JPH05222219A - ポリイミドフィルム及びその製造方法 - Google Patents

ポリイミドフィルム及びその製造方法

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JPH05222219A
JPH05222219A JP5733792A JP5733792A JPH05222219A JP H05222219 A JPH05222219 A JP H05222219A JP 5733792 A JP5733792 A JP 5733792A JP 5733792 A JP5733792 A JP 5733792A JP H05222219 A JPH05222219 A JP H05222219A
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polyimide film
film
polyimide
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dianhydride
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義秀 大成
Hisanori Mizuguchi
寿則 水口
Kosaku Nagano
広作 永野
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    • HELECTRICITY
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    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/381Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by special treatment of the substrate

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリイミドフィルムとたとえば銅箔とをポリ
イミド系の接着剤により接着するにあたり、ポリイミド
フィルムの接着性を改善することにある。 【構成】 一般式(1) 化1と一般式(2) 化2とにより表
される構造単位を1分子中に有するポリイミドにより成
形されたポリイミドフィルムにプラズマ処理を施した。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリイミドフィルムに関
し、特に接着性が改良されたポリイミドフィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドフィルムは耐熱性、耐寒性、
耐薬品性、電気絶縁性、機械的強度などの優れた諸特性
を有することが知られており、電線の電気絶縁材、断熱
材、フレキシブルプリント配線板(FPC)のベースフ
ィルム、ICのテープオートメーティッドボンディング
(TAB)用キャリアテープのベースフィルム、ICの
リードフレーム固定用テープなどに広く利用されてい
る。このうち、FPC、TAB用キャリアテープ、リー
ドフレーム固定用テープなどの用途においては、通常、
種々の接着剤を介してポリイミドフィルムと銅箔とが接
着されて用いられている。ところが、ポリイミドフィル
ムはその化学構造及び高度な耐薬品(溶剤)安定性によ
り、銅箔との接着性が不十分な場合が多いことから、現
状ではポリイミドフィルムに後処理として各種の表面処
理(たとえばアルカリ処理、カップリング剤塗布処理、
サンドブラスト処理、コロナ放電処理、プラズマ処理な
ど)を施した後、接着している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリイミドフィルムの
表面処理におけるたとえばアルカリ処理、カップリング
剤塗布処理、サンドブラスト処理などはフィルムの製膜
後、アルカリ処理などの各処理を施した後、更に、洗
浄、乾燥などの別工程を要することから、生産性、安定
性、コストの面だけでなく、環境保全面でも問題を含ん
でいる。一方、コロナ放電処理、プラズマ処理は従来、
紙、プラスチックスなどの表面への印刷性を改善するこ
とを中心に行われて来たものである。そして、周知のご
とく、その装置の簡便さからフィルム製膜装置への組み
込み(インライン化)も可能であり、前述の後処理に比
較し有利な処理である。
【0004】このため、本発明者らはポリイミドフィル
ムに対する接着性を改善するためにコロナ放電処理を検
討した結果、原料の異なる種々のポリイミドフィルムに
おいて、コロナ放電処理により若干の接着性の改善が認
められた。しかし、接着剤としてポリイミド系の接着剤
を用いた場合には接着性の改善は全く認められず、実用
的な処理として問題のあることを見出した。
【0005】更に、本発明者らはポリイミドフィルムに
対する接着性を改善するためにプラズマ処理を検討した
結果、通常のポリイミドフィルム、すなわちピロメリッ
ト酸二無水物と4、4′−ジアミノジフェニルエーテル
とを原料とするポリイミドフィルム、及びビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンとを
原料とするポリイミドフィルムなどにおいては、プラズ
マ処理をすることにより若干、接着性が改善するのが認
められた。しかし、同様に、接着剤としてポリイミド系
の接着剤を用いた場合には接着性の改善は全く認められ
ず、実用的な処理として問題のあることを見出した。
【0006】そこで、本発明者らは上記問題を解決する
ために鋭意研究を重ねた結果、ある特定の構造単位を有
するポリイミドフィルムにプラズマ処理を施すことによ
り、実用的に充分な接着性の改善されたポリイミドフィ
ルムを提供できることを見出し、本発明に至ったのであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るポリイミド
フィルムの要旨とするところは、一般式(1) 化3と一般
式(2) 化4とにより表される構造単位を1分子中に有す
るポリイミドにより成形されたフィルムにプラズマ処理
が施されていることにある。
【化3】
【化4】 (式中、Rは4価の有機基である。)
【0008】かかる本発明のポリイミドフィルムにおい
て、前記プラズマ処理における雰囲気ガスがテトラフル
オルメタン、酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素及びこ
れらの混合気体から選ばれたガスであることにある。
【0009】次に、本発明に係るポリイミドフィルムの
製造方法の要旨とするところは、有機テトラカルボン酸
二無水物と、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル及
びパラフェニレンジアミンとから生成されるポリアミド
酸をフィルム状に成形するとともにポリイミドに転化さ
せてポリイミドフィルムを製造した後、該ポリイミドフ
ィルムにプラズマ処理を施すことにある。
【0010】また、かかるポリイミドフィルムの製造方
法において、前記4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ルとパラフェニレンジアミンとの添加割合がモル比で1
0:1〜1:5、より好ましくは5:1〜1:1である
ことにある。
【0011】
【作用】本発明者らは上記のある特定の分子構造を有す
るポリイミドフィルムにプラズマ処理を施すことによ
り、高接着性のフィルムを得ることを見出したのであ
る。しかし、そのメカニズムは必ずしも明確ではなく、
本発明で用いた特定の分子構造を有するポリイミドフィ
ルムの表面が他の分子構造のポリイミドフィルムと比較
し、その特殊な分子構造を有することに起因してプラズ
マ処理によって改質され易いことにより、本発明の効果
が奏されるものと推定される。
【0012】かかる本発明のポリイミドフィルムは有機
テトラカルボン酸二無水物と、4,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル及びパラフェニレンジアミンとから生成
されるポリアミド酸を転化させて得られる。ここで、
4,4′−ジアミノジフェニルエーテルとパラフェニレ
ンジアミンの添加割合は任意に設定し得るものである
が、好ましくはモル比で10:1〜1:5、より好まし
くは5:1〜1:1であるのが好ましい。本発明に係る
ポリイミドフィルムが用いられる一例であるフレキシブ
ルプリント配線板などにおいては、曲げて使用する時、
硬すぎず且つ柔らかすぎないフィルムが好ましい。一
方、パラフェニレンジアミンの添加割合が多いとポリイ
ミドフィルムは硬くなり、逆に少なくなるとポリイミド
フィルムは柔らかくなる。したがって、かかる添加割合
の範囲にあるとき、上記条件に適合したポリイミドフィ
ルムを得ることができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明に係るポリイミドフィルムの実
施例を詳細に説明する。本発明において、先ず、プラズ
マ処理に供するポリイミドフィルムは、一般式(3) 化5
【化5】 (式中、Rは4価の有機基である。)で表されるたとえ
ばピロメリット酸二無水物などの有機テトラカルボン酸
二無水物と、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル及
びパラフェニレンジアミンとを原料として用いることに
より得られる一般式(1) と一般式(2) とで表される構造
単位を1分子中に有するポリイミドフィルムである。す
なわち、かかるポリイミドフィルムは、有機ジアミンで
ある4,4′−ジアミノジフェニルエーテル及びパラフ
ェニレンジアミンを有機溶媒に溶解させた溶液と、一般
式(3) で表される有機テトラカルボン酸二無水物とを反
応させて得られたポリイミド前駆体であるポリアミド酸
の有機溶媒溶液を公知の製膜法によりフィルム状に成形
した後、公知のポリアミド酸重合法により脱水閉環させ
て得られる。
【0014】ここで、一般式(1) 、一般式(2) 及び一般
式(3) 中の4価の有機基Rは脂肪族基又は化6
【化6】 (式中、R1 及びR2 はそれぞれ水素原子又はメチル基
である。)から選ばれる有機基である。
【0015】また、上記一般式(3) で表される有機テト
ラカルボン酸二無水物の具体例として、ピロメリット酸
二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,
5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,
3′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,
5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、2,2−
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二
無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸
二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エー
テル二無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,5,8−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3
−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、
ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無
水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン
二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン
酸二無水物、3,4,3′,4′−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物などの他、これらの2種以上の混
合物が挙げられる。それらのうちでは特にピロメリット
酸二無水物などが好ましい。
【0016】有機ジアミンのうち本発明に用いられる
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル又はパラフェニ
レンジアミンは有機溶媒に溶解させて用いられる。4,
4′−ジアミノジフェニルエーテルとパラフェニレンジ
アミンは予めそれぞれの所定量を有機溶媒に溶解させて
おき、その溶液に有機テトラカルボン酸二無水物を添加
して、所定の粘度を有するポリアミド酸溶液を得ても良
いが、4,4′−ジアミノジフェニルエーテルとパラフ
ェニレンジアミンのうちいずれか一方を有機溶媒に溶解
させておき、この溶液に有機テトラカルボン酸二無水物
を添加して攪拌した後、他方の有機ジアミンを添加して
所定の粘度を有するポリアミド酸溶液を得るようにして
も良い。
【0017】ここで、4,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテルとパラフェニレンジアミンの添加割合は特に限定
されるものではなく、少なくとも両者が添加されている
ことを要する。ただし、4,4′−ジアミノジフェニル
エーテルとパラフェニレンジアミンの添加割合は、パラ
フェニレンジアミンの添加割合が多くなるとポリイミド
フィルムは硬くなり、逆にパラフェニレンジアミンの添
加割合が少なくなるとポリイミドフィルムは柔らかくな
る。このため、ポリイミドフィルムの用途に応じて両者
の添加割合を設定するのが好ましい。たとえば、得られ
たポリイミドフィルムをフレキシブルプリント配線板な
どに用いる場合、フィルムの特性として硬すぎず且つ柔
らかすぎないのが好ましく、かかる条件に適合するポリ
イミドフィルムを得るには、4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテルとパラフェニレンジアミンの添加割合が1
0:1〜1:5、より好ましくは5:1〜1:1の範囲
にあるのが好ましい。
【0018】本発明に用いられる有機溶媒はたとえば、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジ
エチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセト
アミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホル
アミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホ
ンなどの他、これらの2種以上の混合物、あるいはこれ
らの溶媒とベンゼン、トルエン、キシレン、ベンゾニト
リル、ジオキサン、シクロヘキサンなどとを適宜混合さ
せたものなどが挙げられる。それらのうちで、4,4′
−ジアミノジフェニルエーテル及びパラフェニレンジア
ミンに対して良好な溶媒であるとともに上記一般式(3)
で表される有機テトラカルボン酸二無水物及び生成する
ポリアミド酸に対しても良好な溶媒であることが必要で
あることから、特にN,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、N−メチル−2−ピロリドン又はこれらの2種以上
の混合物が好ましく、更に有機極性溶媒がより好まし
い。
【0019】4,4′−ジアミノジフェニルエーテル及
びパラフェニレンジアミンと上記一般式(3) で表される
有機テトラカルボン酸二無水物とから得られたポリアミ
ド酸を公知の重合法により重合させてポリイミドに転化
させる。ポリアミド酸をポリイミドに転化させる方法は
たとえばポリアミド酸を加熱して脱水閉環させたり、脱
水閉環剤又は脱水閉環剤と触媒をポリアミド酸溶液に添
加して化学的に脱水閉環させたり、あるいはこれらを組
み合わせて脱水閉環させる方法が、通常用いられる。な
お、得られるポリイミドフィルムの機械的性質などを更
に改善するために、種々の添加剤をポリアミド酸溶液に
加えても良く、何ら限定されるものではない。
【0020】ここで、脱水閉環剤としては、たとえば有
機カルボン酸無水物、N,N′−ジアルキルカルボジイ
ミド類、低級脂肪酸ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪
酸ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪酸無水物、アリル
ホスホン酸ジハロゲン化物などの他、これらの混合物が
挙げられる。それらのうちでは特に無水酢酸が好まし
く、その他好ましい脱水閉環剤としてはケテンや安息香
酸無水物などが挙げられる。また、触媒としては、ピリ
ジン、イソキノリン又は第三級アミン類が挙げられる。
その具体例として、3,4−ルチジン、3,5−ルチジ
ン、4−メチルピリジン、4−イソプロピルピリジン、
N−ジメチルベンジルアミン、4−ベンジルピリジン又
は4−ジメチルドデシルアミン、ピコリン類、トリエチ
ルアミンなどが挙げられる。それらのうちではイソキノ
リンが特に好ましい。
【0021】得られたポリイミド前駆体であるポリアミ
ド酸の溶液は粘性が高いことから、通常キャスティング
ドラムあるいはエンドレスベルトの上にポリアミド酸溶
液をフィルム状に押出しあるいは流延塗布し、そのドラ
ム又はベルトの上で脱水閉環させてポリイミドに転化さ
せる。ポリイミドに転化させられたフィルムを少なくと
も自己支持性を備える程度に硬化させた後、そのポリイ
ミドフィルムをドラムあるいはベルトから剥離して、ポ
リイミドフィルムを製造する。製造されたポリイミドフ
ィルムは更に必要に応じて熱処理などが施され、安定な
ポリイミドフィルムにして、用いられる。
【0022】次に、本発明におけるプラズマ処理の方法
はグロー放電などの公知の方法が採用される。また、プ
ラズマ処理の条件は任意に選択することが可能である
が、グロー放電によるプラズマ処理の場合、放電出力2
0〜2000W・min/m2 、圧力1Torr以下が好まし
い。プラズマ処理の雰囲気ガスも任意に選択することが
可能であるが、好ましくはテトラフルオルメタンCF4
酸素、窒素、アルゴン、二酸化炭素又はこれらの2種以
上の混合気体など、非反応性ガスあるいは反応性ガスが
採用される。プラズマ処理はポリイミドフィルムの片面
にのみ施しても良いが、両面に施しておいても良く、何
ら限定されない。また、プラズマ処理を施した後、ポリ
イミドフィルムに帯電した静電気を除去するように、静
電気とは逆極性のイオンをフィルム表面に当てても良
い。
【0023】次に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0024】実施例におけるポリアミド酸の粘度はB型
粘度計での測定による。また、本発明における接着強度
はIPC−FC−241Aの方法に基づき、ポリイミド
フィルムと銅箔とを公知の熱可塑性ポリイミド接着剤で
接着し、硬質板上にフィルム面を固定し測定した。
【0025】実施例 1 N,N−ジメチルホルムアミド815gにODA(4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル)70.28gを溶
解し、これにPMDA(ピロメリット酸二無水物)10
2.07gを添加して1時間攪拌した後、p−PDA
(パラフェニレンジアミン)約12.65gを加え、粘
度を2500poise に調整したポリアミド酸溶液を得
た。添加した有機ジアミンのモル比はODA:p−PD
A=3:1である。このポリアミド酸溶液を用い、公知
の方法により厚み25μmのポリイミドフィルムを得
た。
【0026】得られたポリイミドフィルムにプラズマ処
理を、気圧10-1Torr、アルゴン雰囲気下で放電出力1
000W・min/m2 のグロー放電により施した。得られ
たフィルムの接着強度は表1に示す通りであった。
【0027】実施例 2 N,N−ジメチルホルムアミド815gにODA(4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル)63.70gを溶
解し、これにPMDA(ピロメリット酸二無水物)10
4.09gを添加して1時間攪拌した後、p−PDA
(パラフェニレンジアミン)約17.20gを加え、粘
度を2500poise に調整したポリアミド酸溶液を得
た。添加した有機ジアミンのモル比はODA:p−PD
A=2:1である。このポリアミド酸溶液を用い、公知
の方法により厚み25μmのポリイミドフィルムを得
た。
【0028】得られたポリイミドフィルムにプラズマ処
理を、気圧10-1Torr、アルゴン雰囲気下で放電出力1
000W・min/m2 のグロー放電により施した。得られ
たフィルムの接着強度は表1に示す通りであった。
【表1】
【0029】比較例 1 実施例1と同様にして、厚み25μmのポリイミドフィ
ルムを得た。但し、プラズマ処理は施さなかった。得ら
れたフィルムの接着強度は表1に示す通りであり、実施
例1と比較して大幅に劣っていた。
【0030】比較例 2 実施例2と同様にして、厚み25μmのポリイミドフィ
ルムを得た。但し、プラズマ処理は施さなかった。得ら
れたフィルムの接着強度は表1に示す通りであり、実施
例2と比較して大幅に劣っていた。
【0031】比較例 3 N,N−ジメチルホルムアミド815gにODA(4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル)88.37gを溶
解し、これにPMDA(ピロメリット酸二無水物)9
4.33gを添加して、粘度を2500poise に調整し
たポリアミド酸溶液を得た。このポリアミド酸溶液を用
い、公知の方法により厚み25μmのポリイミドフィル
ムを得た。得られたフィルムの接着強度は表1に示す通
りであった。
【0032】比較例 4 比較例3と同様にして、厚み25μmのポリイミドフィ
ルムを得た。得られたポリイミドフィルムにプラズマ処
理を、気圧10-1Torr、アルゴン雰囲気下で放電出力1
000W・min/m2 のグロー放電により施した。得られ
たフィルムの接着強度は表1に示す通りであった。比較
例3と比較して接着強度が若干改善されたが、p−PD
Aを添加した実施例1や実施例2と比較して接着強度が
大幅に劣っていた。
【0033】比較例 5 N,N−ジメチルホルムアミド815gにp−PDA4
4.58gを溶解し、これにビフェニルテトラカルボン
酸二無水物129.45gを添加して、粘度を2500
poise に調整したポリアミド酸溶液を得た。このポリア
ミド酸溶液を用い、公知の方法により厚み25μmのポ
リイミドフィルムを得た。得られたフィルムの接着強度
は表1に示す通りであった。
【0034】比較例 6 比較例5と同様にして、厚み25μmのポリイミドフィ
ルムを得た。得られたポリイミドフィルムにプラズマ処
理を、気圧10-1Torr、アルゴン雰囲気下で放電出力1
000W・min/m2 のグロー放電により施した。得られ
たフィルムの接着強度は表1に示す通りであった。比較
例5と比較して接着強度が若干改善されたが、ODAを
添加した実施例1や実施例2と比較して接着強度が大幅
に劣っていた。
【0035】
【発明の効果】表1から明らかな通り、本発明によるポ
リイミドフィルムは、プラズマ処理を施さないフィルム
及び他の分子構造のポリイミドフィルムに対し、接着性
が顕著に向上する。したがって、フレキシブルプリント
配線板への用途など、広い分野で好適に使用できる。
【0036】また、かかるポリイミドフィルムを4,
4′−ジアミノジフェニルエーテルとパラフェニレンジ
アミンとの添加割合がモル比で10:1〜1:5、より
好ましくは5:1〜1:1の範囲に設定して製造するこ
とにより、フレキシブルプリント配線板などにとって硬
すぎず且つ柔らかすぎない最適の特性を備えたポリイミ
ドフィルムを製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 化1と一般式(2) 化2とによ
    り表される構造単位を1分子中に有するポリイミドによ
    り成形されたフィルムにプラズマ処理が施されているこ
    とを特徴とするポリイミドフィルム。 【化1】 【化2】 (式中、Rは4価の有機基である。)
  2. 【請求項2】 前記プラズマ処理における雰囲気ガスが
    テトラフルオルメタン、酸素、窒素、アルゴン、二酸化
    炭素及びこれらの混合気体から選ばれるガスであること
    を特徴とする請求項1に記載するポリイミドフィルム。
  3. 【請求項3】 有機テトラカルボン酸二無水物と、4,
    4′−ジアミノジフェニルエーテル及びパラフェニレン
    ジアミンとから生成されるポリアミド酸をフィルム状に
    成形するとともにポリイミドに転化させてポリイミドフ
    ィルムを製造した後、該ポリイミドフィルムにプラズマ
    処理を施すことを特徴とするポリイミドフィルムの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記4,4′−ジアミノジフェニルエー
    テルとパラフェニレンジアミンとの添加割合がモル比で
    10:1〜1:5、より好ましくは5:1〜1:1であ
    ることを特徴とする請求項3に記載するポリイミドフィ
    ルムの製造方法。
JP4057337A 1992-02-10 1992-02-10 ポリイミドフィルム及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2889976B2 (ja)

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