JPH05229729A - 線材の巻取装置 - Google Patents

線材の巻取装置

Info

Publication number
JPH05229729A
JPH05229729A JP7011592A JP7011592A JPH05229729A JP H05229729 A JPH05229729 A JP H05229729A JP 7011592 A JP7011592 A JP 7011592A JP 7011592 A JP7011592 A JP 7011592A JP H05229729 A JPH05229729 A JP H05229729A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
cable
traverser
winding drum
wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7011592A
Other languages
English (en)
Inventor
Toji Kin
東治 金
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP7011592A priority Critical patent/JPH05229729A/ja
Publication of JPH05229729A publication Critical patent/JPH05229729A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Winding Filamentary Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】線材の移行部を巻取ドラムの回転軸方向に規則
正しく形成し、線材の山と谷とを規則正しく噛み合わせ
ることにより線材の巻取安定性を高める。 【構成】巻取ドラム3を回転自在に支持し、X軸アクチ
ュエータ4により線材5の送り出し方向に対して横方向
へ移動可能に設けられた基台6と、線材を誘導して巻取
ドラムへの巻取位置を調節するように巻取ドラムの回転
軸方向にX軸アクチュエータ7により移動可能に設けら
れたトラバーサ9と、巻取ドラムの回転角度を検出する
ロータリーエンコーダ10と、現在の巻取位置から鍔板
までの残距離を計測するCCDカメラ11、画像処理部
12、変位センサ13およびS値演算部14とを有す
る。基台を所定ピッチで移動させ、巻き取られる線材の
移行部を形成するようにロータリエンコーダからの情報
に基づいてX軸アクチュエータ7を制御し、最終巻取位
置と鍔板との最終ギャップ長が所定の値となるようにS
値演算部からの情報に基づいてX軸アクチュエータ7を
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信用光ファイバケー
ブルや電力ケーブルなどを整列させながら巻取ドラムに
巻き取るための線材の巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ファイバケーブルなどのような
長尺ケーブルの整列巻取は、ケーブルの送り出し角度を
調節しながら巻取ドラムを回転させることにより行なわ
れていた。すなわち、図8に示すように、巻取ドラム3
は巻胴1と、その両端に設けられた鍔板2,2とから構
成されており、この巻取ドラム3の近傍にはトラバーサ
17が巻取ドラム3の回転軸線18に平行な方向に対し
て移動自在に、かつ水平面内で旋回自在となるように配
置されており、このトラバーサ17によってケーブル5
の送り出し角度が調節される。そして、ケーブル5の一
端を巻取ドラム3の鍔板2に固定した後に、トラバーサ
17の位置と水平旋回傾斜角度とを調節しながら巻取ド
ラム3を回転させることにより、ケーブル5は整列しな
がら巻取ドラムに巻回されることになる。
【0003】ところで、光ファイバケーブルのようにケ
ーブル径が大きいものを整列して巻き取る場合には、鍔
板2に固定されたケーブルの先端5aに沿って巻取ドラ
ムの回転軸18の方向に、いわゆる移行部16と称され
るケーブルの蛇行部分を形成し、その他の部分は鍔板に
平行にケーブルを巻き取るようにしている(以下、この
平行な部分を平行部19と称する)。この様子を詳細に
説明すると、図8に示すように、ケーブル先端5aを鍔
板2に固定し、ここからケーブル5を巻胴1に巻回して
ゆくと、1巻回目の終端が1巻回目の始端に到達するま
ではケーブルは鍔板に平行に巻かれるが、巻取位置が1
巻回目の始端に達するとケーブルの直径分だけトラバー
サを移動させながら、かつ、トラバーサを水平旋回させ
ながらケーブルを送り出し、ケーブルが1巻回目の平行
部19に達するまでケーブルを蛇行させる。ケーブルが
1巻回目の平行部19に達すれば、ケーブル5が巻取ド
ラム3に対して直角に送りだされるように、トラバーサ
17を停止させて元の位置に水平旋回させる。
【0004】このような動作を順次繰り返してゆくと、
図10および図11に示すように、巻取ドラム3の所定
の範囲θ(ケーブルの先端が固定されている部分近傍)
にケーブルの移行部16が形成され、その他の部分は鍔
板2に平行な状態で巻回されることになる。なお、移行
部16はケーブルのターンが更新する部分であり、平行
部19は各層のケーブルの山と谷とが噛み合ってケーブ
ルの巻回安定性に寄与する部分である。これによりケー
ブル5は巻胴1に規則正しく巻回され、巻取ドラム3か
らケーブル5を引き出す作業が容易になって、ケーブル
5に損傷を与えることもなくなる。したがって、ケーブ
ルを巻取ドラムに巻回する場合には、この移行部16を
巻取ドラムの回転軸18の方向に平行に形成しておく必
要がある。
【0005】一方、巻胴1への巻回が一方の鍔板2から
他方の鍔板2まで達して第1層の巻き付けを終了する
と、次の第2層への巻き付けに移行するが、このとき、
第2層以降のケーブルの巻き付け状態を安定化させるた
めに、第2層の巻付位置は第1層の巻付位置に対してケ
ーブルの直径の半分だけずらしている。すなわち、図9
に示すように、第1層のケーブルは左側の鍔板2に接し
て巻かれているのに対し、この第1層の上部に巻回され
る第2層のケーブル5bは、第1層の隣接する2つのケ
ーブルの接触点にケーブルの中心が位置するように直径
の半分(H/2)だけずれて巻回されている。また、第
2層の上部に巻回される第3層のケーブル5cは第1層
のケーブルと同じように巻回される。したがって、各層
に巻回されたケーブルが隣接する上下の層に巻回された
ケーブルと直径の半分(H/2)だけずれた状態で巻き
付けられるには、特に第1層から第2層に移行する際に
おけるケーブル5の端面と鍔板2との隙間Gが直径の半
分(H/2)であることが必要となる。なお、この寸法
G、すなわち、第1層の最終ターンのケーブル5の端面
と鍔板2との隙間寸法Gは最終ギャップ長と称される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の巻取装置では、
トラバーサ17の水平移動と水平旋回のみによって巻取
ケーブルの移行部16を形成しており、一方、最終ギャ
ップ長Gの調節もトラバーサ17の移動制御のみにより
行っていたのが実情である。したがって、左右の鍔板間
の距離Wをケーブル直径Hを考慮しながら設定しても、
実際に巻回されたときに生じる誤差により最終ギャップ
長Gが直径の半分(H/2)にならずに巻回されること
も少なくなく、重ね巻き等の巻き乱れが生じるという問
題があった。この巻き乱れによって、巻取ドラムからケ
ーブルを引き出そうとする際に、その引き出そうとする
部分が重ね巻きされたケーブルによって押さえつけられ
てしまい、無理にケーブルを引き出そうとすればケーブ
ルに損傷を与える結果となった。さらに、ケーブルなど
の線材を巻き取る際に注意すべき点は、巻き取ったケー
ブルの中心から巻取ドラムの回転軸までの距離である巻
半径を均一にすることである。第1層目の巻半径はケー
ブルが巻取ドラムに直接巻き取られるためにほぼ等しく
なるが、第2層目以降においては、ケーブルの巻取時の
張力の変動に起因して層数の増加にともない巻半径も次
第に変動する。このような巻半径の変動によりケーブル
の整列状態が乱れ、ケーブルを引き出す際の作業性に悪
影響を与えたり、ケーブルに損傷を与えたりすることか
ら、巻半径を均一にすることが重要となる。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、線材の移行部を巻取ドラム
の回転軸方向に規則正しく形成すると共に、巻半径の変
動を極力抑制し、線材の山と谷とを規則正しく噛み合わ
せることにより線材の巻取安定性を高めることを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の線材の巻取装置は、巻胴と鍔板とからなる
巻取ドラムを回転自在に支持し、線材の送り出し方向に
対して横方向へ基台移動手段により移動可能に設けられ
た基台と、この基台の近傍に設けられ、前記線材を誘導
して前記巻取ドラムへの巻取位置を調節するように、前
記巻取ドラムの回転軸方向にX軸移動手段により移動可
能に設けられたトラバーサと、前記巻取ドラムの回転角
度を検出する回転角度検出手段と、現在の巻取位置から
鍔板までの残距離を計測する残距離計測手段と、前記基
台を所定ピッチで移動させるように前記基台移動手段に
信号を出力し、巻き取られる線材の移行部を形成するよ
うに前記回転角度検出手段からの情報に基づいて前記ト
ラバーサのX軸移動手段に信号を出力すると共に、最終
巻取位置と鍔板との最終ギャップ長が所定の値となるよ
うに前記残距離計測手段からの情報に基づいて前記トラ
バーサのX軸移動手段に信号を出力する制御手段とを有
することを特徴としている。
【0009】現在の巻取位置から巻取ドラムの回転軸ま
での距離を計測する巻半径計測手段と、前記線材の送り
出し張力を調節する張力調整手段と、前記巻半径計測手
段からの情報に基づいて前記張力調節手段に信号を出力
する制御手段を有することが好ましい。トラバーサは、
巻取ドラムの回転軸に直交する方向にZ軸移動手段によ
り移動可能に設けられ、制御手段は、線材の巻取位置と
前記トラバーサとの相対位置を保持するように前記Z軸
移動手段に信号を出力するように構成することが好まし
い。
【0010】
【作用】線材を巻取ドラムに巻き取るには、まず、基台
移動手段により基台を巻取開始位置に移動させ、巻取ド
ラムを回転させる。この巻取ドラムが1回転したときに
再び基台移動手段により基台を線材の直径分だけ移動さ
せ、順次この動作を繰り返しながら線材の巻取を行って
ゆく。
【0011】そして、巻取ドラムを回転させたときに、
回転角度検出手段からの情報を取り込んで現在の巻取ド
ラムの回転角度を認識する。この回転角度の情報に基づ
いて、線材の移行部を巻取ドラムに対して規則正しく形
成するようにX軸駆動手段に信号を出力し、トラバーサ
を適切な位置に微調整する。これにより、線材の移行部
が巻取ドラムの回転軸方向に規則正しく整列することと
なって平行部の範囲を確保することができ、線材の巻取
安定性が高められる。
【0012】また、残距離計測手段からの情報を取り込
んで現在の巻取位置から鍔板までの残距離を計測し、こ
の計測結果に基づいて、最終巻取位置と鍔板との最終ギ
ャップ長が所定の値(線材の直径の1/2)となるよう
にX軸駆動手段に信号を出力し、トラバーサを適切な位
置に微調整する。これにより、各層の線材の山と谷とが
噛み合うこととなり、線材の巻回安定性が高められる。
【0013】なお、現在の巻取位置から巻取ドラムの回
転軸までの距離を計測する巻半径計測手段と、前記線材
の送り出し張力を調節する張力調整手段とを設け、制御
手段で、前記巻半径計測手段からの情報に基づいて前記
張力調節手段に信号を出力するように構成したときは、
特に巻数が増加したときに生じやすい巻半径の変動を張
力を調節することにより防止することができる。また、
トラバーサを、巻取ドラムの回転軸に直交する方向にZ
軸移動手段により移動可能に設け、制御手段を、線材の
巻取位置と前記トラバーサとの相対位置を保持するよう
に前記Z軸移動手段に信号を出力するように構成したと
きは、巻取ドラムへの巻取位置とトラバーサにおける線
材の送り出し位置との高さを等しく設定することができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例に係る線材の巻取装置
を示す斜視図、図2は同実施例の制御装置の構成を示す
ブロック図、図3は同実施例の線材の巻取装置を示す側
面図、図4は同実施例の線材の巻取装置を示す正面図、
図5(A)は同実施例の拘束装置を示す平面図、図5
(B)は同じく側面図、図6は同実施例に係る画像処理
部を示すモニター図、図7は同実施例の制御手順を示す
フローチャートである。
【0015】本実施例の巻取装置は、送り出されたケー
ブル(線材)5を巻取ための巻取ドラム3を有してお
り、この巻取ドラム3はケーブル5を巻き付ける巻胴1
と、この巻胴の両側に固定されてケーブルの抜けを防止
するための鍔板2,2とから構成されている。巻取ドラ
ムの鍔板2,2間の距離は、巻き取られるケーブル5の
直径に関連して設定されており、図4に示すように鍔板
間の距離をW、ケーブルの直径をH、巻き付け回数をn
とすると、 W=nH+H/2 としておくことが好ましい。これは、図9について説明
したように、第1層の最終ギャップ長GをH/2に漸近
させることにより、各層の山と谷とを規則正しく噛み合
わせ、巻取安定性を高めるためである。ケーブル5は、
その先端を巻取ドラム3の一方の鍔板2に固定した後
に、当該巻取ドラムを回転させることにより巻胴1に巻
き付けられる。
【0016】この巻取ドラム3の両端は、スタンド20
を介して基台6に支持されており、図示はしないがモー
タ、プーリ、ベルト等を介して所定の速度で回転できる
ようになっている。また、巻取ドラム3の回転軸21の
一端には、当該巻取ドラムの回転角度を検出するための
ロータリエンコーダ(回転角度検出手段)10が設けら
れており、巻取ドラム3の回転方向に対する現在の回転
角度が検出できるようになっている。このロータリエン
コーダ10からの信号は後述する制御手段15に出力さ
れて、移行部16の整列に機能することになる。
【0017】上述した巻取ドラム3を支持する基台6
は、リニアガイド22を介してケーブル5の送り出し方
向に対して横方向に移動自在に設けられており、制御手
段15からの信号が基台のX軸アクチュエータ4に入力
されると、このX軸アクチュエータ4によって所定ピッ
チで移動する。通常、巻取を開始するときは、基台6を
X軸アクチュエータ4の始端に位置させ、ここから巻取
ドラム3が1回転する度にケーブル5の直径分Hだけ順
次移動させてゆく。そして、ケーブルが巻取端まで到達
すると、X軸アクチュエータ4を逆に駆動させて、再び
ケーブルの直径分Hだけ逆方向に順次移動させる。な
お、基台のX軸アクチュエータ4は、1軸駆動手段であ
れば公知のものを使用することができ、流体シリンダ、
チェーンコンベアなど特に限定されることはない。
【0018】ケーブル5の送り出される経路に沿って、
フロアには平行光を発する光源23と、この光源方向の
画像を取り込むCCDカメラ11が固定されている。こ
れら光源23とCCDカメラ11は、基台6がX軸アク
チュエータ4によって移動しても、その位置を変えない
ようにフロアに固定されている。すなわち、図6に示す
ように、トラバーサ9によって誘導されたケーブル5の
現在巻き取られている位置を画像情報として取り込むこ
とができる適切な位置に固定されている。そして、この
CCDカメラ11に接続された画像処理部12では、光
源23からの平行光がそのままCCDカメラ11に照射
される部分と巻取ドラム3およびケーブル5に照射され
て陰影としてCCDカメラ11に取り込まれる部分とを
二値化処理により画像処理を行って、現在巻き取られて
いるケーブル5の端面と画像中心との距離(図6にdに
て示す)を演算して求め、この結果をS値演算部14に
出力するようになっている。光源として平行光を用いた
のは、巻取ドラム3とCCDカメラ11とのY軸方向の
距離によってケーブル5の陰影をそのまま平行に画像内
に取り込むためである。したがって、光源23からの平
行光の構成は何ら限定されることなく種々の公知手段を
用いることができる。
【0019】一方、上述した光源23とCCDカメラ1
1とによって現在巻き取られているケーブル端面と画像
中心との距離dが求められるが、この画像中心と鍔板と
の距離L2 を計測するために、本実施例では、図4に示
すように基台の変位センサ13を設けている。この変位
センサ13は、X軸アクチュエータ4により移動する基
台6の移動距離を画像中心に対して計測するセンサであ
り、画像中心と鍔板との距離L2 がS値演算部14に出
力されるようになっている。
【0020】これら画像処理部12と基台の変位センサ
13から入力された情報に基づいて、S値演算部14で
現在の巻取位置と鍔板との残距離Sを演算して求める。
すなわち、ケーブルの端面と画像中心との距離をd、画
像中心と鍔板との距離をL2とすると、図4に示すよう
に、 S=d+L2 −H となる。この結果求められた残距離Sとケーブルの直径
Hから、制御手段15では、最終ギャップ長Gがケーブ
ルの直径の半分H/2に比べて大きいか、あるいは小さ
いかを判断し、仮にG>H/2であれば、以後のケーブ
ルの巻取を比較的間隔を開けて行うようにトラバーサ9
を微調整し、逆にG<H/2であれば、以後のケーブル
の巻取を比較的間隔を詰めて行うようにトラバーサ9を
微調整する。このような微調整を巻取ドラムの1回転
毎、あるいは所定回転毎に行うことにより最終ギャップ
長Gが極めて精度良くケーブルの直径の半分H/2に漸
近することとなる。
【0021】一方、本実施例の巻取装置は、上述した巻
取ドラム3に近接してトラバーサ9を有しており、この
トラバーサ9は支持台24に載置されている。この支持
台24の底部にはリニアガイド25が設けられており、
ケーブル5の送り出し方向、すなわち図1に示すY軸方
向に沿って移動可能になっている。そして、制御手段1
5からの信号が入力されると流体シリンダ等のY軸アク
チュエータ(Y軸移動手段)26によりY軸方向に所定
距離だけ移動する。また、底部と支持台との間には流体
シリンダ等によって構成されるZ軸アクチュエータ(Z
軸移動手段)8が設けられており、X軸およびY軸とそ
れぞれ直交するZ軸方向(図示する実施例では上下方
向)に所定距離だけ移動して、ケーブルの送り出し高さ
を調節するようになっている。このZ軸アクチュエータ
8も制御手段15からの信号によって作動する。
【0022】支持台24の上面にはケーブル5を挟み込
んである程度当該ケーブルを拘束するための拘束部材2
6が取り付けられており、送り出されるケーブルの撚り
によって巻取の整列状態が乱れるのを防止している。つ
まり、撚り合わせたケーブルを巻き取る場合には、ケー
ブルを曲げたり張力を加えたりすることにより、ケーブ
ルには撚りを戻そうとする力が発生する。そして、この
力と、ケーブルを回転しながら巻き取るために、巻取ド
ラムへの巻き付け位置でケーブルを巻取ドラム方向に移
動させようとする力が作用して、ケーブルの巻取位置に
悪影響を与える。このような不具合を防止するために、
本実施例ではケーブルの拘束部材をトラバーサに設けて
いる。したがって、巻き取るケーブルが撚りのないもの
である場合や撚りがあっても比較的剛性が低い場合等で
は、本実施例で例示した構造の拘束部材26を設ける必
要はなく、他の構造の把持手段を用いても良い。
【0023】また、この拘束部材26と支持台24との
間には、巻取ドラム3を支持する基台6の移動方向、す
なわち、X軸方向に移動可能なリニアガイド27が設け
られている。そして、このリニアガイド27に沿って拘
束部材26を移動させるX軸アクチュエータ(X軸移動
手段)7が設けられており、制御手段15からの信号に
よって所定の距離だけ移動するようになっている。特に
本実施例のX軸アクチュエータ7は、移動速度を基台の
X軸アクチュエータ4に比べて高速に設定している。こ
れは、基台6の移動位置を実際の巻取状態にかかわらず
所定位置に精度良く設定しておき、この基台6の位置に
対して生じた実際の巻取状態の誤差をトラバーサ9側で
迅速に微調整して、最終ギャップ長GをH/2に漸近さ
せるためである。また、巻取ケーブルの移行部16を形
成するにあたり、トラバーサ9を迅速に移動させて移行
部の形成を規則正しく行うためでもある。したがって、
トラバーサ側のX軸アクチュエータ7は、移動範囲は少
なくて良いが、移動速度が早いものを選択することが好
ましい。
【0024】図1および図3に示すように、トラバーサ
9の上流側には、送り出されるケーブル5の張力を調節
するためのテンションローラ28が設けられており、例
えば、当該テンションローラ28からケーブル5に加え
られる荷重を増減させることにより送り出されるケーブ
ル5の張力を調節するための張力調節手段29を有して
いる。さらに、本実施例の巻取装置では、上述したCC
Dカメラ11により取り込まれた画像に基づいて巻取ド
ラムへのケーブルの巻半径を計測し、これを一定に維持
するようにしている。すなわち、CCDカメラ11から
の情報に基づいて画像処理部12において、図6に示す
現在の巻き付け位置の中心と巻取ドラムの端面(ある特
定点でも良い)との距離mを計測し、図4に示すよう
に、 L1 =D+m の関係から、この値mをL1 値演算部30でL1 値に変
換して制御手段15に出力する。そして、この制御手段
15において、この値L1 とケーブルの直径Hとを比較
し、計測結果に応じて張力調節手段29にケーブル5の
張力を調節するように信号を出力する。例えば、L1
nH+Dであるときは、ケーブルの巻半径が定常よりも
太めに巻かれている状態であるから、テンションローラ
28からケーブル5に加える張力を増加させる。逆に、
1 <nH+Dであるときは、ケーブルの巻半径が定常
よりも細めに巻かれている状態であるので、テンション
ローラ28からケーブル5に加える張力を減少させる。
なお、本実施例では、CCDカメラ11、画像処理部1
2およびL1 値演算部30が本発明の巻半径計測手段を
構成するが、本実施例の如くCCDカメラ11、画像処
理部12とを残距離計測手段と共用せずに、それぞれ別
個に設けることも可能である。
【0025】本実施例の制御手段15は、巻取開始指令
に基づいて基台6を所定ピッチで移動させるように基台
のX軸アクチュエータ4に信号を出力する。また、トラ
バーサ9からのケーブル5の送り出し高さが巻取ドラム
3の巻取位置と等しくなるようにトラバーサのZ軸アク
チュエータ8に信号を出力する。さらに、上述した巻取
ドラムのロータリエンコーダ10から巻取ドラムの回転
角度を入力し、この情報に基づいてケーブルの移行部1
6を規則正しく形成するようにトラバーサのX軸アクチ
ュエータ7に信号を出力する。さらにまた、CCDカメ
ラ11と画像処理部12および基台の変位センサ13に
より検出された現在の巻取位置情報に基づいてケーブル
端面と鍔板との残距離Sを演算して求めるS値演算部1
4からの入力信号によって、トラバーサのX軸アクチュ
エータ7を作動させ、最終ギャップ長Gがケーブルの直
径の半分H/2に漸近するように制御する。また、上述
したように、L1 値演算部30からの計測結果に基づい
て張力調節手段29に信号を出力し、テンションローラ
28からケーブル5に加えられる張力を増減させる。
【0026】次に作用を説明する。ケーブル5を巻取ド
ラム3に巻き取る際は、まず、制御手段15から基台の
X軸アクチュエータ4に信号を出力して基台6を巻取開
始位置に移動させ、巻取ドラム3を回転させる(ステッ
プ1,2)。そして、巻取ドラム3を回転させたとき
に、巻取ドラムのロータリエンコーダ10からの情報を
制御手段15に取り込んで、現在の巻取ドラム3の回転
角度を認識する(ステップ3)。この回転角度の情報に
基づいて、図11に示すように予め設定された移行部1
6の範囲θ内に巻取ドラム3が回転しているか否かを判
断し(ステップ4)、この移行部の範囲θ内であれば、
トラバーサのX軸アクチュエータ7に信号を出力して相
対的にケーブル5の送り出し位置を移動させ、ケーブル
の移行部16を巻取ドラム3に対して規則正しく形成す
る(ステップ5)。
【0027】このように、ケーブル5の移行部16が巻
取ドラム3の回転軸21方向に等しい幅で規則正しく整
列することにより、平行部19の範囲を確保することが
できケーブルの巻取安定性が高められるが、特に本実施
例では、トラバーサ9をX軸アクチュエータ7によって
高速に作動させるため、移行部16の形成を極めて精度
良く行うことができる。なお、巻取ドラム3の回転角度
が移行部の範囲θ内ではない場合にはトラバーサ9をそ
のままの状態に維持して巻取を継続する。
【0028】ついで、光源23を発光させてCCDカメ
ラ11に画像を取り込み(ステップ6)、画像処理部1
2で画像中心とケーブルの端面との距離dを演算して求
めてS値演算部14に出力すると共に、基台の変位セン
サ13からの情報をこのS値演算部14に取り込んで、
画像中心と鍔板との距離L2 を演算して求める。これら
の演算結果に基づいてS値演算部14でケーブルの端面
と鍔板との残距離S(S=d+L2 −H)を求める(ス
テップ7)。そしてこの計測結果に基づいて、制御手段
15で、最終ギャップ長Gがケーブルの直径Hの1/2
であるかどうかを判断し(ステップ8)、計測結果の最
終ギャップ長Gがケーブルの直径Hの1/2でない場合
には、最終巻取位置と鍔板との最終ギャップ長がケーブ
ルの直径の1/2となるようにトラバーサのX軸アクチ
ュエータ7に信号を出力し、トラバーサ9を適切な位置
に微調整する(ステップ9)。
【0029】例えば、G>H/2であれば、以後のケー
ブルの巻取を比較的間隔を開けて行うようにトラバーサ
9を基台6に対して相対的に移動させ、逆にG<H/2
であれば、以後のケーブルの巻取を比較的間隔を詰めて
行うようにトラバーサ9を基台6に対して相対的に移動
させる。特に、本実施例では、基台6を実際の巻取状態
にかかわらず所定の位置に移動させておき、最終的な精
度を高速で作動するトラバーサ9側で調整するようにし
ているため、計測結果に対する応答性が向上し、このよ
うな微調整を巻取ドラムの1回転毎、あるいは所定回転
毎に行うことにより最終ギャップ長Gが極めて精度良く
ケーブルの直径の半分H/2に漸近することとなる。そ
してこれにより、各層の線材の山と谷とが噛み合うこと
となり、ケーブルの巻回安定性が高められる。なお、最
終ギャップ長の測定結果がG=H/2である場合には、
トラバーサ9をそのままの位置に維持して巻取を継続す
る。
【0030】巻取ドラム3が1回転すると、基台6が移
動限度、すなわちケーブル5が他方の鍔板2まで巻き取
られたかどうかを判断し(ステップ10)、未だ移動限
度ではない場合には、再び基台のX軸アクチュエータ4
に信号を出力して基台6をケーブルの直径分Hだけ移動
させ(ステップ11)、以後、ステップ2からステップ
10までの動作を行う。また、基台6が移動限度に到達
して、ケーブル5が他方の鍔板2まで巻き取られたとき
は、基台のX軸アクチュエータ4に信号を出力して、基
台6をケーブルの直径分Hだけ逆方向に移動させ、第2
層の巻取を行う(ステップ12)。このとき、同時にト
ラバーサのZ軸アクチュエータ8に信号を出力してケー
ブルの直径分Hだけトラバーサ9を上昇させて、巻取位
置とトラバーサからのケーブルの送り出し高さを等しく
しておく。
【0031】第2層の巻取においては、CCDカメラ1
1からの情報に基づいて画像処理部12において、図6
に示す現在の巻き付け位置の中心と巻取ドラムの端面
(ある特定点でも良い)との距離mを計測し、図4に示
すL1 =D+mの関係から、この値mをL1 値演算部3
0でL1 値に変換して制御手段15に出力する。そし
て、この制御手段15において、この値L1 とケーブル
の直径Hとを比較し、計測結果に応じて張力調節手段2
9にケーブル5の張力を調節するように信号を出力す
る。例えば、L1 >nH+Dであるときは、ケーブルの
巻半径が定常よりも太めに巻かれている状態であるか
ら、テンションローラ28からケーブル5に加える張力
を増加させる。逆に、L1 <nH+Dであるときは、ケ
ーブルの巻半径が定常よりも細めに巻かれている状態で
あるので、テンションローラ28からケーブル5に加え
る張力を減少させる。これにより、特に第2層以降の巻
半径を一律にすることができる。以下、順次この動作を
繰り返しながらケーブルの巻取を行ってゆく。
【0032】このように、本実施例によれば、移行部の
形成をロータリエンコーダによる巻取ドラムの回転角度
の検出結果に基づいて微調整すると共に、最終ギャップ
長をCCDカメラ、画像処理部、基台の変位センサに基
づくS値演算部の計測結果によって微調整しているた
め、ケーブルを規則正しく巻取ドラムに巻回することが
でき、各層におけるケーブルの山と谷とを規則正しく噛
み合わせることによりケーブルの巻取安定性を高めるこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、巻取
ドラムを支持する基台を線材の送り出し方向に対して横
方向へ移動可能に設けると共に、線材を誘導するトラバ
ーサを巻取ドラムの回転軸方向および当該回転軸に直交
する方向にそれぞれ移動可能に設け、基台を所定ピッチ
で移動させながら、巻き取られる線材の移行部を形成す
るように回転角度検出手段からの情報に基づいてトラバ
ーサの位置を調整し、かつ、最終巻取位置と鍔板との最
終ギャップ長が所定の値となるように残距離計測手段か
らの情報に基づいてトラバーサの位置を調節するように
構成したため、線材の移行部を巻取ドラムの回転軸方向
に規則正しく形成することができると同時に、各層の線
材の山と谷とを規則正しく噛み合わせることにより線材
の巻取安定性を高めることができる。
【0034】また、現在の巻取位置から巻取ドラムの回
転軸までの距離を計測する巻半径計測手段と、前記線材
の送り出し張力を調節する張力調整手段とを設け、制御
手段で、前記巻半径計測手段からの情報に基づいて前記
張力調節手段に信号を出力するように構成すれば、特に
巻数が増加したときに生じやすい巻半径の変動を張力を
調節することにより防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る線材の巻取装置を示す
斜視図である。
【図2】同実施例の制御装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】同実施例の線材の巻取装置を示す側面図であ
る。
【図4】同実施例の線材の巻取装置を示す正面図であ
る。
【図5】(A)は同実施例の拘束装置を示す平面図であ
り、(B)は同じく側面図である。
【図6】同実施例に係る画像処理部を示すモニター図で
ある。
【図7】同実施例の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】ケーブルの巻き取り状態を示す平面図である。
【図9】従来の巻取装置を示す半正面図である。
【図10】巻き取られたケーブルを示す平面図である。
【図11】移行部分を示す側面図である。
【符号の説明】
1…巻胴 2…鍔板 3…巻取ドラム 4…基台のX軸アクチュエータ(基台移動手段) 5…ケーブル(線材) 6…基台 7…トラバーサのX軸アクチュエータ(X軸移動手段) 8…トラバーサのZ軸アクチュエータ(Z軸移動手段) 9…トラバーサ 10…ロータリエンコーダ(回転角度検出手段) 11…CCDカメラ(残距離計測手段、巻半径計測手
段) 12…画像処理部(残距離計測手段、巻半径計測手段) 13…変位センサ(残距離計測手段) 14…S値演算部(残距離計測手段) 15…制御手段 16…移行部 28…テンションローラ(張力調節手段) 29…張力調節部(張力調節手段) 30…L1 値演算部(巻半径計測手段) H…線材の直径 G…最終ギャップ長 S…残距離 W…鍔板間距離

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻胴と鍔板とからなる巻取ドラムを回転自
    在に支持し、基台移動手段により線材の送り出し方向に
    対して横方向へ移動可能に設けられた基台と、 この基台の近傍に設けられ、前記線材を誘導して前記巻
    取ドラムへの巻取位置を調節するように、前記巻取ドラ
    ムの回転軸方向にX軸移動手段により移動可能に設けら
    れたトラバーサと、 前記巻取ドラムの回転角度を検出する回転角度検出手段
    と、 現在の巻取位置から鍔板までの残距離を計測する残距離
    計測手段と、 前記基台を所定ピッチで移動させるように前記基台移動
    手段に信号を出力し、巻き取られる線材の移行部を形成
    するように前記回転角度検出手段からの情報に基づいて
    前記トラバーサのX軸移動手段に信号を出力すると共
    に、最終巻取位置と鍔板との最終ギャップ長が所定の値
    となるように前記残距離計測手段からの情報に基づいて
    前記トラバーサのX軸移動手段に信号を出力する制御手
    段とを有することを特徴とする線材の巻取装置。
  2. 【請求項2】現在の巻取位置から巻取ドラムの回転軸ま
    での距離を計測する巻半径計測手段と、前記線材の送り
    出し張力を調節する張力調整手段と、前記巻半径計測手
    段からの情報に基づいて前記張力調節手段に信号を出力
    する制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載
    の線材の巻取装置。
  3. 【請求項3】前記トラバーサは、巻取ドラムの回転軸に
    直交する方向にZ軸移動手段により移動可能に設けら
    れ、前記制御手段は、線材の巻取位置と前記トラバーサ
    との相対位置を保持するように前記Z軸移動手段に信号
    を出力することを特徴とする請求項1または2に記載の
    線材の巻取装置。
JP7011592A 1992-02-21 1992-02-21 線材の巻取装置 Pending JPH05229729A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7011592A JPH05229729A (ja) 1992-02-21 1992-02-21 線材の巻取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7011592A JPH05229729A (ja) 1992-02-21 1992-02-21 線材の巻取装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05229729A true JPH05229729A (ja) 1993-09-07

Family

ID=13422232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7011592A Pending JPH05229729A (ja) 1992-02-21 1992-02-21 線材の巻取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05229729A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6405966B1 (en) Process and cross-winding device for laying a thread
US8564851B2 (en) Scanner belt load and stretch compensation control system
WO2016175083A1 (ja) 線材巻き取り装置
JP2010235332A (ja) 光ファイバ巻取装置及び光ファイバ巻取方法
KR100582309B1 (ko) 스풀 권취기에서 전환위치를 자동조절하기 위한 방법 및그 시스템
JP2007008711A (ja) 線条体の自動整列巻き方法及びその装置
JPH05229729A (ja) 線材の巻取装置
KR101701460B1 (ko) 광통신 포설용 마이크로튜브용 고속 정렬권취기
JPH05229733A (ja) 線材の拘束装置
JP3779768B2 (ja) 線材の巻取方法及び装置
KR101741453B1 (ko) 초전도선재의 권선방법 및 그 장치
JPH1087168A (ja) 線材巻取り機の整列巻き制御装置
KR102545910B1 (ko) 오차보정이 용이한 케이블 자동 정렬권취 시스템
JP2002114441A (ja) 整列巻きncトラバーサ装置
KR100240029B1 (ko) 와인더의 권취제어방법 및 동장치(Traverse Control Method and Apparatus for Pirn Winder)
EP0534408A1 (en) Apparatus and method for sending out linear material
JPH08337358A (ja) 巻き線条材払い出し用トラバース装置の線条材位置制御方法並びにその装置
EP4375223A1 (en) Autonomous device for winding cable wires
JP3744357B2 (ja) 線材の整列巻き方法及びその装置
JP7336825B2 (ja) 巻線装置及び巻線方法
CA3109332C (en) A winding apparatus
JP2003341893A (ja) 帯状体巻取装置
KR20220111367A (ko) 인공지능을 이용한 크레인 호이스트의 하물 이동 거리 측정 및 제어 시스템
CN115667109A (zh) 用于检测横动缠绕缺陷的方法及系统
JPS62240265A (ja) 整列巻線装置