JPH05230259A - 熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法

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JPH05230259A
JPH05230259A JP4036701A JP3670192A JPH05230259A JP H05230259 A JPH05230259 A JP H05230259A JP 4036701 A JP4036701 A JP 4036701A JP 3670192 A JP3670192 A JP 3670192A JP H05230259 A JPH05230259 A JP H05230259A
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JP
Japan
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crystallinity
thermoplastic polyester
polyester resin
reactive gas
resin
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JP4036701A
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Akira Kabumoto
昭 株本
Kiyoshi Nakayama
清 中山
Masayasu Ito
正康 伊藤
Satoshi Ono
聡 小野
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】気泡径が50μm以下で、機械的強度が大き
く、かつ表面に凹凸がほとんどないポリエステル系樹脂
発泡体を連続的に製造できる方法を提供する。 【構成】加圧下において熱可塑性ポリエステル系樹脂中
に非反応性ガスを含有させ、発泡を抑制しながら熱可塑
性ポリエステル系樹脂の結晶化度を30%以上にした
後、非加圧下において非反応性ガスを含有した熱可塑性
ポリエステル系樹脂を加熱して発泡させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は保温材、断熱材などの材
料として好適な熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステル系樹脂発泡体の
製造方法として、種々の方法が開発されている。
【0003】特開昭60−87043号公報には、結晶
化度が10%以下のポリエステル樹脂に発泡剤を含浸さ
せた後、150〜200℃で発泡させる方法が開示され
ている。この公報には、樹脂の結晶化度を10%以下と
規定する理由として、結晶化度が高いと、発泡剤の含浸
率が低くなるためであることが記載されている。また、
樹脂の結晶化度は発泡剤含浸中、発泡中とも変化せず、
発泡終了後に結晶化が進行することが記載されている。
しかし、この方法では、発泡時の樹脂の結晶化度が10
%以下と低いために樹脂の剛性が小さく、前記の発泡温
度では気泡が大きく成長するため、50μm以下という
ような微細気泡を得ることは困難である。事実、明細書
中には、得られた発泡体の気泡径は約300μm程度で
あることが記載されている。
【0004】特公昭61−48411号公報には、発泡
剤を含有する芳香族ポリエステルを溶融させ、ダイから
押し出した後、到達結晶化度の30%以上の結晶化度と
なるように処理する(具体的には例えば徐冷する)こと
により、紐状芳香族ポリエステル発泡体を製造する方法
が開示されている。
【0005】特開平3−199243号公報には、発泡
剤を含有するポリエステル系樹脂を溶融させ、押し出し
た後、表面を強制的に急冷することにより、表皮部分に
おける樹脂の結晶化度を30%以下とする方法が開示さ
れている。
【0006】特開平2−265725号公報には、発泡
剤を含有するポリエステル系樹脂(溶融特性改質剤が添
加されている)を溶融させた粘性の大きい溶融樹脂を押
し出した後、急冷することにより、結晶化度が20%以
下のポリエステル系樹脂発泡シートを連続的な製造する
方法が開示されている。
【0007】特開平3−134037号公報には、発泡
剤を含有するポリエステル系樹脂を溶融させ、押し出し
た後、急冷して結晶化度を30%以下とし、さらに加熱
して二次発泡させることにより、ポリエステル系樹脂発
泡体を製造する方法が開示されている。
【0008】特開平3−266911号公報には、熱可
塑性ポリエステル系樹脂、溶融特性改質剤および発泡剤
を混合して押出発泡し、加熱して二次発泡し、二次発泡
体の冷結晶化熱量を3000ジュール/モル以下とする
ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法が開示されてい
る。なお、冷結晶化熱量とは結晶性樹脂の結晶化度を算
出するときの基礎的な値であるため、この方法は本質的
に結晶化度を規定しているのと等価である。本発明者ら
が概算により前記の冷結晶化熱量を結晶化度に換算した
ところ、結晶化度は約10%である。
【0009】しかし、これらの方法はいずれも、溶融し
た非晶質状態の樹脂をダイから大気中へ押し出すと同時
に発泡を進行させているため、気泡径を小さくすること
は困難であり、50μm以下というような微細気泡を有
する発泡体は得られない。また、いずれも得られた発泡
体の結晶化度を規定しているだけであり、発泡剤が含浸
された状態での樹脂の結晶化度は規定されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の方法では、気泡径が50μm以下の気泡を含有し、
機械的強度が大きく、かつ表面に凹凸がほとんどないポ
リエステル系樹脂発泡体を連続的に得ることは困難であ
る。
【0011】本発明の目的は、気泡径が50μm以下
で、機械的強度が大きく、かつ表面に凹凸がほとんどな
いポリエステル系樹脂発泡体を連続的に製造できる方法
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の熱可塑性ポリエ
ステル系樹脂発泡体の製造方法は、加圧下において熱可
塑性ポリエステル系樹脂中に非反応性ガスを含有させる
工程(以下、「第1工程」という)と、非反応性ガスを
含有した熱可塑性ポリエステル系樹脂の発泡を抑制しな
がら、熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化度を30%
以上にする工程(以下、「第2工程」という)と、非加
圧下において非反応性ガスを含有した熱可塑性ポリエス
テル系樹脂を加熱して発泡させる工程(以下、「第3工
程」という)とを有するものである。
【0013】以下、本発明の製造方法を工程毎に詳細に
説明する。
【0014】第1工程は、加圧下において熱可塑性ポリ
エステル系樹脂中に非反応性ガスを含有させる工程であ
る。熱可塑性ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレ
ンテレフタレート(以下PETと略す)、ポリブチレン
テレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートなどが
挙げられる。非反応性ガスとしては、アルゴン、窒素、
二酸化炭素などの不活性ガス、もしくは空気、またはこ
れらの混合ガスが挙げられる。これらのうちでも、熱可
塑性ポリエステル系樹脂中への含有量を最も増大できる
ガスとして、二酸化炭素が好ましい。
【0015】この処理は、例えば押出機中で加圧された
溶融状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂に、バレル途中
より非反応性ガスを注入することにより行われる。ま
た、押出機より例えばシート状に押し出されたポリエス
テル系樹脂成形体を、メカニカルシールなどを介して非
反応性ガスで満たされた圧力容器内に導くことにより非
反応性ガスを含有させる方法を用いてもよい。加圧条件
は特に限定されないが、熱可塑性ポリエステル系樹脂中
への非反応性ガスの含有量を増大させるためには、室温
にて10kg/cm2 以上の圧力とすることが望まし
い。
【0016】第2工程は、非反応性ガスを含有した熱可
塑性ポリエステル系樹脂の発泡を抑制しながら、その熱
可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化度を30%以上にす
る工程である。
【0017】従来の方法では、非反応性ガスを含有する
溶融状態の熱可塑性ポリエステル系樹脂をそのまま大気
中へ押し出しているため、押出機から出た瞬間に樹脂に
加えられた圧力が解放され、押出機出口部にて非反応性
ガスの急激な膨張による発泡が起こり、微細な気泡を有
する発泡体を得ることは非常に困難である。
【0018】本発明の方法では、例えば押出機から押し
出されたポリエステル系樹脂を、樹脂に加えられた圧力
を解放することなく、そのまま別の加圧室に導いて冷却
固化させることにより、発泡を抑制させ、この状態で非
反応性ガスを含有した樹脂成形体の結晶化度を30%以
上にする。
【0019】本発明において、結晶化度を30%以上と
限定したのは以下のような理由による。本発明者らの検
討によれば、結晶性のポリエステル系樹脂は、非反応性
ガスを含有させることにより、結晶化が進行する。図1
は、非晶質状態のポリエステル系樹脂に非反応性ガスと
して炭酸ガスを60kg/cm2 で含有させた時の、ガ
ス含浸時間と結晶化度との関係を示したものである。結
晶化度は、25〜30%付近で急激に変化し、20%以
下および35%以上では緩やかに変化する。そして、ガ
ス含有量は同じであるが、結晶化度の異なる複数の試料
を発泡させて、その挙動を調べた。結晶化度が30%以
下特に20%以下の試料では、気泡径が数百μm以上に
なるか、または気泡が破裂してしまった。一方、結晶化
度が30%以上特に35%以上の試料では、平均気泡径
が50μm以下の微細発泡体が得られた。したがって、
50μm以下という微細気泡を有する発泡体を得るため
には、発泡前の樹脂の結晶化度が30%以上であること
が必要である。
【0020】非反応性ガスを含有した状態での熱可塑性
ポリエステル系樹脂の結晶化度を30%以上にする方法
としては、以下のような種々の方法が考えられる。
【0021】(1)熱処理による方法。
【0022】例えば、非反応性ガスを含有した溶融状態
の熱可塑性ポリエステル系樹脂を押出機からオイルシー
ルまたはメカニカルシールを介して別の加圧室内へ押し
出して冷却する際に、ダイス出口から冷却ロールまでの
距離または冷却ロールの温度などを調整しながら樹脂を
徐冷することにより、樹脂成形体の結晶化度を30%以
上にする方法が挙げられる。
【0023】押出機途中より非反応性ガスを注入せず
に、非反応性ガスを含有していない熱可塑性ポリエステ
ル系樹脂成形体を作製し、別の加圧室にてこの成形体に
非反応性ガスを含有させる前あるいは後に、熱処理炉を
通して結晶化度を30%以上とする方法を用いてもよ
い。
【0024】(2)加圧下において、長時間にわたって
非反応性ガスを含有させることにより結晶化度を30%
以上にする方法。
【0025】例えば、押出機より加圧室内に押し出され
た溶融状態の非反応性ガス含有熱可塑性ポリエステル系
樹脂を急冷することにより、一旦樹脂を非晶質状態にす
る。この樹脂成形体をオイルシールまたはメカニカルシ
ールを介して別室に導き、10kg/cm2 以上の圧力
で結晶化度が30%以上になるまで非反応性ガスを含有
させる。
【0026】押出機途中より非反応性ガスを注入せず
に、別の加圧室にて結晶化度が30%以上になるまで非
反応性ガスを含有させる方法を用いてもよい。
【0027】(3)樹脂を有機溶剤に浸漬して結晶化度
を30%以上にする方法。
【0028】押出機より加圧室内に押し出された非反応
性ガスを含有する溶融状態の熱可塑性ポリエステル系樹
脂を急冷することにより、一旦樹脂成形体を非晶質状態
にする。この樹脂成形体を有機溶剤槽中(特にアセトン
溶剤)に通して結晶化度を30%以上とし、非加熱下す
なわち常温での風乾または減圧乾燥によりシート表面に
残存する有機溶剤を除去する。
【0029】押出機途中より非反応性ガスを注入せず
に、非反応性ガスを含有していない樹脂成形体を作製
し、この樹脂成形体を有機溶剤で処理して結晶化度を3
0%以上とした後、非加熱下で溶剤を除去し、このシー
トをオイルシールまたはメカニカルシールを介して別の
加圧室に導き、10kg/cm2 以上の圧力にて非反応
性ガスを含有させる方法を用いてもかまわない。
【0030】この有機溶剤による結晶化方法を用いる
と、他の方法に比較して、非反応性ガスを含有させる時
間が、最大で1/10程度にまで短縮されるという利点
がある。
【0031】本発明においては、結晶化度の上限は50
%以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂は、結
晶化度が50%を超えると非常に脆くなるため、実用的
ではない。
【0032】樹脂の結晶化度は、密度法(ASTM D
1505−85)、示差走査熱量計(以下DSCと略
す)による方法、IRによる方法、X線回折による方法
など、種々の方法により測定することが可能である。た
だし、装置の精度あるいは操作の簡便さなどを考慮する
と、DSCによる方法がより好ましい。本発明における
結晶化度の測定に関しても、DSCによる方法を用い
た。DSCによる結晶化度の算出方法を以下に詳細に記
す。
【0033】まず、非反応性ガスを含有させた成形体を
サンプリングする。この成形体より非反応性ガスを十分
に除去した後、DSC中にセットし、10℃/分にて昇
温することにより、その成形体の結晶化および融解に基
づく熱量を測定し、下式に基づいて算出する。非反応性
ガスを十分に除去するのは、成形体中に非反応性ガスが
残存していると、DSC測定中に成形体が発泡し、正確
な測定ができなくなるおそれがあるためである。なお、
本発明者らによるX線回折、IR測定、密度測定などに
よれば、非反応性ガスを除去している間に結晶化度が変
化しないことが明らかとなっている。
【0034】結晶化度(%)=(A−B)/C A:融解に基づく熱量 B:結晶化に基づく熱量 C:100%結晶化PETの融解熱量(117.6J/
g) 100%結晶化PETの融解熱量に関しては種々の値が
提唱されているが、ここではGroennickxらに
よる測定値を用いている。
【0035】本発明においては、熱可塑性ポリエステル
系樹脂の結晶化度を調節するために、結晶化核剤または
結晶化促進剤を添加してもよい。結晶化核剤または結晶
化促進剤としては、タルク、マイカ、カオリン、シリカ
などの無機化合物、カルボキシル基を有する有機化合物
もしくは高分子化合物の金属塩、ポリオレフィンに変性
剤を添加して変性させた変性ポリオレフィン、ポリオレ
フィン系エラストマーに変性剤を添加して変性させた変
性ポリオレフィンエラストマー、またはエステル系可塑
剤などが挙げられる。更に、本発明の目的を損なわない
範囲内で、熱可塑性ポリエステル系樹脂に抗酸化剤、帯
電防止剤、紫外線防止剤、顔料、染料、滑剤などの各種
添加剤を配合してもよい。
【0036】第3工程は、非反応性ガスを含有した熱可
塑性ポリエステル系樹脂を加熱することにより発泡させ
る工程である。加熱の方法としては、樹脂の融点以下の
温度に設定した熱媒体中に浸漬する方法、または熱風炉
を通す方法など公知の方法を利用することができる。
【0037】本発明を用いれば、非反応性ガスを含んだ
状態における結晶化度が30%以上である熱可塑性ポリ
エステル系樹脂を発泡させることにより、気泡径が50
μm以下に抑制され、機械的強度が大きく、しかも外観
上凹凸のほとんどない発泡体を連続的に製造できる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0039】実施例1および比較例1 PET樹脂(ユニチカ製、SAグレード)のペレットを
押出機に供給し、溶融混練した後、0.1mm厚のシー
ト状に押し出し、その直後に70℃の冷却ロールにて急
冷して一旦巻き取った。このシートの結晶化度は5%以
下であった。このシートを、線速が0.1m/min
(実施例1)または0.5m/min(比較例1)の条
件でオイルシールを介して加圧室に導き、発泡剤として
炭酸ガスを60kg/cm2 の圧力にて含浸させた。加
圧室内での滞留時間は、実施例1では約1時間、比較例
1では約15分である。これらの条件で作製されたシー
トについて、予め結晶化度をDSC(セイコー電子製)
により測定したところ、実施例1では36%、比較例1
では14%であった。シートをオイルシールを介して大
気圧中に取り出した後、240℃の温度に設定された温
風循環乾燥機中を通して発泡させ、発泡体を得た。
【0040】得られた発泡体について、走査電子顕微鏡
(以下SEMと略す)による平均気泡径の測定、目視に
よる表面凹凸の観察、落下衝撃試験による衝撃強度測定
を実施した。落下衝撃試験は、12.03kgの重りを
高所より自由落下させて、試料に衝突するときの速度が
3.9m/secとし、衝突時に重りの先端に取り付け
たロードセルにかかる最大加重を測定した。これらの結
果を表1に示す。
【0041】実施例2および比較例2 PET樹脂(ユニチカ製、SAグレード)のペレットを
押出機に供給し、溶融混練した後、0.1mm厚のシー
ト状に押し出した。ダイスから押し出されたシートを、
ダイス出口から50cm(実施例2)または3cm(比
較例2)のところに70℃の冷却ロールを設置し、シー
トを冷却固化させて一旦巻き取った。この条件で作製さ
れたシートの結晶化度は、実施例2が38%、比較例2
が3%であった。これらのシートを、線速が0.5m/
minの条件でオイルシールを介して加圧室に導き、発
泡剤として炭酸ガスを60kg/cm2 の圧力にて含浸
させた。これらのシートをオイルシールを介して大気圧
中に出た後、240℃の温度に設定された温風循環乾燥
機中を通すことにより、発泡させ、所望の発泡体を得
た。
【0042】得られた発泡体について、SEMによる平
均気泡径の測定、目視による表面凹凸の観察、落下衝撃
試験による衝撃強度測定を実施した結果を表1に示す。
【0043】実施例3および比較例3 PET樹脂(ユニチカ製、SAグレード)のペレットを
押出機に供給し、溶融混練した後、0.1mm厚のシー
ト状に押し出し、その直後に70℃の冷却ロールにて急
冷し、一旦巻き取った。このシートの結晶化度は5%以
下であった。このシートを、線速が0.01m/min
(実施例3)または0.2m/min(比較例3)の条
件で、アセトンで満たされた溶剤槽を通した。このとき
の結晶化度は、実施例3が37%、比較例3が7%であ
った。このシートをオイルシールを介して加圧室に導
き、発泡剤として炭酸ガスを60kg/cm2 の圧力に
て含浸させた。これらのシートを、オイルシールを通し
て大気圧中に取り出した後、240℃の温度に設定され
た温風循環乾燥機中を通すことにより、発泡させて発泡
体を得た。
【0044】得られた発泡体について、SEMによる平
均気泡径の測定、目視による表面凹凸の観察、落下衝撃
試験による衝撃強度測定を実施した結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、発泡剤を含浸させ
た状態で結晶化度が30%以上の熱可塑性ポリエステル
系樹脂を発泡させることにより、平均気泡径が50μm
以下の微細気泡を含有し、落下衝撃強度が大きく、かつ
表面形状の良好な発泡体を得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリエステル系樹脂に関して、ガス含浸時間と
結晶化度との関係を示す特性図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:04 C08L 67:02 (72)発明者 小野 聡 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧下において熱可塑性ポリエステル系
    樹脂中に非反応性ガスを含有させる工程と、非反応性ガ
    スを含有した熱可塑性ポリエステル系樹脂の発泡を抑制
    しながら、熱可塑性ポリエステル系樹脂の結晶化度を3
    0%以上にする工程と、非加圧下において非反応性ガス
    を含有した熱可塑性ポリエステル系樹脂を加熱して発泡
    させる工程とを具備したことを特徴とする熱可塑性ポリ
    エステル系樹脂発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ポリエステル系樹脂中に非反応
    性ガスを含有させる前、または含有させた後に、熱可塑
    性ポリエステル系樹脂を有機溶剤に浸漬させることによ
    り、発泡を抑制しながら、熱可塑性ポリエステル系樹脂
    の結晶化度を30%以上にすることを特徴とする請求項
    1記載の熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方
    法。
JP4036701A 1992-02-24 1992-02-24 熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法 Pending JPH05230259A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002300690A (ja) * 2001-03-30 2002-10-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd スピーカ用振動板の製造方法およびこれを用いたスピーカ用振動板
JP2009185128A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Toyobo Co Ltd 発泡成型体用樹脂組成物、発泡成型体用樹脂シート、及び発泡成型体
JP2018030962A (ja) * 2016-08-26 2018-03-01 ダート コンテイナー コーポレーション ポリマーフィルムのような材料の連続的な浸透方法及びシステム

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