JPH05228152A - 体腔内診断装置 - Google Patents

体腔内診断装置

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JPH05228152A
JPH05228152A JP4070351A JP7035192A JPH05228152A JP H05228152 A JPH05228152 A JP H05228152A JP 4070351 A JP4070351 A JP 4070351A JP 7035192 A JP7035192 A JP 7035192A JP H05228152 A JPH05228152 A JP H05228152A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焦点範囲の位置を変化させるようにして、投
入水の調整や先端部位置の調整等をすることなく、観察
する所望の場所に焦点が合うようにする。 【構成】 振動子12から出力される超音波を反射する
超音波ミラー18を超音波プローブに備え、この超音波
ミラー18にワイヤ19を取り付け、このワイヤ19を
引張り操作することにより超音波ミラー18をプローブ
長手方向に移動させる。これにより、超音波ビームの焦
点範囲Aが変化することになる。この場合、先端部にお
いて超音波ミラーの前後に導入される液体を流出入制御
することにより、超音波ミラーを移動させることもでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は体腔内診断装置、特に内
視鏡の鉗子口等を利用して生体内に挿入され、振動子の
超音波放射に基づいて断層画像をモニタ上に表示する体
腔内診断装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、体腔内に超音波プローブを挿
入し、内部から観察部位に超音波を放射することによっ
て、目的部位の断層画像を非浸襲的にモニタ上に表示す
る体腔内(超音波)診断装置が用いられている。この体
腔内診断装置としては、従来から存在する内視鏡或いは
電子内視鏡に配設された鉗子口を利用し、この鉗子口に
カテーテル状の細い径の超音波プローブを挿入して行う
タイプのものや、所定径の超音波プローブを単独で消化
器官等の体腔内に挿入して、比較的広範囲の断層領域を
画像表示するタイプのもの等がある。
【0003】図4には、従来の鉗子口挿入型の体腔内診
断装置(超音波プローブ)の概略構成が示されており、
図示されるように、先端部1の側面に一枚の振動子2が
配設され、この振動子2には集束効果を有する音響レン
ズ3が取り付けられている。従って、上記振動子2及び
音響レンズ3によれば、図示のように集束した後に広が
る特性の超音波ビーム100が放射されることになり、
範囲Aに焦点が合った良好な画像が得られるが、範囲B
はぼやけた画像が得られる領域、範囲Cは画像が得られ
ないスタンドオフ領域となる。このような超音波プロー
ブでは、図5に示されるように、内視鏡4に設けられて
いる鉗子口5を介して体腔内に挿入されることになり、
観察窓6から体腔内部を観察しながら、先端部1を任意
の位置に配置すれば、その位置の断層画像が得られるこ
とになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の体腔内診断装置では、図4に示されるように、断層
画像が形成されない範囲C(スタンドオフ領域)が存在
するので、振動子2(音響レンズ3)に密着する表面近
傍の組織等の状態が観察し難いという問題があった。こ
のため、従来において観察部位8の表面直下を画像表示
する際には、図5に示されるように、内視鏡4を操作し
ながら、先端部1を観察部位8から図(b)或いは図
(c)の状態のように垂直方向に離し、更に水(脱気
水)を追加し、観察したい場所に上記焦点範囲Aを合せ
て画像形成が行われていた。従って、投入する水の調整
や目的となる場所と先端部1との距離調整が煩雑になる
という問題があった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、焦点範囲の位置を変化させるよう
にして、投入する水の調整や目的となる場所と先端部と
の距離の調整等をすることなく、観察する所望の場所に
焦点が容易に合せられる体腔内診断装置を提供すること
にある。
【0006】上記目的を達成するために、第1請求項の
発明に係る体腔内診断装置は、プローブ先端部の長手方
向に沿って超音波を出力する振動子と、この振動子から
出力された超音波を反射して生体内に放射する超音波ミ
ラーとを超音波プローブに配設すると共に、上記超音波
ミラーと振動子のプローブ長手方向の相対距離を変化さ
せる駆動手段を備えたことを特徴とする。第2請求項に
係る発明は、上記駆動手段を、超音波ミラーをプローブ
長手方向に移動可能とすると共に、超音波ミラーにワイ
ヤを取り付け、このワイヤを引張り操作することによっ
て超音波ミラーを駆動するようにしたことを特徴とす
る。第3請求項に係る発明は、上記駆動手段を、プロー
ブ先端部に導入された液体をプローブ長手方向の前後で
仕切り、かつ上記超音波ミラーをプローブ長手方向で移
動可能に配設すると共に、この超音波ミラーにて仕切ら
れた前後液体貯留部に液体を供給及び排出する供給路を
設け、この前後液体貯留部への液体の供給操作によって
超音波ミラーを駆動するようにしたことを特徴とする。
【0007】
【作用】上記の構成によれば、例えばワイヤを手動又は
自動にて操作することにより超音波ミラーがプローブ長
手方向で駆動され、これによって超音波ミラーと振動子
との距離が変わることになる。ここで、超音波ミラーが
振動子に近づくように駆動されると、焦点範囲の位置が
深くなる方向に移動し、逆に超音波ミラーが振動子から
遠ざかるように駆動されると、焦点範囲の位置が浅くな
る方向に移動することになる。従って、例えば上記超音
波ミラーを振動子から離すように駆動すれば、超音波プ
ローブの先端部が当接した観察部位の表皮直下を画像表
示することが可能となる。
【0008】
【実施例】図1には、第1実施例に係る鉗子口利用型の
体腔内診断装置(超音波プローブ)の先端部構造が示さ
れている。図示されるように、先端部10の内部には一
枚の振動子12がプローブ長手方向に対して垂直に配置
されており、この振動子12には超音波ビームを集束さ
せるための音響レンズ13が取り付けられ、また励振信
号を供給するための信号線14が設けられる。この先端
部10は、仕切り板15によって仕切られて内部に液体
16が導入されており、この液体16によって超音波の
減衰が防止される。そして、上記振動子12の前側にお
いて液体16内に浸かる状態でプリズム状の超音波ミラ
ー18が配設され、この超音波ミラー18にはワイヤ1
9が接続されている。このワイヤ19は、超音波プロー
ブの後端部まで配設され、実施例ではこの後端部で手動
によりワイヤ19の操作が行えるようになっている。な
お、このワイヤ19の駆動は、モータ等を用いた自動駆
動方式により行うこともできる。
【0009】上記の構成によれば、振動子12を励振駆
動することにより集束された超音波ビームが放射され、
この超音波ビームは超音波ミラー18によって反射され
て内視鏡における図の下側から被観察体へ向けて放射さ
れることになる。そして、この際にはワイヤ19を引っ
張ったり押したりすることによって、超音波ミラー18
をプローブ長手方向に移動させることができる。そうす
ると、図1に示されるように、超音波ミラー18が振動
子12に近接した鎖線の位置に在る場合は、図示の焦点
範囲A1 の超音波ビーム101を得ることができ、超音
波ミラー18が実線で示す位置に在る場合は図示の焦点
範囲A2 の超音波ビーム102を得ることができ、超音
波ミラー18が振動子12から遠い鎖線の位置に在る場
合は、図示の焦点範囲A3 の超音波ビーム103を得る
ことができることになる。
【0010】上記のように、実施例では超音波ミラー1
8をプローブ長手方向に移動させることによって、断層
面内での焦点範囲Aの位置(深さ位置)を自由に変更す
ることができる。従って、従来存在していた画像が形成
できない(スタンドオフ)領域(図4のC領域)をなく
すことができ、観察部位の表面直下の断層画像を容易に
得ることが可能となる。すなわち、上記図5で説明した
ように、焦点範囲Aを目的の場所に合せるために、超音
波プローブや内視鏡を観察部位の表面から離す作業が不
必要となり、単に超音波ミラー18を移動させるだけ
で、焦点範囲Aを目的の場所に設定してその断層画像を
得ることが可能となる。従って、水を注入する作業も不
要となる。
【0011】図2には、第2実施例に係る超音波プロー
ブの構成が示されており、第2実施例は振動子と超音波
ミラーの位置を変えたものである。図2に示されるよう
に、音響レンズ13が取り付けられた振動子12が先端
部20の最先端部に配設され、この振動子12の放射面
に対向する形で、超音波ミラー21が先端部20内の液
体16中に配設される。そして、この超音波ミラー21
の後端面の中心部にワイヤ22が接続されており、この
ワイヤ22によって超音波ミラー21を前後移動させる
ことができると共に、第2実施例はこのワイヤ22を回
転させることによって、超音波ミラー21を所定角度回
転できるようになっている。
【0012】この第2実施例の場合も、第1実施例の場
合と同様に、超音波ミラー21をワイヤ22でプローブ
長手方向に駆動することによって、側面から放射される
超音波の焦点範囲Aの調整が可能となる。そして、ワイ
ヤ22を所定角度回転させることにより、超音波送受波
する断層面を変換することができ、超音波プローブ自体
を回転させることなく、超音波プローブの軸を中心とし
た回転方向の断層位置が調整できる利点がある。
【0013】図3には、第3実施例に係る超音波プロー
ブの構成が示されており、この第3実施例は超音波ミラ
ーの駆動を減衰防止用液体の流出入制御によって行うよ
うにしたものである。図3において、超音波ミラー24
は円柱形状で、先端部23の内周面に接触しながらスラ
イドできる大きさに形成されており、この超音波ミラー
24の前側では液体16の液体貯留部25に連通して第
1供給路26が、他方超音波ミラー24の後側で振動子
12との間では液体貯留部27に連通して第2供給路2
8が設けられる。従って、第1供給路26から液体16
を流入すると共に、第2の供給路28から液体16を流
出させれば、超音波ミラー24を振動子12へ近づける
ことができ、逆方向に流出入制御すれば、超音波ミラー
24を振動子12から遠ざけることができる。
【0014】この第3実施例によれば、ワイヤを用いる
ことなく、超音波減衰防止のために導入されている液体
16を利用することによって、超音波ミラー24と振動
子12との相対距離を変えることができ、これにより上
記実施例と同様に、焦点範囲Aの位置を変化させること
が可能となる。
【0015】上記実施例では、超音波ミラー18,2
1,24を駆動するようにしたが、駆動手段として振動
子12を駆動することにより両者の相対距離を変化させ
る方式を採用することもできる。また、上記実施例は、
鉗子口挿入型の超音波プローブに適用した例を示した
が、これに限らず、本発明を単独で体腔内に挿入する、
例えば経食道プローブ等の他の体腔内超音波診断装置に
適用することが可能である。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超音波振動子及びこれにより出力された超音波を反射す
る超音波ミラーを設け、例えば上記超音波ミラーにワイ
ヤを取り付けた駆動手段或いは減衰防止用液体を流出入
させる駆動手段により、超音波ミラーと振動子とのプロ
ーブ長手方向での相対距離を変化させるようにしたの
で、超音波プローブから垂直方向に放射される超音波ビ
ームの焦点範囲の位置を変えることができ、観察する所
望の部位に焦点を合せることが可能となる。従って、観
察部位の表面直下の断層面を画像表示する場合には、従
来のように投入水の調整や目的となる場所と先端部との
距離の調整をする必要がなく、容易に位置決めができる
ことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る体腔内診断装置(超
音波プローブ)の先端部の構成を示す断面図である。
【図2】第2実施例の先端部の構成を示す断面図であ
る。
【図3】第3実施例の先端部の構成を示す断面図であ
る。
【図4】従来の超音波プローブの先端部の構成を示す側
面図である。
【図5】従来の超音波プローブの使用状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1,10,20,23 … 先端部、2,12 … 振
動子、3,13 … 音響レンズ、 16 … 液体、
18,21,24 … 超音波ミラー、19,22 …
ワイヤ、25,27 … 液体貯留部、26 … 第
1の供給路、28 … 第2の供給路、100〜103
… 超音波ビーム。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブ先端部の長手方向に沿って超音
    波を出力する振動子と、この振動子から出力された超音
    波を反射して生体内に放射する超音波ミラーとを超音波
    プローブに配設すると共に、上記超音波ミラーと振動子
    のプローブ長手方向の相対距離を変化させる駆動手段を
    備えた体腔内診断装置。
  2. 【請求項2】 上記駆動手段は、超音波ミラーをプロー
    ブ長手方向に移動可能とすると共に、超音波ミラーにワ
    イヤを取り付け、このワイヤを引張り操作することによ
    って超音波ミラーを駆動するようにしたことを特徴とす
    る上記第1請求項記載の体腔内診断装置。
  3. 【請求項3】 上記駆動手段は、プローブ先端部に導入
    された液体をプローブ長手方向の前後で仕切り、かつ上
    記超音波ミラーをプローブ長手方向で移動可能に配設す
    ると共に、この超音波ミラーにて仕切られた前後液体貯
    留部に液体を供給及び排出する供給路を設け、この前後
    液体貯留部への液体の供給操作によって超音波ミラーを
    駆動するようにしたことを特徴とする上記第1請求項記
    載の体腔内診断装置。
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