JPH05227830A - シヤーグラブ用アタッチメント及びシヤーグラブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】シヤーグラブに取り付けることにより切断され
た牧草を寸断又は粉砕し、動物が牧草を食べ易いように
する。 【構成】アタッチメント（符号28）は、非作動位置と作
動位置とに自由に位置することができるように構成され
ている。アタッチメントは、作動位置においてシヤーグ
ラブ（符号22〜27）で切断された牧草のかたまりを寸断
／粉砕することができ、かつその牧草を寸断／粉砕した
状態で動物のえさ供給位置へ送る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、公知のシヤーグラブ(s
hear grab)と供に用いられることを意図されたアタッチ
メントに関する。

【０００２】

【従来の技術】市販のシヤーグラブは、いわゆる牧草ク
ランプ(clamp）から牧草のかたまりを切り離す。そし
て、その牧草のかたまりは、トラクター、積み込み装置
等で実質的に牧草の状態が変化しない場所にある動物の
えさ供給位置へ運ばれる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】多くの動物にとって、
かたまり状態の牧草を扱うのは困難であり、また動物が
食べ始めたときの牧草のかたまりを引き裂いた状態にす
るのにかなりの時間がかかる。その結果、弱く臆病な動
物は栄養不足になりがちであるが、一方、強く強気な動
物は食べ過ぎになりがちである。

【０００４】本発明の目的は、公知のシヤーグラブと供
に用いられることができるアタッチメントを提供するこ
とであり、このアタッチメントは上述した公知のシヤー
グラブを使用する際発生する固有の欠点を効果的に解消
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明においては、シヤ
ーグラブと供に用いるためのアタッチメントが設けられ
ており、このアタッチメントは非作動位置と作動位置の
両方に位置することができ、その作動位置においてシヤ
ーグラブで切断された牧草のかたまりを寸断／粉砕する
ことができ、かつ牧草を寸断／粉砕された状態で動物の
えさ供給位置へ運ぶことができる。

【０００６】アタッチメントは、作動位置においてアタ
ッチメントの相対的な位置を正確に確保するので、好ま
しくはシヤーグラブに回動自在に取り付けられることが
でき、又は取り付けられる。

【０００７】本発明のアタッチメントの一実施例におい
て、アタッチメントは、アタッチメントが非作動位置と
作動位置の間でその回りを回動する軸と平行又は実質的
に平行な軸を持っている１又は２以上の寸断又は粉砕ロ
ーラーを有している。

【０００８】本発明のアタッチメントの他の実施例にお
いて、寸断又は粉砕ローラーは、アタッチメントが非作
動位置と作動位置の間でその回りを回動する軸と直交又
は実質的に直交し、かつ一定間隔があいた軸を有してい
る。

【０００９】両実施例のローラーは、牧草のかたまりを
寸断及び粉砕する刃及び／又は歯を持つことができる。

【００１０】アタッチメントは、好ましくはコンベヤ、
例えばコンベヤベルトを持ち、実際はそのコンベヤの上
に寸断又は粉砕された牧草が落下し、そしてそのコンベ
ヤでアタッチメントの一端又は他端を介して動物へ運ば
れる。

【００１１】

【実施例】図１は、公知のシヤーグラブユニットに連結
され、かつ非作動の位置に持ち上げられている本発明に
よるアタッチメントの一実施例の透視図である。

【００１２】図２は、実質的に図１に対応する側面図で
あるが、アタッチメントが実質的に180度下方に回動し
て作動位置に達しており、そして公知のシヤーグラブの
一部が図１で図示された位置と異なる位置に持ち上げら
れている。

【００１３】図３は、本発明によるアタッチメントの第
２実施例の透視図で、アタッチメントは公知のシヤーグ
ラブユニットに回動自在に取り付けられ、かつ非作動位
置に持ち上げられている。

【００１４】図４は、図３に示される装置の側面図であ
るが、アタッチメントが下に降ろされた作動位置にあ
り、シヤーグラブユニットの一部が図３で図示された位
置と異なる位置に持ち上げられている。

【００１５】添付図面の図１及び２において、公知のシ
ェアーグラブは常法でトラクタの前部ローダ１（loade
r）に連結され、かつ牧草のかたまりを切断する通常の
作動状態にある。

【００１６】アタッチメントの一部を構成するフレーム
２は、実質的に水平方向に直線状に位置する回動軸３
で、公知のシヤーグラブの本体４（実際は切断部）へ連
結され、その回動軸３は実際にある回動軸点で本体の可
動部に連結されるか、又はもし好ましくは本体の固定部
へ連結される。フレーム２は、水圧又は他の液体の圧力
で作動するピストン・シリンダ装置５（１つのみ図１に
示されている。)により持ち上げられた非作動位置と、下
げられた作動位置との間を移動させられる。

【００１７】図１に示すようにアタッチメントが持ち上
げられて非作動の位置にあるとき、ほとんど下方に位置
する公知のシヤーグラブは、いわゆるクランプ又は可能
ならその他の供給源から牧草のかたまりに切断する操作
を自由に行なうことができる。

【００１８】シヤーグラブそれ自身は、通常、図１に示
される位置にある。牧草のかたまりがシヤーグラブで切
断された後、その切断部４は持ち上げられ、そして本発
明のアタッチメントは下げられる。一定の間隔で離れ、
かつ実質的に平行であるシェアグラブの複数の刃６もま
たその時実質的に90度動き、実質的に水平というよりむ
しろ実質的に垂直に位置する。アタッチメントの２つの
寸断又は粉砕ローラー７は、下方につり下げられ実質的
に垂直方向に位置するシヤーグラブの刃６の（図２に示
すように）ちょうど下方かつ前方に位置している。

【００１９】シヤーグラブで切断された牧草のかたまり
は、自重で刃６を下方へ滑り落ち、そしてローラ７に達
する。図面に示すように、寸断ローラ７は、好ましくは
螺旋状に並んだ歯、またはローラ７の回転軸に実質的に
平行に伸びるように並んだ歯を持っている。

【００２０】このローラ７は必要不可欠ではないが、好
ましくは油圧モータ８で駆動させられ、そしてケース９
内にはモータ８から両ローラ７へ駆動力を伝達するよう
に配置されたチェーン（図示せず）が設けられている。
１個の回転寸断ローラ７が説明及び図示した２個のロー
ラの代わりに設けられてもよい。アタッチメントが作動
時の位置、即ち図２で示された位置にあり、そして必要
不可欠ではないが、好ましくは長板11が一定間隔で垂直
に連結されている２本のチェーンを設けたとき、コンベ
ヤ10は複数の寸断ローラ（又は１個のローラ）７の直下
に位置している。コンベヤ10は、必要不可欠ではない
が、好ましくはコンベヤ10の一端でスプロケットを持つ
シャフトを回転させるように配設された油圧モータ12で
駆動する。可能な選択の中で、コンベヤ10はゴム又はそ
の他の弾性体のベルトにすることができ、また木工ぎり
のような形態のねじコンベヤ等も用いることができる。

【００２１】ローラ７で寸断、粉砕又は引き裂かれた牧
草は、図２の作動の位置において明らかにコンベヤ10上
に落下し、そしてそのコンベヤ10は、そのくだかれた牧
草をアタッチメントの左又は右のどちらかへ動物により
食べられる準備のために運ぶ。モータ12の作動方向を反
対にするだけでアタッチメントの一端から他端への牧草
の搬送を変更することができる。フレーム２の側部はふ
さがれた状態であることが好ましく、これにより牧草が
グラブから外部へすり出るのを防止する。一旦、牧草供
給作業が終了すれば、フレーム２は、非作動位置（図
１）へフレームを移動させるシリンダ５により持ち上げ
られる。

【００２２】公知のシヤーグラブの刃６を持つ部位は、
略同時に通常の位置に戻り、その位置において刃６は図
１に示すように実質的に水平方向に位置している。

【００２３】本発明の他の実施例を図３及び図４を参照
して説明する。図３に示されている配置において、牧草
のかたまりは従来の方法でシヤーグラブユニットにより
クランプから切断され、アタッチメントは持ち上げられ
非作動の位置にある。これに対し、図４に示される同じ
部材の配置においては、シヤーグラブユニットの歯を持
つ部分は押し下げられるが、シェアグラブユニットの切
断部は同じ配置にとどまり、そして刃保持部に比較して
持ち上げられた状態となっている。アタッチメントは、
刃保持部に対して90度下方に揺り動かされている。

【００２４】図３及び４に示されている装置の一部を構
成するシヤーグラブは従来のものであり、そして主フレ
ーム22でトラクタの前部ローダ21（図４に示されてい
る）に取り付けられている。図３に示す配置において、
刃23は主フレーム22の下端部から水平方向前方へ向かっ
て突出している。シヤーグラブの切断部25は、主フレー
ム22に回動軸点24で旋回自在に取り付けられており、ま
たそれ自身は従来のものであり、さらに下方前部端に切
断エッジ26を持っている。油圧又は空気圧により駆動す
るラム27は、一方の側にある歯23を有する主フレーム22
と他方の側にある切断部25との間で相対的な動きをする
ように設けられ、切断部が通常の切断作用を行なえるよ
うになっている。

【００２５】符号28はアタッチメントを示しており、こ
のアタッチメントは空間を隔てた２つのアーム29を有し
ている。このアーム29は、回動軸点24で回動自在に取り
付けられ、そして溝形状のフレーム30に達している。そ
して、フレーム30はシヤーグラブの前部と平行に伸びて
いる長い溝が設けられている。２本の軸31がフレーム30
の溝を横切って伸びており、その２本の軸の各端部近く
にスプロケット32が設けられ、このスプロケットにはチ
ェーン33が取り付けられており、そしてこのチェーンに
はスラットが次々に取り付けられており、１つの軸31の
回転によりスプロケット及びチェーンを介して他の軸31
を回転させるとともに、スラットを溝に沿って移動させ
ている。一方の軸31は、モータ35で駆動されている。少
なくとも一方の軸31に歯車36が取り付けられ、その歯車
36は１本又は複数のチェーン37によりそれぞれの軸39に
取り付けられた歯車38に連結され、そして駆動するよう
になっている。また、軸39は軸31のようにフレーム30の
溝にかけ渡されている。軸39には刃を持つ円筒40がしっ
かりと取り付けられ、このような配置により、モータ35
が作動したとき、軸31を回転させると共にスラット34を
溝に沿って動かすのみならず、軸39、円筒40及び刃41も
回転させ、寸断又は粉砕動作を行なう。

【００２６】ラム42がシヤーグラブの主フレーム22と、
回動軸点24から遠く離れたアーム29の端部との間に設け
られ、主フレームに対してアタッチメントの回動動作を
起こさせる。

【００２７】図３及び４で図示した配置では、回転可能
な軸39が５本あるが、異なる数の軸を用いることもでき
る。

【００２８】軸39は、要求されている寸断及び粉砕の形
態に従って、当然同一の回転方向に回転させられたり又
は交互に異なる回転方向に回転させられたりする。軸が
要求されたそれぞれの回転方向に回転するように、チェ
ーンと歯車を構成するのはモータ35がどの方向に回転し
ていても簡単なことである。

【００２９】アタッチメントを使用するとき、最初、図
３に示すようにアタッチメント28は持ち上げられ非作動
の位置にある。そして、シヤーグラブは牧草のクランプ
に入り込んでいる刃23とともに通常どうり動作すること
ができ、するとシヤーグラブの切断部25がラム27で作動
させられ、切断エッジ26がクランプを切断して牧草のか
たまりに切り離す。

【００３０】牧草を分配する準備ができたとき切断部25
は持ち上げられ、そしてアタッチメントは主フレーム22
に対して90度下方かつ前方へ回転させられる。主フレー
ムが下方へ傾けられたとき、アタッチメント28はさらに
下方に傾けられ、そして刃23は図４に示された位置とな
る。開口したシヤーグラブの真下にアタッチメントが位
置するので、牧草のかたまりは刃を滑り落ちてモータ35
と前述した駆動システムで回転させられている粉砕円筒
40に落下する。刃41がブロックを切断し、そして寸断す
る。そして、寸断された牧草はスラット34上に落ち、ス
ラット34は動物に供給するために寸断された牧草をアタ
ッチメント28の一方又は他方の端部へ運ぶ。

【００３１】図１及び２に図示された実施例に比較し
て、図３及び４に図示された実施例は、１個のモータ
で、比較的簡単な機構を介してスラット34を駆動する軸
31を駆動することができるだけでなく、シリンダ40と刃
41を駆動する軸39を駆動することができるので簡単であ
る。

【００３２】図１及び２に図示された実施例に対し、図
３及び４に図示された実施例は、モータ35の作動方向に
よりアタッチメントの左か又は右のどちらかへ動物によ
って食べられる準備のため粉砕された牧草を配ることが
できる。同様に、スラット34を持つチェーン33の代わり
にゴム又はその他の柔軟な材質でできたコンベヤベルト
が使用でき、またきり状のねじコンベヤ等その他の代わ
りとなる手段も用いることができる。

【００３３】

【発明の効果】本発明は、シヤーグラブに取り付けるこ
とにより、シヤーグラブで切り離された牧草のかたまり
を寸断又は粉砕した状態で動物へ供給することができる
ので、動物にとって食べやすい状態にすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は非作動位置にある本発明によるアタッチ
メントの第１実施例の透視図である。

【図２】図２は作動位置にある本発明によるアタッチメ
ントの第１実施例の側面図である。

【図３】図３は非作動位置にある本発明によるアタッチ
メントの第２実施例の透視図である。

【図４】図４は作動位置にある本発明によるアタッチメ
ントの第２実施例の側面図である。

【符号の説明】

２…フレーム（アタッチメント） ３…旋回軸 ４…シヤーグラブ本体 ７…寸断ローラ 10…コンベヤ 22…主フレーム（シヤーグラブ） 24…旋回軸点 28…アタッチメント 30…フレーム（アタッチメント） 34…スラット 40…円筒 41…刃

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 作動位置と非作動位置とに自由に位置す
   ることができ、その作動位置において、シヤーグラブで
   切断された牧草のかたまりを寸断及び／又は粉砕し、か
   つ牧草をその寸断及び／又は粉砕した形態で動物へのえ
   さ供給位置へ送ることができるシヤーグラブ用アタッチ
   メント
2. 【請求項２】 シヤーグラブに回動自在に取り付けられ
   ることができ、又は取り付けられた請求項１に記載のア
   タッチメント
3. 【請求項３】 アタッチメントが非作動位置と作動位置
   の間でその回りを回動する軸と平行又は実質的に平行で
   ある軸を持っている１又は２以上の寸断又は粉砕ローラ
   が設けられている請求項１又は２に記載のアタッチメン
   ト
4. 【請求項４】 アタッチメントが非作動位置と作動位置
   の間でその回りを回動する軸と直交又は実質的に直交
   し、かつ一定間隔があいた軸を持っている１又は２以上
   の寸断又は粉砕ローラが設けられている請求項１又は２
   に記載のアタッチメント
5. 【請求項５】 各ローラーが牧草のかたまりを寸断又は
   粉砕する刃及び／又は歯を持っている請求項３又は４に
   記載のアタッチメント
6. 【請求項６】 使用時に各ローラをそれ自身の軸の回り
   に回転させることができる手段が設けられている請求項
   ４又は５に記載のアタッチメント
7. 【請求項７】 寸断又は粉砕された牧草を運ぶためのコ
   ンベアが設けられてる請求項１、２、３、４、５又は６
   に記載のアタッチメント
8. 【請求項８】 非作動位置と作動位置の間でアタッチメ
   ントを移動させる手段が設けられている請求項１、２、
   ３、４、５、６、又は７に記載のアタッチメント
9. 【請求項９】 ローラ及び／又はコンベヤを回転させる
   手段及び／又はアタッチメントを移動させる手段をそれ
   ぞれ駆動する液圧操作機構が設けられている請求項６、
   ７又は８に記載のアタッチメント
10. 【請求項10】 請求項１、２、３、４、５、６、７、８
    又は９に記載のアタッチメントが回動自在に取り付けら
    れたシヤーグラブ