軸受排油路8cが形成されている。なお、環状溝8b
はポンプケーシング11の放射溝11cと連通する。
【0018】それ以外のポンプ要素の全体的な構成は図
1で示した実施例1と同様であるが、ポンプカバー18
がボルトの締付力によってポンプポート13を上部に押
し付け、それによりポンプケーシング11は玉軸受外輪
19bの下端面に押し付けられることになる。
【0019】この実施例を示すスクロール流体機械の要
部の構成は以上であるが、これらの作用、潤滑油の流れ
について説明する。一般に玉軸受は、半径方向の力すな
わちラジアル荷重とともに軸方向の力すなわちスラスト
荷重も支承することができる。本実施例では、主軸の段
14eが玉軸受内輪19aの上端面と接触しており、主
軸14に作用するスラスト力は玉軸受19が半径方向の
荷重とともに支承する。玉軸受19は外輪19bをサブ
フレーム8の玉軸受収納部8dに圧入固定されているが
玉軸受19内部のクリアランス確保のためにその締代は
大きくとれないが、ポンプケーシング11が玉軸受外輪
19bの下端面をポンプカバー18のボルト締付力によ
り押し付けているので、玉軸受19は抜け落ちたり、軸
方向にガタを生じたりすることなく、主軸14のスラス
ト力を支承できる。このようにポンプケーシング上端面
11bと主軸下端面14aは接触しないので摩耗や焼付
きは生じない。また玉軸受内輪19aは多少のすべりが
発生するかもしれないが、ほぼ主軸14と同期回転する
ので、主軸の段14eは内輪19aの上端面と摺動する
ことはなく、段14eの摩耗も生じない。
【0020】次に潤滑油の流れであるが、一般に玉軸受
の必要潤滑油量はすべり軸受の場合に比べて、少なくて
よい。本実施例の要部の潤滑油の流れを図3に矢印にて
示す。ポンプ軸14bとポンプケーシング貫通穴11a
との間にすきまを設け、さらにポンプケーシング凹部1
1dの底面と主軸下端面14aにすきまが設けられてい
るので、ポンプポート13の吸入ポート13aから容積
型ポンプ12へ導かれた潤滑油は吐出ポート13bへ吐
出されると同時に一部がポンプ軸14bとポンプケーシ
ング貫通穴11aとのすきまを通ってポンプケーシング
凹部11dへも吐出される。凹部11dへ吐出された潤
滑油はヘッドが高く、凹部11dが玉軸受19の内外輪
間に連通しており、またポンプケーシング上端面11b
と玉軸受外輪19bの下端面が接触しているので、玉軸
受19の内部へ流入し、玉軸受19の内部を潤滑する。
上述のように必要潤滑油量は少なくてよいが、用いる玉
軸受に必要な潤滑油量と容積型ポンプ12の能力から、
ポンプ軸14bとポンプケーシング貫通穴11aとのす
きま量を設定すれば良い。なお吐出ポート13bへ吐出
された潤滑油は油穴14を汲み上がり、主軸受やスラス
ト軸受等を潤滑する。玉軸受19内部12へ流入し、潤
滑を終えた潤滑油は、実施例1で述べたと同じ、ポンプ
ケーシング11の放射溝11cとサブフレーム8の環状
溝8bと副軸受排油路およびポンプカバー18の貫通穴
B18bで構成される一連の排油通路から大部分が排出
され、一部が玉軸受19の上端から排出され、油溜め1
6へと戻される。仮りに排油通路が形成されていないと
した場合、玉軸受19の内部に流入した潤滑油内に微小
な異物が混入していると、玉軸受19内部に蓄積し、玉
軸受19の機能に障害を生じさせるだけでなく、異物が
混入されていなくても玉軸受19の内部が潤滑油で満た
され、いわゆる玉軸受19全体が油に浸った状態と同じ
になってしまい、潤滑油を攪拌することによるメカロス
が増大してしまう。本実施例では玉軸受19の下端側に
排油通路が設けてあるので微小な異物が混入しても潤滑
油とともに排油通路が流出し、玉軸受19の内部に蓄積
されることはない。また、玉軸受19の内部が潤滑油で
満たされてしまうこともないので、メカロスが増大する
こともない。
【0021】実施例3.なお、上記実施例ではポンプカ
バー18を装着していたが、従来例のようにポンプカバ
ーを設けずポンプポート13に吸入ポート13aと連通
するよう油パイプ17を直接固定し、ポンプケーシング
11とポンプポート13をサブフレーム8のポンプ要素
収納部8aに圧入あるいは焼嵌め等によって固定しても
よい。
【0022】実施例4.また、実施例2では単列深溝玉
軸受を用いたが玉軸受19は、ラジアル荷重とともにス
ラスト荷重も支承できる玉軸受であればどのようなもの
でもよい。
【0023】
【発明の効果】請求項1のスクロール圧縮機によれば、
ポンプケーシング上端面に主軸の外径より内側で一方を
止まりとし、他方をポンプケーシングの外周に開口した
1つあるいは複数の放射溝を設け、サブフレームのポン
プ要素収納部の底側に放射溝と連通する環状溝を設け、
該環状溝に一方を開口し、他方をサブフレームの下端面
に開口する副軸受排油路をサブフレームに軸方向に設け
たので、ポンプケーシング上端面と主軸下端面の摺動部
へ潤滑油が供給され、両者が潤滑を行なうので、摩耗、
焼付きを防止でき、また副軸受下端側からの排油通路が
確保されるので、副軸受に供給される潤滑油内に微小な
異物が混入していても、副軸受下端側からの排油通路か
ら副軸受潤滑後の潤滑油とともに流出するので副軸受内
に異物は蓄積されず、副軸受および主軸のかじりは生じ
なくなる信頼性の高いものが得られる効果がある。
【0024】請求項2のスクロール圧縮機によれば、副
軸受と玉軸受により構成し、主軸の下部には段を設け、
該段を玉軸受の内輪上端面と接触させポンプケーシン
グ、上端面を玉軸受の外輪下端面と接触させるととも
に、ポンプケーシング上端面には、玉軸受の内輪端面の
外径より大きく、外輪端面の内径より小さい径の凹部を
設け、該凹部の底面に設けられた貫通穴とポンプ軸にす
きまを設け、凹部の底面と主軸の下端面にもすきまを形
成し、さらに、ポンプケーシング上端面には凹部の径よ
り外側でかつ玉軸受の外輪端面の内径より内側で一方を
止まりとし、他方をポンプケーシングの外周に開口した
1つあるいは複数の放射溝を設け、サブフレームのポン
プ要素収納部の底側に放射溝と連通する環状味噌を設
け、該環状溝に一方を開口し、他方をサブフレームの下
端面に開口する副軸受排油路をサブフレームに軸方向に
設けたので、主軸に作用するスラスト力は、玉軸受が支
承し、ポンプケーシングの上端面と主軸下端面は接触し
ない。また玉軸受の内輪上端面と接触する主軸の段は玉
軸受の内輪と主軸が同期回転するので、玉軸受の内輪上
端面を摺動せず、摩耗は生じない。また、玉軸受への給
油通路が確保されるとともに玉軸受下端側からの排油通
路が確保されるので、玉軸受に供給される潤滑油内に微
小な異物が混入していても、玉軸受下端側からの排油通
路から玉軸受潤滑後の潤滑油とともに流出するので、玉
軸受内に異物は蓄積されず、玉軸受の機能に障害を生じ
させることはなく、さらに玉軸受の内部が潤滑油で満た
されることがないため、潤滑油を攪拌することによるメ
カロスが増大することのない、信頼性が高く効率のよい
ものが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1によるスクロール流体機械
の要部断面図である。
【図2】この発明の実施例1によるスクロール流体機械
に用いられるポンプケーシングの斜視図である。
【図3】この発明の実施例2によるスクロール流体機械
の要部断面図である。
【図4】この発明の実施例2によるスクロール流体機械
に用いられる玉軸受の簡略断面図である。
【図5】この発明の実施例2によるスクロール流体機械
に用いられるポンプケーシングの斜視図である。
【図6】従来のスクロール流体機械の断面図である。
【図7】従来のスクロール流体機械に用いられるポンプ
要素の収納状態を示す断面図及び構成部品図である。
【符号の説明】
3 フレーム 4 主軸受 8 サブフレーム 8a ポンプ要素収納部 8b 環状溝 8c 副軸受排油通路 9 副軸受 11 ポンプケーシング 11a 貫通穴 11b ポンプケーシング上端面 11c 放射溝 11d 凹部 12 容積型ポンプ 14 主軸 14a 主軸下端面 14b ポンプ軸 14e 段 19 玉軸受 19a 内輪 19b 外輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松木 哲三 和歌山市手平6丁目5番66号 三菱電機株 式会社和歌山製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸と、この主軸の上部を支持する主軸
    受を有するフレームと、前記主軸の下部を支持する副軸
    受を有するサブフレームと、前記主軸の下端側に設けら
    れ、ポンプケーシングを有するポンプを備えたスクロー
    ル流体機械において、前記ポンプケーシングは上端面に
    一端が前記主軸の外径より内側で止まりとし、他端が外
    周に開口した放射溝を備え、前記サブフレームはそのポ
    ンプ要素収納部の底側に前記放射溝と連通する環状溝及
    びこの環状溝に一方が開口し、他方がその下端面に開口
    する副軸受排油路を備え、前記主軸はその下端面を前記
    ポンプケーシングの上端面に当接させたスクロール流体
    機械。
  2. 【請求項2】 下端面にポンプ軸を形成した主軸と、こ
    の主軸の上部を支持する主軸受を有するフレームと、前
    記主軸の下部を支持し、玉軸受よりなる副軸受を有する
    サブフレームと、前記主軸の下端側に設けられ、ポンプ
    ケーシングを有するポンプを備えたスクロール流体機械
    において、前記ポンプケーシングは上端面に前記玉軸受
    の内輪端面の外径より大きく、外輪端面の内径より小さ
    い径の凹部を備えると共に、この凹部の底面に設けられ
    た貫通穴と前記主軸との間に隙間を形成し、更に上端面
    に一端が前記凹部の径より外側でかつ前記玉軸受の外輪
    端面の内径より内側で止まりとし他端が外周に開口した
    放射溝を備え、前記サブフレームはそのポンプ要素収納
    部の底側に前記放射溝と連通する環状溝及びこの環状溝
    に一方が開口し、他方がその下端面に開口する副軸受排
    油路を備え、前記主軸は下部に段を形成し、この段を前
    記玉軸受の内輪上端面に当接させると共に、前記ポンプ
    ケーシングの上端面を前記玉軸受の外輪下端面に当接さ
    せたスクロール流体機械。
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