JPH05223761A - 焼入検査方法 - Google Patents
焼入検査方法Info
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- JPH05223761A JPH05223761A JP4022757A JP2275792A JPH05223761A JP H05223761 A JPH05223761 A JP H05223761A JP 4022757 A JP4022757 A JP 4022757A JP 2275792 A JP2275792 A JP 2275792A JP H05223761 A JPH05223761 A JP H05223761A
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- G01B—MEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
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- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
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- C21D1/00—General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 中空及び中実品の、内周面や外周面における
焼入硬化層深さと焼入パターンを非破壊測定できる焼入
検査方法を提供することを目的としている。 【構成】 内周面または外周面の少なくとも一方を焼き
入れしてなる中空または中実部品の、焼入前と焼入後の
形状寸法変化量を測定した後、該寸法変化量を、予め求
めた良品の寸法変化量と所定アルゴリズムにより比較し
て、焼入状態を判定するようにして、複雑形状の部品
や、中空部品であっても、その焼入硬化層深さと焼入パ
ターンの良否を非破壊測定できるようにした。
焼入硬化層深さと焼入パターンを非破壊測定できる焼入
検査方法を提供することを目的としている。 【構成】 内周面または外周面の少なくとも一方を焼き
入れしてなる中空または中実部品の、焼入前と焼入後の
形状寸法変化量を測定した後、該寸法変化量を、予め求
めた良品の寸法変化量と所定アルゴリズムにより比較し
て、焼入状態を判定するようにして、複雑形状の部品
や、中空部品であっても、その焼入硬化層深さと焼入パ
ターンの良否を非破壊測定できるようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は焼入検査方法、特に、
内周面または外周面の少なくとも一方を高周波焼き入れ
してなる中空または中実部品の焼入深さや焼入パターン
を、非破壊検査するのに好適な焼入検査方法に関するも
のである。
内周面または外周面の少なくとも一方を高周波焼き入れ
してなる中空または中実部品の焼入深さや焼入パターン
を、非破壊検査するのに好適な焼入検査方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハブユニットの内外輪、等速ジ
ョイントのアウターレース、インナーレース、自動車用
シャフトなどの中空または中実部品では、内外周面の転
がり疲れ寿命の向上や耐磨耗性向上を目的として、高周
波による表面焼入処理を施すことが行われている。
ョイントのアウターレース、インナーレース、自動車用
シャフトなどの中空または中実部品では、内外周面の転
がり疲れ寿命の向上や耐磨耗性向上を目的として、高周
波による表面焼入処理を施すことが行われている。
【0003】この焼入程度の検査方法としては、例え
ば、 焼入による鋼の組織変化を磁気的性質の変化で検出し
て焼入深さを評価する方法(特公昭41−2435) 鋼の組織変化を超音波の音速変化で検出して焼入深さ
を評価する方法(特開昭53−32054) などが知られている。
ば、 焼入による鋼の組織変化を磁気的性質の変化で検出し
て焼入深さを評価する方法(特公昭41−2435) 鋼の組織変化を超音波の音速変化で検出して焼入深さ
を評価する方法(特開昭53−32054) などが知られている。
【0004】また、部品を加熱中に評価する方法とし
て、 表面焼入中の熱膨張を測定して焼入深さを評価する方
法(特公平2−23827)が知られている。
て、 表面焼入中の熱膨張を測定して焼入深さを評価する方
法(特公平2−23827)が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の焼入検査方
法のうち、の方法は、形状が単純な部品の外周面の
焼入評価ができるだけであり、部品形状が複雑であった
り、中空部品の内周面を対象とする場合の焼入評価には
適用できないという欠点があった。また、の方法は、
焼入処理プロセスの監視には有効ではあっても、冷却後
の焼入評価には適さないという欠点があった。また、焼
入硬化層の深さ分布を測定することもできないという問
題点があった。
法のうち、の方法は、形状が単純な部品の外周面の
焼入評価ができるだけであり、部品形状が複雑であった
り、中空部品の内周面を対象とする場合の焼入評価には
適用できないという欠点があった。また、の方法は、
焼入処理プロセスの監視には有効ではあっても、冷却後
の焼入評価には適さないという欠点があった。また、焼
入硬化層の深さ分布を測定することもできないという問
題点があった。
【0006】この発明は上記の点に鑑み、中空及び中実
品の、内周面や外周面における焼入硬化層深さと焼入パ
ターンを非破壊測定できる焼入検査方法を提供すること
を目的としている
品の、内周面や外周面における焼入硬化層深さと焼入パ
ターンを非破壊測定できる焼入検査方法を提供すること
を目的としている
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の焼入検査方法は、内周面または外周面の
少なくとも一方を焼き入れしてなる中空または中実部品
の、焼入前と焼入後の形状寸法変化量を測定した後、該
寸法変化量を、予め求めた良品の寸法変化量と所定アル
ゴリズムにより比較して、焼入状態を判定するようにし
て、複雑形状の部品や、中空部品であっても、その焼入
硬化層深さと焼入パターンの良否を非破壊測定できるよ
うにしたものである。
め、この発明の焼入検査方法は、内周面または外周面の
少なくとも一方を焼き入れしてなる中空または中実部品
の、焼入前と焼入後の形状寸法変化量を測定した後、該
寸法変化量を、予め求めた良品の寸法変化量と所定アル
ゴリズムにより比較して、焼入状態を判定するようにし
て、複雑形状の部品や、中空部品であっても、その焼入
硬化層深さと焼入パターンの良否を非破壊測定できるよ
うにしたものである。
【0008】
【作用】高周波焼入によって部品表面(中空及び中実品
の内、外周面)は、マルテンサイト変態を生じて膨張す
るため、部品各部の寸法は焼入の前後で変化する。この
寸法変化量をダイアルゲージなどの接触式寸法測定器
か、光学式非接触寸法測定器によって検出し、予め求め
ておいた良品の寸法変化量と比較する。
の内、外周面)は、マルテンサイト変態を生じて膨張す
るため、部品各部の寸法は焼入の前後で変化する。この
寸法変化量をダイアルゲージなどの接触式寸法測定器
か、光学式非接触寸法測定器によって検出し、予め求め
ておいた良品の寸法変化量と比較する。
【0009】この時、両寸法変化量は直接比較してもよ
いし、各測定寸法に適宜のアルゴリズム(例えば、体積
変化率や歪み量の算出)を経て比較してもよい。そし
て、適宜の検量線を基準として、この比較値を判定する
ことにより、対象部品の焼入状態の良否を判定すること
ができる。
いし、各測定寸法に適宜のアルゴリズム(例えば、体積
変化率や歪み量の算出)を経て比較してもよい。そし
て、適宜の検量線を基準として、この比較値を判定する
ことにより、対象部品の焼入状態の良否を判定すること
ができる。
【0010】
【実施例】以下、この発明を添付図面に示す一実施例に
基づいて説明する。図1は本願焼入検査方法のフローチ
ャート、図2は本願焼入検査方法に好適な寸法測定装置
の一例を示す断面図、図3は円筒状部材の焼入硬化層の
一例を示す断面図、図4は図3における焼入硬化層の境
界層近傍を示す図(200倍写真に基づく説明図。右側
の100%マルテンサイト組織に点在する小さなビッカ
ース圧痕が左側のマトリックス境界付近まで続いた後、
急に大きくなっている)、図5はカップ状部品の内周面
に焼入を行った例の断面図、図6は図5における内周面
の焼入硬化層深さと内径寸法変化量の関係を示す特性
図、図7はシャフト部品の外周面に焼入を行った例の断
面図、図8は図7における外周面の焼入硬化層深さと外
径寸法変化量の関係を示す特性図、図9は外周面の部分
焼入の例を示す断面図、図10は図9における焼入位置
と外形寸法変化量の関係を示す特性図、図11は内周面
の部分焼入の例を示す断面図、図12は図11における
焼入位置と内径寸法変化量の関係を示す特性図、図13
は図5のカップ状部品における焼入深さ比と外径歪みの
対応による検量線を示す特性図、図14は図7のシャフ
ト状部品における焼入深さ比と外径歪みの対応による検
量線を示す特性図である。
基づいて説明する。図1は本願焼入検査方法のフローチ
ャート、図2は本願焼入検査方法に好適な寸法測定装置
の一例を示す断面図、図3は円筒状部材の焼入硬化層の
一例を示す断面図、図4は図3における焼入硬化層の境
界層近傍を示す図(200倍写真に基づく説明図。右側
の100%マルテンサイト組織に点在する小さなビッカ
ース圧痕が左側のマトリックス境界付近まで続いた後、
急に大きくなっている)、図5はカップ状部品の内周面
に焼入を行った例の断面図、図6は図5における内周面
の焼入硬化層深さと内径寸法変化量の関係を示す特性
図、図7はシャフト部品の外周面に焼入を行った例の断
面図、図8は図7における外周面の焼入硬化層深さと外
径寸法変化量の関係を示す特性図、図9は外周面の部分
焼入の例を示す断面図、図10は図9における焼入位置
と外形寸法変化量の関係を示す特性図、図11は内周面
の部分焼入の例を示す断面図、図12は図11における
焼入位置と内径寸法変化量の関係を示す特性図、図13
は図5のカップ状部品における焼入深さ比と外径歪みの
対応による検量線を示す特性図、図14は図7のシャフ
ト状部品における焼入深さ比と外径歪みの対応による検
量線を示す特性図である。
【0011】本願方法に好適なワークの寸法測定装置1
00の一例を示す図2において、1はワーク台で、該ワ
ーク台1は、ワーク(加工物=被測定物)Wを位置決め
治具2を介して所定の位置に、所定の姿勢(中心軸をZ
軸に一致させた状態)で装着できるようになっている。
また、該ワーク台1は、ボールネジ3により上下動可能
に構成され、焼入位置に応じた焼入深さの変化を測定す
る際、ワークWをZ軸方向(上下方向)に移動できるよ
うになっている。ここで、ワーク台1をZ軸回りに回転
できるように、インデックステーブルで構成してもよ
い。
00の一例を示す図2において、1はワーク台で、該ワ
ーク台1は、ワーク(加工物=被測定物)Wを位置決め
治具2を介して所定の位置に、所定の姿勢(中心軸をZ
軸に一致させた状態)で装着できるようになっている。
また、該ワーク台1は、ボールネジ3により上下動可能
に構成され、焼入位置に応じた焼入深さの変化を測定す
る際、ワークWをZ軸方向(上下方向)に移動できるよ
うになっている。ここで、ワーク台1をZ軸回りに回転
できるように、インデックステーブルで構成してもよ
い。
【0012】4はダイアルゲージで、該ゲージ4はワー
ク台1上にセットされたワークWの中心軸に向けて水平
移動できるように構成されている。ここで、前記のよう
に、ワークWの取付け位置と姿勢は予め確定されている
から、該ゲージ4を前後進させるだけで、ワークWの外
径寸法は精密測定できるようになっている。尚、前記ワ
ークの寸法測定装置100は、ワークWの外径寸法を測
定できるような構成であれば、レーザ測長機などのよう
な非接触光学式測定装置であってもよいし、3次元測定
器のような接触式多点測定器などであってもよいことは
もちろんである。
ク台1上にセットされたワークWの中心軸に向けて水平
移動できるように構成されている。ここで、前記のよう
に、ワークWの取付け位置と姿勢は予め確定されている
から、該ゲージ4を前後進させるだけで、ワークWの外
径寸法は精密測定できるようになっている。尚、前記ワ
ークの寸法測定装置100は、ワークWの外径寸法を測
定できるような構成であれば、レーザ測長機などのよう
な非接触光学式測定装置であってもよいし、3次元測定
器のような接触式多点測定器などであってもよいことは
もちろんである。
【0013】このようなワーク寸法測定装置を使用すれ
ば、ワークの外径寸法は短時間で非破壊測定できるか
ら、焼入処理されたワークをオンラインで全数測定する
ことも可能である。そして、図1のフローチャートに従
って、焼入前後の寸法変化を測定すれば焼入品質を検査
することができる。即ち、まず、焼入前の製品につい
て、比較すべき外径または内径寸法を測定しておく。
(S0) 次に、 内周面または外周面の少なくとも一方を焼き入れされ
た中空または中実部品の外径寸法を、寸法測定装置10
0により精密測定する。(S1) 焼入前と焼入後の形状寸法変化量を測定する。(S
2) で測定した寸法変化量を、所定アルゴリズムで演算
処理する。(S3) の演算値を、予め求めた良品の値と比較し、所定の
検量線により、焼入状態の良否を判定する。(S4) ここで、各種部品に対する高周波焼入について説明す
る。
ば、ワークの外径寸法は短時間で非破壊測定できるか
ら、焼入処理されたワークをオンラインで全数測定する
ことも可能である。そして、図1のフローチャートに従
って、焼入前後の寸法変化を測定すれば焼入品質を検査
することができる。即ち、まず、焼入前の製品につい
て、比較すべき外径または内径寸法を測定しておく。
(S0) 次に、 内周面または外周面の少なくとも一方を焼き入れされ
た中空または中実部品の外径寸法を、寸法測定装置10
0により精密測定する。(S1) 焼入前と焼入後の形状寸法変化量を測定する。(S
2) で測定した寸法変化量を、所定アルゴリズムで演算
処理する。(S3) の演算値を、予め求めた良品の値と比較し、所定の
検量線により、焼入状態の良否を判定する。(S4) ここで、各種部品に対する高周波焼入について説明す
る。
【0014】図3はベアリング外輪の内周面に高周波焼
入を行った場合、図5はカップ状部品の内周面に焼入を
行った場合、図7は円柱状部材(シャフト)の外周面に
焼入を行った場合における硬化層をそれぞれ示す断面図
である。この焼入処理により、金属表面は、 数百μm〜十数mm程度 の深さまで硬化層を形成する。この硬化層(中・高炭素
鋼)は、マルテンサイト変態を生じ、図4の右側3分の
2領域のような組織を形成している。この領域は、基地
領域に比べてビッカース圧痕が小さく(すなわち、硬
く)なっている。
入を行った場合、図5はカップ状部品の内周面に焼入を
行った場合、図7は円柱状部材(シャフト)の外周面に
焼入を行った場合における硬化層をそれぞれ示す断面図
である。この焼入処理により、金属表面は、 数百μm〜十数mm程度 の深さまで硬化層を形成する。この硬化層(中・高炭素
鋼)は、マルテンサイト変態を生じ、図4の右側3分の
2領域のような組織を形成している。この領域は、基地
領域に比べてビッカース圧痕が小さく(すなわち、硬
く)なっている。
【0015】また、この焼入硬化層は、マルテンサイト
変態により膨張して、その寸法が変態前より数%程度伸
長している。即ち、内周面に焼入した図5のカップ状部
品の場合(焼入条件:93kHz,510V,830
A,428kW/sec,S53C,水焼入)、その内
径寸法変化量と焼入硬化層深さは、図6のように略直線
的な対応を示す。
変態により膨張して、その寸法が変態前より数%程度伸
長している。即ち、内周面に焼入した図5のカップ状部
品の場合(焼入条件:93kHz,510V,830
A,428kW/sec,S53C,水焼入)、その内
径寸法変化量と焼入硬化層深さは、図6のように略直線
的な対応を示す。
【0016】同様に、外周面に焼入した図7のシャフト
部品の場合も、その外径寸法変化量と焼入硬化層深さ
は、図8のように略直線的な対応を示す。従って、部品
の内径または外径を焼入前後に測定すれば、その寸法変
化量から焼入硬化層を正確に推定することができる。こ
の寸法変化量を、良好に焼入された標準品の数値と比較
すれば、その良否を容易に判定することが可能となる。
部品の場合も、その外径寸法変化量と焼入硬化層深さ
は、図8のように略直線的な対応を示す。従って、部品
の内径または外径を焼入前後に測定すれば、その寸法変
化量から焼入硬化層を正確に推定することができる。こ
の寸法変化量を、良好に焼入された標準品の数値と比較
すれば、その良否を容易に判定することが可能となる。
【0017】即ち、 ・焼入深さ不足 → 寸法変化過少 ・焼入深さ過剰 → 寸法変化過大 ・冷却不十分 → 寸法変化少または過少 ・未焼入(生品)→ 寸法変化無し といった対応関係が成立している。
【0018】しかも、この関係を利用した検査方法で
は、内径や外径の寸法測定技術は確定しており、正確か
つ迅速な測定が可能であるし、測定・判定作業は非破壊
で行える。このため、部品の全数検査を行い品質管理に
万全を期することができるようになる。また、図9のよ
うに外周面の部分焼入をした例の場合、焼入中心部から
の位置に応じて外径寸法変化量の分布をプロットすれ
ば、図10のように、過少、過大、適性の各焼入状態の
パターンを示す図を得ることができる。同様に、内周面
に部分焼入をした例の場合でも、焼入位置と内径寸法変
化量の関係から、図12のような焼入状態のパターンを
示す図を得ることができる。こうした特性を利用すれ
ば、焼入パターンの良否を非破壊測定することもでき
る。
は、内径や外径の寸法測定技術は確定しており、正確か
つ迅速な測定が可能であるし、測定・判定作業は非破壊
で行える。このため、部品の全数検査を行い品質管理に
万全を期することができるようになる。また、図9のよ
うに外周面の部分焼入をした例の場合、焼入中心部から
の位置に応じて外径寸法変化量の分布をプロットすれ
ば、図10のように、過少、過大、適性の各焼入状態の
パターンを示す図を得ることができる。同様に、内周面
に部分焼入をした例の場合でも、焼入位置と内径寸法変
化量の関係から、図12のような焼入状態のパターンを
示す図を得ることができる。こうした特性を利用すれ
ば、焼入パターンの良否を非破壊測定することもでき
る。
【0019】さて、前述の焼入深さの適性値と、焼入時
の寸法変化量は、部品の直径や肉厚(中空品の場合)に
応じて変わるものである。そこで、良品の特性範囲を決
定する際、これらの値を部品の直径(肉厚)で規格化
し、焼入深さ比と外径歪みに換算して比較することが望
ましい。即ち、図5のカップ状部品の場合、図13のよ
うな焼入深さ比と外径歪みの対応による検量線、図7の
シャフト状部品の場合、図14のような焼入深さ比と外
径歪みの対応による検量線を、それぞれ設定して判定す
れば、検査対象となる部品の寸法や形状にある程度の変
動があっても、統一した判定アルゴリズムを適用できる
ことになる。
の寸法変化量は、部品の直径や肉厚(中空品の場合)に
応じて変わるものである。そこで、良品の特性範囲を決
定する際、これらの値を部品の直径(肉厚)で規格化
し、焼入深さ比と外径歪みに換算して比較することが望
ましい。即ち、図5のカップ状部品の場合、図13のよ
うな焼入深さ比と外径歪みの対応による検量線、図7の
シャフト状部品の場合、図14のような焼入深さ比と外
径歪みの対応による検量線を、それぞれ設定して判定す
れば、検査対象となる部品の寸法や形状にある程度の変
動があっても、統一した判定アルゴリズムを適用できる
ことになる。
【0020】上記実施例において、焼入されたワークW
を寸法測定装置100のワーク台1上に載置し4その外
径をダイアルゲージ4で測定する。この時、ワークWの
測定位置の調整は、位置決め治具2とボールネジ3によ
って適宜行われる。次に、測定した外径寸法から焼入前
の外径寸法を引き算して寸法変化量を求め、さらにこの
値を焼入前外径寸法で除して、外径歪み量を算出する。
そして、この外径歪み量に対する焼入深さを、予め良品
に対して決定された特性図で判定して、適性範囲内であ
るかどうかを判定する。
を寸法測定装置100のワーク台1上に載置し4その外
径をダイアルゲージ4で測定する。この時、ワークWの
測定位置の調整は、位置決め治具2とボールネジ3によ
って適宜行われる。次に、測定した外径寸法から焼入前
の外径寸法を引き算して寸法変化量を求め、さらにこの
値を焼入前外径寸法で除して、外径歪み量を算出する。
そして、この外径歪み量に対する焼入深さを、予め良品
に対して決定された特性図で判定して、適性範囲内であ
るかどうかを判定する。
【0021】こうした検査方法は非破壊で、しかも迅速
に行えるので、必要に応じて焼入部品を全数検査しても
よい。尚、上記実施例において製品は、中・高炭素鋼か
らなるものであるとして説明したが、製品がスブ焼品で
あっても本願検査方法を適用できることはもちろんであ
る。
に行えるので、必要に応じて焼入部品を全数検査しても
よい。尚、上記実施例において製品は、中・高炭素鋼か
らなるものであるとして説明したが、製品がスブ焼品で
あっても本願検査方法を適用できることはもちろんであ
る。
【0022】
【発明の効果】上記のようにこの発明の焼入検査方法
は、内周面または外周面の少なくとも一方を焼き入れし
てなる中空または中実部品の、焼入前と焼入後の形状寸
法変化量を測定した後、該寸法変化量を、予め求めた良
品の寸法変化量と所定アルゴリズムにより比較して、焼
入状態を判定するようにしたことを特徴としているの
で、複雑形状の部品や、中空部品であっても、その焼入
硬化層深さと焼入パターンの良否を判定することができ
る。
は、内周面または外周面の少なくとも一方を焼き入れし
てなる中空または中実部品の、焼入前と焼入後の形状寸
法変化量を測定した後、該寸法変化量を、予め求めた良
品の寸法変化量と所定アルゴリズムにより比較して、焼
入状態を判定するようにしたことを特徴としているの
で、複雑形状の部品や、中空部品であっても、その焼入
硬化層深さと焼入パターンの良否を判定することができ
る。
【0023】しかもこの判定は、非破壊で迅速に行うこ
とができるから、焼入部品の全数検査が可能となり、品
質管理内容の飛躍的向上が実現するという優れた効果を
奏するものである。
とができるから、焼入部品の全数検査が可能となり、品
質管理内容の飛躍的向上が実現するという優れた効果を
奏するものである。
【図1】 図1は本願焼入検査方法のフローチャートで
ある。
ある。
【図2】 本願焼入検査方法における外形寸法測定装置
の一例を示す断面図である。
の一例を示す断面図である。
【図3】 円筒状部材の焼入硬化層の一例を示す断面図
である。
である。
【図4】 図3の部材の焼入硬化層の境界層近傍を示す
図(写真に基づく説明図)である。
図(写真に基づく説明図)である。
【図5】 カップ状部品の内周面に焼入を行った例の断
面図である。
面図である。
【図6】 図5における内周面の焼入硬化層深さと内径
寸法変化量の関係を示す特性図である。
寸法変化量の関係を示す特性図である。
【図7】 シャフト部品の外周面に焼入を行った例の断
面図である。
面図である。
【図8】 図7における外周面の焼入硬化層深さと外径
寸法変化量の関係を示す特性図である。
寸法変化量の関係を示す特性図である。
【図9】 外周面の部分焼入の例を示す断面図である。
【図10】 図9における焼入位置と外形寸法変化量の
関係を示す特性図である。
関係を示す特性図である。
【図11】 内周面の部分焼入の例を示す断面図であ
る。
る。
【図12】 図11における焼入位置と内径寸法変化量
の関係を示す特性図である。
の関係を示す特性図である。
【図13】 図5のカップ状部品における焼入深さ比と
外径歪みの対応による検量線を示す特性図である。
外径歪みの対応による検量線を示す特性図である。
【図14】 図7のシャフト状部品における焼入深さ比
と外径歪みの対応による検量線を示す特性図である。
と外径歪みの対応による検量線を示す特性図である。
1 ワーク台 2 位置決め治具 3 ボールネジ 4 ダイアルゲージ 100 寸法測長装置 W ワーク
Claims (1)
- 【請求項1】 内周面または外周面の少なくとも一方を
焼き入れ処理してなる中空または中実部品の、焼入前と
焼入後の形状寸法変化量を測定し、該寸法変化量を予め
測定済みの良品の寸法変化量と、所定アルゴリズムによ
り比較して、焼入状態を判定することを特徴とする焼入
検査方法。
Priority Applications (3)
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---|---|---|---|
JP4022757A JPH05223761A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 焼入検査方法 |
GB9302266A GB2263978B (en) | 1992-02-07 | 1993-02-05 | Quench-hardening testing method and apparatus |
US08/370,812 US5666287A (en) | 1992-02-07 | 1995-01-10 | Quench-hardening testing method and apparatus |
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JP4022757A JPH05223761A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | 焼入検査方法 |
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1993
- 1993-02-05 GB GB9302266A patent/GB2263978B/en not_active Expired - Fee Related
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US5666287A (en) | 1997-09-09 |
GB2263978A (en) | 1993-08-11 |
GB2263978B (en) | 1995-08-09 |
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