JPH05229634A - 方向性部品及びその整列装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一定の方向に整列させるのに適した方向性部
品及びこれを用いて自動的に整列できる整列装置を提供
する。 【構成】 部品本体の一方端側に磁性材を混入した着色
部５を設けて方向性部品１を構成する。方向性部品１を
振動させながら下流へ移動し、且つ、下流に向かうに従
って徐々に横幅を狭くする振動区間とこの振動区間の下
流側で前記方向性部品１を振動させることなく下流へ移
動し、且つ、横幅を前記方向性部品１の１個分通過程度
にまで狭める無振動区間とに通路８を区分けし、これら
の区間の境目付近の一方の側壁部側にマグネット部１１
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は組付けの際に一定の方向
性を有する小型の方向性部品とこの方向性部品を同一方
向に整列させる整列装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えばテープカセットの誤消去防止手段
には収納ケースの検出孔内に可動部品を配置し、この可
動部品の挿入位置によって消去の可否を示すものがあ
る。この可動部品は方向性部品であり、収納ケースへの
組付け時には一定の方向性を持って挿入される。従来で
は可動部品の両端側の少なくとも一方に着色部を設け、
作業者はこの着色部により方向を判別して組付けてい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、不規則
に配された多数の可動部品の内から作業者が１個ずつピ
ックアップして組付けるのは非常に作業効率が悪く、可
動部品を一定の方向をもって自動的に整列させる装置の
開発が望まれている。特に、可動部品が小さくて軽量の
場合には自動的に整列させることは難しい。

【０００４】そこで、本発明は上記事情に鑑みなされた
もので、一定の方向を持って整列させるのに適した方向
性部品及びこれを用いて自動的に整列できる整列装置を
提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の第１発明に係る方向性部品は、一方向に長い形状で非
磁性材の部品本体を設け、この部品本体の少なくとも一
方端側に着色部を設け、この着色部の色彩によって方向
判別可能に構成した方向性部品において、前記部品本体
の一方端側の前記着色部には磁性材を混入したものであ
る。

【０００６】また、第２発明に係る方向性部品の整列装
置は、一方向に長い形状を有し、この一方端側に磁性材
を混入した着色部を設けた方向性部品を用い、この方向
性部品を多数不規則に投入し、且つ、左右の側壁部で両
側が規制された通路を設け、この通路を、前記方向性部
品を振動させながら下流へ移動し、且つ、下流に向かう
に従って徐々に横幅を狭くする振動区間とこの振動区間
の下流側で前記方向性部品を振動させることなく下流へ
移動し、且つ、横幅を前記方向性部品の１個分通過程度
にまで狭める無振動区間とに分け、前記振動区間と前記
無振動区間の境目付近の前記通路の一方の側壁部側にマ
グネット部を設けたものである。

【０００７】

【作用】第１発明によれば、一方の端部にのみ磁性材が
混入されているため磁力を利用して同一方向に整列可能
である。

【０００８】第２発明によれば、多数の不規則の方向性
部品が振動区間では振動しながら下流に移動し、無振動
区間近くになるとマグネット部の磁力を受けながら振動
するため徐々に方向変換され、且つ、横幅が狭くなって
無振動区間では可動部品が同一方向で、且つ、一列に整
列される。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図１乃至図３には本発明の一実施例が示され、この
実施例では超小型テープカセットの誤消去防止手段の可
動部品に適用した例が示されている。

【００１０】図３には方向性部品である可動部品１の斜
視図が示されている。図３において、可動部品１の部品
本体２は非磁性材である合成樹脂材にて構成され、一方
向に長い形状を有している。部品本体２の中央部には長
径方向に空間部３が形成され、突出部４が内側に弾性変
形することによって収納ケースの検出孔内に一定の押圧
力を持って挿入される。着色部５は部品本体２の一方端
側に設けられ、例えば磁性材を混入した着色塗料を塗布
することによって構成される。尚、着色部５は図面中で
明示されるようクロスハッチングで示す。

【００１１】図１には整列装置の概略平面図、図２には
その概略側面図がそれぞれ示されている。図１及び図２
において、整列装置はベルトコンベア６を有し、この上
位置のベルト６上方の左右位置には側壁部７が設けられ
ている。この左右の側壁部７で両側が規制されてベルト
６上には通路８が構成されている。この通路８は振動区
間と無振動区間に分けられ、振動区間の通路幅は上流で
は広く下流に向かうに従って徐々に狭くなっている。無
振動区間の通路幅も下流に向かって徐々に狭くなり可動
部品１が１個だけ通れる幅にまで狭くなっている。

【００１２】振動板９は振動区間のベルト６下面に密接
した状態で配置され、この振動板９は２つの振動機１０
によって振動される。振動板９の振動はこの上のベルト
６区間のみを振動させるため無振動区間のベルト６は振
動しない。

【００１３】マグネット部１１は一方の側壁部７の外側
に固定され、振動区間と無振動区間の境目を中心として
振動区間と無振動区間の一部に亘って配置されている。

【００１４】以下、上記構成の作用について説明する。
多数の可動部品１が通路８の上流に投入されると、不規
則に配置された可動部品１はベルト６の移動によって下
流に移動する。ベルト６は振動板９によって振動すると
共に通路８の横幅は下流に向かうに従って徐々に狭くな
るため、積み重なっている可動部品１は振動によって積
み重なりを解くと共に下流に行くに従って徐々に集ま
る。振動区間の下流ではマグネット部１１の磁力を受け
ながら振動するため小型且つ軽量の可動部品１は着色部
５が振動毎にマグネット部１１の方向に向くように変位
する。そのため、無振動区間の手前でほとんどの可動部
品１はその着色部５をマグネット部１１の方向に向き、
仮に未だマグネット部１１の方向に完全に向いていない
場合であっても無振動区間でもマグネット部１１の吸磁
力が作用するため、可動部品１はその着色部５をマグネ
ット部１１の方向に向ける。従って、無振動区間の下流
では同一方向を向いた可動部品１が一例となって移動さ
れる。

【００１５】整列装置より排出される可動部品１は自動
供給機を用いて、又は人手によって収納ケースの検出孔
に挿入される。人手による場合であっても可動部品１は
同一方向を向いているため非常に取扱い易く作業効率は
向上する。

【００１６】尚、この実施例では方向性部品が誤消去防
止手段の可動部品１の場合を示したが、これに限定され
るものでなく種々の部品に適用できる。また、この実施
例では可動部品１の一方端側にのみ着色部５を設けた場
合について示したが、双方端側に着色部５を設け、その
内の一方にのみ磁性材を混入するよう構成しても良い。

【００１７】

【発明の効果】以上述べたように第１発明の方向性部品
によれば、一方端に磁性材を混入した着色部を設けたの
で、マグネットの吸磁力を利用して同一方向に整列させ
るのに適するという効果を奏する。

【００１８】また、第２発明の整列装置によれば、上記
方向性部品を多数不規則に投入する通路を、徐々に横幅
を狭める振動区間と無振動区間に分け、これらの境目の
一方の側壁部側にマグネット部を設けたので、振動しな
がら通路を移動する方向性部品が磁力によって同一の方
向に変位するため方向性部品を自動的に整列できるとい
う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】整列装置の概略平面図（実施例）。

【図２】整列装置の概略側面図（実施例）。

【図３】可動部品の斜視図（実施例）。

【符号の説明】

１…可動部品（方向性部品）、２…部品本体、５…着色
部、７…側壁部、８…通路、１１…マグネット部。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方向に長い形状で非磁性材の部品本体
   を設け、この部品本体の少なくとも一方端側に着色部を
   設け、この着色部の色彩によって方向判別可能に構成し
   た方向性部品において、前記部品本体の一方端側の前記
   着色部には磁性材を混入したことを特徴とする方向性部
   品。
2. 【請求項２】 一方向に長い形状を有し、この一方端側
   に磁性材を混入した着色部を設けた方向性部品を用い、
   この方向性部品を多数不規則に投入し、且つ、左右の側
   壁部で両側が規制された通路を設け、この通路を、前記
   方向性部品を振動させながら下流へ移動し、且つ、下流
   に向かうに従って徐々に横幅を狭くする振動区間とこの
   振動区間の下流側で前記方向性部品を振動させることな
   く下流へ移動し、且つ、横幅を前記方向性部品の１個分
   通過程度にまで狭める無振動区間とに分け、前記振動区
   間と前記無振動区間の境目付近の前記通路の一方の側壁
   部側にマグネット部を設けたことを特徴とする方向性部
   品の整列装置。