JPH05220230A - 内部発生熱療法での臨床的発熱療法用のマイクロ波装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】内部発生熱療法での臨床的発熱療法用マイクロ
波装置は、高周波電磁エネルギー発生器（１）、電磁エ
ネルギーを施すリッジコニカルホーンアンテナ（３１）
を含むアプリケーター（３）、絶縁および前置増幅の手
段（４１）を含む皮膚温度センサー（４）、アンテナ
（３１）の放射開口に接続されていて、５００ＭＨｚ以
下の高周波信号に対し透過性の可撓性の誘電体からな
り、強制循環され、調節可能な温度と圧力を有する温度
調節流体を含んでいる防水性のバッグ（３２）および行
う場合の処理データの設定、コントロール、処理および
表示のためおよび周辺エレメントの駆動のためのパーソ
ナルコンピュータ（９）、マイクロプロセッサおよび操
作者パネル（８２）を含むコントロールユニット（６）
を含んでいる。 【効果】 本発明は、患者の皮膚の温度をコントロール
したまま治療パラメータのコントロールを可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、内部発生熱療法での臨
床的発熱療法用マイクロ波装置（ｍｉｃｒｏｗａｖｅ
ａｐｐａｒａｔｕｓ ｆｏｒ ｃｌｉｎｉｃａｌ ｈｙ
ｐｅｒｔｈｅｒｍｉａ ｉｎ ｅｎｄｏｇｅｎｏｕｓ
ｔｈｅｒｍｏｔｈｅｒａｐｙ）に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】整形外
科外傷学分野およびリウマチ学分野では、疾患した身体
の部分を加熱することにより疾患部分を治癒するための
内部からの療法の使用が公知である。この目的のために
用いられる公知の装置は、ジアテルミーおよびレーダー
療法についてのものである。

【０００３】しかしながら、これらの公知の装置の利用
には、さまざまな難点がある。ジアテルミーについての
ものは、患部への熱の集中が劣り、過熱をもたらす脂肪
層による高い吸収があり、環境への高い電磁公害があ
る。Ｓバンド例えば２４５０ＭＨｚでのレ−ダ療法のも
のは、放射の透過が劣り、やけどの重大な危険を伴う表
面組織による高い吸収がある。

【０００４】皮膚からある距離に位置させた放射手段
（ｅｍｉｔｔｉｎｇ ｍｅａｎｓ）を含むＵＨＦバンド
例えば４３４ＭＨｚで働くレ−ダ療法のための装置も公
知であり、適切な治療は、放射の期間とエネルギー量の
コントロールだけに準備する。さらには、これらの公知
の装置では、空気−皮膚表面からの反射により無視でき
ないエネルギーの部分が失われ、よって、実際に吸収さ
れたエネルギー量の有効なコントロールが不可能であ
る。

【０００５】それにもかかわらず、高い表面吸収のため
に、温度受容体は、高度にエネルギーを与えられ、よっ
て、自覚的な患者の熱の感覚に基づく操作者によるエネ
ルギー量は、投与不足の状態を非常にしばしば起こす。

【０００６】さらには、化学療法および／または放射線
療法と組み合わせて適用する電磁腫瘍学的発熱療法用の
公知の装置もある。該装置は、非常に複雑であることを
特徴とし、特に、複数の位置での組織内の温度を連続的
に取ることを必要とする。

【０００７】本発明の目的は、公知の上記の欠点を排除
し、特に、患者の皮膚の温度をコントロールしたまま治
療パラメータのコントロールを可能とする内部発生熱療
法での臨床的発熱療法用のマイクロ波装置を提供するこ
とである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この成果は、高周波電磁
エネルギー発生器、電磁エネルギーを施すための手段、
患者の皮膚温度のコントロールおよび規制のための手段
および治療データの習得と処理のためと周辺エレメント
駆動のためのマイクロプロセサッサを含む手段を含んで
なることを特徴とする装置を提供することによる本発明
に従って達成される。

【０００９】本発明に従えば、都合よくは、該エネルギ
ー施し手段は、リッジコニカルホーンアンテナを有する
アプリケーターを含んでなる。該温度コントロールおよ
び規制手段は、それぞれ皮膚温度センサーおよび強制循
環され調節可能な温度と圧力を有する温度調節流体たと
えば蒸留水を含みかつ５００ＭＨｚ以下の高周波数を透
過する可撓性の誘電体からなるバッグを含み、該バッグ
が、アンテナの放射開口に防水して固定されていて、該
バッグが、３つの空間方向で運動可能なアームにより支
持されていてどのような方向にも回転可能となってい
る。

【００１０】本発明により達成される利点は、電磁放射
が伝播する手段（水とからだの組織）の間の高い電磁的
な合致があること：したがって送出されるエネルギー量
が反射による損失を伴わずに体の中に完全に移送される
こと；よって、与えられたエネルギー量に対し、より多
くの放射の透過があるかまたは組織を同じ温度に持って
いくのにより少ないエネルギー量しか必要とされないこ
と；放射のよりよい集中も可能であること；水の温度を
変えることによりなされる皮膚温度のコントロールが、
放射の透過の程度のコントロールを可能とし、よって、
組織の最も高い温度の深さを可能とすること；やけどの
危険を実際的に排除すること；皮膚表面の反射の不在
が、環境の電磁公害を減少させること；治療温度の分布
が、広い範囲に達し、その値がコントロールできるこ
と；可撓性バッグの手段により、アプリケーター表面と
治療を受ける部分との間の完全な機械的な適合が達せら
れることの事実から本質的になる；したがって、適用の
主たる分野は、リウマチ性の多発性筋痛、肩および股関
節部の関節周囲炎、腱滑膜炎、腱炎、滑液包炎、手首の
管症候群、足根の管症候群、慢性の関節性の痛風、関節
症、炎症性および非炎症性のミオパシ−（外傷）、腕
痛、背痛、腰部の痛み、腰仙の痛みおよび外傷学一般で
ある。

【００１１】

【実施例】本発明の革新的な原理および従来技術と比較
した本発明の利点は、以下の説明、非限定的な実施例お
よび図面から当業者によりよく理解されよう。

【００１２】要部の構造を示す図１および２を参照して
述べると、本発明に従う発熱療法用マイクロ波内部発生
療法のための装置は、０Ｗから１００Ｗの連続的にコン
トロールされた出力を有する４３４ＭＨｚの高周波電磁
エネルギー発生器、強制循環された蒸留水を含んでいる
５００ＭＨｚ以下の高周波を透過する可撓性誘電体から
なる密封したバッグ３２とリッジコニカルホーンアンテ
ナ３１を有するアプリケーター３を支持し位置を決める
アーム２であって、必要な自由度を確保し、患者に固定
する必要なくして選択した位置でのアプリケーター３の
ブロッキングを可能とするアーム２の接続と自己平衡化
のためおよび液圧と電磁の相互接続のための手段が設け
られているアーム２、絶縁と前置増幅の装置４１を有す
る皮膚温度センサー４例えば銅−コンスタンタンＴ形の
熱電対、３７−４２℃の範囲のバッグ３２内での水の温
度と圧力のコントロールのためと水の循環のための手段
５、治療データを処理するマイクロプロセッサを有する
コントローラ６、外部電力線からの絶縁を確保し各種ユ
ニットを働かせるのに必要な電圧と電流のすべてを供給
する電源７、治療データの設定、コントロールおよび表
示のための操作者パネル８２を有する装置の機能ユニッ
ト１、５、６、７を含む枢動輪８１に装着された箱形フ
レーム８を含んでなる。

【００１３】好ましい実施例では、コントロール手段６
は、１っ箇所またはそれ以上の体の部分の特徴的な温度
プロフィールが記憶される読み取り専用記憶装置（ＲＯ
Ｍ）のようなデータ支持手段を含んでなる。

【００１４】もう１つの好ましい実施例では、本発明に
従う装置は、操作者とのインターフェイスを構成してい
て、処理効率の増加を可能とし、各患者のための治療デ
ータのファイリングを可能とし、上記のデータ支持手段
への特徴的な温度プロフィールの任意な記憶を与えるこ
とを可能とするパーソナルコンピュータ９を備えてい
る。

【００１５】働きを次に示す。操作者は、パネル８２に
よりまたはパーソナルコンピュータ９により適用の最大
エネルギー量および期間を設定する。次に、得るべき深
さでの温度分布に基づき、皮膚およびバッグ３２の温度
を、パネル８２またはパーソナルコンピュータ９により
設定する。もちろん、図３、４に示すように、治療を受
ける組織の温度プロフィールは、バッグ３２が用いられ
るかどうか（図４または図３）に大きく依存し、またそ
れに含まれる水の温度に関連する。

【００１６】次に、アーム２がアプリケーター３と共に
動かされ、バッグ３２が、患者の患部の皮膚の表面に付
着される；特に、バッグ３２の柔軟性とそれに含まれる
水の圧力をコントロールできることがアプリケーター３
と皮膚表面との間の完全な機械的な適合を可能とする。

【００１７】治療の間に、パネル８２に設定されたデー
タが処理される（センサー４からの温度ユニット４１か
らくる皮膚温度データと共に処理され、これはコントロ
ール手段６に属するマイクロプロセッサによるものであ
り、組織の典型的な温度プロフィールを考慮する特定の
アルゴリズムに従う）。この処理により、治療パラメー
タがコントロールされる。

【００１８】パーソナルコンピュータ９が用いられる
と、それが上記の処理を行うことは明白である。

【００１９】皮膚の温度は、センサー４により連続的に
調べられ、よって電力の供給が、コントローラ６により
コントロールされてあらかじめ選択した温度が保たれ
る。

【００２０】パネル８２で行われる機能には、上記した
治療パラメータの設定、装置の通常のスイッチの入れ切
り、治療の開始と停止および生じた場合の問題の表示に
加え、あらかじめ設定した限界の値で設定したデータの
適合の表示および送った電力と反射した（ｒｅｆｌｅｃ
ｔｅｄ）電力の表示の機能がある。このようにして、操
作者は、アプリケ−タ３の設定および／または位置をよ
り効果的に修正または変更するように適切に介入でき
る。

【００２１】本発明の目的である装置による治療パラメ
ータの仮定される値を次に示す： 出力周波数： ４３４ＭＨｚ、 供給電力： ０−１００Ｗ 皮膚の温度： ３８−４０℃ 温度調節流体の温度： ３７−４２℃ 使用されるマイクロプロセッサは、典型的なものであ
り、８バイト形に限られるものではなく、３２キロバイ
トメモリーを有するものである。

【００２２】提案される装置は、電子医療装置用、特に
マイクロ波治療装置用の適用可能な安全基準に従い実現
される。

【００２３】実際に実施する際の詳細は、形式、大き
さ、要素の配置、使用材料の性質を本発明の解決の考え
を越えることなく同等のように変更でき、それらは本発
明の範囲であることは明らかである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に従う内部発生熱療法での臨床的発熱療
法用マイクロ波装置のブロックダイヤグラムを示す。

【図２】図１のブロックダイヤグラムに従う装置の概略
的全体図を示す。

【図３】 表面温度コントロールを行わずに治療をした
組織の温度プロフィールを示す。

【図４】表面温度コントロールを行った本発明に従う装
置による治療をした同様な組織の温度プロフィールを示
す。

フロントページの続き (72)発明者 ダニエレ ベニーニ イタリア国、50124 フロレンチェ、ヴィ ーア ヴィッラニ 34

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 高周波電磁エネルギー発生器（１）、 電磁エネルギー施し手段（３、３１）、 患者の皮膚温度コントロールおよび規制手段（４、４
   １、３２）および治療データの習得と処理のためと周辺
   エレメント駆動のためののマイクロプロセッサを含む手
   段（６、８２、９）を含んでなることを特徴とする内部
   発生熱療法での臨床的発熱療法用マイクロ波装置。
2. 【請求項２】 該発生器（１）の出力が、０Ｗから１０
   ０Ｗまで連続的に調節可能であり、その出力周波数が３
   −３００ＭＨｚまたは３００−３０００ＭＨｚの間であ
   る請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 該エネルギー施し手段が、リッジコニカ
   ルホーンアンテナ（３１）を有するアプリケーター
   （３）を含む請求項１記載の装置。
4. 【請求項４】 該患者の皮膚コントロールおよび規制手
   段が、強制循環されコントロールされた温度と圧力を有
   する温度調節流体たとえば蒸留水を含みかつ５００Ｍｈ
   ｚ以下の高周波数を透過する可撓性の誘電体からなるバ
   ッグ（３２）と絶縁および前置増幅の装置（４１）とを
   備えた皮膚温度センサー（４）を含んでいて、該バッグ
   （３２）が、アンテナ（３１）の放射開口に固定されて
   いて防水性である請求項１の装置。
5. 【請求項５】 該治療データの習得と処理の手段および
   周辺エレメント駆動手段が、 治療データ処理のためのマイクロプロセッサを有するコ
   ントローラ（６）および治療データ設定、コントロール
   および表示のため操作者用に設計されたパネル（８２）
   を含む請求項１記載の装置。
6. 【請求項６】 組織の典型的な温度プロフィールを考慮
   し治療パラメータおよび特に送出電力を規制する特定の
   アルゴリズムが、該治療データ処理のために設けられて
   いる請求項１および５記載の装置。
7. 【請求項７】 １っ箇所またはそれ以上の体の部分の特
   徴的な温度プロフィールが記憶される読み取り専用記憶
   装置（ＲＯＭ）のようなデータサポ−ト手段を含む請求
   項１および５記載の装置。
8. 【請求項８】 治療データの習得と処理の手段であり周
   辺エレメントの案内をするための手段が、パーソナルコ
   ンピュータ（９）を含んでいる請求項１記載の装置。
9. 【請求項９】 該アプリケーター（３）が、アーム
   （２）の自由端に装着されていて、アプリケーター
   （３）を患者に固定する必要なくして選択した位置での
   アプリケーター（３）のブロッキングを可能とし、必要
   な自由度を確保するアーム（２）の接続と自己平衡化お
   よび液圧と電磁の相互接続のための手段が設けられてい
   る請求項３記載の装置。
10. 【請求項１０】 ３７−４２℃の範囲のバッグ（３２）
    に含まれた水の圧力と温度のコントロールおよび循環の
    ための手段（５）を含んでいる請求項１および４記載の
    装置。
11. 【請求項１１】 該発生器動力（１）、治療データの習
    得と処理の手段であり周辺エレメントの案内をするため
    の手段（６、８２）および水の圧力と温度のコントロー
    ルおよび循環の該手段（５）が、枢動輪（８１）に装着
    された箱形フレ−ム（８）に収容されている請求項１お
    よび８記載の装置。