JPH05228624A - ダイヤモンド多結晶体半田付け工具 - Google Patents
ダイヤモンド多結晶体半田付け工具Info
- Publication number
- JPH05228624A JPH05228624A JP2946192A JP2946192A JPH05228624A JP H05228624 A JPH05228624 A JP H05228624A JP 2946192 A JP2946192 A JP 2946192A JP 2946192 A JP2946192 A JP 2946192A JP H05228624 A JPH05228624 A JP H05228624A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tool
- diamond
- base material
- polycyrstalline
- soldering
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 半田付け工具の寿命向上を図り、半田の付着
を防止する。 【構成】 低圧気相合成法により合成された薄肉厚のダ
イヤモンド多結晶体を工具素材１とし、その工具素材１
を工具母材２の先端に接合する。耐摩耗性、耐食性、耐
熱性に優れ、濡れ性の少ないダイヤモンド多結晶体によ
って寿命の向上を図ると共に半田の付着を防止する。
を防止する。 【構成】 低圧気相合成法により合成された薄肉厚のダ
イヤモンド多結晶体を工具素材１とし、その工具素材１
を工具母材２の先端に接合する。耐摩耗性、耐食性、耐
熱性に優れ、濡れ性の少ないダイヤモンド多結晶体によ
って寿命の向上を図ると共に半田の付着を防止する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、電気回路の配線工程
に使用される半田付け工具に関するものである。
に使用される半田付け工具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】自動半田付け装置に組込まれる半田付け
工具として、熱伝導性に高い銅（Ｃｕ）を工具素材と
し、工具全体または先端部にクロムメッキを施して耐摩
耗性、耐食性、耐熱性を高めたものが従来から知られて
いる。
工具として、熱伝導性に高い銅（Ｃｕ）を工具素材と
し、工具全体または先端部にクロムメッキを施して耐摩
耗性、耐食性、耐熱性を高めたものが従来から知られて
いる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
半田付け工具においては、使用中に工具先端に半田が付
着することが多くあり、高圧エアの吹付け等によって付
着半田を除去する必要がある。また、連続した半田付け
作業によって、工具先端に繰り返し応力が作用するた
め、メッキ膜に剥れが生じ易く、そのメッキ膜の剥れに
よって溶融半田が付着する。この半田の付着力はきわめ
て強く、高圧エアの吹付けだけでは除去することができ
ず、半田付け工具の取り替えを必要とし、その工具の取
り替え時、装置を停止させる必要があるため、装置の稼
働率を著しく低下させる問題がある。
半田付け工具においては、使用中に工具先端に半田が付
着することが多くあり、高圧エアの吹付け等によって付
着半田を除去する必要がある。また、連続した半田付け
作業によって、工具先端に繰り返し応力が作用するた
め、メッキ膜に剥れが生じ易く、そのメッキ膜の剥れに
よって溶融半田が付着する。この半田の付着力はきわめ
て強く、高圧エアの吹付けだけでは除去することができ
ず、半田付け工具の取り替えを必要とし、その工具の取
り替え時、装置を停止させる必要があるため、装置の稼
働率を著しく低下させる問題がある。
【０００４】この発明は、上記従来の問題点を解決し、
半田付け工具の寿命向上を図り、半田の付着を防止する
ことを技術的課題としている。
半田付け工具の寿命向上を図り、半田の付着を防止する
ことを技術的課題としている。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、低圧気相合成法により合成
された薄肉厚のダイヤモンド多結晶体を工具素材とし、
この工具素材を工具母材の先端に接合した構成を採用し
たのである。
めに、この発明においては、低圧気相合成法により合成
された薄肉厚のダイヤモンド多結晶体を工具素材とし、
この工具素材を工具母材の先端に接合した構成を採用し
たのである。
【０００６】ここで、ダイヤモンド多結晶体から成る工
具素材の形成には、室温から１０００℃までの線膨脹係
数が３×１０-6〜６×１０-6／℃の基材を用い、この基
材の表面に低圧気相合成法によりダイヤモンド多結晶体
を合成して基材を除去する方法を採用することができ
る。
具素材の形成には、室温から１０００℃までの線膨脹係
数が３×１０-6〜６×１０-6／℃の基材を用い、この基
材の表面に低圧気相合成法によりダイヤモンド多結晶体
を合成して基材を除去する方法を採用することができ
る。
【０００７】その方法に用いる基材として、Ｓｉ、Ｓｉ
Ｃ、Ｓｉ3 Ｎ4 、Ｍｏ、Ｗ、超硬合金等を挙げることが
できる。
Ｃ、Ｓｉ3 Ｎ4 、Ｍｏ、Ｗ、超硬合金等を挙げることが
できる。
【０００８】上記工具素材が接合される工具母材の線膨
脹係数が工具素材の線膨脹係数と大幅に相違すると、工
具母材と工具素材の熱膨脹差から応力が発生し、工具素
材に亀裂が入り易くなる。
脹係数が工具素材の線膨脹係数と大幅に相違すると、工
具母材と工具素材の熱膨脹差から応力が発生し、工具素
材に亀裂が入り易くなる。
【０００９】そのような不都合な発生を防止するため、
工具母材は、工具素材と略同等の線膨脹係数を有する材
料で形成し、室温から６００℃までの線膨脹係数が３×
１０-6〜７．５×１０-6／℃の範囲にある材料を用いる
のがよい。
工具母材は、工具素材と略同等の線膨脹係数を有する材
料で形成し、室温から６００℃までの線膨脹係数が３×
１０-6〜７．５×１０-6／℃の範囲にある材料を用いる
のがよい。
【００１０】そのような材料として、Ｓｉ、ＳｉＣ、Ｓ
ｉ3 Ｎ4 、Ｍｏ、Ｗ、超硬合金、Ｆｅ−Ｎｉ合金、鋼等
の金属や合金、セラミック等を挙げることができる。
ｉ3 Ｎ4 、Ｍｏ、Ｗ、超硬合金、Ｆｅ−Ｎｉ合金、鋼等
の金属や合金、セラミック等を挙げることができる。
【００１１】また、ダイヤモンド多結晶体から成る工具
素材の厚みが薄い場合、接合時に工具素材に亀裂が生
じ、一方、厚みが厚くなると合成費用が高くなり、コス
トの安い工具を提供することができない。このため、ダ
イヤモンド多結晶体から成る工具素材の厚みは、０．１
〜１mm程度が好ましい。
素材の厚みが薄い場合、接合時に工具素材に亀裂が生
じ、一方、厚みが厚くなると合成費用が高くなり、コス
トの安い工具を提供することができない。このため、ダ
イヤモンド多結晶体から成る工具素材の厚みは、０．１
〜１mm程度が好ましい。
【００１２】また、ダイヤモンド多結晶体の半田と接触
する部分の面粗度は、半田の付着を防止する上において
細かい程好ましいが、細かくなると、高精度の研磨を必
要とし、工具のコストが高くなる。このため、上記面粗
度はＲｍａｘ０．００５μｍ〜０．５μｍ程度とするの
がよい。
する部分の面粗度は、半田の付着を防止する上において
細かい程好ましいが、細かくなると、高精度の研磨を必
要とし、工具のコストが高くなる。このため、上記面粗
度はＲｍａｘ０．００５μｍ〜０．５μｍ程度とするの
がよい。
【００１３】工具母材と工具素材の接合には、ロウ材を
用いるロウ接法を採用することができる。
用いるロウ接法を採用することができる。
【００１４】ロウ接法を採用する場合は、３００度以上
の融点を有するロウ材を用いる。そのようなロウ材とし
て、周期律表第IVa 、Va、VIa 、VIIa族元素の少なくと
も１種以上を１〜４０重量％含有し、残部が周期律表第
VIII族、Ｃｕ、Ａｇ、Ａｕ、Ｂ、Ｉｎ、Ｓｎの少なくと
も１種以上から成る合金を挙げることができる。
の融点を有するロウ材を用いる。そのようなロウ材とし
て、周期律表第IVa 、Va、VIa 、VIIa族元素の少なくと
も１種以上を１〜４０重量％含有し、残部が周期律表第
VIII族、Ｃｕ、Ａｇ、Ａｕ、Ｂ、Ｉｎ、Ｓｎの少なくと
も１種以上から成る合金を挙げることができる。
【００１５】上記ロウ接法を採用する接合において、工
具素材の接合面に周期律表第IVa 、Va、VIa 、VIIa族元
素の少なくとも１種以上から成る金属、合金又はこれら
元素の化合物から成る薄膜と、周期律表第VIII族、Ｃ
ｕ、Ａｇ、Ａｕの１種以上から成る薄膜をその順番で被
覆し、その被覆層を介して工具母材に工具素材をロウ接
合することにより、工具母材と工具素材をより強固に接
合することができる。
具素材の接合面に周期律表第IVa 、Va、VIa 、VIIa族元
素の少なくとも１種以上から成る金属、合金又はこれら
元素の化合物から成る薄膜と、周期律表第VIII族、Ｃ
ｕ、Ａｇ、Ａｕの１種以上から成る薄膜をその順番で被
覆し、その被覆層を介して工具母材に工具素材をロウ接
合することにより、工具母材と工具素材をより強固に接
合することができる。
【００１６】
【実施例１】縦１０mm、横１０mm、厚み３mmの矩形のＳ
ｉ基材の表面をラップ加工して、鏡面仕上げを行ない、
その表面上に熱フィラメント法によって約５０時間ダイ
ヤモンド多結晶体を合成した。その合成によって厚さ約
０．３mmのダイヤモンド多結晶体で基材を被覆すること
ができた。
ｉ基材の表面をラップ加工して、鏡面仕上げを行ない、
その表面上に熱フィラメント法によって約５０時間ダイ
ヤモンド多結晶体を合成した。その合成によって厚さ約
０．３mmのダイヤモンド多結晶体で基材を被覆すること
ができた。
【００１７】次に、上記基材を酸処理により除去し、単
体のダイヤモンド多結晶体を形成し、これを工具素材と
した。この工具素材の基材と密着していた面の面粗度は
Ｒｍａｘ０．０８μｍの鏡面状態であった。この鏡面が
半田と接触する接触面となるように、超硬合金から成る
工具母材の先端にＡｇ−Ｃｕ−Ｔｉ合金から成るロウ材
を用いて真空ロウ付けし、図１に示す半田付け工具Ａを
形成した。
体のダイヤモンド多結晶体を形成し、これを工具素材と
した。この工具素材の基材と密着していた面の面粗度は
Ｒｍａｘ０．０８μｍの鏡面状態であった。この鏡面が
半田と接触する接触面となるように、超硬合金から成る
工具母材の先端にＡｇ−Ｃｕ−Ｔｉ合金から成るロウ材
を用いて真空ロウ付けし、図１に示す半田付け工具Ａを
形成した。
【００１８】ここで、図１の１はダイヤモンド多結晶体
から成る工具素材、２は工具母材を示す。
から成る工具素材、２は工具母材を示す。
【００１９】上記半田付け工具Ａを加熱温度２００℃、
荷重０．３ｋｇで半田付け作業を繰り返し行なったとこ
ろ、工具素材１の摩耗は殆どなく、３０万回の使用に充
分耐え、半田の付着は全くなかった。
荷重０．３ｋｇで半田付け作業を繰り返し行なったとこ
ろ、工具素材１の摩耗は殆どなく、３０万回の使用に充
分耐え、半田の付着は全くなかった。
【００２０】その比較として、銅から成る工具素材の先
端面にクロムメッキを施した従来の半田付け工具を同条
件で半田付け作業を行なったところ、約１万回の使用に
よって付着した半田が除去できなくなった。
端面にクロムメッキを施した従来の半田付け工具を同条
件で半田付け作業を行なったところ、約１万回の使用に
よって付着した半田が除去できなくなった。
【００２１】このことから、本発明の半田付け工具は、
従来の工具に比較して３０倍以上の寿命をもつことが分
かる。
従来の工具に比較して３０倍以上の寿命をもつことが分
かる。
【００２２】
【実施例２】実施例１と同様の製造方法によって、表１
に示すダイヤモンド多結晶体半田付け工具を形成した。
に示すダイヤモンド多結晶体半田付け工具を形成した。
【００２３】
【表１】
【００２４】これらの半田付け工具の製作結果を表２に
示し、同時に実施例１と同条件での半田付けテストの結
果を示す。
示し、同時に実施例１と同条件での半田付けテストの結
果を示す。
【００２５】
【表２】
【００２６】
【実施例３】単体のダイヤモンド多結晶体と数種の工具
母材とを下記２つの接合方法により接合してＮｏ，Ｇ乃
至Ｋの工具を形成し、各工具の工具素材と工具母材の接
合強度（剪断強度）を測定した。その結果を表３に示
す。
母材とを下記２つの接合方法により接合してＮｏ，Ｇ乃
至Ｋの工具を形成し、各工具の工具素材と工具母材の接
合強度（剪断強度）を測定した。その結果を表３に示
す。
【００２７】接合方法 （Ｉ）：６０Ａｇ−３０Ｃｕ−１０Ｔｉ（重量％）のロ
ウ材を用いるロウ付け方法 （II）：工具素材の接合面に厚さ１μｍのＴｉとＮｉを
被覆し、７０Ａｇ−３０Ｃｕ（重量％）のロウ材を用い
るロウ付け方法。
ウ材を用いるロウ付け方法 （II）：工具素材の接合面に厚さ１μｍのＴｉとＮｉを
被覆し、７０Ａｇ−３０Ｃｕ（重量％）のロウ材を用い
るロウ付け方法。
【００２８】
【表３】
【００２９】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る半田付け
工具においては、耐摩耗性、耐食性、耐熱性に優れたダ
イヤモンド多結晶体を工具素材とし、その工具素材を工
具母材に接合した構成を採用したので、工具の寿命の大
幅な向上を図ることができると共に、ダイヤモンド多結
晶体は濡れ性が少ないため半田の付着がなく、半田の除
去工程を省くことができる。
工具においては、耐摩耗性、耐食性、耐熱性に優れたダ
イヤモンド多結晶体を工具素材とし、その工具素材を工
具母材に接合した構成を採用したので、工具の寿命の大
幅な向上を図ることができると共に、ダイヤモンド多結
晶体は濡れ性が少ないため半田の付着がなく、半田の除
去工程を省くことができる。
【図１】この発明に係る半田付け工具の正面図
１ 工具素材 ２ 工具母材
Claims (3)
- 【請求項１】 低圧気相合成法により合成された薄肉厚
のダイヤモンド多結晶体を工具素材とし、この工具素材
を工具母材の先端に接合したダイヤモンド多結晶体半田
付け工具。 - 【請求項２】 室温から６００℃までの線膨脹係数が３
×１０-6〜７．５×１０-6／℃の範囲にある金属、合
金、セラミックのいずれかを工具母材とした請求項１に
記載のダイヤモンド多結晶体半田付け工具。 - 【請求項３】 工具母材がＳｉＣ、Ｓｉ3 Ｎ4 、Ｍｏ、
Ｗ、超硬合金、Ｆｅ−Ｎｉ合金、鋼のいずれか１つから
成る請求項１又は２に記載のダイヤモンド多結晶体半田
付け工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2946192A JPH05228624A (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | ダイヤモンド多結晶体半田付け工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2946192A JPH05228624A (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | ダイヤモンド多結晶体半田付け工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05228624A true JPH05228624A (ja) | 1993-09-07 |
Family
ID=12276743
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2946192A Pending JPH05228624A (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | ダイヤモンド多結晶体半田付け工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05228624A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3221079A1 (de) * | 1981-06-08 | 1982-12-23 | Mitsubishi Denki K.K., Tokyo | Zuendeinrichtung fuer lichtgesteuerte thyristoren |
| US9194189B2 (en) | 2011-09-19 | 2015-11-24 | Baker Hughes Incorporated | Methods of forming a cutting element for an earth-boring tool, a related cutting element, and an earth-boring tool including such a cutting element |
-
1992
- 1992-02-17 JP JP2946192A patent/JPH05228624A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3221079A1 (de) * | 1981-06-08 | 1982-12-23 | Mitsubishi Denki K.K., Tokyo | Zuendeinrichtung fuer lichtgesteuerte thyristoren |
| US9194189B2 (en) | 2011-09-19 | 2015-11-24 | Baker Hughes Incorporated | Methods of forming a cutting element for an earth-boring tool, a related cutting element, and an earth-boring tool including such a cutting element |
| US9771497B2 (en) | 2011-09-19 | 2017-09-26 | Baker Hughes, A Ge Company, Llc | Methods of forming earth-boring tools |
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