JPH0522354A - 光通信方式 - Google Patents
光通信方式Info
- Publication number
- JPH0522354A JPH0522354A JP3170935A JP17093591A JPH0522354A JP H0522354 A JPH0522354 A JP H0522354A JP 3170935 A JP3170935 A JP 3170935A JP 17093591 A JP17093591 A JP 17093591A JP H0522354 A JPH0522354 A JP H0522354A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- light
- detection
- phase
- delay
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
- Optical Communication System (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】スペクトルがコンパクトであるMSK信号に対
して位相/偏波ダイバーシティホモダイン受信機を構成
する。 【構成】送信側では信号をMSK変調し、受信側では受
信光信号を偏波分離し、各光信号を偏波の一致した局発
光でI−Q分離ホモダイン検波したのち、各検波電流を
2ビットの遅延検波をして加算する。 【効果】BPSKよりもスペクトルがコンパクトである
MSK信号に対して位相ダイバーシティ及び偏波ダイバ
ーシティが可能になる。
して位相/偏波ダイバーシティホモダイン受信機を構成
する。 【構成】送信側では信号をMSK変調し、受信側では受
信光信号を偏波分離し、各光信号を偏波の一致した局発
光でI−Q分離ホモダイン検波したのち、各検波電流を
2ビットの遅延検波をして加算する。 【効果】BPSKよりもスペクトルがコンパクトである
MSK信号に対して位相ダイバーシティ及び偏波ダイバ
ーシティが可能になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】光ファイバ通信は高度情報化社会
に要求される大容量伝送システムの担い手として、各国
の公衆網で利用されている。現在利用されている光伝送
方式はIM/DD(Intensity Modulation/Direct Det
ection)であり、1本の光ファイバ中には1組の送受信
機の信号のみが伝送されている。IM/DDでは日々高
まる大容量化の要求に対し、伝送速度の高速化で対応し
た。しかしIM/DDでは伝送容量の限界が伝送速度で
決まるため、光ファイバの分散特性による波形劣化や、
送受信機に用いられる電子回路の動作速度限界によって
伝送容量が制限され、現在ではその高速化も限界に近づ
きつつある。
に要求される大容量伝送システムの担い手として、各国
の公衆網で利用されている。現在利用されている光伝送
方式はIM/DD(Intensity Modulation/Direct Det
ection)であり、1本の光ファイバ中には1組の送受信
機の信号のみが伝送されている。IM/DDでは日々高
まる大容量化の要求に対し、伝送速度の高速化で対応し
た。しかしIM/DDでは伝送容量の限界が伝送速度で
決まるため、光ファイバの分散特性による波形劣化や、
送受信機に用いられる電子回路の動作速度限界によって
伝送容量が制限され、現在ではその高速化も限界に近づ
きつつある。
【0002】IM/DD以外の光伝送方式としてコヒー
レント光通信方式がある。この方式は光半導体レーザの
スペクトル純度の高い特性を活かし、光の周波数または
位相に情報を乗せて伝送するものである。コヒーレント
光通信方式によれば一つの信号の占める周波数帯域が狭
いため、異なる波長の信号を1本の光ファイバ中に多重
することで容量の拡大が可能である。この時1チャネル
あたりの伝送速度は低いため、光ファイバの分散特性に
よる波形歪や電子回路の動作速度による制限は受けな
い。
レント光通信方式がある。この方式は光半導体レーザの
スペクトル純度の高い特性を活かし、光の周波数または
位相に情報を乗せて伝送するものである。コヒーレント
光通信方式によれば一つの信号の占める周波数帯域が狭
いため、異なる波長の信号を1本の光ファイバ中に多重
することで容量の拡大が可能である。この時1チャネル
あたりの伝送速度は低いため、光ファイバの分散特性に
よる波形歪や電子回路の動作速度による制限は受けな
い。
【0003】コヒーレント光通信方式の受信機にはヘテ
ロダイン検波方式とホモダイン検波方式の2つがある。
前者は受信信号をそのキャリア周波数と異なる周波数の
局発光と合波して一度IF信号に変換するものであり、
後者は受信信号と同じ周波数の局発光で合波して直接ベ
ースバンド信号を取り出すものである。ヘテロダイン検
波方式では、受信機のIF帯に局発周波数と対称な位置
にある信号が折り返して来るため、信号間隔を余分に空
ける必要がある。従って周波数利用効率を上げるために
は周波数間隔を狭くすることができるホモダイン検波方
式が適している。
ロダイン検波方式とホモダイン検波方式の2つがある。
前者は受信信号をそのキャリア周波数と異なる周波数の
局発光と合波して一度IF信号に変換するものであり、
後者は受信信号と同じ周波数の局発光で合波して直接ベ
ースバンド信号を取り出すものである。ヘテロダイン検
波方式では、受信機のIF帯に局発周波数と対称な位置
にある信号が折り返して来るため、信号間隔を余分に空
ける必要がある。従って周波数利用効率を上げるために
は周波数間隔を狭くすることができるホモダイン検波方
式が適している。
【0004】本発明は光通信システムに係り、特にホモ
ダイン検波方式を用いる光通信方式に関する。
ダイン検波方式を用いる光通信方式に関する。
【0005】
【従来の技術】コヒーレント光通信では基本的に光の周
波数及び位相に情報を乗せる。ホモダイン検波方式では
光信号と局発光の合波時に検波する位相が決まるため、
局発光の位相を制御する必要がある。局発光制御として
はバランスドPLL(Phase−locked Loop)やコスタスル
ープを用いたPLLを用いた位相再生方式が用いられ
る。一方、位相再生を必要としないBPSK(Binary Ph
ase Shift Keying)に対するホモダイン検波方式として
「Electronics Letters 9th April 1987Vol.23
No.8,pp.377−378」に述べられている位相ダ
イバーシティ方式がある。これは光周波数軸上で直交す
るIチャネルとQチャネルをホモダイン検波し、1ビッ
トの遅延検波した後、合成することで位相に不感応な受
信機とするものである。この文献ではさらに、コヒーレ
ント光通信で問題になる信号光と局発光の偏波面の不一
致に対しても偏波ダイバーシティによって不感応な構成
を提案している。
波数及び位相に情報を乗せる。ホモダイン検波方式では
光信号と局発光の合波時に検波する位相が決まるため、
局発光の位相を制御する必要がある。局発光制御として
はバランスドPLL(Phase−locked Loop)やコスタスル
ープを用いたPLLを用いた位相再生方式が用いられ
る。一方、位相再生を必要としないBPSK(Binary Ph
ase Shift Keying)に対するホモダイン検波方式として
「Electronics Letters 9th April 1987Vol.23
No.8,pp.377−378」に述べられている位相ダ
イバーシティ方式がある。これは光周波数軸上で直交す
るIチャネルとQチャネルをホモダイン検波し、1ビッ
トの遅延検波した後、合成することで位相に不感応な受
信機とするものである。この文献ではさらに、コヒーレ
ント光通信で問題になる信号光と局発光の偏波面の不一
致に対しても偏波ダイバーシティによって不感応な構成
を提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の位
相ダイバシティ技術には以下の問題点がある。すなわち
提案されている方式はBPSKに対するものなので、信
号の占有帯域が大きいことである。BPSK伝送は変調
指数の小さいFSK(Frequency Shift Keying)よりも
広い帯域を必要とする。BPSKと比較して占有帯域の
狭いMSK(Mimimum Shift Keying)に対しては従来の
位相ダイバーシティ受信機でデータを再生することがで
きなかった。
相ダイバシティ技術には以下の問題点がある。すなわち
提案されている方式はBPSKに対するものなので、信
号の占有帯域が大きいことである。BPSK伝送は変調
指数の小さいFSK(Frequency Shift Keying)よりも
広い帯域を必要とする。BPSKと比較して占有帯域の
狭いMSK(Mimimum Shift Keying)に対しては従来の
位相ダイバーシティ受信機でデータを再生することがで
きなかった。
【0007】本発明の目的は占有帯域の狭いMSK信号
に対して位相再生の不要な光通信方式を提供することに
ある。また受信信号の偏波が変動しても安定して受信で
きる光通信方式を提供することにある。
に対して位相再生の不要な光通信方式を提供することに
ある。また受信信号の偏波が変動しても安定して受信で
きる光通信方式を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】受信機で受信光を2分岐
し、各々受信光を90°位相の異なる局発光でホモダイ
ン検波し、各出力を2ビット分の遅延時間を有する遅延
検波器で遅延検波した後、加算して受信機出力とする。
また、受信光を直交する2つの偏波に分離し、各々偏波
を2つに分岐し、90°位相の異なる偏波の一致した局
発光でホモダイン検波し、各出力を2ビットの遅延時間
を有する遅延検波器で遅延検波した後、加算して受信機
出力とする。
し、各々受信光を90°位相の異なる局発光でホモダイ
ン検波し、各出力を2ビット分の遅延時間を有する遅延
検波器で遅延検波した後、加算して受信機出力とする。
また、受信光を直交する2つの偏波に分離し、各々偏波
を2つに分岐し、90°位相の異なる偏波の一致した局
発光でホモダイン検波し、各出力を2ビットの遅延時間
を有する遅延検波器で遅延検波した後、加算して受信機
出力とする。
【0009】
【作用】本発明によれば受信信号と局発光の位相がずれ
ると遅延検波の出力波形は位相差に応じて変化するが、
各出力を加算した出力波形は位相差によらず一定にな
り、従って位相再生の不要なホモダイン検波が可能にな
る。また受信信号の偏波面が変動すると、それに応じて
各偏波の検波振幅は変化するが、その和の振幅は偏波変
動によらず一定になり、従って偏波制御の不要なホモダ
イン検波が可能になる。
ると遅延検波の出力波形は位相差に応じて変化するが、
各出力を加算した出力波形は位相差によらず一定にな
り、従って位相再生の不要なホモダイン検波が可能にな
る。また受信信号の偏波面が変動すると、それに応じて
各偏波の検波振幅は変化するが、その和の振幅は偏波変
動によらず一定になり、従って偏波制御の不要なホモダ
イン検波が可能になる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に述べる。
【0011】図1は本発明に基づく光ホモダイン受信機
の構成図である。1は局発用半導体レーザで受信光と同
じ周波数で発振している。2はオプティカル90゜ハイ
ブリッドでありその構成は「AEU,Vol.37,198
3,pp.203−206」や「IEEE Journal of Lightwa
ve Technology,Vol.7,No.5,1989,pp.794
−798」に詳しく述べられている。3はフォトディテ
クタであり、コヒーレント受信機では局発光と混合する
ことで見かけ上ゲインがあるのでPINフォトダイオー
ドで十分である。4はフォトカレントを増幅し電圧に変
換するためのアンプ、5は遅延時間2Tの遅延線であ
る。6はビットレート帯域幅のフィルタ、7はデータを
判定する識別器である。
の構成図である。1は局発用半導体レーザで受信光と同
じ周波数で発振している。2はオプティカル90゜ハイ
ブリッドでありその構成は「AEU,Vol.37,198
3,pp.203−206」や「IEEE Journal of Lightwa
ve Technology,Vol.7,No.5,1989,pp.794
−798」に詳しく述べられている。3はフォトディテ
クタであり、コヒーレント受信機では局発光と混合する
ことで見かけ上ゲインがあるのでPINフォトダイオー
ドで十分である。4はフォトカレントを増幅し電圧に変
換するためのアンプ、5は遅延時間2Tの遅延線であ
る。6はビットレート帯域幅のフィルタ、7はデータを
判定する識別器である。
【0012】次に受信機の動作を説明する。受信された
信号光と局発光はそれぞれオプティカル90゜ハイブリ
ッド2の2つのポートに入力される。ここで信号光と局
発光はともに直線偏波で、その偏波面は一致しているも
のとする。オプティカル90゜ハイブリッド2の出力で
は、信号光と局発光の位相差は90゜異なる。従って検
出信号である光パワーは信号光を90゜異なる軸で検波
した信号に相当し、これを慣例に従いIチャネル,Qチ
ャネルとする。I,Qポートの出力はそれぞれフォトデ
ィテクタ3で電流に変換され、アンプ4によって電圧信
号に変換され増幅された後、2つに分岐される。分岐さ
れた信号の一方は遅延線5によって2T遅延され、もう
一方の遅延されていない信号と乗積される。そしてIチ
ャネルとQチャネルの検波出力が加算された後、フィル
タ6によってフィルタリングされて識別器7によってデ
ータを再生される。
信号光と局発光はそれぞれオプティカル90゜ハイブリ
ッド2の2つのポートに入力される。ここで信号光と局
発光はともに直線偏波で、その偏波面は一致しているも
のとする。オプティカル90゜ハイブリッド2の出力で
は、信号光と局発光の位相差は90゜異なる。従って検
出信号である光パワーは信号光を90゜異なる軸で検波
した信号に相当し、これを慣例に従いIチャネル,Qチ
ャネルとする。I,Qポートの出力はそれぞれフォトデ
ィテクタ3で電流に変換され、アンプ4によって電圧信
号に変換され増幅された後、2つに分岐される。分岐さ
れた信号の一方は遅延線5によって2T遅延され、もう
一方の遅延されていない信号と乗積される。そしてIチ
ャネルとQチャネルの検波出力が加算された後、フィル
タ6によってフィルタリングされて識別器7によってデ
ータを再生される。
【0013】次に受信機の動作を数式を用いて説明す
る。送信信号が位相変調されていると仮定し、その等価
低域信号を複素表現を用いて数1で表す。
る。送信信号が位相変調されていると仮定し、その等価
低域信号を複素表現を用いて数1で表す。
【0014】
【数1】
【0015】受信光信号は複素電界を用いて数2で表さ
れる。
れる。
【0016】
【数2】
【0017】ωc はキャリア角周波数、Ps は受信光の
パワー、αは受信光の位相である。IチャネルとQチャ
ネルの局発光の複素電界はそれぞれ数3で表される。
パワー、αは受信光の位相である。IチャネルとQチャ
ネルの局発光の複素電界はそれぞれ数3で表される。
【0018】
【数3】
【0019】Pl は局発光のパワー、βは局発光の位相
である。オプティカル90゜ハイブリッド2の2つのポ
ートでは受信光と局発光の相対位相差の差が90°にな
る。数3のEtQ中のπ/2はQチャネルの位相がIチャ
ネルに対して90°進んでいることを示す。I,Qチャ
ネルの検波信号(電流)は数4で表される。
である。オプティカル90゜ハイブリッド2の2つのポ
ートでは受信光と局発光の相対位相差の差が90°にな
る。数3のEtQ中のπ/2はQチャネルの位相がIチャ
ネルに対して90°進んでいることを示す。I,Qチャ
ネルの検波信号(電流)は数4で表される。
【0020】
【数4】
【0021】eは電気素量、ηは量子効率、hはプラン
ク定数、νはキャリア周波数、φはα−βである。数4
においてデータ再生に必要な信号成分は第3項である。
従ってI,Qチャネルの信号成分を各々遅延検波した
後、加算した信号は数5で表される。
ク定数、νはキャリア周波数、φはα−βである。数4
においてデータ再生に必要な信号成分は第3項である。
従ってI,Qチャネルの信号成分を各々遅延検波した
後、加算した信号は数5で表される。
【0022】
【数5】
【0023】通常のI,Q軸を用いた変調信号で受信機
において数4中のφを0にしないと正しく送信信号を再
生することができない。そのため受信機にPLLなどを
用いて局発を制御し、φを0にする。しかしながら数5
はφに依存せず、送信信号の2T間での位相差ψ(t)に
対し、cosψ(t)を出力する。従って信号光と局発光の
位相制御は不要になり、位相ダイバーシティを実現でき
る。
において数4中のφを0にしないと正しく送信信号を再
生することができない。そのため受信機にPLLなどを
用いて局発を制御し、φを0にする。しかしながら数5
はφに依存せず、送信信号の2T間での位相差ψ(t)に
対し、cosψ(t)を出力する。従って信号光と局発光の
位相制御は不要になり、位相ダイバーシティを実現でき
る。
【0024】従来の位相ダイバーシティでは変調方式を
BPSKを用い、受信機の遅延時間をTとしていた。一
方、本発明では変調方式としてMSKを用い、受信機の
遅延時間を2Tとする。MSKはBPSKよりもスペク
トルがコンパクトな変調方式であり、周波数利用効率の
点で優れている。また変調度0.5のFSKとコンパチ
ブルであり、半導体レーザへの注入電流に変調をかける
ことで容易に変調できる。
BPSKを用い、受信機の遅延時間をTとしていた。一
方、本発明では変調方式としてMSKを用い、受信機の
遅延時間を2Tとする。MSKはBPSKよりもスペク
トルがコンパクトな変調方式であり、周波数利用効率の
点で優れている。また変調度0.5のFSKとコンパチ
ブルであり、半導体レーザへの注入電流に変調をかける
ことで容易に変調できる。
【0025】図2にMSKの送信時の信号点配置を示
す。8がI軸上の信号点、9がQ軸上の信号点である。
MSKは、データが“1”の時に位相が+π/2、
“0”の時に−π/2、T時間かけてシフトする。つま
り図2において現在の信号点を8aとすると、データ
“1”の場合は9aに遷移し、“0”の場合は9bに遷
移する。これはデータが“1”が周波数fc+Δfに
(Δf=1/4T)、データが“0”が周波数fc−Δ
fに対応する事を意味するので、変調指数0.5のFS
Kと同一である。
す。8がI軸上の信号点、9がQ軸上の信号点である。
MSKは、データが“1”の時に位相が+π/2、
“0”の時に−π/2、T時間かけてシフトする。つま
り図2において現在の信号点を8aとすると、データ
“1”の場合は9aに遷移し、“0”の場合は9bに遷
移する。これはデータが“1”が周波数fc+Δfに
(Δf=1/4T)、データが“0”が周波数fc−Δ
fに対応する事を意味するので、変調指数0.5のFS
Kと同一である。
【0026】MSKの信号点配置を1ビットおきにみ
る。t=0における信号点を8aとすると、t=2nT
(nは整数)では常に8aまたは8bの信号点に位置
し、t=(2n+1)Tでは常に9aまたは9bの信号点
に位置する。従って2ビット離れた信号点の位相差は常
に0かπである。図1に示す受信機のI,Q合成出力は
数5に示すように、受信信号と局発の位相差に依存せ
ず、送信信号の2T離れた位相差のみに依存し、信号点
では+1または−1を出力する。従ってMSK信号に対
して位相ダイバーシティが可能になった。
る。t=0における信号点を8aとすると、t=2nT
(nは整数)では常に8aまたは8bの信号点に位置
し、t=(2n+1)Tでは常に9aまたは9bの信号点
に位置する。従って2ビット離れた信号点の位相差は常
に0かπである。図1に示す受信機のI,Q合成出力は
数5に示すように、受信信号と局発の位相差に依存せ
ず、送信信号の2T離れた位相差のみに依存し、信号点
では+1または−1を出力する。従ってMSK信号に対
して位相ダイバーシティが可能になった。
【0027】図1はMSK位相ダイバーシティホモダイ
ン受信機の構成であるが、本発明は容易に偏波ダイバー
シティに拡張することができる。図3にMSK位相/偏
波ダイバーシティホモダイン受信機の構成を示す。10
は偏波ビームスプリッタであり、受信光を直交するP偏
波とS偏波に分離する。11は偏波面を保存する光分波
器で、局発光を2つに分岐する。局発レーザ1と偏波ビ
ームスプリッタ10と光分波器11とオプティカル90
゜ハイブリッド2の間は偏波保存ファイバで接続し、P
およびS偏波に対応する2つのオプティカル90゜ハイ
ブリッド2に信号光と局発光の偏波面を合致させて入力
する。それぞれの偏波に対するオプティカル90゜ハイ
ブリッド2から乗算器までの構成は図1の構成と同じで
あり、各乗算器の出力を加算してフィルタ6に入力し、
識別器7で判定する。
ン受信機の構成であるが、本発明は容易に偏波ダイバー
シティに拡張することができる。図3にMSK位相/偏
波ダイバーシティホモダイン受信機の構成を示す。10
は偏波ビームスプリッタであり、受信光を直交するP偏
波とS偏波に分離する。11は偏波面を保存する光分波
器で、局発光を2つに分岐する。局発レーザ1と偏波ビ
ームスプリッタ10と光分波器11とオプティカル90
゜ハイブリッド2の間は偏波保存ファイバで接続し、P
およびS偏波に対応する2つのオプティカル90゜ハイ
ブリッド2に信号光と局発光の偏波面を合致させて入力
する。それぞれの偏波に対するオプティカル90゜ハイ
ブリッド2から乗算器までの構成は図1の構成と同じで
あり、各乗算器の出力を加算してフィルタ6に入力し、
識別器7で判定する。
【0028】図3の受信機に光ファイバを通過した偏波
面が不定である光信号が入力した場合を考える。受信光
は偏波ビームスプリッタ2によって直交するP偏波とS
偏波に分離されるが、ここでのパワー比をcos^2(γ),
sin^2(γ)とする。図3のP,S偏波に対する各受信機
は既に示したように受信信号と局発の位相差に依存しな
い。ホモダイン検波されたPおよびSの信号振幅はそれ
ぞれcos(γ),sin(γ)に比例する。遅延乗算後の振幅は
それぞれcos^2(γ),sin^2(γ)に比例し、従って加算
出力はcos^2(γ)+sin^2(γ)=1となって受信偏波状
態によらない。このようにMSK位相/偏波ダイバーシ
ティホモダイン受信機を構成できる。
面が不定である光信号が入力した場合を考える。受信光
は偏波ビームスプリッタ2によって直交するP偏波とS
偏波に分離されるが、ここでのパワー比をcos^2(γ),
sin^2(γ)とする。図3のP,S偏波に対する各受信機
は既に示したように受信信号と局発の位相差に依存しな
い。ホモダイン検波されたPおよびSの信号振幅はそれ
ぞれcos(γ),sin(γ)に比例する。遅延乗算後の振幅は
それぞれcos^2(γ),sin^2(γ)に比例し、従って加算
出力はcos^2(γ)+sin^2(γ)=1となって受信偏波状
態によらない。このようにMSK位相/偏波ダイバーシ
ティホモダイン受信機を構成できる。
【0029】図4にMSK位相/偏波ダイバーシティホ
モダイン受信機の各部の波形例を示す。この例では偏波
および位相は受信機の基準軸と一致していないため、a
〜h点の波形はデータと異なるが、合成後のi点では波
形再生が正しく行われている。
モダイン受信機の各部の波形例を示す。この例では偏波
および位相は受信機の基準軸と一致していないため、a
〜h点の波形はデータと異なるが、合成後のi点では波
形再生が正しく行われている。
【0030】なお本発明では受信機で2ビットの遅延検
波をするので、送信の原データと受信機の出力データと
は異なる。そのために送信機でデータをエンコードして
送信するか、受信機で受信データをデコードする必要が
ある。そのための回路を図5に示す。12は1:2のデ
ータデマルチプレクサ、13は2:1のデータマルチプ
レクサであり、これらはビットレートのクロック14に
同期して動作する。データマルチプレクサ12で分岐さ
れた信号はそれぞれ2T(デマルチプレクスされたデー
タの1ビット)遅延し、XORによってデータ処理し、
データマルチプレクサ13によって多重化する。MSK
信号は1ビット遅延のヘテロダイン検波受信機でも受信
できるので、ヘテロダイン受信機と本発明の受信機を併
用する場合には受信機側にデコーダを付加する方が望ま
しい。
波をするので、送信の原データと受信機の出力データと
は異なる。そのために送信機でデータをエンコードして
送信するか、受信機で受信データをデコードする必要が
ある。そのための回路を図5に示す。12は1:2のデ
ータデマルチプレクサ、13は2:1のデータマルチプ
レクサであり、これらはビットレートのクロック14に
同期して動作する。データマルチプレクサ12で分岐さ
れた信号はそれぞれ2T(デマルチプレクスされたデー
タの1ビット)遅延し、XORによってデータ処理し、
データマルチプレクサ13によって多重化する。MSK
信号は1ビット遅延のヘテロダイン検波受信機でも受信
できるので、ヘテロダイン受信機と本発明の受信機を併
用する場合には受信機側にデコーダを付加する方が望ま
しい。
【0031】また本発明では遅延検波器の遅延時間を2
ビットとした。しかし遅延時間を2nビット(nは整
数)としても同様に位相/偏波ダイバーシティホモダイ
ン受信機を構成することができる。
ビットとした。しかし遅延時間を2nビット(nは整
数)としても同様に位相/偏波ダイバーシティホモダイ
ン受信機を構成することができる。
【0032】
【発明の効果】以上、本発明によればBPSKよりもス
ペクトルがコンパクトであるMSK信号に対して位相ダ
イバーシティ及び偏波ダイバーシティが可能になった。
ペクトルがコンパクトであるMSK信号に対して位相ダ
イバーシティ及び偏波ダイバーシティが可能になった。
【0033】またMSKは変調指数0.5 のFSKと同
じなので、従来の半導体レーザの注入電流に変調をかけ
る方法で容易に変調可能である。
じなので、従来の半導体レーザの注入電流に変調をかけ
る方法で容易に変調可能である。
【図1】本発明のMSK位相ダイバーシティホモダイン
受信機の構成を表す図。
受信機の構成を表す図。
【図2】MSKの信号点配置を表す図。
【図3】本発明のMSK位相/偏波ダイバーシティホモ
ダイン受信機の構成を表す図。
ダイン受信機の構成を表す図。
【図4】MSK位相/偏波ダイバーシティホモダイン受
信機の各部波形を表す図。
信機の各部波形を表す図。
【図5】本発明の通信方式に用いるデータエンコーダ/
デコーダの構成図。
デコーダの構成図。
1…局発用半導体レーザ、2…オプティカル90゜ハイ
ブリッド、3…フォトディテクタ、4…アンプ、5…遅
延線、6…フィルタ、7…識別器、8,9…信号点、1
0…偏波ビームスプリッタ、11…光分波器、12…
1:2データデマルチプレクサ、13…2:1データマ
ルチプレクサ、14…クロック。
ブリッド、3…フォトディテクタ、4…アンプ、5…遅
延線、6…フィルタ、7…識別器、8,9…信号点、1
0…偏波ビームスプリッタ、11…光分波器、12…
1:2データデマルチプレクサ、13…2:1データマ
ルチプレクサ、14…クロック。
Claims (3)
- 【請求項1】送信機において位相変調を行い、受信機に
おいてホモダイン検波を行う光通信方式において、 送信信号としてMSKを用い、 受信機では受信光を2分岐し、分岐した各々の受信光を
互いに90°位相の異なる局発光でホモダイン検波し、
各ホモダイン検波出力を2ビットの遅延時間を有する遅
延検波器で遅延検波した後、該遅延検波器出力を加算し
た信号からデータを判定することを特徴とする光通信方
式。 - 【請求項2】送信機において位相変調を行い、受信機に
おいてホモダイン検波を行う光通信方式において、 送信信号としてMSKを用い、 受信機では受信光を直交する2つの偏波に分離し、分離
した各々の偏波を2つに分岐し、偏波ごとに分岐した各
受信光を90°位相の異なる偏波の一致した局発光でホ
モダイン検波し、各ホモダイン検波出力を2ビットの遅
延時間を有する遅延検波器で遅延検波した後、該遅延検
波器出力を加算した信号からデータを判定することを特
徴とする光通信方式。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2の通信方式におい
て、 遅延検波器の遅延時間を2nビット(nは整数)とする
ことを特徴とする光通信方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3170935A JPH0522354A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 光通信方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3170935A JPH0522354A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 光通信方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0522354A true JPH0522354A (ja) | 1993-01-29 |
Family
ID=15914099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3170935A Pending JPH0522354A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 光通信方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0522354A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009540761A (ja) * | 2006-06-23 | 2009-11-19 | アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド | コヒーレントな偏波多重化光信号を受け取るためのシステムおよび方法 |
JP2011199657A (ja) * | 2010-03-19 | 2011-10-06 | National Institute Of Information & Communication Technology | 光msk変調/任意偏移量cpfskの光サンプリング復調方法 |
JP2018201118A (ja) * | 2017-05-26 | 2018-12-20 | 日本電信電話株式会社 | 光送受信システム |
JP2021043347A (ja) * | 2019-09-11 | 2021-03-18 | 住友電気工業株式会社 | 光モジュール |
US12030598B2 (en) | 2018-07-15 | 2024-07-09 | Aqua Marina Yachts (1995) Ltd. | System and method of controlling marine vessels |
-
1991
- 1991-07-11 JP JP3170935A patent/JPH0522354A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009540761A (ja) * | 2006-06-23 | 2009-11-19 | アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド | コヒーレントな偏波多重化光信号を受け取るためのシステムおよび方法 |
JP4944953B2 (ja) * | 2006-06-23 | 2012-06-06 | アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド | コヒーレントな偏波多重化光信号を受け取るためのシステムおよび方法 |
JP2011199657A (ja) * | 2010-03-19 | 2011-10-06 | National Institute Of Information & Communication Technology | 光msk変調/任意偏移量cpfskの光サンプリング復調方法 |
JP2018201118A (ja) * | 2017-05-26 | 2018-12-20 | 日本電信電話株式会社 | 光送受信システム |
US12030598B2 (en) | 2018-07-15 | 2024-07-09 | Aqua Marina Yachts (1995) Ltd. | System and method of controlling marine vessels |
JP2021043347A (ja) * | 2019-09-11 | 2021-03-18 | 住友電気工業株式会社 | 光モジュール |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5222103A (en) | Differential quadrature phase shift keying encoder for subcarrier systems | |
Davis et al. | Phase diversity techniques for coherent optical receivers | |
US8036541B2 (en) | Coherent optical receiver | |
US5355243A (en) | Direct detecting of optical PSK signals | |
US20060193399A1 (en) | Optical communication device | |
EP2250777B1 (en) | Phase control circuit and method for optical receivers | |
KR101382619B1 (ko) | 광 송신 장치 및 방법과 광 수신 장치 및 방법 | |
US7742699B2 (en) | Method and arrangement for the optical transmission of data signals via differential phase modulation in a polarization multiplex method | |
JP2820511B2 (ja) | コヒーレント光通信用偏波ダイバーシティ受信装置 | |
US6826371B1 (en) | Variable rate DPSK system architecture | |
JPH063512B2 (ja) | コヒーレント光通信用偏波ダイバーシティ光受信装置 | |
JPS61219234A (ja) | 光受信装置 | |
CN101931457B (zh) | 在卡尔曼滤波器控制下的光信号解调 | |
JPS63500067A (ja) | コヒ−レント光信号受信装置 | |
KR20160091910A (ko) | 편광-독립적 코히어런트 광 수신기 | |
US5146359A (en) | Double-stage phase-diversity receiver | |
JPH0478235A (ja) | 直接変調psk伝送システム並びに該システムにおける自動周波数制御方法、復調方法及び位相雑音抑圧方法 | |
US7609974B2 (en) | Data transmission method and a system thereof | |
JPH01117434A (ja) | 4値fsk光通信方式 | |
US20040141222A1 (en) | Optical phase multi-level modulation method and apparatus, and error control method | |
CN114430298B (zh) | 基于直接调制的多制式兼容空间激光通信方法及系统 | |
JP5633876B2 (ja) | コヒーレント光時分割多重信号の復調方式 | |
JPH0522354A (ja) | 光通信方式 | |
US8165477B2 (en) | Light receiving apparatus using DQPSK demodulation method, and DQPSK demodulation method | |
EP1128593A2 (en) | Optical receiver |