JPH05228524A - 熱間水平圧延機のサイドガイド装置 - Google Patents

熱間水平圧延機のサイドガイド装置

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JPH05228524A
JPH05228524A JP3632992A JP3632992A JPH05228524A JP H05228524 A JPH05228524 A JP H05228524A JP 3632992 A JP3632992 A JP 3632992A JP 3632992 A JP3632992 A JP 3632992A JP H05228524 A JPH05228524 A JP H05228524A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水平圧延機のロールバイトを前後に貫通させ
るサイドガイド設備に関し、ロール交換作業時において
も障害になることがなく、極めて容易かつ迅速にガイド
着脱可能とする。 【構成】 熱間水平圧延機のロールバイト内を通して該
圧延機の前面と後面とにのびるサイドガイド本体7を、
該圧延機の前面及び後面にそれぞれ設置した支持装置9
に圧延方向へスライド可能に装着してなる熱間水平圧延
機のサイドガイド装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱延鋼帯や熱延鋼板
の圧延設備における粗圧延機等に用いて好適な、金属板
の水平圧延機のサイドガイド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に鋼帯や鋼板製造用の熱間圧延設備
は、それぞれ複数のスタンドからなる粗圧延機群と仕上
圧延機群で構成されている。これらの圧延機において
は、設備保全の不完全さに起因して上下ロールが平行で
なかったり、左右でミル伸び定数が異なっていたりとい
う左右非対称な状態になって、しばしば圧延中に片圧下
圧延が発生し、板曲がりや蛇行をおこしてしまう。しか
もこのような設備では多数の圧延機があることから、こ
れら全ての圧延機において左右非対称な状態を回避する
ように保全管理することは難しく、圧延材の曲がりや蛇
行が完全には防止されていないのが現状である。
【0003】このような曲がりや蛇行が発生すると、製
品の品質が低下するだけでなく、特に仕上圧延機列にお
いて蛇行量が大きくなって事故につながることが多い。
そこで仕上圧延機においては、板厚が薄く、板を左右に
拘束することが困難であるため、いくつかのスタンドを
片圧下調整することにより蛇行を防止する技術が実用化
されている。しかしながら、この制御は原理的に蛇行に
ついては防止できるが、板曲がりを十分に修正できるも
のではなく、しかも高速で微妙な調整を必要とするため
に粗圧延機で既に発生した板曲がりの如き大きな外乱が
あると制御不能になるという問題を有している。
【0004】また、粗圧延機列においては板厚が厚く、
サイドガイドやエッジャ圧延機等で左右を拘束すること
ができるため、蛇行は防止し易いが、板曲がりについて
はやはり発生してしまう。この板曲がりを放置すると仕
上圧延機での蛇行の原因となることもあって、粗圧延段
階で板曲がりを極力抑制することが肝要である。
【0005】ここに板圧延における板曲がりの防止技術
については従来から圧延中の板曲がりを計測しつつ、圧
延機の左右の圧下量を調整するか、または左右の圧延荷
重差を所定の値にキープするなど、いわゆる片圧下圧延
を制御手段とする方法が多く提案されてきた。しかしな
がら、このような方法は、以下の問題点を残しているこ
とが指摘される。 1)発生する曲がり量に対して調整する片圧下量が小さ
く、制御精度が悪い。 2)板曲がりを精度良く検出することが困難。 3)特に板先後端の局部的な曲がりは防げない。 4)板長さ方向の不均一な曲がりに対応できない。 5)応答の早い油圧圧下装置を特に必要とする。
【0006】そこでこのような、言わば間接制御的手法
に因ることなく、板曲がりをサイドガイドによって機械
的に拘束する手段もいくつか提示されている。例えば特
開昭63-101004 号公報には、エッジャ圧延機と水平圧延
機の間にサイドガイドを設置する方法が示されている。
この方法は、前記粗圧延機においては通常幅調整用のエ
ッジャ圧延機が水平圧延機前面に近接して配置されてい
ることを前提にして、水平圧延機に進入しようとする被
圧延材をできるだけまっすぐに、かつ圧延機の中心に進
入させることを目的としたものであって、被圧延材を水
平圧延機の中央に通すことによって蛇行を防止する効果
が高い。しかしながら当該水平圧延機の上下ロールの平
行度に狂いがあった場合などは、水平圧延機の後面で板
曲がりが発生し、この板曲がりについては防止すること
ができない。
【0007】そこで特開昭61-175218 号公報に開示され
ているように、圧延機前後にサイドガイド装置を設け、
水平圧延機の前後で被圧延材を拘束することによって板
曲がりを防止する技術も提案されている。この方法によ
り、原理的には板曲がりは被圧延材と後面サイドガイド
とのギャップに相当する量に抑えることができる。
【0008】上記の技術を実用化するための課題は、サ
イドガイドと被圧延材のギャップをいかに小さくできる
かということと、サイドガイド先端を水平圧延機のロー
ルバイトにいかに近接させることができるかということ
である。なぜならば曲がり量は、上記のようにサイドガ
イドとのギャップに相当する量になるから、できるだけ
ギャップを小さくする必要があるわけである。ところが
板曲がりは、水平圧延機のロールバイト内で既に発生し
ているために、後面ガイドのギャップを仮に小さくして
いると水平圧延機を出た被圧延材の先端が後面ガイド先
端に衝突する危険性が高い。したがってこのような被圧
延材が後面ガイド先端に衝突するのを回避するための対
策としては、板曲がり防止効果を犠牲にしてガイドのギ
ャップを大きくするか、ガイド先端をできるだけ上記ロ
ールバイトに近接する必要がある。しかしながら圧延機
の構造上、後面ガイド先端をロールバイトに近接させる
ためには、後面ガイド先端部を支持できずに上記ガイド
は片持ち構造とならざるを得ず、強度確保上の観点か
ら、実現性は薄い。
【0009】この問題を解決する手段として、特開昭63
-56314号公報には、サイドガイドを水平圧延機のロール
バイトを貫通させ、圧延機の前後面で支持するように構
成したサイドガイド装置が提案されている。この装置の
利点は、サイドガイドが両持ち構造となるため、強度の
確保が容易であると同時に、被圧延材の先端がガイド端
に衝突することがないため、ガイドのギャップを極限ま
で小さくできることである。そのため、サイドガイド設
備としては最も有効な形態であると言える。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した貫通式のサイ
ドガイド設備は、板曲がり防止に非常に効果の高いもの
であるが、実用的なものとするためには課題が残されて
いる。すなわち、一般に圧延ロールは使用に伴って摩耗
が発生するため、定期的に交換する必要がある。このロ
ール交換作業の例を図3によって説明する。同図(a) は
圧延作業中の圧延機の状態を前面からみた模式図であ
る。図中1は被圧延材、2は圧延ロール、3は圧延ロー
ル2を支持するベアリングを格納した軸箱(チョッ
ク)、4はハウジング、5は軸箱3を押さえつける圧下
スクリューである。ロール交換作業時には、同図(b) に
示す如く上の圧下スクリュー5を上軸箱3から切り離
し、上軸箱3をサドル6を介して下軸箱3に載せ、次に
同図(c) に示すように下軸箱3を図示しない引き抜き装
置で横方向に引き抜くことにより、上下の圧延ロール2
を同時に引き抜く。また新しいロールを装着するときに
は、これと逆の工程により行う。
【0011】ここにおいて同図(d) に示すように貫通式
のサイドガイド板7があると、ロール引き抜き時に同図
(e)に示すようにサイドガイド板7とサドル6とが干渉
し、軸箱3を横方向に引き抜くことが不可能になる。
【0012】以上の説明で明らかなように、上記貫通式
サイドガイドは、ロール交換作業時には取り外し可能に
構成しておく必要がある。一方で、ロール交換作業は、
生産能率を高めるためには非常に限られた時間内で迅速
に行うことが要求されている。したがって上記貫通式サ
イドガイドを実用化するためには、極めて容易にかつ迅
速に着脱可能な構成とする必要がある。
【0013】この発明は、以上の事情に鑑みてなされた
ものであって、水平圧延機のロールバイトを前後に貫通
させるサイドガイド設備であって、ロール交換作業時に
おいても障害になることがなく、極めて容易かつ迅速に
ガイド着脱可能とするサイドガイド設備を提案すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明にかかわる第1
の発明は、熱間水平圧延機のロールバイト内を通して該
圧延機の前面と後面とにのびるサイドガイド本体を、該
圧延機の前面及び後面にそれぞれ設置した支持装置に圧
延方向へスライド可能に装着してなる熱間水平圧延機の
サイドガイド装置である。
【0015】次にこの発明にかかわる第2の発明は、上
記第1の発明を実現するための具体的なサイドガイド装
置の構造に関し、サイドガイド本体はH形断面形状であ
り、かつ支持装置は、このサイドガイド本体のフランジ
部を挟む複数個の支持ローラを、略C形断面形状のフレ
ームの内部空間に、上記サイドガイド本体のフランジ部
の厚みに相当する間隙を隔てて配設してなる熱間水平圧
延機のサイドガイド装置である。
【0016】
【作用】この発明によるサイドガイド装置は、上記の構
成をとることにより、サイドガイド本体を水平圧延機の
ロールバイト内に容易に着脱可能であり、よってロール
交換時作業において支障を生ずることがなく、しかもガ
イド端部と被圧延材の先端とが衝突するおそれがなく、
極めて効果的に被圧延材の曲がりを防止することが可能
になる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の第1の好適な実施例を図1
を参照しつつ説明する。図1(a),(b) は、熱延鋼帯や熱
延鋼板の圧延設備におけるひとつの粗圧延機の要部の平
面図であり、前出と同様に図中1は被圧延材、2は水平
圧延機の圧延ロール、3は圧延ロール2の両端を支持す
るベアリングを格納した軸箱(チョック)、4は上記軸
箱が配設されるハウジングである。また8はこのような
粗圧延機の前面に、多くの場合隣接して配置されるエッ
ジャ圧延機のエッジャロールである。また7は貫通式サ
イドガイドを構成するサイドガイド本体であり、このサ
イドガイド本体7は、圧延機の後面に配置されたガイド
の支持装置9a及び水平圧延機の前面すなわち水平圧延
機とエッジャ圧延機の中間に設置されたガイドの支持装
置9bに圧延方向へスライド可能に嵌め込まれている。
サイドガイド本体7は、支持装置9a、9bの少なくと
も一方に設置された図示しない駆動装置により、圧延方
向へスライド可能となっているものである。
【0018】図1(a) に示された実施例において前後の
支持装置9a、9bはそれぞれガイド本体7を介して作
用する板曲がり修正力を支えるものであり、かつ被圧延
材の板幅に応じてガイド本体7を圧延ラインと直角な方
向に移動させるラム10a、10bに結合している。図示例
では水平圧延機とエッジャ圧延機の間隔が小さいために
ラム10bの一部は水平圧延機のハウジング4を貫通して
設置している。しかしこのようなラムの配置は、この発
明の本質に係わるものではなく、それぞれの圧延機の構
造に応じて具体的な設計時に考慮すれば足りる。またラ
ム10a、10bの駆動には大きなガイド力を支持するた
め、かつ正確かつ迅速にガイド位置を設定するために油
圧駆動方式が望ましいが、この発明で限定するところで
はない。
【0019】以上説明した図1(a) は圧延作業中におけ
るサイドガイドの配設状態を示しているものであり、ロ
ール交換作業時には図1(b) に示すように、サイドガイ
ド本体7は支持装置9a、9bに沿って水平圧延機後面
にスライドされて、前面側の支持装置9bから離れて水
平圧延機のロールバイトを抜け、軸箱3と干渉しない位
置まで退避し後面側の支持装置9aのみで支持するもの
とする。これによって、きわめて容易にロール交換作業
ができる状態にすることができる。また新しいロールを
組み込んだ後は逆に、サイドガイド本体7を前面側に向
けスライドさせて、前面側の支持装置9bに嵌め込むこ
とによって容易に圧延作業可能な状態(図1(a) )に復
帰させることができる。
【0020】この第1発明はいくつかの変形例が考えら
れる。例えば図1(a) のA-A 断面図は、水平圧延機を正
面から見た図であり、サイドガイド本体7の圧延ロール
2に対応する位置に圧延ロールを避ける切り欠きを設け
ている。サイドガイド本体7の高さは、被圧延材1の厚
み以上には大きくできないが、このように切り欠きを設
けることにより、少なくともロールバイト外の部分のガ
イド高さを大きくすることができ、サイドガイド本体7
の強度向上を図ることができるばかりでなく、被圧延材
1の上下反り発生時にもガイド7からはみ出すことを防
止することができる。ただしこの例では、サイドガイド
本体7をロール交換時にスライドさせる際には、上ロー
ル2をサイドガイドに干渉しない量だけ上昇させる必要
があるが、このような措置は作業に支障を与える程のも
のではない。この発明は、この例に限らずこの発明の趣
旨を逸脱しない範囲の改良は可能であるのは言うまでも
ない。
【0021】また、水平圧延機の前面にあるエッジャ圧
延機の有無もこの発明に本質的に係わるものではなく、
さらに水平圧延機の前面にスペースがあれば、ロール交
換時にサイドガイド本体を支持する主支持装置を前面
に、従支持装置を後面に配置することももちろんでき
る。
【0022】次にこの発明の第2発明の実施例を図2を
用いて説明する。図2は、図1に示したサイドガイド本
体と支持装置9との具体的な断面構造を示したものであ
る。サイドガイド本体7は図に示すようにH型の断面形
状となっており、一方のフランジ部の外面で被圧延材の
端部を拘束するものである。サイドガイド本体7には板
曲がりの発生によって水平方向のガイド力が発生する
が、H型断面の構造とすることにより水平力に対する曲
げ剛性が非常に高くなっている。
【0023】またサイドガイド本体を支持する支持装置
9は、断面が略C型形状のフレーム11をそなえ、このフ
レーム11の内部空間に、サイドガイド本体7の他方のフ
ランジ部を挟むように複数個の支持ローラ12を配設して
いる。この支持ローラ12は、サイドガイド本体7のフラ
ンジ外面に接する両持ち支持ローラ12aと、サイドガイ
ド本体7のフランジ内面に接する上下一対の片持ち支持
ローラ12bとからなる。この両持ち支持ローラ12aは、
サイドガイド本体7が支持装置9を押す方向の荷重を支
えるものであり、また片持ち支持ローラ12bは、サイド
ガイド本体7が支持装置9から外れるのを防止するとと
もにサイドガイド本体7から引っ張られる方向の荷重を
支えるためのものである。一般にガイド力は、押し方向
の力が主体的であり、引張方向は大きな力が作用しない
ので、支持ローラ12bは片持ちで十分である。これらの
支持ローラ12は、フレーム11内に複数個を配置し、望ま
しくはできるだけ多く、かつ密に配置するものとする。
また支持ロール12a、12bのうち、いずれかひとつには
駆動モータを接続して、その支持モータを回転させるこ
とによりサイドガイド本体7を圧延方向にスライドさせ
ることができる。またフレーム11には、ラム10が接続さ
れていて、ガイド位置を移動させることができるように
なっていることは前述のとおりである。
【0024】以上の説明は、水平圧延機の後面に配置す
る支持装置について説明したが、水平圧延機の前面に配
置する支持装置についても同様な構造とすることによ
り、サイドガイド本体7の前面における支持と着脱が容
易に行えることは明らかである。
【0025】さらに図示しないが、圧延作業中にサイド
ガイド本体7が被圧延材と接触して圧延方向に引きずら
れてスライドすることを防止するための固定装置を支持
装置内に配設することが望ましい。この固定装置として
は、例えばサイドガイド本体7のフレーム側のフランジ
の一部に切り欠きを設けておき、フレーム11の対応する
位置に該切り欠きに噛み合う開閉可能な固定板を設置す
るなど、種々の方策をとることができる。
【0026】次にこの発明の効果を実証するために、実
機の1/5 スケールの実験圧延機によって鉛圧延実験を行
った。用いた圧延材は厚み10mm、幅200 mmの鉛板であ
り、φ220 のロールを有する水平圧延機にて圧下率20%
で圧延を行った。このとき水平圧延機の上下ロールの平
行度を故意に狂わせて片圧下圧延状態とし、被圧得材に
板曲がりを発生させた。図4にこの発明による貫通式の
サイドガイド装置を用いてガイドギャップを種々に調節
した時の、圧延後の板曲がりの測定結果を示す。同図に
おいてガイドギャップは左右ガイド本体7のガイド面間
隔すなわちトータルギャップ量を示しており、片圧下量
は、大小の2水準としている。また被圧延材は実機と同
じくエッジング圧延後に水平圧延したため、水平圧延後
の板幅は約198.5 mmとなっている。図4から明らかなよ
うに、水平圧延後の板曲がり量は、片圧下量の大小によ
らず、ほぼトータルギャップ量−圧延後板幅に相当する
量に抑えられ、かつガイドを使用しない場合に比べて板
曲がり量が激減している。さらにトータルギャップ量を
板幅ぎりきりの200 mmに設定しても問題なく圧延できる
ことも確認している。
【0027】次に比較のための実験として水平圧延機の
前後面に貫通しない従来型のサイドガイドを設置して同
一条件で圧延を行った。この時の水平圧延機中心から前
後面ガイドの先端までの距離はロール交換に支障のない
条件とするため、200 mmに設定した。この実験では後面
ガイドのトータルギャップ量が210 mm、206 mmの場合は
この貫通式のサイドガイド装置と同様な結果となった
が、後面ガイドのトータルギャップ量を202 mmにまで小
さくしたところ、水平圧延機の片圧下量が大の条件では
被圧延材の先端が後面ガイドの先端に衝突し、圧延不良
となった。すなわち、貫通式でない従来型のサイドガイ
ド装置では、ガイドのギャップを202 mm以下にすること
ができず、十分な板曲がり防止効果が得られないことが
わかる。一方、貫通式のサイドガイド装置は、被圧延材
と開度との衝突事故を防止しつつガイドギャップを極限
まで小さくすることができるため、被圧延材の曲がり防
止効果が著しく高いことが明らかとなった。
【0028】次にロール交換に要した時間の実設備にお
いて見積ると、この発明のサイドガイド装置と、従来の
貫通式サイドガイド装置とで比較すると、この発明のサ
イドガイド装置は、所要時間が約40分であったのに対し
て、従来のサイドガイド装置の所要時間は約10分であっ
て、この発明のサイドガイド装置は、ロール交換作業時
間が格段に短く、極めて容易にかつ迅速にロール交換を
することができることがわかる。
【0029】以上の説明においては、この発明を熱延鋼
帯や熱延鋼板の圧延設備の粗圧延機に用いた例について
述べたが、この発明は上記の例に限定されることなく、
他の種類の水平圧延機に適用することはもちろん可能で
ある。ただし、被圧延材の厚みが薄い条件で使用される
圧延機においては、サイドガイドで被圧延材の曲がりを
拘束したときのガイド反力により被圧延材が座屈するお
それがあることを考慮する必要がある。比較的に被圧延
材の厚みが厚く、座屈のおそれがない場合にはいかなる
種類の水平圧延機にもこの発明は有効である。
【0030】
【発明の効果】この発明によるサイドガイド装置によれ
ば、被圧延材とサイドガイドとの衝突事故を防止しつつ
ガイドギャップを極限にまで小さくして、被圧延材の板
曲がり防止効果が非常に高くなるばかりでなく、ロール
交換作業も極めて容易に行うことができ、よって板圧延
設備における製品品質の向上と操業能率の向上を図るこ
とができるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の第1発明の好適な実施例を
示す説明図である。
【図2】図2は、この発明の第2発明の好適な実施例を
示す説明図である。
【図3】図3は、水平圧延機のロール交換作業の説明図
である。
【図4】図4は、この発明の効果を模式実験で確認した
結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 被圧延材 2 圧延ロール 3 軸箱 4 ハウジング 5 圧下スクリュー 6 サドル 7 サイドガイド本体 8 エッジャロール 9 支持装置 10 ラム 11 フレーム 12 支持ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 宏之 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 田添 信広 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社内 (72)発明者 桑野 博明 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間水平圧延機のロールバイト内を通し
    て該圧延機の前面と後面とにのびるサイドガイド本体
    を、該圧延機の前面及び後面にそれぞれ設置した支持装
    置に圧延方向へスライド可能に装着してなる熱間水平圧
    延機のサイドガイド装置。
  2. 【請求項2】 サイドガイド本体はH形断面形状であ
    り、かつ支持装置は、このサイドガイド本体のフランジ
    部を挟む複数個の支持ローラを、略C形断面形状のフレ
    ームの内部空間に、上記サイドガイド本体のフランジ部
    の厚みに相当する間隙を隔てて配設してなる請求項1記
    載の熱間水平圧延機のサイドガイド装置。
JP04036329A 1992-02-24 1992-02-24 熱間水平圧延機のサイドガイド装置 Expired - Fee Related JP3110844B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003080303A (ja) * 2001-09-11 2003-03-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 板材の幅減少方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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