JPH05217587A - 電子荷札の製造方法 - Google Patents

電子荷札の製造方法

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JPH05217587A
JPH05217587A JP4288764A JP28876492A JPH05217587A JP H05217587 A JPH05217587 A JP H05217587A JP 4288764 A JP4288764 A JP 4288764A JP 28876492 A JP28876492 A JP 28876492A JP H05217587 A JPH05217587 A JP H05217587A
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JP
Japan
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battery
carbon
electrode
manufacturing
manganese dioxide
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JP4288764A
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English (en)
Inventor
Atsushi Watanabe
淳 渡辺
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M6/00Primary cells; Manufacture thereof
    • H01M6/40Printed batteries, e.g. thin film batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可撓性を有する電子荷札の製造方法におい
て、製造コストを低減させると共に、電子荷札使用後に
廃棄されても環境上問題のない物質にて電池を製造する
こと。 【構成】 PET基板2上にカーボンパターン電極4
a、4bを含む基板パターンが印刷され、カーボンパタ
ーン電極4a、4b上の所定位置に接着剤が塗布され
る。続いて、カーボンパターン電極4a上に亜鉛板7a
が形成され、二酸化マンガンペースト6bが形成され
て、セパレータ8bを印刷された二酸化マンガンペース
ト6b上に載せる。また、別のラインにて、PETシー
ト5上にカーボン電極5が印刷され、接着剤が塗布さ
れ、亜鉛板7bが形成され、二酸化マンガンペースト6
aが形成されて、セパレータ8aが載せられる。この
後、PETシート切断機にて適当なサイズに切断して、
PETシート3とPET基板2とを重ね合わせて電池1
23が完成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子荷札の製造方法に関
するものであり、例えば、配送に関する情報を記憶する
と共に、質問器からの質問信号に応答して、記憶された
配送情報を送信する応答器を有する電子荷札に用いられ
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、宅配便等の配送システムでは、受
付センター(例えば宅配便取次所)に指定された商店等
に利用客(依頼主)より荷物の配送依頼があると、この
取次所では、必要事項(届け先宅、依頼主の住所等)を
配送伝票(荷札)の所定欄に記入すると共に、届け先宅
の地域ごとに指定された仕分け番号をこの配送伝票に記
入し、その後、この配送伝票を配送依頼された荷物に貼
付する。そして、上記配送伝票が貼付された荷物は集荷
車で配送センターへ移送され、配送センターにて係員が
仕分け番号を目視することにより届け先宅の地域ごとに
仕分けして、配達車により届け先宅へと配達される。
【0003】このような配送システムでは、近年、配送
センターで行われる荷物の仕分け作業を自動化すべく、
配送伝票の一部に電子回路を設け、専用の書込み装置に
よって届け先等のデータを配送伝票(電子荷札)の電子
回路部に書込んで記憶させ、配送センターにて電波の送
受信により電子回路部に記憶された届け先等のデータを
読出して、荷物の仕分け作業を行うものが考えられてい
る。
【0004】ところが上述した電子荷札においては、電
子回路部を駆動するための電池を電子荷札内に内蔵する
必要があるが、従来からのコイン型、ボタン型といった
リジッドタイプの電池では、電子荷札に厚みが増して可
撓性に乏しい電子荷札となってしまうので、配送依頼の
あった荷物のいずれの場所にでも自由に張り付けること
ができないという問題がある。
【0005】そこで上記問題点を解決したものとして、
負極材シートの表面の電解質材上に正極材を配し、この
正極材上に集電体を配した薄膜電池の製造方法(例え
ば、特開平2−291671号公報)が開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述した従来
のものにおいては、リチウム電池を製造する製造方法で
あるために、製造工程において可能なかぎり水分を除去
してリチウムとの反応を避けるようにすることが必要不
可欠であるため、電子荷札を製造する過程でドライルー
ム(またはドライボックス)が必要となり、電子荷札を
製造するにあたって製造コストが増大してしまうという
問題がある。
【0007】しかも上記公報では、電池の負極活物質と
してリチウムを用いているので、使用済みの電子荷札を
廃棄した場合、残存したリチウムが何らかの原因により
水と反応することにより、水素ガスが発生したり、発熱
したりして火災が発生する危険性があるという理由によ
り、環境上芳しくないという問題がある。
【0008】さらに、使用済みの電子荷札を、従来の紙
片により構成された宅配便伝票と同様に焼却廃棄しよう
とすると、電子回路部内の配線(内蔵電源を電子回路部
に供給する電極を含む)に焼却しきれない金属を多用す
ると、不燃廃棄物となって環境上芳しくないという問題
がある。
【0009】そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされ
たものであり、可撓性を有する電子荷札の製造方法にお
いて、製造コストを低減させると共に、電子荷札使用後
に廃棄されても環境上問題のない物質にて電子荷札内蔵
の電池を製造することが可能な電子荷札の製造方法を提
供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1記載
の発明においては、電子荷札に内蔵される電池を製造す
る電池製造工程を含む電子荷札の製造方法であって、前
記電池製造工程は、可撓性を有する基板上に、集電体と
しての第1のカーボン電極を印刷する印刷工程と、分離
手段を挟んだ負極剤および正極剤のうち、いずれか一方
を前記第1のカーボン電極上に形成し、他方の上に集電
体としての第2のカーボン電極を形成する形成工程と、
封止を行う封止工程と、を含むことを特徴とする電子荷
札の製造方法を採用している。
【0011】また、請求項2記載の発明においては、前
記電池製造工程に含まれる前記印刷工程は、前記第1の
カーボン電極を印刷すると共に、アンテナおよび電子回
路部の配線をも印刷することを特徴とする請求項1記載
の電子荷札の製造方法を採用するものである。
【0012】
【作用】上記構成により、請求項1記載の発明において
は、印刷工程にて可撓性を有する基板上に集電体として
の第1のカーボン電極を印刷し、形成工程にて分離手段
を挟んだ負極剤および正極剤のうち、いずれか一方を第
1のカーボン電極上に形成し、他方の上に集電体として
の第2のカーボン電極を形成している。
【0013】したがって、正極剤および負極剤として
は、例えば二酸化マンガン、亜鉛を主成分とするマンガ
ン亜鉛電池等の環境上問題のない物質にて電子荷札に内
蔵される電池を製造することができる。
【0014】また、請求項2記載の発明においては、電
池製造工程に含まれる印刷工程は、第1のカーボン電極
を印刷すると共に、アンテナおよび電子回路部の配線を
も印刷しているので、焼却廃棄可能なカーボンを多用す
ることにより、焼却廃棄時に発生する不燃廃棄物を極力
抑えることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例に基づいて説
明する。この実施例では、宅配便の配送システムにおけ
る宅配便伝票を製造する方法に本発明方法を適用した場
合について説明する。
【0016】図1は本発明方法により製造される電子荷
札の一実施例を表す概略構成図である。図1において、
電子荷札である宅配便伝票100は複数枚の各種伝票に
より構成されており、従来の配送伝票機能と電子荷札機
能とを一つの伝票内に収めたものである。この宅配便伝
票100は、主として手書き記入欄101および応答回
路120から構成されている。手書き記入欄101は、
依頼主によって届け先や発送元等の情報が手書きで記入
され、宅配便取次所にて着店コード(仕分けコード)や
料金等が手書きで記入される部分である。
【0017】応答回路120は、基本構成として、デー
タのやり取りを行うアンテナ121と、回路の制御およ
び荷物情報の記憶を行うIC122と、IC122に電
力を供給する電池123とから構成されており、IC1
22へのデータの入力は、例えば後述する発行機を用い
て電波による非接触通信方法により行われる。
【0018】IC122に記憶されるデータは、固定デ
ータと可変データとからなり、固定データとしては伝票
上に記載されている伝票番号(即ち荷物の識別コードを
示す記号)が伝票製造時に入力され、可変データとして
は仕分けコードや電話番号等が荷物の取次の際に入力さ
れる。
【0019】次に、上述した電池123の第1実施例に
おける具体的な構成について説明する。図2は、宅配便
伝票100に内蔵された電池123の断面を表す断面図
である。
【0020】図2において、電池(本実施例ではペーパ
ー型マンガン亜鉛電池)123は、PET(ポリエチレ
ンテレフタレート)基板2上に直接形成されるものであ
り、亜鉛板7a,二酸化マンガンペースト6a,および
セパレータ8aからなる単セル1aと、亜鉛板7b,二
酸化マンガンペースト6b,およびセパレータ8bから
なる単セル1bとが直列で横方向に接続された組電池で
ある。なお、単セル1a,1bの起電力は各々1.5
(V)であり、これにより、電池123の起電力は3
(V)となっている。
【0021】電池123の各構成部は、PET基板2上
に形成されたカーボンパターン電極4a,4bと、PE
Tシート3と、PETシート3下に形成されたカーボン
電極5と、カーボンパターン電極4a上およびカーボン
電極5下に形成された亜鉛板7a,7bと、カーボンパ
ターン電極4b上およびカーボン電極5下に形成された
二酸化マンガンペースト6a,6bと、亜鉛板7aおよ
び二酸化マンガンペースト6aの間、亜鉛板7bおよび
二酸化マンガンペースト6bの間に形成されたセパレー
タ(糊付きクラフト紙)8a,8bと、上記各構成部を
封止する接着剤9a,9b,9cとにより構成されてい
る。
【0022】二酸化マンガンペースト6a,6bは、電
解二酸化マンガンとアセチレンブラックと酸化亜鉛とを
85:14:1の比率で混合した正極剤と、塩化亜鉛と
塩化アンモニウムと水とを26:3:71の比率で混合
した電解液とが61:39の割合になるように混ぜ、よ
く練ったものである。又、クラフト紙に塗る糊は電解液
にでんぷんを混ぜたものである。そして、電解液は単セ
ル1a,1bの内部全体に染み込んでいる。
【0023】上記構成において、電池123は、電気的
にはカーボンパターン電極4a(負極),亜鉛板7a,
セパレータ8a,二酸化マンガンペースト6a,カーボ
ン電極5,亜鉛板7b,セパレータ8b,二酸化マンガ
ンペースト6b,カーボンパターン電極4b(正極)と
いう流れで繋がっている。
【0024】次に、上述した宅配便伝票100の製造方
法を説明する。図3は、宅配便伝票100の製造工程を
概略的に表した製造工程フロー図であり、図4〜図8
は、電池123部分の断面を上記製造工程順に表した断
面図である。なお、図4〜図7では、後述するAライン
およびBラインで製造されるPETシート3およびPE
T基板2の両者が図示されているが、実際には各々別の
ラインで製造されるものである。以下、本実施例を工程
順に沿って説明する。
【0025】図3において、Aラインではロール状に巻
かれたPET基板10をカーボンパターン印刷機11に
送り込んで、カーボンパターン電極4a,4bおよびア
ンテナ121(図1)を含む基板パターン(図17に示
す印刷パターン)が印刷される。なお、このカーボンパ
ターン印刷工程における電池123の断面は図4に示す
ようになる。なお、図17に示された27は導電性カー
ボン配線であり、アンテナ121および導電性カーボン
配線を焼却廃棄可能なカーボンにより形成することによ
り、焼却時に不燃廃棄物となって環境上芳しくないとい
う問題を防止することができる。
【0026】そして、乾燥機12で乾燥後(例えば、摂
氏150度,10分の条件で乾燥,硬化させる)、接着
剤塗布機13によりカーボンパターン電極4a,4b上
の所定位置に接着剤9a2 ,9b2 ,9c2 を塗布(こ
の接着剤塗布工程における電池123の断面は図5に示
すようになる)し、続いて、亜鉛板重ね機14によっ
て、カーボンパターン電極4a上に亜鉛板7aを導電性
の接着剤で接着(この亜鉛板重ね工程における電池12
3の断面は図6に示すようになる)する。
【0027】さらに、二酸化マンガンペースト作製機2
4で調製されたペーストを二酸化マンガンペースト印刷
機15で印刷して二酸化マンガンペースト6bを形成
し、続いてクラフト紙重ね機16によって、ロール状に
巻かれたクラフト紙21から送り出され、糊付け機22
で糊付けされたセパレータ8bを、印刷された二酸化マ
ンガンペースト6b上に載せる(このセパレータ重ね工
程における電池123の断面は図7に示すようにな
る)。
【0028】またAラインに並行したBラインでは、ロ
ール状に巻かれたPET基板10aをカーボンパターン
印刷機11aに送り込んで、図4に示されるようにカー
ボン電極5が印刷される。そして、乾燥機12aで乾燥
後、接着剤塗布機13aによりカーボン電極5上に接着
剤9a1 ,9b1 ,9c1 を塗布(この接着剤塗布工程
における電池123の断面は図5に示すようになる)
し、続いて、亜鉛板重ね機14aによって、カーボン電
極5上に亜鉛板7bを導電性の接着剤で接着(この亜鉛
板重ね工程における電池123の断面は図6に示すよう
になる)する。
【0029】さらに、二酸化マンガンペースト作成機2
4で調製されたペーストを二酸化マンガンペースト印刷
機15aで印刷して二酸化マンガンペースト6aを形成
し、続いてクラフト紙重ね機16aによって、ロール状
に巻かれたクラフト紙21aから送り出され、糊付け機
22aで糊付けされたセパレータ8aを、印刷された二
酸化マンガンペースト6a上に載せる(このセパレータ
重ね工程における電池123の断面は図7に示すように
なる)。この後、PETシート切断機20aにて適当な
サイズに切断して、PETシート3(カーボン電極5,
二酸化マンガンペースト6a,セパレータ8a,および
亜鉛板7aが形成されたシート)を形成する。
【0030】そして、このBラインで製造されたPET
シート3と、Aラインで製造中のPET基板10とを重
ね合わせることによって接着結合させて、電池123が
完成(この時の電池123の断面は図8に示すようにな
る)される。なお、上述した接着剤塗布機による接着剤
の塗布は、二酸化マンガンペースト等を形成し、その後
に接着剤の塗布を行うようにしてもよい。また、セパレ
ータの重ね合わせは、二酸化マンガンペーストの代わり
に亜鉛板の上に行うようにしてもよい。
【0031】続いて、部品実装機17(部品搭載機およ
び乾燥機を有する)にて、ICチップ122(図1)お
よびチップ抵抗・コンデンサ等を回路パターン上に導電
接着剤で接続し、その後、PET基板10を基板切断機
18で切断してPET基板2を形成して、宅配便伝票1
00の応答回路120が完成する。その後、予め印刷さ
れた伝票25の裏面に応答回路120を基板張り付け機
19で貼付して、宅配便伝票100が完成する。
【0032】次に、宅配便伝票100に内蔵された応答
回路120(図3において部品実装機17で形成される
回路部)の構成について詳細に説明する。図9は応答回
路120の具体的な回路構成を示す回路構成図である。
図9において、応答回路120は、質問電波を受信する
と共に応答電波を送信するアンテナ121、内部の信号
処理を行うICチップ122、このICチップ122を
駆動する内蔵電池123とから構成されている。
【0033】またICチップ122は、アンテナ121
にて受信した質問電波が有する情報を取り出す検波器6
15と、検波器615からの信号レベルに基づいて質問
電波の受信を判定して各部回路に電源供給を行うレベル
比較器616と、荷物情報等を記憶するメモリ619
と、レベル比較器616により電源供給を受けた際にメ
モリ619に記憶された荷物情報に基づく送信作動を行
う中央処理装置(以下、CPUという)617と、CP
U617を作動させるクロック信号を発生するクロック
発生器618と、CPU617からの出力信号に基づき
質問電波に変調をかけてアンテナ121より応答電波を
送信させる変調器614とから構成されている。
【0034】次に、上記構成における作動を説明する。
図9において、質問信号(最初の送信信号には書込みコ
マンドと荷物情報が載せられている)をアンテナ121
にて受信すると、この受信信号のレベルに応じてレベル
比較器616がCPU617およびクロック発生器61
8に電源供給を開始する。すると、CPU617はその
書込みコマンドの受信により荷物情報の書込みを判別し
て、荷物情報をメモリ619に書込むようにする。この
メモリ619は、書込み作動直前に動作可能となってお
り、バッテリーバックアップされて荷物情報を記憶保持
する。
【0035】そして、メモリ619に荷物情報が書込ま
れた後にアンテナ121で質問電波を再度受信すると、
この受信信号によりレベル比較器616がCPU617
およびクロック発生器618に電源供給を開始する。す
ると、CPU617はメモリ619に記憶された荷物情
報により質問電波に変調をかけ、荷物情報を有する応答
電波としてアンテナ121より送信させる。なお、この
時、応答電波は情報伝送のエラーを少なくするために、
例えばマンチェスターやF2F符号のように、1ビット
の伝送に2ステージを使用した方がよい。
【0036】上述したようにして構成された宅配便伝票
100を有する配送システムは、全体的には図10に示
すシステムとなっている。なお、この図10は本実施例
における配送システムの全体的な流れを説明するための
説明図である。
【0037】すなわち図10に示すように、依頼主より
荷物の配送依頼が宅配便取次店にあった場合、まず依頼
者によって宅配便伝票100の手書き記入欄101に荷
物の届け先,電話番号等の必要事項が記入され、続いて
発行器28により宅配便伝票100への印字および応答
回路120への荷物情報の書込み等が行われて、配送依
頼された荷物29にこの宅配便伝票100が貼り付けら
れる。
【0038】この宅配便伝票100が貼り付けられた荷
物29は、配送業者により配送センターHに運ばれて仕
分け作業が自動的に行われる。即ち、配送センターHで
は、荷物29をベルトコンベア40上に載せ、ベルトコ
ンベア40近辺に設けられた質問器30(基本的な回路
構成は、後述する書込み器200と同じ)から質問信号
を送信することにより、荷物29に貼り付けられた宅配
便伝票100から仕分けコード等の荷物情報を有する応
答電波を返信させ、この応答電波を受信することにより
荷物29の荷物情報をコンピュータ45に出力する。
【0039】コンピュータ45では、読取った荷物情報
に基づいて自動仕分け器47の作動を制御して、荷物2
9を届け先の地区毎に区別する。この区別された荷物2
9は各々の地区の配送基地に送られ、そこから届け先に
届けられる。
【0040】次に、上述した配送システムにおける発行
機28を構成する書込み器の詳細な構成について説明す
る。図11は書込み器の具体的な構成を示す回路構成図
である。図11において、書込み器200は、各部を制
御するCPU207と、CPU207を駆動するための
クロック信号を発生するクロック発振器208と、搬送
波を発振するキャリア発振回路201と、キャリア発振
回路201の搬送波に対して変調をかける変調回路20
2と、質問電波を送信すると共に応答電波を受信するア
ンテナ204と、質問電波と応答電波とを分離するサー
キュレータ203と、受信した応答信号に載せられたデ
ータを復調する復調回路205とにより構成されてい
る。
【0041】そして、上記構成を有する書込み器200
の作動を説明すると、図1,図3および図11におい
て、図示されないコンピュータより出力された荷物情報
を端子209を介して入力したCPU207は、この荷
物情報に従って、キャリア発振回路201からの搬送波
に対して変調回路202による変調をかける。この変調
された信号はサーキュレータ203を介してアンテナ2
04より質問電波(書込み用電波)として宅配便伝票1
00の応答回路120に送信され、応答回路120で
は、この質問電波を受信して荷物情報をメモリ619に
記憶すると共に、記憶操作終了後、記憶内容確認用の確
認信号(応答電波)を書込み器200に送信する。
【0042】応答回路120より送信された確認信号
は、アンテナ204およびサーキュレータ203を介し
て復調器205にて復調され、CPU207に出力され
る。CPU207では、この復調された確認信号を検出
し、この検出結果を図示されないコンピュータに出力し
て、応答回路120に対する書込み動作を終了する。
【0043】以上述べたように本発明においては、集電
体としてのカーボンパターン電極をPET基板上に印刷
して、宅配便伝票に内蔵される電池としてマンガン亜鉛
電池を使用しているので、マンガン亜鉛電池製造工程に
おける雰囲気は、電解液の蒸発を防ぐべく適度な湿度を
有する雰囲気にて製造できる(むしろこのような雰囲気
にした方がよい)ので、ドライルーム(またはドライボ
ックス)のような特殊な雰囲気を必要とせず、製造コス
トを下げることができる。
【0044】また、この種の電池により、宅配便伝票使
用後に宅配便伝票100を廃棄したとしても、公害問題
となる水銀,カドミウム等を含まず、しかもリチウムの
ように、発火等の危険性がないので、環境上何ら問題が
発生しない。さらに、電子回路部内の配線(内蔵電源を
電子回路部に供給する電極を含む)としてカーボンを使
用しているので、使用済みの電子荷札を、従来の紙片に
より構成された宅配便伝票と同様に焼却廃棄しても環境
上何ら問題が発生しない。
【0045】さらに上記製造工程によって、応答回路基
板上に直接内蔵電池を作成することができるので、宅配
便伝票の厚さを極力薄く(本実施例における製造方法で
は、電池部分の厚さは0.5mm)することができ、可
撓性に富んだ宅配便伝票を製造して配送依頼のあった荷
物のいずれの場所にでも自由に張り付けることができ
る。
【0046】次に、第2実施例について説明する。上記
実施例では、2つの単セル1a,1bの極性の向きが互
いに異なった構成であるが、図16に示すように、極性
を同じ向きとしてもよく、この際には、カーボンパター
ン電極が上記実施例とは若干異なることになる。そし
て、この第2実施例における製造方法としては、図12
〜図16に示すとおりであり、図12および図13に示
す製造過程は、上記実施例における図4,図5と同様で
あるので説明を省略する。但し、接着剤9d1 ,9
2 ,9e1 ,9e2 は、導電性接着剤である。
【0047】図13に示す工程を終了すると、図14に
示すように、Bラインにて亜鉛板7a,7bをPETシ
ート3に形成する。続いて、Aラインにて二酸化マンガ
ンペースト6a,6bおよびセパレータ8a,8bをP
ET基板2側に形成し、Bラインで製造されたPETシ
ート3と、Aラインで製造中のPET基板2とを重ね合
わせることによって接着結合させて、他の実施例におけ
る電池123が完成される。
【0048】次に、第3実施例について説明する。上記
一実施例では、電池の電極,アンテナおよび電子回路部
内の配線として導電性カーボンを使用することにより、
焼却廃棄する際の環境上の問題を解決しているが、この
ように導電性カーボンを電池の電極として使用すると、
使用する電解液との相性によっては、導電性カーボン電
極の抵抗値が増加してしまい、電池の電極としては使用
できなくなってしまうので、長期にわたる電子荷札の保
管ができない場合がある。
【0049】そこで、図18(b)に示すように、第3
実施例における電池のカーボンパターン電極4a,4b
では、ポリエステルベースの導電性カーボン4a1 ,4
1と、その上面に塗布された塩化ビニル・酢酸ビニル
コポリマーベースの導電性カーボン4a2 ,4b2 とに
より構成されている。なお、図18(b)は、図18
(a)におけるA−A´断面図である。
【0050】このように構成すると、2層目の塩化ビニ
ル・酢酸ビニルコポリマーベースの導電性カーボン4a
2 ,4b2 は、乾燥硬化させることにより緻密な膜を形
成するので、電解液が1層目のポリエステルベースの導
電性カーボン4a1 ,4b1に到達せず、1層目のポリ
エステルベースの導電性カーボン4a1 ,4b1 の抵抗
値は経時変化によってもさほど変化しなくなる。数値的
にいうと、上記一実施例のものでは、製造時に70Ωあ
った抵抗値が1ヶ月後には1000Ω以上になるのに対
し、本実施例のものでは、製造時に70Ωあった抵抗値
が1ヶ月後には80Ωとあまり変化せず、長期にわたる
電子荷札の保管が可能となる。
【0051】ここで、上記構成の製造方法を図19に基
づいて説明する。なお、図19において、図19の図番
号で、図3の図番号と同番号である部分については、図
3の図番号と均等部分を示す。
【0052】図19に示すように、Aラインでは、ロー
ル状に巻かれたPET基板10をカーボンパターン印刷
機11に送り込んで、ポリエステルベースの導電性カー
ボン4a1 ,4b1 (導電性カーボン27およびアンテ
ナ121を含む)を印刷し、続いて乾燥機12で乾燥
(例えば、摂氏150度、10分の条件で乾燥、硬化さ
せる)させる。そして、カーボンパターン印刷機30に
おいて、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマーベースの導
電性カーボン4a2 ,4b2 が印刷されて、乾燥機31
で乾燥(例えば、摂氏80度,10分の条件で乾燥,硬
化させる)され、以後は上記一実施例と同様にして製造
される。
【0053】一方、Bラインでは、ロール状に巻かれた
PET基板10aをカーボンパターン印刷機11aに送
り込んで、ポリエステルベースの導電性カーボンをカー
ボン電極5として印刷し、続いて乾燥機12aで乾燥
(例えば、摂氏150度,10分の条件で乾燥,硬化さ
せる)させる。そして、カーボンパターン印刷機30a
において、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマーベースの
導電性カーボンがポリエステルベースの導電性カーボン
上に印刷されて、乾燥機31aで乾燥(例えば、摂氏8
0度,10分の条件で乾燥,硬化させる)され、以後は
上記一実施例と同様にして製造される。
【0054】次に、第4実施例について説明する。この
第4施例では、上記第3実施例と同様に、電子荷札の長
期保管に際して導電性カーボンペーストの経時変化を防
止するものである。なお、この第4実施例では、アンテ
ナおよび電子回路部内の配線として銀ペーストを使用
し、電池の電極部のみ導電性カーボンペーストを使用し
ている。
【0055】図20に示すように、本実施例における電
池は、カーボンパターン電極4a,4bおよびカーボン
電極5の上面に、異方性導電膜43a,43b,44
a,44bを形成して、カーボンパターン電極4a,4
bおよびカーボン電極5と、異方性導電膜43a,43
b,44a,44bと、亜鉛板7a,7bとをポリエス
テル樹脂による熱圧接着させた構成となっている。
【0056】このようにすると、異方性導電膜43a,
43b,44a,44bによって、カーボンパターン電
極4a,4bおよびカーボン電極5に電解液が到達せ
ず、各々の抵抗値は経時変化によってもさほど変化しな
くなり、上記第3実施例と同様に、長期にわたる電子荷
札の保管が可能となる。
【0057】また、カーボンパターン電極4a,4bお
よびカーボン電極5と、異方性導電膜43a,43b,
44a,44bと、亜鉛板7a,7bとはポリエステル
樹脂による熱圧接着により接着されているので、保管時
または使用時に、仮に電池部分が曲げられて使用された
としても、カーボンパターン電極4a,4bおよびカー
ボン電極5または亜鉛板7a,7bは、相互の接触が悪
化することなく、この曲げに追従される。
【0058】ここで、上記構成の製造方法を図21に基
づいて説明する。なお、図21において、図21の図番
号で、図3の図番号と同番号である部分については、図
3の図番号と均等部分を示す。
【0059】図21に示すように、Aラインでは、ロー
ル状に巻かれたPET基板10が回路パターン印刷機3
2に送り込まれ、アンテナ121を含む基板パターンが
銀ペーストで印刷される。そして、乾燥機33で乾燥
後、カーボン電極印刷機34に送り込まれ、電池電極部
分に導電性カーボンペーストでカーボンパターン電極4
a,4bが印刷される。その後、乾燥機35で乾燥後、
異方性導電ペースト印刷機36で電池電極部分に異方性
導電ペーストを印刷して異方性導電膜43a,43bを
形成し、その後、再び乾燥機37で乾燥させる。
【0060】続いて、二酸化マンガンペースト作製機2
4で調整されたペーストをステンレスメッシュへ塗り込
んで、乾燥機38で乾燥させ、さらにそれを所定のサイ
ズに切断して、ヒート圧着機39でカーボンパターン電
極4b上へ予め印刷してある異方性導電膜43bで熱圧
接着する。
【0061】その上に、クラフト紙ロール21から送り
出され、糊付け機22で糊付けされたクラフト紙を、ク
ラフト紙重ね機40でのせる。そして、ヒート圧着機4
1において、亜鉛板7aを、カーボンパターン電極4a
上に予め印刷してある異方性導電膜43aで熱圧接着す
る。
【0062】また、Aラインと並行して設けられたBラ
インでは、ロール状に巻かれたPET基板10aがカー
ボン電極印刷機34aに送り込まれ、電池電極部分に導
電性カーボンペーストでカーボン電極5が印刷される。
その後、乾燥機35aで乾燥後、異方性導電ペースト印
刷機36aで電池電極部分に異方性導電ペーストを印刷
して異方性導電膜44a,44bを形成し、その後、再
び乾燥機37aで乾燥させる。
【0063】その後、二酸化マンガンペースト作成機2
4で調整されたペーストをステンレスメッシュへ塗り込
み、乾燥機38で乾燥させ、さらにそれを所定のサイズ
に切断してヒート圧着機39aでカーボン電極5上に予
め印刷されている異方性導電膜44aで熱圧接着する。
続いて、クラフト紙ロール21aから送り出され、糊付
け機22aで糊付けされたクラフト紙をクラフト紙重ね
機40aでのせる。そして、ヒート圧着機41aにおい
て、亜鉛板7bを、カーボン電極5上へ予め印刷してあ
る異方性導電膜44bで熱圧接着する。
【0064】そして、BラインのPETシート切断機4
2aでPETシート10aを適当なサイズに切断し、こ
れとAラインで製造したPET基板10とを重ね合わ
せ、ホットメルト接着材9a,9b,9cにより接着し
て電池123を得る。そして、以後は上記一実施例と同
様にして製造される。
【0065】次に、第5実施例について説明する。この
実施例では、上記第4実施例と同様に、アンテナおよび
電子回路部内の配線として銀ペーストを、電池の電極部
として導電性カーボンペーストを使用している。この場
合の導電性カーボンペーストは、上記第3実施例と同様
に、ポリエステルベースの導電性カーボンと塩化ビニル
・酢酸ビニルコポリマーベースの導電性カーボンからな
っている。
【0066】この第5実施例では、上記第3,4実施例
と同様に、電子荷札の長期保管に際して導電性カーボン
ペーストの経時変化を防止するものである。すなわち図
22に示すように、カーボンパターン電極4a,4bお
よびカーボン電極5の上に、2つの四角い穴が開いた枠
状の接着剤45a,45b,45cと、その穴の中心付
近に異方性導電膜43c,43d,44c,44dを形
成し、亜鉛板7a,7bと、正極集電体としてのステン
レスメッシュ6c,6dを、それぞれの4辺が枠状の接
着剤45a,45b,45cと重なるように合わせて、
カーボンパターン電極4a,4bおよびカーボン電極5
と、接着剤45a,45b,45cと、異方性導電膜4
3c,43d,44c,44dと、ステンレスメッシュ
6c,6dとを熱圧接着させた構成となっている。
【0067】こうすることにより、亜鉛板7a,7bの
下のカーボンパターン電極4a,4bおよびカーボン電
極5には、枠状の接着剤45a,45b,45cによっ
て、電解液が到達せず、各々の抵抗値は経時的にさほど
変化しなくなり、上記第3,4実施例と同様に、長期に
わたる電子荷札の保存が可能となる。
【0068】また、カーボンパターン電極4a,4bお
よびカーボン電極5と、接着剤45a,45b,45c
と、異方性導電膜43c,43d,44c,44dと、
亜鉛板7a,7bと、ステンレスメッシュ6c,6dと
は接着樹脂による熱圧接着により接着されているので、
保管時または使用時に、仮に電池部分が曲げられて使用
されたとしても、カーボンパターン電極4a,4bおよ
びカーボン電極5と、接着剤45a,45b,45c
と、異方性導電膜43c,43d,44c,44dと、
亜鉛板7a,7bと、ステンレスメッシュ6c,6dと
は、相互の接触が悪化することなく、この曲げに追従さ
れる。
【0069】本実施例では、正極集電体としてステンレ
スメッシュを使用したことにより、電池面上部からの圧
力に対して、正極活物質がつぶれることなく安定的な特
性を維持することができる。また、正極集電体としてス
テンレスメッシュを使用したことにより、電解液として
は過塩素酸亜鉛水溶液を使用した。
【0070】ここで、上記構成の製造方法を図23に基
づいて説明する。なお、図23の図番号で、図3および
図21の図番号と同番号である部分については、図3お
よび図21の図番号と均等部分を示す。
【0071】まず、Aラインでは、ロール状に巻かれた
PET基板10が回路パターン印刷機32に送り込ま
れ、アンテナ121を含む基板パターンが銀ペーストで
印刷される。そして、乾燥機33で乾燥後、カーボン電
極印刷機34に送り込まれ、電池電極部分に導電性カー
ボンペーストでカーボンパターン電極4a,4bが印刷
される。その後、乾燥機35で乾燥させる。
【0072】続いて、カーボンパターン電極4a,4b
上に、2つの四角い穴が開いた枠状の接着剤45a,4
5b,45cを熱圧接着し、また、その穴の中心付近に
異方性導電膜43c,43dを熱圧接着機52で仮接着
する。
【0073】そして、亜鉛板7aを4辺が枠状の接着剤
45a,45b,45cと重なるようにカーボンパター
ン電極4a上に重ね、ヒート圧着機53で、亜鉛板7a
と接着剤45a,45b,45cおよび異方性導電膜4
3cを接続させる。またステンレスメッシュ6dと接着
剤45a,45b,45cおよび異方性導電膜43cを
接続させる。
【0074】そして、二酸化マンガンペースト作製機2
4で調整されたペーストをステンレスメッシュ6dにマ
ンガンペースト印刷機55で印刷し、その上に第1のセ
パレータとしてセロハンを、セロハン重ね機56でのせ
る。また、第2のセパレータとして不織布を、不織布ロ
ール57から送り出し、糊付け機22で糊付けされた不
織布を、不織布重ね機58でのせる。
【0075】また、Aラインと並行して設けられたBラ
インでは、ロール状に巻かれたPET基板10aがカー
ボン電極印刷機34aに送り込まれ、電池電極部分に導
電性カーボンペーストでカーボン電極5が印刷される。
その後、乾燥機35aで乾燥させる。
【0076】続いて、カーボン電極5上に、2つの四角
い穴が開いた枠状の接着剤45a,45b,45cを熱
圧接着機51aで熱圧接着し、また、その穴の中心付近
に異方性導電膜44c,44dを熱圧接着機52で仮接
着する。
【0077】そして、亜鉛板7aを4辺が枠状の接着剤
45a,45b,45cと重なるようにカーボン電極5
上に重ね、ヒート圧着機53aで、亜鉛板7bと接着剤
45a,45b,45cおよび異方性導電膜44dを接
続させる。またステンレスメッシュ6dの4辺が枠状の
接着剤45a,45b,45cと重なるようにカーボン
電極5上に重、ヒート圧着機54aで、ステンレスメッ
シュ6dと接着剤45a,45b,45cおよび異方性
導電膜44cを接続させる。
【0078】そして、二酸化マンガンペースト作製機2
4で調整されたペーストをステンレスメッシュ6dにマ
ンガンペースト印刷機55aで印刷し、その上に第1の
セパレータとしてセロハンを、セロハン重ね機56aで
のせる。また、第2のセパレータとして不織布を、不織
布ロール57aから送り出し、糊付け機22で糊付けさ
れた不織布を、不織布重ね機58aでのせる。
【0079】そして、BラインのPETシート切断機4
2aでPETシート10aを適当なサイズに切断し、こ
れとAラインで製造したPET基板10とを重ね合わ
せ、電池組立て機59を使って、接着材45a,45
b,45cにより接着して電池123を得る。そして、
以後は上記一実施例と同様にして製造される。
【0080】次に、各々の変形例について説明する。上
述した二酸化マンガンペースト6a,6b以外のものと
しては、電解二酸化マンガンとアセチレンブラックと酸
化亜鉛とを85:14:1の比率で混合した正極剤と、
後述する電解液およびでんぷんを混合した糊とが重量比
で60:40の割合になるように混ぜ、よく練ったもの
を用いてもよい。この際、電解液は、塩化亜鉛と塩化ア
ンモニウムと水とを26:3:71の比率で混合したも
の、または過塩素酸亜鉛を水に1〜3mol/dm3
度溶解したものである。また、糊は、この電解液にでん
ぷんを重量比で50:50程度の割合で混ぜたものを、
よく練ったものである。さらに、上述したでんぷんの代
わりに、アクリルエマルジョンと電解液とを混合した固
化剤を使用し、他は同様に作成した二酸化マンガンペー
ストでもよい。
【0081】さらに、カーボンパターン電極4bおよび
カーボン電極5またはステンレスメッシュ6c,6dの
上に塗られた二酸化マンガンペーストは、例えば80
℃,5分間加熱処理され、乾燥固化される。その後、固
化した二酸化マンガン層へ電解液を供給するか、又は二
酸化マンガン層の表面を糊で覆い、その上に糊付きのク
ラフト紙,セロハン,または不織布を重ねる。その他の
製造方法は上記実施例と同じである。
【0082】また、上述した亜鉛板7a,7b以外のも
のとしては、粉末亜鉛を使用してもよい。すなわち、粉
末亜鉛とアセチレンブラックを200:1の比率で混合
した負極剤と、上述した糊または固化剤とが重量比で6
0:40の割合になるように混ぜ、よく練ったものを亜
鉛板7a,7bの代用としてもよい。そして、カーボン
パターン電極4aおよびカーボン電極5の上に塗られた
亜鉛ペーストは、例えば80℃,5分間加熱処理され、
乾燥固化される。その後、固化した亜鉛層へ電解液を供
給するか、又は亜鉛層の表面を糊で覆う。その他の製造
方法は上記実施例と同じである。
【0083】そして、ステンレスメッシュの代わりに、
ステンレス製のエキスパンドメタル又はパンチングメタ
ルでもよい。さらに、上記実施例ではPET基板を用い
たが、紙もしくはPETシートをラミネートした紙,お
よびシリコンを含有させた紙,またはアルミニウムやス
テンレスをラミネートしたPETシートまたは紙であっ
て、乾燥条件(〜150℃,〜30分)に耐えられるも
のであれば、代用することができる。この際、金属のラ
ミネートは電池部分のみでもよく、ラミネートの代わり
に金属箔を外側に貼る方法でもよい。そして、アンテナ
を含む応答回路は伝票の裏面に限らず、内部または表面
に貼付してもよく、さらに、伝票片の裏側に直接作り込
んでも良い。
【0084】また、封止用に使用している接着剤の代わ
りに両面テープまたはホットメルト接着剤でもよく、カ
ーボンパターン電極はカーボン含有塗料の代わりにカー
ボン含有導電性樹脂又はゴムでもよい。さらに、ICチ
ップは導電接着剤による接着の代わりにTAB装着し異
方導電膜で基板に接着するか、異方導電膜で直接基板に
接着してもよい。さらに、この接着は、ICチップ以外
のチップ部品にも適用が可能である。
【0085】また、上述した実施例に示した電池内部の
構成部材の構成比は代表的なものであり、これに限定さ
れるものではない。例えば、糊はでんぷんの代わりに、
デキストリン,メチルセルロース,ポリビニルアルコー
ル等でもよい。
【0086】さらに、上記実施例では、マンガン亜鉛電
池について説明したが、薄型化が可能なリチウム電池以
外の電池、例えば、固体電解質銀電池・固体電解質銅電
池などでもよく、実施例と同様に2個以上の単セルを組
み合わせることにより希望の電圧を得ることができる。
【0087】
【発明の効果】以上述べたように請求項1記載の発明に
おいては、印刷工程および形成工程により可撓性を有す
る基板上に直接電池を形成しているので、電子伝票を薄
膜化することができ、電子伝票に可撓性を持たせること
かできる。しかも、その内蔵電池としては、例えばマン
ガン亜鉛電池等の環境上問題のない物質を使用すること
ができるので、製造工程における雰囲気を、ドライルー
ム(またはドライボックス)のような特殊な雰囲気では
なく、電解液の蒸発を防ぐべく適度な湿度を有する雰囲
気とすることができるので、製造コストを下げることが
できるという優れた効果がある。また、この種の電池に
よって、電子伝票使用後に廃棄したとしても、公害問題
となる水銀、カドミウム等を含まず、しかもリチウムの
ように、発火等の危険性がないので、環境上問題のない
電子伝票を製造することができるという優れた効果があ
る。
【0088】また請求項2記載の発明においては、第1
のカーボン電極だけでなくアンテナおよび電子回路部の
配線をも印刷しているので、焼却廃棄可能なカーボンを
多用することにより、焼却廃棄時に発生する不燃廃棄物
を極力抑えて、環境上問題のない電子伝票を製造するこ
とができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により製造される電子荷札の一例を
表す概略構成図である。
【図2】第1実施例における宅配便伝票100に内蔵さ
れた電池123の断面を表す断面図である。
【図3】上記第1実施例における宅配便伝票100の製
造工程を概略的に表した製造工程フロー図である。
【図4】上記第1実施例のカーボンパターン印刷工程に
おける電池123の断面を表した断面図である。
【図5】上記第1実施例の接着剤塗布工程における電池
123の断面を表した断面図である。
【図6】上記第1実施例の亜鉛板重ね工程における電池
123の断面を表した断面図である。
【図7】上記第1実施例のセパレータ重ね工程における
電池123の断面を表した断面図である。
【図8】上記第1実施例の電池製造工程終了後の電池1
23の断面を表した断面図である。
【図9】上記宅配便伝票100に内蔵された応答回路1
20の具体的な回路構成を示す回路構成図である。
【図10】配送システムの全体的な流れを説明するため
の説明図である。
【図11】書込み器の具体的な構成を示す回路構成図で
ある。
【図12】第2実施例のカーボンパターン印刷工程にお
ける電池123の断面を表した断面図である。
【図13】上記第2実施例の接着剤塗布工程における電
池123の断面を表した断面図である。
【図14】上記第2実施例の亜鉛板重ね工程における電
池123の断面を表した断面図である。
【図15】上記第2実施例のセパレータ重ね工程におけ
る電池123の断面を表した断面図である。
【図16】上記第2実施例の電池123の断面を表す断
面図である。
【図17】カーボンパターン印刷工程で印刷される印刷
パターンを表す印刷パターン図である。
【図18】第3実施例におけるカーボンパターン印刷工
程で印刷される印刷パターンを表す印刷パターン図であ
る。
【図19】上記第3実施例における宅配便伝票100の
製造工程を概略的に表した製造工程フロー図である。
【図20】第4実施例における宅配便伝票100に内蔵
された電池123の断面を表す断面図である。
【図21】上記第4実施例における宅配便伝票100の
製造工程を概略的に表した製造工程フロー図である。
【図22】第5実施例における宅配便伝票100に内蔵
された電池123の断面を表す断面図である。
【図23】上記第5実施例における宅配便伝票100の
製造工程を概略的に表した製造工程フロー図である。
【符号の説明】
4a、4b カーボンパターン電極 6a、6b 二酸化マンガンペースト 7a、7b 亜鉛板 123 電池

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子荷札に内蔵される電池を製造する電
    池製造工程を含む電子荷札の製造方法であって、 前記電池製造工程は、 可撓性を有する基板上に、集電体としての第1のカーボ
    ン電極を印刷する印刷工程と、 分離手段を挟んだ負極剤および正極剤のうち、いずれか
    一方を前記第1のカーボン電極上に形成し、他方の上に
    集電体としての第2のカーボン電極を形成する形成工程
    と、 封止を行う封止工程と、 を含むことを特徴とする電子荷札の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記電池製造工程に含まれる前記印刷工
    程は、前記第1のカーボン電極を印刷すると共に、アン
    テナおよび電子回路部の配線をも印刷することを特徴と
    する請求項1記載の電子荷札の製造方法。
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