JPH05216859A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

Info

Publication number
JPH05216859A
JPH05216859A JP4084892A JP8489292A JPH05216859A JP H05216859 A JPH05216859 A JP H05216859A JP 4084892 A JP4084892 A JP 4084892A JP 8489292 A JP8489292 A JP 8489292A JP H05216859 A JPH05216859 A JP H05216859A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
nerve cell
circuit
error
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4084892A
Other languages
English (en)
Inventor
Sugitaka Otegi
杉高 樗木
Tokuo Hashimoto
篤男 橋本
Toshihiro Tsukagoshi
敏弘 塚越
Satoshi Otsuki
聡 大槻
Hideki Aono
英樹 青野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP4084892A priority Critical patent/JPH05216859A/ja
Publication of JPH05216859A publication Critical patent/JPH05216859A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ニューラルネットワークを備える信号処理装
置に関し、神経細胞模倣素子間の結線数を、処理速度を
落とすことなく削減できるようにした信号処理回路を提
供することを目的とする。 【構成】 各神経細胞模倣素子に、外部の信号線をフォ
ワードプロセス時には入力信号を記憶するレジスタ11
に、学習プロセス時には誤差信号を集計する誤差回路1
3に選択的に接続する第1の入出力制御装置12と、後
の階層の神経細胞模倣素子から導出された各外部信号線
をフォワードプロセス時には自分の出力信号線に、学習
プロセス時には誤差信号入力部に選択的に接続する第2
の入出力制御回路14を設ける構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は文字や図形認識、ロボッ
トなどの運動制御、連想記憶などに応用される神経細胞
回路網を模倣したニューラルコンピュータ等の信号処理
装置に係り、特に、神経細胞模倣素子と誤差発生回路間
の配線を省略して神経細胞回路ネットワーク全体の結線
規模を減少させるようにした信号処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】生体の情報処理の基本的な単位である神
経細胞(ニューロン)の機能を模倣した神経細胞模倣素
子をネットワークに構成し、情報の並列処理を目指した
のが、いわゆる神経細胞回路ネットワーク(ニューラル
ネットワーク)である。文字認識や連想記憶、運動制御
等は生体おいてはいとも簡単に行われていても、従来の
ノイマン型コンピュータではなかなか達成できないもの
が多い。そこで、生体の神経系、特に生体特有の機能、
すなわち並列処理や自己学習等を模倣して、これらの問
題を解決しよとする試みが、計算機シミュレーションを
中心として、盛んに行われている。
【0003】図1は、ニューラルネットワークの模式図
であり、図中のA1 、A2 、A3 は、それぞれ神経細胞
模倣素子(神経細胞ユニット)を表している。各神経細
胞ユニットA1 、A2 、A3 は、図2の模式図に示す神
経細胞ユニットAと同様に多数の神経細胞ユニットと結
合され、それらから受けた信号を処理して出力する。図
1に示されたニューラルネットワークは階層型であり、
神経細胞ユニットA2は1つ前の層(入力層)の各神経
細胞ユニットA1 より信号を受け、1つ後の層(出力
層)の各神経細胞ユニットA3 へ信号を出力する。
【0004】図2に示す神経細胞ユニットAを例にとっ
て各神経細胞ユニットA1 、A2 、A3 の動作について
より詳しく説明すると、以下の通りである。すなわち、
他の神経細胞ユニットと当該神経細胞ユニットAとの結
合の度合いは結合係数Tと呼ばれる係数で表され、一般
に、i番目の神経細胞ユニットとj番目の神経細胞ユニ
ットとの結合係数はTijで表される。結合には、相手の
神経細胞ユニット(自分に信号を送ってくるニューロ
ン)からの信号が大きいほど自分の出力が大きくなる興
奮性結合と、逆に相手のニューロンからの信号が大きい
ほど自分の出力が小さくなる抑制性結合とがあり、Tij
>0が興奮性結合、Tij<0が抑制性結合である。
【0005】いま、j番目の神経細胞ユニットAj を例
にとれば、相手の神経細胞ユニットであるi番目の神経
細胞ユニットAi の出力をyi とすると、これにi番目
の神経細胞ユニットAi のうちの1つとj番目の神経細
胞ユニットAj のうちの1つとの結合係数Tijを掛けた
Tijyi がi番目の神経細胞ユニットAi のうちの1つ
からj番目の神経細胞ユニットAj のうちの1つへの入
力となる。
【0006】各神経細胞ユニットAj は多数のi番目の
神経細胞ユニットAi と結合しているので、j番目の当
該神経細胞ユニットAj への入力は、j番目の当該神経
細胞ユニットAj のi番目のすべての神経細胞ユニット
Ai に対するTijyi を足し合わせたもの、すなわち、
ΣTijyi がj番目の当該神経細胞ユニットAj への入
力となる。これを内部電位といい、次の数式1のuj で
表される。
【0007】
【数1】uj =ΣTiji
【0008】次に、この入力に対して非線形処理をし
て、その神経細胞ユニットAj の出力とする。ここで用
いる非線形関数を神経細胞応答関数と呼び、例えば次の
数式2に示すようなシグモイド関数(x) を用いる。
【0009】
【数2】f(x) =1/(1+e-x
【0010】図3は、このシグモイド関数を示すグラフ
である。
【0011】前記神経細胞ユニットA1 、A2 、A3 を
図1に示すようなニューラルネットワークに構成し、各
結合係数Tijを与え、前記数式1、2を次々と計算する
ことにより、最終的な出力b1 〜b4 が得られる。
【0012】上記ニューラルネットワークは例えば図4
の回路図に示す電気回路で実現され(特開昭62−29
5188号公報参照)、基本的には、S字形の伝達関数
を有する複数の増幅器53と、各増幅器53の出力を他
の層の増幅器の入力に接続する抵抗性フィードバック回
路網51とが設けられる。各増幅器53の入力側には接
地されたコンデンサCと接地された抵抗RとからなるC
R時定数回路52が個別に接続される。そして、入力電
流I1 〜IN が各増幅器53の入力に供給され、出力は
これらの増幅器53の出力電圧の集合から得られる。
【0013】この回路において、入力や出力の信号の強
度を電圧で表せば、神経細胞の結合の強さは、各細胞間
の入出力ラインを結ぶ抵抗50(抵抗性フィードバック
回路網51中の格子点)の抵抗値で表され、神経細胞応
答係数は各増幅器53の伝達関数で表される。また、神
経細胞間の結合には前述のように興奮性と抑制性とがあ
り、数学的には結合係数の正負符号により表される。し
かし、回路上の定数で正負を実現するのは困難であるの
で、ここでは、増幅器53の出力を2つに分け、一方の
出力を反転させることにより、正負の2つの信号53
a、53bを生成し、これを適当に選択することにより
実現するようにしている。また、図3に示したシグモイ
ド関数に相当するものとしては増幅器53の伝達関数が
用いられている。
【0014】次に、上記ニューラルネットワークの学習
機能について説明する。数値計算で用いられている学習
法則としては、バックプロパゲーションと呼ばれる次の
ようなものがある。
【0015】まず、各神経細胞ユニット間の結合係数は
最初はランダムな値に設定される。この状態でニューラ
ルネットワークに入力を与えると、その出力結果は必ず
しも望ましいものではない。例えば、文字認識の場合、
手書きの「1」の文字を与えると、出力結果として「こ
の文字は『1』である」と出るのが望ましい結果である
が、結合係数がランダムであると必ずしも望ましい結果
とはならない。
【0016】そこで、このニューラルネットワークに正
解(教師信号)を与えて、再び同じ入力があった時出力
結果が正解となる(望ましい出力結果が得られる)よう
に、各結合係数を変化させる。この時、結合係数を変化
させる量を求めるアルゴリズムが、バックプロパゲーシ
ョンと呼ばれているものである。例えば、図1に示した
ような階層型のネットワークにおいて、最終層(図の右
の層A3 )のj番目の神経細胞ユニットAj の出力をy
j とし、その神経細胞ユニットAj に対する教師信号を
dj とすると、次の数式3で表されるEが最小となるよ
うに、次の数式4を用いて結合係数Tijを変化させる。
【0017】
【数3】E=Σ(dj −yj )2
【0018】
【数4】ΔTij=∂E/∂Tij
【0019】具体的には、まず、出力層と、その1つ前
の層における誤差信号δj を、次の数式5により求め
る。
【0020】
【数5】δj =(dj −yj )×f’(uj
【0021】次に、それよりさらに前の層(中間層)に
おける誤差信号δj を数式6により求める。
【0022】
【数6】δj =Σδjij×f’(uj
【0023】但し、f’はfの一階微分である。これを
用いて、δ(誤差信号)を求め、次の数式7により、T
ijを求めて、Tijを変化させる。
【0024】
【数7】ΔTij=η(δjj )+αΔTij’ Tij=Tij’+ΔTij
【0025】但し、ΔTij’、Tij’はそれぞれ前回の
学習時でのΔTij、Tijの値である。また、ηは学習定
数、αは安定化定数と呼ばれているものであり、各々、
理論的には求められないので経験的に求める。一般的に
は、これらの数値が小さいほど収束が遅く、また、大き
いと振動してしまう傾向にある。オーダ的には1程度の
ものである。
【0026】このようにして学習をし、その後、再び入
力を与えて出力を計算し、学習をする。この操作を何回
も繰り返すうちに、やがて、与えられた入力に対して望
ましい結果が得られるような結合係数Tijが決定され
る。
【0027】さて、このような学習方法を何らかの方法
でハードウエア化しようとした場合、学習には、多量の
四則演算が必要であり、実現が困難である。また学習方
法そのものもハードウェア化に対しては不向きである。
【0028】このようなニューラルネットワークを実現
するデジタル回路は例えば図5ないし図7の各ブロック
図に示すように構成され、その単一神経細胞の回路は、
例えば図5に示すように、シナプス回路60、樹状突起
回路61及び細胞体回路62を備える。
【0029】上記シナプス回路60は、例えば図6に示
すように、係数回路60aを介して入力パルスfに倍率
a(フィードバック信号に掛ける倍率で1または2)を
掛けた値が入力されるレートマルチプライヤ60bを備
え、また、このレートマルチプライヤ60b接続される
重み付けの値wを記憶したシナプス荷重レジスタ60c
を備え、レートマルチプライヤ60bより入力パルスf
に倍率aと重み付けの値wとを掛けた値の出力パルスを
出力するようにしてある。
【0030】また、上記細胞体回路62は例えば図7に
示すように、順に接続される制御回路63、アップ/ダ
ウンカウンタ64、レートマルチプライヤ65及びゲー
ト66と、アップ/ダウンメモリ67とを備える。
【0031】このデジタル回路で実現されるニューラル
ネットワークでは、神経細胞ユニットの入出力をパルス
列で表現され、そのパルス密度で信号の量が表される。
結合係数は2進数で取り扱い、シナプス荷重レジスタ6
0cに保存している。また、このニューラルネットワー
クでの信号演算処理は次のように行われる。
【0032】まず、入力信号をレートマルチプライヤ6
0bへ入力し、結合係数をレート値へ入力することによ
って、入力信号のパルス密度をレート値に応じて減らし
ている。これは、前述のバックプロパゲーションモデル
の数式1のTijyi の部分に相当する。またΣTijyi
のΣの部分は、樹状突起回路61によって示されるOR
回路で実現している。結合には興奮性、抑制性があるの
で、あらかじめグループ分けしておき、それぞれのグル
ープ別に論理和をとる。図5において、F1 は興奮性、
F2 は抑制性出力を示す。
【0033】この2つの出力F1 、F2 を、図7に示し
たアップ/ダウンカウンタ64のアップ側、ダウン側に
それぞれ入力してカウントすることで出力が得られる。
この出力は2進数であるので、再びレートマルチプライ
ヤ65を用いてパルス密度に変換する。この神経細胞ユ
ニットを複数個用いてネットワークを構成することによ
って、ニューラルネットワークが実現できる。
【0034】学習機能は、ネットワークの最終出力を外
部のコンピュータに入力して、コンピュータ内部で数値
計算を行い、その結果を結合係数を保存するシナプス荷
重レジスタ60cに書き込むことによって実現してい
る。
【0035】本出願人は、神経細胞模倣素子より構成さ
れた神経細胞回路網による信号処理装置をすでに特許出
願している(特願平1−34891号)。本発明では、
この先願に係る信号処理装置を一実施例の例題として取
り扱うので、以下、この先願に係る信号処理装置につい
て述べる。
【0036】この先願に係る信号処理装置においては、
神経回路網の一例として、ディジタル論理回路を用いた
神経細胞ユニットとこれを用いて構成したネットワーク
回路による信号処理について提案している。
【0037】この先願発明における基本的な考え方は、 1 神経細胞ユニットに関する入出力信号、中間信号、
結合係数、教師信号などは、すべて、「0」、「1」の
2値で表されたパルス列で表現する。 2 ネットワーク内部での信号の値は、パルス密度で表
す(ある一定時間内の「1」の数)。 3 神経細胞ユニット内での計算は、パルス列同士の論
理演算で行う。 4 結合係数のパルス列は、神経細胞ユニット内のメモ
リに格納する。 5 学習は、このパルス列を書き換えることで実現す
る。 6 学習については、与えられた教師信号パルス列を元
に誤差を計算し、これに基づいて、結合係数を変化され
る。この時、誤差の計算、結合係数の変化分の計算もす
べて、「0」、「1」のパルス列の論理演算で行う。 というものであり、以下詳細に説明する。
【0038】上記先願発明の信号演算部分、すなわち、
1つの神経細胞ユニットに相当する部分は図8の回路図
に示すように構成され、ニューラルネットワークは図1
に示すような従来と同じ階層型に用構成される。神経細
胞ユニットの入出力は、すべて、「0」、「1」に2値
化され、さらに、同期化されたものを用いる。
【0039】入力yi の信号の値(=強度)は、パルス
密度で表現し、例えば次の数式8に示すパルス列のよう
に、ある一定時間内にある、「1」の状態の数で表す。
【0040】
【数8】
【0041】この数式8の場合は4/6を表す信号を示
しており、同期パルス6個中に入力信号は「1」が4
個、「0」が2個であることを表している。この時、
「1」と「0」の並び方は、後に理由を示すようにラン
ダムであることが望ましい。
【0042】一方、結合係数Tijも、次の数式9で示す
ように、同様にパルス密度で表現し、「0」と「1」と
のパルス列としてあらかじめメモリに用意しておく。
【0043】
【数9】
【0044】数式9は、結合係数の値が「10101
0」=3/6であることを表し、この時も、前記と同
様、「0」と「1」の並び方はランダムであることが望
ましい。そして、この結合係数のビット列を同期クロッ
クに応じてメモリより順次読み出し、図8の論理回路図
に示すように各々AND回路18により入力パルス列と
の論理積をとる(yi ∩Tij)。これを、神経細胞ユニ
ットへの入力とする。上記の例を用いて説明すると、信
号「101101」が入力された場合、これと同期して
メモリ上より結合係数のビット列を呼び出し、順次論理
積(AND)をとることにより、次の数式10で示すよ
うなパルス列(ビット列)「101000」が得られ
る。
【0045】
【数10】
【0046】数式10は、入力信号のパルス列yi が、
結合係数のパルス列Tijにより変換され、その結果、神
経細胞ユニットへの入力パルス密度が2/6となること
を示している。
【0047】上記AND回路18の出力のパルス密度
は、近似的には「入力信号のパルス密度」と「結合係数
のパルス密度」の積となり、アナログ方式における場合
の結合係数と同様の機能を有し、信号の列(パルス列)
が長いほど、また、「1」と「0」との並び方がランダ
ムであるほど、数値の積に近い機能を持つことになる。
それ故に上述したように、神経細胞ユニットの入力yi
の「1」と「0」との並び方がランダムであるほど好ま
しいのである。なお、ランダムでないとは、1(または
0)が密集(密接)していたり、1と0の並びに規則性
があったりすることを意味する。
【0048】なお、入力パルス列と比較して結合係数の
パルス列の長さが短く、読み出すべきデータがなくなっ
てしまった場合には、再びデータの先頭に戻って、読み
出しを繰り返すことで対処できる。
【0049】1つの神経細胞ユニットは多くの入力をも
つので、先に説明した「入力信号と結合係数との論理
積」も多数ある。次に、これらのOR操作によりこれら
の論理和をとる。入力は同期化されているので、1番目
のデータが「101000」、2番目のデータが「01
0000」の場合、両者の論理和は、「111000」
となる。これを多入力同時に計算し出力とすると次の数
式11のようになる。
【0050】
【数11】
【0051】この部分はアナログ計算における場合の、
信号の和を求める計算及び非線形関数(例えばシグモイ
ド関数)の部分に対応している。
【0052】一般的なパルス演算において、その論理和
(OR)のパルス密度は、パルス密度が低い場合には各
々のパルス密度の和に近似的に一致する。パルス密度が
高くなるにつれて、OR回路の出力は徐々に飽和してく
るので、パルス密度の和とは結果が一致せず、非線形性
が出てくる。論理和の場合、パルス密度は1よりも大き
くなることはなく、かつ、0より小さくなることもな
く、さらには、単調増加関数であるので、シグモイド関
数と近似的に同様となる。
【0053】さて、結合には興奮性と抑制性があり、数
値計算の場合には、結合係数の符号で表し、アナログ回
路の場合には、前述したように結合係数Tijが負となる
場合(抑制性結合)には増幅器を用いて出力を反転さ
せ、Tijに相当する抵抗値で他の神経細胞ユニットへ結
合させている。この点、ディジタル方式の場合において
は、まず、Tijの正負により各結合を興奮性結合と抑制
性結合との2つのグループに分け、次いで、「入力信号
と結合係数のパルス列の論理積」同士の論理和をこのグ
ループ別に演算する。その結果、興奮性グループの出力
が「1」で、かつ、抑制性グループの出力が「0」の時
のみ「1」を出力する。この機能を実現するためには、
次の数式12で示すように、抑制性グループの出力の反
転信号と興奮性グループの出力との論の積をとればよ
い。
【0054】
【数12】
【0055】論理式で表現すると、次の数式13ないし
数式15で表される。
【0056】
【数13】a=∪(yi ∩Tij)(T=興奮性)
【0057】
【数14】b=∪(yi ∩Tij)(T=抑制性)
【0058】
【数15】yi =a∩*b
【0059】この神経細胞ユニットを用いたネットワー
クの構成は、図2に示したような、階層型とする。ネッ
トワーク全体を同期させておけば、各層とも上述の通り
の機能で並列的に演算することが可能である。
【0060】次に、学習時の処理について説明する。以
下の(1)または(2)により誤差信号を求め、ついで
(3)で述べる方法により結合係数の値を変化させるこ
とにより、学習を行う。
【0061】(1)出力層における誤差信号 最初に、出力層(図2の右側の層A3 )で各神経細胞ユ
ニットにおける誤差信号を計算し、それを元にその神経
細胞ユニットに関わる結合係数を変化させる。そのため
の誤差信号の計算法について、次の数式16ないし数式
19を用いて説明する。ここで、「誤差信号」を以下の
ように定義する。すなわち、誤差を数値で表すと、一般
には正負両方の値をとり得るが、パルス密度ではそのよ
うな表現はできないので、+成分を表す信号と−成分を
表す信号の2つを使って誤差信号を表現する。
【0062】
【数16】
【0063】
【数17】
【0064】
【数18】
【0065】
【数19】
【0066】つまり、誤差信号の+成分は、出力結果
が”0”で、教師信号が”1”の時”1”となり、それ
以外は”0”となる。
【0067】他方、誤差信号の−成分は、出力結果が”
1”で、教師信号が”0”のとき”1”となり、それ以
外は”0”となる。このような誤差信号パルスを元に、
結合係数を後述するように変化させることになる。
【0068】(2)中間層における誤差信号 前述の(1)で求めた出力層における誤差信号を逆伝播
させ、出力層とその1つ前の層との結合係数だけでな
く、さらにその前の層の結合係数も変化する。そのた
め、中間層(図2の中央層A2)における各神経細胞ユ
ニットでの誤差信号を計算する必要がある。中間層にあ
る神経細胞ユニットから、さらに1つの先の層の各神経
細胞ユニットへ信号を伝播させたのとは、丁度逆の要領
で1つの先の層の各神経細胞ユニットにおける誤差信号
を集めてきて、自己の誤差信号とする。このことは、神
経細胞ユニット内での上記数式8〜11と同じような要
領で行うことができる。すなわち、まず、結合を興奮性
か抑制性かにより2つのグループに分け、乗算の部分は
論理積、Σの部分は論理和で表現する。
【0069】但し、神経細胞ユニット内での上記数式8
ないし数式11と異なるのは、yは1つの信号であるの
に対し、δは正、負を表す信号として2つの信号δ+
δ-を持ち、その両方の信号δ+ ・δ- を考慮する必要
がある。従って、T(結合係数)の正負、δ(誤差信
号)の正負の4つの場合に場合分けする必要がある。
【0070】まず、興奮性結合の場合には、中間層のあ
る神経細胞ユニットA2 について、1つ後の層(図1の
出力層)の神経細胞ユニットA3 のうちの1つの誤差信
号δ+ j と、その神経細胞ユニットA3 と自分(図2に
おける中間層のある神経細胞ユニットA2 )との結合係
数Tijの論理積をとったもの(δ+ i ∩Tij)を1つ後
の層の各神経細胞ユニットA3 について求め、さらにこ
れらの同士の論理和をとる{=∪(δ+ i ∩Tij)}。
その結果をこの層の誤差信号+ とする。すなわち次の数
式20のように表される。
【0071】
【数20】
【0072】同様に、次の数式21で示すように、1つ
先の層の神経細胞ユニットでの誤差信号δ- と結合係数
とのANDをとり、さらにこれら同士のORをとること
により、この層の誤差信号δ-を求めることができる。
【0073】
【数21】
【0074】次に、抑制性結合の場合を説明する。次の
数式22で示すように、1つ先の層の神経細胞ユニット
での誤差信号−と、その神経細胞ユニットと自分との結
合係数のANDをとり、さらにこれらの同士のORをと
った結果を、この層の誤差信号+とする。
【0075】
【数22】
【0076】同様に、次の数式23で示すように、1つ
後の層の神経細胞ユニットでの誤差信号+と結合係数と
の論理積(AND)をとり、さらにこれらの同士の論理
和(OR)をとることにより、この層の誤差信号−を求
めることができる。
【0077】
【数23】
【0078】1つの神経細胞ユニットから別の神経細胞
ユニットへの結合は、興奮性の場合と抑制性の場合の2
つがあるので、上記数式20で求めた誤差信号δ+ i と
上記数式22で求めた誤差信号δ+ i との論理和をと
り、それを自分の神経細胞ユニット(ニューロン)の誤
差信号δ+ i とする。同様に、上記数式21で求めた誤
差信号δ- i と上記数式23で求めた誤差信号δ- i の
論理和をとり、それを自分の神経細胞ユニットの誤差信
号δ- i とする。以上をまとめると、次の数式24のよ
うになる。
【0079】
【数24】 δ+ j ={∪(δ+ i ∩Tij)}∪{∪(δ ̄ i ∩Tij)} i∈興奮性 i∈抑制性 δ- j ={∪(δ ̄ i ∩Tij)}∪{∪(δ+ i ∩Tij)} i∈興奮性 i∈抑制性
【0080】(3)誤差信号より各結合係数を変化 学習のレートに相当する機能の実現方法について説明す
る。数値計算においてレートは1以下の時、さらに学習
能力が高まる。これは、パルス列の演算ではパルス列を
間引くことで実現できる。これはカウンタ的な考え方を
し、次の数式25で示すような例1、例2のようなもの
とした。例えば、η=0.5では元の信号のパルス列を
1つ置きに間引く。元の信号のパルスが等間隔でなくて
も、もとのパルス列に対して1つ置きに間引く方式(<
例2>の方式)とした。
【0081】
【数25】(例1) (例2)
【0082】このように誤差信号を間引くことにより学
習レートの機能を持たせる。
【0083】さて、上記(1)または(2)より求めた
誤差信号を用いて、各結合係数を変化させる方法につい
て説明する。
【0084】次の数式26、27で示すように、変化さ
せたい結合係数が属している線(図1参照)を伝播する
信号(=神経細胞ユニットに対する入力信号)と誤差信
号の論理積をとる(δ∩y)。但し、ここでは誤差信号
は+と−の2つの信号があるので、それぞれを演算して
求める。
【0085】
【数26】
【0086】
【数27】 このようにして得られた2つの信号をΔT(ΔT+ 、Δ
- )とする。
【0087】これらを元にして新しい結合係数Tを求め
るのであるが、ここでTの値は、絶対値成分なので、元
のTが興奮性か抑制性かにより場合分けをする。
【0088】まず、興奮性の場合には、次の数式28で
示すように、元のTに対してΔT+の成分を増やし、Δ
- の成分を減らす。
【0089】
【数28】
【0090】次に抑制性の場合には、次の数式29で示
すように、元のTに対して、ΔT+の成分を減らし、Δ
- の成分を増やす。
【0091】
【数29】
【0092】以上の学習則に基づいてネットワーク全体
の計算を行う。
【0093】次に、図9ないし図11を参照して、以上
のアルゴリズムに基づく実際の回路構成を説明する。ニ
ューラルネットワークの構成は図1と同様である。図9
は図1の線(結線)に相当する部分の論理回路図であ
り、図10は図1の丸(神経細胞ユニットA)に相当す
る部分の論理回路図である。また、図11は出力層の出
力と教師信号から出力層における誤差信号を求める部分
の論理回路図である。これらの3つの論理回路を図2の
ようにネットワークにすることによって、自己学習が可
能なディジタル式のニューラルネットワーク回路が実現
できる。
【0094】まず、図9について説明する。20は神経
細胞ユニットへの入力信号で上記数式8に相当する。上
記数式9の結合係数はシフトレジスタ27に保存してお
く。端子27Aがデータの取り出し口で、端子27Bが
データの入り口である。このシフトレジスタ27は同様
の機能をもつものであれば、その他のもの、例えば、R
AMとアドレスコントローラとで構成してもよい。
【0095】回路28は上記数式10の演算を行うため
の回路で、入力信号と結合係数との論理積をとってい
る。この出力は結合が興奮性か抑制性かによってグルー
プ分けしなければならないが、あらかじめ各々のグルー
プへの出力23、24を用意し、どちらのグループに出
すのかを切り換えるようにした方が汎用性が高い。この
ため、結合が興奮性か抑制性かを表すビットをメモリ3
3に保存しておき、その情報を用いて切り換えゲート回
路32により信号を切り換える。
【0096】また、上記神経細胞ユニットには、図10
に示すように、各入力を処理する上記数式11の演算を
行うための複数のORゲート構成のゲート回路34と、
上記数式12で示した、興奮性グループが「1」で、か
つ、抑制性グループが「0」の時のみ出力を出すAND
ゲートとインバータとによるゲート回路35とが設けら
れている。
【0097】次に、誤差信号について説明する。図11
は、出力層での誤差信号を生成する回路を示す図で、A
NDゲート、インバータの組み合わせによる論理回路で
あり、上記数式16ないし数式19の演算を行う。すな
わち、最終層からの出力38及び教師信号39より誤差
信号40、41を生成する。また、中間層における誤差
信号を求める上記数式20〜23の演算は、図8中に示
すANDゲート構成のゲート回路29より行われ、+、
−に応じた出力21、22が得られる。
【0098】このように結合が興奮性か抑制性かで用い
る誤差信号が異なるので、その場合分けを行う必要があ
るが、この場合分けはメモリ33に記憶された興奮性か
抑制性かの情報と、誤差信号+、−信号25、26とに
応じて、AND、ORゲート構成のゲート回路31によ
り行われる。また、誤差信号を集める上記数式24の演
算は図10に示すORゲート構成のゲート回路36で行
われ、学習レートに相当する上記数式25の演算は、図
9に示す分周回路37により行われる。
【0099】最後に、誤差信号より新たな結合係数を計
算する部分について説明する。これは上記数式26ない
し数式29で表され、これらの演算は図9に示すAND
ゲート、インバータ、ORゲート構成のゲート回路30
により行われる。このゲート回路30も結合の興奮性・
抑制性によって場合分けしなければならないが、これは
図9に示すゲート回路31により行われる。
【0100】
【発明が解決しようとする課題】先願にあるように、従
来の階層型神経細胞回路網は、図1に示すようなネット
ワークを形成する。今、図12に示すように、入力層
(図12の左側の層A1 )に入力信号a1 〜a4 を与え
て、出力層((図12の右側の層A3 より出力信号b1
〜b4 を得るフォワードプロセス、及び図13に示すよ
うに、入力層に入力信号を与えた状態で、出力層に教師
信号d1 〜d4 を与え、出力層と中間層との結合係数T
ijを変更し、更に、中間層と入力層との結合係数Tijを
変更する学習プロセスを考える。
【0101】まず、フォワードプロセスであるが、最初
に入力層に入力信号を与えると、この入力信号が中間層
に伝播していき、中間層の信号処理として前述の数式
1、2を行い、その結果を出力層に伝播させる。出力層
ではこれらの伝播してきた信号に対して同様に数式1、
2の処理を実行し、これらの結果として出力信号を得る
ことになる。
【0102】学習プロセスでは、以上のフォワードプロ
セスを行った後、さらに出力層に教師信号を与える。出
力層では、数式5によって出力層における誤差を求め、
この誤差を中間層に伝播させるとともに、出力層の神経
細胞ユニットと中間層の神経細胞ユニットとの間の結線
の強度、すなわち、結合係数Tijを数式7によって変更
する。
【0103】次に、中間層における処理として、数式6
によって、中間層における誤差を求め、この誤差によ
り、中間層の神経細胞ユニットと入力層の神経細胞ユニ
ットとの間の結合係数Tijを式7により変更し、学習プ
ロセスを終了する。
【0104】フォワードプロセス及び学習プロセスは、
以上のような複雑な処理、膨大な量の数値演算を必要と
するので、かなり時間がかかる。特に、学習プロセスで
は、フォーワードプロセスに比べて処理内容も多く、ま
た、一般に学習プロセスは、1回だけでなく、数百ない
し数千回もの学習が必要なため、この演算時間は膨大な
もので、高速化のため専用ハード化してもまだ不十分に
感じられる。
【0105】さらに、入力層と中間層、中間層と出力層
の各神経細胞ユニット、及び出力層と誤差生成回路間は
相互に接続され、その結線規模はハードウエア化を実現
する際の大きな障害となっている。
【0106】上記のように、従来の階層型神経細胞回路
網は、例えば図1のような3層構成の場合を例にとる
と、入力層の数をi、中間層の数をj、出力層の数をk
とすれば神経回路網の結合総数nはn=ixjxkとな
る。
【0107】また、1結合当たり、言い換えれば1個の
ニューロン素子と他の1個のニューロン素子を接続する
信号線の数は、フォワードプロセス時の信号伝達用とし
て1本(図9の20)、さらに学習プロセス時の誤差逆
伝播用として2本(図9の25、26あるいは21、2
2)の計3本を必要とする。従って、全信号線の数は、
前述の全結合総数nを3倍したものとなる。
【0108】通常、神経回路網の機能を上げるために
は、入力層、中間層及び出力層の数を増やす方向にある
ため、従って高速化等の理由でこれを専用回路で実現す
る場合、ニューロンユニット間の配線数が膨大となり、
回路上で配線面積が大きくなるため、大規模ネットワー
クを形成するのが困難となる。
【0109】加えて、従来の各神経細胞ユニット間は、
フォワードプロセス用に1本、学習プロセス用に2本の
計3本づつの結線が必要とされ、神経細胞回路網におけ
る神経細胞模倣素子としては神経細胞ユニットを半導体
装置で実現する際に汎用性を持たせるために、図2にお
ける中間層、出力層のいずれにも対応できるような構成
の神経細胞模倣素子が従来より用いられており、従来の
各神経細胞ユニット間は、フォワードプロセス用に1
本、学習プロセス用に2本の計3本づつの結線が必要と
されている。
【0110】また、配線数が膨大になると、回路図的に
かなり複雑になり、回路のテストや、信頼上の問題が発
生しやすくなる。
【0111】さらに、LSIにニューロンユニットを搭
載する場合、チップ面積で配線の占める割合が大きくな
り、1チップ当たり搭載するニューロン数をあまり大き
くできないという問題がある。
【0112】本発明は、中間層と出力層の間の結線数を
減少させて神経回路網の結線規模を縮小できるようにし
た信号処理回路を提供することを目的とする。
【0113】本発明の目的は上記の問題点を解決し、ニ
ューロンユニット間の配線数を処理速度を落とすことな
く、大幅に削減できるようにした信号処理装置を提供す
ることにある。
【0114】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の信号処理
装置は、神経細胞模倣素子により構成された階層型の神
経細胞回路網による信号処理装置において、出力層の神
経細胞模倣素子が学習プロセス時に教師信号を受け取り
誤差信号を発生する誤差発生回路を備えることを特徴と
する。
【0115】本発明の第2の信号処理装置は、本発明の
第1の信号処理装置において、誤差発生回路が上記誤差
発生回路が先頭に誤差信号の正負を識別する1ビット
と、これに続く誤差データの絶対値を表すデータとを出
力するように構成されたことを特徴とする。
【0116】本発明の第3の信号処理装置は、本発明の
第1または第2の信号処理装置において、当該神経細胞
ユニットが興奮性か抑制性かを示す信号と、誤差信号が
正か負かを示す信号とから当該神経細胞ユニットの結合
係数を強めあるいは弱める信号を生成する回路を備える
ことを特徴とする。
【0117】本発明の第4の信号処理装置は、神経細胞
模倣素子により構成された階層型の神経細胞回路網を有
する信号処理装置において、各神経細胞模倣素子に該神
経細胞模倣素子から出力されるデータ信号と誤差信号と
を1つの合成信号に変換して出力するとともに外部から
入力する合成信号をデータ信号と誤差信号とに変換する
入出力制御部を備えることを特徴とする。
【0118】
【作用】本発明の第1の信号処理回路では、誤差生成回
路を出力層の神経細胞ユニットに取り込むことで出力層
と誤差生成回路間の接続は外部に現れなくなる。
【0119】本発明の第2の信号処理回路では、誤差生
成回路が時分割的に誤差信号の正負を識別する1ビット
と、これに続く誤差データの絶対値を表すデータとを出
力するので、出力層の神経細胞ユニットから中間層の神
経細胞ユニットへの誤差信号の伝送が1本の信号線で行
えるようになる。
【0120】本発明の第3の信号処理装置では、当該神
経細胞ユニットの興奮性あるいは抑制性と誤差信号の正
負に依存して当該神経細胞ユニットの結合係数を強めら
れたり、弱められたりする。
【0121】本発明の第4の信号処理装置では、各神経
細胞模倣素子においては、データ信号と+、−の両誤差
信号とが入出力制御部で1つの合成信号、例えばシリア
ル信号に変換されて出力されるので、他の神経細胞模倣
素子へは1本の信号線を介してデータ信号と+、−の両
誤差信号とを出力することができる。また、各神経細胞
模倣素子は、他の神経細胞模倣素子から受けた合成信号
をデータ信号と、+、−の両誤差信号とに変換するの
で、入力信号と+、−の両誤差信号とを1本の信号線か
ら入力できる。したがって、各神経細胞模倣素子どうし
を連結する信号線を1本にすることができる。
【0122】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき具体的
に説明する。図14は従来例、本発明の原理及び実施例
を比較して示すもので、図14(a)は従来例を、図1
4(b)は本発明の原理を、図14(c)は本発明の実
施例を示している。
【0123】前述したように、図2に示すような神経回
路網において、フォワードプロセス及び学習プロセスを
実行させる場合、専用ハード化における結線規模は重要
な問題である。神経細胞ユニットを半導体装置で実現す
る際に汎用性を持たせるために、図14(a)に示すよ
うに、中間層、出力層のいずれにも対応できるように構
成が取られているが、図に示す誤差発生回路と出力層神
経回路ユニット間の2本の配線を必要としている。
【0124】これに対して、この発明は、図14(b)
(c)に示すように、出力層に対応した神経細胞ユニッ
トに誤差発生回路8を取り込み、誤差発生回路と出力層
の神経細胞ユニット間の配線を不用としたものである。
【0125】即ち、図14(b)(c)の模式図あるい
は図15のブロック図に示すように、出力層の神経細胞
ユニットA3 には、誤差生成回路8が含まれている。図
15において、各層の神経細胞ユニットA2 、A3 はそ
れぞれの層でフォワードプロセスを実行するFWD回路
4、5と、各層で学習プロセスを実行するLRN回路
6、7を備えている。
【0126】FWD回路4、5は、図9の演算回路2
8、ゲート回路32及び図10の各ゲート回路34、3
5に相当し、LRN回路6、7は、図9の各ゲート回路
29、30、31及び図10のゲート回路36及び分周
回路37に相当する。
【0127】ERR回路8は出力層における誤差信号を
求めるもので、図16及び図11の各論理回路で示され
る。
【0128】図14(b)(c)における中間層神経細
胞ユニットA2 は図15の4、6を含んだものであり、
出力層は図15の5、7、8を含んだものである。
【0129】図15において、まず、入力層に入力信号
1を与えると、この信号が中間層に伝播していき、中間
層のFWD回路4によって、中間層におけるフォワード
プロセスを実行する。次に、この結果が出力層のFWD
回路5に伝播していき、ここで出力層のフォワードプロ
セスを実行し、フォワードプロセスが完了する。
【0130】学習プロセスの場合はさらに、出力層の神
経細胞ユニットA3 に教師信号3を与え、誤差生成回路
8により、出力層における誤差信号を生成し、これが出
力層の学習回路LRN7に伝播していき、この出力層の
誤差信号と、FWD回路5への入力信号より、出力層に
おける学習プロセスを実行する。ここで、生成された中
間層の誤差信号は、中間層の学習回路LRN6に伝播し
ていき、この中間層の誤差信号と、FWD回路4への入
力信号より、中間層における学習プロセスを実行し、学
習プロセスが完了することになる。
【0131】誤差信号は、上記のように正負の2種類の
ものがあるので、誤差生成回路に与えられる誤差信号に
は、これらを区別する信号を付加する必要がある。この
ため、誤差信号を、例えば、誤差信号の正負を意味する
ビットを先頭に配し、この1ビットに引き続き誤差デー
タの絶対値を意味するデータを出力するようにデータフ
ォーマットが設定される。
【0132】上記のように誤差信号は、正負の2種類の
ものがあるので、図14(b)では出力層の神経細胞ユ
ニットA3 より中間層の神経細胞ユニットA2に2本の
配線を必要としている。即ち、この図14(b)に示す
実施例では、図14(a)に示す従来例のものに比べて
誤差発生回路と出力神経回路ユニット間の2本の配線を
なくしているが、出力層の神経細胞ユニットA3 より中
間層の神経細胞ユニットA2の配線は従来例と同じであ
る。この場合の出力層の神経細胞ユニットA3は、図9
と図11を結合させた構成となり、中間層の神経細胞ユ
ニットA2図9に示す構成のものである。
【0133】これに対して、図14(c)に示す実施例
のものは、1本の信号線上に誤差の正負を表わす部分、
誤差の絶対値の大きさを表わす部分を次分割の分けて情
報を伝送するように構成し、出力層の神経細胞ユニット
A3 より中間層の神経細胞ユニットA2の配線を更に1
本に減少させている。
【0134】図18に示すように、原クロック(CL
K)に対して誤差の正負か、誤差のデータのどちらを意
味しているかHigh、Low 信号として表わすFCK信号を
用い、このFCKを出力層及び中間層に与えている。こ
のFCKは、原クロック(CLK)の1サイクル幅で正
負を表わし、続くnサイクルで誤差データの絶対値を表
わしている。即ち、この信号FCKがHighの時に誤差信
号線に誤差信号の正負を示す信号が現れ、Low の時に、
誤差データがパルス列となって現れている。
【0135】なお、このFCKを採用することで、図9
は図17と、図11は図16とそれぞれ等価となる。
【0136】図14(c)に示す実施例のように、この
FCKを採用することで、1本の信号線上に誤差の正負
を表わす部分、誤差の絶対値の大きさを表わす部分を次
分割の分けて情報を伝送するように構成でき、出力層の
神経細胞ユニットA3 より中間層の神経細胞ユニットA
2の配線が1本になる。この場合の出力層の神経細胞ユ
ニットA3は図16と図17を結合させたものとなり、
中間層の神経細胞ユニットA2は図17で構成される。
【0137】図16、図17においては、図18に示す
信号FCKがHighの時に誤差信号線に、誤差信号の正負
を示す信号が現れ、Low の時に、誤差データがパルス列
となって現れている。
【0138】図17の回路Gは、その神経細胞素子が興
奮性か抑制性かを示すTsと、誤差信号の正負を表す信号
とからHigh,Low信号Gを生成し、この信号Gが、Low の
時に神経細胞素子の持つ結合係数が強められ、Highの時
に結合係数が弱められる。
【0139】上記のように、構成した信号処理回路で
は、図14(a)に示す従来例と比べて、図14(b)
に示すものでは、誤差発生回路と出力層神経回路ユニッ
ト間の2本の配線が無くなり、図14(c)で示すもの
では、さらに出力層神経回路ユニットと中間層神経回路
ユニット間の2本の配線が1本に減じられる。
【0140】これによって、各神経回路ユニットを相互
に接続している多くの誤差信号用の配線を減少でき、ネ
ットワーク全体の結線規模の縮小に貢献することができ
る。
【0141】本発明の第4の発明の信号処理装置を図面
に基づき具体的に説明する。図19は本発明の第4の発
明の一実施例に係る信号処理装置の要部の論理回路図で
あり、図19(a)は各神経細胞模倣素子のシナプス回
路の論理回路図であり、図1の線に相当する部分の論理
回路図であり、図19(b)は各神経細胞模倣素子の細
胞体回路の論理回路図であり、図1の丸に相当する部分
の論理回路図である。
【0142】この実施例は、前述のディジタル回路でニ
ューラルネットワークを実現したものに対して、本発明
を適用したものであって、全体構成としては、図1に示
す階層型神経回路網と同様に構成され、例えば入力層A
1 と中間層A2 との間、あるいは中間層A2 と出力層A
3 との間でフォワードプロセス及び学習プロセスの信号
伝達が行われる。
【0143】図19(a)の論理回路の構成のうち図9
に示す論理回路の構成と共通する部分には図9と同じ符
号と名称とを付し、図19(b)の論理回路の構成のう
ち図10に示す論理回路の構成と共通する部分には図1
0と同じ符号と名称とを付してある。
【0144】各神経細胞模倣素子には、図19(a)に
示すように、入力信号20を記憶するレジスタ11と、
誤差信号を集計する誤差回路と、外部の信号線をフォワ
ードプロセス時にはレジスタ11に、学習プロセス時に
は誤差回路13に選択的に接続する第1の入出力制御回
路12が設けられる。
【0145】また、各神経細胞模倣素子には、図19
(b)に示すように、後の階層の各神経細胞模倣素子か
ら導出された各外部信号線をフォワードプロセス時には
自分の出力信号線に、学習プロセス時には誤差信号入力
部に選択的に接続する第2の入出力制御回路4が設けら
れる。
【0146】したがって、フォーワードプロセス時に
は、データを出力する神経細胞模倣素子のゲート回路3
5から出力yが第2の入出力制御回路4を介して、次段
の神経細胞模倣素子に出力される。
【0147】次段の神経細胞模倣素子のシナプス回路で
は、その出力yが入力として第1の入出力制御回路12
を介してレジスタ1に取り込まれると同時に、信号線2
0にこの値を出力し、フォワードプロセスが実行され
る。
【0148】なお、レジスタ11に取り込まれた入力y
の値は学習プロセス時もレジスタ1に保持され、信号線
20を介して学習回路30にも出力される。また、学習
プロセスでは、後段の神経細胞模倣素子の誤差生成回路
29で生成された誤差信号(誤+及び誤−)が誤差回路
13で集計され、その集計結果がパルス密度として、第
1の入出力制御回路12を介して、前段の神経細胞ユニ
ットに送られる。
【0149】前段の神経細胞模倣素子の細胞体回路で
は、次段より送られた誤差信号(誤+または誤−)が第
2の入出力回路14を介して、誤差入力回路36に送ら
れる。なお、誤差信号の正負の認識、すなわち、誤+か
誤−かの認識は、パルス密度中で符号ビットを1パルス
設け、例えば符号ビットが″0″のときは誤+、符号ビ
ットが″1″のときは誤−として認識すれば良い。
【0150】以上のように、第1・第2の両入出力制御
回路を用いて外部の信号線をフォーワードプロセス時に
は信号出力線あるいは信号入力用のレジスタ側に接続
し、学習プロセス時には誤差信号出力用の誤差回路ある
いは誤差信号入力部に接続することにより、1本の外部
信号線をデータの伝送と、誤差信号の伝送とに共用でき
ることになり、各神経細胞模倣素子間の結線数を1本に
削減することができ、大幅に結線数を削減することがで
きる。
【0151】その結果、ニューロンネットワークの規模
の拡大が容易になり、回路構成や回路のテストが簡単に
なり、信頼性を確保する上で有利になる。また、LSI
上に神経細胞素子を搭載する場合、チップ面積上で神経
細胞素子間を結合する配線が占める面積が小さくなり、
1チップ当たりに搭載可能な神経細胞素子数を増大させ
ることができる。
【0152】図20に示す本発明の他の実施例に係る信
号処理装置では、図20(a)の論理回路図に示すよう
に、シナプス回路にレジスタ15と、入力に対応するパ
ルス数信号を発生するパルス発生器16と、誤差回路と
して機能するアップ/ダウンカウンタ18と、第1の入
出力制御回路17が設けられる。
【0153】また、細胞体回路には図20(b)の論理
回路図に示すように、ゲート回路35の出力パルス数を
カウントするカウンタ9と、外部から入力した誤差信号
に対応するパルス数信号を発生するパルス発生器10と
第2の入出力制御回路21とが設けられる。
【0154】フォワードプロセスでは、自分のゲート回
路35から出力する出力信号のパルス密度表現の出力y
をカウンタ19によってバイナリーデータに変換し、第
2の入出力制御回路21を介して次段の神経細胞ユニッ
トへ出力する。
【0155】例えばデータの基本語長を128パルスと
すると、128パルス中の″1″の数をカウンタ9でカ
ウントし、この7ビットのバイナリーデータで示される
値を第2の入出力制御回路21を介して1ビットずつ次
段のニューロンユニットに送る。従って、7ビットのバ
イナリーデータの場合、このデータを1ビットずつ7パ
ルスで送ることが可能となる。
【0156】この信号は、次段の神経細胞ユニットのシ
ナプス回路の第1の入出力制御回路17を介して、レジ
スタ15に1パルスずつ取り込まれ、例えば、パルス密
度の基本語長128パルスのときは7ビットのバイナリ
ーデータがレジスタ15に取り込まれ、このバイナリー
データがパルス発生回路16に出力される。
【0157】パルス発生回路16は、バイナリーデータ
の値に応じてパルスを発生し、例えば基本語長128パ
ルスでバイナリーデータの値が、0.5のとき、128
パルス中ランダムに64パルス″1″となるようにパル
スを発生し、フォワードプロセスを実行する。
【0158】一方、学習プロセスでは、シナプス回路の
誤差生成回路29で生成された誤差信号(誤+及び誤
−)を、アップ/ダウンカウンタ18でバイナリーデー
タに変換し、フォワードプロセス時と同様に、第1の入
出力制御回路17を介して1ビットずつ前段の神経細胞
ユニットに出力する。前段の神経細胞ユニットでは、1
ビットずつ送られた誤差信号(誤+または誤−)を第2
の入出力制御回路21で例えば7ビットのバイナリーデ
ータに変換し、パルス発生回路10に出力し、ここで、
パルパルス密度表現に変換され、誤差入力回路36に出
力される。なお、このとき誤差信号の誤+、誤−の符号
ビットの表現方法は、前述の図14に示す実施例の場合
と同様である。
【0159】以上のようにして、各神経細胞模倣素子間
のデータの受け渡しを1本の信号線により行えるように
するとともに、各神経細胞模倣素子内では、パルス密度
表現で処理を行い、神経細胞ユニット間のデータ転送は
バイナリーデータで行うことが可能となる。
【0160】図21は本発明のまた他の実施例に係る信
号処理装置のニューロネットワークの回路図である。
【0161】この実施例では、ニューロネットワークは
同じような3段階の階層構造に構成れているが、各階層
間の結線の構成が次のようにして一層簡略化されてい
る。すなわち、同じ階層の各神経細胞模倣素子から導出
される各信号線が、一旦、1本の幹線に集合された後、
その集合線から後段の各神経細胞模倣素子に分岐され、
神経細胞模倣素子間でデータがバイナリーデータでシリ
アル転送されるようにしている。なお、神経細胞模倣素
子のシナプス回路及び細胞体回路は、図20と同様に構
成すればよい。
【0162】中間層の神経細胞ユニットA21〜A24内の
フォワードプロセスは、基本語長128パルスのとき1
28パルスで完了する。このフォワードプロセスのデー
タは細胞体回路のカウンタ9で7ビットのバイナリーデ
ータに変換され、この7ビットのバイナリーデータを1
ビットずつシリアルに転送すると7パルスで転送が完了
する。ここで、中間層のフォワードプロセスと中間層か
ら出力層へのデータ転送をパラレルに行うとすると、中
間層のフォワードプロセス128パルス中に、その前回
の中間層におけるフォワードプロセスの結果を出力層へ
転送すれば処理速度は低下しない。
【0163】まず、中間層のフォワードプロセス128
パルスの期間中に、中間層A21のフォワードプロセスの
結果を出力層A31〜A34に7パルスで転送する。次に、
中間層A22の結果を出力層A31〜A34に7パルスで転送
する。以下、中間層の神経細胞模倣素子A23〜A24も同
様に出力層へ結果を出力する。
【0164】以上のようにデータを転送することで、中
間層から出力層へのデータ転送にかかる時間すなわちパ
ルス数は、中間層の数x7パルスとなる。従って、基本
語長128パルスでは、中間層18個までは128パル
ス以内にデータ転送を完了できることになる。
【0165】これに対して、神経細胞ユニット間を1本
の信号線で接続した場合、例えば、データの基本語長を
パルス密度で128パルス、バイナリーデータで7ビッ
トとすると、神経細胞ユニット内のフォワードプロセス
及び学習プロセスは、パルス密度で処理を行うために1
28パルスで完了することになり、この実施例によれ
ば、上記のように中間層18個までであれば処理時間を
延長する必要はなく、また、中間層が18個以上の場合
には、別の接続線で中間層ユニットと出力層ユニットを
接続し、同様にデータ転送を行えば良い。この処理結果
の伝達過程は、学習プロセス時も同様である。
【0166】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の信号処理
装置によれば、出力層の神経細胞ユニットに学習プロセ
ス時に教師信号を受け取り誤差信号を発生する誤差発生
回路を含ませるので、神経細胞ユニットと誤差発生回路
とを接続する2本の結線を神経細胞ユニット内に形成す
ることができ、神経細胞ユニット外には教師信号を受け
るための1本の結線を設ければらいことになる。その結
果、出力層の神経細胞ユニットと外部との間の結線数を
大幅に減少させることができ、神経細胞回路網全体の結
線規模を大幅に減少させることができる。
【0167】また、本発明の第2の信号処理装置によれ
ば、誤差発生回路から出力される誤差信号のフォーマッ
トが時分割された誤差信号の正負を区別する信号と誤差
信号の絶対値を表すデータとで構成されているので、出
力層から中間層に誤差信号を1本の送る結線を1本にし
て、中間層と出力層との間の結線数を減少させることが
でき、神経細胞回路網全体の結線規模を大幅に減少させ
ることができる。
【0168】更に、本発明の第3の信号処理装置によれ
ば、その神経細胞ユニットが興奮性か抑制性かを示す信
号と誤差信号の正負を表す信号とから生成される信号を
使って神経細胞ユニットの結合係数を強めたり、弱めた
りすることができる。
【0169】更に、本発明の第4の信号処理装置によれ
ば、フォワードプロセス及び学習プロセス時の神経細胞
模倣素子間のデータ転送に使用する信号線を、処理速度
を落とすことなく、従来の3本から1本に削減でき、配
線面積を約3分の1にできる。したがって、ニューラル
ネットワークの規模を容易に拡大できるとともに、配線
構成が簡単になり、配線のテストが簡単になるととも
に、信頼性を高めることができる。
【0170】また、LSIに神経細胞模倣素子を搭載す
る場合も、チップ面積で配線面積の占める割合が小さく
なり、1チップに搭載できる神経細胞模倣素子の数を増
大させることができる。
【0171】更に第4の発明において、特に各神経細胞
模倣素子がパルス密度方式で演算を行う回路を備え、各
神経細胞模倣素子間で転送されるデータがバイナリーデ
ータで構成される場合には、神経細胞模倣素子間の接続
線を部分的に共通化することができ、各神経細胞模倣素
子間の配線構成が一層簡単になり、配線のテストが一層
簡単になるとともに、信頼性を一層高めることができ
る。また、1チップに搭載できる神経細胞模倣素子の数
を一層大きく増大させることができる。また、この場合
に、特にバイナリーデータをシリアルに転送する場合に
は、処理速度を落とすことなく、ハードウェアによって
実現した神経細胞回路網の配線面積をかなり低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】神経細胞回路網の模式図である。
【図2】神経細胞ユニットの模式図である。
【図3】シグモイド関数を示すグラフである。
【図4】ニューラルネットワークに相当する電気回路図
である。
【図5】単一神経細胞に相当する電気回路図である。
【図6】シナプス回路のブロック回路図である。
【図7】細胞体回路のブロック図である。
【図8】神経細胞ユニットの回路図である。
【図9】図1の線(結線)に相当する部分の論理回路図
である。
【図10】図1の丸(神経細胞ユニット)に相当する部
分の論理回路図である。
【図11】出力層での誤差信号を生成する回路の論理回
路図である。
【図12】フォワードプロセスを説明する模式図であ
る。
【図13】学習プロセスのを説明する模式図である。
【図14】従来例、本発明の原理及び実施例を比較して
示すブロック図である。
【図15】本発明の原理図である。
【図16】出力層での誤差信号を生成する回路の論理回
路図である。
【図17】図1の線(結線)に相当する部分の論理回路
図である。
【図18】本発明の信号処理回路のタイミングチャート
である。
【図19】本発明の一実施例の要部の論理回路図であ
る。
【図20】本発明の他の実施例の要部の論理回路図であ
る。
【図21】本発明のまた他の実施例の要部の論理回路図
である。
【符号の説明】
11 レジスタ 12 第1の入出力制御回路 13 誤差回路 14 第2の入出力制御回路 15 レジスタ 16 パルス発生回路 17 第1の入出力制御回路 18 アップ/ダウンカウンタ 19 カウンタ 10 パルス発生器 21 第2の入出力制御回路 35 ゲート回路 36 誤差入力回路 A,A1 〜A3 神経細胞模倣素子 dj 教師信号 G 回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大槻 聡 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 青野 英樹 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 神経細胞模倣素子により構成された階層
    型の神経細胞回路網による信号処理装置において、出力
    層の神経細胞模倣素子が学習プロセス時に教師信号を受
    け取り誤差信号を発生する誤差発生回路を備えることを
    特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】 上記誤差発生回路が上記誤差発生回路が
    先頭に誤差信号の正負を識別する1ビットと、これに続
    く誤差データの絶対値を表すデータとを出力するように
    構成されたことを特徴とする請求項1に記載の信号処理
    装置。
  3. 【請求項3】 当該神経細胞ユニット内に格納され、当
    該神経細胞ユニットが興奮性か抑制性かを示す信号と、
    誤差信号が正か負かを示す信号とから当該神経細胞ユニ
    ットの結合係数を強め、あるいは、弱める信号を生成す
    る回路を備えることを特徴とする請求項1または2に記
    載の信号処理装置。
  4. 【請求項4】 神経細胞模倣素子により構成された階層
    型の神経細胞回路網を有する信号処理装置において、各
    神経細胞模倣素子に入力信号を記憶するレジスタ、誤差
    信号を集計する誤差回路と、外部の信号線をフォワード
    プロセス時にはレジスタに、学習プロセス時には誤差回
    路に選択的に接続する第1の入出力制御回路と、後の階
    層の各神経細胞模倣素子から導出された各外部信号線を
    フォワードプロセス時には自分の出力信号線に、学習プ
    ロセス時には誤差信号入力部に選択的に接続する第2の
    入出力制御回路とを設けることを特徴とする信号処理装
    置。
  5. 【請求項5】 各神経細胞模倣素子がパルス密度方式で
    演算を行う回路を備え、各神経細胞模倣素子間で転送さ
    れるデータがバイナリーデータで構成されることを特徴
    とする請求項4に記載の信号処理装置。
JP4084892A 1991-12-11 1992-03-06 信号処理装置 Pending JPH05216859A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4084892A JPH05216859A (ja) 1991-12-11 1992-03-06 信号処理装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-351409 1991-12-11
JP35140991 1991-12-11
JP4084892A JPH05216859A (ja) 1991-12-11 1992-03-06 信号処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05216859A true JPH05216859A (ja) 1993-08-27

Family

ID=26425864

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4084892A Pending JPH05216859A (ja) 1991-12-11 1992-03-06 信号処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05216859A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11461617B2 (en) 2017-11-17 2022-10-04 Kabushiki Kaisha Toshiba Neural network device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11461617B2 (en) 2017-11-17 2022-10-04 Kabushiki Kaisha Toshiba Neural network device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0357016A2 (en) Neuron architecture
US5485548A (en) Signal processing apparatus using a hierarchical neural network
JPH05165987A (ja) 信号処理装置
JPH05216859A (ja) 信号処理装置
US5481646A (en) Neuron unit and neuron unit network
JP2549454B2 (ja) 神経細胞模倣回路網及び神経細胞模倣ユニット
JPH05165989A (ja) 信号処理装置
JP2612640B2 (ja) 信号処理回路、信号処理回路網、信号処理装置及び信号処理方法
JPH056356A (ja) 信号処理方法及びその装置
JPH05108594A (ja) 信号処理装置
JPH05307624A (ja) 信号処理装置
JPH0567065A (ja) 信号処理装置
JPH05120254A (ja) 信号処理装置
JPH05165988A (ja) 信号処理装置
JP3255425B2 (ja) 信号処理方法
JPH03294979A (ja) 信号処理装置
JPH056351A (ja) 信号処理装置
JPH05217010A (ja) 信号処理装置
JPH07334478A (ja) パルス密度型信号処理回路網における結合係数更新方法 並びに結合係数更新装置
JPH05135001A (ja) 信号処理装置
JPH05108598A (ja) 信号処理装置
JPH05108597A (ja) 信号処理装置
JP3338713B2 (ja) 信号処理装置
JP3276367B2 (ja) 神経細胞回路網
Pavan et al. Reusable Spiking Neural Network Architecture