JPH05225896A - 線状陰極の製造方法 - Google Patents

線状陰極の製造方法

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JPH05225896A
JPH05225896A JP2645592A JP2645592A JPH05225896A JP H05225896 A JPH05225896 A JP H05225896A JP 2645592 A JP2645592 A JP 2645592A JP 2645592 A JP2645592 A JP 2645592A JP H05225896 A JPH05225896 A JP H05225896A
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wire
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forming
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Seiichi Taniguchi
誠一 谷口
Fumio Yamazaki
文男 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芯線の外周にスパイラル状の巻線を形成し、
これにオキサイドを塗布して構成した線状陰極を用いる
画像表示装置で、巻線の断線を防止し、信頼性を向上さ
せる。 【構成】 スパイラル状の巻線2とオキサイド3とを備
えた芯線1にオキサイド3を形成する工程(図1
(a)、(b))と、巻線2を一対の部材4、5で所定
の間隔で挟み押圧しかつ巻線2に切り欠きを形成する工
程(図(c))と、一対の部材4、5と芯線1を相対的
に移動させ巻線2を除去する工程(図(e))とからな
る線状陰極の製造方法により、端部の巻線2およびオキ
サイドが除去された線状陰極を得る。 【効果】 線状陰極の取り付けが行なわれる線状陰極端
部において、巻線2およびオキサイド3が除去されてい
るので、線状陰極の取り付け等において巻線2が断線す
ることが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文字あるいは画像表示
用のカラーテレビジョンやディスプレイ等のカソード電
極を用いた画像表示装置に用いられる線状陰極の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子ビームで蛍光体を発色させ画
像を表示する画像表示装置としては、陰極線管(ブラウ
ン管)が主として用いられる。しかし、陰極線管では画
像に対して奥行きが非常に長く、薄型の画像表示装置を
製作することは不可能であった。そこで、薄型の画像表
示装置として、複数本の線状陰極を平面状に並列架張
し、疑似的に面状電子源として、パターン化した陽極の
蛍光体を発光させる蛍光表示管や、同様に複数本の線状
陰極を平面状に並列架張し、放出された電子ビームを制
御電極でマトリクス状に分割し、その各々を信号変調、
偏向を行い、マトリクス状に画像を構成する平板型の画
像表示装置が提案されている。
【0003】上記のどちらの場合も、線状陰極を有し、
線状陰極から放出される電子ビームにより蛍光発色する
ことで画像を表示し、陰極線管に対して薄型化を達成し
ている。ここで複数本の線状陰極を平面状に並列架張し
ているため、線状陰極から放出される電子ビームの一様
性が、表示される画像の一様性等の画質向上に大きな影
響を与える課題となっている。そのため、従来よりオキ
サイドの欠落やカソードの一部の欠落が無いような線状
陰極を架張支持するための構造の提案がなされてきた。
【0004】以下図面を参照しながら、上記した従来の
線状陰極の一例について説明する。図6は従来の線状陰
極の正面図を示すものである。図6において、30は芯
線である。31は巻線で、芯線30にスパイラル状に形
成されている。32はオキサイドで、芯線30と巻線3
1に電着法により塗布されている。33はカソードプレ
ートで、芯線30と巻線31にオキサイド32を塗布し
たカソード(線状陰極のことで、以下カソードと呼ぶ)
を支持する部材である。この当接する部分のオキサイド
32は剥されており、巻線31が直接カソードプレート
33に接触している。材質はアルミナ、窒化珪素、炭化
珪素、硬質ガラス等のセラミックスである。34は枕木
で、芯線30と巻線31にオキサイド32を塗布したカ
ソードを支持する部材である。
【0005】カソードの位置として、画面中央部はオキ
サイド32が塗布されているが、端面部はオキサイドを
剥している。芯金表面にアルミナ溶射膜等を形成する。
膜厚は30μmから200μm程度が適している。35
はバネで、カソードプレート33に固定されており、枕
木34に当接するカソードを固定する。カソードに電圧
を印可すると熱膨張するため、その熱膨張差を吸収する
バネ性を有する固定座を少なくとも1箇所は設ける必要
がある。この構成では、熱膨張を繰り返すと画面領域相
当の部分のオキサイド32や巻線31は剥がれないが、
枕木34端面部分の巻線31は断線する。またカソード
プレート33端面の部分の巻線31は断線する。架張力
が40gの場合、枕木34でのカソードの押圧力は高々
数mgである。それに対し、枕木34端部およびカソー
ドプレート33には架張力の分力としてカソードの架張
角度に依存するものの10g程度の押圧力が働くので、
当接している巻線31に影響を与え断線する。
【0006】以上のように構成された線状陰極につい
て、以下その作用について説明する。まず従来の技術の
一例の画像表示装置における場合について特開平2−1
21239号公報に記載のものを例として説明する。
【0007】図7は、従来の技術の一例の画像表示装置
の構成を示す部分平面図である。図8は同様の線状陰極
の支持構成を示す部分平面図である。以下の説明は両面
を用いて行い、線状陰極の支持に関係のない部分につい
ては説明を省略するものとする。
【0008】線状陰極部36はその両端を少なくとも一
方がバネ性を有する固定座37a、37bに溶接等で架
張支持されている。背面電極38の両端に一対の絶縁支
持体39a、39bを設け、斜め溝40が線状陰極部3
6当接するように絶縁支持体39a、39bに形成され
ている。また、背面電極38に接触して絶縁物41a、
41bが設けられ、線状陰極部36はその外径と当接し
ており、絶縁物41a、41bは画像表示部より外側で
しかも絶縁支持体39a、39bよりも内側に設けられ
ている。
【0009】以上のような構成により、線状陰極部36
は絶縁物41a、41bの外径と当接することで、背面
電極38あるいは制御電極42との間隔が保たれてい
る。さらに、線状陰極部36どうしの間隔は、斜め溝4
0の端面で位置決めされることになり、斜め溝40のピ
ッチで決定されることになる。
【0010】ここでは線状陰極部36は芯線のみの構成
であるが、芯線とスパイラル状に形成された巻線とから
なる線状陰極が上記斜め溝40の端面で接する場合、巻
線と当接するため巻線が断線し散失すると、巻線の外径
分のみピッチが狂うことになる。
【0011】また、従来の技術の他の例の画像表示装置
における場合について特開平2−239551号公報に
記載のものを例として説明する。
【0012】図9、図10は従来の技術の一例の画像表
示装置の構成を示す部分斜視図である。図11は従来の
技術の一例の画像表示装置に用いた線状陰極部の正面図
である。以下の説明はこれらの図を用いて行い、線状陰
極部に関係のない部分については説明を省略するものと
する。
【0013】背面板にアルミナ溶射膜からなる断熱性絶
縁膜を形成した後、その上に金属芯線と金属巻線とから
なる線状カソード電極を配設することにより、カソード
の振動を防止することを目的とする。金属芯金43aの
一方の表面に凹凸を形成するのには例えばエッチング法
やサンドブラスト法がある。金属芯金43aを、背面板
44に固定する。金属芯金43aの凹凸面にアルミナ溶
射膜43bを形成した支持板43を得る。溶射膜は被膜
する基板表面に凹凸が形成されているところのみ形成で
きる特徴を有する。金属芯線46と金属巻線47とから
なりかつオキサイド48を保持する線状カソード電極4
5を支持板43上に配設する。
【0014】したがって、線状カソード電極が支持板の
端面から出る部分で放電防止のためオキサイドを剥し、
巻線を露出させ線状カソードに電圧を印加させたとこ
ろ、印加のON・OFFにより巻線が断線した。この断
線の破断部分が電極部分に飛散し画質に影響を及ぼし
た。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、オキサイドの剥がれ防止のためには芯線
に巻線が必須であるが、巻線が断線すると、巻線の外径
で当接する支持基板でピッチが決まっていたため巻線の
断線および散失でピッチが狂い、またこの断線の破断部
分が電極部分に飛散し、電子ビームの進路を阻み、画質
に影響を及ぼすという問題点を有していた。
【0016】 本発明は上記問題点に鑑み、画面領域では
芯線と巻線の構成からなる線状陰極を使用しかつ画面領
域外では巻線の断線を防止することを提供することを目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の線状陰極の製造方法は、芯線と、巻線と、
オキサイドとを備え、前記芯線にスパイラル状に前記巻
線を形成した後前記オキサイドを形成する工程と、前記
巻線を一対の部材で所定の間隔で挟み押圧しかつ前記巻
線に切り欠きを形成する工程と、前記一対の部材と前記
芯線を相対的に移動させ前記巻線を除去する工程とから
なることを特徴とする線状陰極の製造方法である。
【0018】あるいは、芯線と、巻線と、オキサイドと
を備え、前記芯線にスパイラル状に前記巻線を形成した
後前記オキサイドを形成する工程と、一対の部材にそれ
ぞれ半円部を形成し重ね合わせることにより孔を形成
し、前記巻線の直径をD1、前記芯線の直径をD2、前
記孔の直径をD3とするとき、 D2 < D3 < D2+2×D1 の関係を満足する前記孔に前記芯線と前記巻線を通過さ
せることにより押圧し前記巻線の一部に切り欠きを形成
する工程と、前記一対の部材と前記芯線を相対的に移動
させ前記巻線を除去する工程とからなることを特徴とす
る線状陰極の製造方法である。
【0019】あるいは、芯線と、巻線と、オキサイドと
を備え、前記芯線にスパイラル状に前記巻線を形成した
後前記オキサイドを形成する工程と、前記巻線をV字型
の溝を有する部材に設置した後押圧部材で押圧し前記巻
線に切り欠きを形成する工程と、前記部材と前記芯線を
相対的に移動させ前記巻線を除去する工程とからなるこ
とを特徴とする線状陰極の製造方法である。
【0020】あるいは、芯線と、巻線と、オキサイドと
を備え、前記芯線にスパイラル状に前記巻線を形成した
後前記オキサイドを形成する工程と、凹型の溝部を設け
た部材に前記巻線と前記芯線を設置する工程と、前記溝
部を設けた部材の上部方向に研削機構を設けて前記巻線
の所定の量を摩耗させる工程と、前記部材と前記芯線を
相対的に移動させ前記巻線を除去する工程とからなるこ
とを特徴とする線状陰極の製造方法である。
【0021】
【作用】上記各手段によれば、画面領域内はオキサイド
の剥がれがなく、画面領域外は巻線を除去しているので
巻線の外径でピッチが決まることになり、巻線の断線に
よりピッチが狂うことがなくなることになる。
【0022】
【実施例】以下本発明の実施例の線状陰極の製造方法に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0023】図1は本発明の線状陰極の製造方法の第1
の実施例の説明図である。図1において、1は芯線、2
は巻線、3はオキサイドである。図1(a)はスパイラ
ル状に巻線を形成する前の芯線1の状態を示すものであ
る。芯線1は引き抜き加工等により加工される。材質は
タングステン、レニウムタングステン、モリブデン等で
ある。線径は直径10μmから40μmが適している。
【0024】図1(b)は芯線1にスパイラル状に巻線
2を形成する工程である。巻線2の材質は芯線1と同様
にタングステン、レニウムタングステン、モリブデン等
である。線径は直径5μmから15μmが適している。
この巻線2は芯線1よりも細くし、芯線1の剛性の値よ
りも小さくしなければならない。巻線2の剛性が大きれ
ば芯線1にスパイラル状に巻線2を形成する際、芯線1
が巻線2に変形の影響を受けることになり波打つような
形状に仕上がることになる。芯線1に巻線2をスパイラ
ル状に形成した後、加熱処理を施し、スパイラル状態を
維持する。
【0025】図1(c)は芯線1と巻線2にオキサイド
3を塗布する工程である。電着法を用いて芯線1および
巻線2にオキサイド3を塗布する。この状態でカソード
を形成できる。その後、一対の部材4、5を所定の位置
に設定する。図1(d)は、図1(c)のA矢視図を示
すものである。
【0026】図1(e)は芯線1に巻線2を形成し所定
の長さの巻線2を除去すると同時に所定の長さのオキサ
イド3を除去する工程である。
【0027】図1(c)で芯線1と巻線2にオキサイド
3を塗布した後、巻線2を一対の部材で所定の間隔で挟
み押圧し、切り欠きを形成する。所定の間隔は芯線1の
直径より大きく、巻線2の直径を含む外径よりも小さく
形成したものである。一対の部材4、5の片方に所定の
間隔を保持するための保持部材6が配設されている。
【0028】一対の部材は支点7により接合される。ま
ず支点7を中心に一対の部材4、5を相対的に開口す
る。芯線1に巻線2を形成し、オキサイドを塗布したカ
ソードを一対の部材4、5の開口した部分に設置する。
その後支点7を中心に一対の部材4、5を閉じる。保持
部材6は一対の部材4、5のどちらかに固定されてい
る。閉じた場合、所定の寸法を有する保持部材6が一対
の部材4、5に接触し、所定の寸法の間隔を保持するこ
とができる。
【0029】一対の部材4、5はカソードの巻線2の一
部に切り欠きを形成する。一対の部材4、5の重なり部
分は鋭利な形状の刃を有する場合が切り欠きを形成しや
すいが、平板であっても巻線2に切り欠きを形成するこ
とができる。
【0030】図1(e)で一対の部材4、5を移動させ
るか、カソードを移動させることにより巻線2を芯線1
から除去することができる。一対の部材4、5により切
り欠きを形成しているのでその状態で移動させることで
所定の寸法の巻線2をほぼ完全に除去することができ
る。したがって巻線2に切り欠きを形成する際、芯線1
に巻線2を押圧することになり巻線2は芯線1に固定さ
れた状態のままであり、巻線2の破断部分は芯線1から
離れることはなくオキサイドも塗布された状態のまま保
持できる。
【0031】以下、本発明の第2の実施例の線状陰極の
製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0032】図2は本発明の線状陰極の製造方法の第2
の実施例の説明図である。図2において、8は芯線、9
は巻線、10はオキサイドである。図2(a)はスパイ
ラル状に巻線を形成する前の芯線8である。芯線8は引
き抜き加工等により加工される。材質はタングステン、
レニウムタングステン、モリブデン等である。線径は直
径10μmから40μmが適している。
【0033】図2(b)は芯線8にスパイラル状に巻線
9を形成する工程である。巻線9の材質は芯線8と同様
にタングステン、レニウムタングステン、モリブデン等
である。線径は直径5μmから15μmが適している。
この巻線9は芯線8よりも細くし、芯線8の剛性の値よ
りも小さくしなければならない。巻線9の剛性が大きれ
ば芯線8にスパイラル状に巻線9を形成する際、芯線8
が巻線9に変形の影響を受けることになり波打つような
形状に仕上がることになる。芯線8に巻線9をスパイラ
ル状に形成した後、加熱処理を施し、スパイラル状態を
維持する。
【0034】図2(c)は芯線8と巻線9にオキサイド
10を塗布する工程である。電着法を用いて芯線8およ
び巻線9にオキサイド10を塗布する。この状態でカソ
ードを形成できる。その後、一対の部材11、12を所
定の位置に設定する。図2(d)は、図2(c)のA矢
視図である。
【0035】図2(e)は、芯線8に巻線9を形成し所
定の長さの巻線9を除去すると同時に所定の長さのオキ
サイド10を除去する工程である。
【0036】図2(c)で芯線8と巻線9にオキサイド
10を塗布した後、巻線9を一対の部材11、12で所
定の間隔で挟み押圧し、切り欠きを形成する。所定の間
隔は芯線8の直径より大きく、巻線9の直径を含む外径
よりも小さく形成したものである。一対の部材11、1
2にそれぞれ半円部を形成し重ね合わせることにより孔
13を形成し、巻線9の直径をD1、芯線8の直径をD
2、孔13の直径をD3とするとき、 D2 < D3 < D2+2×D1 の関係を満足する孔13に芯線8と巻線9を通過させる
ことにより押圧し巻線9の一部に切り欠きを形成する。
【0037】一対の部材11、12は支点を中心に開閉
する。まず支点を中心に一対の部材11、12を相対的
に開口する。芯線8に巻線9を形成し、オキサイド10
を塗布したカソードを一対の部材11、12の開口した
部分に設置する。その後、支点を中心に一対の部材1
1、12を閉じる。一対の部材11、12の一部分にそ
れぞれ半円部を形成し、重ね合わせることにより孔13
を形成する。閉じた場合、所定の寸法を有する孔13が
一対の部材11、12により所定の寸法を保持すること
ができる。
【0038】一対の部材11、12はカソードの巻線9
の一部に切り欠きを形成する。一対の部材11、12の
重なり部分は鋭利な形状の刃を有する場合が切り欠きを
形成しやすいが、平板であっても巻線8に切り欠きを形
成することができる。
【0039】図2(e)で一対の部材11、12を移動
させるか、カソードを移動させることにより巻線9を芯
線8から除去することができる。一対の部材11、12
により切り欠きを形成しているのでその状態で移動させ
ることで巻線9をほぼ完全に除去することができる。し
たがって巻線9に切り欠きを形成する際、芯線8に巻線
9を押圧することになり巻線9は芯線8に固定された状
態のままであり、巻線9の破断部分は芯線8から離れる
ことはなくオキサイド10も塗布された状態のまま保持
できる。
【0040】以下、本発明の第3の実施例の線状陰極の
製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0041】図3は本発明の第3の実施例の製造方法の
説明図である。図3において、14は芯線、15は巻
線、16はオキサイドである。図3(a)はスパイラル
状に巻線を形成する前の芯線14である。芯線14は引
き抜き加工等により加工される。材質はタングステン、
レニウムタングステン、モリブデン等である。線径は直
径10μmから40μmが適している。
【0042】図3(b)は芯線14にスパイラル状に巻
線15を形成する工程である。巻線15の材質は芯線1
4と同様にタングステン、レニウムタングステン、モリ
ブデン等である。線径は直径5μmから15μmが適し
ている。この巻線15は芯線14よりも細くし、芯線1
4の剛性の値よりも小さくしなければならない。巻線1
5の剛性が大きれば芯線14にスパイラル状に巻線15
を形成する際、芯線14が巻線15に変形の影響を受け
ることになり波打つような形状に仕上がることになる。
芯線14に巻線15をスパイラル状に形成した後、加熱
処理を施し、スパイラル状態を維持する。
【0043】図3(c)は芯線14と巻線15にオキサ
イド16を塗布する工程である。電着法を用いて芯線1
4および巻線15にオキサイド16を塗布する。この状
態でカソードを形成できる。その後、V字型の溝を有す
る部材17の溝の中の所定の位置に設定する。図3
(d)は、図3(c)のA矢視図である。
【0044】図3(e)は芯線14に巻線15を形成し
所定の長さの巻線15を除去すると同時に所定の長さの
オキサイド16を除去する工程である。
【0045】図3(c)で芯線14と巻線15にオキサ
イド16を塗布した後、芯線14と巻線15をV字型の
溝を有する部材17の溝の中の所定の位置に設定し、V
字型の溝を案内として押圧部材18により所定の間隔で
挟み押圧し、切り欠きを形成する。所定の間隔は芯線1
4の直径より大きく、巻線15の直径を含む外径よりも
小さく形成したものである。押圧部材18で閉じた場
合、所定の寸法の間隔を保持することができる。V字型
の溝を有する部材17の溝の中の所定の位置に設定し、
押圧部材18で押圧するとカソードの巻線15の一部に
切り欠きを形成することができる。V字型の溝を有する
部材17の溝の中の所定の位置と押圧部材18の重なり
部分は鋭利な形状の刃を有する場合が切り欠きを形成し
やすいが、平板であっても巻線15に切り欠きを形成す
ることができる。
【0046】図3(e)でV字型の溝を有する部材17
と押圧部材18を移動させるか、カソードを移動させる
ことにより所定の寸法の巻線15を芯線14から除去す
ることができる。V字型の溝を有する部材17と押圧部
材18により切り欠きを形成しているのでその状態で移
動させることで巻線15をほぼ完全に除去することがで
きる。したがって巻線15に切り欠きを形成する際、芯
線14に巻線15を押圧することになり巻線14は芯線
15に固定された状態のままであり、巻線15の破断部
分は芯線14から離れることはなくオキサイド16も塗
布された状態のまま保持できる。
【0047】以下、本発明の第4の実施例の線状陰極の
製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0048】図4は本発明の第4の実施例の説明図であ
る。図4において、19は芯線、20は巻線、21はオ
キサイドである。図4(a)はスパイラル状に巻線を形
成する前の芯線19である。芯線19は引き抜き加工等
により加工される。材質はタングステン、レニウムタン
グステン、モリブデン等である。線径は直径10μmか
ら40μmが適している。
【0049】図4(b)は芯線19にスパイラル状に巻
線20を形成する工程である。巻線20の材質は芯線1
9と同様にタングステン、レニウムタングステン、モリ
ブデン等である。線径は直径5μmから15μmが適し
ている。この巻線20は芯線19よりも細くし、芯線1
9の剛性の値よりも小さくしなければならない。巻線2
0の剛性が大きいならば芯線19にスパイラル状に巻線
20を形成する際、芯線19が巻線20に変形の影響を
受けることになり波打つような形状に仕上がることにな
る。芯線19に巻線20をスパイラル状に形成した後、
加熱処理を施し、スパイラル状態を維持する。
【0050】図4(c)は芯線19と巻線20にオキサ
イド21を塗布する工程である。電着法を用いて芯線1
9および巻線20にオキサイド21を塗布する。この状
態でカソードを形成できる。その後、凹型の溝部を設け
た部材22の溝部の中の所定の位置に設定する。図4
(d)は、図4(c)のA矢視図である。
【0051】図4(e)は芯線19に巻線20を形成し
所定の長さの巻線20を除去すると同時に所定の長さの
オキサイド21を除去する工程である。
【0052】図4(c)で芯線19と巻線20にオキサ
イド21を塗布した後、芯線19と巻線20を凹型の溝
部を設けた部材22の溝の中の所定の位置に設定し、研
削機構23より所定の寸法のみ送り、研削用の刃が巻線
20に接触し、巻線20の一部を摩耗する。巻線20は
芯線19に固定されているが、その一部を摩耗すること
により欠落しやい状態にすることができる。また研削機
構23の送りを制御することにより巻線20の一部分の
み摩耗することは容易にできる。
【0053】図4(e)で凹型の溝部を設けた部材22
とその上に押圧した研削機構23を移動させるか、カソ
ードを移動させることにより所定の寸法の巻線20を芯
線19から除去することができる。凹型の溝部を設けた
部材22と研削機構23により摩耗部分を形成している
のでその状態で移動させることで巻線20をほぼ完全に
除去することができる。したがって巻線20に切り欠き
を形成する際、芯線19に巻線20を押圧することにな
り巻線20は芯線19に固定された状態のままであり、
巻線20の破断部分は芯線19から離れることはなくオ
キサイド21も塗布された状態のまま保持できる。
【0054】以上の説明の様に本発明の線状陰極の製造
方法により製造された線状陰極について、図面を参照し
ながら説明する。
【0055】図5は本発明の実施例により得られた線状
陰極の取り付け状態を示す図である。図5において24
は芯線、25は巻線、26はオキサイドである。27は
カソードプレートで、芯線24と巻線25にオキサイド
26を塗布したカソードを支持する部材である。この当
接する部分のオキサイド26は剥されており、芯線24
が直接カソードプレートに接触している。ここのオキサ
イド26を剥すのは、他の部品の影響で放電するため、
その防止のためである。
【0056】カソードプレートの材質は、アルミナ、窒
化珪素、炭化珪素、硬質ガラス等のセラミックスであ
る。28は枕木で、芯線24と巻線25にオキサイド2
6を塗布したカソードを支持する部材である。カソード
の位置として、画面中央部はオキサイドが塗布されてい
るが、端面部はオキサイドが剥されている。芯金表面に
アルミナ溶射膜等を形成する。膜厚は30μmから20
0μm程度が適している。画面領域内に位置するカソー
ドは芯線24に巻線25をスパイラル状に形成した後、
オキサイド26が塗布されている。画面領域外に位置す
るカソードは芯線のみである。したがって、枕木28に
当接する芯線24には巻線25が無いため、巻線の断線
は生じない。また、カソードプレート27に当接する芯
線24には巻線が無いため、巻線の断線は生じない。そ
の結果、巻線の断線による破片の飛散の影響を受けるこ
とが無いので画質の劣化は生じない。
【0057】以上のように本実施例によれば、芯線24
と、巻線25と、オキサイド26とを備え、芯線24に
スパイラル状に巻線25を形成し、巻線25を形成した
箇所付近のみにオキサイド26を形成し、その両端部分
には巻線25およびオキサイド26が除去されたことを
特徴とする線状陰極を設けることにより、芯線の外径の
みでピッチが決定し、かつカソード支持基板およびカソ
ードプレートでの当接部分は芯線であるため巻線は断線
させることが無いということができる。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明により製造された線
状陰極では、画面領域内はオキサイドの剥がれがなく、
画面領域外は巻線を除去しているので巻線の外径でピッ
チが決まることになり、巻線の断線によりピッチが狂う
ことがなくなることになる。したがって芯線に形成した
スパイラル状の巻線が、画面領域外で断線することがな
いため、カソードの並列ピッチを所定の位置で保持でき
る。さらに巻線の断線による破断片が画面領域内に飛散
することなく、画質維持ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の線状陰極の製造方法の第1の実施例を
示す工程図
【図2】本発明の線状陰極の製造方法の第2の実施例を
示す工程図
【図3】本発明の線状陰極の製造方法の第3の実施例を
示す工程図
【図4】本発明の線状陰極の製造方法の第4の実施例を
示す工程図
【図5】本発明により得られた線状陰極の取り付け状態
【図6】従来の線状陰極の構成図
【図7】従来の画像表示装置の構成を示す断面図
【図8】従来の線状陰極の支持構成を示す部分平面図
【図9】従来の線状陰極の支持構成を示す斜視図
【図10】従来の線状陰極の支持構成を示す斜視図
【図11】従来の線状陰極の断面図
【符号の説明】
1 芯線 2 巻線 3 オキサイド 4 一対の部材 5 一対の部材 6 保持部材 7 支点 8 芯線 9 巻線 10 オキサイド 11 一対の部材 12 一対の部材 13 孔 14 芯線 15 巻線 16 オキサイド 17 V字型の溝を有する部材 18 押圧部材 19 芯線 20 巻線 21 オキサイド 22 凹型の溝部を設けた部材 23 研削機構 24 芯線 25 巻線 26 オキサイド 27 カソードプレート 28 枕木 29 ばね 30 芯線 31 巻線 32 オキサイド 33 カソードプレート 34 枕木 35 ばね 36 線状陰極部 37 固定座 37a 固定座 37b 固定座 38 背面電極 39a 絶縁支持体 39b 絶縁支持体 40 斜め溝 41 絶縁物 42 制御電極 43 支持板 43a 金属芯金 43b アルミナ溶射膜 44 背面板 45 線状カソード電極 46 金属芯線 47 金属巻線 48 電子放射物質

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯線と、巻線と、オキサイドとを備え、前
    記芯線にスパイラル状に前記巻線を形成した後前記オキ
    サイドを形成する工程と、前記巻線を一対の部材で所定
    の間隔で挟み押圧しかつ前記巻線に切り欠きを形成する
    工程と、前記一対の部材と前記芯線を相対的に移動させ
    前記巻線を除去する工程とからなることを特徴とする線
    状陰極の製造方法。
  2. 【請求項2】芯線と、巻線と、オキサイドとを備え、前
    記芯線にスパイラル状に前記巻線を形成した後前記オキ
    サイドを形成する工程と、一対の部材にそれぞれ半円部
    を形成し重ね合わせることにより孔を形成し、前記巻線
    の直径をD1、前記芯線の直径をD2、前記孔の直径を
    D3とするとき、 D2 < D3 < D2+2×D1 の関係を満足する前記孔に前記芯線と前記巻線を通過さ
    せることにより押圧し前記巻線の一部に切り欠きを形成
    する工程と、前記一対の部材と前記芯線を相対的に移動
    させ前記巻線を除去する工程とからなることを特徴とす
    る線状陰極の製造方法。
  3. 【請求項3】芯線と、巻線と、オキサイドとを備え、前
    記芯線にスパイラル状に前記巻線を形成した後前記オキ
    サイドを形成する工程と、前記巻線をV字型の溝を有す
    る部材に設置した後押圧部材で押圧し前記巻線に切り欠
    きを形成する工程と、前記部材と前記芯線を相対的に移
    動させ前記巻線を除去する工程とからなることを特徴と
    する線状陰極の製造方法。
  4. 【請求項4】芯線と、巻線と、オキサイドとを備え、前
    記芯線にスパイラル状に前記巻線を形成した後前記オキ
    サイドを形成する工程と、凹型の溝部を設けた部材に前
    記巻線と前記芯線を設置する工程と、前記溝部を設けた
    部材の上部方向に研削機構を設けて前記巻線の所定の量
    を摩耗させる工程と、前記部材と前記芯線を相対的に移
    動させ前記巻線を除去する工程とからなることを特徴と
    する線状陰極の製造方法。
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