JPH05228552A - 成型用金型 - Google Patents

成型用金型

Info

Publication number
JPH05228552A
JPH05228552A JP7217492A JP7217492A JPH05228552A JP H05228552 A JPH05228552 A JP H05228552A JP 7217492 A JP7217492 A JP 7217492A JP 7217492 A JP7217492 A JP 7217492A JP H05228552 A JPH05228552 A JP H05228552A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pillar
molding die
column
entire
members
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7217492A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekatsu Kawamoto
秀勝 川本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP7217492A priority Critical patent/JPH05228552A/ja
Publication of JPH05228552A publication Critical patent/JPH05228552A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mounting, Exchange, And Manufacturing Of Dies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】材料の切削加工や焼入れ加工が不要で、一つの
金型により多種類の形状に容易に対応でき、かつ、高い
形状精度を有する成型用金型を提供する様にしたことを
目的とする。 【構成】保持枠1の内部に複数の柱材2を密接状態にし
てその長さ方向に収納し、保持枠1には柱材全体2を移
動可能又は固定可能な柱材規制部3を設け、各柱材2の
後端部には各柱材2を個々に移動可能な柱材駆動部4を
設け、かつ、この柱材駆動部4には制御部5を接続し
て、各柱材2が移動可能な状態において個々の柱材2を
所望の位置に移動させるように制御し、移動後の柱材2
全体を柱材規制部3によって固定することにより、柱材
2の先端部全体のなす面で成型用の型面を構成する様に
した構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成型用金型に係り、特
に、柱材の移動や差し替えを行なうことにより、家電製
品、自動車部品等の試作品、あるいは多品種少量製品の
製作に好適な成型用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属板やプラスチックのプレス成
型あるいは射出成型用の金型は、鋼やアルミニウム等の
金属材料を所望の形状に切削し、研磨、メッキ等の加工
を施すなどして製作されていた。 この場合、精度の非
常に高い金型原形モデルをもとに、材料の切削加工を行
い、その後、補正加工を施し、必要に応じて雄型と雌型
に切断刃加工し、最後に焼入れを行なって金型に仕上げ
使用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の製
法による金型では、まず、最終仕上げ時の焼入れにより
材料が熱変形をおこすため型の形状精度が大幅に低下す
ること、また、従来の金型は基本的に「一品製作」であ
るため、他の製品製作用金型として転用することは不可
能である、という問題点があった。本発明は、これらの
問題点を解決するためになされたものであり、材料の切
削加工や焼入れ加工が不要で、一つの金型により多種類
の形状に容易に対応でき、かつ、高い形状精度を有する
成型用金型を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、保持枠の内部に複数の柱
材を密接状態にして収納し、前記保持枠には前記柱材全
体をその長さ方向に移動可能又は固定可能な規制手段を
設け、前記各柱材の後端部には前記各柱材を個々に移動
可能な駆動手段を設け、かつ、当該駆動手段には制御手
段を接続して、前記各柱材がその長さ方向に移動可能な
状態において個々の柱材を所望の位置に移動させるよう
に制御し、移動後の前記柱材全体を前記規制手段によっ
て固定することにより、前記柱材の先端部全体のなす面
で成型用の型面を構成する。また、請求項2に記載の発
明は、内部に複数の柱材を密接状態にして収納し前記柱
材全体をその長さ方向に移動可能又は固定可能な規制手
段を設けた保持枠を前記長さ方向に連続させて複数設
け、当該複数の保持枠のうちのいずれか一方の端部に前
記各柱材を個々に移動可能な駆動手段を設け、かつ、当
該駆動手段には制御手段を接続して、前記各柱材がその
長さ方向に移動可能な状態において個々の柱材を所望の
位置に移動させるように制御し、移動後の前記柱材全体
を前記規制手段によって固定することにより、前記柱材
の先端部全体のなす面で成型用の型面を構成する。請求
項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の成
型用金型において、前記複数の柱材は、小型柱材と、当
該小型柱材を複数組み合わせてなる大型柱材とを有して
構成される。請求項4に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の成型用金型において、前記柱材の先端部
全体のなす先端面に可塑性を有する板材を当接し圧接成
型した後、当該圧接成型された板材の表面で成型用の型
面を構成する。請求項5に記載の発明は、請求項1又は
請求項2に記載の成型用金型において、前記柱材の先端
部全体のなす先端面に可撓性を有する板材を当接して装
着し、当該板材の表面で成型用の型面を構成する。請求
項6に記載の発明は、保持枠の内部に複数の柱材を密接
状態にして収納し、前記保持枠には前記柱材全体をその
長さ方向に移動可能又は固定可能な規制手段を設け、前
記各柱材の後端部には前記各柱材を個々に移動可能な駆
動手段を設け、かつ、当該駆動手段には制御手段を接続
して、前記各柱材がその長さ方向に移動可能な状態にお
いて個々の柱材を所望の位置に移動させるように制御
し、移動後の前記柱材全体を前記規制手段によって固定
することにより、前記柱材の先端部全体のなす先端面で
成型用の型面を構成する成型用金型であって、前記複数
の柱材のほかにその先端部の端面形状が異なる複数種類
の変形柱材を複数備え、前記柱材を前記変形柱材と適宜
に入れ替えることにより、前記柱材の全体のなす先端面
の形状を、構成すべき成型用の型面の形状に合致させる
ようにして構成される。
【0005】
【作用】上記構成を有する請求項1に記載の発明によれ
ば、成型用金型の型面形状は、複数の柱材の先端部全体
のなす面の形状となるので、各柱材をその長さ方向の前
後に自在に移動させることにより、基本的にいかなる面
形状であっても実現可能である。そして、その形状精度
は、各柱材の寸法に支配される。従って、理論的には、
各柱材の寸法を小さくしていけば、成型用金型の形状精
度はそれに比例して向上する。また、請求項2に記載の
発明によれば、上記の柱材及び保持枠を柱材の長さ方向
に連続させて複数設けたので、一つの金型を形成した後
は、この形成金型を一種の雄型として用い、他の成型用
金型の規制手段を柱材移動可能状態として、前記の形成
金型に密接させれば、自動的に同一形状の複数の成型用
金型が形成できる。従って、複数個の金型を一度に製作
したい場合や、雄型と雌型を同時に製作したい場合等に
便利である。請求項3に記載の発明によれば、上記の柱
材は、通常の柱材(小型柱材)のほか、この小型柱材を
予め複数個組み合わせたブロック状の柱材(大型柱材)
も適宜含ませて構成できるので、例えば平面の部分には
大型柱材を用い、微細な形状の部分については小型柱材
を用いるなどして、構成の簡素化を図ることが可能であ
る。請求項4に記載の発明によれば、上記の柱材の先端
部全体のなす先端面に可塑性を有する板材(例えば金属
板等)を当接し圧接成型した後、圧接成型された板材の
表面で成型用の型面を構成するようにしたので、柱材と
柱材との境界に生ずる段差が滑らかになり、成型後の製
品の表面をより美しくすることができる。請求項5に記
載の発明によれば、柱材の先端部全体のなす先端面に可
撓性を有する板材(例えばゴム板等)を当接して装着
し、この板材の表面で成型用の型面を構成するようにし
たので、この場合も上記と同様に柱材と柱材との境界に
生ずる段差が滑らかになり、成型後の製品の表面をより
美しくすることができる。請求項6に記載の発明によれ
ば、複数の通常の柱材(例えば先端面が平面のもの)の
ほかにその先端部の端面形状が異なる複数種類の変形柱
材を複数備え、通常の柱材を変形柱材と適宜に入れ替え
ることにより、柱材の全体のなす先端面の形状を、構成
すべき成型用の型面の形状に合致させるようにして構成
するので、この場合もまた、柱材と柱材との境界に生ず
る段差が滑らかになり、成型後の製品の表面をより美し
くすることができる。
【0006】
【実施例】以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づ
いて説明する。図1乃至図5に、本発明の第1実施例の
構成を示す。図1は、本発明の第1実施例における成型
用金型に関する全体構成を示す斜視図である。図1に示
すように、この成型用金型100は、密接状態にした複
数の角型断面の柱材2と、この柱材2を収納する保持枠
1と、柱材2を全体として移動又は固定可能とする規制
手段である柱材規制部3とから構成されている。そし
て、各柱材2の後端部には、駆動手段である柱材駆動部
4が設けられ、柱材駆動部4には制御手段である制御部
5が接続されている。
【0007】また、柱材規制部3は、柱材2の全体を締
め付け可能な締付板31と、保持枠1にボルト孔を開け
て挿入され締付板31に締付力を付与する締付ボルト3
2とを有している。そして、柱材駆動部4は、上記の各
柱材2の個々の後端部に接するように設けられた駆動棒
41と、この駆動棒41を各柱材2の長さ方向の前後に
駆動する駆動部本体40と、を有している。
【0008】図2は、図1における柱材規制部3及び柱
材駆動部4の詳細な構成を示す柱材長さ方向の縦断面図
である。図2に示すように、各柱材2の長さは等しく、
各柱材2の後端部には、個々の柱材2に対応する個数の
駆動棒41が対応する柱材2の後端部に接触して設けら
れている。従って、各締付ボルト32を回動して各締付
板31の締付力を緩め、柱材2全体が移動可能な状態と
したときに、各駆動棒41を駆動部本体40により駆動
して柱材2の長さ方向の前後に各々移動させると、各駆
動棒41の先端部全体によって構成される平面や曲面等
の面は、そっくりそのまま各柱材2の先端部全体のなす
面6として現れる。本実施例では、この面6を成型用金
型の型面として用いようとするものである。
【0009】次に、図3に、図1又は図2における柱材
駆動部4のさらに詳細な構成を示す。図3に示すよう
に、柱材駆動部4は、駆動棒41と、各駆動棒41の後
端部に連結され各駆動棒41を駆動する駆動ユニット4
2と、各駆動棒41の先端部に連結され各柱材2に接触
して各柱材2をその長さ方向に移動させる柱材接触部4
3と、を有している。各駆動ユニット42には、図示し
ないステッピングモータと、ウォーム及びウォームギヤ
が設けられており、ステッピングモータの回転駆動力を
往復運動の駆動力に変換して駆動棒41に伝達し駆動す
る。また、各駆動ユニット42は、制御部5と電気的に
接続されており、制御部5からの制御信号によって各ス
テッピングモータの回転量すなわち各駆動棒41の前後
移動量が個々に制御される。各柱材接触部43には、鋼
球44が設けられており、各柱材接触部43と各柱材2
とが点接触するように構成されている。
【0010】次に、図4に、駆動棒41のさらに詳細な
位置関係を斜視図として示す。図4に示すように、各駆
動棒41は、駆動部本体40の外壁である本体外壁45
に開孔され、その内面に雌螺子が切られた駆動棒孔46
に螺合され、柱材接触部43内に設けられた鋼球44に
より柱材2の後端部と点接触するように構成されてい
る。
【0011】次に、図5に、図1又は図3における制御
部のさらに詳細な構成をブロック回路図で示す。図4に
示すように、制御部5は、データ信号やコントロール信
号の授受のためのバス52と、このバス52に接続され
情報処理・制御全体を司るCPU51(Central Proces
sing Unit :中央処理装置)と、バス52に接続されC
PU51の動作プログラムデータ等を格納するROM
(Read Only Memory:読出専用メモリ)54と、バス5
2に接続されCPU51の処理途中のデータ等を一時的
に格納するRAM(Random Access Memory:随時読出し
書込み可能メモリ)53と、バス52に接続されCPU
51に外部から制御指令を与え、現在の動作状況等を表
示するための入力・表示部55と、を有して構成され
る。また、制御部5は、必要に応じ、外部の情報記憶媒
体Mに格納されたCPU51の動作プログラムデータ等
を読出してCPU51に出力したり、CPU51の処理
した結果のデータ等を入力して情報記憶媒体Mに記憶さ
せる外部記憶部56を備えてもよい。次に、上記の第1
実施例の成型用金型の形成方法、及び成型用金型の使用
方法について、図1乃至図5を用いて説明する。
【0012】(1 ) 成型用金型の形成方法 まず、図1に示すように、角形断面を有しその長さが等
しい多数の柱材2を密接させ、全体を図示のように角形
にして保持枠1の内部に挿入する。保持枠1には、柱材
規制部3が設けられているが、柱材2挿入時には、各締
付板31を回動させ各締付板31を緩めておく。この場
合、柱材2全体を角形にしてから挿入しなくても、締付
板31の内部形状は角形であるから、多数の柱材2を保
持枠1内に挿入していけば、最終的には保持枠1の内部
に角形で密接状態の柱材2を形成できる。
【0013】次に、各締付ボルト32の回動量を適宜調
整して、柱材2の全体が角形形状を保持しつつ、その個
々の柱材2がその長さ方向の前後に自由に移動できる程
度のボルト締付力とする。次いで、保持枠1の内部に保
持枠1の後端部側から柱材駆動部4を挿入する。この
際、各駆動棒41の先端部が各柱材2の後端部と接触す
るように、各柱材2と各駆動棒41とを当接する。その
後、制御部5により柱材駆動部4に制御信号を与えるこ
とにより、各駆動棒41をその長さ方向の前後に各々移
動させる。各柱材2は、各々その長さが等しく各駆動棒
41に密接しているので、図2に示すように、各駆動棒
41の先端部のなす形状は、そっくりそのまま各柱材2
の先端部のなす面6の形状として現れる。
【0014】この駆動棒41による柱材2の駆動、及び
その制御の仕組みについて、図1、図3乃至図5に基づ
き、さらに詳細に説明する。まず、形成させたい型面の
形状は、図1に矢印で示すx軸、y軸、z軸を座標軸と
した座標データとして表現される。ここに、x軸とy軸
とは各柱材2の長さ方向線と垂直な平面を表す直交軸で
あり、z軸は、x軸、y軸と直交し、各柱材2の長さ方
向線と平行な軸を示している。いま、ある座標点(x,
y)の位置の柱材2の長さ方向の位置を与えると、その
柱材2の先端部の空間座標(x,y,z)が決定される
ことになる。このようにして、全ての柱材2の先端部の
空間座標(x,y,z)を決定することにより、柱材2
の先端部の全体のなす面の形状を自由に決めることがで
きる。
【0015】この座標データは、通常は、図5における
ROM54に格納されることになる。しかし、図5に示
すように、磁気ディスク、光ディスク、ICカード等の
情報記憶媒体Mに記憶させておき、必要に応じて外部記
憶部56にセットし、所望の型面形状の座標データを読
み出し、CPU51により柱材駆動部4を制御してもよ
い。さらには、オペレータ(操作者)が、入力・表示部
55のCRT等の画面上にコンピュータ・グラフィック
スで表示される型面形状を選択し修正してそのまま柱材
駆動部4を駆動することも可能である。そのほか、型面
の座標データは、データ通信回線等により電気的信号と
して転送されても構わない。
【0016】上記の型面の座標データは、CPU51に
送られる。CPU51は、この(x,y,z)データに
より、所定の駆動棒41を特定し、この特定された駆動
棒41をその長さ方向にzだけ移動させるために必要な
前記柱材駆動部4内のステッピングモータの回転駆動量
を制御信号として対応する駆動ユニット42に出力す
る。
【0017】この制御信号を受けた駆動ユニット42
は、所定量だけ駆動棒41を前進又は後退させる。この
駆動棒41の往復駆動については、図3又は図4に示す
ように、駆動棒41が本体外壁45と螺合しているた
め、ステッピングモータの回転の慣性によりオーバーラ
ン(所定位置よりさらに前進すること)を起こすことが
ない上、柱材接触部43内の鋼球44による点接触作用
により駆動棒41の前進駆動力が確実に柱材2に伝達さ
れることになる。
【0018】ただし、柱材2の断面寸法が小さくなって
くると、各柱材2の側面に作用する周面摩擦力が無視で
きない影響を及ぼしてくる。例えば、ある柱材2を前進
させると、それにつられてその周囲の柱材2が一緒に前
進する、といった事態も生じるおそれがある。あるい
は、いったん前進させ凸部とした部分を少しへこませた
い場合などには、図3のような構成では、後退できな
い。しかし、このような場合であっても、第3図におい
て、柱材接触部43の代りに、図示はしないが、各駆動
棒41の先端部に真空ポンプの微小な吸引孔を設け、駆
動棒41の駆動時、特に後退時には、真空ポンプにより
柱材2の後端部を吸着すること、あるいは、各駆動棒4
1の先端部に微小な電磁石を設け、駆動棒41の駆動
時、特に後退時に、この電磁石に制御電流を流して同様
に柱材2の後端部を磁着すること等の対策を施せば、十
分対処可能である。
【0019】(2 ) 成型用金型の使用方法 上記のようにして形成された本実施例の成型用金型を使
用する方法について、以下に説明を行なう。図2からも
理解できるように、各柱材2の寸法が十分に小さけれ
ば、各柱材2の先端部のなす面6は、そのまま成型用金
型の型面として使用することができる。柱材2の材質に
ついては、特に言及しなかったが、通常は金属であるの
で、型としての十分な強度を有しているからである。勿
論、柱材2は、型としての十分な強度を有していさえす
れば、高分子材料、合成樹脂等であっても構わない。
【0020】ただし、面6を直接に成型用金型の型面と
して使用すると、図2に示すように、各柱材2の境界部
では、どうしても段差が生じ、成型された製品の表面が
平滑ではなくなり醜くなる、という問題点がある。この
点については、可塑性を有する材質の板材(金属板、熱
可塑性樹脂等)を面6に当接し、面6を型面として板材
を圧接成型(プレス成型)し、成型後の板材をそのまま
面6上に載せた状態で、この板材の表面を成型用金型の
型面として使用することにより容易に解決することがで
きる。また、全く同様の効果を持つ対策として、可撓性
を有する材質の板材(ゴム板等)を面6に当接し、その
板材を面6上に載せた状態で、この板材の表面を成型用
金型の型面として使用してもよい。このようにすること
により、各柱材2の境界部で発生する段差が平滑化され
るため、成型された製品の表面も美しく仕上げられる。
【0021】本実施例では、図1に示すように、各柱材
2の断面を正方形断面としたが、これは、相互に隙間な
く密接可能で平面を覆い尽くせる形状であればどのよう
な断面形状であっても構わない。例えば、正三角形断
面、正六角形断面等である。そして、角形断面以外の断
面、例えば、一部に曲線を有する線で囲まれた断面図形
であっても構わない。要するに、相互に隙間なく密接可
能で平面を覆い尽くせるような閉じた曲線で囲まれた断
面図形であればどのようなものであってもよいのであ
る。
【0022】また、個々の柱材2の形状についても、全
て同一の寸法である必要はない。例えば、大部分が平面
で、一部分が複雑な面形状の場合等では、平面の部分に
小断面の小型柱材を用いると、各駆動棒41の初期位置
の誤差等により、平滑な平面形状が得られない事態も発
生することがある。従って、広い面積にわたって全くの
平面形状となる部分等には、予めその形状に作成された
大断面の大型柱材(ブロック状の柱材)を配置すれば、
上記のような事態は防止することができる。また、本実
施例では、規制手段として、締付板31と締付ボルト3
2の組み合わせを用いたが、これは、柱材2の全体を移
動可能又は固定可能とし得る構成であればどのようなも
のであってもよく、例えば、締付板と油圧ジャッキ式の
締付装置を有する規制部であってもよい。
【0023】次に、図6に、本発明の第2実施例の構成
を示す。図6は、第2実施例の成型用金型200におけ
る柱材規制部3、9及び柱材駆動部4の詳細な構成を示
す柱材長さ方向の縦断面図である。図6において、図2
と同一の符号を付した部分は図2と同一の部分を示して
おり、その説明は省略する。
【0024】図6に示すように、第2実施例の成型用金
型は、密接状態にした複数の角型断面の柱材2及び8
と、この柱材2又は8を各々収納する保持枠1及び7
と、柱材2又は8をそれぞれ全体として移動又は固定可
能とする規制手段である柱材規制部3及び9とから構成
されている。そして、各柱材2の後端部には、駆動手段
である柱材駆動部4が設けられ、柱材駆動部4には制御
手段である制御部5が接続されている。
【0025】また、柱材規制部9は、柱材8の全体を締
め付け可能な締付板91と、保持枠7にボルト孔を開け
て挿入され締付板91に締付力を付与する締付ボルト9
2とを有している。そして、柱材駆動部4は、上記の各
柱材2の個々の後端部に接するように設けられた駆動棒
41と、この駆動棒41を各柱材2の長さ方向の前後に
駆動する駆動部本体40と、を有している。
【0026】また、各柱材8の長さは等しく、各柱材8
の後端部には、個々の柱材8に対応する個数の柱材2が
対応する柱材8の後端部に接触するように配置され、各
柱材2の後端部には、図2と同様に、各駆動棒41が対
応する柱材2の後端部に接触して設けられている。従っ
て、各締付ボルト32及び92を回動して各締付板31
及び91の締付力を緩め、柱材2及び8全体が移動可能
な状態としたときに、各駆動棒41を駆動部本体40に
より駆動して柱材2及び8の長さ方向の前後に各々移動
させると、各駆動棒41の先端部全体によって構成され
る平面や曲面等の面は、そっくりそのまま各柱材2の先
端部全体のなす面6として現れる。そして、この面6
は、とりもなおさず各柱材8の後端部全体のなす面でも
ある。本実施例では、この面6の柱材2の側、及びこの
面6の柱材8の側の両面を、例えば、成型用金型の雄型
又は雌型の型面として利用しようとするものである。
【0027】本実施例によれば、柱材2、8、及び柱材
規制部3、9を各々有する保持枠1、7を柱材2、8の
長さ方向に連続させて設けたので、一つの型面6を形成
した後は、この形成型面6を一種の雄型として用い、他
の成型用金型の柱材規制部9を柱材移動可能状態とし
て、前記の形成型面6に密接させれば、自動的に同一形
状の成型用金型が形成できる。従って、雄型と雌型を同
時に製作したい場合や複数個の金型を一度に製作したい
場合等に便利である。
【0028】この場合においても、上記第1実施例にお
いて説明した、成型用金型の形成方法、各駆動棒41の
先端部に真空ポンプの微小な吸引孔や微小な電磁石を設
けること、成型用金型の使用方法、各柱材境界部の段差
を平滑化するための方法(可塑性板材の圧接成型とその
型面への装着、可撓性板材の型面への装着)等の事項
は、全く同様に応用可能である。
【0029】次に、図7に、本発明の第3実施例の構成
を示す。図7は、第3実施例における柱材先端部の形状
を示す図である。第3実施例の全体構成及び他の各部の
構成については、上記第1実施例及び第2実施例と同様
であり、その説明は省略する。
【0030】図7において、2は、上記第1実施例及び
第2実施例における柱材と同一の、その先端面が柱材の
長さ方向と垂直な平面形状を有する柱材である。しか
し、2A〜2Kは、各々の先端面が所定の曲面形状を持
った柱材である。このように構成すれば、全てに柱材2
を用いた場合(図7において破線で示した形状)よりも
さらに滑らかな型面を得ることができる。
【0031】この場合の成型用金型の形成方法として
は、型面を柱材2によって形成した後に、平滑化したい
部分の柱材を、所望の曲面端面を有する柱材と、人間の
手で、あるいは産業用ロボット等により自動的に置き換
える方法がある。しかし、形成したい型の座標データは
予め判っているので、制御部5が予め計算によって必要
な曲面形状を算出しておき、予めストックされた各種の
曲面端面柱材(例えば、柱材2A〜2K)の中から自動
的に選択して平面端面の柱材2と適宜交換可能な装置構
成としてもよい。
【0032】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特
許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な
構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる
ものであっても本発明の技術的範囲に包含される。例え
ば、上記実施例における柱材の材質、形状寸法は任意で
あること、保持枠の形状寸法も任意(円筒状保持枠等も
可能)であること、柱材規制部における移動可能状態と
固定可能状態の実現は人力でも機械的でも電磁気的でも
構わないこと、柱材駆動部の駆動源はステッピングモー
タのような回転駆動源でもリニアモータのような直線的
駆動源でもよいこと、制御部の制御方式は電気的のみな
らず機械的(特殊なカム等を用いて駆動棒の位置を決定
するなど)であっても差し支えないこと、等である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の柱材を長さ方向に自在に移動させることにより、
各柱材の先端部全体のなす面の形状で多種多様な成型用
金型の型面形状を、高い形状精度で、同時に複数であっ
ても実現可能である。したがって、従来の金型に比べ、
最終仕上げに焼入れ加工が不要であることから、焼入れ
による型形状精度の大幅低下を防ぐことができる。ま
た、一つの金型により多種類の形状を容易に実現できる
ため、他の製品製作用金型として何回でも転用して使用
することが可能である。このことから、必要に応じてそ
の都度金型を作成するプレス加工や、切断刃加工により
雄型と雌型に作成する場合、あるいは小数製作品のため
従来は手仕上げに頼らざるを得なかった型の場合等に容
易に対応でき、勿論、大量生産にも対応可能である、と
いう利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における成型用金型に関する全体構成を
示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例における柱材規制部及び柱
材駆動部の詳細な構成を示す柱材長さ方向の縦断面図で
ある。
【図3】図1又は図2における柱材駆動部のさらに詳細
な構成を示す図である。
【図4】図1乃至図2における駆動棒のさらに詳細な位
置関係を示す斜視図である。
【図5】図1又は図3における制御部の内のさらに詳細
な構成を示すブロック回路図である。
【図6】本発明の第2実施例における柱材規制部及び柱
材駆動部の詳細な構成を示す柱材長さ方向の縦断面図で
ある。
【図7】本発明の第3実施例における柱材先端部の形状
を示す図である。
【符号の説明】
1 保持枠 2 2A〜2K 柱材 3 柱材規制部 4 柱材駆動部 5 制御部 6 型面 7 保持枠 8 柱材 9 柱材規制部 31 締付板 32 締付ボルト 40 駆動部本体 41 駆動棒 42 駆動ユニット 43 柱材接触部 44 鋼球 45 本体外壁 46 駆動棒孔 51 CPU 52 バス 53 RAM 54 ROM 55 入力・表示部 56 外部記憶部 91 締付板 92 締付ボルト 100 成型用金型 200 成型用金型 M 情報記憶媒体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】保持枠の内部に複数の柱材を密接状態にし
    て収納し、前記保持枠には前記柱材全体をその長さ方向
    に移動可能又は固定可能な規制手段を設け、前記各柱材
    の後端部には前記各柱材を個々に移動可能な駆動手段を
    設け、かつ、当該駆動手段には制御手段を接続して、前
    記各柱材がその長さ方向に移動可能な状態において個々
    の柱材を所望の位置に移動させるように制御し、移動後
    の前記柱材全体を前記規制手段によって固定することに
    より、前記柱材の先端部全体のなす面で成型用の型面を
    構成するようにしたことを特徴とする成型用金型。
  2. 【請求項2】内部に複数の柱材を密接状態にして収納し
    前記柱材全体をその長さ方向に移動可能又は固定可能な
    規制手段を設けた保持枠を前記長さ方向に連続させて複
    数設け、当該複数の保持枠のうちのいずれか一方の端部
    に前記各柱材を個々に移動可能な駆動手段を設け、か
    つ、当該駆動手段には制御手段を接続して、前記各柱材
    がその長さ方向に移動可能な状態において個々の柱材を
    所望の位置に移動させるように制御し、移動後の前記柱
    材全体を前記規制手段によって固定することにより、前
    記柱材の先端部全体のなす面で成型用の型面を構成する
    ようにしたことを特徴とする成型用金型。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の成型用金型
    において、前記複数の柱材は、小型柱材と、当該小型柱
    材を複数組み合わせてなる大型柱材とを有して構成され
    ることを特徴とする成型用金型。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2に記載の成型用金型
    において、前記柱材の先端部全体のなす先端面に可塑性
    を有する板材を当接し圧接成型した後、当該圧接成型さ
    れた板材の表面で成型用の型面を構成するようにしたこ
    とを特徴とする成型用金型。
  5. 【請求項5】請求項1又は請求項2に記載の成型用金型
    において、前記柱材の先端部全体のなす先端面に可撓性
    を有する板材を当接して装着し、当該板材の表面で成型
    用の型面を構成するようにしたことを特徴とする成型用
    金型。
  6. 【請求項6】保持枠の内部に複数の柱材を密接状態にし
    て収納し、前記保持枠には前記柱材全体をその長さ方向
    に移動可能又は固定可能な規制手段を設け、前記各柱材
    の後端部には前記各柱材を個々に移動可能な駆動手段を
    設け、かつ、当該駆動手段には制御手段を接続して、前
    記各柱材がその長さ方向に移動可能な状態において個々
    の柱材を所望の位置に移動させるように制御し、移動後
    の前記柱材全体を前記規制手段によって固定することに
    より、前記柱材の先端部全体のなす先端面で成型用の型
    面を構成する成型用金型であって、 前記複数の柱材のほかにその先端部の端面形状が異なる
    複数種類の変形柱材を複数備え、前記柱材を前記変形柱
    材と適宜に入れ替えることにより、前記柱材の全体のな
    す先端面の形状を、構成すべき成型用の型面の形状に合
    致させるようにしたことを特徴とする成型用金型。
JP7217492A 1992-02-24 1992-02-24 成型用金型 Pending JPH05228552A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7217492A JPH05228552A (ja) 1992-02-24 1992-02-24 成型用金型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7217492A JPH05228552A (ja) 1992-02-24 1992-02-24 成型用金型

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05228552A true JPH05228552A (ja) 1993-09-07

Family

ID=13481602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7217492A Pending JPH05228552A (ja) 1992-02-24 1992-02-24 成型用金型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05228552A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6610230B2 (en) 2001-08-31 2003-08-26 National Research Council Of Canada Method of making mold using elongated metal elements
JP2016093934A (ja) * 2014-11-13 2016-05-26 帝人株式会社 成形方法および装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54103772A (en) * 1978-02-01 1979-08-15 Hitachi Zosen Corp Close type ultrahigh pressure forging press
JPS5510367A (en) * 1978-07-08 1980-01-24 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd Pusher
JPS5714980U (ja) * 1980-06-23 1982-01-26
JPH01306031A (ja) * 1988-05-30 1989-12-11 Mitsubishi Electric Corp 金型
JPH02299727A (ja) * 1989-05-16 1990-12-12 Canon Inc 可変型装置
JP3091124B2 (ja) * 1995-09-30 2000-09-25 正雄 新保 バンド式回動具

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54103772A (en) * 1978-02-01 1979-08-15 Hitachi Zosen Corp Close type ultrahigh pressure forging press
JPS5510367A (en) * 1978-07-08 1980-01-24 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd Pusher
JPS5714980U (ja) * 1980-06-23 1982-01-26
JPH01306031A (ja) * 1988-05-30 1989-12-11 Mitsubishi Electric Corp 金型
JPH02299727A (ja) * 1989-05-16 1990-12-12 Canon Inc 可変型装置
JP3091124B2 (ja) * 1995-09-30 2000-09-25 正雄 新保 バンド式回動具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6610230B2 (en) 2001-08-31 2003-08-26 National Research Council Of Canada Method of making mold using elongated metal elements
JP2016093934A (ja) * 2014-11-13 2016-05-26 帝人株式会社 成形方法および装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5330343A (en) Variable-shape mold
US6053026A (en) Block-set form die assembly
ITMI970548A1 (it) Dado a t e metodo per la fabbricazione dello stesso
US5259226A (en) Mechanism for forming spring pitch
US20030004604A1 (en) Interference checking device for a transfer press
JP2003053436A (ja) 薄板のダイレス成形方法および装置
JPH05228552A (ja) 成型用金型
JPH06182592A (ja) プレス機械のストロ−ク作動機構及びその作動制御方法
US20040109913A1 (en) Shaping Tool for Plastic Housing Parts
KR960015298B1 (ko) 전동식 사출 성형기에 있어서의 위치 결정방법
JP3673946B2 (ja) ねじ転造ダイス
CA2103150A1 (en) Precision forming apparatus, method and article
JP2604271B2 (ja) 成形機におけるエジェクト方式
JP3464666B2 (ja) パイプ材の凹み加工方法およびその装置
JP2649984B2 (ja) 射出成形機における金型位置調整方式
JPS60102236A (ja) プレス金型の製造方法
JPH08192241A (ja) 多段式圧造成形機
JPH01306031A (ja) 金型
JP2000202853A (ja) 射出成形機のテ―ブル駆動機構の停止基準位置設定方法および装置
CN214080322U (zh) 一种模具加工定位装置
CN213733604U (zh) 一种便于精准定位的模具配件
JP3458492B2 (ja) 金型へのワーク挿入用フィンガー装置
JP4314383B2 (ja) 長尺ワーク材の曲げ加工方法
JP2005262571A (ja) 樹脂成形機
CN218314967U (zh) 注塑模具及模具成形设备