JPH0521651Y2 - - Google Patents

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JPH0521651Y2
JPH0521651Y2 JP12710486U JP12710486U JPH0521651Y2 JP H0521651 Y2 JPH0521651 Y2 JP H0521651Y2 JP 12710486 U JP12710486 U JP 12710486U JP 12710486 U JP12710486 U JP 12710486U JP H0521651 Y2 JPH0521651 Y2 JP H0521651Y2
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side rail
ring groove
piston
chamfered
length
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は組合せオイルリングを構成するサイド
レールの改良に関する。
[従来技術] 内燃機関のピストンのオイルリング溝の異常摩
耗は、内燃機関の作動中にピストンのオイルリン
グ溝内における組合せオイルリング、特にサイド
レールの回転運動が停止したときに発生すること
が多かつた。従来、第8図に示すように、サイド
レール10の合口部A,A′は内周側と外周側の
コーナが共に直角でバリが残らないように仕上げ
られるが、バリが残ると異常摩耗を起すから、サ
イドレールの回転運動停止の原因は、これまで指
摘されていたサイドレールとスペーサエキスパン
ダの表面仕上げ不良とピストンのオイルリング溝
内面の仕上げ不良の外に、サイドレールの合口部
の形状等にもあると考えられる。
[考案が解決しようとする問題点] 本考案はピストンのリング溝内において組合せ
オイルリング、特にサイドレールが回転運動を停
止することにより生ずる問題点を解決することを
目的とするものである。その主たる問題点は、ピ
ストンのリング溝の異常摩耗であるが、その他の
問題点としては、サイドレールがスペーサエキス
パンダと同一個所で接触するために生ずるサイド
レールの偏摩耗と、上下のサイドレールの合口部
が重合ないし接近した状態で停止するために生ず
るオイル上りが挙げられる。
[問題点を解決するための手段] 前記目的を達成するため、本考案の特徴とする
手段は、第2図に示すように、サイドレール10
の合口部Aの内周側エツジに面取り部Bを施し、
その面取部の両端C,C′をだれ(丸味を帯び)さ
せたことにある。面取り部Bの半径方向の長さ
は、サイドレールがピストンスラツプ時に面取り
部Bがピストンのリング溝の外側に露出しない程
度とし、面取り部Bの周方向の長さは、同じくサ
イドレールがピストンのリング溝に嵌装されシリ
ンダ内に挿入された時のサイドレールセツトギヤ
ツプと相対する二つの面取り部Bの周方向の長さ
の和D(第3図)がスペーサエキスパンダのパツ
ト長の3/4〜2/3の範囲に入るようにすることが望
ましい。例えば、ボア径86mmの場合、面取り部B
の半径方向の長さは1.2mm、周方向の長さは0.6mm
程度にする。
[作用] サイドレールの合口部内周側端面が角張つたエ
ツジであると、スペーサエキスパンダのパツト端
部がエツジに当接してサイドレールの回転を阻止
しようとするから、サイドレールの回転に対する
パツト端部の摩擦抵抗は著しく大きくなる。これ
を防止するため、本考案はサイドレール10の合
口部Aの内周側のエツジを切除して斜面状の面取
り部Bを設け、さらにその面取り部Bの両端C,
C′に丸味をつけたから、パツト端部はサイドレー
ルの合口部内周側端面に当接することなく、面取
り部Bと滑らかに摺動接触する。その結果、サイ
ドレールの回転に対するパツト端部の摩擦抵抗は
大幅に減少する。
又、サイドレール合口部内周側のエツジにスペ
ーサエキスパンダのパツト端部が直接当たると、
サイドレールが張りシリンダ内面及びピストンリ
ング溝方向に対する張力が増加して、その分、摩
擦抵抗も増大するが、本考案のサイドレールは合
口部内周側エツジは切除されているから、パツト
端部がサイドレール合口部内周側端面に当たり、
それによつてサイドレールが張つて摩擦抵抗が増
大することは未然に防止される。
このように、サイドレールがパツト端部によつ
て回転を阻止されることはなくなるから、サイド
レールの回転停止によるピストンリング溝の異常
摩擦も防止される。
面取り部Bの半径方向の長さを、ピストンスラ
ツプ時においても面取り部Bがピストンリング溝
の外側に露出しない程度に設定することは、サイ
ドレール合口部Aがピストンとシリンダの間に生
じ得る最大隙間にあるときも、面取り部Bがリン
グ溝から露出しないようにすることである。この
ように設定する理由は、面取り部がリング溝から
露出すると、合口部のオイル通路の断面積が増大
してオイル消費量が増加するからである。最大隙
間はシリンダ内径とピストンスカート外径の差
に、ピストンスカート半径とピストンリング溝ラ
ンド半径の差を加えたものであるから、面取り部
Bの半径方向長さはサイドレール半径方向長さに
ピストンスカート半径とピストンリング溝ランド
半径を加え、それからシリンダ内径を引いた長さ
より短いものとなる。
サイドレール10の両側の合口部Aの面取り部
Bが形成するV形の斜面にパツト部がくさび状に
入ると、サイドレールの相対回転運動を停止させ
るおそれがある。これを確実に防止するため、合
口部間隙とその両側の面取り部の周方向長さD
(第3図)の上限はパツト部周方向長さL(第4
図)の3/4とする。しかし、この周方向長さDが
パツト部周方向長さLに比べて短すぎると、パツ
ト端部と接する面取り部Bの斜面が急になり、面
取り部Bとパツト端部の間の摩擦抵抗が大きくな
るから、この周方向長さDの下限はパツト部周方
向長さLの2/3とする。
[実施例] 本考案のサイドレールを図面に示す実施例に基
づいて具体的に説明する。
第1図に示すように、サイドレール10の合口
部A,A′の内周側エツジは取除かれて面取り部
B,B′が対称に形成される。
第2図に示すように、合口部Aの面取り部Bの
両端コーナC,C′は丸味を帯びるようにだれさせ
る。面取り部Bの半径方向のに長さについては、
サイドレール10がピストンに組込まれたピスト
ンスラツプ時に面取り部がピストンのリング溝か
ら露出しない程度に設定され、周方向の長さにつ
いては、第3図に示すように、サイドレール10
をピストンのリング溝に嵌装しシリンダ内に挿入
したときの合口部A,A′の隙間とその両側の面
取り部B,B′の周方向の長さの和Dが、第4図
に示すスペーサエキスパンダ12のパツト部14
の長さLの3/4〜2/3になるように設定される。例
えば、ボア86mmのエンジンに使用される組合せオ
イルリングの場合、サイドレール10の半径方向
の厚さは2.65mmであるが、面取り部Bの半径方向
の長さは1.2mmに、周方向の長さは0.6mmにそれぞ
れ設定される。
次に、本考案のサイドレールの効果を予測する
ためになされた比較テストについて説明する。外
径85mm、半径方向厚さ2.65mmのサイドレールの合
口部の内周側エツジを面取りしたものを本考案の
実施例とし、面取りしなかつたものを比較例とし
た。面取り部の半径方向長さは1.2mm、周方向長
さは0.6mmであり、その両端は角張らないように
仕上げた。これを上下のサイドレールとしてパツ
ト長2.0mmのスペーサエキスパンダに組合せて組
合せオイルリングとし、スペーサエキスパンダと
サイドレールの間の摩擦係数を測定した。実施例
と比較例のサイドレールはいずれも十分な表面処
理により良好に仕上げられた。測定方法は、第5
図及び第6図に示すように測定機20のセンター
ピストン21のリング溝相等部22に組合せオイ
ルリングを嵌装し、上下のサイドレール10,1
0′をモータ26の回転軸と一体回転する把持部
25で保持し、エンジンシリンダに装着したとき
と同じ状態で上下のサイドレール10,10′を
強制的に回転(30rpm)させ、検出板23に取付
けた歪ゲージ24を介してスペーサエキスパンダ
12を停止させるに要する力を測定するものであ
る。測定結果は第7図に示すとおりであり、実施
例の摩擦係数は比較例のものよりも20%程度低い
ことが確かめられた。
実施例としてスペーサエキスパンダとその上下
に配置された二本のサイドレールからなる組合せ
オイルリングを示したが、本考案はスペーサエキ
スパンダとその上に配置された一本のサイドレー
ルからなる組合せオイルリングにも適用しうるこ
とはいうまでもない。
[考案の効果] 本考案のサイドレールは、内周側のエツジが除
去されているから、スペーサエキスパンダとの摩
擦係数、特にパツト部との摩擦係数が低減し、サ
イドレールは容易に回転する。したがつて、ピス
トンリング溝内におけるサイドレールの回転停止
によつて生ずるリング溝の異常摩耗は未然に防止
される。又、サイドレールはスペーサエキスパン
ダに対しても回転しやすいから、サイドレールと
スペーサエキスパンダの相対回転が停止してサイ
ドレール内周面のスペーサエキスパンダパツト部
と接触する部分のみが偏摩耗することもなくな
る。さらに、サイドレールは回転しやすいため、
ピストンのリング溝内面とのなじみが早く、初期
潤滑油消費が減少する。サイドレール合口部内周
側エツジの面取りにより、合口部内周がスペーサ
エキスパンダパツト部に直接押されて、外周側エ
ツジがシリンダに強く当たることもなくなるか
ら、外周側エツジによるシリンダの損傷や摩耗も
減少するという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例のサイドレールの平
面図、第2図は第1図のサイドレールの合口部の
拡大図、第3図はリング溝に嵌装されシリンダ内
に挿入されたときの合口部を示す拡大図、第4図
は第1図のサイドレールと組合せるスペーサエキ
スパンダの部分斜視図、第5図は摩擦係数の測定
機の断面を示す略図、第6図は第5図の測定機の
要部を示す断面図、第7図は摩擦係数の測定結果
を示すグラフ、第8図は従来のサイドレールの合
口部の拡大平面図である。 図において、符号10はサイドレール、12は
スペーサエキスパンダ、14はパツト部、Aは合
口部、Bは面取り部、C,C′は面取り部の両端を
それぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 ピストンのリング溝に嵌装されるスペーサエ
    キスパンダとサイドレールからなる組合せオイ
    ルリングにおいて、前記サイドレールの合口部
    の内周側エツジを切除して面取り部を設け、前
    記面取り部の半径方向長さを前記組合せオイル
    リングが前記リング溝に嵌装されシリンダ内に
    挿入されたときに外側に露出しない程度に設定
    し、前記面取り部の周方向長さを、同じく前記
    組合せオイルリングが前記リング溝に嵌装され
    シリンダ内に挿入されたときに、前記合口部の
    間隙とその両側の前記面取り部の周方向の長さ
    が前記エキスパンダのパツト長の3/4ないし2/3
    になるように設定したことを特徴とする組合せ
    オイルリングのサイドレール。 2 面取り部の両端をだれさせたことを特徴とす
    る実用新案登録請求の範囲第1項記載の組合せ
    オイルリングのサイドレール。
JP12710486U 1986-08-22 1986-08-22 Expired - Lifetime JPH0521651Y2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12710486U JPH0521651Y2 (ja) 1986-08-22 1986-08-22

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JP12710486U JPH0521651Y2 (ja) 1986-08-22 1986-08-22

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Publication Number Publication Date
JPS6334343U JPS6334343U (ja) 1988-03-05
JPH0521651Y2 true JPH0521651Y2 (ja) 1993-06-03

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JP12710486U Expired - Lifetime JPH0521651Y2 (ja) 1986-08-22 1986-08-22

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH064137Y2 (ja) * 1988-11-24 1994-02-02 株式会社リケン オイルリング
DE102007007960C5 (de) * 2007-02-17 2015-08-27 Federal-Mogul Burscheid Gmbh Kolbenring

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JPS6334343U (ja) 1988-03-05

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