JPH05231149A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

エンジンの冷却装置

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JPH05231149A
JPH05231149A JP3529392A JP3529392A JPH05231149A JP H05231149 A JPH05231149 A JP H05231149A JP 3529392 A JP3529392 A JP 3529392A JP 3529392 A JP3529392 A JP 3529392A JP H05231149 A JPH05231149 A JP H05231149A
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秀仁 池辺
Hiroyuki Niikura
裕之 新倉
Masaaki Hiratani
将章 平谷
Hirohisa Shimada
裕央 島田
Koji Okazaki
幸治 岡崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エンジンの冷却装置において、エンジンの運転
状態に応じた冷却水温の適正制御を可能とする。 【構成】容量が可変である電動式水ポンプ4を、水温検
出器15で検出されるエンジン水温に応じたフィードバ
ック制御と、オープンループ制御とをエンジンの運転状
態に応じて切換えて制御手段14によって制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン本体およびラ
ジエータ間を結ぶ冷却水循環回路のエンジン入口側に容
量が可変である電動式水ポンプが配設されるエンジンの
冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる冷却装置は、たとえば特開
昭58−2418号公報等で既によく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような冷却装置
で、エンジンの運転状態に適合した冷却水温となるよう
に水ポンプの作動を精度よく制御するには、水ポンプの
作動をエンジン水温に応じてフィードバック制御するこ
とが望まれる。ところで、エンジン暖機時にはエンジン
本体を流通する冷却水量が極めて小量となるように水ポ
ンプをフィードバック制御することにより、エンジンの
急速暖機が可能となるが、冷却水の流通量が極めて小量
であることに起因して、水温検出器による検出値が不正
確となる。このためフィードバック制御によるもので
は、エンジン水温を望ましい値まで昇温することが困難
となったり、必要以上にエンジン水温が上昇したりする
ことがある。
【0004】また本発明者は、図15で示すように、ノ
ッキングの発生を回避する上ではエンジン入口水温およ
びエンジン出口水温の差を小さくすることが有効である
ことを見出したが、上述のようなフィードバック制御で
は、エンジン入口水温およびエンジン出口水温の差を最
適に制御してノッキングの発生を回避することは困難で
ある。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、エンジンの運転状態に応じて冷却水温を適正
に制御することを可能としたエンジンの冷却装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の特徴に従う装置は、エンジン水温を
検出する水温検出器と、エンジン水温に応じたフィード
バック制御ならびにオープンループ制御をエンジンの運
転状態に応じて切換えて水ポンプの作動を制御する制御
手段とを備える。
【0007】また本発明の第2の特徴によれば、上記第
1の特徴の構成に加えて、制御手段は、エンジン水温が
予め定めた基準水温以上であるときのフィードバック制
御と、エンジン水温が前記基準水温未満であるときのオ
ープンループ制御とを切換可能に構成される。
【0008】本発明の第3の特徴によれば、上記第2の
特徴の構成に加えて、制御手段には、エンジン水温が前
記基準水温未満であるときのオープンループ制御にあた
ってエンジン本体内での冷却水のほぼ均等な流通を保証
する水ポンプの許容最小容量に対応する制御値が予め設
定される。
【0009】本発明の第4の特徴によれば、上記第1の
特徴の構成に加えて、制御手段は、エンジン停止時には
エンジン水温に応じて連続的に変化する制御値による水
ポンプのオープンループ制御を実行すべく構成される。
【0010】さらに本発明の第5の特徴に従う装置は、
エンジン出口水温を検出する出口水温検出器と、エンジ
ンのノッキングを検出するノッキング検出器と、エンジ
ン出口水温に応じた水ポンプのフィードバック制御を実
行可能であるとともにノッキング検出時には前記フィー
ドバック制御の目標値を低減する制御手段とを備える。
【0011】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。
【0012】先ず図1において、エンジン本体Eおよび
ラジエータRを結んで冷却水循環回路1が構成されてお
り、この冷却水循環回路1は、エンジン本体Eの出口お
よびラジエータRの入口間を結ぶ管路1aと、ラジエー
タRの出口およびエンジン本体Eの入口間を結ぶ管路1
bとを備える。また管路1a,1b間は、ラジエータR
を迂回するバイパス回路2で接続される。
【0013】冷却水循環回路1における管路1bの途中
には、開度を無段階に変化させ得る流量制御弁3が配設
されており、バイパス回路2は該流量制御弁3よりも下
流側すなわちエンジン本体E側で管路1bに接続されて
いる。また管路1bのエンジン本体E寄りの部分には、
容量可変である電動式水ポンプ4が配設される。
【0014】冷却水循環回路1における管路1aには、
切換弁5を介して管路6,7の一端が接続されており、
両管路6,7の他端は冷却水循環回路1における管路1
bの流量制御弁3および水ポンプ4間に接続される。而
して、一方の管路6の途中にはヒータユニット8が介装
され、他方の管路7の途中には、その上流側から順に制
御弁9およびトランスミッションオイルウォーマ10が
介設される。
【0015】ラジエータRに付設されたラジエータファ
ン11は、ラジエータRの出口側に配設されたファンス
イッチ12により、オン・オフ制御されるものであり、
ラジエータRの出口水温が所定値以上となったときにラ
ジエータファン11が作動せしめられる。
【0016】流量制御弁3、水ポンプ4、切換弁5、制
御弁9、ならびにヒータユニット8に付設されたファン
13は、コンピュータから成る制御手段14により制御
されるものであり、この制御手段14には、エンジン水
温として冷却水循環回路1におけるエンジン出口水温T
WOを検出する水温検出器としての出口水温検出器15、
冷却水循環回路1におけるエンジン入口水温TWIを検出
する入口水温検出器16、ラジエータRの出口において
ラジエータ水温TWRを検出するラジエータ水温検出器1
7、トランスミッションオイルの温度TO を検出する油
温検出器18、外気温TD を検出する外気温検出器1
9、車室内温度TR を検出する車室温検出器20、エン
ジン回転数NE を検出する回転数検出器21、エンジン
吸気圧PBを検出する吸気圧検出器22、大気圧PA
検出する大気圧検出器23、ならびにエンジン本体Eの
振動によりノッキングを検出するノッキング検出器24
等がそれぞれ接続される。
【0017】而して、制御手段14は、上記各温度
WO,TWI,TWR、TO ,TD ,TR 、エンジン回転数
E 、エンジン吸気圧PB 、大気圧PA 、ならびにノッ
キング検出器24の出力等に応じて流量制御弁3、水ポ
ンプ4、切換弁5、制御弁9およびファン13の作動を
制御するものであるが、次に水ポンプ4および流量制御
弁3の作動制御に関して制御手段14で設定されている
制御手順について説明する。
【0018】図2は、水ポンプ4の作動を制御すべく制
御手段14で設定されている制御手順のメインルーチン
であり、エンジン作動時には通常モードのサブルーチン
およびノック判別モードのサブルーチンによる制御が実
行され、エンジンが停止したときに停止後モードのサブ
ルーチンによる制御が実行される。
【0019】図3は通常モードのサブルーチンを示すも
のであり、第1ステップS1では、パラメータとしてエ
ンジン回転数NE 、エンジン吸気圧PB およびエンジン
出口水温TWOが読込まれ、第2ステップS2で、エンジ
ン出口水温TWOが予め設定してある基準水温TWSたとえ
ば80度C以上であるか否かが判定される。この第2ス
テップS2で、TWO<TWSであると判定されたときには
第3ステップS3に進む。
【0020】ところで、電動式である水ポンプ4のモー
タはDCモータであり、そのデューティ比を制御するこ
とにより、水ポンプ4の容量が変化する。而して、第3
ステップS3では、エンジン出口水温TWOおよびエンジ
ン吸気圧PB に応じて図4で示すように予め設定されて
いるマップに従って、デューティ比DO1,DO2,DO3
O4,DO5等のデューティ比が設定されており、たとえ
ばDO1は5%、DO2は10%、DO3は20%、DO4は3
0%、DO5は40%である。而してエンジン出口水温T
WOおよびエンジン吸気圧PB が低いときには、デューテ
ィ比DO が5%程度に設定されており、この値は、エン
ジン本体E内での冷却水のほぼ均等な流通を保証してエ
ンジン本体Eでボイリングが生じない程度の許容最小値
として設定されている。
【0021】その後、第4ステップS4で、前記検索デ
ューティ比DO に基づいて水ポンプ4のモータが作動せ
しめらされる。すなわちエンジン出口水温TWOが基準水
温T WS未満であるときには、エンジン出口水温TWOおよ
びエンジン吸気圧PB に応じて定まる固定のデューティ
比DO で水ポンプ4のモータがオープンループで制御さ
れることになる。
【0022】第2ステップS2で、TWO≧TWSであると
判定されたときには、第5ステップS5〜第10ステッ
プS10に従ってフィードバック制御が実行されること
になり、第5ステップS5では、エンジン回転数NE
よびエンジン吸気圧PB に応じて図5で示すように予め
定めたマップにより、目標出口水温TWOTRが検索され
る。而して、図5において目標出口水温TWOTR1 は、た
とえば80〜90度Cに設定されており、目標出口水温
WOTR2 は、たとえば130度Cに設定されている。
【0023】次の第6ステップS6では、エンジン回転
数NE およびエンジン吸気圧PB に応じて図6で示すよ
うに予め設定されている基準デューティ比DFSが検索さ
れる。図6において、エンジン回転数NE およびエンジ
ン吸気圧PB に応じて基準デューティ比DFSの5つの領
域DFS1 ,DFS2 ,DFS3 ,DFS4 ,DFS5 が設定され
ており、たとえばDFS1 は5%、DFS2 は10%、D
FS3 は20〜50%、D FS4 は50〜60%、DFS5
80〜100%である。
【0024】第7ステップS7では、エンジン出口水温
WOおよび目標出口水温TWOTRの水温差ΔTWO(=TWO
−TWOTR)が算出され、第8ステップS8で、フィード
バック制御値DF が(DFS+K・ΔTWO)として算出さ
れる。而してKは、ゲインである。
【0025】第9ステップS9では、第8ステップS8
で得られたフィードバック制御値D F が許容最小値D
FMIN未満であるかどうかが判定され、DF <DFMINであ
ったときには第10ステップS10でDF =DFMINとさ
れた後、第4ステップS4に進み、DF ≧DFMINであっ
たときには第10ステップS10を迂回して第4ステッ
プS4に進む。
【0026】図7はノック判別モードのサブルーチンを
示すものであり、第1ステップL1では、フラグFが
「1」であるか否かが判別される。このフラグFは、ノ
ッキング状態であるか否かを示すものであり、F=1は
ノッキング状態を示し、F=0は非ノッキング状態を示
す。而して第1ステップL1でF=0であったときには
第2ステップL2に進み、F=1であったときには第7
ステップL7に進む。
【0027】第2ステップL2ではノッキング検出器2
4の出力によりノッキングが発生したか否かを判別し、
ノッキングが発生していなかったときには第3ステップ
L3に進み、前述の図5のマップに従って目標出口水温
WOTRが検索される。
【0028】第2ステップL2でノッキングが発生した
と判別されたときには第4ステップL4においてフラグ
Fが「1」と設定される。次いで第5ステップL5で
は、目標出口水温のバイアス値DTWが(DTW=DTWO
D1)なる演算式に従って算出される。ここで、DTWO
はたとえば0度Cであり、XD1はたとえば5度Cであ
る。第6ステップL6では、目標出口水温TOWTRが図5
のマップ値に前記バイアス値DTWを加算した値(TWOTR
=マップ値+DTW)として設定される。ここで、D
TWは、第5ステップL5で負の値(たとえば−5度C)
として設定されているので、第6ステップL6では図5
のマップ値から低減した値が目標出口水温TOWTRとして
設定されることになる。
【0029】第7ステップL7では、ノッキング検出器
24の出力によりノッキングが発生したか否かを判別
し、ノッキングが発生していたときには第8ステップL
8に進み、目標出口水温のバイアス値DTWが(DTW=D
TW−XD2)なる演算式に従って算出される。ここで、X
D2はたとえば3度Cである。次の第9ステップL9で
は、目標出口水温TOWTRが図5のマップ値に第8ステッ
プL8で得たバイアス値D TWを加算した値(TWOTR=マ
ップ値+DTW)として設定されるが、DTWは、第8ステ
ップL8で負の値として設定されているので、第9ステ
ップL9では図5のマップ値から低減した値が目標出口
水温TOWTRとして設定される。
【0030】第7ステップL7でノッキングが発生して
いないと判別したときには、第10ステップL10で、
目標出口水温のバイアス値DTWが(DTW=DTW+XD3
なる演算式に従って算出される。ここで、XD3はたとえ
ば1度Cである。次の第11ステップL11では、目標
出口水温TOWTRが図5のマップ値に第10ステップL1
0で得たバイアス値DTWを加算した値(TWOTR=マップ
値+DTW)として設定されるが、DTWは、第10ステッ
プL10においてたとえば1度Cずつ加算されているの
で、目標出口水温TWOTRが図5のマップ値に次第に復帰
していくことになる。
【0031】第12ステップL12では、バイアス値D
TWが「0」以上であるか否かが判別され、DTW≧0であ
ったときには第13ステップL13でフラグFが「0」
に設定される。
【0032】このようなノック判別モードのサブルーチ
ンによれば、ノッキングが生じたときには、その初期に
目標出口水温TWOTRがマップ値からたとえば5度C低減
された後、ノッキングが発生しなくなるまで低減量を3
度Cずつ大きくしながら目標出口水温TWOTRがマップ値
から減算されていき、ノッキングが解消されると、前記
低減量をたとえば1度Cずつ小さくしながら目標出口水
温TWOTRがマップ値から減算され、低減量が「0」とな
ったとき(目標出口水温TWOTRがマップ値に復帰したと
き)にフラグFが「0」とされて通常の制御モードに復
帰することになる。
【0033】図8は停止後モードのサブルーチンを示す
ものであり、第1ステップN1ではパラメータとしてエ
ンジン出口水温TWO、大気圧PA およびラジエータ水温
WRが読込まれ、第2ステップN2では作動域が検索さ
れる。すなわち図9で示すように、大気圧PA およびエ
ンジン出口水温TWOに応じた作動域および非作動域が、
相互間にヒステリシス領域(図9の斜線で示す領域)を
有するようにして予め設定されており、エンジン出口水
温TWOが高く、かつ大気圧PA が低い(すなわち高地走
行)状態に設定された作動域にあるかどうかが次の第3
ステップN3で判別され、非作動域であると判断された
ときには第4ステップN4で水ポンプ4の作動を停止
し、作動域に在ると判断されたときには第3ステップN
3から第5ステップN5に進む。
【0034】第5ステップN5では、エンジン出口水温
WOに応じて図10で示すように予め設定されたマップ
に従って水ポンプ4におけるモータのデューティ比
O ′が検索される。而して該デューティ比DO ′は、
エンジン停止時にエンジン出口水温TWOが高くなるのに
応じて連続的に低くなるように設定されるものであり、
エンジン停止後には水ポンプ4のオープンループ制御に
おける制御値がエンジン出口水温TWOに応じて連続的に
変化せしめられることになる。
【0035】第6ステップN6では、流量制御弁3が強
制的に開弁せしめられ、エンジン本体Eで昇温した冷却
水の殆どがラジエータRを流通することになる。
【0036】第7ステップN7では、ラジエータ水温T
WRが予め設定された設定水温TWRO以上になったかどう
かが判定される。この設定水温TWRO は、ラジエータR
に付設されたラジエータファン11がファンスイッチ1
2により作動せしめられる温度よりも高く設定される。
而してTWR<TWRO であったときには第9ステップN9
に進み、TWR≧TWRO であったときには第8ステップN
8を経由して第9ステップN9に進む。
【0037】第8ステップN8では、切換弁5(図1参
照)によりヒータユニット8を有する管路6に冷却水を
流すようにするとともに、ヒータユニット8に付設され
ているファン13を作動せしめるようにする。すなわち
ラジエータファン11を作動させてもラジエータ水温T
WRが低下しないときには冷却水の一部をヒータユニット
8に流し、ファン13で冷却水からの放熱を促進するよ
うにする。
【0038】第9ステップN9では、第5ステップN5
で得られたデューティ比DO ′を制御値として、水ポン
プ4のモータをオープンループで制御することになる。
【0039】図11は、エンジン作動状態での流量制御
弁3の作動を制御すべく制御手段14で設定されている
制御手順を示すものであり、第1ステップM1では、パ
ラメータとしてエンジン回転数NE 、エンジン吸気圧P
B 、エンジン入口水温TWIおよびラジエータ水温TWR
読込まれる。次いで第2ステップM2では、エンジン回
転数NE およびエンジン吸気圧PB に応じて予め図12
で示すように設定されるマップに従って目標入口水温T
WITRが検索される。而して、図12において、目標入口
水温TWITR1 はたとえば110度Cであり、目標入口水
温TWITE2 はたとえば80度Cであり、目標入口水温T
WITR3 はたとえば60度Cである。
【0040】第3ステップM3では、流量制御弁3のフ
ィードバック制御におけるゲインK VCがエンジン入口水
温TWIおよびラジエータ水温TWRに応じて算出される。
すなわち、図13で示すように、ラジエータ水温TWR
よびエンジン入口水温TWIの水温差(TWR−TWI)に応
じてゲインKVCが予め設定されており、この図13に従
ってゲインKVCが得られることになる。
【0041】第4ステップM4では、流量制御弁3のフ
ィードバック制御開度VCMD が算出される。すなわち、
CMD =KVC・(TWI−TWITR)なる演算式が実行さ
れ、次の第5ステップM5で流量制御弁3の開度が前記
フィードバック制御開度VCMDに従って制御されること
になる。
【0042】次にこの実施例の作用について説明する
と、エンジンの暖機状態でエンジン出口水温TWOが基準
水温TWSに達していないときには、エンジン出口水温T
WOおよびエンジン吸気圧PB に応じて定まる固定のデュ
ーティ比DO により水ポンプ4のモータがオープンルー
プで制御されるので、エンジン本体Eを流通する冷却水
量が少ないことに起因して出口水温検出器15による検
出値が不正確となってもエンジン本体Eの冷却水温度を
適切に制御することができる。しかもエンジン出口水温
WOが、20度C以下の低温状態ではエンジン本体E内
での冷却水のほぼ均等な流通を保証する水ポンプ4の許
容最小容量に対応するものとして、デューティ比DO
たとえば5%程度の低い値に設定されており、エンジン
本体Eでの冷却水のほぼ均等な流通を保証して小量の冷
却水がエンジン本体Eに流されるので、エンジン本体E
各部の温度をほぼ均等にして冷却水温を基準水温TWS
で急速に昇温させることができ、エンジン本体Eに局部
的な歪みが生じたり、オーバーヒートが生じたりするこ
ともない。この際、流量制御弁3は閉じており、冷却水
はラジエータRを通過せず、パイパス回路2を流通する
ことになる。
【0043】またエンジンが低負荷状態にあるときに
は、図5で示すように水ポンプ4のフィードバック制御
における目標出口水温TWOTRが130度C程度の比較的
高い値に設定されるとともに、流量制御弁3のフィード
バック制御における目標入口水温TWITRが図12で示す
ように110度C程度の比較的高い値に設定されている
ことにより、エンジン本体Eにおける冷却水温を比較的
高いレベルに保ち、冷却損失の低減および燃料の霧化向
上により燃費の低減を図ることが可能となり、これによ
り排出ガス性状の悪化も回避される。
【0044】しかも水ポンプ4による冷却水循環量をエ
ンジン本体E内でボイリングが生じない程度の最小限度
に制御することが可能であり、また流量制御弁3の開度
にかかわらず水ポンプ4の上流側が減圧状態になること
はないので、冷却水循環回路1でボイリングが発生する
こともない。
【0045】ところで、エンジンが高負荷状態となった
ときには、燃費の低減を図る上で図14で示すように冷
却水温の最適値が存在し、またノッキングの発生を回避
する上からも図15で示すように冷却水温の最適値が存
在するが、水ポンプ4の容量をエンジン出口水温TWO
応じて制御し、また流量制御弁3をエンジン入口水温T
WIに応じて制御することにより、燃費の低減、ノッキン
グの発生回避、ならびにエンジン出力向上等の観点から
エンジン本体Eでの冷却水温を最適に制御することが可
能となる。
【0046】しかも流量制御弁3のフィードバック制御
のゲインKVCが、ラジエータ水温T WRおよびエンジン入
口水温TWIに応じて変化せしめられるので、ラジエータ
Rを流通する冷却水量と、バイパス回路2を流通する冷
却水量との比を最適に制御して、エンジン負荷状態に適
合した水温の冷却水をエンジン本体Eの入口に供給する
ことが可能となる。
【0047】またノッキング検出器24がノッキングを
検出したときには、水ポンプ4のフィードバック制御に
おける目標値すなわち目標出口水温TWOTRを低減するよ
うにしているので、ノッキング発生時にはエンジン入口
水温TWIおよびエンジン出口水温TWO間の温度差を減少
させることになる。而して図15で示すように前記温度
差が小さくなると、ノッキングが生じ難くなるものであ
り、上記目標出口水温TWOTRの低減により一旦発生した
ノッキング現象を速やかに解消することができる。
【0048】さらにエンジン停止時には、エンジン出口
水温TWOに応じて連続的に変化する制御値により、水ポ
ンプ4の作動をオープンループで制御するようにしたの
で、エンジン本体Eの冷却に伴って冷却水循環量を円滑
に変化させ、エンジン本体E内で熱溜まりが生じるのを
防止し、冷却水の沸騰およびエンジン再始動時の始動不
良の発生を防止することができる。
【0049】以上の実施例では、流量制御弁3の開度を
エンジン入口水温TWIに応じて制御するようにしたが、
一定水温で開くサーモスタットを用いるようにしてもよ
く、その場合、図8で示したフローチャートの第6ステ
ップN6は不要となる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴に従う
装置は、エンジン水温を検出する水温検出器と、エンジ
ン水温に応じたフィードバック制御ならびにオープンル
ープ制御をエンジンの運転状態に応じて切換えて水ポン
プの作動を制御する制御手段とを備えるので、水温検出
器の検出値が不正確となる運転状態にあっても適切な量
の冷却水をエンジン本体に流通させることができる。
【0051】また本発明の第2の特徴によれば、上記第
1の特徴の構成に加えて、制御手段は、エンジン水温が
予め定めた基準水温以上であるときのフィードバック制
御と、エンジン水温が前記基準水温未満であるときのオ
ープンループ制御とを切換可能に構成されるので、暖機
時に適切な量の冷却水がエンジン本体を流通するように
して速やかに暖機を完了することができる。
【0052】本発明の第3の特徴によれば、上記第2の
特徴の構成に加えて、制御手段には、エンジン水温が前
記基準水温未満であるときのオープンループ制御にあた
ってエンジン本体内での冷却水のほぼ均等な流通を保証
する水ポンプの許容最小容量に対応する制御値が予め設
定されるので、暖機時に必要最小限の冷却水がエンジン
本体を流通するようにしてエンジン本体に局部的な熱歪
みの発生やオーバーヒートが生じることを防止すること
ができる。
【0053】本発明の第4の特徴によれば、上記第1の
特徴の構成に加えて、制御手段は、エンジン停止時には
エンジン水温に応じて連続的に変化する制御値による水
ポンプのオープンループ制御を実行すべく構成されるの
で、エンジン停止時にはエンジン本体に冷却水を連続的
に流通させ、冷却水の沸騰およびエンジンの再始動不良
が生じることを防止することができる。
【0054】さらに本発明の第5の特徴に従う装置は、
エンジン出口水温を検出する出口水温検出器と、エンジ
ンのノッキングを検出するノッキング検出器と、エンジ
ン出口水温に応じた水ポンプのフィードバック制御を実
行可能であるとともにノッキング検出時には前記フィー
ドバック制御の目標値を低減する制御手段とを備えるの
で、エンジン入口水温およびエンジン出口水温間の温度
差を小さくし、一旦生じたノッキングを速やかに解消す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの冷却装置の全体系統図である。
【図2】水ポンプの制御手順を示すメインルーチンのフ
ローチャートである。
【図3】通常モードのサブルーチンを示すフローチャー
トである。
【図4】オープンループ制御でのデューティ比設定マッ
プを示す図である。
【図5】目標出口水温の設定マップを示す図である。
【図6】基準デューティ比の設定マップを示す図であ
る。
【図7】ノック判別モードのサブルーチンを示すフロー
チャートである。
【図8】停止後モードのサブルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図9】エンジン停止後の作動域および非作動域の設定
マップを示す図である。
【図10】エンジン停止後のオープンループ制御でのデ
ューティ比設定マップを示す図である。
【図11】流量制御弁の制御手順を示すフローチャート
である。
【図12】目標入口水温の設定マップを示す図である。
【図13】ゲインの設定マップを示す図である。
【図14】冷却水温による燃料消費率特性図である。
【図15】冷却水温によるノッキング発生点火時期特性
図である。
【符号の説明】
1 冷却水循環回路 14 制御手段 15 出口水温検出器 24 ノッキング検出器 E エンジン本体 R ラジエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 裕央 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 岡崎 幸治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン本体(E)およびラジエータ
    (R)間を結ぶ冷却水循環回路(1)のエンジン入口側
    に容量が可変である電動式水ポンプ(4)が配設される
    エンジンの冷却装置において、エンジン水温を検出する
    水温検出器(15)と、エンジン水温に応じたフィード
    バック制御ならびにオープンループ制御をエンジンの運
    転状態に応じて切換えて水ポンプ(4)の作動を制御す
    る制御手段(14)とを備えることを特徴とするエンジ
    ンの冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段(14)は、エンジン水温
    が予め定めた基準水温以上であるときのフィードバック
    制御と、エンジン水温が前記基準水温未満であるときの
    オープンループ制御とを切換可能に構成されることを特
    徴とする請求項1記載のエンジンの冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段(14)には、エンジン水
    温が前記基準水温未満であるときのオープンループ制御
    にあたってエンジン本体(E)内での冷却水のほぼ均等
    な流通を保証する水ポンプ(4)の許容最小容量に対応
    する制御値が予め設定されることを特徴とする請求項2
    記載のエンジンの冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段(14)は、エンジン停止
    時にはエンジン水温に応じて連続的に変化する制御値に
    よる水ポンプ(4)のオープンループ制御を実行すべく
    構成されることを特徴とする請求項1記載のエンジンの
    冷却装置。
  5. 【請求項5】 エンジン本体(E)およびラジエータ
    (R)間を結ぶ冷却水循環回路(1)のエンジン入口側
    に容量が可変である電動式水ポンプ(4)が配設される
    エンジンの冷却装置において、エンジン出口水温を検出
    する出口水温検出器(15)と、エンジンのノッキング
    を検出するノッキング検出器(24)と、エンジン出口
    水温に応じた水ポンプ(4)のフィードバック制御を実
    行可能であるとともにノッキング検出時には前記フィー
    ドバック制御の目標値を低減する制御手段(14)とを
    備えることを特徴とするエンジンの冷却装置。
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