JPH05230439A - 摩擦材用熱硬化性樹脂組成物及び摩擦材 - Google Patents

摩擦材用熱硬化性樹脂組成物及び摩擦材

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JPH05230439A
JPH05230439A JP3782592A JP3782592A JPH05230439A JP H05230439 A JPH05230439 A JP H05230439A JP 3782592 A JP3782592 A JP 3782592A JP 3782592 A JP3782592 A JP 3782592A JP H05230439 A JPH05230439 A JP H05230439A
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acid anhydride
primary amino
friction material
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phenol resin
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JP3782592A
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Kunio Mori
邦夫 森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性に優れた摩擦材を得る。 【構成】ノボラック型フェノール樹脂と、メラミンと、
無水ピロメリット酸、エキサメチレンテトラミンとを混
合粉砕した後、これとガラス繊維、アラミド繊維、カシ
ュー油重合物、グラファイト、硫酸バリウム及び炭酸カ
ルシウムを混合して、圧縮成形し、2時間加熱後焼成し
て摩擦材を得た。 【効果】耐熱性に優れた摩擦材が得られる熱硬化性樹脂
組成物が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摩擦材用熱硬化性樹脂
組成物及び摩擦材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より摩擦材は、繊維基材をノボラッ
ク型フェノール樹脂とヘキサメチレンテトラミンと併用
した結合剤で熱硬化させて製造されており、比較的耐熱
性、難燃性に優れるので広く使われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、摩擦材
も、近来の高性能化の波におされ、その耐熱性の向上が
要求されてきている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記実状に
鑑み鋭意検討したところ、イミド骨格を有する化合物を
島として、この島を介してフェノール樹脂同志をヘキサ
メチレンテトラミンで架橋した構造の硬化物が耐熱性に
著しく優れることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】即ち本発明は、酸無水物(A)と、第1級
アミノ基を少なくとも2個有する化合物及び/又は核水
素を少なくとも2個有し且つ第1級アミノ基をも有する
フェノール性水酸基含有芳香族炭化水素(B)と、フェ
ノール樹脂(C)と、ホルムアルデヒド供給物質(D)
と、繊維基材(E)とを含有する摩擦材用熱硬化性樹脂
組成物、及びノボラック型フェノール樹脂(C)と、第
1級アミノ基又は少なくとも2個の核水素原子を有し、
且つイミド骨格をも有する化合物とが、メチレン結合及
び/又はジメチレンエーテル結合により架橋した構造を
有し、必要に応じてノボラック型フェノール樹脂(A)
同志がメチレン結合及び/又はジメチレンエーテル結合
により架橋した構造をも有する合成樹脂硬化物により結
合された繊維基材からなる耐熱性と摩擦特性の極めて優
れた摩擦材を提供するものである。
【0006】フェノール樹脂(C)としては、公知慣用
のものがいずれも使用できるが、例えば、ノボラック型
フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂が挙げられ
る。フェノール樹脂(C)の原料たるフェノール類とし
ては、例えばフェノールを始めとして、ビスフェノール
にて代表されるフェノール2量体、クレゾール、PTB
Pのごときアルキル置換フェノール類、レゾルシンのご
ときフェノール性水酸基を2個以上含有する化合物、ヒ
ドロキシナフタレンやジヒドロキシナフタレンのような
ナフトール系化合物などが挙げられる。もちろん、これ
らフェノール樹脂は2種類以上を混合して用いることも
可能である。フェノール樹脂(C)の原料であるホルム
アルデヒド供給物質としては、一般に知られているホル
ムアルデヒド水溶液や、パラホルムアルデヒド、ヘキサ
メチレンテトラミン水溶液、1,3−ジオキソラン等が
使用できる。
【0007】尚本発明にて用いられるフェノール樹脂
(C)は、上記の原料のみから得たもの変性剤により変
性されたものも使用できる。変性は、フェノール樹脂
(C)そのものとの化学的結合を伴うものであってもよ
いし、単にフェノール樹脂(C)と変性剤との混合物で
あってもよい。変性剤としては、例えばキシレン樹脂や
メシチレン樹脂等の如き芳香族炭化水素樹脂、桐油やカ
シュー油の如き油類、ゴム類、エポキシ樹脂、フルフラ
ール、メラミンやジシアンジアミドの如きアミノ化合
物、ほう酸や燐酸の如き無機酸等が挙げられるが、とく
に限定されるものではない。
【0008】また、フェノール樹脂(C)としては、例
えばフェノールとジメトキシキシリレンの反応によって
合成されるフェノールアラルキル樹脂、フェノールとジ
シクロペンタジエンの反応によって得られるフェノール
・ジシクロペンタジエン樹脂、パラビニルフェノールや
イソプロペニルフェノール等を重合させて得られる樹脂
やアンモニアや金属塩を触媒として使用して得られる周
知の固形レゾール型フェノール樹脂も使用できる。
【0009】本発明における酸無水物(A)と成分
(B)は、本発明の組成物において特徴的な成分であ
る。酸無水物(A)及び成分(B)は未反応のまま本発
明の組成物の配合を行ない、硬化時にイミド化反応が起
こる様にしても良いし、予め酸無水物(A)と核水素を
少なくとも2個有し且つ第1級アミノ基をも有するフェ
ノール性水酸基含有芳香族炭化水素(B1)との付加さ
せてイミド基を有する付加物を得るか、酸無水物(A)
と第1級アミノ基を少なくとも2個有する化合物(B
2)とをアミノ基が残存する様な反応割合で付加させて
イミド基を有する付加物を得てから(以下、単にイミド
基含有付加物という)、これらイミド基含有付加物をフ
ェノール樹脂(C)及びホルムアルデヒド供給物質
(D)とを配合して組成物を調製してもよい。
【0010】その作用は、組成物配合時もしくは硬化時
に酸無水物がアミノ基と反応してイミド構造を生成し、
そのイミド構造を持ったイミド化合物とフェノール樹脂
がホルムアルデヒド供給物質を介してメチレン結合にて
架橋された構造の硬化物を与えるので、得られる摩擦材
は耐熱性の高いものとなる。このことは酸無水物(A)
として芳香族酸無水物を用い、ホルムアルデヒド供給物
質(D)としてヘキサメチレンテトラミンを用いた時
に、特に顕著である。
【0011】これら組成物中の成分(A)〜(D)の混
合方法は、とくに限定するものではないが、例えば酸無
水物(A)、成分(B)、ホルムアルデヒド供給物質
(D)及びフェノール樹脂(C)を混合粉砕して得ても
よいし、フェノール樹脂(C)中で予め酸無水物(A)
と成分(B)を反応させておいてもよいし、フェノール
樹脂(C)中で予め酸無水物(A)もしくは成分(B)
を溶融混合させておいてもよく、これらの方法で混合し
たものはいずれも使用できる。
【0012】本発明における酸無水物(A)としては、
例えば無水マレイン酸等の様な脂肪族酸無水物、無水フ
タル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物等の様な芳香族酸無
水物、酸無水物を分子内に含むポリマー等が挙げられ
る。通常固形の酸無水物が好ましい。脂肪族酸無水物に
比べれば芳香族酸無水物が好ましい。
【0013】成分(B)は、核水素を少なくとも2個有
し且つ第1級アミノ基をも有するフェノール性水酸基含
有芳香族炭化水素(B1)と、酸無水物(A)と第1級
アミノ基を少なくとも2個有する化合物(B2)とに、
大別できる。これら成分(B)としては、例えばジアミ
ノジフェニルメタン、1,4ーフェニレンジアミンなど
の固形ジアミン類や尿素、ジシアンジアミド、メラミ
ン、ベンゾグアナミンなどのアミノ化合物のほか、それ
らのオリゴマーやポリマーも使用できる。
【0014】酸無水物(A)と成分(B)の使用量は特
に限定しないが、好ましくはそれぞれフェノール樹脂1
00重量部に対して5〜100部、特に好ましくは15
〜50部である。使用量がこの範囲であると耐熱性向上
の効果が顕著で、成形もし易く、しかも価格も安くなる
ので好ましい。
【0015】本発明におけるホルムアルデヒド供給物質
(D)の使用量は、例えば主剤であるフェノール樹脂
(C)と成分(B)の合計100重量部に対して、1〜
30重量部、好ましくは3〜10重量部の範囲であり、
その使用量がこの範囲であると硬化速度が速く、硬化時
のガス発生量も少なくなるので好ましい。
【0016】本発明の摩擦材用熱硬化性樹脂組成物の硬
化条件は特に制限されるものではなく、通常のフェノー
ル樹脂を硬化させる条件で硬化せしめることが可能であ
り、耐熱性の極めて優れた摩擦材を与える。
【0017】本発明の組成物には、原子価3価のリン化
合物及び/又は水素原子を有する5価のリン化合物をさ
らに用いることができる。前記リン化合物としては、還
元性を有するものがいずれも使用できるが、例えば有機
脂肪族骨格や有機芳香族骨格を有するリン化合物が挙げ
られる。
【0018】リン化合物化合物の内で、代表的な、水素
原子を有する5価のリン化合物としては、例えば、下記
一般式(I)で示されるものが挙げられる。
【0019】
【化1】
【0020】(但し式中、R1及びR2は同一でも異なっ
ていてもよい水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子又
はアルキル基で置換されていてもよいアルキル基、アリ
ール基或いはアラールキル基を、x1及びy1は1〜3
の整数をそれぞれ表わす。)で表わされ、具体的には、
次の様な構造の化合物が挙げられる。
【0021】
【化2】
【0022】上記した化合物は、リン原子に直接結合し
た水素原子を有しているので還元性に優れる。なかでも
芳香環を有した化合物で、リン原子−酸素原子間の一重
結合が解裂してリン原子と結合していた酸素原子に水素
原子が付加した場合、その水酸基が結合している芳香環
がアルデヒド類と反応性を有するため、フェノール樹脂
と結合することもできる。
【0023】即ち、前記リン化合物は単にフェノール樹
脂に混合して用いてもよいし、フェノール樹脂と積極的
に反応させて、それと一体化したものとして用いてもよ
い。本発明におけるフェノール樹脂固形分に対するリン
化合物の混合割合は、特に制限されるものではないが、
フェノール樹脂固形分100重量部当たり0.05〜5
0重量である。この範囲内であると、熱減量も極めて少
なくその他の物性とのバランスにも優れた摩擦材が得ら
れるので好ましい。
【0024】リン化合物は、それ単独で用いてもよい
し、そのほかの安定剤と併用して用いてもよい。この際
の安定剤としては、例えばイミダゾール系化合物、ベン
ゾトリアゾール類、アゾール類、トリアジン類、ヒンダ
ードフェノール類、ヒンダードアミン類、ジアルキルチ
オジプロピオネート類、その他次の構造の化合物等が挙
げられる。
【0025】
【化3】
【0026】
【化4】
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】
【化7】
【0030】本発明における繊維基材(E)としては、
例えば、ガラス繊維、セラミック繊維、石綿繊維、炭素
繊維、ステンレス繊維のような無機繊維、綿、麻のよう
な天然繊維、ポリエステル、ポリアミドのような合成有
機繊維等があげられる。もちろん、これらの繊維を単独
で使用してもよいし、2種類以上を混合して用いてもよ
い。性能、価格等を考慮すると、好ましくはガラス繊維
を主にしたものがよい。繊維基材の形状に関しても、何
ら限定するものではなく、短繊維、長繊維、ヤーン、マ
ット、シート等、どのようなものでもよい。
【0031】本発明によって得られた摩擦材用熱硬化性
樹脂組成物は、組成物単独で硬化させるだけでなく、充
填剤、添加剤と一緒に硬化させて使用することもでき
る。充填剤、添加剤としては、一般に知られている、シ
リカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化珪素、カシ
ュー油重合物、二硫化モリブデン、水酸化アルミニュー
ム、タルク、クレー、黒鉛、グラファイト、ゴム粒、ア
ルミニューム粉、銅粉、真ちゅう粉等があげられる。こ
れらの強化材や充填剤は特に限定するものではなく、2
種類以上の混合での使用も可能であり、また、その使用
量も用途、要求性能によって調整させるべきものであ
る。
【0032】本発明の組成物には、さらに必要に応じて
界面活性剤、難燃剤、酸化防止剤、可塑剤、着色剤、シ
ランカップリング剤等を加えて用いてもよい。本発明に
よって得られた摩擦材用熱硬化性樹脂組成物は、周知の
方法で熱により硬化でき耐熱性の高い成形物が得られ
る。硬化成形させる方法は特に限定するものではない。
硬化温度は成分(A)〜(D)に相当する樹脂成分が軟
化する温度以上であれば問題なく、通常120〜130
℃以上200℃以下で行う。好ましくは成形不良が起こ
りにくい点で、130〜180℃の範囲で行うのがよ
い。
【0033】さらに成形後、焼成するのが耐熱性に特に
優れた摩擦材を得る上で好ましい。
【0034】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を説明する。な
お例中の部および%はすべて重量基準とする。 合成例1 攪拌機、コンデンサー、温度計及び滴下ロートを備えた
4つ口3リットルフラスコに、フェノール940g(1
0モル)及び、触媒として蓚酸を2.35g加え、90
℃まで昇温した。滴下ロートより41%ホルムアルデヒ
ド水溶液を578g滴下した後、3時間反応させた。反
応容器より取り出し、融点(キャピラリー法)85℃、
数平均分子量1120のノボラック型の黄色塊状のフェ
ノール樹脂を得た。 実施例1 合成例1にて得られたノボラック型フェノール樹脂10
0部とメラミン15部、無水ピロメリット酸20部、ヘ
キサメチレンテトラミン10部を混合粉砕して粉末状の
硬化性樹脂組成物を得た。この組成物の15部に対し
て、ガラス繊維(チョップドストランド)55部、アラミ
ド繊維5部、カシュー油重合物8部、グラファイト7
部、硫酸バリウム5部、炭酸カルシウム5部を混合機に
て混合して、摩擦材用熱硬化性樹脂組成物を得た。 実施例2 合成例1にて得られたノボラック型フェノール樹脂10
0部にメタアミノフェノール20部を130℃にて溶融
混合させ、冷却して固形樹脂組成物を得た。この樹脂組
成物と無水ピロメリット酸20部、ヘキサメチレンテト
ラミン10部を混合粉砕して粉末状の硬化性樹脂組成物
を得た。以降は実施例1と同様な配合を行い、摩擦材用
熱硬化性樹脂組成物を得た。 実施例3 合成例1にて得られたノボラック型フェノール樹脂10
0部にジアミノジフェニルメタン15部とビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物15部を130℃にて混合させ
150℃にて1時間保持した後、冷却して固形樹脂組成
物を得た。この樹脂組成物と、ヘキサメチレンテトラミ
ン10部を混合粉砕して、粉末状の硬化性樹脂組成物を
得た。以降は実施例1と同様な配合を行い、摩擦材用熱
硬化性樹脂組成物を得た。 実施例4 合成例1にて得られたノボラック型フェノール樹脂10
0部に無水トリメリット酸30部を130℃にて溶融混
合させ、冷却して固形樹脂組成物を得た。この樹脂組成
物とパラアミノフェノール25部、ヘキサメチレンテト
ラミン10部を混合粉砕して、粉末状の樹脂組成物を得
た。以降は実施例1と同様な配合を行い、摩擦材用熱硬
化性樹脂組成物を得た。 比較例1 合成例1にて得られたノボラック型フェノール樹脂10
0部とヘキサメチレンテトラミン10部を混合粉砕して
粉末状の樹脂組成物を得た。以降は実施例1と同様な配
合を行い、摩擦材用熱硬化性樹脂組成物を得た。
【0035】上記実施例1〜4と比較例1にて得られた
摩擦材用熱硬化性樹脂組成物を周知一般の方法の通り、
160℃の金型にいれてプレス機を用いて圧縮成形加工
した。そして、フェノール樹脂と、第1級アミノ基又は
少なくとも2個の核水素原子を有し、かつイミド骨格を
も有する化合物とが、メチレン結合又はジメチレンエー
テル結合により架橋した構造を有し、ノボラック型フェ
ノール樹脂同志がメチレン結合又はジメチレンエーテル
結合により架橋した構造をも有する合成樹脂硬化物によ
り結合された繊維基材からなる成形物を得た。金型より
抜型したものを、その後200℃にて2時間加熱後焼成
を行い成形物を得た。この成形物を所定の大きさに切り
出して摩擦性能試験(JIS D−4411)を行い、
比較評価した。結果をまとめて以下の表−1に示す。
【0036】尚、摩耗率の単位は、10-7cm/kg・
mである。
【0037】
【表1】 表−1からわかる様に、本発明の摩擦材は従来の摩擦材
と比べて、250℃以上における摩擦係数の低下が著し
く小さく摩擦率も少なく耐熱性に優れていることが明白
である。 実施例5 ノボラック型フェノール樹脂100部に代えて、ノボラ
ック型フェノール樹脂90部と、9,10−ジヒドロ−
9−オキサ−10−ホスファフェナレントレン−10−
オキシド(三光化学株式会社製HCA)10部を溶融混
合したものを用いた以外は、実施例1と同様にして、組
成物を得、摩擦材を作成し、同様の評価を行なった。そ
の結果を表−2に示す。尚、この摩擦材は、実施例1〜
4のそれに比べて、より高温にさらされた時の熱減量が
少なく、耐熱性の点でさらに優れていた。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明によって得られる新規摩擦材用熱
硬化性樹脂組成物は、酸無水物(A)と、第1級アミノ
基を少なくとも2個有する化合物及び/又は核水素を少
なくとも2個有し且つ第1級アミノ基をも有するフェノ
ール性水酸基含有芳香族炭化水素(B)を用いるか、或
いはそれらの反応物たるイミド結合を有する付加物を用
いるので、耐熱性の極めて優れた摩擦材を与えるもので
ある。しかもこの組成物は、通常のフェノール樹脂を硬
化させる条件で硬化せしめることが可能である。
【0040】本発明によって得られた摩擦材用熱硬化性
樹脂組成物は、例えば、ディスクパッド、ブレーキライ
ニング、制輪子、クラッチフェーシング等、摩擦材分野
において幅広く使用することが期待出来るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16D 69/02 C 8009−3J

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸無水物(A)と、第1級アミノ基を少
    なくとも2個有する化合物及び/又は核水素を少なくと
    も2個有し且つ第1級アミノ基をも有するフェノール性
    水酸基含有芳香族炭化水素(B)と、フェノール樹脂
    (C)と、ホルムアルデヒド供給物質(D)と、繊維基
    材(E)とを含有する摩擦材用熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ホルムアルデヒド供給物質(D)が、ヘ
    キサメチレンテトラミンである請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 成分(A)が芳香族酸無水物で、成分
    (B)が、モノアミノフェノールである請求項1記載の
    組成物。
  4. 【請求項4】 芳香族酸無水物が無水ピロメリット酸で
    あり、モノアミノフェノールがp−アミノフェノールま
    たはm−アミノフェノールである請求項3記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記成分(A)〜(D)を、(A)と
    (B)とが反応した後に残留する第1級アミノ基数及び
    /又は核水素をXとし、(C)の核水素数をYとし、
    (D)の結合手数をZとしたとき、X≦Z≦(X+Y)
    を満足する様に(A)〜(D)をそれぞれを用いる請求
    項1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 酸無水物(A)と核水素を少なくとも2
    個有し且つ第1級アミノ基をも有するフェノール性水酸
    基含有芳香族炭化水素(B1)との付加物、及び/又
    は、酸無水物(A)と第1級アミノ基を少なくとも2個
    有する化合物(B2)との付加物であってかつアミノ基
    を有する当該付加物と、フェノール樹脂(C)と、ホル
    ムアルデヒド供給物質(D)と、繊維基材(E)とを含
    有する摩擦材用熱硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 フェノール樹脂と、第1級アミノ基又は
    少なくとも2個の核水素原子を有し、かつイミド骨格を
    も有する化合物とが、メチレン結合及び/又はジメチレ
    ンエーテル結合により架橋した構造を有し、必要に応じ
    てノボラック型フェノール樹脂同志がメチレン結合及び
    /又はジメチレンエーテル結合により架橋した構造をも
    有する合成樹脂硬化物により結合された繊維基材からな
    る摩擦材。
JP3782592A 1992-02-25 1992-02-25 摩擦材用熱硬化性樹脂組成物及び摩擦材 Pending JPH05230439A (ja)

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