JPH05230075A - α−位にジフルオロメチル基を有するアルコ−ル誘導体の製造方法 - Google Patents

α−位にジフルオロメチル基を有するアルコ−ル誘導体の製造方法

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JPH05230075A
JPH05230075A JP6975492A JP6975492A JPH05230075A JP H05230075 A JPH05230075 A JP H05230075A JP 6975492 A JP6975492 A JP 6975492A JP 6975492 A JP6975492 A JP 6975492A JP H05230075 A JPH05230075 A JP H05230075A
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JP
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mmol
difluoromethyl
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nmr
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JP6975492A
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Takamasa Fuchigami
高正 渕上
Toshinori Hagiwara
俊紀 萩原
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Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 医農薬品、機能性材料等の原料として重要な
α-位にジフルオロメチル基を有するアルコール誘導体
の製造方法を提供する。 【構成】 フッ化物イオン源存在下、一般式 R12C=O で示されるカルボニル化合物と、一般式 R345Si−CF2H で示されるジフルオロメチルシラン類とを反応させるこ
とからなる、一般式 R12C(OSiR345)−CF2H、またはR12
C(OH)−CF2H (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に、水素原子ある
いは置換基を有しても良いアルキル基、芳香族基、アラ
ルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を表わ
す。また、R1とR2は一体となって環を形成していても
よい。R3、R4およびR5はそれぞれ独立に、アルキル
基または芳香族基を表わす。)で示される、α-位にジ
フルオロメチル基を有するアルコール誘導体の製造方
法。 【効果】 本製造方法により、α-位にジフルオロメチ
ル基を有するアルコール誘導体が簡便に合成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗ガン剤や酵素阻害剤等
の医農薬品、あるいは強誘電性液晶等の機能性材料の合
成中間体として有用な、α-位にジフルオロメチル基を
有するアルコール誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】分子内にジフルオロメチル基のような含
フッ素原子団を有する多くの化合物は、特異な生理活
性、および物性を示すことが知られており、新しい医農
薬品や機能性材料の分子設計において重要な官能基とな
っている。特に、これらの含フッ素原子団をアルコール
のα-位に導入することによって、糖、ステロール等の
フッ素置換体が得られるのみならず、水酸基を足がかり
として種々の含フッ素化合物への変換が可能となる。
【0003】ジフルオロメチル基と同様に特異な性質を
有する、トリフルオロメチル基を持つアルコールについ
ては以前より多くの報告がなされている(宇根山健治、
有合化、49、612 (1991))。しかし、それに対してα-
位にジフルオロメチル基を有するアルコールの製造方法
は、危険性の高い試薬を用い、かつ多くの工程を要する
ものが数種類報告されているのみである。たとえば、ジ
フルオロメチル基導入試剤としてジフルオロ酢酸エステ
ルを用いる場合(北爪智哉, 特開平3-99044 :J. P. Ric
hardら, J. Am. Chem. Soc., 112, 9513 (1990) : Y. H
anzawaら, Chem. Pharm. Bull., 35, 1633 (1987))に
は、水素化ナトリウム、グリニャール試薬、ブチルリチ
ウム等の危険性の高い試薬を要するばかりか、加えて、
得られたケトンの還元あるいはグリニャール反応などを
行わなければアルコール誘導体を得ることができず、非
常に煩雑である。また、トリフルオロメチル基をジフル
オロメチル基に変換することによって合成する方法も報
告されている(C. Qianら,Tetrahedron Lett., 29, 411
9 (1988))が、この場合にもやはりブチルリチウムを用
いなければならない上に、α-位にトリフルオロメチル
を有するアルコールを、別途に合成しなければならな
い。このように、従来法は危険かつ煩雑であり、安全で
簡便なα-位にジフルオロメチル基を有するアルコール
の製造方法は報告されていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来技
術が有する上記の欠点を解決し、反応操作が簡便で、取
扱の容易な試薬を用いる、応用範囲の広いジフルオロメ
チル基直接導入反応を見いだし、本発明を完成した。従
って、本発明により提供されるジフルオロメチル基を有
する化合物は、当然、医農薬品および機能性材料の重要
な合成中間体となり得る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フッ化物イオ
ン源存在下、一般式 R12C=O (I) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に、水素原子ある
いは置換基を有しても良いアルキル基、芳香族基、アラ
ルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を表わ
す。また、R1とR2は一体となって環を形成していても
よい。)で示されるカルボニル化合物と、一般式 R345Si−CF2H (II) (式中、R3、R4およびR5はそれぞれ独立に、アルキ
ル基または芳香族基を表わす。)で示されるジフルオロ
メチルシラン類とを反応させることからなる、一般式 R12C(OSiR345)−CF2H (III) (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は上記と同じ。)
で示される、α-位にジフルオロメチル基を有するアル
コール誘導体の製造方法、およびフッ化物イオン源存在
下、一般式 R12C=O (I) (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に、水素原子ある
いは置換基を有しても良いアルキル基、芳香族基、アラ
ルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を表わ
す。また、R1とR2は一体となって環を形成していても
よい。)で示されるカルボニル化合物と、一般式 R345Si−CF2H (II) (式中、R3、R4およびR5はそれぞれ独立に、アルキ
ル基または芳香族基を表わす。)で示されるジフルオロ
メチルシラン類とを反応させ、ついで加水分解すること
からなる、一般式 R12C(OH)−CF2H (IV) (式中、R1およびR2は上記と同じ。)で示される、α
-位にジフルオロメチル基を有するアルコール誘導体の
製造方法に関する。
【0006】本発明における前記一般式(I)中のアル
キル基は、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、アルコキ
シ基等の置換基を有しても良い炭素数1〜20個の、枝
分かれがあっても良いアルキル基またはシクロアルキル
基である。芳香族基は、芳香族炭化水素基および複素環
式芳香族基を示すものであり、置換基を有しても良いフ
ェニル基、ナフチル基、アンスリル基、ピリジル基、フ
リル基、チエニル基等が例示できる。置換基としては、
枝分かれがあっても良い炭素数1〜10個のアルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が例示できる。アラ
ルキル基としては、ベンジル基、ペンタフルオロベンジ
ル基、p−メチルベンジル基、p−ニトロベンジル基、
m−ニトロベンジル基、o−ニトロベンジル基、ナフチ
ルメチル基、フルフリル基、α−フェネチル基等が例示
できる。アルケニル基としては、ビニル基、β−スチリ
ル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ヘキセ
ニル基、1−オクテニル基、1−デセニル基、シクロヘ
キセニル基、アリル基、メタリル基、シンナミル基、2
−ブテニル基、2−ヘキセニル基、2−オクテニル基、
2−デセニル基、2−シクロヘキセニル基等を例示する
ことができる。アルキニル基としては、エチニル基、フ
ェニルエチニル基、2−プロピニル基等が例示できる。
【0007】本発明の前記一般式(II)中のアルキル
基としては、枝分かれがあっても良い炭素数1〜5個の
アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基等が例示できる。芳香族基と
しては、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基が好ま
しく、フェニル基、p−トリル基等が例示できる。
【0008】前記一般式(II)で示されるジフルオロ
メチルシラン類の合成方法は公知(T. Fuchikamiら、J.
Organometal. Chem., 212, 145 (1981)、V. Broicher
ら、J. Organometal. Chem., 381, 315 (1990) )であ
り、その使用量は、カルボニル化合物に対して1当量前
後用いる。
【0009】本発明は、フッ化物イオン源の存在下に行
うことを必須の条件とする。用いることのできるフッ化
物イオン源としては、アルカリ金属フッ化物やフッ化ア
ンモニウム類が好ましく、フッ化リチウム、フッ化ナト
リウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、フッ化テト
ラブチルアンモニウム等が例示できる。フッ化物イオン
源の使用量は任意であるが、カルボニル化合物に対して
1〜20モル%程度の触媒量であることが好ましい。
【0010】本発明は、反応に関与しない溶媒中で行う
ものであるが、収率の点から、エーテル、クロロホル
ム、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、ジメ
チルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMS
O)、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミ
ド(DMAc)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、テト
ラメチル尿素(TMU)等の非プロトン性極性溶媒中で行う
ことが好ましい。
【0011】反応温度は、20℃ないし200℃の温度
範囲を適宜選択することができるが、50℃ないし15
0℃の範囲が好ましい。
【0012】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0013】
【実施例】
実施例 1
【0014】キャップ付き試験管にベンズアルデヒド
(0.122 ml, 1.2 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメチル
フェニルシラン(0.180 ml, 1.0 mmol)、フッ化カリウム
(2.9 mg, 0.050 mmol)、および溶媒としてジメチルホル
ムアミド(DMF, 2.5 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100
℃で6時間攪拌した。反応混合物を減圧蒸留に付し、低
沸点成分を留去して、(2,2-ジフルオロ-1-フェニルエ
トキシ)フェニルジメチルシランを62.1%の収率で得
た。
【0015】1H-NMR(CDCl3,TMS): δ 0.32(S,3H), 0.33
(S,3H), 4.70(ddd,J=11Hz,9Hz,5Hz,1H), 5.66(dt,J=56H
z,5Hz,1H), 7.3-7.6(m,10H).19 F-NMR(CDCl3,CFCl3): δ -128.1(ddd,J=280Hz,56Hz,9
Hz,1F), -125.7(ddd,J=280Hz,56Hz,11Hz,1F).
【0016】実施例 2
【0017】キャップ付き試験管にベンズアルデヒド
(0.061 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメチル
フェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化カリウム
(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてジメチルホル
ムアミド(DMF, 1.3 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100
℃で6時間攪拌した。反応混合物のGLC分析により(2,2
-ジフルオロ-1-フェニルエトキシ)フェニルジメチルシ
ランの生成を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2ml)を加
えて1時間以上攪拌した後、内部標準物質としてテトラ
デカン(0.05 ml, 0.19 mmol)を加え、GLCにて分析した
結果、2,2-ジフルオロ-1-フェニルエタノールが 81.6%
の収率で生成していることがわかった。定量分析後、反
応生成物をエーテルにて抽出し、減圧下で溶媒を留去し
た後、分取GLCを用いて単離し、これを各種機器分析に
付した。
【0018】1H-NMR(CDCl3,TMS): δ 2.1-2.6(b,1H),
4.83(dt,J=10Hz,5Hz,1H), 5.77(dt,J=56Hz,5Hz,1H), 7.
35-7.45(m,5H).19 F-NMR(CDCl3,CFCl3): δ -128.1(ddd,J=56Hz,10Hz,7H
z). Mass: m/e(rel.int.): 158(8), 107(100), 79(86), 77
(56), 51(28), 18(20).
【0019】実施例 3
【0020】キャップ付き試験管にベンズアルデヒド
(0.061 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメチル
フェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化テトラブ
チルアンモニウムのTHF溶液(濃度1M, 0.025ml, 0.025 m
mol)、および溶媒としてDMF(1.3 ml)を入れ、アルゴン
雰囲気下、100℃で3時間攪拌した。反応混合物のGLC分
析により(2,2-ジフルオロ-1-フェニルエトキシ)フェ
ニルジメチルシランの生成を確認後、反応混合物に3N-H
Cl(0.2ml)を加えて1時間以上攪拌した後、内部標準物
質としてテトラデカン(0.05 ml, 0.19mmol)を加え、GLC
にて分析した結果、2,2-ジフルオロ-1-フェニルエタノ
ールが 50.6%の収率で生成していることがわかった。
【0021】実施例 4〜6
【0022】キャップ付き試験管にベンズアルデヒド
(0.061 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメチル
フェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化カリウム
(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒(1.3 ml)を入れ、ア
ルゴン雰囲気下、100℃で攪拌した。溶媒の種類を種々
変えて反応を行った結果を表1にまとめた。反応混合物
は3N-HCl(0.2 ml)を加えて1時間以上攪拌した後、内部
標準物質としてテトラデカンを加え、GLCにて生成物の
収率を決定した。
【0023】
【0024】実施例 7
【0025】キャップ付き試験管にシクロヘキサンカル
バルデヒド(0.073 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチ
ル)ジメチルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フ
ッ化カリウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒とし
てDMF(1.3 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で16時
間攪拌した。反応混合物のGLC分析により(1-シクロヘ
キシル-2,2-ジフルオロエトキシ)フェニルジメチルシ
ランの生成を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を加
えて1時間以上攪拌した後、内部標準物質としてテトラ
デカン(0.05 ml, 0.19 mmol)を加え、GLCにて分析した
結果、1-シクロヘキシル-2,2-ジフルオロエタノールが3
9.8%の収率で生成していることがわかった。定量分析
後、反応生成物をエーテルにて抽出し、減圧下で溶媒を
留去した後、分取GLCを用いて単離し、これを各種機器
分析に付した。
【0026】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 1.05-1.45(m,5H),
1.50-1.90(m,7H), 3.44-3.61(m,1H), 5.75(ddd,1H,J=5
6Hz,55Hz,4.3Hz).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -131.9(ddd,1F,J=287Hz,56H
z,15Hz), -128.3(ddd,1F,J=287Hz,55Hz,7.8Hz). Mass: m/e(rel.int.) 164(0.1), 145(1), 113(55), 95
(93), 83(98), 55(100), 41(52).
【0027】実施例 8
【0028】キャップ付き試験管にアセトフェノン(0.0
70 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメチルフェ
ニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化カリウム(1.5
mg,0.026 mmol)、および溶媒としてDMF(1.3 ml)を入
れ、アルゴン雰囲気下、100℃で10時間攪拌した。反応
混合物のGLC分析により1,1-ジフルオロ-2-フェニル-2-
(フェニルジメチルシロキシ)プロパンの生成を確認
後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を加えて1時間以上攪
拌した後、内部標準物質としてテトラデカン(0.05ml,
0.19 mmol)を加え、GLCにて分析した結果、1,1-ジフル
オロ-2-フェニル-2-プロパノールが11.4%の収率で生成
していることがわかった。定量分析後、反応生成物をエ
ーテルにて抽出し、減圧下で溶媒を留去した後、これを
各種機器分析に付した。
【0029】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 1.65(t,3H,J=1.6H
z), 5.71(t,1H,J=56Hz), 7.3-7.6(m,5H).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -130.9(ddd,1F,J=275Hz,56H
z,1.4Hz), -130.1(ddd,1F,J=275Hz,56Hz,1.5Hz).
【0030】実施例 9
【0031】キャップ付き試験管にヘプタナール(0.084
ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメチルフェニ
ルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化カリウム(1.5 m
g, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF(1.3 ml)を入
れ、アルゴン雰囲気下、100℃で7時間攪拌した。反応
混合物のGLC分析により1,1-ジフルオロ-2-(フェニルジ
メチルシロキシ)オクタンの生成を確認後、反応混合物
に3N-HCl(0.2 ml)を加えて1時間以上攪拌した後、内部
標準物質としてテトラデカン(0.05 ml, 0.19 mmol)を加
え、GLCにて分析した結果、1,1-ジフルオロ-2-オクタノ
ールが28.3%の収率で生成していることがわかった。定
量分析後、反応生成物をエーテルにて抽出し、減圧下で
溶媒を留去した後、分取GLCを用いて単離し、これを各
種機器分析に付した。
【0032】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 0.89(bt,3H), 1.1
5-1.70(m,10H), 1.76(bs), 3.64-3.83(m,1H), 5.61(dt,
1H,J=56Hz,4.2Hz).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -130.3(ddd,J=56Hz,11Hz,3.
3Hz). Mass: m/e(rel.int.) 115(21), 97(54), 70(32), 55(10
0), 43(40), 29(20).
【0033】実施例 10
【0034】キャップ付き試験管にジエチルケトン(0.0
61 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメチルフェ
ニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化カリウム(1.5
mg,0.026 mmol)、および溶媒としてDMF(1.3 ml)を入
れ、アルゴン雰囲気下、100℃で5時間攪拌した。反応
混合物のGLC分析により3-(ジフルオロメチル)-3-(フ
ェニルジメチルシロキシ)ペンタンの生成を確認後、反
応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を加えて1時間以上攪拌した
後、内部標準物質としてテトラデカン(0.05 ml,0.19 mm
ol)を加え、GLCにて分析した結果、3-(ジフルオロメチ
ル)-3-ペンタノールが8.43%の収率で生成していること
がわかった。定量分析後、反応生成物をエーテルにて抽
出し、減圧下で溶媒を留去した後、これを各種機器分析
に付した。
【0035】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 0.95(t,6H,J=7.6H
z), 1.63(q,4H,J=7.6Hz), 5.62(t,1H,J=56Hz).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -133.5(d,J=56Hz).
【0036】実施例 11
【0037】キャップ付き試験管にシンナムアルデヒド
(0.076 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメチル
フェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化カリウム
(1.5mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF(1.3 ml)を
入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で20時間攪拌した。反
応混合物のGLC分析により1,1-ジフルオロ-2-(フェニル
ジメチルシロキシ)-4-フェニル-3-ブテンの生成を確認
後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を加えて1時間以上攪
拌した後、内部標準物質としてテトラデカン(0.05 ml,
0.19 mmol)を加え、GLCにて分析した結果、trans-1,1-
ジフルオロ-4-フェニル-3-ブテン-2-オールが38.5%の収
率で生成していることがわかった。定量分析後、反応生
成物をエーテルにて抽出し、減圧下で溶媒を留去した
後、フラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて単離
し、これを各種機器分析に付した。
【0038】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 1.6-2.0(bs), 4.3
9-4.55(m,1H), 5.72(dt,1H,J=56Hz,4.3Hz), 6.21(dd,1
H,J=16Hz,6.2Hz), 6.82(dd,1H,J=16Hz,0.9Hz), 7.2-7.5
(m,5H).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -130.1(ddd,J=287Hz,56Hz,1
0Hz). Mass: m/e(rel.int.) 184(25), 133(100), 115(31), 10
5(16), 103(13), 91(12), 77(25), 55(51), 51(18).
【0039】実施例 12
【0040】キャップ付き試験管にp-メトキシベンズア
ルデヒド(0.073 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)
ジメチルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化
カリウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF
(1.3 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で8時間攪
拌した。反応混合物のGLC分析により(2,2-ジフルオロ-
1-(4-メトキシフェニル)エトキシ)フェニルジメチル
シランの生成を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を
加えて1時間以上攪拌した後、内部標準物質としてテト
ラデカン(0.05 ml, 0.19 mmol)を加え、GLCにて分析し
た結果、2,2-ジフルオロ-1-(4-メトキシフェニル)エ
タノールが74.2%の収率で生成していることがわかっ
た。定量分析後、反応生成物をエーテルにて抽出し、減
圧下で溶媒を留去した後、フラッシュカラムクロマトグ
ラフィーを用いて単離し、これを各種機器分析に付し
た。
【0041】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 2.1-2.3(bs), 3.8
2(s,3H), 4.77(dt,1H,J=10Hz,4.8Hz), 5.74(dt,1H,J=56
Hz,4.8Hz), 6.93(d,2H,J=8.7Hz), 7.35(d,2H,J=8.7Hz).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -128.1(dd,J=56Hz,10Hz). Mass: m/e(rel.int.) 188(20), 137(100), 109(25), 94
(21), 77(25).
【0042】実施例 13
【0043】キャップ付き試験管に3,4-ジメトキシベン
ズアルデヒド(99.7 mg, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチ
ル)ジメチルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フ
ッ化カリウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒として
DMF(1.3 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で10時間
攪拌した。反応混合物のGLC分析により(2,2-ジフルオ
ロ-1-(3,4-ジメトキシフェニル)エトキシ)フェニル
ジメチルシランの生成を確認後、反応混合物に3N-HCl
(0.2 ml)を加えて1時間以上攪拌した後、内部標準物質
としてテトラデカン(0.05 ml, 0.19 mmol)を加え、GLC
にて分析した結果、1-(3,4-ジメトキシフェニル)-2,2
-ジフルオロエタノールが69.8%の収率で生成しているこ
とがわかった。定量分析後、反応生成物をエーテルにて
抽出し、減圧下で溶媒を留去した後、フラッシュカラム
クロマトグラフィーを用いて単離し、これを各種機器分
析に付した。
【0044】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 1.9-2.2(bs), 3.8
9(s,3H), 3.90(s,3H), 4.77(dt,1H,J=10Hz,4.8Hz), 5.7
5(dt,1H,J=56Hz,4.8Hz), 6.8-7.0(m,3H).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -127.9(ddd,J=56Hz,10Hz,8H
z). Mass: m/e(rel.int.) 218(51), 167(100), 139(69), 12
4(22), 108(19), 77(11), 65(11), 51(12).
【0045】実施例 14
【0046】キャップ付き試験管に2-ナフタレンカルバ
ルデヒド(93.7 mg, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)
ジメチルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化
カリウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF
(1.3 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で12時間攪
拌した。反応混合物のGLC分析により(2,2-ジフルオロ-
1-(2-ナフチル)エトキシ)フェニルジメチルシランの
生成を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を加えて1
時間以上攪拌した後、内部標準物質としてテトラデカン
(0.05 ml, 0.19 mmol)を加え、GLCにて分析した結果、
2,2-ジフルオロ-1-(2-ナフチル)エタノールが76.9%の
収率で生成していることがわかった。定量分析後、反応
生成物をエーテルにて抽出し、減圧下で溶媒を留去した
後、フラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて単離
し、これを各種機器分析に付した。
【0047】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 4.99(dt,1H,J=10H
z,4.7Hz), 5.86(dt,1H,J=56Hz,4.6Hz), 7.8-8.1(m,7H).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -128.1(ddd,1F,J=281Hz,56H
z,11Hz), -126.0(ddd,1F,J=281Hz,56Hz,11Hz). Mass: m/e(rel.int.) 208(42), 157(85), 129(100), 12
8(50), 127(33), 78(10), 51(14).
【0048】実施例 15
【0049】キャップ付き試験管に2,2-ジメチルプロパ
ナール(0.065 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジ
メチルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化カ
リウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF(1.
3 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で10時間攪拌し
た。反応混合物のGLC分析により(1,1-ジフルオロ-2-
(フェニルジメチルシロキシ)-3,3-ジメチル-2-ブタノ
ールの生成を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を加
えて1時間以上攪拌した後、内部標準物質としてテトラ
デカン(0.05 ml, 0.19 mmol)を加え、GLCにて分析した
結果、1,1-ジフルオロ-3,3-ジメチル-2-ブタノールが1
2.0%の収率で生成していることがわかった。定量分析
後、反応生成物をエーテルにて抽出し、減圧下で溶媒を
留去した後、これを各種機器分析に付した。
【0050】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 1.00(s,9H), 3.39
(ddd,1H,J=17Hz,9Hz,4Hz), 5.77(ddd,1H,J=56Hz,55Hz,4
Hz).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -129.1(ddd,1F,J=289Hz,57H
z,17Hz), -122.6(ddd,1F,J=289Hz,55Hz,9Hz).
【0051】実施例 16
【0052】キャップ付き試験管にp-フルオロベンズア
ルデヒド(0.064 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)
ジメチルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化
カリウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF
(1.3 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で48時間攪
拌した。反応混合物のGLC分析により(2,2-ジフルオロ-
1-(4-フルオロフェニル)エトキシ)フェニルジメチル
シランの生成を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を
加えて1時間以上攪拌した後、内部標準物質としてp−
フルオロトルエン(0.03 ml, 0.27 mmol)を加え、19F-NM
Rにて分析した結果、2,2-ジフルオロ-1-(4-フルオロフ
ェニル)エタノールが44.5%の収率で生成していること
がわかった。定量分析後、反応生成物をエーテルにて抽
出し、減圧下で溶媒を留去した後、分取GLCを用いて単
離し、これを各種機器分析に付した。
【0053】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 2.29(bs,1H), 4.8
2(dt,1H,J=10Hz,4.7Hz), 5.73(dt,1H,J=56Hz,4.7Hz),
7.0-7.2(m,2H), 7.3-7.5(m,2H).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -128.0(ddd,1F,J=284Hz,56H
z,10Hz), -128.3(ddd,1F,J=284Hz,56Hz,10Hz), -113.3
(m,1F). Mass: m/e(rel.int.) 176(5), 125(100), 97(63), 95(1
7), 77(26), 51(13),29(12).
【0054】実施例 17
【0055】キャップ付き試験管にo-フルオロベンズア
ルデヒド(0.063 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)
ジメチルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化
カリウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF
(1.3 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で24時間攪
拌した。反応混合物のGLC分析により(2,2-ジフルオロ-
1-(2-フルオロフェニル)エトキシ)フェニルジメチル
シランの生成を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を
加えて1時間以上攪拌した後、内部標準物質としてp−
フルオロトルエン(0.03 ml, 0.27 mmol)を加え、19F-NM
Rにて分析した結果、2,2-ジフルオロ-1-(2-フルオロフ
ェニル)エタノールが51.9%の収率で生成していること
がわかった。定量分析後、反応生成物をエーテルにて抽
出し、減圧下で溶媒を留去した後、分取GLCを用いて単
離し、これを各種機器分析に付した。
【0056】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 2.52(bs,1H), 5.1
9(ddd,1H,J=13Hz,8.4Hz,4.0Hz), 5.90(dddd,1H,J=56Hz,
55Hz,4.0Hz,0.7Hz), 7.0-7.6(m,4H).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -130.3(dddd,1F,J=283Hz,56
Hz,13Hz,3.5Hz), -127.8(dddd,1F,J=283Hz,56Hz,8.4Hz,
5.7Hz), -118.7(m,1F). Mass: m/e(rel.int.) 176(4), 125(100), 97(51), 95
(9), 77(40), 51(24), 29(9).
【0057】実施例 18
【0058】キャップ付き試験管にm-フルオロベンズア
ルデヒド(0.064 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)
ジメチルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化
カリウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF
(1.3 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で24時間攪
拌した。反応混合物のGLC分析により(2,2-ジフルオロ-
1-(3-フルオロフェニル)エトキシ)フェニルジメチル
シランの生成を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を
加えて1時間以上攪拌した後、内部標準物質としてp−
フルオロトルエン(0.03 ml, 0.27 mmol)を加え、19F-NM
Rにて分析した結果、2,2-ジフルオロ-1-(3-フルオロフ
ェニル)エタノールが62.6%の収率で生成していること
がわかった。定量分析後、反応生成物をエーテルにて抽
出し、減圧下で溶媒を留去した後、分取GLCを用いて単
離し、これを各種機器分析に付した。
【0059】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 2.66(bs,1H), 4.8
3(dt,1H,J=10Hz,4.7Hz), 5.74(dt,1H,J=56Hz,4.7Hz),
7.0-7.5(m,4H).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -128.0(ddd,2F,J=56Hz,10H
z,2.0Hz), -112.8(m,1F). Mass: m/e(rel.int.) 176(10), 125(89), 97(100), 95
(20), 77(34), 51(17),29(18).
【0060】実施例 19
【0061】キャップ付き試験管に3-メチル-2-ブテナ
ール(0.058 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメ
チルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化カリ
ウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF(1.3
ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で12時間攪拌し
た。反応混合物のGLC分析により1,1-ジフルオロ-2-(フ
ェニルジメチルシロキシ)-4-メチル-3-ペンテンの生成
を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を加えて1時間
以上攪拌した後、内部標準物質としてp−フルオロトル
エン(0.03 ml, 0.27 mmol)を加え、19F-NMRにて分析し
た結果、1,1-ジフルオロ-4-メチル-3-ペンテン-2-オー
ルが14.3%の収率で生成していることがわかった。定量
分析後、反応生成物をエーテルにて抽出し、減圧下で溶
媒を留去した後、これを各種機器分析に付した。
【0062】19F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -130.3(ddd,1
F,J=281Hz,56Hz,12Hz), -128.7(ddd,1F,J=281Hz,56Hz,1
1Hz).
【0063】実施例 20
【0064】キャップ付き試験管に2-フェニルプロパナ
ール(0.080 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメ
チルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化カリ
ウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF(1.3
ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で10時間攪拌し
た。反応混合物のGLC分析により1,1-ジフルオロ-2-(フ
ェニルジメチルシロキシ)-3-フェニルブタンの生成を
確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を加えて1時間以
上攪拌した後、内部標準物質としてp−フルオロトルエ
ン(0.03 ml, 0.27 mmol)を加え、19F-NMRにて分析した
結果、1,1-ジフルオロ-3-フェニル-2-ブタノールが52.1
%の収率で生成していることがわかった。定量分析後、
反応生成物をエーテルにて抽出し、減圧下で溶媒を留去
した後、これを各種機器分析に付した。
【0065】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 1.32(d,3H,J=7.7H
z), 2.9-3.1(m,1H), 3.7-4.0(m,1H), 5.47(dt,1H,J=56H
z,3.2Hz), 7.1-7.4(m,5H).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -134.9(ddd,1F,J=283Hz,56H
z,18Hz), -128.7(ddd,1F,J=283HZ,56Hz,6.7Hz).
【0066】実施例 21
【0067】キャップ付き試験管にフェニルプロピナー
ル(0.073 ml, 0.6 mmol)、(ジフルオロメチル)ジメチ
ルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmol)、フッ化カリウ
ム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒としてDMF(1.3 m
l)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で10時間攪拌し
た。反応混合物のGLC分析により1,1-ジフルオロ-2-(フ
ェニルジメチルシロキシ)-4-フェニル-3-ブチンの生成
を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.2 ml)を加えて1時間
以上攪拌した後、内部標準物質としてp−フルオロトル
エン(0.03 ml, 0.27 mmol)を加え、19F-NMRにて分析し
た結果、1,1-ジフルオロ-4-フェニル-3-ブチン-2-オー
ルが10.5%の収率で生成していることがわかった。定量
分析後、反応生成物をエーテルにて抽出し、減圧下で溶
媒を留去した後、これを各種機器分析に付した。
【0068】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 4.6-4.9(m,1H),
5.81(dt,1H,J=56Hz,5Hz), 7.2-7.5(m,5H).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -128.2(ddd,1F,J=280Hz,56H
z,10Hz), -127.6(ddd,1F,J=280HZ,56Hz,10Hz).
【0069】実施例 22
【0070】キャップ付き試験管にα,α,α-トリフル
オロアセトフェノン(0.084 ml, 0.6mmol)、(ジフルオ
ロメチル)ジメチルフェニルシラン(0.090 ml, 0.5 mmo
l)、フッ化カリウム(1.5 mg, 0.026 mmol)、および溶媒
としてDMF(1.3 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で
48時間攪拌した。反応混合物のGLC分析により1,1,1,3,3
-ペンタフルオロ-2-(フェニルジメチルシロキシ)-2-
フェニルプロパンの生成を確認後、反応混合物に3N-HCl
(0.2 ml)を加えて1時間以上攪拌した後、内部標準物質
としてp−フルオロトルエン(0.03 ml, 0.27 mmol)を加
え、19F-NMRにて分析した結果、1,1,1,3,3-ペンタフル
オロ-2-フェニル-2-プロパノールが34.9%の収率で生成
していることがわかった。定量分析後、反応生成物をエ
ーテルにて抽出し、減圧下で溶媒を留去した後、分取GL
Cを用いて単離し、これを各種機器分析に付した。
【0071】1H-NMR(TMS,CDCl3): δ 2.53(bs,1H), 6.1
9(t,1H,J=54Hz), 7.4-7.7(m,5H).19 F-NMR(CFCl3,CDCl3): δ -131.8(dq,1F,J=54Hz,8.7H
z), -131.7(ddd,1F,J=54Hz,7.7Hz), -76.3(dd,3F,J=8.7
Hz,7.7Hz). Mass: m/e(rel.int.) 226(17), 175(82), 157(10), 127
(15), 109(28), 105(100), 77(41), 69(22), 51(29).
【0072】実施例 23
【0073】キャップ付き試験管にベンズアルデヒド
(0.031 ml, 0.3 mmol)、(ジフルオロメチル)トリメチ
ルシラン(0.031 ml, 0.25 mmol)、フッ化カリウム(0.7
mg, 0.013 mmol)、および溶媒としてジメチルホルムア
ミド(DMF, 0.6 ml)を入れ、アルゴン雰囲気下、100℃で
3時間攪拌した。反応混合物のGLC分析により(2,2-ジ
フルオロ-1-フェニルエトキシ)トリメチルシランの生
成を確認後、反応混合物に3N-HCl(0.1ml)を加えて1時
間以上攪拌した後、内部標準物質としてテトラデカン
(0.02 ml, 0.076 mmol)を加え、GLCにて分析した結果、
2,2-ジフルオロ-1-フェニルエタノールが88.7%の収率で
生成していることがわかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ化物イオン源存在下、一般式 R12C=O (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に、水素原子ある
    いは置換基を有しても良いアルキル基、芳香族基、アラ
    ルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を表わ
    す。また、R1とR2は一体となって環を形成していても
    よい。)で示されるカルボニル化合物と、一般式 R345Si−CF2H (式中、R3、R4およびR5はそれぞれ独立に、アルキ
    ル基または芳香族基を表わす。)で示されるジフルオロ
    メチルシラン類とを反応させることからなる、一般式 R12C(OSiR345)−CF2H (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は上記と同じ。)
    で示される、α-位にジフルオロメチル基を有するアル
    コール誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 フッ化物イオン源存在下、一般式 R12C=O (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に、水素原子ある
    いは置換基を有しても良いアルキル基、芳香族基、アラ
    ルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を表わ
    す。また、R1とR2は一体となって環を形成していても
    よい。)で示されるカルボニル化合物と、一般式 R345Si−CF2H (式中、R3、R4およびR5はそれぞれ独立に、アルキ
    ル基または芳香族基を表わす。)で示されるジフルオロ
    メチルシラン類とを反応させ、ついで加水分解すること
    からなる、一般式 R12C(OH)−CF2H (式中、R1およびR2は上記と同じ。)で示される、α
    -位にジフルオロメチル基を有するアルコール誘導体の
    製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1295202C (zh) * 2005-07-15 2007-01-17 中国科学院上海有机化学研究所 [(苯磺酰)二氟甲基]三甲基硅烷参与的对羰基化合物的二氟甲基化反应
CN100335486C (zh) * 2005-07-15 2007-09-05 中国科学院上海有机化学研究所 [(苯磺酰)二氟甲基]三甲基硅烷的制备方法
JP2008297235A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Tosoh F-Tech Inc 光学活性パーフルオロアルキル基含有化合物の製造方法

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