JPH05227183A - ループ伝送系の異常診断方式 - Google Patents

ループ伝送系の異常診断方式

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JPH05227183A
JPH05227183A JP4058968A JP5896892A JPH05227183A JP H05227183 A JPH05227183 A JP H05227183A JP 4058968 A JP4058968 A JP 4058968A JP 5896892 A JP5896892 A JP 5896892A JP H05227183 A JPH05227183 A JP H05227183A
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JP
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failure
transmission line
transmission
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JP4058968A
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Inventor
Toshiaki Arai
俊朗 新井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二重化されたループ伝送路系の運用、停止、
再開を速やかに行ない、多重障害にも自律的に対応でき
るようにする。 【構成】 二重のループ伝送路系に監視ノードを設け、
この監視ノードから二つの伝送路に二種類の監視パケッ
トを転送し、伝送路の状態を把握する。障害発生時には
ノード単位でこれを検知し、更にループバック処理を行
ない、監視パケットを用いて障害発生情報を監視ノード
へ転送し、監視ノードでは該監視パケットの情報より障
害発生を認識する。多重障害によって監視ノードが孤立
し、監視ノードの存在しない伝送路が生じても、これに
代わる新たな監視ノードを自動的に生成することで、残
りの伝送路の状態を自律分散的に監視する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二重ループ伝送路系に
おける双方向の伝送路を運用した異常発生・回復状況を
自律分散的に把握可能なループ伝送系の異常診断方式に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術について図16〜図19を用い
て以下に説明する。従来の二重ループ伝送路系は、デー
タ通信システムの信頼性を向上させるために、伝送路の
分断等による障害が発生しても動作を続行するため二重
の伝送路を持っており、伝送路の分断等によって障害が
発生した場合には迂回路構成を構成し、伝送経路が切断
されないようになっている。
【0003】例えば、図16〜図19は昭61−708
33号公報に示された従来のループ伝送装置を示す図で
ある。図16はループ伝送装置の全体構成図、図17は
伝送路上を流れるデータフォーマット、図18は外部処
理装置を含めた概略構成図、図19はアドレステーブル
を表す図である。
【0004】図16に示すように、ループ伝送装置は互
いに逆方向に情報を伝送する二重ループ伝送路301,
302を有し、それぞれのループ伝送路301,302
上に設けられた対をなす伝送制御装置(311と32
1,312と322、313と323、314と32
4)と処理装置331〜334より構成される。対をな
す伝送制御装置(311と321、312と322、3
13と323、314と324)は、それぞれ互いに迂
回路(41,51)、(42,52)、(43,5
3)、(44,54)で接続されている。更に、各対の
伝送制御装置(Network Conttrol P
rocessor;以下NCPという)には、処理装置
331〜334が、双方向伝送路(61,71)、(6
2,72)、(63,73)、(64,74)により接
続されており、一般のデータ転送、伝送路の障害発生、
及び回復の検出したり、障害発生後の迂回路構成、及び
障害回復による迂回路の解除、また、異常診断に必要な
各種メッセージの転送等の機能がある。
【0005】図17は伝送路を流れるデータ構造を示し
ており、それぞれフラグF(303)、機能コードFC
(304)、発信元アドレスSA(305)、通番CC
(306)、データData(307)、誤り検知用デ
ータFCS(308)、フラグF(309)である。図
18に示すようにループ伝送システムの処理装置331
(任意の処理装置でよい)内にそのアプリケーションプ
ログラムとしてシステムの故障箇所を認識する外部テス
タ(External Tester;以下EXTとい
う)3010を設定し、故障個所を表示する表示装置4
010をEXT3010に接続してある。また、各NC
Pは、迂回路構成時、迂回路解除時、その旨を示すメッ
セージを作成し送出する機能をもつ。このメッセージは
図17のフォーマットに従うもので、FC(304)に
は迂回路構成又は解除を示す機能コード、Data(3
07)には、発信元NCPアドレスが設定される。
【0006】図16を用いて障害検出方法を以下に述べ
る。伝送路系の任意のNCP321に、伝送路302を
一巡して戻ってくる自己の発送したデータが受け取られ
なくなったといった事象が発生した場合(障害異常発
生)、このNCP321は小ループチェック信号を発す
るとともに、対のNCP311にも小ループチェック信
号を発するように依頼する。小ループチェック信号は、
隣合う2組のNCP、つまり隣接した4つのNCPを一
つのループ(小ループ)としてここにチェック信号を流
す。例えばNCP321,322,312,311の4
つのNCPが一つの小ループになり、この小ループチェ
ック信号をNCP321から発送した場合、NCP32
1→伝送路302→NCP322→迂回路42→NCP
312→伝送路301→NCP311→迂回路51→N
CP321という経路をたどる。NCP321へ小ルー
プチェック信号が受信できた場合は、隣のNCP322
に小ループチェック信号を発するように依頼する。NC
P322は小ループチェック信号を発して同様の処理を
行ない、また、NCP311も隣接したNCPへ小ルー
プチェック信号を発するように依頼する。順次これを繰
り返していくと、障害個所に接したNCPでは、小ルー
プチェック信号がこれを発したNCPに戻らないことに
より障害を検出することができる。
【0007】各NCPでは、一般のデータ転送、及び、
障害診断処理のための各種信号を転送しているが、障害
を検出したNCPでは上述したように、迂回路構成デー
タを転送し、障害回復を検出するために、周期的に小ル
ープチェック信号と大ループチェック信号を発送してい
る。小ループチェック信号を発したNCPがこれを受け
取ることで正常動作を認識でき、逆に、この信号を受け
取れないことで異常発生を認識できる。大ループチェッ
ク信号は、小ループチェック信号のように迂回路には流
れない信号で、障害伝送路が回復した場合に伝送路を一
巡し、発信したNCPに戻ってくることでNCPが障害
伝送路の回復チェックを認識するための信号である。こ
のような信号を用いて伝送路の障害回復をNCPが認識
した場合は、迂回路を解除して、迂回路解除メッセージ
を作成し送出する。
【0008】図18のEXT3010は、自らの立ち上
げ時に、伝送路系の構成を認識するために、アドレスト
レインデータを自NCP(NCP321)に送出する。
そのアドレストレインデータは、NCP321で受信さ
れ、NCP321の自アドレスを記入した後、伝送路へ
送出され、順次各NCP322〜326で受信し、各々
のアドレスを記入した後、EXT3010に戻る。EX
T3010では該データより、伝送系におけるNCPの
構成やNCP間の結合関係を認識する。
【0009】図19は図18のEXT3010が持つテ
ーブルを示すものである。アドレステーブル5000
は、伝送系を構成するNCPアドレスが入るエリアであ
り、上段には321,322,323,324等の伝送
路302上のノードアドレスが入り、また、下段には3
11,312,313,314等の伝送路301上のノ
ードアドレスが入っている。状況エリア5001は、N
CPの状態を示すエリアであり、また、伝送路の迂回路
構成、迂回路構成解除を認識する処理を行なうテーブル
でもある。状況エリアは左から 0,1,2・・・,2
nのエリアがあり、上段の2i番目(i=1,2,・・
・,n)のエリアには、アドレステーブル上段のi番目
に当たるNCPの状態が対応し、また、下段の2i番目
のエリアには、アドレステーブル下段のi番目に当たる
NCPの状態が対応している。各エリアには、NCPに
状態、及び、迂回路構成、迂回路解除を認識する処理の
ために“0”、“1”の値をとる。
【0010】ANDエリア5002は、状況エリア50
01の上段と下段の値のANDを取った結果を格納する
データテーブルで、回復処理に用いられる。さらにEX
T3010は、迂回NCPエリア5003、回復検知用
迂回NCPエリア5005、迂回NCPワークエリア5
004、AND用ワークエリア5006を持つ。迂回N
CPエリア5003は、迂回路構成データを転送したN
CPを認識するためのエリアであり、回復検知用迂回N
CPエリア5005は、迂回路を構成しているNCPで
回復を検知したNCPを認識するためのエリアであり、
迂回NCPワークエリア5004は、異常検出を認識す
るために用いるエリアであり、AND用ワークエリア5
006は、障害回復を認識するために用いるエリアであ
る。これらのエリアには、二つの伝送路に対応しており
上段が伝送路301、下段が伝送路302について用い
る。EXT3010だけがこれらのエリアを保持してお
り、EXT3010では、各NCPから来る迂回路構成
データ、迂回路解除データの処理をこれらのエリアを用
いて多重障害発生および回復を認識するものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の二重の伝送路系
の異常診断方式では、小ループチェック信号による障害
検出を、双方向に順に隣接したNCPで行ない、小ルー
プができなかったNCPが障害異常発生箇所と判別して
いるが、最悪の場合伝送路の全てのNCPに小ループチ
ェックをしなくてはならず、効率が悪い。また、迂回路
構成をしているNCPは障害回復を検知するために、小
ループチェックだけでも十分検知できるのに、小ループ
チェックと大ループチェックを行っているが、これは数
個所で障害が発生している場合、多くのチェック信号が
伝送路に流れてしまい伝送路に多くの負荷を与える原因
になる。
【0012】また、システム全体で障害検出を行なう外
部テスタはどのNCPにも接続できるが、障害異常診断
を行なうための各エリア、迂回路構成データ、迂回路構
成解除データ等の処理等全てを行なっており、この外部
テスタに障害が発生したり、これに接続したNCPの両
側で障害が発生してしまい伝送路系から孤立してしまっ
た場合などは、残りの伝送路の障害状況を全く把握でき
なくなり伝送路全体の障害異常診断ができなくなってし
まう。
【0013】また、外部テスタでは、処理ステージで幾
つかのエリアへ相互にアクセスして障害発生、障害回復
を認識しているが、動作途中でデータが壊れたり、この
異常診断システムが停止した場合に、処理ステージがど
こまで処理していたかといった情報も保存しない限り、
復帰が殆ど不可能であるといった問題もある。また、こ
れはデータ構造や処理が複雑になり、障害異常診断処理
が伝送システム動作へ負荷を増大したり、システムの移
植などが困難になる。
【0014】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、二重ループ伝送路の障害発生と障
害回復を速やかに認識できるようにすると共に、伝送路
系が多重障害によって分断され、監視系が孤立した場合
でも、伝送路系の障害に対する迅速な対処が自律分散的
に行えるようにするループ伝送系の異常診断方式を提供
することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係るループ伝
送系の異常診断方式は、任意のノードを伝送路の監視を
行なう監視ノードとし、該監視ノードから二重ループ伝
送路I,Jへ転送される監視パケット200を用いて該
監視ノードは該二重ループ伝送路I,Jの障害発生と障
害回復を検出するものである。
【0016】また、この発明に係るループ伝送系の異常
診断方式は、該伝送路系が多重障害によって分断され、
監視系が孤立した場合、残りのノードの中から監視ノー
ドを決定し、この監視ノードにより分断された障害伝送
系内でも監視機構を停止せずに、自律分散的に異常診断
処理を続行するものである。
【0017】
【作用】監視ノードは、監視パケット200を用いて二
重ループ伝送路I,Jの障害発生と障害回復を検出す
る。
【0018】また、伝送路系が多重障害によって分断さ
れ、監視系が孤立した場合、残りのノードの中から決定
された監視ノードは、分断された障害伝送系内でも監視
機構を停止せずに、自律分散的に異常診断処理を続行す
る。
【0019】
【実施例】以下で説明する本発明の実施例は次のような
特徴を有する。従来の二重伝送系のNCPは、隣接する
4つのNCPを一組とする小ループを構成できるかどう
かを小ループチェックによって確認することで障害検知
を行なっていたが、本実施例では、これら2対のNCP
と迂回路を一まとめにしてノードとし、これを一つの単
位として動作するようにし、さらに、任意の一つのノー
ドを監視ノードとして二重伝送系全体を監視する。ノー
ドには入力、出力が2組あり、二つの伝送路に接続さ
れ、障害発生、回復は隣接ノードとの処理により検出
し、障害発生時にはノード内部で迂回路を自動的に構成
する。各ノードは、監視ノードもしくは普通のノードの
動作を行なうことができ、監視ノードでは多重障害発生
を監視する。監視ノードは、障害診断するために全ノー
ドの状態を保持せずに、障害発生を検知し迂回路を構成
している障害ノードの情報を保持するようにしており、
このデータをもとにして処理動作を簡潔に行なう。ま
た、監視パケットが各ノードを迂回し、元の監視ノード
へ戻ってくるまでの時間(Round Trip Ti
me;以後RTTと称する)を監視すること、及び、障
害発生ノードから送られてくる障害情報により故障の発
生、回復を検知する。
【0020】本実施例における上記の手段は、双方向に
転送される監視パケットとその処理方法により実現され
る。障害監視は、各々の二重の伝送路に各々の監視パケ
ットを流すことによって、検知する。伝送路の障害検知
は、これらの監視パケットのうちどちらか一方の障害発
生情報を検知することで可能であるが、さらに、それぞ
れの監視パケットについてこの障害発生検査を各々二回
することにより、一つの障害検知処理の信頼性を向上さ
せることも可能である。また、障害の発生によって迂回
路構成動作(以後ループバックと称する)を行なってい
るノードがどのノードであるかといった情報を単純なデ
ータ構造で管理することにより、システムのデータ構造
や処理が単純になり、どのノードでも容易に監視ノード
をインプリメントすることもできる。これに加え、多重
障害等による監視ノードの孤立といった特殊な場合、各
ノードで監視パケットのRTTを監視するという方法に
より、伝送路内での異常を検知することが可能であり、
故障によって監視パケットが巡回してこない場合にも対
処できる。更に、これらの情報から表示処理を伴うアプ
リケーションの作成が容易になる。
【0021】実施例1.次に、図に基づいて本実施例を
説明する。図1は本発明の一実施例の全体構成図であ
り、図中Iは伝送路、Jは伝送路、A〜Hはノードであ
る。図2は監視パケット200のデータ構成図であり、
図中1は先頭フラグF、2は機能コードFC、3は状態
フラグFS、4は伝送路Iのノード距離dI、5は伝送
路Jのノード距離dJ、6は該監視パケット200を転
送した監視ノードの識別子ID、7はデータData、
8は終了フラグFである。図3は監視ノードが管理する
F−Bリスト構成図であり、図中9はF−Bリスト、1
0は障害ノードアドレス、11は障害ノード距離、12
はFリスト、13はBリストである。図1中の各ノード
A〜Hは、二重の伝送路I,Jでリング型に結合されて
いる。該伝送系では、障害が発生するとノード単位でル
ープバックを行なう。また、これらのノードA〜Hの中
で任意の一つのノードが監視ノードとして、伝送路全体
の障害発生から回復等の状態を監視する。この監視動作
は、主として監視ノードから発送される監視パケット2
00と、該監視パケット200によって各ノードから集
められた情報をもとに監視ノードにより行なわれてい
る。監視ノードから伝送路Iのデータの流れる方向を前
方向、その逆方向を後方向と呼ぶ。
【0022】この伝送系の全てのノードは、次の動作を
ハードウェアで保証する。 ・データ伝送を意図的に伝送路I、または伝送路Jに切
替えて転送することができ、これらのデータを失う危険
が非常に低い。 ・各ノードで、データが伝送路Iと伝送路Jのどちらの
伝送路から来たのかを判別できる。 ・障害発生を自動的に検出し、迂回路形成も自動的に切
替え、また、障害回復も検出できる。 ・上記のノードが検出した情報をアプリケーションから
取得できる。 ・一つのノードは伝送路Iからの入力、伝送路Iへの出
力、伝送路Jからの入力、伝送路Jへの出力といった二
組の入出力を持っており、障害発生時には、伝送路Iの
入力から伝送路Jの出力へ、または、伝送路Jの入力か
ら伝送路Iの出力へループバックを行なう。
【0023】上述のノードから構成される二重伝送路が
正常に動作している状態では、該伝送路中に障害監視を
行なう監視ノードが一つだけ存在する。監視ノードで
は、監視パケット200のRTT、伝送路の障害状態フ
ラグ、障害ノードアドレス、障害ノードまでの隔たり、
といった伝送系の障害状態を把握するために必要な各種
データを保持しており、さらに、伝送路全体の構成情
報、ノードが監視ノードになった時のタイムスタンプ、
そのノードが監視ノードであるかどうかを示すフラグ
等、本実施例の動作に必要な情報も保持している。監視
ノードが伝送路中のどのノードであるかは、ソフトウェ
アで決定でき、監視ノードとしての特別なハードウェア
を必要としない(任意のノードが監視ノードとして動作
可能である)。各ノードには、監視ノードと他のノード
を区別するためのフラグを持っており、この監視ノード
のフラグが立っているノードが監視ノードであり、後述
する多重障害における監視ノードの孤立などに対処する
動作に重要な働きをする。
【0024】このような構成の監視ノードでは、RT
T、障害ノードアドレス、障害ノードまでどのくらい離
れているか(障害ノード距離)といった伝送系の障害監
視のために必要な情報を取得するために、二つの伝送路
I,Jに二種類の監視パケットを周期的に転送してい
る。この監視パケットが伝送路を一巡して再び監視ノー
ドへ戻ってくる間に、各ノードは障害監視に必要な情報
を監視パケットに設定する。監視ノードは、この各ノー
ドで設定される監視パケットの障害情報を取得し、障害
監視処理を行なう。また、監視ノードは、初期状態、多
重障害からの回復時等で全ノード又は特定のノードに必
要なメッセージを転送する場合にも監視パケット200
を用いる。監視ノードは二種類の監視パケットをそれぞ
れ伝送路I、伝送路Jへ発送し、どの伝送路からどの種
類の監視パケットを受け取ったかを常時判別するが、監
視ノードはこれを障害発生の判別法の一つとして用いて
いる。
【0025】本実施例で障害情報を得るために重要な位
置にある監視パケット200について図2を用いて説明
する。監視パケット200は監視ノードより発生され、
図2に示すような構造をしている。監視パケット200
は、監視ノードが各ノードへ各種メッセージを転送した
り、監視ノード以外のノードが障害に関する必要な情報
を監視ノードに伝える手段として用いられる。監視パケ
ット200は、伝送路Iを流れる監視パケットPIと、
伝送路Jを流れる監視パケットPJの二種類があり、各
監視パケットPI,PJの先頭部FC2に監視パケット
の種類、シーケンシャル番号、また、メッセージ等とし
て用いる場合の各種フラグ等の情報を格納している。図
2のFS3は監視パケットの状態情報であり、各ノード
動作や、監視ノード動作を決定するために用いる情報で
ある。dI4、dJ5は、伝送路I、伝送路Jにおける
監視ノードからのノード距離を格納している。ノード距
離とは、二つのノード間を長さ“1”として、あるノー
ドから別のノードまでの距離を表すものである。ID6
は監視パケットを発送した監視ノードのアドレスを格納
している。Data7はその他必要な情報を格納する。
【0026】次に、監視ノード内で障害を扱うのに用い
ているF−Bリスト9について図3を用いて述べる。監
視ノードでは、伝送路がどこで障害を起こしたか、ま
た、その状況がどうであるかを把握する情報を持つが、
効率よく処理するためにF−Bリスト9を保持する。F
−Bリスト9は、F−リスト12とB−リスト13の二
つのリスト構造データからなり、障害ノードのアドレス
10と障害ノードまでのノード距離11との二組を一つ
のセルを連結したリストで、伝送路の前方向から得られ
た障害情報はF−リスト12に、伝送路の後方向から得
られた障害情報はB−リスト13にそれぞれ連結され、
各リストの先頭にある障害情報は、現在の障害ノード情
報となる。
【0027】次に、本実施例の動作を図10〜図15を
用いて説明する。図10〜図15は、本実施例の動作フ
ロー図であり、図10〜図12は監視ノードの動作フロ
ー図、図13〜図15は各ノードの動作フロー図であ
る。
【0028】まず最初に、本実施例の初期時について図
10、図13、及び、図14を用いて監視ノードの動作
を説明する。監視ノードとそれ以外の各ノードは基本的
には同じ動作を行なうことができるが、監視ノードが他
のノードと区別され、監視ノードとして機能し始めるの
は本障害監視システムの立ち上げ時である。立ち上げ時
点で、そのノードが監視ノードであるかどうかといった
情報を含むデータを持っている場合に限り該ノードは監
視ノードになり、それ以外のノードは非監視ノードとし
て動作する。前述したように、各ノードには監視ノード
であることを示すフラグを保持しており、このフラグが
立っているものが監視ノードとなるが、この立ち上げ処
理では、ノードが監視ノードとして動作することが決定
した時点で、このフラグを立てる。
【0029】この初期動作データには、全伝送路構成デ
ータも含まれており、個々のノードアドレス及び、各ノ
ードの結合状態等の情報を含んでいるが、監視ノード
は、監視パケット200の状態フラグFS3を“初期設
定状態”にして伝送路に流し、各ノードではそれぞれの
ノードアドレスを監視パケット200のデータ部Dat
a7に付加していく。伝送路を一巡りしてこの監視パケ
ット200が監視ノードに戻ると、伝送路全体の構成を
認識する。これらの処理は障害監視システムの初期化
(図10のステップ401)で行なわれる。監視ノード
ではこの全体構成データを監視パケットに入れて伝送路
に流して各ノードに伝送路の全体構成を知らせる(ステ
ップ402)。
【0030】一方、各ノードは監視パケットから全体構
成情報をデータ領域から取得し(図13のステップ43
1)、保存する。受け取った監視パケット200に自己
のノードアドレスをつけて次のノードへ流す。次のノー
ドも同様に全体構成情報を保存し、自己のノードアドレ
スを前のノードアドレスの後へ付加していくことによ
り、初期設定段階の全体構成データが作成される。該監
視パケット200が一巡して監視ノードへ戻って来る
と、このデータは新たな全体構成データとして監視ノー
ドに保持される。監視ノードに故障がある場合、あるい
は故障により伝送系内に監視ノードが存在しなくなった
場合については、後述する多重障害による孤立伝送路の
発生に伴う監視ノード決定処理と同じ動作を行なう。
【0031】初期設定が正常に終了すると、監視ノード
は正常状態として定期的に監視パケット200を伝送路
I、及び、伝送路Jへ流して伝送路の異常監視を始める
(ステップ403)。伝送路に障害が発生すると、伝送
路を流れる監視パケットのRTTに変化が起こる。この
ため、監視ノードでは障害異常を検出するための目安と
して、監視パケット200のRTTも記録保持してお
り、その変化をチェックする(図10のステップ40
4)。監視ノードでは以後障害監視状態になり、障害チ
ェック処理を行なう(ステップ405)。
【0032】一方、各ノードでも同様に監視パケット紛
失検出の為にRTTを保持する(図13のステップ43
4)。各ノードは、該RTTを用いて一定時間内に監視
パケット200が来ているかどうかをチェックする(ス
テップ435)。監視パケット200が来ていれば、監
視パケット処理を行なう(ステップ436)が、監視パ
ケット200が来ていない場合は、監視パケット200
の転送を要求するメッセージを現在の監視ノードへ転送
する(ステップ437)。このメッセージを送た後、あ
る一定の時間を経てから監視パケット200が来ている
かどうかをチェックする(ステップ438)。監視パケ
ット200が来てない場合は、監視ノードが多重障害等
の原因によって該ノードの伝送路系から孤立してしまっ
たことを意味するが、新しく監視ノードを作り、この新
しい監視ノードに障害異常診断処理をするため、監視ノ
ード決定処理を行なう(ステップ439)。
【0033】図14を用いて、各ノードで行なわれる監
視パケット処理を以下に説明する。自己のノードが障害
によるループバックを行なっているかどうかのチェック
を行なう(ステップ440)。ループバックを行なって
いる場合は、障害が発生したことを意味するが、これに
ついては後述する障害発生後の処理で述べる。次に、監
視パケット200が伝送路Iから来たものであるかどう
かを調べる(ステップ445)。監視パケット200が
伝送路Iから来た場合、監視パケット200のdIエン
トリ4をインクリメントし(ステップ447)、そうで
ない場合は伝送路Jから監視パケット200がきたこと
になるため、監視パケット200のdJエントリ5をイ
ンクリメントし(ステップ446)、伝送路へ該監視パ
ケットを転送する(ステップ448)。
【0034】次に障害発生後の動作について、図11及
び図14を用いて説明する。まずシステムに障害が発生
すると障害発生ノードでは、自動的にループバックを行
なっており、監視パケット処理では、ループバック有無
のチェック(図14のステップ440)後、該監視パケ
ット200に自己のアドレスを入れ(ステップ44
3)、監視パケット200の状態フラグ3を“障害状
態”にして(ステップ444)、以後正常時と同様の処
理を行ない(ステップ445,446,447)、該監
視パケット200を伝送路I,Jに流す(ステップ44
8)。
【0035】一方、監視ノードでは、障害ノードで設定
された監視パケット200の状態フラグFS3が“障害
状態”になっていないかどうかを調べることで障害が発
生しているかどうかのチェックを行なう(図11のステ
ップ410)。実際には、監視ノードは、前述したRT
Tの変化と監視パケット200の状態フラグFS3チェ
ック以外にも障害ノードアドレス、また、dI4、dJ
5の両方にノード距離が設定されるといった情報からも
障害発生を認識することができる。監視ノードは障害を
検知すると、F−Bリスト9にこのノードを登録する操
作を行なうが、まず最初に、障害情報を持った監視パケ
ット200が前方向、後方向のどちらから来たものかを
調べ(ステップ411)、監視パケット200が前方向
から来た場合は、F−Bリスト9のF−リスト12に対
してリスト処理を行ない(ステップ412)、また、後
方向から来た場合は、B−リスト13に対してリスト処
理を行ない(ステップ413)、これにより障害ノード
情報をF−Bリスト9に登録する。登録する障害情報
は、障害ノードアドレス10と障害ノードまでのノード
距離11を一組としたセルをつくり、F−Bリスト9に
付加する。また、障害発生状態ではない場合は、更に監
視パケット200が回復状態であるかどうかを調べる
(ステップ414)。監視ノードの状態フラグFS3が
“回復状態”である場合は、回復処理(ステップ41
5)を行ない、そうでない場合は障害チェック処理を続
行する。
【0036】図4、図5、及び、図11を用いて、F−
Bリスト9へ障害情報を付加する実際の処理について以
下に述べる。まず各々のリストにセルがあるかどうかを
調べ(図11のステップ416)、あれば次のステップ
へ行き、セルがなければ新しい監視パケット200の障
害情報から新しいセルを作り、リストにつなげる(ステ
ップ419)。セルがある場合は、障害ノード距離と既
存の先頭のセルの障害ノード距離との大小比較を行ない
(ステップ417)、監視パケット200の障害ノード
距離の方が大きい場合、障害ノード追加処理(ステップ
418)を行ない、逆に小さい場合は、回復処理を行な
う(ステップ415)。障害ノード追加処理は、監視パ
ケット200の情報をもとにして新たな障害データとな
るセルを作り、既存のリストの先頭に挿入する処理であ
る。
【0037】次に、図11を用いて障害回復処理につい
て説明する。以下の処理は障害チェック処理と同様に、
監視パケット200が前方向、または、後方向から来た
ものかをチェックし、前方向からの監視パケット200
である場合は、F−リスト12に対して、また、後ろ方
向からの監視パケット200である場合は、B−リスト
13に対して処理を行うが、ここでは説明を簡潔にする
ためにこの処理は省いた。伝送路系全体のノード数は、
監視ノードがもっている全体構成データよりわかるが、
今この総ノード数をNとし、監視パケット200が持っ
ているノード距離をdpres、F−Bリスト9の先頭にあ
る障害ノード距離をdtop とする。そしてdpres=Nか
どうかをチェックする(図12のステップ420)。こ
の式が成立する場合、全ての障害が回復したことを意味
し、監視ノードが保持する状態フラグを“回復”に変更
する(ステップ424)。この式が成立しない場合は、
伝送路系の部分的な回復を意味しており、監視パケット
200の障害情報は新たな障害ノード情報であり、以下
の手順でF−Bリスト9に登録する。dtop とdpr es
比較して(ステップ421)、F−Bリスト9のセルが
なくなるまでに、dtop >dpresが成立するまでF−B
リスト9のセルを削除する(ステップ422)。該関係
式が成立するか、またはF−Bリスト9のセルがなくな
った場合は、新たな障害ノード情報をF−Bリスト9に
追加するために新しいセルを追加し(ステップ42
3)、監視ノードが保持する状態フラグを“回復”に変
更し(ステップ424)、障害チェック処理を再び繰り
返す。
【0038】図4、図6〜図9を用いて障害処理の具体
例を説明する。図4は障害発生についての説明図であ
り、図5はF−Bリスト9の状態を表す図である。ま
た、図6〜図9は障害の動作を説明するための図であ
り、ノードHを監視ノードとしている。図4の障害Xが
発生した場合、隣接するノードA、及びノードBでは自
動的にループバックa,bが行なわれる(図6)。この
とき監視ノードHから伝送路Iに転送された監視パケッ
トPIはノードAのループバックaで伝送路Jに折り返
されて、監視ノードHの伝送路Jの入力部で監視パケッ
トPIを受け取る。監視ノードは障害発生を検出し、前
方向から来た監視パケットなので、障害ノードアドレス
“A”、障害ノード距離“1”といったセル構造21
(図5)を作りF−リスト12につなげる。また、監視
ノードHでは伝送路Jにも監視パケットPJを流してい
るため、障害ノードBでループバックbを経て監視ノー
ドHの伝送路Iの入力部から監視パケットPJを受け取
る。この場合、後方向からの監視パケットであるから、
障害ノードアドレス“B”、障害ノード距離“6”のセ
ル構造23を作り、B−リスト13につなげる。障害X
が回復した場合、障害ノードAのループバックaと、障
害ノードBのループバックbが無くなるため、障害ノー
ドA、および、障害ノードBでは監視パケットの状態フ
ラグFS3を“回復”にする。監視ノードでは、状態を
“回復”にし、F−Bリスト9を空にする。この後他に
障害が無ければ、監視ノードHでは状態を正常状態に戻
して障害監視を続ける。
【0039】次に、障害が複数発生する多重障害につい
ての動作を説明する。図4において障害Yが発生した場
合、隣接するノードC、ノードDで自動的にループバッ
クcl,dを行なう(図7)。この時、監視ノードHか
ら伝送路Jに転送された監視パケットPJは、障害ノー
ドDのループバックdで伝送路Iへ迂回し、監視ノード
Hの伝送路Iの入力部へ戻ってくる。これは後方向の障
害データであるので、B−リスト13につなげられる。
監視パケットPJの情報により、障害ノードアドレス
“D”、障害ノード距離“4”のセル構造22を作り、
障害Xのデータ23の前に挿入される。多重障害状態に
ある場合、F−Bリスト9にある障害ノード距離はリス
トの先頭が最も小さく、リストの後ろにいくに従って大
きくなる。監視パケットPJの障害ノード距離とF−B
リスト9の先頭の障害ノード距離との比較によって障害
が回復したのか、それとも、新しい障害が発生したのか
を検知する。
【0040】今、リストの先頭の障害ノード距離をd
top 、現在の障害パケットにある障害ノード距離をd
presとすると、次のような場合に応じて障害の状態が検
出される。 (1)dtop=dpresの場合、同じノードで障害が発生
している。 (2)dtop>dpresの場合、新たな障害が発生した。 (3)dtop<dpresの場合、一部分回復した。 (1)の場合は再び障害監視状態に戻り、(2)の場合
は新たな障害情報がF−Bリスト9に追加される。
(3)の場合はF−Bリスト9でdtop >dpresになる
までリストを捨て(図12ステップ421)、この障害
情報をリストに加える(ステップ423)。
【0041】障害X、障害Y、障害Zの順に障害が発生
した場合(図8)、障害X、障害Yについては監視ノー
ドHで検知できるが、障害Zについては検知されない。
監視ノードHのF−Bリスト9は図5に示すようにな
る。ここで、障害Yが回復してノードDのループバック
dが自動的に解除されると、監視パケットは、障害Zを
検出して監視パケットに戻ってくる(図9)。この監視
パケットの障害ノード距離は“5”であるから、上記し
たdtop <dpresに相当する。これは後方向なので、障
害ノードアドレス“C”、障害ノード距離“5”のセル
構造24を作る。dtop >dpresになるまでリストを辿
っていく、この場合セル23がそのポイントになるの
で、セル22一つの情報を捨てて新しい障害情報を持つ
セル24を挿入する。これにより現在の障害ノードは、
前方向はノードA、後方向はノードCであることが認識
される。
【0042】多重障害によって、伝送路が分断されると
監視ノードが周期的に転送する監視パケットを受け取る
ことができなくなる孤立した伝送路ができる(図7のノ
ードB、ノードCよりなる伝送路)。このような状況で
の本実施例の動作について説明する。その中にある各ノ
ードB,Cでは、監視パケットが来ないためにその伝送
路の状態を把握することが不可能になってしまう。この
ため、監視パケットのRTTを計測しておく。これによ
り、一定時間を経ても監視パケットを送られてこなくな
った場合は(図13のステップ435)、孤立障害の可
能性があると考えられる。しかし、伝送路の負荷が異常
に高くなって遅れた場合等も考えられるため、一度監視
パケット要求メッセージを現在の監視ノードに転送する
(ステップ437)。
【0043】以後、これに対応するメッセージもしくは
監視パケットが来ない場合は、伝送路が孤立したことを
意味する。これを認識したノードは、監視ノード決定処
理を行なう(ステップ439)。各ノードが保持する監
視ノードであるかどうかを示すフラグを立て、監視ノー
ド宣言メッセージをブロードキャストする(図15のス
テップ450)。もし、この間に他のノードから監視ノ
ード宣言メッセージを受け取った場合は、自己のノード
と順位を比較して順位が高ければ(ステップ452)、
このメッセージを送った監視ノードへ監視ノード宣言を
取りやめる要求メッセージを転送する(ステップ45
3)。この順位は、監視ノードから伝送路Iでパケット
が流れる順であり、始めのノードが最も高く、最後のノ
ードが最も順位が低くなるようになっており、初期時に
各ノードが登録した全体構成データをもとに判断する。
また、自ノードの順位が低い場合は、監視ノードになる
のをとりやめる(ステップ454)。しかし、自分以外
に監視ノード宣言をするノードが無い場合は、監視ノー
ドフラグを立て(ステップ457)、孤立伝送路のノー
ド構成を把握するために、パケットを流す(ステップ4
58)。他のノードはこれに自己ノードアドレスを入れ
る。新しく監視ノードとなったノードでは、この情報か
ら新しい構成データを作成し、監視ノードと同じ操作を
行なう(ステップ460)。回復時には監視ノードが複
数になるが、監視ノードになった時に、監視ノードに記
録されるタイムスタンプを比較して、古い方が監視ノー
ドとして残るようにする。
【0044】実施例2.監視ノードで回復処理を行なう
場合、回復した障害ノードデータは、上記実施例1では
これらの情報の処置については特に言及していないが、
このデータを捨てることなく、回復ノードリスト等を設
けることによって、伝送路障害の履歴をとることができ
る。この履歴が障害後の長期的な伝送路管理の情報とな
り、有用な障害管理のデータベースになりうる。
【0045】実施例3.また、障害の状況程度を以下の
ような方法で認識することもできる。監視ノードが持っ
ているF−Bリスト9のF−リスト12、B−リスト1
3の先頭にあるセルのノード距離をそれぞれdf、db
すると、現在の最悪の状態はmin(df,db)で、最
良の状態は、max(df,db)で表されるmin
(a,b)は値a,bのうち最小の値を返す関数であ
り、max(a,b)は値a,bのうち最大の値を返す
関数である。最良な状態は正常状態であり、正常な値は
Nを全体のノード数とするとd=N−1である。最悪な
状態は、max(df,db)=min(df,db)=
1,つまり、df=db=1の場合で、監視ノードが孤立
ノードとなっている場合である。
【0046】実施例4.また、多重障害時に孤立ノード
が回復した場合、複数の監視ノードが存在するために一
つの監視ノードが監視するような処理が行なわれるが、
この回復処理時に監視ノードとしての機能を放棄するノ
ードは、監視ノードに過去のF−Bリスト9の履歴情報
も提供するようにすると、孤立障害の状況を知ることが
できる。さらに、各ノード間のRTTを各ノードが記録
することにより、どのノード間の伝送路の負荷が高くな
っているかという状況も把握することができる。
【0047】以上のように、本実施例によれば、一般的
な伝送路の障害のみならず、多重障害発生による監視ノ
ードの孤立といった寸断された伝送路のなかでもその障
害状態をRTT(時間)と情報(監視パケット)の二つ
の方法で確実に知ることができるので、正確に伝送路を
監視することができ、多重障害状態も監視することが可
能である。多重障害になるとF−Bリスト9に複数の障
害情報が連結されるが、本実施例のリスト連結方法で
は、新たに発生した障害情報をF−Bリスト9の先頭に
挿入していくため、多重障害発生、または障害回復を効
率良く認識することができる。単純なデータ構造と処理
であるが、監視パケットには伝送路I,伝送路Jそれぞ
れにPI,PJの2種類があるので、これらについて上
述の処理を二重を行なうことでより信頼性の高い伝送路
監視ができる。また、監視ノードに表示装置を持ったコ
ンピュータ等を接続し、本実施例の情報を利用したアプ
リケーションを動作することによって、伝送路の状況を
視覚的に監視することができる。更に、監視ノードの選
択が優先順位に従って行なわれる為、複数の表示装置を
該優先順位に従って設置することにより、表示装置の多
重化も容易に行なうことができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、任意のノ
ードを監視ノードとし、該監視ノードから二重ループ伝
送路へ転送される監視パケットを用いて該二重ループ伝
送路の障害発生と障害回復を検出するようにしたので、
二重ループ伝送路の障害発生と障害回復を速やかに認識
することができるという効果が得られる。
【0049】また、本発明によれば、伝送路系が多重障
害によって分断され、監視系が孤立した場合、残りのノ
ードの中から監視ノードを決定し、この監視ノードによ
り分断された障害伝送系内でも監視機構を停止せずに、
自律分散的に異常診断処理を続行するようにしたので、
伝送路系が多重障害によって分断され、監視系が孤立し
た場合でも、伝送路系の障害に対する迅速な対処が自律
分散的に行なえるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すループ伝送系のシステ
ムの全体構成図である。
【図2】この実施例における監視パケットのデータ構成
図である。
【図3】この実施例における監視ノードが管理するF−
Bリスト構成図である。
【図4】この実施例の動作を説明するためのシステムの
全体構成図である。
【図5】この実施例の動作を説明するための監視パケッ
トのデータ構成図である。
【図6】この実施例の動作を説明するためのシステムの
全体構成図である。
【図7】この実施例の動作を説明するためのシステムの
全体構成図である。
【図8】この実施例の動作を説明するためのシステムの
全体構成図である。
【図9】この実施例の動作を説明するためのシステムの
全体構成図である。
【図10】この実施例における監視ノードの処理フロー
図である。
【図11】この実施例における監視ノードの処理フロー
図である。
【図12】この実施例における監視ノードの処理フロー
図である。
【図13】この実施例における各ノードでの処理フロー
図である。
【図14】この実施例における各ノードでの処理フロー
図である。
【図15】この実施例における各ノードでの処理フロー
図である。
【図16】従来のループ伝送装置の全体構成図である。
【図17】この従来例における伝送路上を流れるデータ
フォーマットを示す図である。
【図18】この従来例において外部処理装置を含めた概
略構成図である。
【図19】この従来例におけるアドレステーブルを示す
図である。
【符号の説明】
A〜H ノード I,J 伝送路 200 監視パケット
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】図16に示すように、ループ伝送装置は互
いに逆方向に情報を伝送する二重ループ伝送路301,
302を有し、それぞれのループ伝送路301,302
上に設けられた対をなす伝送制御装置(311と32
1,312と322、313と323、314と32
4)と処理装置331〜334より構成される。対をな
す伝送制御装置(311と321、312と322、3
13と323、314と324)は、それぞれ互いに迂
回路(41,51)、(42,52)、(43,5
3)、(44,54)で接続されている。更に、各対の
伝送制御装置(Network Control Pr
ocessor;以下NCPという)には、処理装置3
31〜334が、双方向伝送路(61,71)、(6
2,72)、(63,73)、(64,74)により接
続されており、一般のデータ転送、伝送路の障害発生、
及び回復の検出したり、障害発生後の迂回路構成、及
び障害回復による迂回路の解除、また、異常診断に必要
な各種メッセージの転送等の機能がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】本実施例で障害情報を得るために重要な位
置にある監視パケット200について図2を用いて説明
する。監視パケット200は監視ノードより発生され、
図2に示すような構造をしている。監視パケット200
は、監視ノードが各ノードへ各種メッセージを転送した
り、監視ノード以外のノードが障害に関する必要な情報
を監視ノードに伝える手段として用いられる。監視パケ
ット200は、伝送路Iを流れる監視パケットPIと、
伝送路Jを流れる監視パケットPJの二種類があり、各
監視パケットPI,PJの先頭部FC2に監視パケット
の種類、シーケンシャル番号、また、メッセージ等とし
て用いる場合の各種フラグ等の情報を格納している。図
2のFS3は監視パケットの状態情報であり、各ノード
動作や、監視ノード動作を決定するために用いる情報で
ある。dI4、dJ5は、伝送路I、伝送路Jにおける
監視ノードからのノード距離を格納している。ノード距
離とは、隣りあう二つのノード間を長さ“1”として、
あるノードから別のノードまでの距離を表すものであ
る。ID6は監視パケットを発送した監視ノードのアド
レスを格納している。Data7はその他必要な情報を
格納する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】図4〜図9を用いて障害処理の具体例を説
明する。図4は障害発生についての説明図であり、図5
はF−Bリスト9の状態を表す図である。また、図6〜
図9は障害の動作を説明するための図であり、ノードH
を監視ノードとしている。図4の障害Xが発生した場
合、隣接するノードA、及びノードBでは自動的にルー
プバックa,bが行なわれる(図6)。このとき監視ノ
ードHから伝送路Iに転送された監視パケットPIはノ
ードAのループバックaで伝送路Jに折り返されて、監
視ノードHの伝送路Jの入力部で監視パケットPIを受
け取る。監視ノードは障害発生を検出し、前方向から来
た監視パケットなので、障害ノードアドレス“A”、障
害ノード距離“1”といったセル構造21(図5)を作
りF−リスト12につなげる。また、監視ノードHでは
伝送路Jにも監視パケットPJを流しているため、障害
ノードBでループバックbを経て監視ノードHの伝送路
Iの入力部から監視パケットPJを受け取る。この場
合、後方向からの監視パケットであるから、障害ノード
アドレス“B”、障害ノード距離“6”のセル構造23
を作り、B−リスト13につなげる。障害Xが回復した
場合、障害ノードAのループバックaと、障害ノードB
のループバックbが無くなるため、障害ノードA、およ
び、障害ノードBでは監視パケットの状態フラグFS3
を“回復”にする。監視ノードでは、状態を“回復”に
し、F−Bリスト9を空にする。この後他に障害が無け
れば、監視ノードHでは状態を正常状態に戻して障害監
視を続ける。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに逆方向にデータ伝送を行なう2本
    のループ伝送路と、上記2本のループ伝送路に設けられ
    データ伝送の制御を行なう複数のノードとから構成さ
    れ、障害発生時に当該ノードの内部で自動的に迂回路を
    構成して伝送路が切断されないように制御する二重ルー
    プ伝送系において、任意のノードを伝送路の監視を行な
    う監視ノードとし、該監視ノードから上記二重ループ伝
    送路へ転送される監視パケットを用いて該二重ループ伝
    送路の障害発生と障害回復を検出することを特徴とする
    ループ伝送系の異常診断方式。
  2. 【請求項2】 互いに逆方向にデータ伝送を行なう2本
    のループ伝送路と、上記2本のループ伝送路に設けられ
    データ伝送の制御を行なう複数のノードとから構成さ
    れ、障害発生時に当該ノードの内部で自動的に迂回路を
    構成して伝送路が切断されないように制御する二重ルー
    プ伝送系において、該伝送路系が多重障害によって切断
    され、監視系が孤立した場合、残りのノードの中から監
    視ノードを決定し、この監視ノードにより分断された障
    害伝送系内でも監視機構を停止せずに、自律分散的に異
    常診断処理を続行することを特徴とするループ伝送系の
    異常診断方式。
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