JPH05215493A - 自動弾薬装填装置 - Google Patents

自動弾薬装填装置

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JPH05215493A
JPH05215493A JP4175564A JP17556492A JPH05215493A JP H05215493 A JPH05215493 A JP H05215493A JP 4175564 A JP4175564 A JP 4175564A JP 17556492 A JP17556492 A JP 17556492A JP H05215493 A JPH05215493 A JP H05215493A
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magazine
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Edward H Behrens
エドワード、ハロルド、ベーレンス
Robert E Chiabrandy
ロバート、アーネスト、チアブランディー
Mary Beth Sullivan
メアリー、ベス、サリバン
James Michael Vanderwerken
ジェームズ、マイケル、バンダーワーケン
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人手を介することなく、火砲への弾薬の装填
を果たすと共に、武装車輌への設置にあたり、大きなス
ペースを必要としない自動弾薬装填装置を提供するこ
と。 【構成】 アーチ状の案内部を備えた案内軌道46が砲
身と共に方位を構えるように設けられる。アーチ状案内
部は砲身射角を決める枢軸に中心を持つある曲率半径を
有する。この案内軌道46に沿ってトロリ44が下部の
弾倉位置から上部の砲身装填位置にかけて案内される。
トロリ44にはラム48が組み合わされ、トロリ44が
弾倉位置にあるとき、弾倉から弾薬筒50を抜き取り、
トロリ44が移動する間、弾薬筒50の動きを拘束して
いる。砲身装填位置でラム48を動作させて弾薬筒50
を砲尾に詰め込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は兵器装置に係り、特に戦
車のような武装車輌に搭載される火砲に大径弾薬を連続
して装填するのに好適な自動弾薬装填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】武器製造者の懸命な努力が大径の弾薬を
扱う自動化装置の開発に向けられている。とりわけ関心
が高いのは、戦車のような武装車輌に搭載される機動性
の高い火砲に適用される装置の開発である。目下のとこ
ろ、弾薬筒の保管弾倉から弾薬筒を抜き取り、火砲の砲
尾に詰め込む作業は人手に頼らざるを得ない。この任務
に着くのは装甲隊員から選ばれた1人である。戦車内に
は弾倉から火砲の砲尾まで弾薬筒の通り道には広い作業
スペースを取らなければならない。一般に、回転砲塔を
装備した戦車の場合にはこのスペースを一層大きくする
必要がある。また、頭上スペースは装填する隊員が立っ
たままで作業しても支障がない程度に広く取る。この広
い作業スペースを確保するために戦車は特に縦断面形状
が延びてしまい、結果的に敵の砲火の目標となり易い寸
法の増加を招く。
【0003】したがって、回転砲塔は戦車と戦闘隊員と
を敵の砲火から護るために堅牢な装甲を施す必要があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、堅牢な装甲
板を用いて戦車を装甲したとき、戦車重量は極端に増加
する。この戦車重量の増加に見合うようにこれに装備す
る動力ユニット、駆動系およびサスペンションも必然的
に大形化せざるを得ない。
【0005】こうした重い戦車の装甲を軽くする要求に
応えるためには広い作業スペースを取る人手による装填
をなくすことであり、これが小形の自動弾薬装填装置で
達成できるならば、スペースの節約から戦車は断面形状
を縮小することが可能となり、装甲も軽くすることがで
きる。
【0006】従来から使用される自動弾薬装填装置は複
雑な機構のものが大部分で、広い設置スペースを必要と
する。また一方、これらの装置は点検保守が容易でな
く、故障の発生もかなり多い。
【0007】さらに、火砲に使用される自動弾薬装填装
置は射撃を終了した後に一度決められた位置まで砲弾を
受け取るために戻らねばならないが、射撃位置と砲弾を
受け取る位置との間を往復するのに時間を費やすと射撃
間隔が延び、性能を損ねるおそれがある。
【0008】そこで、本発明の目的は人手を介すること
なく、火砲への弾薬の装填を果たすと共に、武装車輌へ
の設置にあたり大きなスペースを必要としない自動弾薬
装填装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明による自
動弾薬装填装置は砲尾近くに装備される砲塔に設けられ
た弾薬筒保管用弾倉と、トロリと、このトロリに支持さ
れ、弾薬筒をつかむ握り手段を有するラムと、砲身を共
に方位を構えるように動き、かつ砲身の射角を決める枢
軸に中心を持つある曲率半径のアーチ形案内部を有する
一対の案内軌道とから構成される。ここで、トロリは案
内軌道によって断層位置から砲身装填位置にかけて案内
され、また、このトロリと組んで共に移動するラムは弾
倉位置で握り手段を用いて弾倉から弾薬筒を抜き取ると
共に、砲身装填位置でその弾薬筒を砲尾に詰め込む。
【0010】
【実施例】図1において、符号20は武装車輌たとえば
戦車22に適用した本発明による自動弾薬装填装置20
を示している。この戦車22は甲板28の上面と同じ高
さに形成される砲塔ルーフ26を備えた回転砲塔24を
装備している。砲塔ルーフ26から上方に向けて支持部
材30が設けられ、火砲32がこの支持部材30の上方
にトラニオン34を介して支持されている。この火砲3
2は回転砲塔24と共に方位を構え、さらにトラニオン
軸の回りに独立して砲身射角を決めることができる。
【0011】武器格納器38は火砲32の砲尾36を内
部に収容して火砲32に取付けている。この武器格納器
38には内部と回転砲塔24の内部とを砲塔開口42
(図2参照)を通して連絡するシュート40を設けてい
る。
【0012】自動弾薬装填装置20はシュート40の側
壁に固定された案内軌道46に沿って走行するトロリ4
4を有する。この案内軌道46はトラニオン34による
砲身射角を決める枢軸に中心を持つある曲率半径のアー
チ状案内部を有する。トロリ44は弾薬筒50を載せて
いるラム48を支持しており、案内軌道46に沿って移
動するとき、弾薬筒50が図2に示すような送り軌跡で
運ばれる。このとき、ラム48は図3に示す弾倉位置か
ら図1に示す砲身装填位置へ運ばれる弾薬筒50が動か
ないようにしっかりとつかんでいる。
【0013】砲身装填位置では弾薬筒50の中心が火砲
32の砲軸線と一線に並び、その位置でラム48に運ば
れて砲尾36に込められる。弾倉位置においてはラム4
8がソレノイド動作のラッチ51(図4参照)によって
回転砲塔52に固定される。このラム48が固定されて
いる間に回転弾倉52から上に傾くチューブ54を通し
て弾薬筒50を受け取る。この位置は弾薬筒50が時計
の12時の位置に回されているときである。回転弾倉5
2は回転砲塔24のバスケットフロアと結合されてお
り、火砲32および自動弾薬装填装置20と一体になっ
て動く。
【0014】自動弾薬装填装置20は弾倉位置ではラッ
チ51によって固定されて動くことはないが、このとき
砲身射角は自動弾薬装填装置20とかかわりなく、自由
に変えられ、シュート40に固定された案内軌道46
は、このとき砲身が上下する間も自動弾薬装填装置20
に拘束されず、そこを通り抜けることができる。この様
子は図3に示される。
【0015】自動弾薬装填装置20は図1の砲身装填位
置ではソレノイド動作のラッチ53(図4参照)によっ
て武器格納器38に固定される。この固定中のトロリ4
4とラム48の動作は方位および射角共に火砲32の動
きに従うことになる。
【0016】双方のラッチ51、51で固定されない中
間位置にあるときは、案内軌道46が砲身射角が変わる
のにつれて動き、案内軌道46内を自動弾薬装填装置2
0が簡単に移動することができる。重要な点として、砲
身射角に合わせて弾薬筒50の送り軌跡が変わり、移動
量に差が生じる。
【0017】図3から明らかなように、射角零において
は回転弾倉52から砲身までの送り軌跡はたとえば射角
プラス18°のときと比べて著しく長くなる。すなわ
ち、砲身射角がどの位置にあっても、また砲身が上昇中
ないし下降中であっても自動弾薬装填装置20は回転弾
倉52から弾薬筒50を受け取り、砲尾36に送ってそ
れを込めることができる。したがって、この自動弾薬装
填装置20を用いて高い射撃性能を維持することが可能
になる。
【0018】武器格納器38内の砲尾36後方に設けら
れる詰め込み位置へ弾薬筒50を送り込むスペース上の
無駄を省くやり方とし、本発明は図4に示すラム支持方
法を用いる。ここで、ラム48はトロリ44に対して回
動自在に設けられる。図5を参照してこれを詳しく説明
すると、互いに平行に配置された2本の案内軌道46に
沿って動くトロリ44は、3個のローラ56a、56
b、56cによって支持されている。これらの互いに向
き合うローラ56a、56b、56cの組はラム38を
トロリ44に対して回動自在に支持するクロスシャフト
57(図4参照)に固定されている。
【0019】また、案内軌道46内を走る別の一組のロ
ーラ58を設けており、これは案内軌道46の上端を出
てから回動が始まるまでの間、ラム38を支持するもの
である。さらに、一端をトロリ44の符号60aで示す
点で回動させ、他端をラムリンク62の一端に回動可能
に連結させるようにトロリリンク60を設ける。また、
これらの2本のリンク60、62による結合部分で案内
軌道46の一方の壁に形成したカム面66を滑らせるカ
ムローラ64が支持される。残されたカムリンク62の
他端はラム48の延長部として形成されるラム制御アー
ム68と回動可能に連結している。
【0020】図5に示されるトロリ44の位置はラム4
8が詰め込み位置に置かれたときのものである。このと
きのカムローラ64の位置はカム面66から離れ、案内
軌道46から大きく内側に入ったところにあるカム軌道
70に倣っている。この変位で関節運動するトロリリン
ク60およびラムリンク62はラム制御アーム68上に
モーメントを生じさせ、このとき、クロスシャフト57
を中心として時計方向にラム48を回動させる。ローラ
58は案内軌道46の上端を過ぎており、カムローラ6
4がカム軌道70を走り終ると、詰め込み位置にくるま
で徐々に回動するラム48の動きを拘束しない。
【0021】図1に示されるトロリフレームに支持され
たモータ74が案内軌道46に沿ってトロリ44を送る
駆動手段として用いられる。これは案内軌道46の外面
に設けたセクタギア78と噛み合う一対のピニオン76
を駆動するようになっている。この一対のピニオン76
は案内軌道46内でのトロリ44の移動が滑らかに行な
われるように2本の案内軌道46にそれぞれ形成したセ
クタギア78と噛み合わせる。このピニオン76はトロ
リ44が弾倉位置および砲身装填位置のどちらかで固定
されたときは砲身射角の動きにセクタギヤ78および案
内軌道46を従わせるために噛み合いを解き、自由にな
る。
【0022】図6に示されるように、ラム48には上半
ハウジング98aと下半ハウジング98bとをボルト9
9によって結合した環状のハウジング98が備えられ
る。上半ハウジング98aには図5に示されるローラ5
8を支持する延長部100を一体に形成している。
【0023】また、このハウジング98は図9に示され
るように、チェーン104を装着する長手方向に離間距
離を保って配置された一対のスプロケット102を支持
している。
【0024】さらに、前方の一対のスプロケット102
はハウジングの外面に支持されたモータ(図6参照)に
よって駆動され、この動力を用いてラム48を動かす。
【0025】再び図9に戻って、上半ハウジング98a
の円筒部109はそこに弾薬筒50を収めるため、適切
なはめ合い寸法を保っている。
【0026】図7に示されるように、ラム48は後部ラ
ム段110を有する。この後部ラム段110はラム基部
112と、下半ハウジング98bの軌道溝116(図6
参照)に配置される一対のレール114a、114bと
を備えている。このラム基部112はラム48で運ばれ
る弾薬筒50のリム50aを支持する働きと併せ、弾薬
筒50を砲尾36に送るときには詰め込み部材として使
用する。
【0027】図8はラム基部112と結合しているレー
ル114の詳細を示すもので、回動可能に設けられる抜
き取りつめ118はハウジング98内にある弾薬筒50
のリム50aのエッジ部をしっかりと補捉するためにそ
の先端118aがスプリング120によって付勢されて
いる。
【0028】このため、自動弾薬装填装置20による弾
薬筒50の弾倉位置が砲身装填位置にかけての移動中、
そして詰め込み位置への移動を通して弾薬筒50を安定
して正しい位置に保つことができる。
【0029】図7に示されるように、レール114bの
前方端部にはピン123の回りに回動するリンク122
を設けている。このリンク122にはレール114bと
接する位置から離れ、回動しながらチェーン104によ
って運ばれる駆動ピン134(図9参照)を捕捉する一
対のノッチ122a、122bを形成している。チェー
ン104の走行に従い駆動ピン134が後部スプロケッ
ト102の方向へ回されると、後部ラム段110は図5
に示される仮想線の位置から実線の位置へと後方に駆動
される。後部ラム段110が後方に伸び切ると同時に、
リンク122のノッチ122bに駆動ピン134が掛か
り、ラム48の動きが次の詰め込みストロークを待つた
めに停止する。このとき、図8の抜き取りつめ118に
よって固定されている弾薬筒50は、延長される後部ラ
ム段110に従ってその延長位置に移動する。
【0030】レール114a、114bの下側にはクロ
スシャフト128の両端に設けられる平歯車126と噛
み合うラック124を形成している。このため、後部ラ
ム段110を動かすためチェーン104を通して伝達さ
れる駆動力をこれらの平歯車126およびラック124
を通してレール114a、114bに等分することがで
き、スムーズな動作を保てる。
【0031】一方、前部ラム段は図9に示されるよう
に、チェーン104に適当に間隔をあけて回動可能に設
けられた抜き取りつめ130とラムつめ132から構成
される。双方のつめ130、132はハウジング98内
にある弾薬筒50のリム50aの両面にその先端を当接
して位置決めするためにスプリング(図示せず)で外側
に付勢している。たとえば、弾薬筒50が後方(図9の
右方向)に移動する場合、チェーン104は時計方向に
回され、このとき抜き取りつめ130は前部スプロケッ
ト102を回って回動し、弾薬筒50のリム50aのエ
ッジ部を捕捉する。そして、この後、弾薬筒50を後部
ラム段110に向けて後方に押す。この抜き取りつめ1
30の前進中、ラムつめ132はスプロケット102を
回った後にリム50aによって下方に押し付けられる。
この動作が起こるのは自動弾薬装填装置20が回転弾倉
52から弾薬筒50を受け取るために弾倉位置に置かれ
たときである。
【0032】弾薬筒50を前方に進める場合、逆にチェ
ーン104が回される。このとき、抜き取りつめ130
は後部スプロケット102を回って回動し、リム50a
によって下方に押し付けられ、ラムつめ132がリム5
0aの後方エッジ部を捕捉し、この後、弾薬筒50を前
方に押す。この動作が生じるのは前部ラム段を前方に働
かせるストローク動作中である。このストローク動作は
前半と後半の2度にわたっており、砲尾36内に弾薬筒
50を詰め込むために働かせるのは2度目の後半詰め込
みストロークで、その前の前半詰め込みストロークに続
くものである。また、図9には同じチェーン104によ
って運ばれる抜き取りつめ130およびラムつめ132
の駆動ピン134に対する位置関係も示されている。
【0033】図10および図11は前半詰め込みストロ
ークから引き継ぎ後半詰め込みストロークにつなぐとき
の動作の詳細を示すもので、この間に後部ラム段110
から前部ラム段への弾薬筒50のスムーズな移動を果た
す。ラムつめ132が後部スプロケット102を回って
反時計方向に回動すると、ラムつめ132が弾薬筒50
のリム50aに当ってラム基部112から弾薬筒50が
離れる。
【0034】抜き取りつめ118の先端118aはハウ
ジング98に形成されたカム面142との径合を保ちな
がら回動し、リム50aから離れて行く。同じ時期、駆
動ピン134はリンク122を伴って前部スプロケット
102を反時計方向に回動する。このため、駆動ピン1
34がリンク122のノッチ122bから外れたとき、
チェーン104の走行速度が落ち、スムーズに減速され
て後部ラム段110は停止する。
【0035】弾薬筒受け取り中に用いる前部ラム段から
後部ラム段110への弾薬筒50の移動は基本的に逆の
操作方法となる。後部ラム段110を加速するために駆
動ピン134をリンク122と噛み合わせ、チェーン1
04の走行速度を上昇させる。詰め込みストロークを働
かせる場合の速度より遅い走行速度でチェーン104を
走行し、抜き取りつめ118をリム50aの前側エッジ
部に当てて弾薬筒50の位置を決める。抜き取りつめ1
30は弾薬筒50の移動を終えた後、後部スプロケット
102を回って回動し、リム50aから離れる。
【0036】こうして、回転弾倉52から弾薬筒50を
受け取る際の前部ラム段から後部ラム段110への移動
をスムーズに行なうことができる。後部ラム段110は
後方ストロークを充分に使うのが標準的な操作となる。
これは弾薬筒50の保持を効果的にすると共に、弾薬筒
50の弾倉チューブ54(図3参照)からの離れ際に問
題を生じないようにするためである。この後方ストロー
クは弾薬筒50の移動工程中、スペースがストローク全
部に応じきれるだけ広くなったときに完全に使いきるこ
とになる。
【0037】ラム48の前方ストロークの最後にラムつ
め132を弾薬筒50から外し、惰性を利用して弾薬筒
50を砲身に沿って案内して装填位置に置く。この操作
中に砲尾機構の抽筒子を仕掛ける。前部ラム段から砲尾
36に導くとき、砲軸線に弾薬筒50の中心を正しく合
わせる必要があり、このため本実施例ではラム48が図
5に示される案内板146と一つに組み合わされる。こ
の案内板146は下半ハウジング98b(図6参照)に
形成されたキー溝148に移動可能に係合する。案内板
146の下側には機械加工によってラック150を形成
している。
【0038】ラム48がカム軌道70(図5参照)を移
動中のカムローラ64に逆らって回動し、詰め込み位置
に進むと、セクタギア164の回動に伴って案内板14
6が中間ギヤ系列(図示せず)を介して延長位置に飛び
出る。一方、砲身装填位置から出てラム48がトロリ4
4の密着位置に返るときにはセクタギア164の逆方向
の回動により案内板146が縮み、ハウジング98内で
折り重なってそこに収まる。
【0039】詰め込み操作中、それ以前に砲尾36に入
れてあった弾薬筒を外に抜き取ることがある。このと
き、案内板146は抜き取られる弾薬筒のための案内手
段となり、前部ラム段までこれを使用して取り出す。
【0040】また、ラム48の内部には放出される弾薬
筒50による衝撃を吸収する緩衝材(図示せず)を着け
る。また、この緩衝材はラム48内で弾薬筒50を静止
させたまま運ぶのに役立つ。
【0041】ラム段のその後の位置は弾薬筒50の位置
決めのための回転弾倉52から新たな弾薬筒50を受け
取る場合と同じ位置を保つ。これは回転弾倉52に返る
移動中保たれる。
【0042】このラム48を使う詰め込みストロークは
砲尾から弾倉へ戻す弾薬筒を扱う場合の速度も考慮し、
ゆっくりした速度で行なう。
【0043】本発明の他の実施例を説明する。図12に
おいて、符号210は戦車212に適用した他の実施例
に係る自動弾薬装填装置を示している。この戦車212
は甲板16に方位回転軸受217を介して支持される砲
塔214を有する。この砲塔214にはトラニオン22
0上に砲身射角を独立して決められる火砲218を搭載
している。また、砲塔214は自動弾薬装填装置210
を装備しており、全体をバスケット222内に収容して
いる。
【0044】この自動弾薬装填装置210は縦揺れおよ
び横揺れ防止のための案内軌道226および偏揺れ防止
のための案内軌道228によって縦方向に案内されるト
ロリ224を有する。
【0045】図13に示されるように、双方の案内軌道
226、228は下端をバスケットフロア229に、ま
た上端を砲塔ルーフ230に固定している。案内軌道2
26は直線状の下部軌道226aと、アーチ状の上部軌
道226bとからなる混成軌道である。上部軌道226
bはトラニオン220による砲身射角を決める枢軸に中
心を持つある曲率半径を有する。同様に、案内軌道22
8は直線状の下部軌道228aと、アーチ状の上部軌道
228bとから構成され、上部軌道228bは上部軌道
226bと同様な砲身射角を決める枢軸に中心を持つあ
る曲率半径を有する。
【0046】図13に示されるように、トロリ224は
互いに離間して配置された一対のローラ232を回動可
能に支持している。これらのローラ232は縦方向の移
動中、案内軌道226のチャンネル状の案内走路234
を走るトロリ224に縦揺れが起こるのを防止する。ト
ロリ224はこれらのローラ232の真後ろとなる位置
に縦方向に互いに離間させている一対の案内ブロック2
36を有する。この案内ブロック236にはそれぞれ溝
236が形成されており、これを案内軌道226のリム
238(図14参照)に嵌め込んでそれに沿って滑らせ
るようになっている。一方、トロリ224には偏揺れを
なくすためにトロリ224の後部に案内ブロック240
を設けている。案内ブロック240には溝241が形成
されており、この溝241を案内軌道228のフランジ
242(図14参照)に嵌め込んで、それに沿って滑ら
せる。
【0047】トロリ224を走らせるモータ駆動ユニッ
ト244は、バスケットフロア229の上面に設けたブ
ラケット245に回動可能に支持されている。この駆動
ユニット244は図12および図13に示されるよう
に、双方の案内軌道226、228の間で砲塔ルーフ2
30から少し下がったところに自由端を臨ませているボ
ールねじ246を回転させるためにそれと直結される。
このボールねじ246にはトロリ224に回動可能に支
持されるボールナット248が噛み合う。
【0048】ボールねじ246が駆動ユニット244か
らの動力で回転すると、ボールナット248を介してト
ロリ224が双方の案内軌道226、228上を往復す
る。このとき、ボールねじ246の下端はボールナット
248の前進に従い回動し、またボールナット248は
トロリ224の直線状案内部からアーチ状案内部にかけ
ての走行中、関節運動することができる。
【0049】ラム250は弾倉254の保管チューブ2
52から弾薬筒を抜き取るためにトロリ224に支持さ
れている。この弾倉254は図13に示される弾薬筒抜
き取り位置まで新たな保管チューブを送り込むコンベア
(図示せず)を備えている。
【0050】本実施例は砲身射角を決める枢軸に中心を
持つように配置される上部軌道226b、228bによ
り装填時に砲軸線と角度を合わせることに注意を向ける
必要がない。さらに、弾倉251から弾薬筒を受け取
り、それを砲尾に運ぶのは砲身射角を上下に操作すると
きを問わず、また、どのような位置にあっても可能であ
る。また、弾倉254から砲尾までの輸送距離が砲身の
位置に従い変わることから、従来のものと比較して図1
の自動弾薬装填装置20と同じように、射撃間隔を格段
に短くすることができる。
【0051】図14に示されるように、ラム250は軸
256によってトロリ224に支持されており、軸25
6の回りに回転することができる。トロリ224にはラ
ム250に設けた平歯車260をピニオン259を介し
て駆動するモータ258を取付けている。軸256と同
芯に設けられる平歯車260はラム250の向きを反対
に向けるために用いる。
【0052】この働きは図15に示されるように、車体
保管領域にある弾倉262と、砲塔胴部保管領域にある
弾倉264からそれぞれ弾薬筒を受け取れるようにする
ためのものである。
【0053】車体領域にある弾倉262から弾薬筒を取
る場合、ローラ232の位置が下部軌道226aにある
案内走路234にくるようにトロリ224を移動する。
このとき、ラム250は水平方向に向けられる。また、
このトロリ224の位置は砲塔側弾倉254に近付く場
合にも使用され、どちらかといえば、図13に示される
ように傾斜するよりも、水平に向けたほうがよい。
【0054】車体領域の弾倉262が砲身に倣って旋回
することはあり得ないので、そこからラム250上に弾
薬筒を受け取るには砲塔214が決められた方位を向か
なければならない。これに対し、砲塔および砲塔胴部領
域側の弾倉254、264から弾薬筒を取る場合にはこ
うした方位に対する制限は全くない。
【0055】弾薬筒を砲尾に詰め込む場合、あるいは弾
倉から弾薬筒を抜き取るときにはラム250をトロリ2
24に固定しておく必要がある。このため、トロリ22
4の動きを止める図13および図14に示すソレノイド
で働くラッチ266が使用される。
【0056】図16および図17に示されるように、ラ
ム250のハウジング268は液体発射薬を使う火砲に
砲弾272を装填するとき、弾薬筒の受け取りに使用す
るラムチューブ270を備えている。このラムチューブ
270には内部を滑りながら移動するラムヘッド274
を挿入している。図16に示されるのは引き込み位置に
あるラムヘッド274である。ラムチューブ270の下
部は駆動機構を収容する機体276と通じており、滑り
子282を案内する案内溝278を機体276の長手方
向に沿って形成している。滑り子282の案内片280
はこの案内溝278と嵌合している。滑り子282のア
ーム284は一対となっており、その上端で双方の間に
設けられるスプロケット288を支持するシャフト28
5を保持している。
【0057】滑り子282の下部にはボールねじ292
と噛み合うボールナット290としてのねじ部を形成し
ている。ボールねじ292は機体276を長手方向に貫
いており、その先端は図16および図17に示されるよ
うに、ハウジング268に設けられた軸受294によっ
て支承されている。このボールねじ292には先端にあ
る平歯車298を介してラム250のハウジング268
に支持されたモータ296(図14参照)からの動力が
伝えられ、その回転により滑り子282がラムチューブ
270の軸と平行に往復動作するようになっている。
【0058】さらに、一端をハウジング268の前方で
ピン301を用いて止める一方、他端をスプロケット2
88に巻いた後に、ラムヘッド274にピン302で止
めるようにしたチェーン300を設けている。このチェ
ーン300の機体276内に収めた部分は機体276に
固定したチャンネル状支持部材304によってピン30
1とピン303との間で後退動作が可能で、双方のアー
ム284の間に引き込んでいる。このチェーン300の
リンク機構は一方向のみに回動できる。このため、チェ
ーン300はスプロケット288を内側方向に回り込む
ことはできても、外側方向に張ったまま、少しもたるま
ない。すなわち、チェーン300が後退する方向に動く
限り、直線部分は駆動機構の一部として充分な働きをす
る剛さを保っている。
【0059】図16に示されるように、ラムヘッド27
4の前面にはソレノイド動作の握り306を設けてお
り、砲弾272の後尾にある操作プラグ308をつかむ
ことができるようになっている。操作プラグ308をつ
かみ、あるいは放す握り306の動作のために電気ケー
ブル310をチェーン300の孔を通して引く。
【0060】モータ296の動力がボールねじ292に
伝わると、ボールねじ292の回転により滑り子282
は前方に進む。機体276内に収まったチェーン300
をスプロケット288に巻き付けるように回転させる
と、チェーン300の先端はスプロケット288から離
れながら、ピン302で固定しているラムヘッド274
を前方に押す。
【0061】チェーン300はラムチューブ270を通
り抜けて後退するので、スプロケット288とラムヘッ
ド274との間のチェーン長さが増したとき、滑り子2
82の前方移動速度よりも2倍の速さでラムヘッド27
4を動かし、チェーン300の剛さを保ち続ける。
【0062】図17に最前方位置に動いた滑り子282
を示している。ラムヘッド274はチェーン300の働
きでラムチューブ270の前方端部から完全に抜け出
て、砲尾218の方へ移り、砲弾272を砲身内に装填
し終っている。この後、握り306を解放し、ボールね
じ292を逆回転し、図16に示される抜き取り位置ま
でラムヘッド274を戻す。ラムヘッド274はラムチ
ューブ270と、火砲218の砲尾218aとの間に生
じる隙間を埋めるだけの充分な軸方向の長さを有する。
したがって、この間の移動中のラムヘッド274の案内
を効果的に果たすことができる。また、砲弾272を詰
め込むためにラムヘッド274を完全に延ばし切るよう
にしたので、チェーン300の後退位置を砲尾218a
内部の深いところに置くことができる。
【0063】弾倉254の保管チューブ252から砲弾
を受け取るにはラムヘッド274を一旦ラムチューブ2
70の外に出し、保管チューブ252の内部に送り込む
必要がある。これは、上述した砲弾272を詰め込むと
きと同じ要領で実施する。保管チューブ252内で握り
306を使って砲弾の操作プラグ308をつかみ取り、
図16に示される位置にラムヘッド274を後退させ、
保管チューブ252の外に引き出す。移動経路に沿って
トロリ224の積み込み位置まで移動する間にラムチュ
ーブ270に砲弾を移す。
【0064】本発明による自動弾薬装填装置は、幾つか
備えられる弾倉の1つから砲弾を受け取り、それを砲身
内に込めるのと同じ要領で砲身から射撃に供されなかっ
た砲弾を抜き取り、これを弾倉に送り返して保管するこ
とも可能である。
【0065】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による自動弾薬装填装置は弾薬の装填に人手を一切使わ
ないことと併せ、極めてコンパクトな構成にしたので、
戦車のような狭い空間に占めるスペースを最小にするこ
とができる。
【0066】また、弾薬筒の全輸送工程を通して弾薬筒
を効果的に拘束するので、戦車が荒れた地形部分を移動
する場合も脱落等によるトラブルを回避でき、信頼性を
高めることができる。
【0067】さらに、砲身方位および射角を意識するこ
となく、弾薬筒を装填することが可能で、射撃間隔を詰
めて射撃能力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動弾薬装填装置の一実施例を示
す斜視図。
【図2】図1の装置で扱う弾薬筒の移動中の姿勢を示す
説明図。
【図3】図1の装置の操作中、弾倉位置にあるときの固
定操作を示す説明図。
【図4】図1の装置の操作中、弾倉位置と砲身装填位置
との間で行なう操作を示す説明図。
【図5】図1の装置の操作中、砲身装填位置で行なう操
作を示す説明図。
【図6】図1の装置に組み込まれるラムの断面図。
【図7】図6のラムの後部段の斜視図。
【図8】図7の後部ラム段の要部を示す斜視図。
【図9】図7の後部ラム段の詳細を示す正面図。
【図10】図7の後部ラム段から前部ラム段へ弾薬筒を
移す操作を示す説明図。
【図11】図7の後部ラム段から前部ラム段へ弾薬筒を
移す操作を示す説明図。
【図12】本発明による自動弾薬装填装置の他の実施例
を示す斜視図。
【図13】図12の装置の側面図。
【図14】図12の装置の平面図。
【図15】図12の装置の要部を示す側面図。
【図16】図12の装置に組み込まれるラムの側面図。
【図17】図12の装置に組み込まれるラムの側面図。
【符号の説明】
20、210 自動弾薬装填装置 24 回転砲塔 36、218a 砲尾 44、224 トロリ 46、226、228 案内軌道 48、250 ラム 50 弾薬筒 52 回転弾倉 98、268 ハウジング 110 後部ラム段 254、262、264 弾倉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート、アーネスト、チアブランディー アメリカ合衆国バーモント州、バーリント ン、クロス、パークウエイ、71 (72)発明者 メアリー、ベス、サリバン アメリカ合衆国ペンシルバニア州、リティ ッツ、バックウォルター、ロード、938 (72)発明者 ジェームズ、マイケル、バンダーワーケン アメリカ合衆国ニューヨーク州、スコハリ ー、アールアール、1、ボックス、5ビー

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A.砲尾近くに装備される砲塔に設けられ
    た弾薬筒保管用弾倉と、 B.トロリと、 C.前記トロリに支持され、弾薬筒をつかむ握り手段を
    有するラムと、 D.砲身と共に方位を構えるように動き、かつ該砲身射
    角を決める枢軸に中心を持つある曲率半径のアーチ状案
    内部を有する一対の案内軌道とを備えてなり、 前記案内軌道は弾倉位置から砲身装填位置にかけて前記
    トロリを案内し、 前記ラムは前記弾倉位置で該握り手段を用いて前記弾倉
    から弾薬筒を抜き取ると共に、砲身装填位置でその弾薬
    筒を前記砲尾に詰め込むように前記トロリと組んで共に
    移動し、これにより砲身射角を意識することなく、抜き
    取りおよび詰め込み操作を行なえるようにした自動弾薬
    装填装置。
  2. 【請求項2】前記案内軌道が前記砲身と共に射角を変え
    られるように構成した請求項1記載の自動弾薬装填装
    置。
  3. 【請求項3】弾倉位置にある前記トロリを前記砲塔に固
    定する手段を設け、これにより、該砲身射角が変わる
    間、前記案内軌道の動作にかかわりなく、前記弾倉に対
    して前記トロリの位置を固定できるようにした請求項2
    記載の自動弾薬装填装置。
  4. 【請求項4】詰め込み位置で前記トロリに対し、前記ラ
    ムを回動させる手段を設け、前記トロリが砲身装填位置
    に置かれたとき、前記握り手段で固定された弾薬筒を前
    記砲身の砲軸線に合わせて位置決めするようにした請求
    項3記載の自動弾薬装填装置。
  5. 【請求項5】前記回動手段が前記案内軌道の少なくとも
    1つに設けられたカム軌道を備え、前記トロリとリンク
    機構によって結ばれるカムローラを前記カム軌道に沿っ
    て走行させるようにした請求項4記載の自動弾薬装填装
    置。
  6. 【請求項6】前記トロリを前記弾倉から前記砲身装填位
    置にかけて運ぶトロリ用モータと、弾薬筒を前記弾倉か
    ら抜き取ると共に、前記砲身にこれを詰めるとき前記握
    り手段を動作させるラム用モータとを設けてなる請求項
    5記載の自動弾薬装填装置。
  7. 【請求項7】前記砲塔に縦向きに固定されたアーチ状案
    内部を有する第1および第2の案内軌道を備え、これに
    より前記トロリを前記弾倉から前記砲身装填位置に移動
    させるとき、該トロリが縦揺れ、横揺れおよび偏揺れを
    起こすのを防止するようにした請求項1記載の自動弾薬
    装填装置。
  8. 【請求項8】戦車車体および砲塔胴部に備えられる少な
    くとも1個の弾倉から弾薬筒を抜き取るように、前記ト
    ロリに対し、前記ラムを回動させる手段を設けてなる請
    求項7記載の自動弾薬装填装置。
  9. 【請求項9】トロリ用モータと、前記砲塔フロアにその
    下端を回動可能に支持されたボールねじと、前記トロリ
    に設けられたボールナットとを備え、これにより該モー
    タでボールねじを駆動し、前記弾倉から前記砲身装填位
    置にかけて前記トロリを送るようにした請求項7あるい
    は8記載の自動弾薬装填装置。
  10. 【請求項10】前記第1の案内軌道はチャンネル状の案
    内走路とリムとを有し、さらに前記第2の案内軌道はこ
    の第1の案内軌道の後方にあってフランジを備え、前記
    トロリに該トロリの縦揺れを止める前記案内走路を走行
    する互いに離間させた一対のローラと、横揺れを防止す
    る前記リムを受け入れる溝を有する互いに離間させた一
    対の案内ブロックと、偏揺れを抑える前記フランジを受
    け入れる溝を有する少なくとも1個の案内ブロックとを
    設けるようにした請求項9記載の自動弾薬装填装置。
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