JPH05220744A - スタンピング成形材料およびその製造方法 - Google Patents
スタンピング成形材料およびその製造方法Info
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- JPH05220744A JPH05220744A JP4056651A JP5665192A JPH05220744A JP H05220744 A JPH05220744 A JP H05220744A JP 4056651 A JP4056651 A JP 4056651A JP 5665192 A JP5665192 A JP 5665192A JP H05220744 A JPH05220744 A JP H05220744A
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- stamping molding
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 固有粘度0.60〜0.75のポリエチレンテレフタ
レート(PET)ボトル等の既使用PETの含有割合が50
%以上のPET原料と繊維補強材を使用して得られたス
タンピング成形材料、並びに該成形材料を、(1)上記粘
度の既使用PETの含有割合が50%以上のPET樹脂を
ペレット化せずに押出機で400〜760mmHgの減圧下に溶融
押出してシートにした後、これを繊維補強材と積層して
加熱加圧・含浸一体化して製造する方法、又は(2)上記
粘度の既使用PETの含有割合が50〜100重量%のPE
Tの粉砕物をペレットせずに繊維補強材と積層及び/又
は混合して加熱加圧・一体化して製造する方法。 【効果】 既使用PETから、耐熱性や機械的特性に優
れたスタンピング成形材料及びスタンピング成形品を簡
単に経済的に得ることができ、材料の透明性や衛生面で
の制約がなく着色PETボトル等も使用でき、原料の入
手や処理が容易であり、且つ既使用PET製品を大量に
有効利用できる。
レート(PET)ボトル等の既使用PETの含有割合が50
%以上のPET原料と繊維補強材を使用して得られたス
タンピング成形材料、並びに該成形材料を、(1)上記粘
度の既使用PETの含有割合が50%以上のPET樹脂を
ペレット化せずに押出機で400〜760mmHgの減圧下に溶融
押出してシートにした後、これを繊維補強材と積層して
加熱加圧・含浸一体化して製造する方法、又は(2)上記
粘度の既使用PETの含有割合が50〜100重量%のPE
Tの粉砕物をペレットせずに繊維補強材と積層及び/又
は混合して加熱加圧・一体化して製造する方法。 【効果】 既使用PETから、耐熱性や機械的特性に優
れたスタンピング成形材料及びスタンピング成形品を簡
単に経済的に得ることができ、材料の透明性や衛生面で
の制約がなく着色PETボトル等も使用でき、原料の入
手や処理が容易であり、且つ既使用PET製品を大量に
有効利用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスタンピング成形材料お
よびその製造方法に関する。詳細には、使用ずみのポリ
エチレンテレフタレート系樹脂を再使用したスタンピン
グ成形材料およびその製造方法である。
よびその製造方法に関する。詳細には、使用ずみのポリ
エチレンテレフタレート系樹脂を再使用したスタンピン
グ成形材料およびその製造方法である。
【0002】
【従来の技術】スタンピング成形は、通常、一対の金型
の間に加熱したスタンピング成形材料を供給し、急速に
圧力を加えて所定形状に賦形する方法により行われてお
り、スタンピング成形材料の一つとして、繊維で補強さ
れた熱可塑性樹脂シート等が使用されている。繊維補強
熱可塑性樹脂シートを用いるスタンピング成形は、鋼板
等のプレス成形で用いるのと類似した装置により成形が
可能であり、しかも生産性が高く、リブ、ボス等の一体
成形が可能であり、その上得られる成形品が鋼板製のも
のに比べて軽量性、耐腐蝕性等の諸特性に優れていると
いう種々の長所を有することにより、自動車部品、電気
部品、雑貨品等の種々の用途で大きな需要が期待されて
いる。
の間に加熱したスタンピング成形材料を供給し、急速に
圧力を加えて所定形状に賦形する方法により行われてお
り、スタンピング成形材料の一つとして、繊維で補強さ
れた熱可塑性樹脂シート等が使用されている。繊維補強
熱可塑性樹脂シートを用いるスタンピング成形は、鋼板
等のプレス成形で用いるのと類似した装置により成形が
可能であり、しかも生産性が高く、リブ、ボス等の一体
成形が可能であり、その上得られる成形品が鋼板製のも
のに比べて軽量性、耐腐蝕性等の諸特性に優れていると
いう種々の長所を有することにより、自動車部品、電気
部品、雑貨品等の種々の用途で大きな需要が期待されて
いる。
【0003】繊維補強熱可塑性樹脂シート等からなるス
タンピング成形材料は、長繊維からなる補強材に熱可塑
性樹脂を供給して加熱・加圧を施して含浸一体化させて
製造されているが、熱可塑性樹脂としては、ある程度の
耐熱性を有しているポリプロピレンが軽量性および価格
の点から一般に使用されている。しかしながら、ポリプ
ロピレンは耐熱性および剛性が充分ではないため、耐熱
性および剛性を必要とする用途ではポリプロピレンに代
わる高性能樹脂の使用が検討されている。
タンピング成形材料は、長繊維からなる補強材に熱可塑
性樹脂を供給して加熱・加圧を施して含浸一体化させて
製造されているが、熱可塑性樹脂としては、ある程度の
耐熱性を有しているポリプロピレンが軽量性および価格
の点から一般に使用されている。しかしながら、ポリプ
ロピレンは耐熱性および剛性が充分ではないため、耐熱
性および剛性を必要とする用途ではポリプロピレンに代
わる高性能樹脂の使用が検討されている。
【0004】そのような高性能樹脂としてポリエチレン
テレフタレート(以後「PET」という)系樹脂が注目
され、自動車等のエンジン回りの部品への使用が試みら
れている。しかし、PETはポリプロピレンに比べて価
格が高く、しかもその水分管理が大変であるために、ポ
リプロピレンに比べて耐熱性や機械的特性等の点で大き
く優れているにも拘わらず、市場が制限されているのが
現状である。
テレフタレート(以後「PET」という)系樹脂が注目
され、自動車等のエンジン回りの部品への使用が試みら
れている。しかし、PETはポリプロピレンに比べて価
格が高く、しかもその水分管理が大変であるために、ポ
リプロピレンに比べて耐熱性や機械的特性等の点で大き
く優れているにも拘わらず、市場が制限されているのが
現状である。
【0005】一方、その優れた強靭性、透明性、耐熱
性、安全性等の点から、PET系樹脂からなるボトルが
近年清涼飲料や各種食品用に汎用されるようになってい
るが、使用ずみのPETボトルの後始末や取り扱いが大
きな社会問題になりつつあり、その回収や有効利用が求
められている。
性、安全性等の点から、PET系樹脂からなるボトルが
近年清涼飲料や各種食品用に汎用されるようになってい
るが、使用ずみのPETボトルの後始末や取り扱いが大
きな社会問題になりつつあり、その回収や有効利用が求
められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな状況に基づいてなされたものであり、本発明の目的
は、PET系樹脂を使用して、耐熱性や機械的強度等の
性能に優れたスタンピング成形材料を低価格で提供する
ことである。更に、本発明の他の目的は、再利用が強く
求められている使用ずみPETボトル等の既使用PET
系樹脂製品の有効利用を図ることである。
うな状況に基づいてなされたものであり、本発明の目的
は、PET系樹脂を使用して、耐熱性や機械的強度等の
性能に優れたスタンピング成形材料を低価格で提供する
ことである。更に、本発明の他の目的は、再利用が強く
求められている使用ずみPETボトル等の既使用PET
系樹脂製品の有効利用を図ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために研究を行ってきた。その結果、固有
粘度が0.60〜0.75の範囲の既使用PET系樹脂
が、スタンピング成形材料の製造に際して、ペレット化
等の処理を施することなく直接そのまま使用できるこ
と、そしてスタンピング成形材料用のPET系樹脂のう
ちの50重量%以上を上記特定の固有粘度を有する既使
用PET系樹脂としても、極めて良好な結果が得られる
ことを見出した。
的を達成するために研究を行ってきた。その結果、固有
粘度が0.60〜0.75の範囲の既使用PET系樹脂
が、スタンピング成形材料の製造に際して、ペレット化
等の処理を施することなく直接そのまま使用できるこ
と、そしてスタンピング成形材料用のPET系樹脂のう
ちの50重量%以上を上記特定の固有粘度を有する既使
用PET系樹脂としても、極めて良好な結果が得られる
ことを見出した。
【0008】そして、本発明者らが更に研究を続けた結
果、特定の押出・加熱加圧成形を行うことにより、また
は押出成形を行わずに加熱加圧成形を行うことにより、
上記の既使用PET系樹脂から高性能のスタンピング成
形材料を極めて容易に且つ経済的に製造できることを見
いだした。
果、特定の押出・加熱加圧成形を行うことにより、また
は押出成形を行わずに加熱加圧成形を行うことにより、
上記の既使用PET系樹脂から高性能のスタンピング成
形材料を極めて容易に且つ経済的に製造できることを見
いだした。
【0009】すなわち、本発明は、ポリエステル樹脂と
繊維補強材とからなるスタンピング成形材料であって、
ポリエステル樹脂として、固有粘度0.60〜0.75
の既使用PET系樹脂の含有割合が50〜100重量%
であるPET系樹脂を使用したことを特徴とするスタン
ピング成形材料である。
繊維補強材とからなるスタンピング成形材料であって、
ポリエステル樹脂として、固有粘度0.60〜0.75
の既使用PET系樹脂の含有割合が50〜100重量%
であるPET系樹脂を使用したことを特徴とするスタン
ピング成形材料である。
【0010】更に、本発明は、(a)固有粘度0.60
〜0.75の既使用ポリエチレンテレフタレート系樹脂
の含有割合が50〜100重量%であるポリエチレンテ
レフタレート系樹脂を、該既使用ポリエチレンテレフタ
レート系樹脂をペレット化することなく押出成形機に投
入し、ベント圧が400〜760mmHgの減圧状態に
あるように調整しながら溶融混練を行ってシート状に押
出成形する工程;および (b)上記工程(a)で形成されたポリエチレンテレフ
タレート系樹脂シートを繊維補強材と積層し、加熱加圧
することにより一体化する工程; を包含することを特徴とするスタンピング成形材料の製
造方法である。
〜0.75の既使用ポリエチレンテレフタレート系樹脂
の含有割合が50〜100重量%であるポリエチレンテ
レフタレート系樹脂を、該既使用ポリエチレンテレフタ
レート系樹脂をペレット化することなく押出成形機に投
入し、ベント圧が400〜760mmHgの減圧状態に
あるように調整しながら溶融混練を行ってシート状に押
出成形する工程;および (b)上記工程(a)で形成されたポリエチレンテレフ
タレート系樹脂シートを繊維補強材と積層し、加熱加圧
することにより一体化する工程; を包含することを特徴とするスタンピング成形材料の製
造方法である。
【0011】そして、本発明は、(a)固有粘度0.6
0〜0.75の既使用ポリエチレンテレフタレート系樹
脂の含有割合が50〜100重量%であるポリエチレン
テレフタレート系樹脂を粉砕して粒状、粉末状またはフ
レーク状にする工程; (b)上記工程(a)で形成された粒状、粉末状または
フレーク状のポリエチレンテレフタレート系樹脂をペレ
ット化することなく繊維補強材と積層および/または混
合する工程;および (c)上記工程(b)の生成物を加熱加圧して一体化す
る工程; を包含することを特徴とするスタンピング成形材料の製
造方法をも包含する。
0〜0.75の既使用ポリエチレンテレフタレート系樹
脂の含有割合が50〜100重量%であるポリエチレン
テレフタレート系樹脂を粉砕して粒状、粉末状またはフ
レーク状にする工程; (b)上記工程(a)で形成された粒状、粉末状または
フレーク状のポリエチレンテレフタレート系樹脂をペレ
ット化することなく繊維補強材と積層および/または混
合する工程;および (c)上記工程(b)の生成物を加熱加圧して一体化す
る工程; を包含することを特徴とするスタンピング成形材料の製
造方法をも包含する。
【0012】本発明において、「既使用PET系樹脂」
とは、重合後、または重合後ペレット化された後に、成
形装置や紡糸装置等を使用して、所定の成形品、繊維ま
たはその他の製品の製造に少なくとも一回は使用された
PET系樹脂をいう。本発明で使用し得る既使用PET
系樹脂の代表例としては、PET系樹脂製の各種ボト
ル、トレー、シート、フイルム、繊維、スタンピング成
形体、シートやフイルムを製造する際に生ずるトリム等
を挙げることができるが、勿論それらに限定されない。
とは、重合後、または重合後ペレット化された後に、成
形装置や紡糸装置等を使用して、所定の成形品、繊維ま
たはその他の製品の製造に少なくとも一回は使用された
PET系樹脂をいう。本発明で使用し得る既使用PET
系樹脂の代表例としては、PET系樹脂製の各種ボト
ル、トレー、シート、フイルム、繊維、スタンピング成
形体、シートやフイルムを製造する際に生ずるトリム等
を挙げることができるが、勿論それらに限定されない。
【0013】また、本発明でいう「PET系樹脂」と
は、エチレンテレフタレート単位から主としてなるポリ
エステル樹脂をいい、通常、エチレンテレフタレート単
位の割合が100〜80モル%であるポリエステル樹脂
が好ましい。本発明におけるPET系樹脂は、必要に応
じて、20モル%未満の第3成分が共重合されていても
よく、そのような第3成分の例としては、ジエチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジ
メタノール、イソフタル酸、スルホイソフタル酸、そら
れの酸のナトリウム塩、ポリアルキレングリコール等を
挙げることができる。
は、エチレンテレフタレート単位から主としてなるポリ
エステル樹脂をいい、通常、エチレンテレフタレート単
位の割合が100〜80モル%であるポリエステル樹脂
が好ましい。本発明におけるPET系樹脂は、必要に応
じて、20モル%未満の第3成分が共重合されていても
よく、そのような第3成分の例としては、ジエチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジ
メタノール、イソフタル酸、スルホイソフタル酸、そら
れの酸のナトリウム塩、ポリアルキレングリコール等を
挙げることができる。
【0014】本発明では、既使用PET系樹脂の有効利
用の点等から、スタンピング成形材料の製造に使用する
PET系樹脂のうちの50〜100重量%を既使用PE
T系樹脂が占めるようにする。すなわち、本発明では、
50重量%以上もの大量の既使用PET系樹脂を使用す
る点に大きな特徴がある。
用の点等から、スタンピング成形材料の製造に使用する
PET系樹脂のうちの50〜100重量%を既使用PE
T系樹脂が占めるようにする。すなわち、本発明では、
50重量%以上もの大量の既使用PET系樹脂を使用す
る点に大きな特徴がある。
【0015】従来、既使用PET系樹脂の再利用につい
ては、PETシートのトリムのシート成形でのリサイク
ル、使用ずみPETボトルのボトル製造への再使用等の
例があるが、これらにおいて使用される既使用PET系
樹脂の混入割合は、数%から多くても50%未満であ
り、既使用PET系樹脂を50%以上の高割合で使用し
た例はない。
ては、PETシートのトリムのシート成形でのリサイク
ル、使用ずみPETボトルのボトル製造への再使用等の
例があるが、これらにおいて使用される既使用PET系
樹脂の混入割合は、数%から多くても50%未満であ
り、既使用PET系樹脂を50%以上の高割合で使用し
た例はない。
【0016】既使用PET系樹脂の使用割合を50%以
上にする場合は、それから得られる製品に与える原料の
影響を、製品の外観や性能の点から評価する必要があ
る。特に、PETボトルやトレー等の食品包装用の用途
では、その透明性やその他の性質はいうまでもなく、衛
生面からも厳しい品質チェックが求められる。その結果
それらの用途では、再利用する既使用PET系樹脂製品
の種類、品質、その使用割合も必然的に大きな制約を受
けることになる。
上にする場合は、それから得られる製品に与える原料の
影響を、製品の外観や性能の点から評価する必要があ
る。特に、PETボトルやトレー等の食品包装用の用途
では、その透明性やその他の性質はいうまでもなく、衛
生面からも厳しい品質チェックが求められる。その結果
それらの用途では、再利用する既使用PET系樹脂製品
の種類、品質、その使用割合も必然的に大きな制約を受
けることになる。
【0017】特に、最近話題となっているPETボトル
の分野では、日本国内において、年間10数万トンの樹
脂が使用され且つ廃棄されており、そのリサイクルの必
要性が強く求められている。現在、使用ずみPETボト
ルのPETボトル製造への再利用が途についた段階であ
るが、その場合には、上記したように、その外観、性能
および衛生上の点から、多くてもその20〜30%が原
料中に混入されて使用されているに過ぎず、着色された
PETボトルではその再利用が未だ何ら行われていない
状態である。
の分野では、日本国内において、年間10数万トンの樹
脂が使用され且つ廃棄されており、そのリサイクルの必
要性が強く求められている。現在、使用ずみPETボト
ルのPETボトル製造への再利用が途についた段階であ
るが、その場合には、上記したように、その外観、性能
および衛生上の点から、多くてもその20〜30%が原
料中に混入されて使用されているに過ぎず、着色された
PETボトルではその再利用が未だ何ら行われていない
状態である。
【0018】それに対して、本発明におけるスタンピン
グ成形材料は、自動車部品や電気部品等の産業用途が主
体であり、その外観も通常は黒色を主体とした濃色に着
色され透明性を要求されないので、着色PETボトル等
の着色した既使用PET系樹脂も有効に使用でき、また
衛生面からの制約も受けない。しかも、スタンピング成
形材料の性能は、補強材に大きく依存しており、樹脂の
粘度の微細な差は製品の品質にあまり影響を与えないの
で、こられの点からも既使用PET系樹脂の利用にとっ
ては非常に好ましい特徴を有している。
グ成形材料は、自動車部品や電気部品等の産業用途が主
体であり、その外観も通常は黒色を主体とした濃色に着
色され透明性を要求されないので、着色PETボトル等
の着色した既使用PET系樹脂も有効に使用でき、また
衛生面からの制約も受けない。しかも、スタンピング成
形材料の性能は、補強材に大きく依存しており、樹脂の
粘度の微細な差は製品の品質にあまり影響を与えないの
で、こられの点からも既使用PET系樹脂の利用にとっ
ては非常に好ましい特徴を有している。
【0019】ところで、実際の既使用PET系樹脂は、
PET系樹脂自体の組成、各種製品に製造される際の熱
履歴、使用状態、使用後の保管状態等に応じて、その固
有粘度が様々でありかなり多岐に亙っているが、本発明
におけるように50重量%以上の多割合の既使用PET
系樹脂を使用する場合は、得られるスタンピング成形材
料の品質面から固有粘度が0.60〜0.75の範囲に
ある既使用PET系樹脂を使用する必要があり、固有粘
度が上記範囲にある既使用PET系樹脂であれば、いず
れも使用することができる。
PET系樹脂自体の組成、各種製品に製造される際の熱
履歴、使用状態、使用後の保管状態等に応じて、その固
有粘度が様々でありかなり多岐に亙っているが、本発明
におけるように50重量%以上の多割合の既使用PET
系樹脂を使用する場合は、得られるスタンピング成形材
料の品質面から固有粘度が0.60〜0.75の範囲に
ある既使用PET系樹脂を使用する必要があり、固有粘
度が上記範囲にある既使用PET系樹脂であれば、いず
れも使用することができる。
【0020】既使用PET系樹脂の固有粘度が0.60
未満であると、スタンピング成形材料およびスタンピン
グ成形品による最終製品中におけるPET系樹脂の固有
粘度が低くなり過ぎて製品の性能が低下する。一方、既
使用PET系樹脂の固有粘度が0.75を超えると、P
ET系樹脂と繊維補強材との“ぬれ”(親和性)が低下
して両者を一体化する際の成形速度が上がらず、しかも
得られる製品の性能が低下する。既使用PET系樹脂の
固有粘度が0.63〜0.72の範囲であるのが好まし
い。
未満であると、スタンピング成形材料およびスタンピン
グ成形品による最終製品中におけるPET系樹脂の固有
粘度が低くなり過ぎて製品の性能が低下する。一方、既
使用PET系樹脂の固有粘度が0.75を超えると、P
ET系樹脂と繊維補強材との“ぬれ”(親和性)が低下
して両者を一体化する際の成形速度が上がらず、しかも
得られる製品の性能が低下する。既使用PET系樹脂の
固有粘度が0.63〜0.72の範囲であるのが好まし
い。
【0021】特に、近年多量に使用されている上記した
PETボトルでは、その着色の有無等を問わず、PET
の固有粘度が0.70を挟んでその近傍にあり、未使用
(ヴァージン)PET樹脂およびそのペレットと極めて
近似した固有粘度を有している。したがって、大量に排
出されている使用ずみPETボトルの有効利用の点、並
びに得られるスタンピング成形材料やスタンピング成形
品の品質の点から、本発明で使用する既使用PET系樹
脂のうちの特に好ましいものの一つとして使用ずみのP
ETボトルを挙げることができる。
PETボトルでは、その着色の有無等を問わず、PET
の固有粘度が0.70を挟んでその近傍にあり、未使用
(ヴァージン)PET樹脂およびそのペレットと極めて
近似した固有粘度を有している。したがって、大量に排
出されている使用ずみPETボトルの有効利用の点、並
びに得られるスタンピング成形材料やスタンピング成形
品の品質の点から、本発明で使用する既使用PET系樹
脂のうちの特に好ましいものの一つとして使用ずみのP
ETボトルを挙げることができる。
【0022】ここで、本明細書でいう「PET系樹脂の
固有粘度」とは、PET系樹脂をテトラクロロエタンと
フェノールの等重量混合溶媒中に樹脂濃度を種々変えて
溶解し、各濃度の還元粘度を求め、得られた還元粘度と
樹脂濃度との関係をグラフ上にプロットして、樹脂濃度
ゼロに補外して求めた固有粘度をいう。
固有粘度」とは、PET系樹脂をテトラクロロエタンと
フェノールの等重量混合溶媒中に樹脂濃度を種々変えて
溶解し、各濃度の還元粘度を求め、得られた還元粘度と
樹脂濃度との関係をグラフ上にプロットして、樹脂濃度
ゼロに補外して求めた固有粘度をいう。
【0023】本発明のスタンピング成形材料に用いられ
る繊維補強材としては、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン
繊維などの無機繊維;全芳香族ポリエステル繊維、全芳
香族ポリアミド繊維等のPET系樹脂よりも高い融点を
有する有機繊維等を挙げることができ、なかでもガラス
繊維が経済的に好適である。繊維補強材はそのままでも
よいが、PET系樹脂との親和性を増すために、シラン
カップリング剤等の処理剤で処理しておくのが好まし
い。
る繊維補強材としては、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン
繊維などの無機繊維;全芳香族ポリエステル繊維、全芳
香族ポリアミド繊維等のPET系樹脂よりも高い融点を
有する有機繊維等を挙げることができ、なかでもガラス
繊維が経済的に好適である。繊維補強材はそのままでも
よいが、PET系樹脂との親和性を増すために、シラン
カップリング剤等の処理剤で処理しておくのが好まし
い。
【0024】繊維補強材の長さは特に限定されず、短繊
維および長繊維のいずれも使用できるが、通常、平均繊
維長が10mm以上のものを使用するのが、得られるス
タンピング成形材料の機械的特性等の点から望ましい。
繊維補強材のスタンピング成形材料に使用する前の形態
およびスタンピング成形材料中における存在状態には特
に制限がなく、例えば、一定の長さに切断されたストラ
ンドがランダムな状態で分散した状態になっていても、
連続ストランドが機械的または化学的に絡合または結合
されてマット状となっていても、一定の方向に並んで配
向していても、織物状になっていても、またはそれらの
複数の状態が組合わさっていてもよい。また、ストラン
ドには、フィラメントを集束させるために、柔軟化剤、
帯電防止剤などを含有した集束剤を施してもよい。
維および長繊維のいずれも使用できるが、通常、平均繊
維長が10mm以上のものを使用するのが、得られるス
タンピング成形材料の機械的特性等の点から望ましい。
繊維補強材のスタンピング成形材料に使用する前の形態
およびスタンピング成形材料中における存在状態には特
に制限がなく、例えば、一定の長さに切断されたストラ
ンドがランダムな状態で分散した状態になっていても、
連続ストランドが機械的または化学的に絡合または結合
されてマット状となっていても、一定の方向に並んで配
向していても、織物状になっていても、またはそれらの
複数の状態が組合わさっていてもよい。また、ストラン
ドには、フィラメントを集束させるために、柔軟化剤、
帯電防止剤などを含有した集束剤を施してもよい。
【0025】スタンピング成形材料におけるPET系樹
脂と繊維補強材との割合は特に限定されないが、繊維補
強材中へのPET系樹脂の含浸のし易さ、スタンピング
成形性、得られる製品の機械的特性等の点から、重量
で、PET系樹脂:繊維補強材=90〜30:10〜7
0の割合にするのが好ましく、80〜40:20〜60
の割合が特に好ましい。
脂と繊維補強材との割合は特に限定されないが、繊維補
強材中へのPET系樹脂の含浸のし易さ、スタンピング
成形性、得られる製品の機械的特性等の点から、重量
で、PET系樹脂:繊維補強材=90〜30:10〜7
0の割合にするのが好ましく、80〜40:20〜60
の割合が特に好ましい。
【0026】次いで、スタンピング成形材料の製造方法
について説明する。本発明の方法では、既使用PET系
樹脂をペレット化(再ペレット化)することなくスタン
ピング成形材料の製造を行うことが一つの特徴である。
これは、既使用PET系樹脂をペレット化する工程を採
用すると、ペレット化のために余分な手間、時間、装置
等が必要になって原料価格が高くなり、低価格のスタン
ピング成形材料を提供するという本発明の目的の一つを
達成することが困難になるためである。
について説明する。本発明の方法では、既使用PET系
樹脂をペレット化(再ペレット化)することなくスタン
ピング成形材料の製造を行うことが一つの特徴である。
これは、既使用PET系樹脂をペレット化する工程を採
用すると、ペレット化のために余分な手間、時間、装置
等が必要になって原料価格が高くなり、低価格のスタン
ピング成形材料を提供するという本発明の目的の一つを
達成することが困難になるためである。
【0027】したがって、本発明では、既使用PET系
樹脂を粉砕等して適当な大きさの粒状物、粉末、フレー
ク等にして、それをペレット化することなくそのまま溶
融成形してシート状物としてスタンピング成形材料の製
造に使用するか、または該粒状物、粉末、フレークのま
ま繊維補強材と一緒にしてスタンピング成形材料を製造
する。その場合の粉砕による粒状物、粉末、フレーク等
としては、その平均粒径が約10mm以下程度にしてお
くのが取り扱い性、溶融性等の点から便利である。
樹脂を粉砕等して適当な大きさの粒状物、粉末、フレー
ク等にして、それをペレット化することなくそのまま溶
融成形してシート状物としてスタンピング成形材料の製
造に使用するか、または該粒状物、粉末、フレークのま
ま繊維補強材と一緒にしてスタンピング成形材料を製造
する。その場合の粉砕による粒状物、粉末、フレーク等
としては、その平均粒径が約10mm以下程度にしてお
くのが取り扱い性、溶融性等の点から便利である。
【0028】既使用PET系樹脂の水分含量が高い場合
は、得られるスタンピング成形材料や最終製品の物性の
点からPET系樹脂の水分を除去することが必要であ
る。水分の除去法としては、樹脂の溶融前に乾燥する方
法、または樹脂の溶融と同時に行う方法、スタンピング
成形材料を乾燥する方法等を挙げることができるが、既
使用PET系樹脂をペレット化することなく押出成形機
等を使用して溶融成形する場合は、樹脂の溶融混練と同
時に水分の除去行うのが工程面および経済面から好まし
い。
は、得られるスタンピング成形材料や最終製品の物性の
点からPET系樹脂の水分を除去することが必要であ
る。水分の除去法としては、樹脂の溶融前に乾燥する方
法、または樹脂の溶融と同時に行う方法、スタンピング
成形材料を乾燥する方法等を挙げることができるが、既
使用PET系樹脂をペレット化することなく押出成形機
等を使用して溶融成形する場合は、樹脂の溶融混練と同
時に水分の除去行うのが工程面および経済面から好まし
い。
【0029】本発明のスタンピング成形材料の好ましい
製造法の一つは、上記した固有粘度0.60〜0.75
の既使用PET系樹脂を適当な大きさに粉砕し、これを
未使用のPET系樹脂ペレット等と既使用PET系樹脂
の割合がが50〜100重量%になるように混合し、こ
の混合物をペレット化せずに直接押出成形機に投入し、
押出成形機のベント圧を400〜760mmHgの減圧
状態に調整して溶融混練した後、押出成形機のダイから
シート状に押出成形し、次いで得られたPET系樹脂シ
ートを繊維補強材と積層し、加熱加圧することにより一
体化してスタンピング成形材料を製造する方法である。
ベント圧を上記した減圧状態に調整してPET系樹脂の
溶融混練を行うと、樹脂中の水分が除去され、しかも樹
脂の固有粘度の低下を0.05以下に抑制することがで
き、固有粘度の低下の小さい高品質のPET系樹脂シー
トを得ることができ、このようなベント圧を採用する点
も本発明の特徴の一つである。
製造法の一つは、上記した固有粘度0.60〜0.75
の既使用PET系樹脂を適当な大きさに粉砕し、これを
未使用のPET系樹脂ペレット等と既使用PET系樹脂
の割合がが50〜100重量%になるように混合し、こ
の混合物をペレット化せずに直接押出成形機に投入し、
押出成形機のベント圧を400〜760mmHgの減圧
状態に調整して溶融混練した後、押出成形機のダイから
シート状に押出成形し、次いで得られたPET系樹脂シ
ートを繊維補強材と積層し、加熱加圧することにより一
体化してスタンピング成形材料を製造する方法である。
ベント圧を上記した減圧状態に調整してPET系樹脂の
溶融混練を行うと、樹脂中の水分が除去され、しかも樹
脂の固有粘度の低下を0.05以下に抑制することがで
き、固有粘度の低下の小さい高品質のPET系樹脂シー
トを得ることができ、このようなベント圧を採用する点
も本発明の特徴の一つである。
【0030】上記の方法では、PET系樹脂の押出成形
に通常使用されているベント付きの押出成形機のいずれ
もが使用することができる。その場合の溶融混練温度や
圧力、押出温度や圧力等の条件は、押出成形によってP
ET系樹脂シートを製造する際に通常採用されている条
件で行うことができ限定されないが、一般に、溶融混練
時の圧力を5〜100kg/cm2、温度を250〜3
00℃にして、押出温度を約260〜300℃で行う
と、良好なPET系樹脂シートを得ることができる。シ
ートの厚さは特に限定されないが、通常約0.2〜2m
m程度にしておくのがよい。
に通常使用されているベント付きの押出成形機のいずれ
もが使用することができる。その場合の溶融混練温度や
圧力、押出温度や圧力等の条件は、押出成形によってP
ET系樹脂シートを製造する際に通常採用されている条
件で行うことができ限定されないが、一般に、溶融混練
時の圧力を5〜100kg/cm2、温度を250〜3
00℃にして、押出温度を約260〜300℃で行う
と、良好なPET系樹脂シートを得ることができる。シ
ートの厚さは特に限定されないが、通常約0.2〜2m
m程度にしておくのがよい。
【0031】そして、上記で製造したPET系樹脂シー
トを任意形態、好ましくはシートや布帛状の繊維補強材
と積層し、加熱加圧により含浸一体化して目的とするス
タンピング成形材料を製造する。樹脂シートと繊維補強
材との加熱加圧による含浸一体化は、通常のプレス機や
ダブルベルトプレス機等の装置を使用して行うのがよ
い。その際の加熱温度は、通常約250〜320℃の範
囲とするのがよく、また圧力は、繊維補強材の種類や形
態、厚さ、繊維補強材とPET系樹脂の割合、目的とす
るスタンピング成形材料の厚さ等に応じて適宜変えるこ
とができる。例えば、繊維補強材としてガラス繊維不織
布を用いて、PET系樹脂:繊維補強材の割合を重量で
6:4にした場合には、0.1〜50kg/cm2の圧
力で加圧するとよい。
トを任意形態、好ましくはシートや布帛状の繊維補強材
と積層し、加熱加圧により含浸一体化して目的とするス
タンピング成形材料を製造する。樹脂シートと繊維補強
材との加熱加圧による含浸一体化は、通常のプレス機や
ダブルベルトプレス機等の装置を使用して行うのがよ
い。その際の加熱温度は、通常約250〜320℃の範
囲とするのがよく、また圧力は、繊維補強材の種類や形
態、厚さ、繊維補強材とPET系樹脂の割合、目的とす
るスタンピング成形材料の厚さ等に応じて適宜変えるこ
とができる。例えば、繊維補強材としてガラス繊維不織
布を用いて、PET系樹脂:繊維補強材の割合を重量で
6:4にした場合には、0.1〜50kg/cm2の圧
力で加圧するとよい。
【0032】この方法において、PET系樹脂シートの
製造工程と、該PET系樹脂シートと繊維補強材との含
浸一体化工程は、連続して行っても、または別々に行っ
てもよい。別々に行う場合は、PET系樹脂シートを製
造して、それを一旦防湿条件下に保管しておき、任意の
時点で繊維補強材と積層したのち加熱加圧して含浸一体
化することができる。
製造工程と、該PET系樹脂シートと繊維補強材との含
浸一体化工程は、連続して行っても、または別々に行っ
てもよい。別々に行う場合は、PET系樹脂シートを製
造して、それを一旦防湿条件下に保管しておき、任意の
時点で繊維補強材と積層したのち加熱加圧して含浸一体
化することができる。
【0033】本発明のスタンピング成形材料の好ましい
他の製造法は、上記した固有粘度0.60〜0.75の
既使用PET系樹脂を粉砕して適当な大きさの粒状物、
粉末状またはフレーク状とし、これをペレット化するこ
となく既使用PET系樹脂の割合が50〜100重量%
になるように、必要に応じて未使用PET系樹脂と混合
し、それを直接繊維補強材と積層および/または混合し
て繊維補強材とPET系樹脂との中間複合体を形成し、
これを上記した方法と同様に加熱加圧して一体化する方
法である。この方法によるときは、押出成形機を使用す
ることなく、粉砕した既使用PET系樹脂を用いてプレ
ス等によって直接スタンピング成形材料を製造すること
ができる。
他の製造法は、上記した固有粘度0.60〜0.75の
既使用PET系樹脂を粉砕して適当な大きさの粒状物、
粉末状またはフレーク状とし、これをペレット化するこ
となく既使用PET系樹脂の割合が50〜100重量%
になるように、必要に応じて未使用PET系樹脂と混合
し、それを直接繊維補強材と積層および/または混合し
て繊維補強材とPET系樹脂との中間複合体を形成し、
これを上記した方法と同様に加熱加圧して一体化する方
法である。この方法によるときは、押出成形機を使用す
ることなく、粉砕した既使用PET系樹脂を用いてプレ
ス等によって直接スタンピング成形材料を製造すること
ができる。
【0034】また、本発明のスタンピング成形材料は、
PET系樹脂と繊維補強材の他に、必要に応じて顔料等
の着色料、過酸化物分解剤、ラジカル捕捉剤などの酸化
防止剤、着色剤、内部離型剤、滑剤、帯電防止剤等を含
有していてもよい。上記本発明のスタンピング成形材料
は、金型を使用して常法によりスタンピング成形するこ
とができ、それによって目的とする自動車部品、電気部
品、日用雑貨品などの種々の形状および寸法の最終製品
にすることができる。スタンピング成形は、通常、該ス
タンピング成形材料をPET系樹脂の融点以上に加熱
し、一対の金型を用いて加圧・成形することにより行う
ことができる。以下に、本発明を実施例等により具体的
に説明するが、本発明はそれにより限定されない。
PET系樹脂と繊維補強材の他に、必要に応じて顔料等
の着色料、過酸化物分解剤、ラジカル捕捉剤などの酸化
防止剤、着色剤、内部離型剤、滑剤、帯電防止剤等を含
有していてもよい。上記本発明のスタンピング成形材料
は、金型を使用して常法によりスタンピング成形するこ
とができ、それによって目的とする自動車部品、電気部
品、日用雑貨品などの種々の形状および寸法の最終製品
にすることができる。スタンピング成形は、通常、該ス
タンピング成形材料をPET系樹脂の融点以上に加熱
し、一対の金型を用いて加圧・成形することにより行う
ことができる。以下に、本発明を実施例等により具体的
に説明するが、本発明はそれにより限定されない。
【0035】以下の実施例において、PETの固有粘
度、各例で得られたスタンピング成形後の成形品の曲げ
きしみ音、曲げ強さおよび曲げ弾性率は、下記の方法に
より判定または測定した。
度、各例で得られたスタンピング成形後の成形品の曲げ
きしみ音、曲げ強さおよび曲げ弾性率は、下記の方法に
より判定または測定した。
【0036】PET系樹脂の固有粘度:上記したよう
に、PET系樹脂をテトラクロロエタンとフェノールの
等重量混合溶媒中に樹脂濃度を種々変えて溶解し、各濃
度の還元粘度を求め、得られた還元粘度と樹脂濃度との
関係をグラフ上にプロットして、樹脂濃度ゼロに補外し
て固有粘度を求めた。また、スタンピング成形品の固有
粘度は、スタンピング成形品の断片を上記混合溶媒に溶
解して繊維補強材を濾別し、溶解したPET系樹脂を回
収し、その固有粘度を上記した方法により求めた。
に、PET系樹脂をテトラクロロエタンとフェノールの
等重量混合溶媒中に樹脂濃度を種々変えて溶解し、各濃
度の還元粘度を求め、得られた還元粘度と樹脂濃度との
関係をグラフ上にプロットして、樹脂濃度ゼロに補外し
て固有粘度を求めた。また、スタンピング成形品の固有
粘度は、スタンピング成形品の断片を上記混合溶媒に溶
解して繊維補強材を濾別し、溶解したPET系樹脂を回
収し、その固有粘度を上記した方法により求めた。
【0037】曲げきしみ音の判定:支点間距離を160
mmに設定した支持台の上に、長さ200mm、幅10
0mm、厚さ3mmのスタンピング成形により得られた
平板成形品を置き、成形品の中央部に該成形品が6mm
まで曲げ変形される(たわむ)程度の荷重を加えたとき
のきしみ音の有無を直接耳で聞いて判定した。
mmに設定した支持台の上に、長さ200mm、幅10
0mm、厚さ3mmのスタンピング成形により得られた
平板成形品を置き、成形品の中央部に該成形品が6mm
まで曲げ変形される(たわむ)程度の荷重を加えたとき
のきしみ音の有無を直接耳で聞いて判定した。
【0038】曲げ強さの測定:JIS K7203に準
じて行った。曲げ弾性率の測定 :JIS K7203に準じて行っ
た。
じて行った。曲げ弾性率の測定 :JIS K7203に準じて行っ
た。
【0039】《実施例1〜3》固有粘度0.66の未使
用(ヴァージン)PETペレット[商品名「KD236
R」;(株)クラレ製]と、固有粘度0.68のPET
ボトル回収透明フレーク品[平均粒径約3mm;(株)
シーアール製]を、重量比で50/50(実施例1)、
25/75(実施例2)および0/100(実施例3)
の割合で混合したもの各100重量部、酸化防止剤(商
品名「イルガノックス1010」;チバガイギー社製)
0.3重量部、カーボンブラック(DIC社製)0.5
重量部および離型剤0.3重量部を混合し、シリンダー
温度280℃の直径40mmの2軸押出機に投入し、ベ
ント圧750mmHgの減圧下で、20kg/時の吐出
量で溶融押出成形して、厚みが780μでのPETシー
トを製造した。得られたPETシートにおけるPETの
固有粘度は、それぞれ0.63(実施例1)、0.63
(実施例2)および0.65(実施例3)であった。
用(ヴァージン)PETペレット[商品名「KD236
R」;(株)クラレ製]と、固有粘度0.68のPET
ボトル回収透明フレーク品[平均粒径約3mm;(株)
シーアール製]を、重量比で50/50(実施例1)、
25/75(実施例2)および0/100(実施例3)
の割合で混合したもの各100重量部、酸化防止剤(商
品名「イルガノックス1010」;チバガイギー社製)
0.3重量部、カーボンブラック(DIC社製)0.5
重量部および離型剤0.3重量部を混合し、シリンダー
温度280℃の直径40mmの2軸押出機に投入し、ベ
ント圧750mmHgの減圧下で、20kg/時の吐出
量で溶融押出成形して、厚みが780μでのPETシー
トを製造した。得られたPETシートにおけるPETの
固有粘度は、それぞれ0.63(実施例1)、0.63
(実施例2)および0.65(実施例3)であった。
【0040】次いで、上記で製造したPETシートの上
にガラスチョップドストランドマット(目付450g/
m2;セントラルグラスファイバー社製)を2枚重ねて
置き、その上に更に上記PETシートを重ね、その上に
上記ガラスチョップドストランドマットを重ねるという
操作を繰り返して、最上面と最下面がPETシートから
なる10枚重ね合わせの積層体(PETシート4枚;ガ
ラス繊維マット6枚)を形成した。これを120℃で5
分間乾燥した後、プレス機を用いて約300℃で3kg
/cm2の圧力を3分間加えて加熱加圧して含浸一体化
させ、ガラス繊維含量が40重量%である厚さ約4mm
のスタンピング成形材料を形成した。
にガラスチョップドストランドマット(目付450g/
m2;セントラルグラスファイバー社製)を2枚重ねて
置き、その上に更に上記PETシートを重ね、その上に
上記ガラスチョップドストランドマットを重ねるという
操作を繰り返して、最上面と最下面がPETシートから
なる10枚重ね合わせの積層体(PETシート4枚;ガ
ラス繊維マット6枚)を形成した。これを120℃で5
分間乾燥した後、プレス機を用いて約300℃で3kg
/cm2の圧力を3分間加えて加熱加圧して含浸一体化
させ、ガラス繊維含量が40重量%である厚さ約4mm
のスタンピング成形材料を形成した。
【0041】上記で得たスタンピング成形材料を防湿袋
に入れて保管した後、袋より取り出して175mm×8
5mmのサイズにカットし、300℃に加熱してPET
を溶融せしめた後、内寸が100×200mmの160
℃に保たれた一対の平板キャビテイー金型間に速やかに
供給してスタンピング成形を行うことにより、縦×横×
厚さ=100mm×200mm×3mmの平板成形品を
製造した。成形品の曲げきしみ音、曲げ強さ(kg/m
m2)および曲げ弾性率(kg/mm2)を上記した方法
により測定した。その結果を下記の表1に示す。
に入れて保管した後、袋より取り出して175mm×8
5mmのサイズにカットし、300℃に加熱してPET
を溶融せしめた後、内寸が100×200mmの160
℃に保たれた一対の平板キャビテイー金型間に速やかに
供給してスタンピング成形を行うことにより、縦×横×
厚さ=100mm×200mm×3mmの平板成形品を
製造した。成形品の曲げきしみ音、曲げ強さ(kg/m
m2)および曲げ弾性率(kg/mm2)を上記した方法
により測定した。その結果を下記の表1に示す。
【0042】《実施例4〜5》固有粘度0.70の未使
用(ヴァージン)PETペレット[商品名「KD745
R」;(株)クラレ製]と、固有粘度0.72のPET
ボトル回収カラーフレーク品[平均粒径約5mm;
(株)シーアール製]を、重量比で50/50(実施例
7)および0/100(実施例8)の割合で混合したも
の各100重量部、酸化防止剤(商品名「イルガノック
ス1010」;チバガイギー社製)0.3重量部、カー
ボンブラック(DIC社製)0.4重量部および離型剤
0.3重量部を混合し、実施例1におけるのと同じ押出
機を使用してシリンダー温度280℃で溶融混練すると
共に、ベント圧650mmHgの減圧下で、20kg/
時の吐出量で溶融押出成形して、厚みが780μでのP
ETシートを製造した。得られたPETシートにおける
PETの固有粘度は、それぞれ0.68(実施例4)お
よび0.69(実施例5)であった。
用(ヴァージン)PETペレット[商品名「KD745
R」;(株)クラレ製]と、固有粘度0.72のPET
ボトル回収カラーフレーク品[平均粒径約5mm;
(株)シーアール製]を、重量比で50/50(実施例
7)および0/100(実施例8)の割合で混合したも
の各100重量部、酸化防止剤(商品名「イルガノック
ス1010」;チバガイギー社製)0.3重量部、カー
ボンブラック(DIC社製)0.4重量部および離型剤
0.3重量部を混合し、実施例1におけるのと同じ押出
機を使用してシリンダー温度280℃で溶融混練すると
共に、ベント圧650mmHgの減圧下で、20kg/
時の吐出量で溶融押出成形して、厚みが780μでのP
ETシートを製造した。得られたPETシートにおける
PETの固有粘度は、それぞれ0.68(実施例4)お
よび0.69(実施例5)であった。
【0043】それぞれのPETシートを使用して、実施
例1と同様にしてスタンピング成形材料の製造およびス
タンピング成形を行って平板成形品を製造した。得られ
た平板成形品の曲げきしみ音、曲げ強さおよび曲げ弾性
率を上記した方法により測定したところ、下記の表1に
示すとおりであった。
例1と同様にしてスタンピング成形材料の製造およびス
タンピング成形を行って平板成形品を製造した。得られ
た平板成形品の曲げきしみ音、曲げ強さおよび曲げ弾性
率を上記した方法により測定したところ、下記の表1に
示すとおりであった。
【0044】《比較例 1》押出機におけるベント圧を
350mmHgの減圧状態にした他は、実施例1と同じ
組成の原料を用いて、実施例1と同様にしてPETシー
トを製造したところ、シートにおけるPETの固有粘度
は0.52に低下していた。このシートを用いて実施例
1と同様にしてスタンピング成形材料の製造およびスタ
ンピング成形を行って平板成形品を製造して、その曲げ
きしみ音、曲げ強さおよび曲げ弾性率を上記した方法に
より測定した。その結果を下記の表1に示す。
350mmHgの減圧状態にした他は、実施例1と同じ
組成の原料を用いて、実施例1と同様にしてPETシー
トを製造したところ、シートにおけるPETの固有粘度
は0.52に低下していた。このシートを用いて実施例
1と同様にしてスタンピング成形材料の製造およびスタ
ンピング成形を行って平板成形品を製造して、その曲げ
きしみ音、曲げ強さおよび曲げ弾性率を上記した方法に
より測定した。その結果を下記の表1に示す。
【0045】《比較例 2》原料として固有粘度0.5
8のPETトレー回収透明フレーク品[平均粒径約3m
mを100%用いた他は実施例1〜3と同様にして、P
ETシート、スタンピング成形材料および平板成形品を
製造して、得られた平板成形品の曲げきしみ音、曲げ強
さおよび曲げ弾性率を上記した方法により測定した。そ
の結果を下記の表1に示す。
8のPETトレー回収透明フレーク品[平均粒径約3m
mを100%用いた他は実施例1〜3と同様にして、P
ETシート、スタンピング成形材料および平板成形品を
製造して、得られた平板成形品の曲げきしみ音、曲げ強
さおよび曲げ弾性率を上記した方法により測定した。そ
の結果を下記の表1に示す。
【0046】《実施例6〜8》実施例1〜3で用いたの
と同じPET混合物をそれぞれ熱風乾燥機に入れて13
0℃で16時間乾燥して、PET中の水分率を200p
pm以下に低下させた。この原料に、実施例1〜3で添
加したのと同じ添加剤を実施例1〜3におけるのと同じ
割合で加えて、プラスチック製の袋中でブレンドして均
一に混合させた。得られた混合物をチョップトストラン
ドマット(目付け450g/m2;セントラルグラスフ
ァイバー社製)上に400g/m2の割合で振りかけ
て、PET樹脂とガラス繊維マットとの積層体を得た。
と同じPET混合物をそれぞれ熱風乾燥機に入れて13
0℃で16時間乾燥して、PET中の水分率を200p
pm以下に低下させた。この原料に、実施例1〜3で添
加したのと同じ添加剤を実施例1〜3におけるのと同じ
割合で加えて、プラスチック製の袋中でブレンドして均
一に混合させた。得られた混合物をチョップトストラン
ドマット(目付け450g/m2;セントラルグラスフ
ァイバー社製)上に400g/m2の割合で振りかけ
て、PET樹脂とガラス繊維マットとの積層体を得た。
【0047】プレス機の金型の下型の面上に、上記と同
じPET混合物を50g/m2の割合で載せ、その上に
上記で作製した積層体を6組積み重ねて、300℃で5
分間、2kg/cm2の圧力を加えて含浸一体化するこ
とにより、ガラス繊維含有率が約50重量%で厚み4m
mのスタンピング成形材料を得た。これを実施例1と同
様にしてスタンピング成形して平板成形品を製造した。
得られた平板成形品の曲げきしみ音、曲げ強さおよび曲
げ弾性率を上記した方法により測定した。その結果を下
記の表1に示す。
じPET混合物を50g/m2の割合で載せ、その上に
上記で作製した積層体を6組積み重ねて、300℃で5
分間、2kg/cm2の圧力を加えて含浸一体化するこ
とにより、ガラス繊維含有率が約50重量%で厚み4m
mのスタンピング成形材料を得た。これを実施例1と同
様にしてスタンピング成形して平板成形品を製造した。
得られた平板成形品の曲げきしみ音、曲げ強さおよび曲
げ弾性率を上記した方法により測定した。その結果を下
記の表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】上記表1の結果から、固有粘度が0.60
〜0.75の範囲の既使用PET(PETボトル回収
品)を50重量%以上の割合で使用し、押出成形機にお
けるベント圧を400〜760mmHgに調整してPE
Tシートを製造し、そのシートからスタンピング成形材
料の製造およびスタンピング成形を行っている本発明の
実施例1〜5では、得られるPETシートにおけるPE
Tの固有粘度の低下が0.05以下に抑えられることが
わかる。そして、その結果、PETの固有粘度低下の極
めて小さい該PETシートを使用して製造された実施例
1〜5のスタンピング成形品は、PETの固有粘度が高
く保たれて、曲げきしみ音がせず、しかも高い曲げ強さ
および曲げ弾性率を有し、物性が優れている。
〜0.75の範囲の既使用PET(PETボトル回収
品)を50重量%以上の割合で使用し、押出成形機にお
けるベント圧を400〜760mmHgに調整してPE
Tシートを製造し、そのシートからスタンピング成形材
料の製造およびスタンピング成形を行っている本発明の
実施例1〜5では、得られるPETシートにおけるPE
Tの固有粘度の低下が0.05以下に抑えられることが
わかる。そして、その結果、PETの固有粘度低下の極
めて小さい該PETシートを使用して製造された実施例
1〜5のスタンピング成形品は、PETの固有粘度が高
く保たれて、曲げきしみ音がせず、しかも高い曲げ強さ
および曲げ弾性率を有し、物性が優れている。
【0050】これに対して、比較例1の結果から、固有
粘度が0.60〜0.75の範囲にあるPETボトル回
収品を使用していても、押出成形機におけるベント圧が
350mmHgで本発明の範囲より低くなっている比較
例1では、押出成形して得られるPETシートの固有粘
度が0.52であって大幅に低下しており、その結果そ
れを使用して得られるスタンピング成形品では、曲げき
しみ音が発生し、しかも曲げ強さおよび曲げ弾性率とも
低い値となっている。
粘度が0.60〜0.75の範囲にあるPETボトル回
収品を使用していても、押出成形機におけるベント圧が
350mmHgで本発明の範囲より低くなっている比較
例1では、押出成形して得られるPETシートの固有粘
度が0.52であって大幅に低下しており、その結果そ
れを使用して得られるスタンピング成形品では、曲げき
しみ音が発生し、しかも曲げ強さおよび曲げ弾性率とも
低い値となっている。
【0051】更に、比較例2の結果から、固有粘度が
0.60よりも小さいPETトレー回収品を使用した場
合には、押出成形により得られるPETシートの固有粘
度も0.53と低く、そのためそのシートを使用して得
られるスタンピング成形品では曲げきしみ音が発生し、
しかも曲げ強さおよび曲げ弾性率とも低い値となってお
り物性の劣った成形品しか得られないことがわかる。
0.60よりも小さいPETトレー回収品を使用した場
合には、押出成形により得られるPETシートの固有粘
度も0.53と低く、そのためそのシートを使用して得
られるスタンピング成形品では曲げきしみ音が発生し、
しかも曲げ強さおよび曲げ弾性率とも低い値となってお
り物性の劣った成形品しか得られないことがわかる。
【0052】また、実施例6〜7の結果からは、固有粘
度が0.60〜0.75の範囲にあるPETボトル回収
品を50重量%以上の割合で含有するPET原料の粉砕
物を直接繊維補強材に施してスタンピング成形材料を使
用した場合にも、押出成形品機を使用する場合と同様
に、曲げきしみ音がせず、しかも高い曲げ強さおよび曲
げ弾性率を有するスタンピング成形品が得られることが
わかる。
度が0.60〜0.75の範囲にあるPETボトル回収
品を50重量%以上の割合で含有するPET原料の粉砕
物を直接繊維補強材に施してスタンピング成形材料を使
用した場合にも、押出成形品機を使用する場合と同様
に、曲げきしみ音がせず、しかも高い曲げ強さおよび曲
げ弾性率を有するスタンピング成形品が得られることが
わかる。
【0053】
【発明の効果】本発明による場合は、大量の廃棄物とし
てその取り扱いが近年ますます苦慮されている、PET
ボトル等の既使用PET系樹脂から、耐熱性、機械的特
性等の物性に優れたスタンピング成形材料およびスタン
ピング成形品を簡単に且つ経済的に得ることができる。
しかも、本発明のスタンピング成形材料は、自動車部品
や電気部品等の産業用途が主体であり、その外観も通常
は黒色を主体とした濃色に着色され透明性を要求されな
いので、着色PETボトル等の着色した既使用PET系
樹脂も有効に使用でき、また衛生面からの制約も受けな
いので、原料の制約が少なく入手や処理が容易である。
更に、本発明では、スタンピング成形材料を構成するP
ET系樹脂の50%以上を既使用PET系樹脂にしてい
るので、大量の使用ずみPET系樹脂製品を有効に使用
することができる。
てその取り扱いが近年ますます苦慮されている、PET
ボトル等の既使用PET系樹脂から、耐熱性、機械的特
性等の物性に優れたスタンピング成形材料およびスタン
ピング成形品を簡単に且つ経済的に得ることができる。
しかも、本発明のスタンピング成形材料は、自動車部品
や電気部品等の産業用途が主体であり、その外観も通常
は黒色を主体とした濃色に着色され透明性を要求されな
いので、着色PETボトル等の着色した既使用PET系
樹脂も有効に使用でき、また衛生面からの制約も受けな
いので、原料の制約が少なく入手や処理が容易である。
更に、本発明では、スタンピング成形材料を構成するP
ET系樹脂の50%以上を既使用PET系樹脂にしてい
るので、大量の使用ずみPET系樹脂製品を有効に使用
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 67:00 105:04 105:26
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリエステル樹脂と繊維補強材とからな
るスタンピング成形材料であって、ポリエステル樹脂と
して、固有粘度0.60〜0.75の既使用ポリエチレ
ンテレフタレート系樹脂の含有割合が50〜100重量
%であるポリエチレンテレフタレート系樹脂を使用した
ことを特徴とするスタンピング成形材料。 - 【請求項2】 既使用ポリエチレンテレフタレート系樹
脂がボトル回収品である請求項1のスタンピング成形材
料。 - 【請求項3】 (a)固有粘度0.60〜0.75の既
使用ポリエチレンテレフタレート系樹脂の含有割合が5
0〜100重量%であるポリエチレンテレフタレート系
樹脂を、該既使用ポリエチレンテレフタレート系樹脂を
ペレット化することなく押出成形機に投入し、ベント圧
が400〜760mmHgの減圧状態にあるように調整
して溶融混練を行ってシート状に押出成形する工程;お
よび (b)上記工程(a)で形成されたポリエチレンテレフ
タレート系樹脂シートを繊維補強材と積層し、加熱加圧
することにより一体化する工程; を包含することを特徴とするスタンピング成形材料の製
造方法。 - 【請求項4】 (a)固有粘度0.60〜0.75の既
使用ポリエチレンテレフタレート系樹脂の含有割合が5
0〜100重量%であるポリエチレンテレフタレート系
樹脂を粉砕して粒状、粉末状またはフレーク状にする工
程; (b)上記工程(a)で形成された粒状、粉末状または
フレーク状のポリエチレンテレフタレート系樹脂をペレ
ット化することなく繊維補強材と積層および/または混
合する工程;および (c)上記工程(b)の生成物を加熱加圧して一体化す
る工程; を包含することを特徴とするスタンピング成形材料の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4056651A JPH05220744A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | スタンピング成形材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4056651A JPH05220744A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | スタンピング成形材料およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05220744A true JPH05220744A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=13033273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4056651A Pending JPH05220744A (ja) | 1992-02-07 | 1992-02-07 | スタンピング成形材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05220744A (ja) |
-
1992
- 1992-02-07 JP JP4056651A patent/JPH05220744A/ja active Pending
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