JPH05220499A - 汚泥処分方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 汚泥処理に際し，濃縮と乾燥を１槽で行い，
スペースを小とし，労働力を不要とし，装置，操作共簡
便にすることを目的とする。 【構成】 回転平膜装置の中にヒーターを組込み，汚泥
の濃縮から乾燥までを１槽で処理できるべく構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，汚泥の濃縮，乾燥装置
に係り，特に回転平膜を用いた汚泥濃縮乾燥方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】汚泥の濃縮方式には重力法と浮上法があ
る。重力法では汚泥性状ならびにポンプ輸送の関係上１
０％以上の濃縮は困難である。また浮上法には減圧法と
加圧法があるが，濃縮の限度は４〜７％である。

【０００３】汚泥の脱水には消化汚泥乾燥床または機械
脱水がある。消化汚泥乾燥床は年間を通じて雨量の少な
い地方でさらに敷地の確保が容易な小規模処理施設に適
するが，汚泥量の多い大規模な処理施設では広大な乾燥
床面積が必要になってしまう。また乾燥床で乾燥された
汚泥の含水率は大体６０％である。機械脱水には真空濾
過と加圧濾過がある。機械脱水設備は維持費が高い。真
空濾過された汚泥の含水率は汚泥の種類，濾過条件によ
り６５〜８０％である。加圧濾過された汚泥の含水率は
大体６５％である。機械脱水の場合汚泥を焼却する前に
乾燥工程を必要とする。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は，従来
の汚泥処分方法の欠点である操作が繁雑で労力がかかり
コストが大きいことを解消し，汚泥を簡単に安く処分す
ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は，汚泥を濃縮，
乾燥させる手段として回転平膜装置の中に設けられた邪
魔板の中にヒーターを組込み，一槽で汚泥の濃縮，乾燥
ができるように構成したものである。

【０００６】ここで乾燥とは，一般的にいう水分ほぼ０
％の乾燥を言うのでなく，汚泥の場合の乾燥とは水分濃
度約５０％を言う。

【０００７】

【実 施 例】図１に本発明方法の一実施例を示す。第
一段階として，濃度１％の汚泥で満たされた処分槽１の
中で回転軸３を回すことによって回転軸３に取り付けら
れた平膜２を回転させる。汚泥中の水分は平膜２によっ
て濾過され中空の回転軸３の中を通って濾過水７とな
り，汚泥は濃度１０％まで濃縮される。第二段階では邪
魔板５の中に組込まれたヒーターにより加熱し，濃度５
０％まで乾燥する。その後，汚泥を処分槽１から取り出
し焼却処分する。

【０００８】濃縮と乾燥を１槽で行うため労働力がかか
らず，装置も単純であるため操作が簡単である。

【０００９】回転平膜は，セラミック，金網，焼結金属
フィルタなどで構成され，目開きは０．１μｍから１μ
ｍが適当である。０．１μｍ以下では処理量が低下し，
また，１μｍ以上では処理水質の悪化及び目詰りにより
処理性能に影響を及ぼす。

【００１０】図２には本発明方法及び他の実施例を示
す。前記実施例と異なるのはヒーター４が邪魔板５の中
にあるのではなくて，平膜２の内側に組込まれているこ
とである。このようにすると汚泥の加熱の効率が良くな
る。

【００１１】図３には図２の応用例を示す。この装置
は，ヒーターが組込まれた平膜を取り付けた回転軸を複
数有しており，図２の実施例の装置より大量の汚泥を処
分することができる。

【００１２】図４は，濾過液側から熱風を送気できるよ
うに構成した。これによると，膜の目詰り物質の洗浄も
兼ねることができる。

【００１３】

【発明の効果】本発明の方法を用いれば，１槽で含水率
を５０％まで低減することが可能であり，装置も複雑で
ないため操作が簡単である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による装置の断面図。

【図２】本発明による装置の応用例の断面図。

【図３】本発明による装置の応用例の断面図。

【図４】本発明による装置の応用例の断面図。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転平膜を用いた汚泥濃縮方法及び装置
   において，装置内に設けられた邪魔板ＡＮＤ／ｏｒ回転
   平膜の回転円板内部にヒーターを組込むことを特徴とす
   る汚泥処分方法。