JPH05221905A - 不活性担体上のフルオロカーボンスルホン酸重合体を用いるアルキル第三級アルキルエーテルの合成方法 - Google Patents

不活性担体上のフルオロカーボンスルホン酸重合体を用いるアルキル第三級アルキルエーテルの合成方法

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JPH05221905A
JPH05221905A JP4307833A JP30783392A JPH05221905A JP H05221905 A JPH05221905 A JP H05221905A JP 4307833 A JP4307833 A JP 4307833A JP 30783392 A JP30783392 A JP 30783392A JP H05221905 A JPH05221905 A JP H05221905A
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tert
catalyst
alcohol
sulfonic acid
compd
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JP4307833A
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John F Knifton
ジョン・フレデリック・ナイフトン
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Texaco Chemical Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C41/00Preparation of ethers; Preparation of compounds having groups, groups or groups
    • C07C41/01Preparation of ethers
    • C07C41/09Preparation of ethers by dehydration of compounds containing hydroxy groups

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 触媒の存在下に第三級アルコールと第一級ア
ルコールとからアルキル第三級アルキルエーテルを製造
する方法であって、触媒として、不活性担体上に担持さ
れたフルオロカーボンスルホン酸重合体を用いることを
特徴とする方法。 【効果】 例えば、メチル−tert−ブチルエーテルの合
成において、反応が1段階で起こり、メチル−tert−ブ
チルエーテルとイソブチレンの選択率の総和が100%
に近く、さらに、tert−ブチルアルコールの高い転化率
が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不活性担体上にフルオ
ロカーボンスルホン酸重合体を含む触媒の存在下におい
て、tert−ブチルアルコールのような第三級アルコール
と、メタノールのような第一級アルコールとの反応によ
り、メチル−tert−ブチルエーテル(MTBE)のよう
なアルキル第三級アルキルエーテルを製造する改良され
た方法に関する。
【0002】
【発明の効果】本発明は、例えばMTBEの合成におい
て、反応が1段階で起こり、MTBEとイソブチレンの
選択率の総和がほぼ100%に近く、さらに86〜88
%もの高いtert−ブチルアルコールの転化率が達成され
るという点で、特に有利である。
【0003】
【従来の技術】非対称エーテルを包含するエーテル類
が、アルコールと、所望の生成物を形成する他のアルコ
ールとの反応で合成されることは、当業者には知られて
いる。触媒および/または縮合剤を含有する反応混合物
は分離されて、さらに所望の生成物に達するまで処理さ
れる。このような追加の処理は、一般に1回又はそれ以
上の蒸留操作を包含する。
【0004】メチル−tert−ブチルエーテルは、鉛やマ
ンガンに基づく最近のガソリン添加剤が排除されるにつ
れて、高オクタン価ガソリンへの配合成分としての用途
の増加が認められている。メチル−tert−ブチルエーテ
ルを製造する最近のあらゆる方法は、カチオン性イオン
交換樹脂を触媒とする、イソブチレンとメタノールとの
液相反応(式1)に基づいている(たとえば、Hydrocar
bon Processing, Oct.1984, p63; Oil and Gas J., Ja
n. 1, 1979, p76; Chem. Economics Handbook,SRI, Sep
t. 1986, p543-7051Pを参照)。メチル−tert−ブチル
エーテルの合成に用いられるカチオン性イオン交換樹脂
は、通常、スルホン酸官能性を有する(J. Tejero, J.
Mol. Catal., 42 (1987) p257; C. Subramamamら、Can.
J. ChemEng., 65 (1987) p613 を参照)。
【0005】
【化1】
【0006】容認できるガソリン添加剤としてのメチル
−tert−ブチルエーテルの用途が拡大するにつれて、原
料物質の入手可能性の問題が大きくなった。歴史的に、
供給が制約となる原料物質はイソブチレンである(Oil
and Gas J., June 8, 1987,p55)。それゆえ、構成原料
としてイソブチレンを必要としないメチル−tert−ブチ
ルエーテルの製造方法が得られるならば、それは有利と
なろう。tert−ブチルアルコールはイソブタンの酸化に
よって商業的に容易に得られるので、tert−ブチルアル
コールとメタノールとの反応によりメチル−tert−ブチ
ルエーテルを製造する効果的な方法が得られるならば、
それは有利となろう。
【0007】Rao らの米国特許第4,144,138号
明細書(1979)には、メタノールとエーテルとの塔
頂共沸物を回収する共沸蒸留による、エーテル化反応留
出物からメチル−tert−ブチルエーテルを回収する方法
が開示されている。塔頂共沸物は水洗により純エーテル
ラフィネート及びエーテル−メタノール塔底液を生じ、
後者は共沸蒸留されてエーテル−メタノール塔頂留出共
沸物が得られ、それは水洗工程に再循環される。
【0008】tert−ブチルアルコールとメタノールから
のメチル−tert−ブチルエーテルの合成は、S.V. Rozhk
ovら、Prevrashch Uglevodorodov, Kislotno-Osnovn. G
eterogennykh Katal. Tezisy Dokl. Vses Konf., 1977,
150 (C, A. 92:58165y)に論じられている。ここでは、
tert−ブチルアルコールとメタノールは、KU−2強酸
性スルホン化ポリスチレンカチオン交換樹脂上で、ゆる
やかな条件でエーテル化される。この文献は、この製造
方法の基礎的なパラメーターのデータを含んでいる。カ
チオン交換樹脂上のエステル化プラントには大きな問題
は存在しないけれども、イソブチレンと同様に大量のte
rt−ブチルアルコールとメタノールを再循環させるの
で、この案がいくぶんより高価につく原因になるという
事実を包含する考慮が指摘されている。また、カチオン
交換樹脂上の反応の進行は、膨潤現象による種々の吸着
因子及び拡散因子、ならびに溶液相とイオン交換樹脂相
との間の成分の様々な分布によって複雑になる。そのう
え、前記の有機(ポリスチレン又はポリメタクリラー
ト)骨格をもつイオン交換樹脂は、一般に運転温度に関
しては安定な範囲が非常に限られており、120℃以上
の温度では、通常、樹脂の非可逆的な破壊と、触媒活性
の損失を生ずる。
【0009】Frolich の米国特許第2,282,469
号明細書には、リン酸で含浸したけいそう土を含む触媒
上で、約175〜350°F の温度でメチル−tert−ブ
チルエーテルを合成する方法が開示されている。
【0010】米国特許第4,822,921号公報は、
含浸されたリン酸を有するチタニアのような不活性担体
を含む触媒の存在下に、tert−ブチルアルコールとメタ
ノールとの反応によって、メチル−tert−ブチルエーテ
ルを製造する方法を開示している。
【0011】米国特許第4,827,048号公報は、
チタニアのような不活性担体上の12−タングステンリ
ン酸または12−モリブデンリン酸のようなヘテロポリ
酸を含む触媒の存在下に、tert−ブチルアルコールとメ
タノールとの反応によって、メチル−tert−ブチルエー
テルを製造する方法を開示している。
【0012】担体に担持された、不均一系触媒であるフ
ルオロカーボンスルホン酸重合体を使用することは技術
上周知である。このような触媒は、主に電気化学的重合
方法における膜として使用される。
【0013】不均一系触媒である担持されたフルオロカ
ーボンスルホン酸重合体の応用については、J.D Weaver
ら、Catalysis, 483 (1987) による包括的なレビューが
ある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、tert
−ブチルアルコールのような第三級アルコールとメタノ
ールのような第一級アルコールから、第三級アルコール
の迅速な転換を許容する触媒を用いて、1段階で、メチ
ル−tert−ブチルエーテルのようなアルキル第三級アル
キルエーテルを選択的に合成することである。
【0015】
【問題を解決するための手段】今や、不活性担体上のフ
ルオロカーボンスルホン酸重合体が、このようなアルコ
ール類から、アルキル第三級アルキルエーテルを選択的
に合成するための触媒として用いられることを発見し
た。付随している実施例は、炭化ケイ素上及びアルミナ
上のフルオロカーボンスルホン酸重合体を用いたとき
の、MTBEの良好な収率を示す。
【0016】本発明の特徴のひとつによると、本発明
は、第三級アルコールと、炭素数1〜6の第一級アルコ
ールより、1段階でアルキル第三級アルキルエーテルを
合成する方法を提供し、それは該第三級アルコールと該
第一級アルコールを、高温と中程度の圧力のもとに、不
活性担体上のフルオロカーボンスルホン酸重合体を含む
触媒の存在下に反応させることを含む。最も好ましく
は、本発明は、上記の方法によってtert−ブチルアルコ
ールとメタノールよりメチル−tert−ブチルエーテルを
合成する方法を提供する。以下の記述は、メタノールと
tert−ブチルアルコールよりメチル−tert−ブチルエー
テルを合成する方法を中心にする。この重要な反応は、
本発明の範囲を限定するものではない。炭化ケイ素やア
ルミナのような不活性担体に担持されたペルフルオロカ
ーボンスルホン酸樹脂重合体がとくに好ましい。
【0017】MTBEの合成は、下記の式2で示すこと
ができる。
【0018】
【化2】
【0019】一般に、共反応体であるtert−ブチルアル
コールとメタノールを、所望のメチル−tert−ブチルエ
ーテルを生成するような比率で混合してよいが、所望の
メチル−tert−ブチルエーテルの収率を最大にするに
は、供給混合物中のメタノールのtert−ブチルアルコー
ルに対するモル比は、好ましくは10:1と1:10の
間でなければならない。メチル−tert−ブチルエーテル
の最大の選択率及び1回のパスあたり最適の転化率に達
するには、液状供給物中のメタノールを過剰にすること
が望ましい。メタノールのtert−ブチルアルコールに対
するモル比は、1:1から5:1の間が最も好ましい。
【0020】ある種の状況では、粗生成物の混合物相
が、イソブチレン及びメチル−tert−ブチルエーテルで
ある生成物に富む相と、より重い水性メタノール相とに
分離するほどに、tert−ブタノールの転化率が十分に高
い(たとえば1回のパスで80%を越える)ことが、と
くに望まれる。好ましくは、このような生成物相の分離
は、できるだけ低いエーテル化温度で、しかしとくに1
60〜200℃の範囲で達成されよう。この条件は付随
している実施例2に示した。
【0021】同様の反応は、他のアルキル第三級アルキ
ルエーテルの合成にも適用することができる。たとえ
ば、前記の反応は、C4 〜C10第三級アルコール、たと
えばtert−ブチルアルコール又はtert−アミルアルコー
ルと;C1 〜C6 第一級アルコール、たとえばメタノー
ル、エタノール、n−プロピルアルコールまたはn−ヘ
キシルアルコールとの反応に適用できる。tert−アミル
アルコール(2−メチル−2−ブタノール)とメタノー
ルとの反応は、メチル−tert−アミルエーテル(TAM
E)がそれによって得られる。代わりに、C1 〜C5
ルコールの混合物のような混合アルコールを用いると、
アルキル第三級アルキルエーテルの混合物が得られる。
【0022】フルオロカーボンスルホン酸重合体は、次
の構造で表わされるペルフルオロカーボンスルホン酸重
合体が好ましい。
【0023】
【化3】
【0024】ここで、式中、n=0またはn=1、2、
3……、Xは次のものである。
【0025】
【化4】
【0026】これらは、一般には、テトラフルオロエチ
レンとスルホニル基を含有するフッ化ビニルエーテルの
コポリマーである。これらは、エーテル結合を介して結
合したフルオロカーボン側鎖をもつフルオロエチレンの
繰返し単位を含有する。極端な条件を除いては、フルオ
ロカーボンスルホン酸重合体は、ほとんどの物質に対し
て本質的に不溶性である。
【0027】フルオロカーボンスルホン酸のスルホン基
は、その分子中のフルオロカーボン部分が強い電子吸引
効果をもつ結果、非常に高い酸強度を示す。フルオロカ
ーボンスルホン酸重合体のハメット酸度関数Hoは、−1
0から−12と見積もられ、この値は100%硫酸のそ
れに匹敵するか、それ以上である。前記重合体の典型的
な滴定酸度は0.10〜0.40meq/g である。
【0028】触媒の表面積を増加することは有益であ
り、取扱いが不便な微粉末を用いることなく表面積を増
加するには、多孔質担体上に重合体の薄い被覆を設け
て、重合体を担持する方法がある。
【0029】ポリマーを担持する担体は、不活性でなけ
ればならない。周期表の第III 族及び第IV族の元素を含
有する化合物が、使用できる可能性がある。好適に用い
られる化合物には、アルミニウム、ケイ素、チタン及び
ジルコニウムの酸化物又はこれら酸化物の組合わせであ
る、たとえばアルミナ、シリカ(二酸化ケイ素)、チタ
ニア(二酸化チタン)、ジルコニアが酸化物の組合せと
同様に用いられる。また、炭素、他のイオン交換樹脂、
および炭化ケイ素のような一定の炭化物類を包含する炭
素含有担持体など、様々な種類のものが好適に用いられ
る。最も良好な結果は、アルミナと炭化ケイ素を用いた
場合に観察された。
【0030】本発明の触媒は、特許権を有する方法を用
いてアルミナまたは炭化ケイ素上に分散したフルオロカ
ーボン重合体を含んでいることが好ましい。
【0031】この重合体は、様々な方法によって担体上
に分散することが可能である。この担体をエーテル化触
媒として用いる前に、必要に応じてか焼または乾燥して
もよい。乾燥は真空下、空気中、または窒素のような不
活性気体の環境下に、少なくとも100℃の温度で行っ
てもよいが、熱破壊により触媒活性が失活する温度以下
でなければならない。これは、個々の触媒について定型
的な実験によって決定することができる。この触媒は、
通常100〜200℃の温度で、1〜24時間か焼また
は乾燥される。
【0032】これらのフッ化化合物を含有する市販され
ている重合体の例としては、Dow 社のXUS−4003
6.02がある。XUS−40036.02は、酸容量
が0.20meq/g のフルオロカーボンスルホン酸重合体
を、面積36mm2(1/4″×1/4″)の中空円筒状炭
化ケイ素担体に担持したものである。XUS−4003
6.01もまたDow 社により製造されたものであり、こ
れは酸容量が0.14meq/g のフルオロカーボンスルホ
ン酸重合体を、直径1.6mm(1/16″)の球状アル
ミナ担体に担持したものである。
【0033】フルオロカーボンスルホン酸重合体の担体
に対する重量パーセントは、触媒を表わす式の硫黄濃度
として0.01〜10重量%の範囲にある必要がある
が、このような範囲を越える濃度で使用してもさしつか
えない。たとえば、フルオロカーボンスルホン酸重合体
を炭化ケイ素に担持した場合、適当な硫黄濃度は0.0
1重量%を越える。
【0034】不活性担体は、粉体球状、錠剤状押出品の
形状または円筒状のものが用いられる。ペレットを用い
る場合の適当な形状と寸法は、本発明の方法の実施を望
む者が所望する形状、寸法として使用できるものと理解
される。直径と長さとがほとんど等しいシリンダー状の
触媒ペレットを用いることにより、良好な結果が得られ
る。望ましい寸法は、直径が約0.794mm(1/32
インチ)から約9.525mm(3/8インチ)の範囲で
ある。
【0035】実施例によって明らかにされることである
が、担体は高純度で大きな表面積を有するものが好まし
い。一般に担体の表面積が10m2/gを越えると、tert−
ブチルアルコールとメタノールのより高い転化が達成さ
れることが、本発明の方法によって見出された。
【0036】前述したタイプのシリンダー状触媒ペレッ
トを使用する場合、上記で説明したような所望の転化率
を得るためには、液空間速度は広い範囲内(例えば、
0.1〜10)で変化してもよい。標準的には約0.1
〜10LHSVの空間速度が採用されるであろう。過酷
な条件下で、長期間活性損失が全くなく、非常に良好な
tert−ブチルアルコールの転化率が観察されている。
【0037】本発明の触媒組成物には、好ましくは連続
反応系における固定触媒床が用いられる。この種の連続
操作においては、反応物が触媒と接触する時間は、所望
の反応速度、すなわち反応物の所望の転化率を得るため
に、当業者によって相互に関係づけられる因子のひとつ
である。これらの因子には、時間の他に温度、圧力、触
媒床の幾何学的構造、ペレットの大きさ等がある。連続
操作においては、未反応の供給原料成分は反応器に再循
環できるため、完全に反応させる必要はない。
【0038】連続反応を行う場合、触媒の耐用期間は重
要な因子となる。例えば、触媒が容易に被毒したり、ま
たは触媒ペレットが良好な構造的特性を有していなけれ
ば、その合成方法の経済性は不利なものとなろう。本発
明の触媒は、高温度において高酸強度、高安定性という
望ましい物理的特性を有し、触媒毒に対しても比較的低
感度であるため、何ら問題を与えるものではない。
【0039】このように、本発明による触媒組成物は、
tert−ブチルアルコールとメタノールから反応生成物で
あるメチル−tert−ブチルエーテルを連続的に生産する
ための連続操作において有利に用いられる。この触媒は
再生の必要なく長期間用いることができる。それでも、
時間の経過とともに、触媒活性はゆっくり失活する傾向
を示すであろう。触媒活性の失活は、ブタノールの転化
損失によって、またはtert−ブタノールとメタノールの
転化を完全に一定に保つために必要な温度の上昇とし
て、定性的に測定することができる。
【0040】この方法は、比較的緩やかな操作条件の下
で達成できるという事実が、本発明の魅力的な特徴であ
る。エーテル化反応は、一般に20〜250℃で行うこ
とができる。好ましくは100〜200℃である。全運
転圧力は、0〜6,895kPa ゲージ圧(gp)(0〜1,
000psig)とすることができる。好ましくは、344
〜3,440kPa gp(50〜500psig)である。
【0041】反応は、撹拌式スラリー反応器の中で、ま
たは固定床連続流通反応器により行うことができる。触
媒濃度は所望の触媒効果を与えるのに十分なものでなけ
ればならない。
【0042】代表的には、メチル−tert−ブチルエーテ
ルは、全液空間速度(LHSV)が少なくとも0.1か
ら10に至るまでの比較的緩やかな条件下において、粗
液状生成物中の濃度が約45重量%になるまで連続的に
生成する。ここでLHSVは次式で表わされる。
【0043】
【数1】
【0044】
【実施例】次の実施例は、特に中空円筒状または球状担
体に担持されたフルオロカーボンスルホン酸重合体を用
いる、tert−ブチルアルコールとメタノールからの、1
段階のメチル−tert−ブチルエーテルの合成(式2)を
示す。実施例は、引例を説明するだけのものであり、実
施例によって本発明が制限されるものと解釈すべきでな
い。
【0045】実施例中におけるtert−ブチルアルコール
の転化率は、次式により評価される。
【0046】
【数2】
【0047】メチル−tert−ブチルエーテルおよびイソ
ブチレン(C48)の選択率は次式により評価される。
【0048】
【数3】
【0049】実施例1 この実施例は、炭化ケイ素担体上に担持されたペルフル
オロカーボンスルホン酸重合体を用いた、tert−ブチル
アルコールとメタノールからのメチル−tert−ブチルエ
ーテルの製造を例示する。合成は、上昇流で運転し、±
1.0℃に制御しうる炉の中に装着し、±1ml/h以内に
流量制御できるポンプに連結した、316ステンレス鋼
製の円筒形反応器14mm×300mm(直径0.56″、
長さ12″)で実施した。該反応器にはまた、圧力調整
装置ならびに温度、圧力および流量を記録する装置を装
着した。
【0050】実験の始めに、6mm×6mm(1/4″×1
/4″)の中空円筒状の炭化ケイ素担体に担持された酸
容量0.20meq/g のペルフルオロスルホン酸重合体
(試料XUS−40036.02、Dow 社) 25mlを、
反応器に仕込んだ。触媒が中央部に確実に残存するため
に、反応器の頂部と底部にグラスウールのスクリーンを
設置した。
【0051】反応器を160℃に維持し、全圧力300
psigとして、メタノールとtert−ブチルアルコールの混
合物(モル比1.1:1)を、流量50ml/hの上昇流と
して触媒床に通した。運転中、定期的に粗生成流出物の
試料を316ステンレス鋼のボンベに採集し、気液クロ
マトグラフィー(glc)とガスクロマトグラフィー/赤外
分光(gcir)によって分析した。
【0052】これらの条件のもとに得られた試料の代表
的な分析データを表1にまとめた。これら粗生成流出物
中のイソブチレン、メチル−tert−ブチルエーテルおよ
びtert−ブタノールの濃度を、図1に示した。
【0053】
【表1】
【0054】試料2および8は、それぞれ3日後と21
日後に採取したものであり、これらのtert−ブチルアル
コールの転化率、ならびにMTBEとイソブチレンの選
択率は、表2のとおりであった。
【0055】
【表2】
【0056】実施例2 この実施例は、アルミナ担体上に担持されたペルフルオ
ロカーボンスルホン酸重合体を用いた、tert−ブチルア
ルコールとメチルアルコールからのメチル−tert−ブチ
ルエーテルの製造を例示する。
【0057】合成は、実施例1の装置と手順を用いて実
施した。1.6mm(1/6″)の球状アルミナ担体に担
持された酸容量0.14meq/g のペルフルオロカーボン
スルホン酸重合体(試料XUS−40036.01、Do
w)25mlを反応器に仕込んだ。温度160℃、全圧力3
00psi のもとに、メチルアルコール/tert−ブチルア
ルコールの混合物(モル比1.1:1)を、流量50ml
/hで触媒床に通した。運転中、定期的に粗生成流出物の
試料を316ステンレス鋼のボンベに採集し、気液クロ
マトグラフィーによって分析した。
【0058】これらの条件のもとに得られた試料の代表
例について、二相に分れた粗生成流出物中のイソブチレ
ン、メチル−tert−ブチルエーテルおよびtert−ブチル
アルコールの濃度を表3にまとめた。
【0059】
【表3】
【0060】試料1および17は、それぞれ1日後と2
4日後に採取したものであり、これらのtert−ブチルア
ルコールの転化率、ならびにメチル−tert−ブチルエー
テルとイソブチレンの選択率は、表4のとおりであっ
た。
【0061】
【表4】
【0062】実施例3 この実施例は担体上に担持されたペルフルオロスルホン
酸重合体を用いて、運転条件の範囲にわたる条件下で、
tert−ブチルアルコールとメチルアルコールからのメチ
ル−tert−ブチルエーテルの製造を例示する。
【0063】合成は、実施例1の装置と手順を用いて実
施した。アルミナ担体上に支持されたペルフルオロカー
ボンスルホン酸重合体(試料XUS−40036.01
Dow)25mlを反応器に仕込んだ、圧力を300psigに維
持して、一連の温度と流量の下に、メチルアルコール/
tert−ブチルアルコールの混合物(モル比1.1:1)
を触媒床に通した。粗生成物流出物の試料はそれぞれの
条件下で、前記実施例と同じく316ステンレス鋼のボ
ンベに採集し、気液クロマトグラフィーによって分析し
た。
【0064】運転条件の範囲にわたる条件下で得られた
試料の代表的な分析データを表5にまとめた。
【0065】
【表5】
【0066】試料12および15は、温度160℃、液
空間速度がそれぞれ2および5の条件下で採取されたも
のであり、tert−ブチルアルコール転化率、ならびにメ
チル−tert−ブチルエーテルとイソブチレンの選択率は
表6のとおりであった。
【0067】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【図1】炭化ケイ素上のフルオロカーボンスルホン酸重
合体を用いたMTBE、イソブチレン、およびtert−ブ
チルアルコール生成物濃度を、21日間にわたって示す
グラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の存在下に第三級アルコールと第一
    級アルコールとからアルキル第三級アルキルエーテルを
    製造する方法であって、触媒として、不活性担体上に担
    持されたフルオロカーボンスルホン酸重合体を用いるこ
    とを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 触媒の存在下にtert−ブチルアルコール
    とメタノールとからメチル−tert−ブチルエーテルを製
    造する方法であって、触媒として、不活性担体上に担持
    されたフルオロカーボンスルホン酸重合体を用いること
    を特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 上記のtert−ブチルアルコールとメタノ
    ールの量が、tert−ブチルアルコール1モルに対してメ
    タノールが0.1〜10モルである請求項2記載の方
    法。
JP4307833A 1991-10-25 1992-10-23 不活性担体上のフルオロカーボンスルホン酸重合体を用いるアルキル第三級アルキルエーテルの合成方法 Pending JPH05221905A (ja)

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