JPH05217061A - 両面自動販売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬貨収納庫からの硬貨の回収を一方の面から
一括して行える両面自動販売機を提供する。 【構成】硬貨投入口６等が配置されている一方の接客面
２の中央部分はキャビネット１１より引き出し可能とな
っており、この引き出し部分１７の中には、硬貨投入口
６から投入された硬貨の処理を行う硬貨処理装置１８を
配設している。引き出し部分１７の下方には硬貨収納部
１９，１９Ａを設けて、通常、硬貨処理装置１８と接客
面３側の硬貨処理装置１８Ａからの収金硬貨はそれぞれ
収金パイプ２０，２０Ａを通じて硬貨収納部１９に導く
が、引き出し部分１７をキャビネット１１より引き出し
たときは、硬貨処理装置１８Ａからの収金硬貨は硬貨収
納部１９Ａに導くよう構成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、二方向から販売を行う
ことができる両面自動販売機に関する。

【０００２】

【従来の技術】このような両面自動販売機は、例えば特
開昭５１−１６９９３号公報等にて知られており、顧客
が販売動作に必要な種々の操作を行って商品を受け取る
ための接客面を２通り備えた構成である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】かかる両面自動販売機
は接客面毎に硬貨の受け入れ口を具備しているが、受け
入れた硬貨を処理する装置は、一つだけ設けて両面で共
用する構成と各接客面毎に設ける構成の二通りがある。
そして、後者の構成によると、硬貨の受け入れ，選別，
計数，硬貨払い出しを各接客面毎に行うことができるた
めに、効率的な両面自動販売機となる。

【０００４】ところで、硬貨処理装置は受け入れた硬貨
を貯留する機能を有しているが、貯留部が満杯の場合ま
たは貯留しておく必要のない硬貨の場合には、硬貨収納
部へ導入するようになっている。従って、接客面毎に硬
貨処理装置を設ける構成の両面自動販売機においては、
接客面毎に硬貨収納部を設けるのが一般的である。その
ため、このような両面自動販売機で硬貨収納庫からの硬
貨の回収は、各接客面毎に行わなければならず作業能率
性の悪いものとなっていた。

【０００５】上記点から本発明は、一つのキャビネット
内に、硬貨の投入により商品を販売する販売ユニットを
その背面で互いに対向するよう複数設けると共に、一方
の前記販売ユニットの一部または全部を前面に引き出し
可能な構成にして、この引出部にて一括して硬貨の回収
動作を行うことができる、両面自動販売機を提供するも
のである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、一つのキャビネット内に、硬貨の投入によ
り商品を販売する販売ユニットをその背面で互いに対向
するよう複数設けると共に、一方の前記販売ユニットの
一部または全部を前面に引き出し可能な構成となし、且
つ接客面に硬貨投入口を具備した前記販売ユニットはそ
れぞれの硬貨投入口から投入される硬貨の処理を行う硬
貨処理装置を個別に備え、引き出し可能な前記販売ユニ
ットの引き出し部分には２通りの硬貨収納部を設けて、
通常は一方の前記硬貨収納部にて前記硬貨処理装置の両
方より導入される硬貨を受け入れ、前記引き出し部分を
前記キャビネットより引き出したときは、該引き出し部
分に対応しない前記販売ユニットに配置されている前記
硬貨処理装置より導入される硬貨を他方の前記硬貨収納
部によって受け入れるようにした構成である。

【０００７】また、もう一つの本発明は、一つのキャビ
ネット内に、硬貨の投入により商品を販売する販売ユニ
ットを、その背面で互いに対向するよう複数設けると共
に、一方の前記販売ユニットを前面に引き出し可能な構
成となし、且つ接客面に硬貨投入口を具備した前記販売
ユニットはそれぞれの硬貨投入口から投入される硬貨の
処理を行う硬貨処理装置を備え、引き出し可能な前記販
売ユニットの引き出し部分には当該硬貨処理装置に対応
する硬貨収納部と仮硬貨収納部とを設けて、通常は硬貨
収納部にて前記硬貨処理装置の両方より導入される硬貨
を受け入れ、前記引き出し部分を前記キャビネットより
引き出したときは、該引き出し部分に対応しない前記販
売ユニットに配置されている前記硬貨処理装置より導入
される硬貨を前記仮硬貨収納部によって受け入れて、前
記引き出し部分を前記キャビネットに押し入れる動作に
連動して該仮硬貨収納部に保持している硬貨を前記硬貨
収納部に導入するようにした構成である。

【０００８】

【作用】両面自動販売機は、各接客面毎にそれぞれ対応
する硬貨処理装置によって硬貨処理を行い独立して販売
動作を行う。このとき、各硬貨処理装置は硬貨収納部に
硬貨を導くようになっている。そして、引き出し部分を
キャビネットより引き出したときは、この移動に伴い２
通りの硬貨収納部も移動して、引き出し部分に対応しな
い販売ユニットに配置されている硬貨処理装置より送出
される硬貨は、他方の硬貨収納部に導入されるようにな
る。

【０００９】もう一つの発明では、引き出し部分をキャ
ビネットより引き出すと、この移動に伴い硬貨収納部及
び仮硬貨収納部も移動して、引き出し部分に対応しない
販売ユニットに配置されている硬貨処理装置より送出さ
れる硬貨は、仮硬貨収納部に導入されるようになる。そ
して、引き出し部分をキャビネットに押し入れたとき、
この収納動作に連動して仮硬貨収納部に保持されている
硬貨は硬貨収納部に導入される。

【００１０】

【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。図１，図２に示す１は両面自動販売機で、この両面
自動販売機１は表と裏にそれぞれ接客面２，３を具備し
ている。各接客面２，３には、商品の写真や絵等を半透
明のアクリル板に貼り付けたラベル方式の商品見本４が
取り付けられており、この商品見本４の下には商品の選
択ボタン５が設けられている。また、接客面２，３の中
央部分には、硬貨投入口６、硬貨返却口７、返却スイッ
チ８、販売中または販売中止を表示する表示部９等が集
中して配設されている。そして、接客面２の上部には、
商品を自動販売機内に充填するための補充口１４を形成
しており、この補充口１４は上方に向かって開く扉体１
０によって開閉されるようになっている。本例の場合
は、接客面２にのみ補充口１４を設け、接客面３への商
品の充填も接客面２の補充口１４を通して行えるよう、
キャビネット１１内の商品補給路１３を構成している。

【００１１】両面自動販売機１のキャビネット１１中に
は、硬貨投入口６への硬貨の投入により商品を販売する
販売ユニットを、その背面で互いに対向するよう２個設
けている。そして、各販売ユニットは接客面２，３に各
々対応しており、商品を収納する商品収納庫１２と、補
充口１４から充填された商品を商品収納庫１２に導入す
るための商品補給路１３と、商品シュート１６とがそれ
ぞれ設けられている。商品収納庫１２は商品送出装置を
具備して、商品収納庫１２より送出された商品は商品シ
ュート１６を介して販売口１５に導かれる。

【００１２】図３，図４に示すように、硬貨投入口６等
が配置されている接客面２の中央部分はキャビネット１
１より引き出し可能となっており、この引き出し部分１
７の中には、硬貨投入口６から投入された硬貨の処理
や、釣銭及び返却スイッチ８の操作に応答する返却硬貨
を硬貨返却口７に導く処理を行う硬貨処理装置１８を配
設している。接客面３にも硬貨処理装置１８と同様な機
能の硬貨処理装置１８Ａが設けられている。

【００１３】硬貨処理装置１８，１８Ａは、選別により
受け入れた硬貨を貯留する機能を有しているが、硬貨の
貯留パイプが満杯の場合または貯留しておく必要のない
硬貨の場合には、別に設けた硬貨収納部１９へ導入する
ようになっている。硬貨収納部１９は引き出し部分１７
の下方に配置しており、硬貨処理装置１８，１８Ａはそ
れぞれ収金パイプ２０，２０Ａを通じて収金硬貨を硬貨
収納部１９に導く。また、引き出し部分１７には、引き
出し部分１７をキャビネット１１より引き出したとき、
収金パイプ１９Ａの出口側と相対向するような位置関係
でもう一つの硬貨収納部１９Ａを配置している。従っ
て、硬貨処理装置１８の点検や硬貨収納部１９からの硬
貨の回収等を目的として、引き出し部分１７をキャビネ
ット１１より引き出したときは、硬貨収納部１９Ａにて
硬貨処理装置１８Ａから導入される収金硬貨を受け入れ
るために硬貨がキャビネット１１内に散乱することがな
く、接客面２が販売を停止していても接客面３では販売
を続行することができる。

【００１４】図５，図６は、硬貨収納部１９Ａの代わり
に仮硬貨収納部２１を設けた構成を示している。仮硬貨
収納部２１は、収金パイプ２０Ａの出口側にあって回動
によりその開口部を開閉する保留板２２と、引き出し部
分１７の移動に連動して保留板２２と当接するガイド部
材２３とから成っている。仮硬貨収納部２１の作用を説
明すると、引き出し部分１７がキャビネット内に収納さ
れている通常状態においては保留板２１はガイド部材２
３と当接しておらず、自重により垂下して収金パイプ２
０Ａの出口側は開放しているために、硬貨処理装置１８
Ａからの収金硬貨は硬貨収納部１９に導かれる。

【００１５】しかして、引き出し部分１７をキャビネッ
トから引き出すと、この移動に伴いガイド部材２３が保
留板２２に当接して、保留板２２は収金パイプ２０Ａの
出口側を閉塞するよう回動する。この状態では、硬貨処
理装置１８Ａからの収金硬貨は保留板２２に保持され
る。そして、引き出し部分１７をキャビネット１１に戻
すと、保留板２２はガイド部材２３による支持が外され
て、自重により収金パイプ２０Ａの出口側を開放するよ
う回動する。このとき、収金パイプ２０Ａの出口側は硬
貨収納部１９に相対向するために、保留板２１に保持さ
れていた収金硬貨は硬貨収納部１９に導入されることに
なる。

【００１６】かかる仮硬貨収納部２１を設けると、両面
からの収金硬貨は全て一ケ所に集中させられるために収
金硬貨の回収が容易となる。

【００１７】また、本例では接客面３においても、硬貨
投入口や硬貨処理装置１８Ａを配置している部分を引き
出し自在に構成しているが、この引き出し部分２４をキ
ャビネット１１から引き出したときは、硬貨処理装置１
８Ａからの収金硬貨は硬貨収納部１９や仮硬貨収納部２
１に導入される。これにより、硬貨処理装置１８Ａに貯
留している硬貨を回収しようとするとき、硬貨処理装置
１８Ａより払い出される回収硬貨を接客面２側にまとめ
ることができる。

【００１８】上述した両面自動販売機は、接客面２，３
でそれぞれ独立して販売動作を行うが、収金硬貨の回収
については、引き出し部分１７をキャビネットから引き
出すことにより一括した回収が可能である。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、収金硬貨の回収が一ケ
所にて行えるために、集金作業が容易な両面自動販売機
が提供される。しかも、集金作業を行っていても他方の
接客面からは販売を行うことができるために、販売効率
を低下させることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の両面自動販売機を一方の接客面から見
た正面図である。

【図２】本発明の両面自動販売機の一部側断面図であ
る。

【図３】両面自動販売機の引き出し部分の配置構成図で
ある。

【図４】図３の配置構成で引き出し部分を引き出した状
態を示す図である。

【図５】両面自動販売機の引き出し部分の別の配置構成
図である。

【図６】図５の配置構成で引き出し部分を引き出した状
態を示す図である。

【符号の説明】

１ 両面自動販売機 ２ 接客面 ３ 接客面 １１ キャビネット １２ 販売ユニット １７ 引き出し部分 １８ 硬貨処理装置 １８Ａ 硬貨処理装置 １９ 硬貨収納部 １９Ａ 硬貨収納部 ２１ 仮硬貨収納部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一つのキャビネット内に、硬貨の投入に
   より商品を販売する販売ユニットをその背面で互いに対
   向するよう複数設けると共に、一方の前記販売ユニット
   の一部または全部を前面に引き出し可能な構成となし、
   且つ接客面に硬貨投入口を具備した前記販売ユニットは
   それぞれの硬貨投入口から投入される硬貨の処理を行う
   硬貨処理装置を個別に備え、引き出し可能な前記販売ユ
   ニットの引き出し部分には２通りの硬貨収納部を設け
   て、通常は一方の前記硬貨収納部にて前記硬貨処理装置
   の両方より導入される硬貨を受け入れ、前記引き出し部
   分を前記キャビネットより引き出したときは、該引き出
   し部分に対応しない前記販売ユニットに配置されている
   前記硬貨処理装置より導入される硬貨を他方の前記硬貨
   収納部によって受け入れるようにしたことを特徴とする
   両面自動販売機。
2. 【請求項２】 一つのキャビネット内に、硬貨の投入に
   より商品を販売する販売ユニットを、その背面で互いに
   対向するよう複数設けると共に、一方の前記販売ユニッ
   トを前面に引き出し可能な構成となし、且つ接客面に硬
   貨投入口を具備した前記販売ユニットはそれぞれの硬貨
   投入口から投入される硬貨の処理を行う硬貨処理装置を
   備え、引き出し可能な前記販売ユニットの引き出し部分
   には当該硬貨処理装置に対応する硬貨収納部と仮硬貨収
   納部とを設けて、通常は硬貨収納部にて前記硬貨処理装
   置の両方より導入される硬貨を受け入れ、前記引き出し
   部分を前記キャビネットより引き出したときは、該引き
   出し部分に対応しない前記販売ユニットに配置されてい
   る前記硬貨処理装置より導入される硬貨を前記仮硬貨収
   納部によって受け入れて、前記引き出し部分を前記キャ
   ビネットに押し入れる動作に連動して該仮硬貨収納部に
   保持している硬貨を前記硬貨収納部に導入するようにし
   たことを特徴とする両面自動販売機。